結核
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更新日:2024年9月5日
正しい結核の理解を
- 結核を予防するために心がけること
- 早期発見が大切
- 結核早期発見のための健康診断
- 高齢者の結核の特徴
- 若い世代もご用心
- こんな時はすぐ病院・診療所へ
- 病院・診療所の探し方
- 結核の治療方法・医療費
- 気になるときは保健所に相談を
- 2023年(令和5年)に日本で結核を発病した方は10,096人で、結核罹患率(人口10万人当たりの結核患者数)は8.1となり、罹患率10.0未満とする低まん延国の水準を3年連続で達成しています。
結核罹患率を細かくみると、東京都は全国平均より高い8.4、中野区は東京都平均より高い8.7でした。
中野区を細かくみると、新たに結核を発病した方は30人、結核が原因で亡くなった方は0人です。
- 2023年(令和5年)に日本で結核が原因で亡くなった方は1,587人で、新型コロナウイルス感染症で亡くなった方(38,080人)、感染性胃腸炎(ノロウイルス症など)で亡くなった方(2,098人)に次いで感染症による死因の3番目で、結核は今でもなお最大級の感染症です。
- 世界をみると、2022年(令和4年)の日本の結核罹患率は8.2で、ベトナムの176、中国の52などアジア諸国より低いですが、ドイツの5.1、アメリカの2.6など先進諸国より高い状態でした。
参考
- 東京都健康安全研究センター広報誌(くらしの健康)第65号(2024年3月)ご存じですか?東京都の結核と検査の現状(外部サイト)
- 厚生労働省 2023年結核登録者情報調査年報集計結果(外部サイト)
- 人口動態統計月報(概数)2023年12月 表番号12-7-1(外部サイト)
- 2022年 人口動態統計(外部サイト) 下巻第8表
- 結核予防会疫学情報センター 結核登録者情報調査月報報告 2023年12月(外部サイト)
- 結核を発病したときの初期症状は、風邪に似たもので見過ごされがちです。
- 病院・診療所を受診しても診断されず、結核と気づかないまま放置していたことで重症化することもあります。
重症化して人に感染させる状態になったら、入院治療が必要になります。 - 結核は潜伏期間が長いため、患者さんと接触した周囲の方も、「最長3年間、発病していないことを確認するための健康診断(接触者健診)」が必要です。
2023年の中野区の入院患者は10人ですが、その20倍を超える242人の方が接触者健診を受けました。
- 「年1回は健康診断を受診する」ことや、「早めに病院・診療所を受診する」ことは、結核を早期発見するためにも、とても大切です。
- 65歳以上の方は、65歳未満の方に比べて5倍以上結核を発病しやすく、年齢とともに高くなります。
- 高齢者の結核の特徴は「呼吸器症状(咳・痰)がない場合が多い」「全身症状(不定愁訴・微熱・体重減少・ADL(日常基本動作)低下など)がある場合が多い」などです。
- さらに、「認知症などで症状を訴えない場合がある」ことも含めて、診断が遅れると死亡につながりやすいといわれています。
次の1から6のどれかの症状がありましたら、すぐに病院・診療所を受診しましょう。
- 2週間以上長引く咳(せき)
- 痰(たん)
- 長引く微熱
- 長引く倦怠感(体がだるく、活力が出ない)
- 胸が痛い
- 体重が減った
オンラインによる医療機関検索
- 厚生労働省 医療情報ネット(ナビイ)(外部サイト)
電話・ファクスによる医療機関検索
- 東京都医療機関案内サービス「ひまわり」(毎日24時間)(外部サイト)
電話番号:03-5272-0303
聴覚障害者向けファクス番号:03-5285-8080
- 結核は、排菌患者の出す咳(せき)のしぶきや、しぶきが乾燥して空気中に漂っている結核菌を、肺に吸い込むことによって起こる感染症です。
- 結核というと、高齢者の病気と思われがちですが、40歳未満の発病者が多いのが、最近の都会の結核の特徴です(中野区では2020年の発病者のおよそ3人に1人(41人中15人)が40歳未満)。
- 保健所では、結核の相談、療養支援や、結核の正しい知識の普及啓発を行っています。
- 結核は治る病気ですが、決められた期間、中断なく薬を飲むことが大切なため、身近な薬局での服薬支援を行なっています。
