平成21年度 第4回中野区都市計画審議会会議録

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更新日:2023年8月3日

日時

平成21年11月24日(火曜日)午後2時30分

場所

中野区勤労福祉会館 地下 多目的ホール

次第

1.報告事項

(1)(仮称)本町五丁目公園の都市計画について

(2)中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.2の策定について

(3)中野駅地区整備構想の策定について

(4)(仮称)中央部防災公園の基本設計について

2.その他

出席委員

矢島委員、戸矢崎委員、宮村委員、田代委員、堀委員、五味委員、赤星委員、吉本委員、鹿又委員、安達委員、のづ委員、かせ委員、久保委員、伊東委員、ひぐち委員

事務局

登都市整備部副参事(都市整備部経営担当)

幹事

  • 石井都市整備部長
  • 田中都市整備部副参事(都市計画調整担当)
  • 滝瀬都市整備部副参事(交通・道路管理担当)
  • 石田都市整備部副参事(公園・道路整備担当)
  • 豊川都市整備部副参事(建築担当)
  • 川崎まちづくり推進室長
  • 松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
  • 秋元まちづくり推進室副参事(中野駅周辺整備担当)
  • 角まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
  • 上村まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
  • 萩原まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)(西部新宿線沿線まちづくり担当)
  • 田中政策室副参事(企画調整担当)
  • 高橋区民生活部副参事(産業振興担当)

登副参事

 それでは、定足数に達しておりますので、今年度第4回目の都市計画審議会の開会をよろしくお願いいたします。

会長

 それでは、ただいまから平成21年度第4回中野区都市計画審議会を開会いたします。
本日の会議でございますが、お手元の次第のとおり、報告事項4件ということでございます。皆様のご協力を得て、円滑に報告並びに質疑を進めたいと思いますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
 それでは、まず、報告事項(1)の(仮称)本町五丁目公園の都市計画について、角幹事から説明をお願いします。

角副参事

 それでは、配付してございます資料に基づきまして、(仮称)本町五丁目公園の都市計画について報告をさせていただきます。
 本町・弥生町地域を中心としました区のいわゆる中南部の地域では、広域避難場所となる公園が少なく、本町五丁目地内に計画する公園は、都市計画マスタープランの方針にもありますとおり、防災機能を有するみどりのオープンスペースとして整備を目指しております。
 また、この計画地周辺の本町四丁目から六丁目地区につきましては、木造住宅や狭隘道路が多く、災害時に消火活動が困難と懸念されるいわゆる木密地域という状況がございます。今回、計画しております公園整備を契機としました災害に強いまちづくりを進めていきたいと考えております。
 1番目の都市計画公園の内容についてでございますが、敷地面積が約1.2ヘクタール、位置につきましては資料の裏面をごらんいただきたいと思います。「東京都市計画公園の変更(中野区決定)(案)」という図1をごらんいただきたいと思います。上の方向が北側となってございまして、図の上のほうには青梅街道が通っております。左側の上下、南北方向には中野通りがあります。真ん中のところ、黒く塗りつぶしてあるところが今回ご報告しております(仮称)本町五丁目公園です。すぐ南には神田川が流れていて、本郷通りにも近いという利便性の高い位置になっているものでございます。
 こちらの敷地の左右、東西方向が約140メートル、上下、南北方向ですけれども、約80メートルとなっております。北側が民地に接しておりますが、それ以外の東から南、西側、三方が道路に面しているというような配置となってございます。
 表面にお戻りいただきたいと思います。「これまでの経緯と今後の予定」というところでございます。
 1番目の10月26日、こちらは都市計画素案の住民説明会ということで、鍋横地域センターで午後7時から開催させていただきました。当日、32名の区民の方にご参加をいただきました。概略を説明させていただきますと、今回整備する公園について、その公園の種類、種別についてのお尋ねがありました。今回計画しております公園は、その面積からすると1から4ヘクタール規模ということで、近隣公園になるという説明をさせていただきました。また、公園の種類、種別につきましては、このほか中野区内に多い面積が2,500平米から1ヘクタールまでの街区公園があること、それから、区北部にある江古田の森公園のように面積4ヘクタールから10ヘクタール規模の地区公園などがありますという旨を説明させていただきました。
 これ以外の質疑については、公園の整備予定時期についてのお尋ねがありました。用地を分割取得する財務計画でありまして、平成22年度から26年度まで5カ年間で取得し、本整備については26年度以降になる見込みということで回答させていただきました。ただし、整備するまでについても、災害時の備え、または用地の有効利用の観点から、今年度中に一定程度の暫定整備を行い、来年、22年の4月から一般開放する準備を進めているということで、説明をさせていただきました。
 また資料に戻ります。そういった手続きを経て、11月12日には都市計画案の決定をし、13日にはその案を東京都へ協議しているという状況でございます。
 本日、11月24日に当都市計画審議会へ報告させていただきました後、予定では12月7日から21日までの間に都市計画案の公告・縦覧をする予定となってございます。なお、12月5日号の区報でこの都市計画案の公告・縦覧についてのご案内をする予定となってございます。次回開催予定の年明け、平成22年2月上旬に予定しております都市計画審議会のほうに諮問させていただく予定というふうにしてございます。
 簡単でございますが、(仮称)本町五丁目公園の都市計画についての説明は以上でございます。

会長

 ありがとうございました。
 ただいまの報告についてご質問等ございましたら、どなたからでもご発言をお願いいたします。いかがでしょうか。
 では、久保委員、どうぞ。

久保委員

 先ほど、今年度中に簡単な整備をして、来年の4月からは一般開放可能にということでしたけれども、どのようなことを今年度中にはなさるつもりなんでしょうか。一般開放をやるのに最低限の整備というのがあるかなと思いますが、その辺の詳細を教えていただければと思います。

会長

 角幹事、どうぞ。

角副参事

 まず、敷地の一定程度の整地をさせていただきまして、面積としては約8,000平米程度を予定しています。それで、そのうちの半分ぐらいがダスト舗装といって、よく公立学校のグラウンドなんかにも整備を予定しておりますが、そういった比較的固めの舗装をさせていただいて、運動等をできるようにという想定がございます。あとは、敷地の外周に園路を整備する、だれでもトイレということで、1カ所障害者の方へも対応できるトイレを整備する、ベンチを数基設置したり、園内灯を設置したりというのが主な内容になってございます。そういった暫定の整備をさせていただきまして、来年の4月から一般の利用に供する準備を進めているということでございます。

久保委員

 これは、今年度内に中野区として行うということでよろしいんですね。

会長

 角幹事、どうぞ。

角副参事

 中野区として、今年度中にそういった暫定整備を行うというものでございます。

会長

 続けて、久保委員。

久保委員

 こちらは災害に強いまちづくりを進めていくというようなことが書かれてございますけれども、ここは広域避難所ということにはならないエリアなのだろうなと思うんですね。どういった手法を使って、ここを災害に強いまちづくりを進めていくというふうにお考えなんでしょうか。

会長

 角幹事どうぞ。

角副参事

 先ほどの説明の中で言いましたけれども、近隣の周辺、本町四丁目から六丁目というところも含めた一帯の防災まちづくりということがここの課題になっていると考えております。この用地があります本町五丁目は区立第二中学校とも隣接しているという条件があります。その区立第二中学校は災害時の避難場所という指定を受けてございます。そういった第二中学校との役割分担をどうするかというようなことも踏まえまして、実際の跡地の防災的な機能を近隣の方々と検討しながらかためていきたいと考えています。
 そういった避難場所につきまして、例えば周辺からの避難路の整備だとか、全体的な計画は恐らく地区計画などでかためていくというふうに想定しております。また、公園を核とした防災まちづくりについて、周辺の避難道路の整備、避難道路沿道の建てかえ、不燃化促進ということを進めながら、地域一帯の防災性を高めていきたいと考えてございます。

会長

 久保委員、どうぞ。

久保委員

 地区計画というお話もございまして、都市マスの中には他の地域で防災街区整備地区計画の導入というようなこともございますけれども、そういった手法を使って、ここのエリアを防災街区としてのきちっとした整備を行っていく、そういうお考えですか。

会長

 角幹事、どうぞ。

角副参事

 選択肢としまして、先ほど言った避難道路の整備ということであれば、南台一・二丁目地区でも現在実施しております防災街区整備地区計画で避難場所の位置づけをして、整備を進めていくというまちづくりが中心的になると思います。避難道路の整備につきましては防災街区整備地区計画が今のところ有力な候補ではないかと考えてございます。

会長

 久保委員。

久保委員

 防災街区の地区計画について、こちらのほうは今検討がされているのだと思いますけれども、スケジュールとしてはどういったことになっているでしょうか。

会長

 角幹事、どうぞ。

角副参事

 こちらのほうは先ほど分割して取得するということでご案内をさせていただきましたが、その計画は、平成26年度までに用地を取得し、26年度以降、本格整備という予定スケジュールになってございます。当然、そういった整備計画に合わせまして、今言いました周辺のまちづくりを考え、例えば避難路をどうするのかということになれば、先ほど言いました防災街区整備地区計画などによるルールをつくり、その実行をしていくというスケジュールになると思います。平成26年度を目途にそういった地域でのルール化づくり、地区計画などをかためていくというのが現在考えている想定のスケジュールでございます。

会長

 久保委員、どうぞ。

久保委員

 それから、3方向に道路が面しておりますけれども、ここで中野通りのほうは15メートル幅かと思うんですが、20メートルの拡幅という予定になっていると思いますが、これは公園の整備に合わせまして、このところだけを先に拡幅する予定なんでしょうか。それから、他の2方向については5.4メートルということになっているかと思いますけれども、こちらの道路の幅員についてはどのようになさっていく予定でしょうか。

会長

 角幹事、どうぞ。

角副参事

 まず、西側の中野通りに面したところでございますが、実は拡幅の計画線がございまして、そちらのほうをこの前、三建のほうにも確認しまして、測量などをした結果、用地からおおむね数十センチ入り組んでいるということでございますので、今回は例えば1メートルとか、2メートルとか、大幅な拡幅の線というものになっておりませんでした。ここの用地は、とりあえずは公園と一体で整備します。道路用地、事業用地となりますけれども、今回の公園整備については特に影響が出ないのかなと思ってございます。最終的には東京都のほうに拡幅用地として取得していただくということになると思います。
 あとは、南側の道路につきましては、現況5.4メートル程度ということになっております。こちらの東側、二中のほうもそういったことになっておりますので、公園の周辺を例えば通路状に整備して、現況の道路よりも広く避難できる、もしくは日常の通行もそうですけれども、そういった利便性にも供するような設計が考えられます。現在、本整備につきましては、公園敷地の周辺についてはそういった通路状の整備というものもこの方針の中で考えているということでございます。

会長

 よろしいですか。
 それでは、のづ委員、どうぞ。

のづ委員

 先ほど、ここの公園の位置づけが近隣公園とおっしゃいましたけれども、防災機能を有するということで、防災のことがメインだという位置づけが多分できているのだと思うんですけれども、近隣公園という位置づけになると、例えば近隣公園だったらこういう遊びをしてもいいみたいな、使用が可能になってしまうと思うんですが、その辺はどうお考えでしょうか。

会長

 角幹事、どうぞ。

角副参事

 近隣公園というのは、特に防災機能を持っている、持っていないということではなくて、先ほど言いました都市公園法上の規模のことで、1ヘクタールから4ヘクタールぐらいが近隣公園ということになっています。今回、この本町五丁目用地が面積約1.2ヘクタールということで、近隣公園に位置づけが決定されるということで回答させていただいております。なお、こういった公園についても、当然、先ほども言いましたけれども、第二中学校との役割分担を考えながら、防災機能の整備を進めていきたいと考えておりますので、そういった意味では防災公園という呼び方もできるのかなと考えてございます。

会長

 のづ委員、どうぞ。

のづ委員

 そこはわかったんですけれども、近隣の方からすると、ダスト舗装をして、防災公園がいざというときとしても、平時、常時使える中で、例えばゲートボールに使いたいとか、野球ができるとかという公園の位置づけからすると、そういうことが断れない状況になるのかどうか、この辺をお聞かせください。

会長

 これはどちらがお答えになりますか。
 石田幹事ですか。

石田副参事

 では、私のほうから。近隣公園といいますのは、前回も申し上げたかもしれませんが、都市公園法の種別でございまして、そこにどういう機能を持ち込むかというのは、今後、詳細に検討してまいりたいということでございます。
今、委員のご指摘のどういう公園機能ということでございますが、後ほどご説明しようと思っていたのですが、今後つくる公園もかなりの数がございまして、それぞれの機能分担を考えて、この公園にはこういう主たる機能を持ち込もうじゃないかというふうに整理してございます。そこでまた改めてご説明をさせていただければと思っているところでございます。

