2021年度(令和3年度)第20回庁議(11月19日)

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更新日:2023年8月3日

報告されたテーマ

目標と成果による区政運営について(企画部)

 このことについて、次のとおり報告があった。

 目標と成果による区政運営について、中野区基本構想の改定等を踏まえ考え方を以下のとおり整理した。

目標と成果による区政運営について

区政運営は、目標と成果による区政運営を全ての行政活動の基本方針とし、区の全ての資源を基本目標の実現に最も適する方法により管理し、及び活用することを原則とし、目標の策定、事業の実施、評価及び改善を継続して行うものとしている。
令和3年3月に中野区基本構想(以下「基本構想」という。)を改定し、同年9月に中野区基本計画(以下「基本計画」という。)を策定したところであり、今後の区政運営は、以下のとおり行うものとする。

  1. 基本目標
    基本構想で描くまちの姿を基本目標とする。
  2. 基本計画
    基本目標の実現を図るため、政策、施策及び事業を政策体系で示した区の総合的な計画とする。
  3. 区政運営の基本方針
    基本計画に定めた区政運営の基本方針に基づき、区政運営を行う。また、基本計画に基づく政策、施策、事業の着実な推進を図るため、政策マネジメント・サイクル(PDCAサイクル)による進行管理を行う。
  4. 経営戦略
    基本目標の実現に向け、各部は毎年度、部の目標及び経営戦略を定め、計画的な運営を行う。
  5. 行政評価
    政策体系等に基づく部の目標達成に向けた事業を実績、コスト等により測定し、これに基づき事業の継続、改善、統廃合等を判断し、次年度予算編成に反映するため、行政評価を行う。

行政評価方法の見直しについて

行政評価は、決算における説明責任の一端を担うものであるとともに、次年度予算編成に向けた事業の見直しや改善につなげていくものであり、政策マネジメント・サイクルを機能させる取組の一つである。
現行の行政評価は、自己点検、内部評価及び外部評価のいずれかを実施することとしている。より効果的に行うためには、政策マネジメント・サイクルにおける位置づけを明確にするとともに、アンケート調査などユーザーの視点を踏まえた評価方法の工夫が必要であり、以下のとおり行政評価方法の見直しを行う。

  1. 内部評価について
    内部評価結果は、決算説明資料である「主要施策の成果」に掲載する主な事業となることから、年度当初に各部が作成する経営戦略における重点取組事項から事業を単位として選定する(原則、各課1事業以上)。
    したがって、対象事業は経営戦略にあわせて掲載することとし、予算説明書補助資料には掲載しない。なお、令和4年度の行政評価対象事業については、令和3年度当初に作成した経営戦略と照合し、必要に応じて見直すものとする。
  2. 外部評価について
    外部評価は、政策的見地から見直しや改善を要する事業等を企画部が選定(原則、各部1事業程度)し、内部評価を経て外部有識者による評価を実施し、評価結果を次年度予算編成に反映させるものとする。対象事業は、事業進捗状況や予算編成過程等を踏まえ、評価実施の前年度末までに選定する。

【参考】第2回中野区構造改革推進アドバイザー会議(令和3年10月25日開催)での主な意見

  • 内部評価のみでは専門的評価がし難いため、外部評価を行う必要がある。
  • 事業単位の評価では、組織横断的な課題に対する評価ができない。他部署との連携を評価の視点に入れてはどうか。
  • 事業の利用者が外部評価における評価者の場合、意見が偏る可能性があるが、利用者の声も必要である。
  • 評価の経験を豊富に有し、客観的な視点による評価ができる方が外部評価における評価者に適している。
  • 評価した事業が着実に行われているかを把握するために、評価後の進行管理をどのように行うかが重要である。
  • 評価事業の範囲が広く、評価し難いものが見受けられるため、さらに細分化する工夫も行うべきではないか。
  • 事業の方向性として、見直しや改善に繋げるためには、評価事業の課題となっている原因について、より詳細に分析する必要がある。

(仮称)中野区人権及び多様性を尊重するまちづくり条例案に盛り込むべき主な事項について(企画部)

 このことについて、次のとおり報告があった。

 (仮称)中野区人権及び多様性を尊重するまちづくり条例(以下「人権多様性尊重条例」という。)案に盛り込むべき主な事項について、以下のとおり取りまとめたので報告する。

「人権多様性尊重条例の考え方」に関する意見交換会等の実施結果

  1. 意見交換会
    意見交換会

    日時

    場所

    参加人数

    10月22日(金曜日) 19時~

    南中野区民活動センター

    1人

    10月23日(土曜日) 10時~

    区役所会議室

    3人

    10月25日(月曜日) 19時~

    野方区民活動センター

    1人

    5人

  2. 区民から電子メール等で区に寄せられた意見
    件数:0件
  3. 関係団体等からの意見聴取
    団体数:9団体(電子メール7件 ファクス1件 文書1件)
  4. 人権多様性尊重条例案に対する主な意見の概要及びそれに対する区の考え方
    人権多様性尊重条例案に対する主な意見の概要及びそれに対する区の考え方

    No.

    意見の概要

    区の考え方

    1「前文」について

    1

    日本国憲法の理念について「崇高」とする表現はいらないと思う。崇高には現実離れしたイメージ等があり、多様性を尊重する社会という「現実」と合わないのではないか。

    この条例は、憲法の理念の下に現実的に目指すべき地域社会を実現するための考え方などを示しているものである。

    2

    この条例をつくる必要性について、もう少し述べられていた方がよいのではないか。例えばインターネットを悪用した人権侵害やコロナ等の差別などを明記してはどうか。

    条例内容の浸透に当たっては、人権課題や社会的背景にも配慮していきたい。

    2「目的」について

    1

    中野区の地域性をもう少し明記したうえで、区民・事業者などが共に活動したり、誰もがかかわりを持つことに意味があるような文言は入れられるとよい。

    基本構想の「人と人がつながり、新たな活力が生み出されるまち」を実現するための取組と合わせて、条例内容の普及を図るためPRの方法などを工夫していきたい。

    3「基本理念」について

    1

    様々な要因が列記されているが、その中に思想・信条を加えてはいかがか。

    今回は検討していないが、今後の課題の中で研究していきたい。

    2

    中野区男女平等基本条例と別に新たな条例をつくることの意味がもう少し分かるような文言があるとよい。性自認の問題や女性に対する暴力、ジェンダー平等、SDGsの課題などがあるからこそ、というような表現の追加を検討してほしい。

    この条例は、人権全体に係る基礎的な位置づけとなる条例と考えている。男女平等基本条例など既存の条例との違いは明記しないが、各々の条例と合わせて周知を図り、相乗的な効果を生み出していきたい。

