伝わるやさしい日本語 第2回 ~使うときの心構え~
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更新日:2025年1月6日
~第1回の内容~
第1回では「やさしい日本語」の概要と、「やさしい日本語」の需要が高まっている社会背景について学びました。
また、外国人等に対してやさしい日本語で情報を伝えたいときは、優しい気持ちをもってお互いに歩み寄ったコミュニケーションを図れていることが大切であることも知ることができました。
第2回では「やさしい日本語」を使う時の心構えについて学びます。
やさしい日本語を使う時の心構えとは?
「歩み寄りの気持ち」を持つコミュニケーションを意識しよう
「やさしい日本語」を使うときには、まず、相手に伝わる伝え方を考えることが大切です。
- 何が「やさしい」のかは、相手によって違います。相手にとって何が「やさしい」のか(=どのような配慮 や工夫が効果的なのか)を考えながら対応することが大切です。
- 相手の反応を見て、伝えたいことが伝わっているのか都度確認しながら、お互いにコミュニケーションがとれる方法を試しながら見つけていきましょう。大事なのは、ちょっとした工夫と、相手を思いやる「やさしい心」です。
「自分」と「相手」の「当たり前」はちがうことを意識しよう
国によって前提となる文化が異なります。そのため日本人であるわたしたちが「当たり前」だと思っていることが他の国籍をもつ外国人にとっての「当たり前」とは異なる場合があります。言葉や単語の説明が必要な場合や日本語独特の表現には注意しましょう。
〈例〉
×令和6年→〇2024年
和暦ではなく西暦にしましょう。元号は日本独特の文化です。
×18歳以上→〇18歳より上
「以上」は18歳が入るか入らないか分かりにくいです。
×土足NG→〇靴を脱いでください
漢語は分かりにくいです。また、靴を脱がない文化を持つ外国籍の方もいるかもしれません。標記が必要な場合があります。
×正午→〇12時00分
「正午」は分かりにくいです。時間は24時制の記載の方が分かりやすいです。
伝えたいメッセージが伝わるには?
正確な情報を1つ1つすべて伝えようとすると情報量が多くなります。その結果、何が一番大切な情報がわかりにくくなり、相手に伝わりません。伝えたいメッセージの核となる部分をとらえ、内容を絞って、要約して伝えます。
ステップ1 情報を受け取る側がどの情報を必要とするかを考え、整理します。
ステップ2 次のことを意識してみましょう。
- 一番伝えたいことが伝わるよう重要な情報を一番初めにする等必要に応じて内容の順序を変えましょう。
- 1つ1つの言葉にこだわらず全体で伝わるようにします。
- 1文に1つの情報となるようにしましょう。
- 優先順位の低い情報は削りましょう。例:時候の挨拶等
- 必要に応じて情報の補足をしましょう。例:文化の違いがあるもの等
情報を受け取ることで、受け手がその情報を理解し、自分で行動がとれることを目指します。
「歩み寄るやさしい気持ち」をもって、「自分」と「相手」の「当たり前」はちがうことを意識しましょう。わかってほしいことが伝わるように心がけることが大切です。
★第3回ではやさしい日本語を使用するときに注意すべき具体的な表現や話し方について紹介します。
伝わるやさしい日本語 第1回 はこちらから見ることができます。
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