会長

 よろしゅうございましょうか。
 ほかにいかがでしょうか。
 田代委員、どうぞ。

田代委員

 今の関連で、この公園が近隣公園だとして、この周辺、当該地区の周辺に防災性能を高める上でオープンスペースを総体的に活用しなければいけないのだろうと思うんですけれども、そういった空地との関係性、それから、今お話のあった、ほかの大体同程度の規模の公園の計画が順次なされていくということなんですけれども、そういった一つひとつの役割をその段階でご説明いただけるということだったんですけれども、今これを単独でこういうふうに出されても、なかなか全体の役割がわかりにくいので、ぜひ今の段階でこの公園の占める位置づけというものをお示しいただければと思うんです。
 それからもう一つ、非常に大切なことなんですけれども、この出された資料の中では「都市計画公園の変更」とあるんですが、この「変更」というのは、一体何が、どこがどういうふうに変わった変更なのかということを具体にお示しいただけませんでしょうか。

会長

 今2点あったご質問のうち、最初の現時点とおっしゃったのは、ただいますぐにという意味ですか。第4番目の報告事項で基本方針というのが入っておりますが。

田代委員

 これとの関係があったほうがいいなと思いますので。

会長

 そうすると、議題を繰り上げて、この説明をしてくれとおっしゃる……。

田代委員

 少なくともこの公園がどういう位置づけという。

会長

 この公園の部分ですね。では、この公園の部分だけについて、(4)の内容を前倒しで説明してください。

石田副参事

 それでは、お手元に配付させていただいております「(仮称)中央部防災公園の基本設計について」という資料をごらんくださいませ。その中で、A3で――すみません。通し番号を打ってございませんが、後ろから4枚目あたりに「今後の大規模公園整備の基本的考え方(抜粋)」という資料がついてございます。それをお開きいただければと思います。

会長

 ちょっとわかりにくいので、何人かが各委員を回ってページを開くようにしてください。

石田副参事

 その中の右上に「参考資料-1」と書いてございます。その資料をお開きくださいませ。よろしゅうございましょうか。
 今、田代委員からのご質問等があった件でございます。図面に向かいまして左側に、今後、私ども中野区がつくるいわゆる大規模公園等でございます。全部で6カ所予定しております。その中で、図面の左下あたりに(仮称)本町五丁目公園というところに「○」がついてございます。このように、(仮称)中央部防災公園――これは警察大学校跡地地区でございますが、それから、(仮称)南部防災公園、(仮称)本町五丁目公園、これが今の議論の場所でございます。(仮称)本町二丁目公園、(仮称)鷺の宮調節池上部多目的広場、(仮称)上高田五丁目公園というふうに、今後、大規模公園の整備を予定しているわけでございます。
 その中で、この立地特性とか、法規上のチェックでありますとか、そういったものをもろもろ検討した結果がこの抜粋資料でございます。この中で、各公園がそれぞれの機能分担を図りながら、この右上の「主要機能の分担関係(案)」の「主として分担する機能」というところでまとめさせていただいているところでございます。
 上から3段目でございますが、(仮称)本町五丁目公園につきましては、面積が約1.19ヘクタール、都市公園の種別としては近隣公園でございます。その中で、主として分担する機能に「◎」と書いてございますが、柱とする機能のみを表示しているということでございます。横軸をずっとごらんくださいませ。いわゆる公園として、憩い・休息といった機能、スポーツ機能、交流機能、環境保全機能――みどりとか、環境全体のことを申しているわけでございます。それと防災機能と、大体この5つの軸でもって整理をさせていただいております。
 この中で、本町五丁目でございますが、特に憩い・休息のところが「◎」、少年野球とか、そういったもろもろの軽スポーツ等ができるようなスポーツ機能、それと一番右側の防災機能ということでございます。現時点で広域避難場所として既に東京都さんが指定しているところについては広域避難場所ということで、中央部防災公園、南部防災公園、下がりまして、鷺の宮調節池上部多目的広場のゾーンですね。これは公園を含めて、その周囲一帯が広域避難場所という意味でございます。上高田五丁目についても、この周囲が広域避難場所になっているということでございます。このように、今後、いろんな公園等を整備していくわけでございますが、こういった機能の分担を図りながら整備していこうという考え方をお示しさせていただいているということでございます。
 なお、右下に例えばということで、歴史文化ということも公園緑地では大きな要素となっているわけでございますが、いわゆる主要機能とする公園は歴史文化ということでは特段表示をしておりません。哲学堂公園については、上の表で表示はしておりませんが、歴史文化機能が主要機能の1つだという意味でとらまえているところでございます。
 大体、以上でございます。

会長

 今ので第1点の説明は結構ですが、2点目の都市計画公園の変更の「変更」とはどういう意味かということでございますが、角幹事、どうぞ。

角副参事

 それでは、都市計画公園の変更ということでございます。今回、都市施設――公園のことですけれども、公園を新たに追加するというものでございまして、従前の全体計画に追加されることを変更という言い方をしているものでございます。

田代委員

 それから、今のご説明で、なぜここだけに特化していったかというと、救援活動拠点として、ほかの今後計画されているところではないわけですね。ですから、これがかなり救援活動に特化された公園になっているんだろうというふうに思われるわけですね。役割ということで、防災的な広域避難場所の機能はここでは含まれていないわけですね。ですから、そうすると、かなりこの公園の性格が特化されてくると思うんですけれども、そういうことでよろしいんですか。一応分担しちゃったら、もうほとんどそれにかなり特化した公園をそこにつくっていくと。それで、それに合わせて周辺のまちづくりも進めていくんだという考え方なんでしょうか。

会長

 角幹事、どうぞ。

角副参事

 こちらは特に救援活動ということで挙げさせていただいていますのは、先ほどからも説明していますとおり、第二中学校が避難場所となっているというところで、そこの避難場所との役割分担、それから、一番最初に資料の裏側でもお示しさせていただきましたけれども、中野通りとか、本郷通り、中野区の幹線道路に面しているというような状況もございます。そういったところでは、当然、救援活動の核になる位置ということで想定をしておりますので、ここの防災機能についてはそういった救援活動というところで掲げさせていただいているという状況でございます。

会長

 今のは、ですから、防災機能としては救援活動に特化するけれども、それ以外の機能もちゃんとあるということですね。

角副参事

 はい。

会長

 よろしいですか。

田代委員

 この図の1で示された公園の周辺の既存のオープンスペースとの関係についてはもう既に検討はされていると思うんですけれども、その辺での役割分担、ローカルでの役割分担というのはかなりはっきりされているんですか。

会長

 どちらが答えますか。
 では、角幹事。

角副参事

 周辺のオープンスペースとのご質問がございましたが、当然、こういった本町五丁目周辺には大規模な公園、要するにオープンスペースがないという状況がございます。かなり木造住宅が密集しているということで、そういったところでは災害時の延焼遮断帯として、面としてのオープンスペースを確保する。それから、いざというときの、先ほどからも言っていますけれども、防災活動の拠点となれるようなスペースを確保する必要があるというところで、周辺には特にこういった公共のオープンスペースが少ないということでございますので、今現在、想定としてはそういうふうな面積を有効に使うというところで、今後、計画化していくという考えでございます。

会長

 ほかにいかがでしょうか。
 伊東委員、どうぞ。

伊東委員

 防災機能に特化してお伺いしますけれども、この地域、るるご説明の中で、本町二丁目から四丁目、建物が立て込んでいるということなんですけれども、逆にある意味、先ほどのご説明の中でも二中が避難場所ということ、そして、周囲には中野本郷小学校があったり、川を挟んではバスの駐車場、それから佼成病院が本郷通りを挟んである。また、その南側には、都立ではございますけれども、富士校がある。そうしたある程度防災機能の分担ができそうな施設あるいは用地等があるんですけれども、その辺について中野区のお考えは、あるいはまた防災上の協定等が既に結ばれているのかどうかということについてお話を伺いたいんですが。

会長

 角幹事、どうぞ。

角副参事

 今、伊東委員のほうからご紹介がありました図1のところで、ちょっと表記はされていないんですけれども、こちらに黒塗りしておりますのが(仮称)本町五丁目公園というところで、神田川を渡ったところが四角くなっていますが、そこが京王バスの車庫になっているところでございます。あと、本郷通りの「通り」と書いてあるところがちょうど佼成病院がある。それから、本郷通りの南側のところに薄く山みたいな線が入っていますけれども、そこが都立富士高校という位置になってございます。
 そういった半公共的な施設とかも今現在のオープンスペースというところで、このエリアを考えたときに、先ほど言いました本町五丁目公園用地と第二中学校、あと富士高校など、そういった敷地面積を合わせますと、今現在整備を進めております(仮称)南部防災公園のところの広域避難場所である、東大の教育学部にほぼ匹敵する面積でございます。これからいろいろと町の方々とも方針などを検討していかなければいけないですけれども、そういったちょっと飛び地になっていますけれども、その飛び地の周辺の不燃化が進めば、こういったところも将来的には避難スペースとしての活用ができる可能性もございます。今後、地域の方々とまちづくりを進めるに当たりましては、そういったところも検討していく必要があると現在考えているものでございます。

会長

 質問からずれていたみたいだけれども、よろしゅうございますか。
 どうぞ。

伊東委員

 そうやって飛び地にはなっているけれども、一団の土地として考えた場合に、この真ん中を東西に横切る神田川というものの位置づけが大変重要になってくる。現在、二中が避難場所に指定されている中で、この神田川があることによって避難エリアが限られてしまったり、防災活動に障害を来すことがあってはいけないと思うんです。この神田川は治水のほうは進められておりますけれども、まだ橋梁のこの部分については十分な整備ができていないように記憶しているんですけれども、その辺は東京都、三建のほうとの整備についての進捗状況はどうなんでしょうか。

会長

 どなたがお答えになりますか。
 所長、お願いします。

鹿又委員

 第三建設事務所長の鹿又でございます。
 神田川につきまして、今、中野新橋からこの付近にかけまして改修工事、あわせて橋梁の架けかえ事業を行ってございまして、今、中野新橋の架けかえ工事を行っております。順次、改修と橋梁の架けかえをやっていく予定でございます。

会長

 ほかにいかがでしょうか。よろしゅうございましょうか。
 それでは、本日の段階としては報告内容を了承することにして、いずれこの件につきましては年が明けてから最終的に付議し、審議会としての意思決定をするという予定にいたしたいと存じます。
 それでは、(2)の報告事項に進みたいと思います。
 (2)の中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.2の策定について及びその次の報告案、(3)中野駅地区整備構想の策定につきましては、お互いに関連する内容でございます。あわせて説明を受けた後で、ご質問を受けたいと思います。
 それでは、松前幹事からグランドデザイン、秋元幹事から中野駅地区整備構想についての説明を続けてお願いいたします。
 松前幹事、どうぞ。