    3

    「複合的な」要因を捉える視点は重要でありぜひしっかりと取り組んでほしい。

    複合的な要因による課題解決も重要でありその視点に立って条例運用に取り組んでいく。

    4「区の責務」について

    1

    必要な施策を総合的に推進するとあるが、説明でもどのような施策と関連させていくことが書かれていないがどうか。

    人権や多様性を尊重するため、関連する条例等としては、男女平等基本条例、自治基本条例の他、障害を理由とする差別の解消に関する法律等、また今後策定される多文化共生の推進に向けた基本方針などがある。今後、これらと関連させた施策を進めていく。

    2

    具体的な施策のイメージがつかみにくいという印象がある。人権に関してはこれまで同様の条例や施策が作られているが、それらとの整合性や連携が見えない。

    3

    中野区男女平等基本条例との関係はどうか。より包括的なものなのか。

    5「区民の責務」について

    1

    「区民は、地域社会の一員として、交流、つながり等を通じて、目的とする中野のまちの実現に寄与するよう努めるものとする。」という条文案が抽象的と感じた。区や事業所の責務として、人権及び多様性を尊重すると記載しているので、区民も人権や多様性を受け止め、地域の活動を通じて理解を示すなど、人権と多様性という記載を入れた方がわかりやすいと思う。

    目的とするものは、人権と多様性が尊重された「人々が心豊かに安心して暮らし、共に新たな価値を生み出していくことのできる」中野のまちの実現として考えている。
    具体的な責務を規定するかについては、今後の検討課題としたい。

    6「事業者の責務」について

    1

    様々な人が様々な働き方をしている。従業員も大事にするような文言を追加してほしい。

    事業全般に渡っての責務を規定しており、ご意見の内容も含んでいると考えている。

    7「施策の推進のための取組」について

    1

    区は普及、広報活動や情報提供、活動の支援等を行うとしているが、こういうまちづくりは知識習得や精神論など、理解促進だけでは達成できないと思う。合理的配慮に即したハード的整備も必要だと思うが、そのことは書き込めないか。

    ハード的整備の必要性は認識している。負担とのバランスなどを考慮しながら今後検討を進めていく。

    2

    この条例の内容は、中野にかかわる全ての人の理解が得られないと達成できないものである。全ての人が知ることのできるように周知方法を考えてもらいたい。

    シンポジウムなどの開催やあらゆる広報手段を活用し、関連する条例による施策や事業とも合わせて周知を図っていく。

    3

    活動する人が集まれる場所や、ネットワーク作りのサポートなどをしてもらえるのか。

    既存のネットワークも活用しながら、今回の条例の視点で支援を行っていきたい。

    拠点施設については、施設整備の全体の方向性や既存資産の活用の利用調整の中で総合的に検討していく。

    この条例を価値のあるものにするためには、実効性の担保が必要となる。地域の中での横のつながりを作るためには拠点施設は必要と思われる。区民、事業者がともに集える、多文化共生ホールのような居場所を新設してほしい。複合的な施設とすることで、つながりができると思われる。

    8「中野区人権施策推進審議会」について

    1

    審議会の設置は必要だが、審議会のあり方として、推進状況に対する意見や取り組みのアイディアについて、地域へも発信しながら意見交換を行うことも必要と思われる。
    調査審議等については、取り組みが進んでいないことを追及するような役割と感じられるが、審議会は発信や取り組みの提案など、取組を前進させていくための推進力となってほしい。

    情報発信の内容なども事業の運営状況に含めて報告する予定であり、審議会で様々な取組への意見も出されることを想定している。審議会の意見を聞きながら、新たな取組についても検討を行っていきたい。

    2

    条例内容に関し、浸透状況等の見守りやチェックの必要性が問われる。この条例が男女平等基本条例の内容を含み込むものならば、審議会の機能を明確にすべきである。審議会は様々な分野から委員を人選し、各課の進捗評価に合わせて、委員による総合採点で評価してはどうか。推進計画等を策定する場合も関与し、チェックする機能を持たせてはどうか。

    審議会の運営や各事業への意見の反映方法については、他の評価制度との関係を見極めながら検討していきたい。

    3

    審議会は年に何回、開催する予定か。

    年に2回程度と考えている。定例での開催とする予定である。

    4

    審議会で題材とするのはどのようなものか。

    区民意識実態調査等の結果や事例などを収集し、課題や規定・ルール等のチェック、それらの見直し案の提示などを考えている。

    5

    審議会委員について、再任を妨げないとあるが、画一的な方法や馴れ合いを危惧する。再任の回数は2回までとするなど、期間の上限を定めた方がいいのではないか。

    平等、公平性が担保されることや活発な意見交換は大切であるが、現時点で任期の上限回数を定めることは考えていない。

    6

    審議会委員の「関係団体が推薦する者」はどの団体か。保護司会、民生児童委員会は入っているか。

    中野区男女共同参画・多文化共生推進審議会に携わっていただいた委員の所属する団体を基に考えていきたい。

    7

    関係団体について、審議会に諮問した4視点、男女共同参画、多文化共生、年代・世代、障害に基づいて関係する団体から選出してほしい。

    8

    中野区人権施策推進審議会では、委員として「当事者」参画の保障を明示すべきではないか。

    委員については、当事者の視点を持ち、当事者の状況等を把握している委員を選出したいと考えている。

    9

    委員数の内訳は決まっているのか。

    公募による区民の方は2人、学識経験者は2人、団体推薦の方は6人程度と考えている。

    10

    審議会について、計画や施策についての審議はしないのか。

    現在、この条例に基づく計画策定は考えていない。

    11

    男女共同参画基本計画に関する審議もした方が良い。

    既存のルール等についても、審議会において、人権の視点で見直しを検討できるものにしたいと考えている。
    基本計画そのものの審議は行わないが、人権にかかわる総合的な視点を持って、男女共同参画についても意見を求めていく。

    12

    区内の相談状況を把握することが肝であると考える。相談が少ないと、今後の施策や改善につながらないと思う。

    庁内にも調査を行う予定であり、関係団体にも相談状況を確認していく。

    9「相談等に対する体制の整備」について

    1

    中野区の意識調査・実態を踏まえて、ニーズに即した支援、相談体制の在り方を検討してほしい。

    条例の運用の中で検討していく。

    2

    SOGIに関し、カミングアウトできずに悩んで困っている人がいる。相談の機会があることをしっかり周知してほしい。

    性的マイノリティ相談をPRしていきたい。また、必要に応じてその他の相談窓口についても適切な案内をしていきたい。

    3

    条例制定をするだけではなく、きちんと理念に則って、窓口等できちんと対応していただきたい。

    職員研修やマニュアルの充実など、条例の趣旨を踏まえて充実させていく。

    4

    相談機能というのは一般的な相談機能だけではなく、高度な相談に応えられる体制が必要と思う。

    法律判断が必要な相談には、区民相談における法律相談など、内容に合わせて他の相談機能と連携することで対応していきたい。また、専門相談が必要な場合は、国や都の制度や各機関の相談窓口等とも連携することで適切に対応していく。

