【まるっと中野】古き良きジャズ喫茶の楽しさを体験できる店「COFFEE JAZZ GENIUS(コーヒージャズ ジニアス)」
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更新日:2023年10月18日
こんにちは。ナカノ観光レポーターの「よりや」です。
ちびナカノさんとの中野の飲食店巡り第6回目。今回は、開店から50余年の老舗ジャズ喫茶店「COFFEE JAZZ GENIUS(コーヒージャズ ジニアス)」を紹介します。
お店は東京メトロ丸ノ内線中野新橋駅から徒歩3分、神田川に架かる桜橋のたもとに佇んでいます。
(桜橋と、店舗が入る建物)
店主の鈴木彰一さんは御年81歳(2022年現在)。常連客やお店のスタッフからはマスターと呼ばれています。
高校時代はウェスタンミュージックのファンでしたが、ある時、友人に誘われて行った上野でジャズ喫茶「イトウ」に出会います。その後、伝説のジャズ喫茶として名高い新宿の「DIG(ディグ)」でお店の雰囲気や、訪れるお客さんのファッションの恰好よさに魅了され、一気にジャズファンに。自身も「DIG」で働き始めました。
「DIG」での8年間の経験を経て、1970年に「COFFEE JAZZ GENIUS」を渋谷道玄坂に開店。店名は、「DIG」の店主でジャズ・フォトグラファーとしても著名な中平穂積氏が、レコードアルバム「The Genius of Bud Powell(ザ ジニアス オブ バド パウエル)」から命名しました。
約20年間渋谷で営んだ後、1989年に生家である現在の地へ移転。生家は中野新橋界隈が花街であった頃から長く続いた料亭でしたが、1階でジャズ喫茶を営むにあたり建て直したとのこと。
(お店のある建物)
(お店の入口)
店内の壁の大部分はコンクリート打ちっぱなしで、壁の一面いっぱいに、イギリス製のヴァイタボックスのスピーカーが埋め込まれています。スピーカーの黒いサランネットがコンクリートのグレーと調和し、簡素ながらも心地よい空間を演出。コンクリートは音を良く反射するので、スピーカーの配置によっては音割れなどを起こしてしまいますが、巧みな室内設計が快適な音響をもたらしています。
(黒いサランネットで覆われたスピーカー)
マスターの勤務は16時から(日中は、二代目の息子さんがお店に立っています)。ジャズ歴60年のマスターが、レコード棚に収めた約8000枚のストックからお客さんの雰囲気に合わせたレコードをかけています。流しているレコードが分かるように、プレイヤーのそばにジャケットを立てかけるのも、さりげないマスターの気遣い。CDやジャズ関係書籍も、たくさん所蔵しています。
(レコードプレーヤー)
(展示中のレコードジャケット)
(レコード棚)
(書籍棚)
店内のテーブルと椅子は、温かみのある木製を使用。日中は窓から光が差し込むため、店内がさらにゆったりとした雰囲気に感じられます。
シンプルな空間と、温かみのあるサウンドに癒されます。
お店には生粋のジャズファンの他、様々な方が訪れますが、皆一様に、優雅なひとときを満喫しています。
また、飲食メニューも充実しており、コーヒーはマスターお気に入りのブレンドを用意。ミックスサンド、BLTサンドも人気です。
(入口のメニュー看板と、メニュー表)
マスターが、夢を語ってくれました。「お客様を見て、こういうのが好きそうとか、これは以前も流しているからやめておこうとか、難しい曲でも受け入れてもらえそうとか、いろいろ考えながらレコードをかけています。たまには自分の好きな曲もかけたりしながら過ごす店での時間が最高に幸せ。コアなジャズファンでもジャズ初心者でも、すべてのお客様が楽しく素敵なひとときを過ごせるよう心がけています。今のまま元気に店を続け、生涯現役を貫きたい。この店は私のライフワークです」
(壁面に飾られた写真や絵画)
四季折々の風情が楽しめる神田川沿いを散策した後の休憩処としてもうってつけ。
心地よい空間で、香りよいコーヒーを味わいながら、マスターのいろいろなエピソードが聞けるところが素敵です。
(コーヒー)
COFFEE JAZZ GENIUS(コーヒージャズ ジニアス)
所在地:中野区本町3-2-10 マンションスズノ1F
アクセス:東京メトロ丸ノ内線「中野新橋駅」より徒歩3分
電話:03-3372-3471
営業時間:11時00分~23時00分(ラストオーダー22時00分)
定休日:木曜日、月末の最終金曜日
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このページは区民部 文化振興・多文化共生推進課が担当しています。