松前副参事

 それでは私のほうから、「中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.2」の策定について報告をさせていただきたいと思います。
 お手元にこのA4の1枚とA3の冊子をお配りさせていただいております。A4のほうからご案内したいと思います。
 この「中野駅周辺まちづくりグランドデザイン」は、まちの活力、賑わいといった視点から、ハード面だけでなく、ソフトの視点を盛り込んだ総合的なまちづくり計画でございます。今回、Ver.2のご報告ということですが、Ver.1は平成18年12月に策定をしてございます。その時点から3年近くの時間が経過してございます。その間に、この中野駅周辺、特に警察大学校等跡地の開発が具体的に推進され、また、この後ご報告する中野駅地区につきましてもかなり検討が進んでいるという状況でございます。このような駅周辺のまちづくりの進捗を踏まえて、今回、Ver.2として改定をさせていただきました。
 まず、1番の「計画の位置づけ」でございます。中野区の中では、基本構想においてこの中野駅周辺が「持続可能な活力のあるまち」の中心に位置づけられております。また、都市計画マスタープランにおいても、やはり唯一の広域中心拠点として、「産業と人々の活力がみなぎるまち」を構築するという位置づけにございます。
 このような位置づけを踏まえまして、こういった上位計画、あるいはその他関連する区の中の個別の計画と整合をとりながら、ハード・ソフト両面からまちの将来像を示し、この将来像を基本指針として、これから駅周辺まちづくりのそれぞれの具体化に向けて生かしていく、そのような位置づけでとらえております。
 2点目の「策定の目的」でございますが、2つ掲げております。1つがこの駅周辺のまちづくりにつきまして、区民、民間、行政、これらが共通の目標、認識を持ってまちづくりの機運を高めていくというところです。もう1点が、この駅周辺のまちづくりにつきまして広く区内外にアピールをして、中野の存在感や発信力を高めていきたい、そのような目的を持っているところでございます。
 続いて、3点目の「改定までの経緯」でございます。こちらはVer.1を平成18年12月に策定しました。そして、ことしの春、4月にグランドデザインVer.2の素案を公表させていただきました。その素案につきまして、意見交換会を5月から夏場にかけて開催をいたしました。その結果を踏まえて、本年秋、9月にグランドデザインVer.2の案を公表いたしまして、パブリックコメント手続きを実施いたしました。このような手続きを踏まえて、この10月にVer.2として計画を掲げさせていただいたという経緯でございます。
 裏面でございます。4番で、「改定の主な内容」でございます。こちらは特にVer.1の何が変更されたのかというところを整理してございます。大きく4つ項目を掲げております。
 まず、(1)がグランドデザインの策定範囲でございますが、Ver.1では約80ヘクタールであったものを今回110ヘクタールに拡大しております。主に拡大された範囲といたしましては、中野三丁目と五丁目の後背の住宅地を含めたというところでございます。これは、開発する内容だけでなく、住宅地についても連携して検討していくことで、総合的なまちの価値を高めていきたいというねらいから拡大をしたものでございます。
 続きまして、(2)の東京都の中における中野駅周辺の位置づけという考え方を盛り込んでございます。Ver.1の時点では、この駅周辺は「中野区の顔」という位置づけで整理をしてございましたが、今回はさらに東京都の中でどういった位置づけを目指すのかという視点を盛り込んでございます。「東京の新たなエネルギーを生み出す活動拠点」を目指すという位置づけを持っております。
 (3)番です。各町別の個性、中野駅地区、新時代の基盤という視点でのまちの将来像を示しているということです。Ver.1では、この駅周辺の約80ヘクタールを大きな土地利用ゾーニングというレベルで将来像を示してございましたが、今回はまず、アの1点目としては、個性あふれるまちの魅力づくりということで、駅を中心に4つのエリアのまちのそれぞれの個性がどういうものか、それを将来どういうふうに磨いていくのかという視点で整理しております。
 さらに2点目、イとして、まちをつなぐ動線づくりということで、それぞれのまちをつなぐ中野駅地区がどうあるべきかという視点で整理しております。
 そして3点目、ウとして、新時代にふさわしい基盤づくりということで、これは丁目にこだわらず、駅周辺がどのような将来基盤をつくっていくのかということで、活力や環境や情報化といったような3つの切り口を持ってございます。
 最後、(4)で、展開ステップの考え方です。Ver.1の時点では、まちの将来像を約20年後ととらえておりましたが、今回はまちづくりが進み、成長するイメージを10年スパンの3段階で示しております。したがって、最終形としては約30年後ということで、Ver.1よりも10年さらに先のことということです。これについては、また範囲が拡大したこと、あるいはソフト施策も進んで、地区ごとの個性を磨いていくといった視点を加えていることで、少し将来スパンも長くとっていくというような理由からでございます。
 それでは、お時間もございますので、この冊子のほうの要点をかいつまんでご案内したいと思います。
 A3の冊子になります。ページをめくっていただきまして、1ページ目には「グランドデザインとは」ということで、その位置づけや目的、策定範囲で、先ほどお話ししたとおりでございます。内容は割愛させていただきます。
 続いて、3ページですが、これは「まちづくりがめざす30年後の中野」ということで、ページの上段に「予測される30年後の日本」といったような簡単な図を示しております。こちらでは、将来、やはり30年後というと、日本自体の人口が約8,000万から1億弱といったふうに減少するだろうと。その中でも高齢化が進んで、現在の日本は22%の高齢化率ですが、これが将来は30%台後半になるのではないかという推計がされております。この中のグラフも都道府県別の人口推計を示しておりますが、唯一、東京と沖縄だけが今とほぼ同じレベルを保てるのではないかということを図示しております。
 このような将来の中において、やはり中野区は東京都の中でも元気を牽引していく、そんな自治体でありたいという思いを込めております。それを実現するために、この駅周辺のまちづくり、さらには10か年計画でも表記させていただいている4つの戦略というものがあるといったところを整理してございます。
 ページをめくっていただきまして、「まちづくりの基本的な考え方」でございます。こちらは先ほども申し上げましたが、「東京都の中で新たなエネルギーを生み出す活動拠点となる」というものを目指す姿のキーワードとして掲げております。このページの上段の図では、ちょうど中野駅から周辺の地区までを示した図をおつくりしておりますが、この図の右寄りに点線で上下に走っているのは、東京都のセンター・コア再生ゾーンを指しているところです。ちょうどこのセンター・コアのラインの中に、東中野、中野坂上がかかっています。この中野駅周辺も含めて、まさにこのセンター・コアと、さらに東西をつなぐ中央線の大動脈をつなぐ玄関口にふさわしい、そんなポジションにあると。駅周辺はこれまで通過交通結節点という性格が強かったんですが、みずからが集客・発信できる、このような活動拠点を目指したいというところの考え方を整理してございます。
 さらに、5ページ目でございますが、この基本的な目標像を目指す姿に伴って、まちづくりの基本目標として4つ掲げてございます。これはVer.1でも同じ基本目標を継承しているものでございます。「中野の地域経済やまちの活性化」「まちの個性の発揮と求心力、集客力の向上」「働き・楽しみ・住みたくなるまちの実現」「防犯・防災性が高く環境と調和するまちの実現」、こういったものを目標としてとらえております。この目標を実現するために、3つの方針ということで、先ほども申し上げましたが、4つのまちの個性、中野駅がどうあるべきか、そして将来基盤をどうしていくべきかという整理をさせていただいております。
 ページをめくっていただきまして、以降、6ページ目から4枚にわたりまして、駅周辺のまちの個性をアピールしております。
 まず、6ページ目でございますが、これは中野四丁目です。このページの中では、地区の現況と目指すべき姿、そして将来像というフレームで整理してございます。地区の現況はお読みおきをいただきたいのですが、この「地区のめざすべき姿」は「先端的な都市活動拠点」というテーマを冠しております。やはりこの四丁目は、警察大学校跡地が非常に大きなファクターとなっております。これまで閉ざされていた大空間がまちに開かれ、サンプラザ、区役所の一体的再整備とあわせて新しい価値と可能性を生み出すという思いを込めております。
 少々具体的な話でいきますと、この下の将来像の中に、この警大跡地地区の中には、みどりあふれる約3ヘクタールの公園と公共空地ができます。こういった潤い空間と先端的な業務施設、あるいは教育施設ができるということで、まさにこれまで中野になかった新しい価値や可能性を生み出すまちがこちらにできる。さらに、ソフト面の施策でいっても、大学等々が進出してまいりますので、産学公連携を図って、人材育成等々を図っていきたいというものです。また、この四丁目地区は、区役所、サンプラザがございます。これも将来の一体的な整備によって、より広域から集客ができる、新しい東京のランドマークを目指したいといったところを記してございます。また、この四丁目については、囲町、そして中野四丁目西地区といったエリアも含んでございます。
 続いて、7ページ目は中野五丁目です。地区の目指すべき姿といたしましては、「個性豊かな交流活動拠点」と記しております。やはり五丁目といいますと、大きな商店街がございます。中野らしさの原点である親しみやすさや個性的なにぎわいに磨きをかけ、これまでもこれからも独自のパワーを発信していくというところを記しております。
 この中でやはり大きいのは、サンモール、ブロードウェイ地区ということで、現在も非常に活況を呈しておりますが、さらにこういった商業関係の魅力を高めて、さらに防犯性、安全性といったところも基盤向上を図っていきたいといったような内容を記しております。さらには、マンガ・アニメ文化といったところの中野ならではの文化発信力を活用して、プロモーション活動なども実施をしていきたいという思いを込めております。さらに五丁目につきましては、線路沿いの地区、あるいは住宅地区についても、このまちづくりの方針等を掲げているところでございます。
 ページをめくっていただきまして、8ページ目です。こちらは南口に行きまして、中野三丁目です。この地区の目指すべき姿といたしましては、「新しい個性を生み出す文化発信拠点」というテーマを冠しております。中野三丁目は桃丘小学校跡地がございます。こちらについては、10か年計画の中で文化産業関連施設という位置づけを考えております。また、三丁目については非常に良好な住宅地が広がっているわけですが、その中に小劇場が現在4つほど固まってできて、かなり文化的集客力をここは持っているということで、そのような既存の要素を生かしながら、文化的なにぎわいと今の良好な暮らし、そういったものが融合した、北にはない南口ならではの個性を発信していきたいといったようなことを書いてございます。将来像につきましても、この桃丘小学校跡地、そして桃園通り沿道、あるいは丸井周辺地区、住宅地区、そして加えて五差路周辺地区といった地区単位でまちづくりの方針を整理させていただきました。
 続いて、9ページ目でございますが、こちらは中野二丁目でございます。目指すべき姿といたしましては、「暮らしを彩る文化活動拠点」というテーマを冠しております。文化、スポーツ活動など、生活を豊かに彩るライフスタイルを発信するということです。二丁目では、やはり一番大きいのは、駅前すぐに再開発準備組合が立てられておりまして、市街地再開発事業の計画が進められてございます。こういった計画が進むことによって、新しい業務なり、商業なり、かなり南口の可能性を高める、そんな機能ができるであろう。さらにこういった動きを活用して、中野駅南口の駅前広場の再整備も連携をさせていきたいというところです。
 さらに東側の現在の第九中学校跡、これは九中が小・中学校と統廃合された後には、九中の場所に体育館を移設するという計画がございます。そうすることによって、なかのZEROとあわせて、ここが1つのスポーツ、文化拠点になるだろうといったところをあわせて整理させていただいております。
 ページをめくっていただきまして、10ページ目です。こちらは「まちをつなぐ動線づくり」ということで、中野駅地区の考え方を整理しております。地区が目指すべき姿としては、「駅とまちが融合する魅力的なにぎわい拠点」という言い方をしております。これにつきましては、この後、中野駅地区整備構想でより具体にご説明をさせていただきますので、ここでは省かせていただきます。
 続いて、11ページ目です。「新時代にふさわしい基盤づくり」ということで、3つの切り口を考えております。この11ページ目は、「活力・賑わい」という切り口で整理をしております。ここからは丁目別ではなくて、駅周辺全体としてどんな活力・賑わいの要素があるのかということです。1つは、高度な業務機能の導入ということで、これまで中野区はどうしても住宅都市というイメージが強かったんですが、警察大学校跡地や二丁目の再開発事業、こういったところのまちづくりが進むことによって業務機能が導入される。それによって、オフィスワーカーがふえて、まちの活力につながるだろうという考え方でございます。
 もう1つは、広域的な交流機能の拡充ということで、サンプラザ、区役所の再整備といった視点であるとか、庶民的な飲食店の集積、あるいはアニメ・マンガ文化といったところは、既に中野区内だけではなくて、より広域的な集客力を持っているであろうということで、こういった要素により磨きをかけていきたいといったようなことを記してございます。
 ページをめくっていただきまして、12ページ目でございます。2つ目の切り口といたしまして、「環境・アメニティ」というキーワードを冠しております。こちらにつきましても、4つほどテーマ、切り口を掲げております。1つは環境負荷の軽減ということで、警大も含めて大規模開発に当たっては建築物の性能、みどりの創出といったところで、環境の負荷を軽減していこうということ。また、2つ目は、潤いを形成する緑化の実施ということで、大規模開発や交流拠点においてはみどりを十分に配慮していく等々、3点目では防犯・防災機能の向上、そして4点目では、新たな活動拠点にふさわしい景観形成ということで、こちらは中野駅地区、また警大跡地地区においても景観には十分配慮していくといったような考え方を記してございます。
 13ページ目です。3つ目の切り口として、情報化を掲げております。これからのまちづくりの推進に当たっては、やはり情報化ということが常に進んでくるのだろうと。情報化が進むことによって、このページでは、3点の質や形が変わっていくだろうと。
 1つは、安全安心の形・質ということで、例えば交通システムや医療・介護システムが、道路整備あるいはまちづくりが進むことによって、あわせてこういった整備を図っていくことで、だれもがより安心して暮らせるまちになっていくであろうということです。
 2点目としては、暮らし方・暮らしの質ということで、時間や場所を選ばないショッピングであるとか、サービス、あるいはこのまちづくりが進んで業務機能が進出してくることによって、新しい業態の展開、そういったものにも可能性が広がっていくだろうということです。
 3点目は、働き方・ビジネス環境の質ということで、こちらもよりグローバルなビジネスが身近になっていくだろうといったような考え方を整理してございます。
 続きまして、14ページ目ですが、「展開ステップの考え方」ということで、先ほども申し上げたとおり、10年スパンで3段階の整理をしております。最初の10年が「軌道にのせる」ということで、ページ下の概念図をごらんいただきたいのですが、恐らくこの10年では警察大学跡地の整備が完了し、さらに中野駅地区につきましても、新たな西側の動線であるとか、北側の五丁目と四丁目をつなぐデッキ等々の動線ができるであろうと。南口につきましても、再開発事業や桃丘小学校の次の段階の活用に進めるだろうといったようなところを想定しております。
 次の10年が「発展させる」ということで、こちらも概念図を見ていただきますと、より中野駅地区を中心に回遊の幅が広がっている、そんな想定をしているところです。南口につきましても、三丁目のまちづくりが進んで、二丁目と三丁目をつなぐ動線が形をあらわしていくのではないかというところです。
 次の10年は「成熟させる」ということで、まさに将来目指す姿である駅を中心とした回遊がより高まって、人や活力が大きく拡大していくというイメージです。
 最後、15ページ目でございますが、これは将来この場所で暮らす人、来られる方の生活イメージを「働く」「楽しむ」「暮らす」という切り口で想定をしてございます。こちらは後ほどお読みおきいただければと思います。
 グランドデザインVer.2につきましては、報告は以上でございます。

