感染症を予防する生活習慣

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更新日:2023年10月23日

感染症を予防する生活習慣

主な感染症の予防対策(別リンク)

Q.感染症に効く抗生物質などが開発され、感染症は問題ではなくなったのではありませんか?

A.いいえ違います。エイズや鳥インフルエンザA(H7N9)、インフルエンザ(H1N1)2009、新型コロナウイルス(COVID-19)など新しい感染症が現れ、人間の健康を脅かそうとしています。

Q.人間は感染症を撲滅できないのでしょうか?

A.できません。
天然痘が撲滅された1980年頃は、他の感染症も撲滅できると期待された時もありました。
しかしその後、病原体が薬剤耐性を獲得したり、病原体を媒介する昆虫に対する殺虫剤が環境汚染の原因となるため使えなくなるなど、感染症を撲滅することが難しい現状も分かってきました。
さらに、感染を拡げないための強制隔離や情報公開は、現代では感染者・関係者の人権と相反するため、必要最小限の対策しかできません。
このため、現在は感染症と共存し、感染症の脅威をしのぐことが必要と考えられるようになっています。

参考

手洗い

ダウンロードのリンク 新規ウインドウで開きます。正しい手の洗い方のイメージ(画像:90KB)

手洗いは、感染症予防の基本中の基本。
机、水道栓、ドアノブ、エレベーターボタン、吊革などに付着した病原体が、手を介して口、目、鼻などの粘膜から体内に入り、感染します。
石鹸によるこまめな手洗いが、感染の機会を少なくします。

手洗いの準備

  • 爪は短く切っていますか?
  • 時計や指輪を外していますか?

汚れが残りやすいところ

指先、指の間、親指の周り、手首、手のしわ

参考

ダウンロードのリンク 新規ウインドウで開きます。咳エチケット違反のイメージ(画像:95KB)


咳やくしゃみをした時のしぶきには、ウイルスや細菌が含まれています。
マスクをすることで、自分のしぶきで他人にうつさない注意をしましょう。

咳エチケットとは?

  • 咳・くしゃみの際にはティッシュなどで口と鼻を押さえ、周りのひとから顔をそむけましょう。
    ティッシュなどがないときは、咳やくしゃみを「手」ではなく、「袖」で遮りましょう。
  • 使用後のティッシュは、すぐにフタ付きのゴミ箱に捨てましょう。
  • 症状のある人はマスクを正しく着用し、感染防止に努めましょう。
参考

うがいは日本独特の感染予防の生活習慣です。
効果については「うがいをした場合の発症確率は、うがいをしない場合に比べて40%低下する」とした報告があります。

参考

室内の環境で注意することは、湿度と換気です。
インフルエンザウイルスは乾燥した空気を好みますから、部屋のなかの湿度管理とこまめな換気を忘れずに行ないましょう。
インフルエンザにかかった人がくしゃみをした後には、空気中に長時間ウイルスが残っているため、換気によりウイルスを少なくします。
ノロウイルスによる感染性胃腸炎で嘔吐した場合も、空気中にウイルスがまき散らされるため、換気が重要です。
ぬれタオルを室内につるしておくことで湿度をあげることができます。
加湿器を使う場合は、清掃・掃除をこまめにして、カビや雑菌が繁殖しないように注意しましょう。
加湿器のなかにある水分で発育したカビなどを吸い込むと、咳、発熱、悪寒、全身倦怠感などアレルギー反応を起こすことがあります。

参考

インフルエンザの予防接種は、高齢者の死亡を約80%、入院を約50%予防できるとされています。
日本の65歳以上の方々のインフルエンザ予防接種率は、50%程度(中野区:2021年度52.7%)で、OCED諸国の中では真ん中辺です。
麻しん(はしか)など、公費で受けられる予防接種も行っておきましょう。
なお、麻しんが流行しないためには、95%以上の接種率が必要と考えられています(中野区:2021年度第1期95.4%、第2期97.9%)。

参考

毎日の食事で取り入れていただきたいもの-バランスの良い食事が免疫の力を高めます-

タンパク質

肉類、魚介類、豆腐・納豆などの大豆製品、乳製品、卵、豆類
免疫(病原体などから人守る体に備わった仕組み)で主役の白血球細胞や抗体の原料となります。

緑黄色野菜

つるむらさき、小松菜、つる菜、にら、菜花、からし菜、クレソン、かぶ・大根の葉、かぼちゃ、にんじん、ピーマン、ブロッコリーなど

淡色野菜

キャベツ、玉ねぎ、きゅうり、セロリ、大根、白菜、レタス
最近は淡色野菜の免疫強化機能が注目されています。

果物

りんご、バナナ、みかん、いちごなど
1日200グラム(リンゴ1個、みかん2個に相当)とりましょう(ただし、甘い果物はカロリーのとり過ぎに注意して下さい)。

ファイトケミカル(植物の香りや苦みのもと)

ブルーベリーのアントシアニン、お茶のカテキン、キノコのβグルカンなど
第7の栄養素として免疫強化機能が注目されています。

発酵食品

有益菌はプロバイオティクスと呼ばれ、有害菌の増殖を抑えて腸内フローラを整え、免疫活性化にも有効です。

主食の炭水化物(ごはん、麺類、パン)と、脂肪も適切にとりましょう。

参考

睡眠を充分とりましょう。
免疫の力は疲労の回復や、睡眠によって保たれます。
また、最近は「笑い」がストレスを和らげ、免疫の力を強めることが注目されています。

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抗菌薬のイメージ

抗生物質(抗菌薬)は、細菌を退治する化学物質から作られた薬で、細菌による感染症の治療に用いられます。
風邪の原因の多くはウイルスであり、

  1. ウイルスに抗生物質は効かない
  2. 抗生物質を服用しすぎると、抗生物質が効かない耐性菌をつくりだす可能性がある
  3. 風邪の予防目的に服用する必要はない
  4. 長期に抗生物質を服用することにより、腸炎をおこし激しい下痢・下血をおこしたり、皮膚が火ぶくれのようになり死に至ることもあるスティーブンス・ジョンソン症候群という恐ろしい副作用がある

ことなどを認識していただき、安易に抗生物質を使うべきでないことを知っていただきたいと思います。

参考

喫煙は、気道の繊毛を破壊し、病原体を排出する体のしくみを働きにくくします。
また、免疫の機能を低下させ、呼吸器の感染を起こしやすくします。
喫煙者は、様々な呼吸器感染症に罹りやすくなります。
そして、風邪や肺炎で仕事を休む率や日数も非喫煙者に比べて多いと言われています。

参考

口腔ケアとは、歯磨きなどで口の中を清潔に保つ習慣のことです。
口の中の細菌が持っている酵素は、インフルエンザウイルスを粘膜に付着させる役割をもっています。
介護施設では口腔ケアを行った場合、行わない時に比べてインフルエンザの罹患を10%にまで減らせることが報告されています。

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お問い合わせ

このページは健康福祉部 保健予防課(中野区保健所)が担当しています。

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