    5

    第10、11条案の実効性担保のためにも、審議会をうまく運営していくためにも人員が必要である。

    人員確保策については、相談等の実状に合わせて検討していきたい。

    6

    豊島区は相談の処理経過についてホームページなどに掲載している。こうしたことで区民に実績や有効な規定であることを周知でき、次の利用に繋がるため、実施を検討してはどうか。

    個別的な解決の相談窓口を設置するのではないが、相談事業の充実を図る中で審議会の内容等も周知したいと考えている。

    7

    相談について、その後どうなるのかなど、フローチャートを作成してほしい。

    各相談について、フローチャートなどわかりやすいものを整備していく。

    10「相談等の処理」について

    1

    障害者が施設利用で困っているなど、相談したい場合に、条例施行後はどのような道筋をたどっていくのか。

    内容に応じて、適切な相談窓口に迅速かつ的確につなげることで運用していきたい。

    11「相談等に対する体制の整備」「相談等の処理」について

    1

    第10条、11条案の相談等について、他の条例では「相談・苦情」というところがあるが、「相談等」となると、カウンセリングのようなイメージで、紛争解決や差別是正には立ち入らないように感じてしまうがいかがか。

    この条例では直接的に個別事案を扱う審査会機能は整備しない。個別相談で解決できない事象が生じた場合には、審議会の意見を聞きながら対応方法を検討していきたい。

    12その他、全体に関わることについて

    1

    男女共同参画の推進・多文化共生社会の実現という文言とDV、セクシュアルハラスメント、LGBTQの性自認、国籍等による差別のない街づくりという人権宣言をこの条例ではわかるようなタイトルになることを期待する。

    条例名等に記述はないがご意見の主旨は条例内容に備わっていると考えている。

    2

    条例の制定は遅すぎるぐらいである。“まちづくり”という言葉が入ると、環境整備のハード面を想像してしまうが、今回の条例については“心のバリアフリー”というソフト面が重要である。
    例えば“まちづくり”という文言を使わずに「中野区人権及び多様性を尊重する社会をめざす条例」とか、「中野区人権及び多様性を尊重し共生社会をめざす条例」などとした方がいいと思う。

    共生社会の考え方は、条例内容に盛り込まれており、「まち」はハードだけではなく、指摘のソフトやハートも含んでいると考えている。
    ユニバーサルデザイン推進条例の内容等も合わせて浸透を図っていく。

    3

    答申の4ページの条例の考え方について、第1条や第3条に反映されていると思うが、差別禁止に関する規定がない。明確に差別をしてはならないというルールがない場合、第11条にある指導について、行うのが難しくなってしまうのではないか。差別禁止規定を条例に入れるべきではないか。

    この条文案における「指導」は、基準に照らし合わせた適否を判断するものではなく、この条例においては、一般的な指導により支援機能を発揮できるものと捉えているため、禁止規定の定めを盛り込むことは考えていない。

    4

    この条例では 区、区民、事業者がそれぞれ責務を果たすとなっているが、区外在勤者、在学者なども含めた表現はできないか。

    すべての人が、と規定することが、結果的に来街者も含むこととなると考えている。

    5

    少数派も大切にした条例にしてほしい。

    少数派も多数派も含めて、差別のないまちづくりを目指していきたい。

    6

    SOGIについて、差別禁止の規定をいれてほしい

    人権全般に対する条例であり、ご意見の趣旨も含んでいると考えている。

    7

    今回の条例で性的マイノリティの方に新たに保障がされるのか。

    社会的理解が促進されることで、パートナーシップ宣誓の制度などをより活用しやすくするなどの効果を見込んでいる。

    13 ご意見としていただいたもの(条例案以外)

    1

    1の前文の説明文の中の、「差を感じやすいこと」の部分について「違いを感じやすい」にしてはどうか。

    2

    新区役所にも飲食が自由にできるスペースをつくり、区民が交流できたり、区民一人ひとりの人権、心を守る為に必要である。

    3

    多文化共生全体の取組もきちんと進めてほしい。

    4

    障害当事者の立場から団体の育成などを行っている、認定NPO法人DPI日本会議の報告書についても参考資料として審議会で活用してみてはどうか。

「人権多様性尊重条例の考え方」からの主な変更点

なし

人権多様性尊重条例案に盛り込むべき主な事項

  1. 前文
  2. 目的
  3. 基本理念
  4. 区の責務
  5. 区民の責務
  6. 事業者の責務
  7. 施策の推進のための取組
  8. 調査研究等
  9. 中野区人権施策推進審議会
  10. 相談等に対する体制の整備
  11. 相談等の処理
  12. 委任

パブリック・コメント手続の実施

人権多様性尊重条例案に盛り込むべき主な事項に対するパブリック・コメント手続を、12月6日(月曜日)から1月4日(火曜日)まで実施する。区民への周知については、なかの区報12月5日号及びホームページへの掲載ほか、区民活動センター等で資料を公表する。

今後のスケジュール(予定)

令和3年12月 パブリック・コメント手続の実施
令和4年2月 第1回定例会に条例(案)提案

観光施策の見直しについて(企画部)

 このことについて、次のとおり報告があった。

 中野区の観光施策は、「新しい中野をつくる10か年計画(第2次)」に基づく「中野区都市観光ビジョン(平成24年度策定)」により進めてきたところである。しかしながら、明らかな成果を示すには至らなかったこと、また、社会状況が大きく変化していること、さらに、今年3月に「中野区基本構想」を改定するとともに、基本構想で目指す将来像の実現に向けて、新たに「中野区基本計画」を策定したことを踏まえ、観光施策を見直すこととする。

現状と課題、強み

  1. 観光を取り巻く社会状況の変化
    ・「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」の終了
    ・新型コロナウイルス感染症の感染とその影響の長期化
    ・以上によるインバウンドの減少
    ・5Gをはじめとした通信・ICT環境の進展
  2. 中野区の観光に関する取組に係る課題
    (1)中野区の現観光施策・事業は、費用対効果が低い
    ・観光情報サイト(まるっと中野)の認知度が低い。
    ・Nakano Free Wi-Fiの利用度・利用者満足度が低い。
    ・認定観光資源があまり活用されていない。
    ・フィルムコミッションの実施が少ない。
    (2)観光に携わる団体や人材が不足している
  3. 中野区の強み(観光が期待できる要素)
    ・中野駅周辺まちづくりが進展している。
    ・西武新宿線沿線連続立体交差事業が実施されているとともに、これに伴う再整備計画が策定されている。
    ・アニメをはじめとしたサブカルチャー、能楽などの伝統芸能、伝統工芸と幅広い文化・芸術活動が展開されている。
    ・さまざまな祭りや催しが実施されている(エイサー、チャランケ祭り、都立家政阿波踊り、中野駅前大盆踊り大会、にぎわいフェスタ、東北復興大祭典 等)。
    ・中野ブロードウェイをはじめとした商店街や地域資源が点在している。
    ・中野駅周辺、東中野駅周辺、野方駅周辺には、飲食店が集積しており、個性的な店がある。
    ・明治大学、帝京平成大学、織田学園をはじめとした大学、各種・専修学校、学校が多い。
    ・中野区と区内事業者、また事業者同士の連携力が向上している(様々な取組が実施・進行中)。
    ・地縁団体(町会・自治会)に存在感と力がある。
  4. その他
    ・ワクチン接種の浸透と感染拡大の抑止に伴う消費行動の活性化が期待できる。
    ・国や都による地域・経済活性化施策が新設・拡大することが想定される。

