令和6年（2024年）中野区新年賀詞交歓会区長あいさつ（2024年1月4日）

あけましておめでとうございます。中野区長の酒井直人でございます。

はじめに、1月1日の夕方に発生しました、石川県能登地方を震源とする地震につきまして、犠牲になられた方々に哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様にお見舞い申し上げます。いまだ余震が続いており、不安な思いで過ごされている皆様の生活が、一日も早く以前の日常に戻られることをお祈りいたします。
また、一昨日には、地震対応のため物資の輸送に向かう海上保安庁の航空機が、羽田空港において、日本航空の航空機と衝突するという事故が起きました。亡くなられた方々に哀悼の意を表しますとともに、けがをされた皆様にお見舞い申し上げます。

改めまして、令和6年の新しい年を迎え、ご参会の皆様に、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年7月に、皆様に親しまれた中野サンプラザが閉館したことにより、今年は会場を変更して開催させていただきました。
開催に当たりまして、ご理解・ご協力いただいた全ての皆様に感謝申し上げます。

昨年5月に、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類に変更となり、名称を変えた「なかの東北絆まつり」や、町会・自治会をはじめとした地域の皆様の企画による各地区まつりなど、昨年は、中野に活気と賑わいが戻ってきました。これもひとえに、区民のみなさん、そして関係各位のご尽力とご支援の賜物だと思っております。

2024年の干支は甲辰。物事が成長、発展し、形を成す、将来の大望をかなえるための準備が整う年とも言われています。
今年は、いよいよ2月に区役所新庁舎が竣工し、5月のゴールデンウイーク明けから業務をスタートさせます。新庁舎移転を契機として、区民の皆さんが手続きを行う際の利便性の向上のため、4つのない「迷わない、待たない、動かない、書かない」と2つのレス「キャッシュレス、タッチレス」により、速やかに、かつスムーズに手続きを済ますことができる窓口を実現していく考えです。
また、新庁舎1階は、明るく開放的な庁舎の象徴的な空間として、地域活動をはじめ文化・芸術などの情報発信機能を備え、区民の皆さんに、親しみを持って、活用、交流してもらえるよう、工夫してまいります。
感染症や、世界的な紛争の影響による物価高騰などの中でも、しっかりと培ってきた区民の皆さん、団体の皆さん、そして区の様々な努力が、今年は、しっかりと形となり、さらに活力が溢れていくような年、としていきたいと思っております。

今年は、7月にパリ・オリンピックが開かれます。前回の東京大会は、新型コロナウイルス感染症の影響により、無観客で実施されました。今回は、2大会ぶりに、以前の開催形態に戻ることとなり、世界各地で紛争が続いている中、国籍や文化を超え、スポーツを通して、お互いの理解を深める機会になることを願っています。
「憲法擁護・非核都市」を宣言し、平和行政を推進する中野として、様々な機会を捉えて、平和への発信をしていく決意です。

「中野区基本構想」で描いた10年後に目指すまちの姿の実現に向けては、「中野区基本計画」の後期にあたる2023年度から2025年度までの取組みを具体化した「中野区実施計画」を策定し、3つの重点プロジェクトを一段と推進してまいります。
第一に、「子育て先進区」の実現に向けては、子どもたちの意見表明や参加、体験の機会を確保していくほか、児童館やキッズ・プラザなどの地域子ども施設や、常設プレーパークなどの子どもたちの居場所を充実してまいります。
第二に、「地域包括ケア体制」の実現に向けては、孤独・孤立対策やヤングケアラー・ケアラー支援に取り組むほか、障害者支援や高齢者支援を充実し、誰一人取り残されることのない支援体制を構築いたします。
第三に、「活力ある持続可能なまち」の実現に向けては、中野駅周辺や西武新宿線沿線のまちづくりを着実に進めるとともに、「中野区ゼロカーボンシティ」の実現に寄与する環境負荷低減の取組を進めてまいります。

先にお話ししたように、昨年7月に、中野サンプラザが、50年の歴史に幕を閉じました。その存在と功績を未来に引き継いでいくために、今年の3月に、中野サンプラザプロジェクションマッピングを実施します。
今後も、区民の皆様、地域団体の皆様、企業の皆様と一緒になって、中野サンプラザ閉館後のまちの賑わいを生み出し、次の時代の中野のまちの活力につながるよう、取り組んでまいります。

私は折に触れてお伝えしているように、中野の最大の財産は「人」であると考えております。さらに、中野は、人と人のつながりが強く、それが強みであるまちです。
「つながる はじまる なかの」。区民のみなさんが安心して暮らし続けられる中野を実現するため、区政運営に全力を尽くしてまいります。

皆様もどうか、中野区政へのご理解と一層のご支援をお願いいたします。ともに力を合わせ、中野区内の様々な活動を更に活性化させ、様々な課題を乗り越えてまいりましょう。

結びに、本日ご参会の皆様、並びに、全ての区民のみなさんのご健勝とご活躍を心から祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

(注）本文は、口述筆記ではありませんので、表現その他若干の変更があることがあります。