会長

 では、続けて説明をお願いします。

秋元副参事

 続きまして、「中野駅地区整備構想」の策定につきましてご報告をさせていただきます。
 まず、A4のペーパーでございます。この「整備構想の位置づけ」でございますが、ここでは中野駅地区を中野駅、駅前広場周辺のまち、直近のまちというふうに考えてございます。この中野駅地区につきましては、さきにご説明を申し上げました「中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.2」におきまして、「駅とまちが融合する魅力的なにぎわい拠点」と位置づけられてございます。その中では、まちとまち、まちと駅をつなぐ活力のかなめとして、新たな歩行者動線整備や交通結節点としての機能強化を図る、こういった考え方をしてございます。
 この「中野駅地区整備構想」は中野駅地区の整備基本方針でございまして、歩行者動線計画、あるいは改札口や南北通路の考え方、駅前広場機能の考え方、それから自転車等の駐車場の考え方、こういったものを示してございます。
 続きまして、2番の「策定の目的」でございます。2点掲げてございます。中野駅周辺のさまざまなまちづくりの進行に合わせまして、一体的な回遊空間ネットワークを形成しながら、まちの個性をつなぎ、にぎわいの連続性を高め、広域的なまちの訴求力を高めていくことを目的とする、これがまず1点目でございます。
 2つ目は、中野駅の駅施設や駅前広場の現状につきましては、まちの分断、あるいは交通施設の機能不足等、さまざまな課題を抱えているわけでございまして、今後、その機能を大きく改善し、更新させていくことを目的としているものでございます。
 「策定までの経緯」でございます。これはグランドデザインとほぼ一にしてございまして、本年4月に素案を公表してございます。5月から夏にかけまして、意見交換会等で意見をいただき、それをもとにして、9月に構想(案)の公表をしてございます。その案に基づきまして、パブリックコメントの手続きを9月に行いまして、10月には整備構想を決定したわけでございます。これに基づきまして、現在、整備計画の検討をしているところでございまして、今年度中には整備計画を策定していきたいと考えているところでございます。
 それでは、A3のほうの資料でございます。「中野駅地区整備構想」につきましては、当審議会と今後も深くかかわってまいります。そういったことから、少し時間をちょうだいいたしまして、丁寧に説明をさせていただきたいと思いますので、ご承知おきをお願い申し上げます。
 まず、1ページ目は、広域交通結節点としての中野駅周辺エリアということでございます。これにつきましてはVer.2のほうでご説明申し上げましたが、現在、中野駅周辺では大規模な都市再整備の計画が着実に進んできてございまして、今後、この中野駅周辺のまちは中野区の中心であるだけでなくて、多摩地域からセンター・コア再生ゾーンへ向けた新たな活動拠点として大きく変貌していくという位置づけになってございます。
 2ページでございますが、下のほうの図に中野駅地区のおおむねの位置ということで、回遊性形成ゾーンという赤い破線で囲った範囲、こういったところでこの構想を考えているということでございます。
 この2ページでは、中野駅周辺のまちづくりの動きと中野駅地区の展開についてということでございまして、現在、警察大学校跡地において、既に東京警察病院が平成20年4月に開業してございます。今後は大学の2校及び民間業務商業等施設がそれぞれ平成23年から24年にかけまして開業していく予定になってございます。そういった状況とあわせまして、中野区役所と中野サンプラザにつきましては、将来的に一体的に再整備を行う方針がございます。現在、北口広場として暫定的に自転車駐車場で利用している新北口駅前広場とあわせまして、駅前の顔としてのまちづくりを今後進めていくといったことが考えられているわけでございます。
 そのほか、中野五丁目につきましては、サンモール、ブロードウェイ等の地域最大の商業エリアがますますにぎわいの形成が進んでいくという位置づけ、それから中野二丁目につきましては、南口駅前広場に隣接する東京都住宅供給公社の住宅を中心といたしました約2ヘクタールの区域につきまして、再開発事業に向けた取り組みが行われています。中野三丁目につきましては、桃園通りを挟みまして、中野駅からの歩行者動線を受ける駅前広場機能や桃丘小学校跡地の活用を含めた駅前まちづくりの計画検討が進んでいるところでございます。こういったそれぞれの動きを踏まえて、この「中野駅地区整備構想」をまとめたものでございます。
 3ページをごらんいただきたいと思います。3ページ、4ページは、この中野駅地区、特に中野駅での歴史と現況ということでございます。右の4ページでございますが、まず、明治22年4月に甲武鉄道の駅として開業してございます。明治33年には、飯田橋~中野間に最初の電車が走ったということで、明治39年に国鉄の駅となったわけでございます。左のほうの写真でございますが、上のほうにそれぞれ明治40年ごろの中野駅舎、あるいは大正時代の中野駅舎の写真がございます。ご参考にしていただければと思います。
 昭和3年から4年にかけまして、現在の中野通りを掘り下げまして、踏切を解消してございます。これには住民の方の多くの参加を得て、実際に作業を行ったというような文献も残っているわけでございます。それから、昭和4年には中野駅が現在地に移転してございます。左のほうの写真でございますが、下の2枚、左側に駅前の掘り下げ工事風景、右には新しく昭和4年にできた中野駅南口の写真がそれぞれ掲載されてございます。
 昭和21年に現在の南口、北口駅前広場の都市計画が決定されてございます。昭和37年には、北口駅前広場の都市計画変更を行いますとともに、現在、駐輪場のございます北口駅前広場の都市計画決定がされてございます。昭和41年には、営団東西線乗り入れが行われ、10月には中野ブロードウェイが開業しております。昭和43年、中野区役所、昭和48年には中野サンプラザがそれぞれ竣工、昭和62年には、国鉄民営化によりまして、東日本旅客鉄道の駅となっているわけです。
 平成13年、警察大学校及び警視庁警察学校が府中に移転してございます。平成18年3月には、警察大学校跡地の財務省土地処分方針が確定してございまして、それを受けて、平成20年4月に東京警察病院開業、今後の予定としては、平成23年から24年に大学2校、業務商業施設が開業予定という状況になってございます。
 5ページでございます。5ページは、現在の交通施設、都市計画施設の現況ということになってございます。現在の中野駅でございますが、バス乗り場、タクシー乗り場のほかに、自転車駐車場(北口で約4,700台)、それから、中野区自動車駐車場(86)台の交通施設が集まってございます。駅前広場は、現北口、現南口、それから都市計画道路附属広場として計画決定されてございます。現在、北口の自転車駐車場等がございます中野駅北口広場、これは新北口駅前広場として今後整備をすることを考えているわけでございますが、都市計画決定もされており、あわせて中野駅北口広場には、地下1階、約1.2ヘクタールの都市計画駐車場も計画決定をされているという状況にございます。
 6ページでございます。現在の中野駅地区の問題ということで、現在抱えている問題を整理してございます。1番では地勢等、これは現在、高低差のある地形が逆に鉄道等によって南北・東西に分断をされているという問題がございます。それから、オープンスペースのところでは、周辺開発と一体的な景観の形成やオープンスペースの確保が必要となっているという状況でございます。駅前広場機能につきましては、現南北の駅前広場ではやはり面積が不足をしてございまして、なかなか必要な機能が収容できていないという問題がございます。
 4つ目といたしましては、駅施設でございますが、現在、バリアフリー対策などがまだまだ不十分な状況にあるということでございます。歩行者交通につきましては、中野通り及び周辺道路の歩行者空間、歩行者動線の拡充が特に必要となっているわけでございます。道路交通につきましては、中野通りから駅前広場への自動車交通によりまして、中野通りの交通容量が低下してきてございます。それから、周辺のバリアフリーの中では、急傾斜な箇所が多く、今後、バリアフリー化が図られなければならないというさまざまな問題を抱えているわけでございます。
 7ページ、8ページでは、そのそれぞれの問題点につきまして、その箇所を図示しているものでございます。7ページでは、広域課題図、少し広い面から図をあらわしたものでございます。8ページでは、駅周辺課題図ということで、なかなか歩行者空間の確保とか、あるいは駅前広場の交通の問題で中野通りが渋滞をしている、こういったような問題箇所を指摘しているものでございます。
 こういった課題の解決に向けまして、次のページでございますが、9ページでは「中野区都市計画マスタープラン」、これは先ほどもご紹介申し上げましたが、この4月に改定が行われてございまして、その中でもこの中野駅地区についての整備が強く求められております。これに基づいて、今後も整備を進めていくことになるわけでございます。
 10ページでは、整備に当たっての基本的な考え方、先ほどもご紹介申し上げましたが、基本的な考え方のコンセプトとして、「駅とまちが融合する魅力的な賑わい拠点をつくる」と記載してございます。その中では、4つの基本的な考え方をお示し申し上げてございます。
 1つは、交通結節機能の改善ということで、「交通施設を集約し、わかりやすさと乗り換えの利便性を向上させる」としてございます。それから、2つ目が回遊性の向上、「周辺と一体となった立体的な歩行者ネットワークを形成する」としてございます。3つ目が賑わいの創出ということで、「駅前広場と商業施設との連携や歩行者広場の確保により賑わいを創出する」、4つ目が、東京の新たな顔にふさわしい景観の形成として、「東京の新たな顔としてみどりやうるおいが感じられる場をつくる」、こういった4つの基本的な考え方に基づいて整備を進めていくということでございます。
 11ページでございますが、中野駅周辺の歩行者動線計画でございます。将来構想といたしまして、新たな東西・南北動線の整備、既存歩行者動線の機能強化を図るということでございます。市街地の南北・東西の分断を解消いたしまして、市街地の活性化や交通結節機能の強化、地域の回遊性の向上を図る観点から、中野二丁目、五丁目それぞれをネットワークする駅周辺開発等と一体となった東西・南北動線の整備、既存歩行者動線の機能強化を図るとしてございます。それは、地上レベルの動線強化とあわせまして、谷地形となってございます中野駅周辺の地形的特徴を積極的に活用したデッキレベルの歩行者動線によって、重層的な駅周辺歩行者動線を確保するとしてございます。
 この右のほうの四角でございますが、ここでの名前の呼び方でございます。この整備基本方針の中では、既存の南北の駅前広場を「現北口駅前広場」及び「現南口駅前広場」と呼ぶこととしてございます。現在の中野駅北口広場に整備する駅前広場を「新北口駅前広場」と位置づけてございます。
 それから、重層的な歩行者空間の整備ということで、その凡例が色によって分けておりますが、歩行者動線の青い線が3階レベルと書いてございまして、これは駅の橋上部分、一番上の部分の色でございます。それから、オレンジ色につきましては2階レベルということで、現在の自転車駐輪場がございます北口駅前広場のレベルを2階レベル、1階レベルが中野通りレベルということで、赤い色になってございます。
 それからもう一つは、この絵の下のほうでございます。動線の矢印の性格でございます。実線で書いてございますのが具体的に検討を進めている動線の位置、破線部分につきましては、今後、周辺のまちづくりとあわせて整備される動線、ブルーの破線のところが、今後、まちの開発を進めていくと位置づけている部分、そういった位置づけでございまして、中野駅を中心として北のほうでございますが、現北口と新北口を結ぶ東西連絡路を1階レベルから3階レベルまで確保していくという動線計画、それから南側の東西につきましては、周辺のまちの整備と合わせて、東西連絡を進めていくということで、若干時間がかかるということから、破線になってございます。
 それから、南北方向につきましては、一番左側、西側でございますが、これが新北口駅前広場と三丁目を結ぶ南北通路ということで、橋上レベルで考えております。それから、ちょうど真ん中の中野通りのところでございますが、これも南北動線の確保、これについては地上レベルで拡幅を考えております。それから、右側の東側については、将来のまちづくりとあわせて南北の連絡路を考えているということで、これはやはり地上3階レベルで鋭意検討していこうということで考えているものでございます。
 この整備の考え方でございますが、12ページでございます。この整備に当たっては、やはり段階的な整備が必要であるということでございます。この四角の中に書いてございますが、1日当たり延べ約40万人以上の方がこの中野駅及び中野駅前広場を利用しているわけでございまして、こういった現在の利用を妨げないで整備を進める必要があるということでございます。駅周辺のまちづくりはそれぞれ段階的に進められ、各歩行者動線の計画についても、それを踏まえて段階的に進めていくということでございます。
 先行する公共空間の整備ということでございまして、まず最初に、現北口駅前広場と新北口駅前広場を接続する東西連絡路の整備を行っていくということでございます。2番目に、西側南北通路の整備といたしまして、鉄道を横断する新たな南北通路は、現在の中野通り東側の既存駅舎は特殊な構造となってございまして、現況の駅利用を行いながら構造そのものを改修することは困難ということから、南北通路については中野通り西側の橋上レベルにおいて先行して確保するという考え方をとってございます。3番目に、新北口駅前広場の整備ということで、これは区役所・サンプラザ地区と一体的に計画し、整備を進めるとしてございます。4番目に、中野通り東側における回遊性の向上ということで、歩道の拡幅ということでございます。
 それから右側の表でございますが、これは周辺のまちづくりと一体的な整備を要するということでございます。これにつきましても上から順を追っているわけでございまして、現南口駅前広場の整備とバリアフリールートの確保、続いて、中野三丁目と西側南北通路を接続するまちづくり、3番目に、中野二丁目と中野三丁目を接続する東西連絡路の整備、最後に、東側の南北通路、これは中野二丁目、中野五丁目の再開発等のまちづくりの中で整備を進めるということでございます。
 こういった段階整備を考えてございまして、次のページでございますが、具体的な整備の考え方をお示ししているということでございます。
 13ページは、改札口の配置、南北通路の考え方を示してございます。既存の乗りかえ通路はそのままにしてございまして、現北口改札前の歩行空間の混雑を解消するために、北口改札を改修し、現南北駅前広場に面した改札口を配置するとしてございます。これはこの図をごらんいただきますとおわかりのように、現在のコンコース部分の北口改札口の改修をいたします。現北口駅前広場にそのまま抜けられるような改修を進めているということでございます。それから、南口については現在の考え方を踏襲ということになってございます。それから、中野通りの西側、左側でございますが、こちらのほうには南北の連絡通路とあわせまして、新たな改札口を設けるという考え方をとってございます。
 それから、14ページでございますが、駅前広場機能の考え方ということでございます。北口側駅前広場機能の改善ということで、新北口駅前広場への交通施設の集約、それから現北口駅前広場の改善、これは現在のバス乗降場を新北口へ集約いたしまして、歩行者主体の駅前広場整備を図るということでございます。そして、新北口駅前広場へ交通施設を集約いたしまして、整備を進めるという考え方をとってございます。それから、南口側のほうでは現南口駅前広場の改善ということで、この広場に隣接する中野二丁目市街地再開発との連携を図りながら、駅前広場空間を整備していくということでございます。中野三丁目側での駅前広場機能の確保につきましては、まちづくりと一体的に歩行者系駅前広場機能を確保するということで考えてございます。この駅前広場については、それぞれ機能補完をしながら、整備を進めるということで考えているものでございます。
 15ページでは、自動車駐車場整備の考え方でございます。原則的には今後の周辺開発によって発生する駐車需要につきましては、附置義務駐車場によって施設数の充足を図っていくという基本的な考え方に立ってございます。既存駐車場で対応することのできない駐車需要、あるいは路上駐車の一部、駅への送迎等の短時間駐車需要を対象といたしまして、公共駐車場の整備を計画するという考え方をとってございます。それから、自動二輪につきましても、原付・自動二輪の駐車スペースについて確保していくという考え方でございます。
 16ページは、自転車等駐車場整備の考え方でございます。自転車駐車場については、交通結節点の機能として必要なものという位置づけを明確にする必要があるということでとらえております。そういった中で、「自転車駐車場整備マニュアル」に基づきまして、駅から半径200メートル以内の利便性の高い範囲に自転車駐車場を確保するということでございます。新北口駅前広場、それから中野二丁目再開発の中でそれぞれ整備を進めるだけではなくて、それぞれの各エリア、三丁目エリアのまちづくり、あるいは五丁目エリアのまちづくりの中でも、それぞれ自転車駐車場については整備を検討していくという位置づけでございます。
 それから、17ページでございます。これは各駅前広場の整備ということで、新北口駅前広場整備については、「新しい中野の顔となる都市型複合交通ターミナルの整備」ということで、新改札、南北通路と連携した一大交通結節点の整備を図っていくということでございます。それから、回遊性の向上に資する歩行者動線の整備、周辺との連続性、一体感のあるオープンスペース、緑地の整備、こういったものを新北口駅前広場の整備では考えていくということでございます。
 18ページでございます。現北口駅前広場・東西連絡路整備方針でございます。こちらは、「地域の利便性確保と賑わい形成に資する歩行者中心の広場の創出」という位置づけで整備を進めていくということで考えてございます。サンモールと駅をつなぐ歩行者中心のオープンスペースの整備と、新北口駅前広場と連携した一体的な歩行者空間の整備、駅コンコースとの段差解消、中野通り東側歩道の拡幅、中野通り車両出入口の集約ということで、中野通りへの負荷をできるだけ避けるという考え方でございます。
 それから、右側でございますが、現南口駅前広場整備の方針といたしまして、「南口の交通ターミナル機能の確保と民間開発との連携による歩行者空間の強化」という考え方のもとに、南方面への公共交通機能はこちらのほうで集積を図っていく。中野二丁目再開発と連携した歩行者空間を確保する。南口側東西連携の拠点となる空間の確保を図っていく。駅コンコースとの段差を解消していく。中野通り車両出入口も集約化を図り、中野通りへの負荷を低減させる。こういった考え方で整備を進めていくということでございます。
 以上が将来に向かっての中野駅地区での整備構想というふうにまとめたものでございます。冒頭にも申し上げましたように、今後、具体的な整備計画を検討し、今年度中には整備計画をまとめていきたいと考えているものでございます。
 以上でございます。