観光施策見直しの基本的な考え方

  1. これまでの取組を検証し、費用対効果の低いものは一旦止める。
  2. 現在の新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえる。
  3. 一方、アフターコロナを見据える。
  4. 以上を踏まえて、今後の観光施策を中野区と有識者、関係団体、区内事業者により検討する。
  5. 新たに地域資源となるものや取組を中野区と事業者・団体が連携して開発・拡大する。

令和4年度に実施予定の見直し

  1. Nakano Free Wi-Fi
    (1)検証結果
    ア 観光の観点から
    ・観光用としては、利用されていない(区内在住者の利用がほとんど。利用言語も日本語が大多数)。
    ・利用者が減少している(令和2年度利用者数524,659人、認知度45.0%)。
    ・利用者満足度(利用しやすさ)が低い(15.8%)。【主な理由】「つながりにくい」「通信速度が遅い」「登録が面倒」「1回の利用時間が短い」
    ・中野駅周辺などは、コンビニエンスストアやカフェなどのFree Wi-Fiがある。また、四季の森公園では、中野区観光協会が実施するFree Wi-Fiが利用できる。
    ・訪日外国人に対しては、国際ローミングやプリペイドSIMなどのサービスもあり、利用されている。
    イ 防災の観点から
    ・災害時には、どの通信会社でも無料で利用できる公衆無線LAN「00000JAPAN」がある。
    ・避難所では、地域BWAが利用できる。
    ウ 区有施設における利用の観点から
    ・中野区立全図書館でFree Wi-Fiが利用できる。
    ・その他区有施設においても、条件付でFree Wi-Fiが利用できるところがある。
    エ 通信環境の変化の観点から
    ・中野区内で5Gの利用可能エリアが増えている。
    ・一方で、公衆Wi-Fiサービス「docomo Wi-Fi」が2022年2月に提供を終了する。
    ・中野駅周辺の再整備や通信技術の進展により、中野駅周辺の通信環境の向上が期待できる。
    (2)見直し内容(今後の対応)
    ・「Nakano Free Wi-Fi」を廃止する。なお、廃止にあたっては、周知期間を2か月程度設ける(2022年5月末廃止の予定)。
    ・その一方で、中野区立図書館をはじめ、区有施設でFree Wi-Fiが利用できる場所や条件を中野区ホームページ等で広報する。
    ・中野四季の森公園で利用できるFree Wi-Fi(中野区観光協会運営)など、信頼性が担保された民間のFree Wi-Fi情報もできる限り情報提供する。
    ・アフターコロナのインバウンドを見据えた通信環境の整備支援等については、中野駅周辺の再整備や今後の通信技術などの動向も踏まえつつ、令和4年度に検討会を設置し、今後の観光のあり方を検討する中で協議する。
  2. 中野区公式観光サイト(まるっと中野)
    (1)検証結果
    ・当サイトの閲覧数は、令和2年度は前年度比で増加したが、年間閲覧数は、1,291,044(1日3,537)に留まっている(増要因は、感染症の拡大に伴い実施した「お持ち帰り&出前推進事業」の記事掲載による)。
    ・当サイトの認知度は低い。(認知度26.3%)
    ・「まるっと中野」のSNSフォロワー数が少ない。また、インプレッション数が低い。
    ・区民レポーターによる掲載記事は好評である。
    (2)見直し内容(今後の対応)
    ・中野区公式観光サイト(まるっと中野)の運営委託を廃止する。
    ・現観光サイト掲載情報を整理・移行する。
    ・現観光サイトに蓄積した観光に関する情報を整理し、PR効果の高い情報を優先して、中野区ホームページに情報を掲載する。
    ・また、一般財団法人モバイルスマートタウン推進財団が運営する多言語観光ポータルサイト「Guidoor(ガイドア)」に、インバウンドや国内旅行者向けの情報を掲載する。【無料】
    ・さらに、令和5年度に予定している中野区ホームページのリニューアル時、整理した情報を完全に移行する。
    ・一方、区民レポーターの活動を拡充し、同レポーターによる観光情報の発信を増やす。
    ・また、現観光サイトと連携した「まるっと中野」のSNS(Twitter、Facebook、Instagram)による情報発信は止め、今後の観光関連情報は、フォロワー数が多い中野区のSNSや「中野大好きナカノさん」のSNSによって発信する。

地域資源の開発・拡大

  1. 中野ミューラルプロジェクトの推進【令和4・5年度】
    本年度、ナカノミライプロジェクトの一環として、区内事業者、中野駅、区立小学校と連携した壁画事業を、事業者の経費により協働で実施しているが(中野駅前北口広場及び鷺宮小学校体育館)、好評であり、さらに壁画制作を区内で展開してほしいとの声が区に寄せられている。
    これらを踏まえ、「中野区基本計画」に示す「遊び心あふれる文化芸術をまち全体に展開する」「地域愛と人のつながりを広げる」に基づく取組として、本年度実施した中野ミューラルプロジェクトを進め、公募により区内の建築物に壁画を施す事業を実施する。
    (1)事業原資
     信金中央金庫の寄附事業「SCBふるさと応援団」から10,000千円の寄附を得て(令和3年度一般会計の寄附金として中野区の歳入とする)、これを当事業の財源とすることを想定している。なお、当寄附を受けられない場合は、当事業は実施しない。
    (2)実施予定期間
     令和4~5年度の2年間とする。(「SCBふるさと応援団」の定めによる)
    (3)実施体制
     「SCBふるさと応援団」申請において、中野区の推薦団体となる西武信用金庫との協働事業とし、壁画の決定、ワークショップ運営、PRを協力して実施する。
     また、壁画の方向性や施工する壁画を決定するため、学識経験者や区民を構成員とした審査会を設置する。
  2. 中野区認定観光資源の検証【令和4年度】
    令和4年度に学識経験者などによる検討会を設置し、今後の観光のあり方を協議する中で、認定観光資源(123件)とその活用を検証し、内容を整理した上で取組の充実を図る。
    また、その中で、中野ミューラルプロジェクトで完成した壁画など、文化・芸術をはじめとした新たな魅力あるものを観光資源として活用することも検討する。
  3. フィルムコミッションの再検討【令和3年度】
    中野区のPRとイメージアップにつながる中野区での映像作品の制作に係る支援について、再検討の上調整し、実施の拡大を図る。
    (1)基本的な考え方
     単なる区内施設等の使用ではなく、中野区のPR、文化芸術振興や産業振興に寄与するものについて協力する。
    (2)検討・調整事項
    ・協力基準の明確化(区内事業者、区内学校、区関係団体、区民を優先するなど)
    ・中野区と中野区観光協会などの民間団体での役割分担を明確にする。(例えば、区有施設、区関係施設の使用調整は中野区、それ以外は中野区観光協会や商店街振興組合などを案内)
    ・区有施設使用料徴取の基準明確化(例えば、中野区の事業(シティプロモーション・観光、文化芸術振興、産業振興)の一環と位置付けられるものは無料、そうでないものは使用料を徴取しないなど)
  4. ふるさと納税額増加に向けた運用の工夫【令和3・4年度】
    ・ふるさと納税の返礼品を増やすため、区内金融機関と連携して、区内事業者を対象とした「返礼品」の開発説明会・検討会を実施する。
    ・ふるさと納税利用拡大を図り、複数存在するポータルサイトごとの利用者や利点を踏まえ、中野区が利用するポータルサイトを拡大する。
    ・中野区として政策的観点からクラウドファンディングの活用が望ましいと判断するものは、ふるさと納税制度を活用したガバメントクラウドファンディングを今後も活用していく。
  5. なかのまちめぐり博覧会の検証等【令和4年度】
    今年度、なかのまちめぐり博覧会実行委員会からの了承を得て、ナカノミライプロジェクトのワークショップ(中野区ほか区内9事業所参加)で企画・実施するテストイベントの結果を、同実行委員会と中野区で検証し、今後のなかのまちめぐり博覧会の実施の有無や、区の財政的支援のないかたちでの区民参加型イベントの開催などを検討する。