- 「職場で結核の人がでたが、自分は大丈夫だろうか?」などといった相談も寄せられます。最近は結核の感染の有無が血液でわかる新しい検査方法が普及してきており、結核を発病した方と接触した方の健診なども、必要に応じて行っています。
- 結核の治療が終わった方には、再発しやすい治療終了後の最低2年間、支援を継続しています。
相談先
- 結核療養支援は、原則として患者・接触者など人の住所を管轄する保健所が担当しています。
最寄りの保健所の住所や電話番号は、厚生労働省 保健所管轄区域案内(外部サイト)で検索できます。 - 相談は全国どこの保健所でも受けられます。中野区保健所結核・感染症予防係までご相談ください。
参考
- 結核療養のお手伝い(PDF形式:188KB)
- 結核患者支援フローチャート(PDF形式:156KB)
- 結核の入院制度について(PDF形式:209KB)
- 結核予防会 英語・韓国語・中国語・ベトナム語・ミャンマー語・ネパール語での電話・ファクス相談(外部サイト)
- 自分自身の健康を守るため、また、家族、友人、同僚などへの感染を防ぐためにも、早期発見が重要です。
- 結核の発病は、胸部エックス線検査で調べられますので、年1回の胸部エックス線検査による健診は早期発見に役立ちます。
- 中野区で実施している健診の詳細は、区民健診のご案内にお進みください。
- 中野区保健所で実施する健診の詳細は、結核健診にお進みください。
- 咳(せき)が2週間以上続くなど症状がある場合は、定期健診を待たないで、すぐに医療機関を受診してください(病院・診療所の探し方)。
- 65歳以上の方は、1年に1回、胸部エックス線検査を受けてください。
- 高等学校以上の学校(専門学校、各種学校をも含む)に入学する方は、入学年度に1回、胸部エックス線検査を受けてください。
- 学校、医療機関、社会福祉施設、介護老人保健施設で働く方は、1年に1回、胸部エックス線検査を受けてください。
詳しくは、定期結核健康診断の実施と報告のお願いにお進みください。
参考
- 結核の薬は、結核菌が活動しているときしか効きません。そのため、結核の治療は3種から4種の薬を併用し、半年から9ヶ月程度服用します。
- 入院が必要な場合の入院期間は、おおむね1~3か月です。ただし、退院後も、「結核菌が活動している間(=半年程度)」は、通院での「治療(=薬の服用)」が必要です。
- 全国の保健所は連携し、1人ひとりにさまざまな支援をしながら、結核療養のお手伝いをしています(気になるときは保健所に相談を)。
参考
- 厚生労働省
2021年10月18日「結核医療の基準」の一部改正について(PDF形式:252KB)
2014年1月29日「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律における結核患者の入退院及び就業制限の取扱いについて」の一部改正について(外部サイト) - 日本化学療法学会 抗結核薬の副作用とその対応(外部サイト)
結核の治療費は、ほとんど国や自治体が負担します
- 結核で治療を受ける方の医療費負担の軽減と、安心して適正な医療が受けられることを目的として、「結核指定医療機関で医療を受けた場合、国や自治体が医療費を負担する制度(=公費負担制度)」があります。詳しくは、医療費の助成にお進みください。
- 結核(潜在性結核感染症を含む)医療費の公費負担の開始は、結核医療費公費負担申請書を保健所が受理した日からとなります。
結核の診断を受けたら、その日のうちに、医師に結核医療費公費負担申請書の診断欄に記入してもらって、中野区保健所2階5番結核予防担当窓口まで、申請してください。
参考
- 予防のポイントは、「BCG予防接種」「咳(せき)エチケット」「健康診断」の3つです。
- また、結核の発病には、体力(抵抗力・免疫力)が大きく関与しています。高齢者、乳幼児はもとより、若い人でも体力が低下すると発病しやすくなります。詳しくは、感染症を予防する生活習慣へお進みください。
関連情報
お問い合わせ
このページは健康福祉部 保健予防課(中野区保健所)が担当しています。
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