5月31日は「世界禁煙デー」、5月31日から6月6日は「禁煙週間」

ページID:593399897

更新日:2024年4月26日

たばこは、吸っている人だけではなく周囲の人々の健康にも悪影響を及ぼします。がんや虚血性心疾患、脳卒中など、命にかかわる重大な病気の原因にもなります。たばこや禁煙について考え、「禁煙習慣」を身に付けましょう。

世界禁煙デー、禁煙週間とは

世界禁煙デー

世界保健機構(WHO)が、「たばこを吸わないことが一般的な社会習慣となること」を目指し、1989年から毎年5月31日を『世界禁煙デー』と定めています。

禁煙週間

厚生労働省が、1992年から世界禁煙デーに始まる1週間(5月31日~6月6日)を『禁煙週間』として定め、各種の施策を講じています。

新規ウインドウで開きます。5月31日は「世界禁煙デー」(厚生労働省ホームページ)(外部サイト)

中野区で実施する取組

パネル展

 期間:5月13日(月曜日)~5月31日(金曜日)
 場所:中野駅ガード下ギャラリー「夢通り」

街頭キャンペーン(中野区医師会共催)

 日時:5月31日(金曜日)午前10時~11時(予定)
 場所:中野駅改札口前
 内容:啓発用アルコール除菌ウェットティッシュの配布
 ※雨天中止

たばこによる健康被害

たばこの煙には5,300種類以上の化学物質や70種以上の発がん物質が含まれており、吸っている人だけでなく周囲の人々の健康にも悪影響を及ぼします。

三大有害物質

ニコチン
血管を収縮させ、血液の流れを悪くします。タバコ依存症を引き起こします。

タール
発がん性物質や発がんを促進する物質を含んでいます。

一酸化炭素
体を酸欠状態にし、動脈硬化や心疾患の引き金になります。

健康被害

日本では、喫煙に関連する病気で亡くなった人は年間で12~13万人と推定されています。喫煙は肺がんをはじめとし、ほとんどの部位のがんの原因になると言われており、喫煙によるがん死亡者は年間がん死亡者の4分の1とも言われています。また、脳卒中や虚血性心疾患などの循環器疾患、慢性閉塞疾患(COPD)などの呼吸器疾患といった様々な病気の原因にもなります。
国内の調査では、20歳よりも前に喫煙を始めると、男性は8年、女性は10年も短命になることがわかっています。喫煙は、一時の息抜きのために、自分の寿命を削る行為なのです。

以下の図では、たばこを吸わない人を1とした場合、喫煙をすることでがんにかかるリスクがどれだけ高まるかを表しています。 (図に掲載してる部位は一例であり、その他のがんのリスクも増加します。 )

健康被害

(出典) Katanoda K, et al: J Epidemiol, 18: 251-264, 2008

COPD(シーオーピーディー)とは

「COPD」とは、Chronic Obstructive Pulmonary Diseaseの略で、慢性閉塞性肺疾患という病気のことをいいます。原因の約90%はたばこの煙といわれており、重症化すると少し動くだけでも息切れしてしまい、生活に大きな影響を及ぼします。

日本では約530万人を超える患者がいると言われており、毎年1万人を超える方がCOPDで死亡しています。しかし、あまり知られていない病気であることから、治療を受けているのは約22万人と95%以上の人は適切な治療を受けていません。

以下の症状に思い当たる方はCOPDの可能性があります。特に喫煙歴が10年以上ある人、40代以上の人はリスクが高いので、早めに医療機関を受診しましょう。

  • 一日に何度もせきがでる
  • 息切れしやすい
  • 呼吸をするとゼイゼイ、ヒューヒューと音がする
  • 黄色や粘り気のあるたんがでる

新規ウインドウで開きます。とうきょう健康ステーション「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」(外部サイト)

たばこの受動喫煙

受動喫煙とは、喫煙者のたばこから立ち上る煙、または喫煙者の吐く息に含まれる煙にさらされることです。喫煙者が直接吸い込む煙を「主流煙」と呼ぶのに対し、たばこから立ち上る煙を「副流煙」、喫煙者の吐く息に含まれる煙を「呼出煙」と呼びます。

副流煙には、発がん性物質、ニコチン、一酸化炭素などの有害物質が主流煙の数倍も含まれています。受動喫煙との関連が確実とされた病気として、脳卒中、虚血性心疾患、肺がん、乳幼児突然死症候群(SIDS)等があげられます。日本では、受動喫煙が原因で、これらの病気により年間約1万5千人が死亡していると推計されます。

子どもへの影響

受動喫煙で特に問題になるのは子どもや妊婦への影響です。子どもは自らの意思で、受動喫煙を避けることが困難です。子どもの生命と健康を守るため、周囲の大人たちが、子どもをたばこの煙から保護することが大切です。