今後の観光のあり方検討

「中野区基本計画」に基づき、次のとおり、今後の観光のあり方を検討する。

  1. 令和3年度
    ・中野区における「観光」の定義などをまちめぐり博覧会実行委員等と議論し、整理する。
    ・令和4年度に行う今後の観光のあり方検討会のメンバーを選出する。
  2. 令和4年度
    ・中野区のほか、学識経験者、関係団体、区内事業者による検討会を設置し、「中野区都市観光ビジョン」を検証する。
    ・その上で、アフターコロナにおける中野区の観光施策の方向性や取組案を検討する。
    ・以上を踏まえ、「中野区都市観光ビジョン」を廃止するとともに、今後の施策の方向性等を明らかにする。

スケジュール

令和4年3月下旬~5月 Nakano Free Wi-Fi廃止等を周知
令和4年4月 現観光情報サイト(まるっと中野)掲載情報を中野区ホームページなどへ移行
令和4年5月末 Nakano Free Wi-Fi廃止
令和4年5月~9月 今後の観光のあり方を検討(中野区、学識経験者等による検討会)
令和4年7月 今後の観光のあり方検討状況(中間まとめ)を議会報告
令和4年9月 今後の観光のあり方の方向性等を決定
令和4年10月 今後の観光のあり方の方向性等を議会報告

中野区特別職報酬等審議会委員の委嘱について(総務部)

 このことについて、次のとおり報告があった。

 中野区特別職報酬等審議会条例第3条に基づき、以下のとおり委嘱した。

委員の氏名等

(会長)
福原 紀彦 中央大学法科大学院教授・弁護士

(会長職務代理)
吉川 信將 獨協大学教授

(委員)
稲尾 公貴 東京都社会保険労務士会中野・杉並支部
臼井 壯之介 公募区民
櫛田 正昭 中野中小企業診断士会
小林 裕子 公募区民
櫻井 英一 中野区医師会
袖澗 悟 東京税理士会中野支部
星野 新一 東京商工会議所中野支部
宮田 百枝 中野区法曹会
(敬称略)

任期

2年(令和3年10月1日から令和5年9月30日まで)

職務内容

区議会議員の議員報酬の額並びに区長、副区長、教育長及び常勤の監査委員の給料の額について審議する。

令和3年第4回中野区議会定例会提出予定案件について(総務部)

 このことについて、次のとおり報告があった。

予算

70 令和3年度中野区一般会計補正予算

一般議案(21件)

71 中野区事務手数料条例の一部を改正する条例
72 特別区人事及び厚生事務組合規約の変更について
73 中野区新庁舎新築工事等請負契約に係る契約金額の変更について
74 鷺宮小学校・西中野小学校統合新校校舎新築に伴う機械設備工事請負契約
75 鷺宮小学校・西中野小学校統合新校校舎新築に伴う電気設備工事請負契約
76 指定管理者の指定について(※産業振興センター)
77 中野区公衆浴場法施行条例の一部を改正する条例
78 中野区児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例
79 中野区児童福祉審議会条例
80 中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
81 中野区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業並びに特定子ども・子育て支援施設等の運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
82 中野区幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営の基準に関する条例
83 中野区幼保連携型認定こども園以外の認定こども園の認定の要件に関する条例
84 中野区小児慢性特定疾病審査会条例
85 中野区立児童館条例の一部を改正する条例
86 中野区児童相談所設置条例
87 中野区指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準等に関する条例
88 中野区指定障害児入所施設等の人員、設備及び運営の基準等に関する条例
89 児童自立支援施設に係る事務の委託について
90 中野区個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部を改正する条例
91 中野区組織条例の一部を改正する条例

報告案件

議会の委任に基づく専決処分について

  1. 引越荷物の誤収集に係る和解及び損害賠償額の決定
  2. 雨水の流入による電話機等の破損事故に係る和解及び損害賠償額の決定

備考

次の議案を追加する予定である。

  1. 中野区監査委員選任の同意について
  2. 中野区職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
  3. 中野区立幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
  4. 中野区会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
  5. 中野区立小学校及び中学校教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例

財産の処分について(総務部)

 このことについて、次のとおり報告があった。

処分財産の種類及び表示等

処分財産の種類及び表示等

種類

名称

所在地

面積(平方メートル)

土地

野方一丁目用地

中野区野方一丁目1656番50

(住居表示:野方1丁目35番8号)

33.05

処分の相手方及び処分方法

  1. 処分相手方:東京都(東京都建設局第三建設事務所)
  2. 処分方法:随意契約

処分内容(目的)

東京都市計画道路事業補助線街路第74号線(通称名:早稲田通り)の拡幅用地

処分価格

  1. 土地売買価額
    40,527,759円 (単価)1平方メートルあたり約1,226,000円
  2. 建物・工作物等に対する補償
    (1)物件移転補償
     3,402,643円
     (上記土地に存する鉄骨プレハブ造平家建に対する移転補償)
    (2)残地補償
     1,223,700円 (単価)1平方メートルあたり約765,000円
     (事業(道路)残地1.60平方メートルに対する残地補償)

契約締結日

令和3年9月28日

(仮称)中野区公契約条例案に盛り込むべき事項について(総務部)

 このことについて、次のとおり報告があった。

 (仮称)中野区公契約条例(以下「公契約条例」という。)案に盛り込むべき事項について、以下のとおり取りまとめたので報告する。

公契約条例の考え方に係る意見交換会の実施結果

  1. 日時
    令和3年10月24日(日曜日) 14時~
  2. 場所
    中野区役所7階会議室
  3. 参加人数
    22人
  4. 意見・質疑の概要

(1) 全般的な事項に関するもの

全般的な事項に関するもの

No.