会長

 ご説明ありがとうございました。
 ただいまありました報告事項の2番目と3番目、あわせてのご説明に対して、ご質問等お願いいたします。
 ひぐち委員。

ひぐち委員

 警大跡地に大学と商業施設が平成24年に開業する予定と書いてありますけれども、これは建物のほうは1年もあれば大体完成するのかなという気がするんですよ。ここに商業ビルができますと、3万人とか、4万人の学生さんや生活する方がふえて、中野駅の改札が混雑するということで進んできました。では、中野駅のJRはどこまでこの開発に絡んで、話し合いが進んでいるのかなというところをお聞かせしていただきたいんですけれども。

会長

 秋元幹事。

秋元副参事

 JRとの関係でございます。この中野駅地区の整備構想を策定するに当たりまして、あり方検討会というものを設けてございます。これは、関係機関等を含めた方々、それから学識経験のおありの方、こういった方々とご一緒に検討を進めていきたい。その中には当然、JR東日本の方もお入りになって、いろいろ意見をいただいてきたということでございます。JR東日本のご意見も伺い、今年度につきましてはJR東日本と中野区と協定を締結させていただいて、駅構内の調査等も進めているわけでございまして、今後の整備計画の策定に向けて必要な資料をつくるための調査を今年度始めたという状況になってございます。

会長

 ひぐち委員、どうぞ。

ひぐち委員

 そうしますと、今のお話ですと、JRの改札とか、南北通路とか、いつごろ工事になるのかという、そういう相談はないんですか。

会長

 秋元幹事。

秋元副参事

 この中野駅地区の整備でございますが、まず、周辺の開発の進捗に合わせて、この中野駅地区の整備を進めていくということで考えてございます。その中では、まず、警察大学校等跡地の整備完了を第1期というふうに私ども位置づけをしてございまして、その1期目の整備が平成23年度末になろうかと考えてございます。その中では、第1期の整備といたしまして、現在のコンコースの北側の改札の改修、あるいは現北口駅前広場の改修、こういったものをしていかないと、警察大学校等に集まってくる方々の処理が難しくなってくると考えてございます。
 次の第2期でございますが、これはやはり周辺のまちの中で相当の集客、人口増加、こういったものを招く開発が想定されるわけでございまして、その段階を区役所・サンプラザ地区の整備というふうに考えてございます。こちらのほうのスケジュールと合わせまして、将来的な中野駅舎の整備を進めていきたいと考えているところでございます。

会長

 ひぐち委員、どうぞ。

ひぐち委員

 そうしますと、学校ができました、商業施設ができました、駅前の開発がまだ未定ですということになってしまいますと、乗降客が3万人もふえて、改札が危険な状態が何年続くとか、そういう構想は考えているんでしょうか。

会長

 秋元幹事。

秋元副参事

 今申し上げました第1期の開発の段階では、今、私が申し上げた中野駅、それから駅前広場の整備、こういったもので十分対応できるというようなシミュレーションができているところでございます。

会長

 ひぐち委員、どうぞ。

ひぐち委員

 わかりました。もう一つちょっと細かいことでお教えしていただきたいんですけれども、南北通路のサンプラザと反対側のほうにレンガ通りというんですか、そっち側のほうに橋梁をつくって渡すって、途中で切れているんですけれども、これはどんな処理の仕方で反対側につなげるようになるんでしょうか。

会長

 何ページのところでしょうか。

ひぐち委員

 14ページの右側の図になりますけれども、ちょうど新北口駅前広場と歩行者系駅前広場機能確保と書いてある、この辺の要するに取り合いというのがどんなふうになるのか、お考えがあったらお教えしていただきたいんですけれども。

会長

 秋元幹事、重要なポイントなので。

秋元副参事

 中野三丁目側へのこの南北連絡路の受け口というご質問かと思います。現在、こちらのほうには歩行者系の広場はないわけでございまして、南北通路の整備に当たって、やはり何とか三丁目側での受け口を考えなければいけないということでは我々も考えを進めているところでございます。このまちづくりの中で整備を進めていく方向と、それから、もう少し早く土地買収によって整備を進めていく方向、こういったものが考えられるかなということで、その2つの方向で考えながら、この三丁目地区の受け皿を整備していくことを考えているということでございます。

会長

 ほかにご発言、いかがでしょうか。
 赤星委員。

赤星委員

 この展開ステップの考え方を駅に絡めて考えますと、駅の改修だけで考えても、1期、2期、3期、すべて駅の改修、再開発が入っていまして、実質30年間、駅周辺のどこかを工事しているというように読み取れるんですが、幾ら何でもそれは、ちょっと僕も生きているかどうかわからないというようなときまで駅周辺開発に時間がかかってしまうのだろうかと。もうちょっとスケジュールを再考できないかというのが1つの疑問です。
 それと、先ほど五丁目の開発のところで、南北動線とかいうのがブロードウェイ、サンモールの裏側のほうに出てきていたのですが、そのエリアは現在建てかえがかなり頻繁に起きていまして、今さらそこに新しい南北の動線をまた新たに確保していくという、このグレーのラインのあたりは非常に厳しいんじゃないかと僕は思ったんですが、その辺は具体的に何かイメージされて、ここに南北動線をつくられたのかどうか、2点、お願いいたします。

会長

 これはどちらからお答えになりますか。
 秋元幹事、どうぞ。

秋元副参事

 五丁目側のまちづくりによって、この東側での南北連絡路の整備ということのご質問だと思います。こちらのほうは、現在、二丁目側では既に再開発準備組合ができて、再開発が行われようとしているわけでございます。そちらのほうへの東側の南北連絡路の話はさせていただいてございます。それから、五丁目側でございますが、五丁目側につきましても、個別ヒアリングという形で現在取り組ませていただいてございまして、この駅の近いところで何とか南北の連絡路ができるようなまちづくりの取り組みができないかということで、現在、お話し合いを進めている状況にございます。
 このグランドデザインの中では第3期という位置づけになってございますが、今ご指摘がございましたように、この第3期をできるだけ早められるような努力は私どももしていきたいと思ってございます。ただ、この南北の連絡路は、やはりこの東側の位置にも私どもはぜひとも必要であるという認識のもとで、このグランドデザインもまとめさせていただいて、現在、そのための取り組みも行っているところでございます。

会長

 よろしいでしょうか。
 今ご指摘の30年かかるというのは、見るとそうなっているんだけれども、きっと30年間工事ばかりやっているわけではないんですね。工事をやっているときもあるけれども、ほかのまちづくりのほうをやっているときもある。ただ、まちづくりも絡んでいるので、全体としては大分かかるかもしれないと。前倒しはしますというお答えだったと思います。
 ほかにいかがでしょうか。
 五味委員、どうぞ。

