【まるっと中野】「BAR mmm（ムムム）」今夜、話し足りないあなたへどうぞ

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更新日：2023年10月1日

はじめまして！「てんゆう」と申します！
薬師あいロードの雰囲気に惹かれて、中野区に引越してきました。
令和4年度ナカノ観光レポーターとして初めて記事を投稿します。
これからどうぞよろしくお願いいたします。

「BAR mmm(ムムム)」は、中野駅北口から徒歩5分、薬師あいロード商店街に入ってすぐ右手のビル2階にある、黄色い看板が目印のお店です。
日ごろから薬師あいロードを通る方の中には、「楽しそうな笑い声が聞こえてくるけど、どんなお店だろう」「変わったお店の名前だけど、由来が知りたい」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
今回はそんなムムムを取材し、いろいろとお話を伺ってきました。

　(「BAR mmm(ムムム)」の入口)

二人のオーナー　中野が結んだ飲み友達「ワッキー」と「タッキー」

今回取材に応じてくださったのは、オーナーの「ワッキー」と「タッキー」のお二人です（お客様からもこのニックネームで呼ばれているということで、敬称略とさせていただきます）。

オーナーのお二人
(左から、タッキー(本職:ファッションライター)、ワッキー(本職:イラストレーター))

オーナーが二人いるお店なの？と疑問に感じる方がいるかもしれません。
ワッキーとタッキーは、もともと中野駅周辺で一緒に飲み歩いていた飲み友達だそうです。
飲みの席で「大人の文化祭のような、何か楽しいことをしよう」と二人が話したことをきっかけに、さらに二人の飲み友達がスタッフとして加わり、計四人でムムムを開業しました。

いざ始めた共同経営は、夫婦生活さながら。
飲み友達の頃には知らなかったお互いの性格の違いが見えてきて、考えが合わない部分もちらほらあったそうです。
それでも、「思っていることは全部言うこと」と「こだわりが強い方の意見に従うこと」という2つのルールのもとで円満にやってきたと言います。
二人の意見が食い違ったとき、間を取り持ってくれる「さおりん」(開業メンバーのひとり)の存在もとても大きいと口を揃えて話します。
「お店のコンセプトうんぬん以前に、楽しいことをしようという想いが強かった」と二人は言います。
開業メンバーの四人は、全員が飲食業未経験でした。
それでも、開業前にバーテンダーの練習をした時間は、文化祭で模擬店の準備をしているときのようなわくわく感があったと教えてくれました。
こうしてはじまった大人の文化祭は、この2年で着実に盛り上がり、八人に増えたスタッフと、常連・新規のお客様とで毎夜楽しく開催されています。

　(スタッフの皆さん)

ムムムのスタッフは、それぞれが本業の合間を縫ってカウンターに立っています。写真手前からイラストレーター、編集者、靴のデザイナー、ネイリスト、医療事務、ファッション関係者、ミュージシャン、ファッションライターと職種も多様なメンバーです。
そのためか、お店には様々なつながりのお客さんが集まります。私が取材した時も、常連・新規のお客さんが一緒に楽しそうに過ごしている、風通しの良い雰囲気を感じました。

「お酒が得意でも、そうじゃなくても、話しに来てくれると嬉しい」

記事の読者に何かお伝えしたいことはありますかと尋ねました。
ワッキーは「みんなが来てくれると嬉しいな。お酒が得意でも、そうじゃなくても、話しに来てくれると嬉しい。」と、タッキーは「悩みでも、雑談でも、恋話でも、わざわざ友だちを呼んでするほどではない話なんかも、ふと立ち寄って話してもらえると嬉しい。」と話してくれました。
中野に長く住んでいたワッキーは、一人で飲み歩いて区内に知り合いができてから、中野のことをますます好きになったそうで、当時自分が感じた楽しさを、ムムムを通じてお客さんにも味わってもらえたら嬉しいと話します。
できるだけお客さんには、ひとりで退屈することなく楽しんでもらいたいという想いから、毎日スタッフ二名体制でカウンターに立つようにしているそうです。

ワッキーとタッキーの話を聞くほどに、人が好き、話が好き、楽しいことが好きという人柄が伝わってきます。ムムムというお店は、中野で飲み歩いた二人の「こんなお店があったら良い」を体現した場所なのだと知ることができました。
もしも、中野区に引っ越してきたばかりで知り合いがほしいと思っている方、今夜話し足りないという方、楽しい時間を過ごしたいという方は、ぜひ一度、ムムムへ行ってみてはいかがでしょうか。

黄色を基調とした店内には、L字型のカウンター席と、団体用のテーブル席が窓側に1つあります。