区民等からの意見・質問・要望

区の見解・回答

1

区が公権力を行使して、賃金条項を事業者に守らせる条例にするのか、もしくは、区と事業者が合意した契約上で賃金条項の遵守を求める条例にするのか。

区が一方的に定めるのではなく、区と受注者が約定したもの、例えば約款や契約条項に盛り込み、双方合意の上で適用することを考えています。

2

条例の適用開始はいつ頃か。

条例案は令和4年第1回定例会で提出し、施行は、審議会の設置を令和4年7・8月頃を予定しているため、その翌年の令和5年4月からの適用を考えています。

3

労働報酬下限額が設定されると、競争する上で、それ以上価格を下げることができず、事業者側も苦しくなることが懸念される。

制定区を参考にすると、予定価格はさほど変わらないと考えています。ただし、労働報酬下限額の設定により落札率は上がる可能性があります。

4

日頃から品質とコストを考慮し受注しているが、労働報酬下限額を定められることにより、コストを抑え品質を確保できるような場合でも、最低賃金があると、それが適わない場面もあると思う。何か救済措置のようなものを考えているのか。

条例制定後の施行状況を検証しながら、各種改善に取り組んでいきたいと考えています。

5

労働賃金等の労働条件については、事業者の経営上の問題であり、公契約条例により行政から強制されるべきものではない。

公契約条例の考え方は、賃金条項の遵守を契約条件として受注希望者に提示し、その承諾を得た者に対して履行を求めるものであり、受注希望者の任意性を前提としています。

発注者と受注者の関係において、発注者が取引上の地位を利用して受注者(民間企業)の経営にかかわる事項(違法ではない事項)に圧力を加える行為は独禁法(第2条第9項第5号「優越的地位の濫用」)に抵触するのではないかと思われる。

独占禁止法上、優越的地位の濫用が認められるのは、行為主体が「事業者」であることとしており(第19条)、一般的な入札契約での発注者の地位は「事業者」に当たらないと考えています。

労働賃金・労働条件等に関する監督・指導・罰則等の権限は、労働基準監督署にあり、各自治体が関与するのであれば重複業務の解消・役割分担等、関係官庁(関係部署)間の調整、法的根拠の整備等が必要なのではないか。

公契約条例に基づく区による労働者の労働条件への関与は、契約の管理の観点から、事業者の賃金条項の履行状況を確認する等、契約事務上の監督・検査の一環であり、国の事務には当たらず、重複業務等は発生しないものと考えています。

労働基準監督署との役割の分担・重複の調整が明確に区分けされない限り、別官庁(異なる部署)が同じ内容の業務を行うなど、業務において二重化や重複化などの非合理的部分が発生したり、監督官庁(部署)が不明瞭になり、事が起こった際にその責任の所在があいまいになる恐れがある。

(2)「3 基本方針」について

「3 基本方針」について

No.

区民等からの意見・質問・要望

区の見解・回答

1

公契約条例制定後は、区内制限が強くなるのか。

本年4月から地域要件を付した制限付競争入札を拡大しましたが、公契約条例の制定により、区内制限の縛りを強くすることは、現状考えていません。

(3)「6 適用範囲」について

「6 適用範囲」について

No.

区民等からの意見・質問・要望

区の見解・回答

1

工事請負契約の適用範囲の金額が1億8千万円以上というのはよいと思うが、今後状況が変化する中で、変えていくということもできるのか。

適用範囲については、制定区も参考に、受注者の事務負担を考慮しながら検討してきました。施行状況を勘案し検討課題としていきます。

2

随意契約も対象となるのか。

随意契約でも対象の業務であれば適用することを想定しています。

(4)「7 労働者等の労働報酬」について

「7 労働者等の労働報酬」について

No.

区民等からの意見・質問・要望

区の見解・回答

1

既存の指定管理業務については、アルバイト等も多く、事業者側が考える労働対価の価格設定と中野区の考えている労働報酬下限額が合わなくなる場合がある。そうした際に事業者として採算が合わないという判断が働くことも可能性としてはあると思うが、どのように考えるか。

労働報酬下限額に基づいた予算積算を行うことになります。事業者にも下限額を守った見積りをしてもらうことになります。

2

労働報酬は時間給なのか。手当(時間に換算しないもの)は含まれるのか。

基本的には時間給(1時間当たりの賃金に換算した額)になると考えていますが、詳細は手引き等で示していきます。

3

公契約条例制定により自治体が独自に定めた労働最低賃金が、仮に、民間企業の労使間で元々取り決めてあった労働賃金よりも低かった場合、その自治体の労働最低賃金を根拠に、それまで労使間でかわされていた協定上の労働賃金が削減されてしまう恐れがある。

公契約条例の目的は労働者の適正な労働条件を確保することであり、そのために公契約における労働報酬の下限額を定めるというものであるため、それ以外の効果はないと考えています。

(5)「8 労働報酬下限額の決定等」について

「8 労働報酬下限額の決定等」について

No.

区民等からの意見・質問・要望

区の見解・回答

1

労働報酬下限額は国の定める最低賃金額に基づくと思うが、国の定める最低賃金額の改定は10月に適用される。本条例は4月からの制定を予定しているが最低賃金の基準日はどのように考えているか。

基準日については、制定区を参考に検討していきます。特別区職員の給与改定等の時期も基本的に10月であることから、それに基づいていくと考えています。

2

労働報酬下限額を明確に記載してほしい。

労働報酬下限額については、定めた後に告示をするため、明確な記載をする予定です。

3

労働最低賃金は、どのような根拠で決めるのか。

条例案に盛り込むべき事項の「8 労働報酬下限額の決定等」のとおり

(6)「9 公契約において約定すべき事項」について

「9 公契約において約定すべき事項」について

No.

