危険な「カンピロバクター食中毒」!加熱不十分な生肉(鶏さし、鶏わさ、鶏レバー等)は食べないで!
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更新日:2025年3月14日
飲食店において、鶏肉のさしみや鶏わさ、鶏レバーを提供しているお店が増えています。加熱不十分の鶏肉を食べると、カンピロバクターによる食中毒になる可能性があります。肉、レバーの中までしっかり火が通ったものを食べましょう!
カンピロバクター食中毒について
令和6年は東京都で食中毒が111件発生しています。このうち、25件がカンピロバクターによるものでした。
主な発生原因
生の鶏肉や、加熱不十分の鶏肉料理(鶏肉のさしみ、鶏わさ、鶏レバー)などが多いです。
また、焼肉、バーベキューなどでの肉の加熱不足によるものもあります。
そのほか、生の鶏肉を触った手指や生の鶏肉を扱った包丁やまな板から、他の食品にカンピロバクターがつく二次汚染による食中毒も発生しています。
特徴
家畜等の消化管によくいる常在菌で、特に「鶏」の保菌率が高く、食肉処理後の市販の鶏肉は高率でカンピロバクターに汚染されています。
また、数百個の菌数で食中毒が発生する非常に感染力の強い菌であり、新鮮な生肉ほど増殖しやすくなります。「新鮮な肉だから安全安心」は間違いです。
症状
症状としては下痢、腹痛、発熱、また症状が治まった後、難病のギランバレー症候群を発症することがあります。(ギランバレー症候群とは呼吸困難や、手足にしびれ、顔面麻痺、歩行困難などの神経症状のことを言います。)
この菌はお腹の中で増えることで発症する菌であるため、症状が出るまでに時間がかかります。2-7日後に症状が現れます。
症状が現れた場合、速やかに医療機関を受診するようにしてください。子供や高齢者の場合、症状が重症化しやすく注意が必要です。
予防方法
生肉の取扱いについて
・肉やレバーは中まで十分に加熱しましょう。(中心部が75℃に到達してから一分以上)
・生の鶏肉料理は食べるのを避けましょう。また、簡単に表面のみ火を通した肉は生肉であると認識し、食べないようにしましょう。「新鮮だから生でも大丈夫」は間違いです!
・生肉を触ったあとは必ず石鹸を使って丁寧に手洗いを行いましょう。
・使用したまな板、包丁は洗剤で洗った後、熱湯や消毒剤を用いてきちんと消毒しましょう。
・まな板や包丁などの調理器具は生肉用と他の食品用でしっかり使い分けましょう。
未加熱の食肉を飲食店等で提供する場合(飲食店でお客さんとのコミュニケーション例)
お客様が自ら生肉を調理する場合(焼肉、鍋物等)
(肉の加熱について)
・「中まで十分に加熱して肉の色が完全に変わったことを確認してから喫食してください」
(生肉からの二次汚染について)
・「生肉を扱う際は生肉専用のトングを必ず使用してください」
・「肉の付け合わせの野菜は十分加熱して喫食してください」
メニューにない生肉料理(鳥刺し等)を注文された場合
・「当店では肉の鮮度に自信を持っていますが、新鮮な肉でも食中毒菌が付着しているようです。
お客様の健康をお守りするために、当店では肉を生や半生でお出ししておりません。」
(お客様の中に子供や高齢者がいる場合)
・「お子様やご高齢の方の中には、生や半生の肉を喫食したことで重症の食中毒になられる方がいらっしゃいます。肉は十分に加熱してください。」
その他気を付けるべき食中毒について
カンピロバクター以外にも気を付けていただきたい、食中毒の原因となる細菌、ウイルス、寄生虫がいます。また、化学物質や自然毒による食中毒もあります。
詳しくは下記のページをご確認いただき、食中毒予防にお役立てください。
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このページは健康福祉部 生活衛生課(中野区保健所)が担当しています。