赤ちゃんへの影響

  • 気道の炎症が生じやすくなり、肺炎などの呼吸器疾患への罹患及び重症化のリスクを増加させます。
  • 乳幼児突然死症候群(SIDS)との相関があると認められており、受動喫煙による年間死亡数推計値は73人にものぼります。

子どもへの影響

  • 鼻水や咳、たん等の呼吸器症状を引き起こします。
  • 肺炎、気管支炎、気管支ぜんそく等の疾患のリスクが増加します。また、呼吸器疾患以外にも中耳炎や虫歯になりやすくなると言われています。

東京都子どもを受動喫煙から守る条例

東京都では、2018年4月1日に受動喫煙による子どもの健康被害を防止するため、「東京都子どもを受動喫煙から守る条例」を制定しました。子どもの生命及び健康を受動喫煙の悪影響から保護するための環境整備に関する事項を定めています。

新規ウインドウで開きます。とうきょう健康ステーション「「東京都子どもを受動喫煙から守る条例」を施行しました。」(外部サイト)

なくそう!受動喫煙

望まない受動喫煙を防止することを目的として、改正健康増進法及び東京都受動喫煙防止条例が、2020年4月1日より全面施行されています。

多数の人が利用するすべての施設(飲食店、会社等の事務所、娯楽施設、体育施設、宿泊施設等)の屋内は原則禁煙となります。お客様が利用する施設はもちろん、従業員のみの事業所についても「多数の人が利用する施設」に該当します。

詳しい内容は下記をご確認ください。

2020年4月1日、改正健康増進法と東京都受動喫煙防止条例が全面施行【屋内は原則禁煙】

禁煙にチャレンジ

たばこをやめたいけれど、自分の意志だけではどうしてもやめられないという方は、医師のサポートが受けられる禁煙外来を受診してみてはいかがでしょうか。2006年4月より、一定の基準を満たす禁煙治療には保険が適用になりました。禁煙外来では、精神面の支援や禁煙補助薬による禁煙治療が受けられます。

禁煙補助薬について

ニコチンガム
ガムを噛むことで口の中の粘膜からニコチンを吸収し禁煙時のイライラや集中困難などの症状を緩和します。薬局・薬店などで購入できます。

ニコチンパッチ
皮膚に貼り、ニコチンを皮膚から吸収させ、禁煙時のイライラ、集中困難などの症状を緩和します。健康保険が使えます。

バレニクリン
ニコチンは含まない飲み薬です。ニコチンの作用を遮断し、喫煙の習慣性を抑えます。健康保険が使えます。

禁煙による効果

禁煙に遅すぎることはなく「禁煙は性別・年齢・喫煙による病気の有無に問わず、すべての人々に大きくかつ迅速な健康改善をもたらす」と言われています。30歳までに禁煙すれば、元々喫煙しなかった人と同様の余命が期待できることや、50歳で禁煙しても6年長くなることがわかっています。

禁煙の効果
20分後血圧と脈拍が正常値まで下がる。手足の温度が上がる。
8時間後血中の一酸化炭素濃度が下がり、酸素濃度が上がる。
24時間後心臓発作の可能性が少なくなる。
数日後味覚や嗅覚が改善する。歩行が楽になる。
2週間~3か月後心臓や血管など、循環機能が改善する。

1~9か月後

せきや喘息が改善する。スタミナが戻る。
気道の自浄作用が改善し、感染を起こしにくくなる。

1年後

肺機能の改善がみられる。
※軽度・中等度の慢性閉塞性肺疾患のある人。

2~4年後

虚血性心疾患のリスクが、喫煙を続けた場合に比べて
35%減少する。脳梗塞のリスクも顕著に低下する。

5~9年後肺がんのリスクが喫煙を続けた場合に比べて明らかに低下する。
10~15年後

様々な病気にかかるリスクが非喫煙者のレベルまで近づく。

(出典) e-ヘルスネット「喫煙」 禁煙の効果

中野区禁煙外来助成事業

中野区では、禁煙外来にかかる治療費を助成する事業を実施しています。健康保険が適用される禁煙外来治療費について、1万円を上限として助成します。

※2021年6月より、禁煙治療で使用する飲み薬チャンピックス錠が出荷保留となっています。
 その影響により、禁煙外来の新規申し込みを一時休止している医療機関が増えております。
 申込される場合は必ず事前に医療機関にご確認ください。

詳しい内容は下記をご確認ください。

禁煙に挑戦する方をサポートします!「中野区禁煙外来治療費助成事業」

関連情報

お問い合わせ

このページは健康福祉部 保健企画課(中野区保健所)が担当しています。

本文ここまで

サブナビゲーションここから