区民等からの意見・質問・要望

区の見解・回答

1

公契約条例では、双方に指定管理の解除権がある旨を定めるのか。

公契約条例で指定管理の解除権を定めるのではありません。労働報酬下限額を定め、公契約条例では、下限額以上の支払いがされていれば、区から指定管理の解除等を申し出るということはありません。

2

契約締結後、区への報告はどのように行うのか。

区への報告書の提出については、区が指定する様式を契約締結後概ね1・2ヵ月以内及び業務完了後概ね1・2ヵ月以内に提出する形を考えています。

3

指定管理業務では事業者側に契約の解除権が認められていない。損害賠償についても事業者側にのみ請求されると認識しているが、区と事業者は本来対等な関係にあると考えている。この点をどのように考えているか。また、年度協定として毎年見積をしており、人件費の積算根拠についてはサービスの質、安全・安定的な業務ができるよう国家公務員給料に基づいているが、中野区の積算はそれより低いように思える。安全・安定的な業務ができないと判断される場合、事業者側が解除できるのか。また、その場合の損害賠償は事業者側が負うものになるのか。

指定管理者から解除を求めるということは想定されていません。ただし、区側に責めがある場合等は、指定管理者から解除の申し出ができるのではないかと考えています。しかしながら、それによって契約の即時解除ということではなく、年度協定を締結する際に、区と協議の上、双方合意のもと契約を結んでもらうことになります。予算の積算に関しては、公契約条例の制定により見積額が下がることは想定していません。労働報酬下限額以上の単価において積算する分には、公契約条例に抵触するものではないと考えています。

4

公契約条例制定において最大の問題は事務的業務の増大にある。複数の自治体にわたって業務を行っている事業者の場合、各自治体が独自に定めたそれぞれの労働最低賃金から積算を行わなければならず、自治体ごとに異なる根拠で積算を行うというその事務的業務の煩雑化と増大は、事業者にとって負担になる。また、工事の規模が大きくなればなるほど、労働賃金台帳等の書類作成にかかわる事務作業量が煩雑・膨大なものになりかねない。

受注者には、公契約条例の趣旨を理解し協力してもらえるよう努めていきます。労働者に対する労働報酬の支払状況等の区への報告方法については、労働報酬台帳の提出ではなく、受注者にとって著しい事務負担とならない方法を検討していきます。

公契約条例は、目的は理解できるが、事務的業務や仕組みが煩雑・膨大化する割に、その目的の遂行具合が把握しにくく成果が見えにくい。費用対効果といういい方をすれば、それは極めて悪い施策だと思われる。

公契約条例の目的を完全に達するなら、一つの工事案件において関係企業が数百社・作業従事者が数千人になったとしても、その一人一人の賃金台帳の記載の真偽を確認せねばならない。罰則規定を設けておきながら、台帳等を提出させるだけでそのチェックを行わなければ、人的業務を増大・煩雑化させるだけで、制度自体の有名無実化・形骸化を招くだけだ。

公契約条例は、公契約に関する基本方針に則り、区及び受注者双方の責務を明らかにすることで、労働者の適正な労働条件の確保を図るものであると考えています。また、労働者の申出や受注者の区への報告、区の受注者への検査等により、条例の実効性を担保していきたいと考えています。

(7)「11 報告、検査等」について

「11 報告、検査等」について

No.

区民等からの意見・質問・要望

区の見解・回答

1

指定管理業務は年度を区切って実績報告をしているが、他の工事請負契約や業務委託契約の報告や検査はどういったものになるのか。

事業所等への立ち入りは、区が定期的に行うのではなく、労働報酬下限額を下回っている等の申し出があった場合や報告書で虚偽が認められる場合等に検査を求め、必要に応じてヒアリング等を行います。

(8)「13 (仮称)中野区公契約審議会の設置」について

「13 (仮称)中野区公契約審議会の設置」について

No.

区民等からの意見・質問・要望

区の見解・回答

1

審議会の委員の数を工事、委託、指定管理の各業界からそれぞれ1人ずつ計3人出してほしい。

現在は、事業者団体関係者2人以内、労働者団体関係者2人以内、学識経験者2人以内と考えていますが、施行後、検証・見直しをしていく必要があると考えています。

2

区が決定を行うための第三者委員会的なものを設けるならば、委員会は公正かつ中立でなければならない。その委員の選出方法、委員候補の資格、委員の人数、構成はどのように考えているのか。

条例案に盛り込むべき事項の「13 (仮称)中野区公契約審議会の設置」のとおり

(9)その他の意見・要望について

その他の意見・要望について

No.

区民等からの意見・質問・要望

区の見解・回答

1

企画提案公募型事業者選定(プロポーザル)の際、価格点の配点を低くしてほしい。

条例の公布と共に価格点の見直しを行うのではなく、進めていく中で必要があれば見直しも検討していきます。

2

労働者の労働賃金が減額される原因が過度な競争による安価受注にあるとすれば、これを防ぐには公契約条例ではなく、適正な価格で受注できる仕組みづくりとその確実で厳格な運用をすることではないだろうか。

区では、これまで、現在の公共調達を取り巻く状況の変化に対応できるように、価格だけでなく企業の技術力や施工実績を評価する総合評価方式の導入・拡充や、ダンピングの防止と積算価格の精度向上による工事品質の確保を目的とした入札における最低制限価格の引き上げ等、価格と品質が総合的に優れた公共調達の実現に資する取り組みを進めてきました。

※意見・質疑は、電子メールで区に寄せられた意見等を含んでいる。
※区分整理の関係から、一人の意見を複数に切り分けたり、同様の主旨の意見等を一つにまとめている場合がある。

公契約条例の考え方からの変更点

なし

公契約条例案に盛り込むべき事項

  1. 目的
  2. 定義
  3. 基本方針
  4. 区の責務
  5. 受注者の責務
  6. 適用範囲
  7. 労働者等の労働報酬
  8. 労働報酬下限額の決定等
  9. 公契約において約定すべき事項
  10. 労働者等の申出
  11. 報告、検査等
  12. 公表
  13. (仮称)中野区公契約審議会の設置

パブリック・コメント手続の実施

公契約条例案に盛り込むべき事項に係るパブリック・コメント手続を、12月21日(火曜日)から1月11日(火曜日)まで実施する。区民への周知については、なかの区報(12月20日号)及び中野区ホームページに掲載するほか、区民活動センター、図書館等で資料を公表する。
意見の提出方法は、文書により電子メール、ファクス、郵送、窓口への持参とする。

今後のスケジュール(予定)

令和3年12月 条例案に盛り込むべき事項の決定、パブリック・コメント手続の実施
令和4年 第1回定例会に条例案提出

第11次中野区交通安全計画(案)のパブリック・コメント手続の実施結果について(総務部)

 このことについて、次のとおり報告があった。

 第11次中野区交通安全計画(案)について、パブリック・コメント手続を実施したので、その結果を報告する。

公表及び意見募集期間

令和3年10月20日(水曜日)から11月10日(水曜日)まで

提出方法別意見提出者数

提出方法別意見提出者数

提出方法

人数(人)

電子メール

1

ファクス

0

郵 送

0

窓 口

0

合 計

1

提出された意見の概要及びそれに対する区の考え方

【シェアサイクル事業の環境整備について】(1件)

提出された意見の概要及びそれに対する区の考え方

No

提出された意見の概要

区の考え方

1

計画(案)に、シェアサイクル事業の環境整備の記載がない。拠点となるサイクルポートの数が少ないため、1か所の駐車容量を超え自転車が溢れている。拠点を増やすことで解消できないか。また、シェアサイクルの安全利用についても周知する必要があるのではないか。

シェアサイクル事業の環境整備については、中野区自転車利用総合計画において、別途検討することとしています。現在、サイクルポートにおける自転車の溢れを改善するため、台数制限の実施や再配置時に台数調整等を実施するとともに、事業者と連携しながら公有地・民有地ともに新たなサイクルポートの設置に向けた調整を進めております。

