終戦の日にあたって 区長メッセージ2018(区報8月5日号掲載)
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更新日:2023年8月3日
8月15日は、戦争で犠牲となられた方々を追悼し、平和を願う日です。先の大戦では、中野区内でも度重なる空襲に見舞われました。特に昭和20(1945)年5月25日の山の手大空襲では、区内の大半が焼け野原となり、分かっているだけでも死者418人、負傷者1611人、全焼家屋は約2万戸に及ぶなど、戦争によってもたらされた被害は計り知れないものがありました。
終戦から73年が過ぎ、戦後に生まれた人が日本の人口の8割を超えた今日、戦争を体験した方は少なくなっています。戦争の悲惨さを次の世代に語り継ぐことを決して忘れてはなりません。中野区では、戦争の記憶を風化させず後世に伝え続けていくため、「平和の語り部」を区立中学校へ派遣するとともに、証言内容を映像化するなどの取り組みを継続して進めています。私たちは過去の歴史の教訓を深く胸に刻み、平和を願う区民の想いを未来につなげる責務があります。
戦後の日本は、平和の道を歩み、世界に貢献してきました。唯一の戦争被爆国として、核兵器の廃絶や平和な世界の構築に向け、引き続き国際社会に働きかけを続けていかなければなりません。
中野区では、昭和57(1982)年に「憲法擁護・非核都市の宣言」を行い、平成2(1990)年には「中野区における平和行政の基本に関する条例」を制定し、平和に向けた取り組みを推進してきました。また、世界各地での核実験に抗議するなど、平和への意思を明確に示してきました。
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催まで2年。国際平和の実現には、全ての人が民族性や文化の違いを認め合い、相互に尊重できる国際社会づくりが必要です。中野区においても、北京市西城区やソウル特別市陽川区との交流などを進め、自治体や市民レベルでの交流を積み重ねています。
これからも区民のみなさんとともに平和に向けた歩みを着実に進め、平和への思いを未来につないでいきたいと思います。
中野区長 酒井 直人
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