【まるっと中野】売り切れ御免の「そば豆腐」と、月ごとの「変わりそば」が味わえる老舗そば店「さらしな總本店」

こんにちは。ナカノ観光レポーターの「よりや」です。
ちびナカノさんとの中野の飲食店巡り第2回目では、中野駅をはさんで南北に2店舗を構える老舗そば店「さらしな總本店」を、紹介します。
今年6月中旬、梅雨特有の蒸し暑い日の午後、偶然入ったお店で、「そば豆腐」に出会いました。かすかな緑色のういろうに似た形状のこのそば豆腐。薬味をのせ、つゆを少しつけて、ひとくちいただいたとたん、ほのかなそばの香りとのど越しの良さに、思わず「美味しい！」と、声が漏れました。また、6月限定の「変わりそば・ゆかり切り」の清涼感に大いに癒されました。

　(そば豆腐440円(税込み)、近日料金改定予定)

お店のルーツは、そば研究家の新島繁氏が1948年に新宿西口で創業した、「郷土そばさらしな」に遡ります。その後、1957年に、さらしな總本店中野南口店をオープン。1983年に新島文一氏が2代目を継承し、1989年に、さらしな總本店中野北口店をオープンしました。さらに、2000年に、さらしな總本店田無店をオープンするなど店舗数を拡大しています。
今回、9月初旬に再び訪れ、食を楽しみました。

　(南口店の外観)

　(店内の様子)

　(店内のそば打ち処。実演の様子が見られます。)

今年の6月以来、久しぶりに食したそば豆腐は、相変わらずの美味しさです。
そば豆腐は、2代目が考案したレシピで作られており、主な材料は、そばの実、そば粉、吉野葛、水です。毎日決まった数だけしか作らないので、売り切れになることもしばしば。前もって予約することをオススメします。テイクアウトもできるので、家飲みに添える一品としても最適です。

　(そば豆腐)

「変わりそば」は、月ごとに異なります。私が訪れた9月の「変わりそば」は、菊切りでした。菊の花を細かく刻んで練り込んでいるとのことで、秋を満喫できる一品です。毎月、「変わりそば」を食しながら季節を感じる・・・風流な楽しみ方だと思います。

　(変わりそば　菊切り930円(税込み)、近日料金改定予定)

また、新たなそば屋の一面として、甘味メニューも充実しています。
そばをつかった甘味は、そばおはぎ、そば志るこ、そば羊かん、そばかすてらがあり、そばおはぎが人気とのこと。テイクアウトもできるのでおみやげにも最適です。

(近日料金改定予定)

　(そばおはぎ)

　(甘味メニュー表)

店内には、絵の才能に秀でたそば打ち職人が描いた襖絵や水墨画が飾られています。メニュー表や箸袋も素敵です。

　(襖絵)

　(水墨画)

　(箸袋)

スタッフ(そば打ち職人、料理人、仲居)は、ミーティングで情報を共有し、目配り、気配り、心くばりを大事に、おもてなしに努めています。仲居さんは、20代から70代迄、幅広い世代が活躍中。創業者の孫で将来の3代目としても期待される、南口店店長の新島翔子さんに、お話を伺いました。
「様々な面で機械化をすることで、人手不足や負担を軽減できるのでは、と考える方も多いと思います。その通りかもしれませんが、昔からのやり方(手打ち、手切り、接客の面)を、出来る限り継続していきたいと考えています。ただ、負担が大きいのは確かなので、新しいシステムなどをうまく取り入れながら、お客様にとってもスタッフにとっても居心地の良い場所を目指していきたいですね。そして、出来るだけ長くこの場所でお店を続けていくこと。それが、これからの私の挑戦です。」

中野駅の南口と北口の双方に店舗を構え、11時から20時30分まで営業しており、ランチからディナーまで様々な用途で立ち寄れる老舗そば屋で、粋なひとときを過ごしてみませんか。

　(北口店外観)

所在地：中野区中野2-30-13
アクセス：JR中央線「中野駅」南口より徒歩2分
電話：03-3380-4828
営業時間：11時00分～20時30分
定休日：不定休

所在地：中野区中野5-56-7
アクセス：JR中央線「中野駅」北口より徒歩4分
電話：03-3389-4218
営業時間：11時00分～20時30分
定休日：不定休