五味委員

 この14ページの図ですね。青と赤と黄色い平面図がございますが、この絵を見ますと、ガード下のところが中野通りですが、これは今現在も中野駅の事務機能といいますか、改札口ですね。この絵を見ると、改札口が中野通りの西側に移ってしまう。東側はここに何か青い色で南北のコンコースがつくられているだけでございまして、この間が約何メートルか、60メートルか50メートルぐらいありますか、西に完全に移行してしまう。そうすると、西側は新たに南北の2階あるいは3階部分の歩行通路が鉄道の上にまたがるわけで、非常に便利になるわけですね。ところが、今度、東側については今の駅の機能が全然なくなってしまうということは、東側の人にとっては極めて不便な状況に陥るわけなんです。
 現在でも、この中野通りからもみじ山通りの間は、中野の独特の中央線によって南北が完全に遮断されていまして、この間が約600メートルぐらいありますか。こういう鉄道で南北の大地が遮断されているというのは中野だけではないかと思うんですね。非常にこれはまずい計画だと思います。したがって、どこかその前の何かで、東口のほうに点線で何か南北通路を計画しているようでございますが、この絵のままでいくと、駅の位置が完全に西側に移行してしまう。これでは非常にまずい計画だと思います。この点についてご回答をお願いしたいと思います。

会長

 この点については室長からお答え願います。大事な問題ですので。

川崎まちづくり推進室長

 それでは、私のほうからお答え申し上げます。
 今回のこの駅地区のまちづくりの一番基本的な考え方というのは、東西南北の回遊性を今以上に高めていこうということでございます。そういった意味で、今、五味委員のほうから現在の改札口がなくなってしまうので大変不便だというお話だったんですが、現在の南北の改札口はそのまま残します。それに加えて、西側の南北通路をつくるということでございます。
 さらに加えて申し上げると、現在、中野通りにつきましては平面横断であり、信号を待ってでないと渡れないという状況ですけれども、これを立体的な横断施設を設けることによって、東西に渡れる、中野通りを渡れるようなことを考えております。またさらに将来的な話としましては、先ほど申しましたように、東側のほうにも南北のデッキができたらということで構想として掲げているわけですが、最初に申し上げましたように、今回のまちづくりの一番の主眼というのは、この中野駅を中心として、東西、南北に人が十分に周回できる、そういった動線を確保していこうということでございますので、ご理解いただければと思います。

会長

 現在の南北の半地下になっているようなあの通路は維持されて、しかも改札口の位置は広場に直接面するように改修をするわけですね。そういうふうに10ページには書いてあるように思いますが。ちょっとその点、はっきりしておいてください。

川崎まちづくり推進室長

 会長のほうから補足をしていただきました点でございますが、先ほどお話がありましたように、現在の北口の改札は中野通りのほうに向いて開いているわけですけれども、第1期整備に当たりまして、サンモール、ブロードウェイのほうに向けて真っすぐ出られるような整備を考えております。さらにそれに合わせまして、これにつきましては13ページの図をごらんいただきたいと思うんですが、13ページの右側の図でございます。「北口改札口の改修」としてございますが、ごらんのように動線といたしましては、直接サンモール、ブロードウェイのほうに向かいます。さらにはこの改修に当たりまして、高低差――今、東西方向と南北方向それぞれに高低差がございますが、そういったものをうまく工夫して、改札口から平らな移動空間でサンモール側に入っていくということでございます。
 あわせて申し上げますと、中野通り沿いにもやはりオレンジの太い線が入っておりますけれども、現在、ガード下にはバスの乗降場がございまして、少し歩道が狭まっております。これもバス停の乗降場を集約することによって、この歩道も幅を広げるというようなことで、南北の行き来をスムーズにさせていきたいという考えでございます。

会長

 よろしゅうございましょうか。
 五味委員。

五味委員

この図ではよくわかりません。今、13ページのご案内をしていただきましたけれども、南口の広場から北口に向かって、「北口改札口の改修」と書いてございます。これは13ページですが、ここのところにブルーの新たなコンコースみたいなのがありますけれども、これは一たん改札に入ってから南から北に来るという意味でしょうか。あるいは、ここに自由通路を新たに設けるということですか。この審議会でも私もずっと昔から言っているんですけれども、ガード下だけで南北の通路になっていると。
 例えば南口の五差路ほうから歩いてくる人がこの非現代的なガードの下、真っ暗なところを通って北口に抜ける通路しかございませんが、今のご説明によると、西のほうに地上の連絡通路ができるから回遊性が生じるだろうというご説明でございますけれども、その説明ですと、非常に不満足なのは、この中野通りの東側の人たちは今と全く同じ轍を踏んで北口に行かなければいかん。北口に行くには、一番わかりやすいのは、ZEROホールから北口に向かう人たちがわざわざこの通りにくいガードの下を抜けて北口に出なければいかん。この絵では、今言った北口改札口がございますから、このところに抜ける新たな通路ができるような絵を書いてございますが、今のご説明だと、現状のままZEROホールからの人は北口へ抜けるのにこのガード下を通らなければまずい。これでは非常にまずいのではないかということを私は申し上げているわけです。

会長

 13ページに書いてあることを少し丁寧に説明してください。

川崎まちづくり推進室長

 13ページの図をごらんいただきたいと思いますが、まず、駅のほうから、これにつきましては現在と変わりません。現在のように改札口を入って、中を通っていただくという、これは変わらないということでございます。
 そして、今お話がありました、中野通りの東側の南北の動線としては変わらないのではないかというお話でございますが、これにつきましては、ガード下の歩道は今、バスの乗降のために一部狭くなっているところがありますが、これを広くすることによって通りやすくしていくということでございます。
 委員のおっしゃるご意見としましては、改札の中をそのまま自由通路化できないかというようなご趣旨になるかと思うんですけれども、そのためには現在の駅の乗降客のための通路のほかにもう1本、駅のコンコース内に通路を通すということになりますので、これは現在の駅の構造上、かなり難しい工事になるということとあわせまして、その通路のすぐ東側に既存の歩道がありますので、これをより快適な歩行空間とするといった整備が適切であろうということで判断をしているところでございます。

会長

 五味委員。

五味委員

 これはまあいいんですが、これができ上がった場合のことを想定して計画をしていただきたいと思います。この案ですと、西側にサンプラに向けた新しい橋上レベルの橋ができますが、ここに新たにできた場合に、今度、先ほどから私が申し上げているのは、南北の通路が西側に寄る可能性があるということで、特に南北の商店街のオフィスというか、これに挟まれると。図のここにブルーの点線で書いてございますね。これが絶対必要ではないかと思います。以上です。

会長

 室長。

川崎まちづくり推進室長

 今、委員がおっしゃったように、南北の動線は数多くあったほうがより回遊性は高まるということでございますので、そういった意味で、やや時期的には後ろになってきますけれども、この東側にも何とかこの南北の動線を確保できないだろうかということで、計画で位置づけているところでございます。また、その前段のお話で、西側に動線ができると、どうしてもやはり東側のほうへの人の流れが悪くなる、少なくなるのではないかというようなお話がございました。そういったことも含めて将来的に十分な人の流れができますように、先ほど申し上げた立体的な横断施設をつくっていこうということを考えています。
 もう一つ、ここに示しているのは駅地区ということでありますけれども、あとサンプラザ・区役所の再整備というのがこの後続いてくるわけです。そのサンプラザ・区役所地区についても、地域の交流の拠点となってきますので、そこに集まった人がまたこの中野駅周辺にうまく動けるような、そんな動線も今後検討を進めていきたいと考えております。

会長

 よろしゅうございましょうか。
 ほかのご意見、いかがでしょうか。
 久保委員、どうぞ。

久保委員

 12ページなんですけれども、先ほどのご説明ですと、先行する公共空間の整備というのは上から順に行われるということになるんでしょうか。先ほどひぐち委員のほうからも、平成23年度末に警大の跡地に大学ですとか、商業業務施設が完成をする。3万人以上の乗降客がふえるのであれば、この駅の整備は急務であろうというお話があったかと思いますけれども、先ほどのご説明ですと、これが23年から24年に、一番上に書いてあります、現北口駅前広場と新北口駅前広場の東西連絡路の整備ですとか、受け口となる北口駅前広場の改善をする、これが一番初めに行われることで、23年から24年ということなんでしょうか。この上のところに「40万人以上が利用する公共基盤であり、継続してその機能を確保しつつ、整備を進める必要がある」ということで、駅の改良を図りながら機能を保つということをし続けなければいけないのだと思うんですね。
 今、駅舎の改良についての調査は行われていると思いますけれども、これとあわせて伺いたいんですけれども、実際、今ある北口、こちらのほうの駅前広場の整備、もしくは改札口の改良をすることによって、3万人以上の乗降客がふえたことに駅はこたえていくことができるのかということと、また西口も、今も新改札口のお話がございましたけれども、こちらのほうも同時にというわけにはいかないのであろうと思うんですね。当然、工事の手順としては、素人で考えていきますと、今は西口には改札がなくて、現状の駅、北側にある今の現駅舎がそのまま使える。そちらの工事をしないで、西口改札をつくりながら、そして南北通路の整備を行って、まずは西口の改札がきちっと整備をされて、その後に今の駅舎に手をつけるというほうが工事の手順としてはやりやすいように思ってしまうのですけれども、その辺のところはどういった手順でなさるのか。
 また、こちらの12ページの一番上と2番目、3番目、4番目というのは、多分2020年以降でないと、もしかしたらこのグランドデザインとあわせて読むと、難しいのかなと思いますので、その辺の両方の関係のスケジュールと、また、JRが西口改札についてどういった方向性を持っていて、今、JRとしては西口改札についてどういう方針で進めていこうと思われているのか、その辺もあわせてお答えいただければと思います。

会長

 秋元幹事。

秋元副参事

 今、委員のお話がございました一番上の現北口駅前広場と新北口駅前広場を接続する東西連絡路の整備、これが第1期整備というふうに位置づけてございます。この中では、現在のかなりの乗降者数が現状のまま利用しながら整備を進めるというわけでございまして、その中では、まず現在の北口広場がバスと車、それから人、これの錯綜した広場、狭い中にそういった機能がすべて盛り込まれているということからすると、この第1期整備の完了まで、現在の北口広場を歩行者系の広場として増加する乗降客を一たん現北口駅前広場で受けとめるといった作業が必要になってくるということでございます。
 そういったことからいたしますと、現在の北口広場の機能を分散、いわゆるバス等を一たん現在の広場から外に出して、ここを歩行者系の広場として人の受けをつくるというスペースを確保しなければいけないということで考えているわけでございます。あわせまして、そこに現北口広場にたまった人が中野通りを横断するということは、現在の横断歩道のスペースでは非常に危険であるということから、中野通りをデッキで横断する設備を設けていくことが考えられているというところでございます。そして、現在の増加する人を西のほうに、警察大学校の整備のほうに人を流していくという通路を新北口駅前広場、現在の駐輪施設のある広場をそういった形で整備をしていくということになるわけでございます。
 西口、西側の南北通路を整備していくためには、大きな材料、鉄骨を組み立てる作業場がどうしても必要になってくることから、現在の駐輪場のある新北口駅前広場を作業ヤードとして使わなければいけないということが大きなポイントになってまいります。現在のように自転車がああいった形で置いてある中では、将来の西側南北通路をつくる作業場はできないということになりますので、まず最初に第1期工事の中で、そういう現在の駐輪場の整備再配置、これについてもその中で一緒にやっていかなければ、作業ヤードの確保はできないということになります。したがいまして、一番上の現北口駅前広場の整備と東西連絡路の整備とあわせて、現在の新北口駅前広場の駐輪施設、あるいは自動車駐車場の再整備もしていく必要があるというふうに考えております。そういったものができると、初めて現在の新北口駅前広場の作業ヤードができるわけで、その作業ヤードを利用して西側南北通路のデッキをかけていくということになっていくわけでございます。
 この時期でございますが、これは第2期の整備に間に合わせる必要があるということでございます。先ほど申し上げましたように、第2期の整備というのは、区役所・サンプラザ地区の再整備が乗降客数の増加数に相当影響をしてくるというとらえ方をしてございまして、その再整備の前にこの西側の南北通路、それから西側の改札口、こういったものをつくっていく必要があるということでございます。その西側の南北通路の作業が済みますと、初めて新北口駅前広場の再整備にかかることができるということになってまいります。恐らくそのころになってくると、区役所・サンプラザ地区との一体的な整備というものが可能になってくるのではないか、そういったような整備スケジュールを頭に描いているものでございます。

会長

 よろしゅうございますか。
 はい、どうぞ。

久保委員

 JRは、この西口改札、新改札についてもやはり今ご説明があったようなスケジュールで考えていらっしゃるんでしょうか。

会長

 秋元幹事。

秋元副参事

 当初はやはりJRといたしましては、現在、改札口数が2つでございます。将来、西口ができるということになりますと、1カ所ふえるということに対してはかなりの抵抗を示してございました。そういった中で、あり方検討会の中でJRさんを含めて検討を進めていく中で、JRさんのほうもご理解が得られているということでございまして、3つの改札ができることについて、これはJRさんも、それから整備スケジュールの考え方についても、ご納得の上で話は進められているということでございます。