また、安全利用については区のホームページ、事業者のホームページ・アプリケーション・リーフレット等により「自転車安全利用五則」の周知を行っているところです。

今後とも、シェアサイクルの利用者も含め、自転車利用者の交通ルール・マナーの向上を図るため、警察署・関係団体等との連携を深めながら、効果的な自転車事故防止策を推進していきます。

提出された意見による変更箇所

なし

今後の予定

令和3年12月上旬 パブリック・コメント実施結果の議会報告(総務委員会)
令和3年12月中旬 中野区交通安全対策協議会で審議
令和3年12月下旬 第11次中野区交通安全計画決定
令和4年1月 区報・ホームページで周知

中野区子ども・子育て支援事業計画(第2期)令和2年度事業実績について(子ども教育部)

 このことについて、次のとおり報告があった。

趣旨

中野区子ども・子育て支援事業計画(第2期)に基づく施策の令和2年度における実施状況等について、中野区子ども・子育て会議の意見を踏まえ、事業実績として取りまとめたので報告する。

令和2年度事業実績

「中野区子ども・子育て支援事業計画(第2期)令和2年度事業実績」

  1. 各目標における取組みの柱と主な取組みの事業実績
    目標1 すこやかに育つ子どもたち
    目標2 充実した教育や支援に支えられる子育て家庭
    目標3 地域に育まれ豊かに育つ子どもたち
  2. 需要見込みと確保方策の事業実績
    (1)幼児期の学校教育・保育の需要見込みと確保方策
    (2)地域子ども・子育て支援事業の需要見込みと確保方策
  3. 子ども・子育て支援事業に係る新型コロナウイルス感染症に対する取組み
  4. 成果指標一覧

実績の公表

中野区ホームページに掲載するほか、子ども総合窓口、すこやか福祉センター等にて公表する。

中野区子ども・子育て支援事業計画(第2期)中間の見直しについて(子ども教育部)

このことについて、次のとおり報告があった。

 区は、令和2年3月に、区の子育て支援に関する総合的な計画である「中野区子ども・子育て支援事業計画(第2期)」(以下「事業計画という。」)を策定し、これに基づき、子ども・子育て支援に関する取組を進めているところである。
 今般、事業計画の中間の見直しについて、以下のとおり取り組むこととしたので報告する。

趣旨

事業計画の計画期間(令和2年度から令和6年度)の中間年に当たり、令和3年9月に策定された中野区基本計画と整合性を図るとともに、区の乳幼児人口の推計や保育施設等の需要を精査することにより、幼児期の学校教育・保育の需要見込み及び確保方策等の見直しを図る。
なお、事業計画の中間の見直しに併せ、子ども・若者育成支援推進法第9条第2項に定める「子ども・若者計画」及び子どもの貧困対策推進法第9条第2項に定める「子どもの貧困対策計画」等の内容を盛り込むものとする。

検討の方向性

事業計画の事業実績や昨今の子どもと子育て家庭を取り巻く状況等を踏まえるとともに、新たに策定された中野区基本計画の内容を踏まえ、事業計画の中間の見直しに係る検討を行う。
検討に当たっては、区長の附属機関である「中野区子ども・子育て会議」において、子ども・子育て支援に関する施策の総合的かつ計画的な推進に必要な事項等について審議いただくとともに、広く区民等から意見を聴取する。

今後のスケジュール(予定)

令和3年12月下旬~ 第5期子ども・子育て会議
令和4年度 「事業計画中間の見直し」の策定

令和4年度中野区食品衛生監視指導計画(案)の公表及び意見募集について(健康福祉部)

 このことについて、次のとおり報告があった。

概要

食品衛生法第24条及び第70条により、区長は、国の定める指針に基づき食品衛生監視指導計画を定め、これを公表するとともに、その当該施策について広く区民の意見を求めなければならないこととされている。このため、令和4年度中野区食品衛生監視指導計画の策定にあたり、計画案を作成・公表し、区民から広く意見募集を行う。

計画案の内容

国の指針を踏まえ、食中毒や法違反等の発生状況、食品衛生を取り巻く当区の状況を勘案し、以下のような内容で本計画案を作成した。

  1. 監視指導の実施体制及び他機関との連携
  2. 主な監視指導事業
  3. 立入検査及び収去検査
  4. 不利益処分等
  5. 食品等事業者による自主的な衛生管理の推進
  6. 情報提供及び区民・事業者・行政間の情報及び意見の交換(リスクコミュニケーション)
  7. 食品衛生に係る人材の養成及び資質の向上

計画案の公表及び意見の募集

食品衛生法の規定に基づき計画案を公表し、併せて意見を募集する。

  1. 意見募集期間
    令和4年2月8日(火曜日)から2月21日(月曜日)まで
  2. 計画案の公表方法
    区報2月5日号で、計画案の公表と意見募集を行う旨の広報を行う。計画案については、区ホームページ、保健所、すこやか福祉センター、区民活動センター、図書館で公表する。
  3. 意見提出の方法
    郵送、ファクス、電子メールによる。
  4. 計画の決定及び意見募集結果の公表
    寄せられた意見を考慮して計画を決定し、意見とこれに対する区の考え方とを合わせ、3月下旬にホームページで公表する。

「中野区公衆浴場法施行条例」の改正案に盛り込むべき主な事項に係るパブリック・コメント手続の実施結果について(健康福祉部)

 このことについて、次のとおり報告があった。

 「中野区公衆浴場法施行条例」の改正の考え方について、パブリック・コメント手続を実施したので、その結果を報告する。

意見募集期間

令和3年10月12日(火曜日)から令和3年11月1日(月曜日)まで

提出方法別意見提出者数

提出方法別意見提出者数

提出方法

人(団体)数

電子メール

1

ファクス

0

郵 送

1

窓 口

0

合 計

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提出された主な意見の概要及びそれに対する区の考え方

【混浴制限年齢について】(1件)

提出された主な意見の概要及びそれに対する区の考え方

No.

提出された意見の概要

区の考え方

1

子ども達の望まない混浴を回避することは重要であると思うが、7歳の子どもが一人で入浴した場合、他の利用客とトラブルになるのではないかと心配している。混浴制限年齢を8歳にしてほしい。

混浴制限年齢に関する厚生労働科学研究結果では、混浴制限年齢を引き下げることにより、公衆浴場における混浴に関するトラブルを防止し、子どもたちの性的な被害の防止や望まない混浴を回避することにもなり、健やかな発育発達にも寄与できるとしました。また、国は、この研究結果や意見募集に寄せられた意見等を踏まえ、衛生等管理要領の混浴制限年齢に関する項目を「おおむね7歳以上」に改正しました。このことから、「おおむね7歳以上」と規定するのが適当であると考えています。なお、区民の方が混浴制限年齢の引き下げについてご理解いただき、また、準備が行えるように、十分に周知期間を設けていきたいと考えています。

改正案からの変更点

なし

今後の予定

令和3年第4回定例会 条例改正案の提出

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