会長

 久保委員。

久保委員

 ということは、今、1期と2期ということで、こちらのほうは平成30年ぐらいを目途になるんでしょうかね。グランドデザインのほうの14ページの「発展させる」で「2期:発展させる(11~20年)」と書いてございますので、このサンプラザ・区役所の一体整備完了に合わせていくということですから、約20年間の計画として今言われたことは行われていくと考えてよろしいですか。

秋元副参事

 グランドデザインでは一定の考え方をステップという形で、第1期、第2期、第3期という形でお示しをしているわけでございます。これはおおよその考え方ということでお示しをさせていただきました。先ほど委員にもお答え申し上げましたが、こういった整備につきましては、できるだけスピード感を持って私どもも対応していきたいと考えてございまして、できるだけ前倒しができるように十分配慮していきたいと思っているところでございます。

久保委員

 わかりました。この都市計画の変更を行うこととなるというようなことがこちらの策定のほうの最初の説明にございますけれども、これも整備計画が今年度中に策定をされるということですけれども、こちらのほうでは都市計画の変更につきましても、今の駐輪場ですとか、駅前広場、こうしたところが具体的に都市計画の変更をしなければならないということも示されるようになるんでしょうか。

秋元副参事

 おっしゃるとおりでございまして、この新北口駅前広場、あるいは現在の北口駅前広場につきましても、今後、都市計画の変更をしなければいけないと考えてございます。これも段階を踏んで都市計画の変更をしていくわけでございますが、まだ都市計画の変更には将来にわたってきちっとした計画が位置づけをされていませんと、なかなか都市計画の変更まで至らないということでございます。現在、第1段階の都市計画の変更、これを来年の秋あたりを目指して作業を進めているところでございます。

会長

 大分時間を過ぎましたが、何か……。まだもう1件報告事項が残っているようでございますが、特にご発言のある方。
 田代委員、どうぞ。

田代委員

 非常に緻密にグランドデザインで、全体的に3期までかけて回遊性を高めるということで、デッキで南北の通路を仕上げていくという説明は非常によくわかったんですけれども、最後におっしゃったスピード感ということでちょっとお尋ねしたいんです。グランドデザインの中に書かれている事業の数、これだけたくさんの事業をスピード感を持って達成していくということをしながら、しかも10年単位で完成させ、次のところを着実に完成させることというのは、フィージビリティーがもし検討されているようでしたら、ちょっとお聞かせいただきたいということです。
 それから、駅地区の話の14ページの絵というのは、結局、最終的には右の図の歩行者系駅前広場機能の確保というここがネックになっているような絵にどうしてもなっているわけですね。そういうふうに見えてしまうんですけれども、何かその辺のつながりというか、そこが説明がちょっとわかりにくかったんです。要するにこれが完成すると、ずっとご説明になっている回遊性が全部向上するという理解でよろしいんでしょうか。

会長

 2点あったと思うので、前段のスピード感に関する話は10か年計画とも絡むので、室長からお答え願います。後者の点については、担当はどちらですか。秋元さんですか。

川崎まちづくり推進室長

 スピード感ということですけれども、この事業を進めていく上では、まず行政側の取り組み、そして地域住民の皆さんのご理解、あと事業者の取り組みというのがあります。この三者がうまく歩みを合わせて進むことによって、スピードが上がってくると思っています。当然、まず行政側がどう取り組むかということで、今、会長のほうからお話がありました、現在、区としては第2次10か年計画を策定しようとしております。この中で、財源対策も含めて計画づくりをしているところでございます。
 あと、住民の皆さん、ここのグランドデザインに書かれている範囲、110ヘクタールの中で、当初集中的にやっていかなければならないところでもかなりの事業を展開していきますので、それぞれ今地元に入って皆さんとお話し合いをさせていただいているところでございます。こういった点についてもしっかり取り組んでいきたいということと、あわせて最後になりましたが、事業者の皆さんの計画もしっかり進むように、そのためにはやはり都市基盤をしっかり整備していくことが大事になっていくと思いますので、そういった3つの視点からの取り組みをしっかりして、スピードを上げていきたいと考えております。

秋元副参事

 14ページの図でございます。こちらのほうは駅前広場機能の考え方ということで、現在の3つの駅前広場に合わせて三丁目側の新たな駅前広場、こういった4つの駅前広場がそれぞれ機能を補完しながら展開していくところを示したものでございます。
 13ページのほうが改札の位置とそれぞれの動線の考え方ということをお示し申し上げたものでございます。この動線の考え方のほうをごらんいただくとおわかりのように、当然、この回遊動線には周辺のまちづくり開発と一体となって進めなければならないところもあるわけでございまして、そのためには、行政側の公共の整備とあわせて、その周辺のまちのまちづくり、そういった民間とのコラボレーションが必要になってくるだろうと我々は考えてございます。そういった観点から、現在も二丁目、三丁目、五丁目というまちづくりと一体となって整備すべきところについては地元に入って、今後のまちづくりの方向性について今勉強会などを開催しているところでございます。

会長

 それでは、かせ委員。

かせ委員

 計画ということよりも、ちょっと気になっているのが財政的な裏づけということです。今、政治の動向が大分変わっておりまして、聞くところによりますと、まちづくり交付金でありますとか、そういう都市計画に対する見直し作業が進められているように聞いております。この影響がどうなのかは今後の大事な観点かと思いますので、その見解ということと、それから、JRとの関係でさまざま工事が行われるわけですけれども、JRとの費用負担の問題について、これも既に話し合いがされていると思いますけれども、現在わかるところで教えていただきたい。概算がわかればさらにいいんですが。

会長

 それでは、答えられる範囲で、室長からお願いします。

川崎まちづくり推進室長

 まず、1点目の国の施策の動向でございます。これについては今さまざま報道されているところでございます。我々としてもできる限りの情報を集めているところですが、今この時点で来年どうなるというお話をできるものでもございませんので、ご理解いただければと思います。
 また、JRさんとの協議につきましても、一緒に力を合わせてやっていきたいということでご協力の意思を示していただいておりますが、具体的な費用負担につきましても、きょうこの時点で具体的にこうなりますというようなことをまだお答えできる段階にございませんので、ご理解をいただければと思います。

会長

 かせ委員、どうぞ。

かせ委員

 それでも、今までJRがいろいろ駅周辺の整備計画とか、いろいろやられておりますけれども、それらからしますと、例えば駅舎の問題についてとか、自由通路の問題でありますとか、新たに今度の場合には線路の間が非常に狭い中での橋上化ですから、工事にしても非常に難しい工事になるのかなという気がするんですね。例えば今新宿で行われているような細い橋脚を何本か立てて、そこに載せるようなことになるのかなと思うんですけれども、そうしますと、負担はどうなるのかは今までの例から言えばおおよそこんなものだというのは言えると思うんですけれども、その辺まではわからないですか。

会長

 では、室長、もう一度。

川崎まちづくり推進室長

 それぞれJRさんも地元自治体と協力しながら事業を進めています。そのときの費用負担は条件によってさまざまですので、ここで何かほかの具体例を申し上げても、それは誤解を生ずるといけませんので控えたいと思います。実際の費用負担については、先ほど秋元副参事のほうから申し上げましたように、今年度調査をしています。今想定をしている事業でいくと、どのくらいの費用がかかるのかということを今調査しているところなんですが、その中で具体的に都市側と鉄道事業者側の負担がどういうことになるんだろうかということについては、今後話を進めていくことになります。当然、鉄道事業者側としては、鉄道事業者としての事業採算性というものもございますし、我々都市側、地元自治体としては、地元の活力を生み出すための投資ということで考えていくわけですから、お互いの考え方をすり合わせながら、今後、負担のあり方を決めていくということになるかと思います。

会長

 かせ委員、どうぞ。

かせ委員

 最後になりますけれども、そうしますと、調査してみないとわからない、負担の割合についてもこれからで、どこまで膨らむかまだはっきりしないということで、これについては今は無理だと思いますけれども、適切に情報提供をお願いしたいと思います。

会長

 それでは、大分時間を過ごしまして、まだもう1件、大きな報告が残っておりますが、そちらに移ってもよろしゅうございますか。
 それでは、第4の報告事項、(仮称)中央部防災公園の基本設計について、石田幹事から説明をお願いします。

石田副参事

 それでは、お手元に配付させていただきました「(仮称)中央部防災公園の基本設計」についてご報告をさせていただきます。
 本公園につきましては、平成19年の4月に都市計画決定をちょうだいしておりまして、平成20年3月には東京都知事決定として、都市計画公園の事業認可をちょうだいしているところでございます。現在、基本設計を取りまとめておりまして、それのご報告をさせていただきます。
 お手元に配付させていただきました1ページ目でございます。まず、「基本設計にあたっての考え方」ということでございます。先ほど来、ガイドライン等でもキーワードが出てきているわけでございますが、4点で集約させていただいております。
 1点目につきましては、防災公園といいましても、日常的にも災害時にも常にさまざまな人々にとっての「心の拠り所」となるような場所の実現ということが1点でございます。
 2点目は、オープンスペースの基幹空間となる都市公園でございますので、立地事業者が整備する公共空地とともに、「東京の新たな活動の拠点」の1つとしてふさわしいにぎわい、憩い、環境が調和した空間を目指しましょうということでございます。
 3点目は、先ほどご説明させていただきました本公園への導入機能は、既存の公園でありますとか、今後、新規整備予定の公園等との連携や機能分担を図るように計画してまいりましょうということでございます。
 4点目は、公園と事業者が整備する公共空地等が適切な機能分担と景観上の一体性を保ちながら、連続的な空間となるように計画しましょうということでございます。
 具体の基本設計段階の概要でございます。面積については約1.5ヘクタールでございます。お手元に配付させていただいている図面とあわせて、パワーポイントでも正面に掲示してございますので、両方をごらんくださいませ。
 まず、別紙の1番でございます。この警察大学校跡地地区の現時点でのほぼ最新と思われる情報を入れ込んでございます。図面のほぼ中央に赤で点々と囲ってありますのが1.5ヘクタールの中央部防災公園でございます。
 その次の別紙2でございます。これを拡大しますと、中央部防災公園の図面が出てまいります。この公園については、先ほど申しました「基本設計にあたっての基本的考え方」でも述べましたけれども、公園とあわせて周辺の公共空地、図面のほぼ中央ににぎわい軸、南北方向の帝京平成大学さん、明治大学さんのエリア、こういった空間もあわせて一体的な景観とか機能を図ってまいりましょうということでございます。
 本日ご説明させていただく内容は、この公園の本体でございます。ただ、いわゆる公共空地として立地事業者さんが整備される空間についても、基本的なイメージは合ってございますが、具体の基本設計レベルではないということをご承知くださればと思っております。公園本体につきましては、ここに書いてございます4つのゾーンから構成されているということでございます。1つは広場空間の大、2番目が広場空間の小、水景広場、林間広場という名前をつけさせてもらっています。
 これらの4つの空間から構成されているわけでございまして、この広場空間の大と書いてあるところでは、多くの人が自然と集まり、にぎわいと憩いの空間を創出しますということでございます。広場空間の小でございますが、現場的に申しますと、造成工事に伴って、土、残土が出てまいります。その残土をうまく利用して、場外に処分するのではなく、高さが大体1.5メートルぐらいの土を盛りまして、大地の造形空間ということでございます。
 3点目の水景広場ゾーンについては、防災用の井戸を利用して、カナル――水路でございますが――と水上ステージを配置し、水遊びや水景施設を利用した何らかのイベントみたいなものもできるという空間でございます。
 林間広場については、既存の樹木、移植樹木などを活用し、冬場の防風や外部からの見通しなどを意識した空間ということでございます。なお、この公園の中でもともとあったいわゆる既存木も最大限活用しながら、みどり豊かな空間としてまいりたいとということでございます。
 2番目の管理棟でございますが、日常のいわゆる維持管理とかイベントもできるような施設としようではないかということ。それと、トイレ、防災倉庫を併設させていただくということでございます。この管理棟の屋根には太陽光発電を設置しまして、防災井戸の電源などに利用するという考え方でございます。
 3番目の防災施設でございますが、この区域、中野区役所一帯は広域避難場所として位置づけられているわけでございまして、安全性の高い避難空間として、一時避難者のための必要な防災施設を整備していこうということでございます。なお、今後、周辺の立地事業者さんも含めて、防災時にはお互い協力関係をつくっていこうじゃないかという調整を進めているところでございます。
 裏面をごらんくださいませ。具体の公園内に設置する防災施設でございます。災害時にも利用できるトイレ、これは管理棟に設置するトイレを防災時にも利用する。ただ、阪神・淡路大震災でもあったわけですが、トイレを利用する際に水がとまることがあるわけでございます。その水については、ここにつくります深井戸ポンプの電源を太陽光発電、もしくはここに発電機も用意してありますので、水をくみ上げて加圧してトイレの水を流すということでございます。また、マンホールトイレとして、この林間広場の周辺には約20基のマンホールトイレを設置するということでございます。防災用井戸並びに防災倉庫、非常用電源等を設置する防災倉庫をこの管理棟に併設するということでございます。
 非常用照明と書いてございますのは、この公園の四隅に太陽光発電並びに蓄電機能を有している照明灯を設置するということでございます。商業電力が何らかのときにとまった場合に、この区域が広域避難場所だよという目印にも使えるということでございます。
 3番目のこれまでの経緯は今申し上げたとおりでございます。平成19年4月には都市計画決定ということでございます。
 4番目の今後の予定でございますが、今後、下半期にかけて実施設計をやり、来年、再来年、平成22、23年度にこの整備工事をするという計画でございます。
 また、平面図だけではわかりませんので、断面図を用意してございます。この広場空間(小)、先ほど申しました現場発生土で盛り土をするということでございます。大体1.5メートルぐらいで多目的広場のほうに向かって空間が広がるということでございます。ここにはいろんなイベントのときに、例えば観覧席にも使えるということも想定しております。
 次のスケッチをお願いします。水景広場のイメージスケッチでございます。このように、水深はせいぜい15センチぐらいでございます。夏場、水を出したときには下から噴き上げるような噴水装置、水を使わない場合はこのようなステージとしても利用できるという考え方でございます。
 以上でございます。

会長

 ご説明ありがとうございました。
 ただいまのご報告について、ご質問等ございましたら、どなたからでも発言をお願いします。
 では、久保委員、どうぞ。

久保委員

 参考資料についてお伺いしてもよろしいでしょうか。今の説明の中にはございませんでしたけれども、参考資料の「主要機能の分担関係」ということで、先ほどご説明があったかと思いますが、中央部防災公園のスポーツ機能のところに何も記述がないことと、防災機能のところに、南部防災公園に消防訓練という記述があるんですが、こちらのほうにはそれがございませんで、中央部防災公園のほうでも消防訓練が可能であるというふうにも伺ってございますし、また、スポーツ機能についても「その他」とこちらに書かれている軽スポーツに関しては行うことが可能となっておりますけれども、こちらのほうに記述がございませんので、確認をさせていただきたいと思います。

会長

 石田幹事。

石田副参事

 この中央部防災公園でございますが、スポーツ機能のところを特段表現をしてございません。主たる機能ということでございましたので、ここには記載されておらないということでございます。ただ、ゲートボールの大会とか、そういったことができるスペースは確保する考え方でございます。
 また、防災機能のところで、南部防災訓練では消防訓練というふうに表現させていただいておりますが、この中央部防災公園については、日常的に消防団の訓練の場として可能だということでございます。

会長

 ほかにいかがでしょうか。
 のづ委員、どうぞ。

のづ委員

 先ほど後でと言った本町五丁目のところにまた戻ってしまうような形になるんですが、スポーツ機能のことでご説明をお願いいたします。

会長

 本町五丁目でよろしいですか。

のづ委員

 1のところで本町五丁目を言ったんですが、私の質問に対しては後でご説明をいただけるということだったので。

会長

 本町五丁目におけるスポーツ機能についてということですね、質問の中身は。
 どうぞ、石田幹事。

石田副参事

 先ほども若干触れさせていただきましたですけれども、本町五丁目公園について、スポーツ機能のところをごらんくださいませ。少年野球とか、その他軽スポーツ等ができるスペースを確保していくという意味で書かさせてもらっています。

のづ委員

 説明会のときには少年野球をと質問された方が1人いらっしゃいましたけれども、地域の皆さんの中では防災公園ということで、少年野球が軽スポーツに当たるかどうかちょっと、あの公園の中で、半分芝生広場みたいになっていて、半分ダスト舗装になっている、その「仮」ではなくて、暫定整備が終わった5年後ということになるんですか。

会長

 石田幹事。

石田副参事

 ここで書かせてもらっているのは、本整備、都市計画公園事業として整備するときの機能分担を表現しております。今、委員ご指摘の説明会と申しますのは、今年度末に完成させる暫定整備の内容でございまして、その暫定整備とここで表現している本整備とは区分していただきたいと思っております。

のづ委員

 それは、暫定整備の後にこういうことに使うということは説明会の中では全くおっしゃっていないように思うんですが。

会長

 それは暫定整備されたスペースを使うという意味ですか、のづ委員。

のづ委員

 暫定整備の中では地域の皆さんがいろいろと使い方をこうだああだというのはあったと思うんですけれども、その本整備のところでは皆さんの頭の中は防災公園というのがあるので、そこに書いてあるようなスポーツ機能を有するというのはイメージの中になかったのではないかなと思ったので、ちょっと質問させていただいています。

会長

 では、これは部長からお答え願います。

石井都市整備部長

 お考えの中で、その防災公園という名称、それから先ほど機能分担の中で、例えば少年野球ができるような機能をここに確保しましょうというものとは一緒なんですね。この広場の公園の中で防災機能が果たせる機能も付加して、ここで充実させようということでございまして、例えば少年野球ができる広場、憩いの広場、それからほかもあるんですけれども、そういう公園の中で右側の欄のところに防災機能という1つの機能をここでは果たしていこうということでございます。したがいまして、概念的にちょっと違う概念がそこにあるというふうにご理解いただければと思います。

会長

 のづ委員、どうぞ。

のづ委員

 確かに南部には少年野球ができるところがないので、そういうことができるということはすごくうれしいことだとは思うんですが、地域の皆さんの中に、「少年野球その他」という「その他」が何に当たるかなんですが、少年野球ができるんだったら、こういうのもしてほしいというような希望が多分出てきてしまうと思うんですね。ここに書いてあるスポーツ機能はこういうのを主にやるというのを決めたのは、区のほうの方針ということですね。

石田副参事

 そのとおりでございます。

のづ委員

 その辺はもう地域に説明するチャンスはないんですよね。はっきりしておかないと、何かもめごとになるような気がしますので、スポーツ機能として暫定整備と違うんだということをもうちょっとはっきり地域の中に示していただいたほうがいいかと思います。

会長

 石田幹事。

石田副参事

 本町五丁目並びに本町二丁目の暫定整備の内容についてはこの前説明会をさせていただきました。今後、その運営管理の段階で、もう一度お打ち合わせをお願いしたいという話もさせてもらっていますので、そのときに本整備と暫定整備をもうちょっときちっとご説明をさせていただいて、ご理解をいただこうと思います。

会長

 ほかの点はいかがでしょうか。
 伊東委員、どうぞ。

伊東委員

 1点お伺いします。中央部防災公園の基本設計ということですので、その防災の機能についてお伺いします。
 これは、中央部防災公園に隣接して杉並区がございます。それから、もう一つついでに聞かせていただければ、南部の防災公園はやはり南側に隣接して渋谷区があるわけですけれども、その両区の区民の方々もこの広域避難場所を活用されてくると思うんですけれども、それぞれの区において防災街区の整備の考え方はどうなっているのか、その辺は情報はつかんでいらっしゃいますか。

会長

 角幹事。

角副参事

 まず、(仮称)南部防災公園の整備についてでございますが、今、伊東委員から説明がありましたとおり、渋谷区との区界にございます。広域避難場所の指定につきましては、東京都のほうがその有効面積などを勘案しながら広域避難場所を指定して、避難人口を想定しているものでございます。そういった避難想定人口によりまして、それぞれ中野区とか、渋谷区とかが避難人口をどこどこ町会の方はどこに逃げてくださいといったような想定を決めているというのが現在の流れとなってございます。
 今、南部防災公園につきましては、こちらに避難してくる避難想定の方々が中野区内ということになってございます。いざというときに渋谷区からの避難者というのは、計画の上では想定をしていないという状況がございます。ただ、今、南部防災公園の整備だとか、周辺の不燃化促進事業等を行っております。こういった事業を掲げまして、避難有効面積というものが拡大されれば、今現在は9,900、1万人弱の避難想定人口になってございますが、その人口がふえれば、当然、広域避難場所の見直しが東京都のほうで図られると思います。そういった中では、隣接します渋谷区本町五丁目とか、六丁目とか、そういった方々もこういった広域避難場所への避難の可能性というものについて検討されるのかなと思ってございます。
 今現在では、渋谷区の方が逃げ込んでくる計画上の想定というのはございませんが、渋谷区の防災まちづくりのセクションとしましても、今回、地区計画などの見直しによって、南側の道路がありますけれども、そこのところからずっと東側に行くと渋谷区の本町になるんですけれども、そういったところを区画道路として整備するというような変更をしているという話も伺っております。今後は周辺の不燃化促進についても検討を準備したいというような情報もつかんでおりますので、そういったところで連携しながら不燃化を促進して、将来的に避難場所の安全性を高めて、避難される人口を高めるということを中野区、それから渋谷区と連携して行っていくのが現在の方向と考えております。

会長

 杉並との関係はどなたがお答えになりますか。室長のほうで答えられますか。

川崎まちづくり推進室長

 今、角が申し上げましたように、広域避難場所の周辺をいかに不燃化していくかというのは大事なことですので、杉並区側にも過去しっかりそういった取り組みをしていただきたいというお話をさせていただいています。今、避難場所を中心とした話をさせていただいていますが、それ以前の問題として、やはり震災時にも逃げなくてもいいまちづくりが基本でございます。まず全体を災害に強いまちにした上で、かつどうしても逃げ込まなければならない場合に備えてということで広域避難場所がございます。その広域避難場所の避難有効面積を高めるためには、周辺の不燃化を進めていくことは極めて重要なことでございます。逃げてくる方については、杉並区民、中野区民、渋谷区民にかかわらず、地べたがつながっているわけですから、その皆さんの安全が確保できるように近隣区とも力を合わせて取り組んでいきたいと考えております。

会長

 いかがでしょうか。
 大分時間も過ぎておりますので、手短にお願いいたします。

田代委員

 大分詳しい計画が進んでいるようですが、あり方については今まで申し上げてきたので、最後にちょっと確認だけさせていただきたいんです。中央部の防災公園のところの防災性能なんですが、中野区役所一帯の中核となる安全性の高い避難空間ということで、これはこの公園ができることによって、どのぐらいのシェアといいますか、受け持ちを想定されているのかということと、それを実現するための具体的な方策はそこにあらわれているのかなということが1点。
 それから、当初からみどりを多くという要求は相当出されていて、それを具体的に実現していくという方針があったと思うんですが、具体的にみどりを多くということが、例えば緑被率とか、木の本数とか、そういった観点から言うと、どのぐらい達成されてきたのかということ。
 それから3つ目は、今ここで言っていた避難有効面積、木がたくさん多くなってくると、当然それも逆に言うと有効部分から外されていくようなことになっていくわけですので、ですから、この辺の実際の具体的な防災性能に関するご質問を3点、簡単で結構ですので、お願いいたします。

会長

 石田幹事。

石田副参事

 防災性能ということで、広域避難場所、東京都の地域防災計画によりますと、区役所一帯として9万6,000人ということでございます。避難人口でございます。それはこの区域全体でございまして、公園区域としましては面積1万5,000平米でございます。その中で、植栽との関係も含められてございますが、植栽の本数とか、また先ほどご説明させていただきました、物理的に建物がありますので、そういった建物の面積を差っ引きますと、有効避難面積としては約1万4,000平米弱という計算になります。東京都の基準で1人避難人口1平米を想定しているということでございますので、単純に言いますと、公園だけでは1万4,000人ということになろうかと思います。その他、にぎわい軸等々の公共空地等で民間事業者さんも頑張っていただいて、避難人口を確保していくということでございます。
 2点目のみどりの関係でどうなっているかということでございます。中野区では、公園条例に基づきまして、敷地の30%の緑地率を最低限確保しなさいとなってございます。いわゆる芝生とか草地は別でございます。この図面で言いますと、林間広場でありますとか、その他、公園の植栽地を条例に基づいて計算しまして、約30%強は確保しているということでございます。そういうことで、既存樹木を生かしながら緑地率を確保しているということでございます。
 以上でございます。

会長

 ほかに特にご発言がなければ、大分時間が過ぎましたので、閉じさせていただきたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。 それでは、これにて本日の4件の報告事項については審議を終わりたいと思います。
 最後に、次回の予定などについて、事務局からお願いをいたします。

登副参事

 それでは、事務局からなんですけれども、次回の予定でございます。
 次回は、来年になりますけれども、2月9日(火曜日)午後2時半からということでお願いしたいと思います。本日ご報告申し上げました(仮称)本町五丁目公園の都市計画に関する諮問等を予定しておりますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。

会長

 それでは、これをもちまして本日の審議会は閉会といたします。どうも長時間、ありがとうございました。

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