平成20年度 第3回中野区都市計画審議会会議録

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更新日:2023年8月3日

日時

平成20年9月17日(水曜日)午前10時

場所

中野区役所 9階 第11・12・13会議室

次第

1.報告事項

(1)中野区都市計画マスタープラン改定に係る第一回意見交換会について

(2)南部地域の防災まちづくり計画について

2.その他

出席委員

森委員、矢島委員、勝木委員、堀委員、樋口委員、五味委員、戸矢崎委員、伊丹委員、鹿又委員、飯島委員、かせ委員、伊東委員、ひぐち委員

事務局

登都市整備部都市計画担当課長(住宅担当課長兼務)

幹事

  • 石井都市整備部長
  • 田中都市整備部都市計画調整担当課長
  • 角都市整備部南部地域まちづくり担当課長
  • 上村都市整備部中部地域まちづくり担当課長
  • 萩原都市整備部北部地域まちづくり担当課長(西武新宿線沿線まちづくり担当課長兼務)
  • 遠山都市整備部土木・交通担当課長
  • 石田都市整備部公園・道路担当課長
  • 豊川都市整備部建築担当課長
  • 佐藤拠点まちづくり推進室長
  • 松前拠点まちづくり推進室拠点まちづくり担当課長
  • 秋元拠点まちづくり推進室中野駅周辺整備担当課長

事務局

 それでは、定足数に達しておりますので、平成20年度第3回中野区都市計画審議会の開会をよろしくお願いします。

会長

 皆さん、おはようございます。早朝からお集まりいただきまして、ありがとうございました。
 ただいまから、平成20年度第3回中野区都市計画審議会を開催いたします。
 本日の会議でございますが、お手元の式次第のとおり、報告事項が2件でございます。皆様方の御協力を得ながら、12時をめどに円滑に進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、早速ですが、報告事項1の中野区都市計画マスタープラン改定に係る第一回意見交換会について、田中幹事より説明をお願いいたします。

都市計画調整担当課長

 資料の1番のほうをごらんいただけますでしょうか。7月24日から8月7日にかけて、都市計画マスタープランの意見交換会を六つの会場で行ってございます。表に示してございますように、116名の方に参加をいただきました。全体としましては、97件の御意見、御質問等をいただいてございます。
 (2)でございますけれども、同時に、記載していただく用紙、あるいはメール等でも意見をいただいてございます。46人の方から81件の御意見を用紙に記載して提出いただきました。また、メール等、電話は、若干ですけれども、この間に御意見をいただいたものでございます。
 本日は、いただいた御意見につきまして主立ったところを御報告させていただきます。(3)からでございます。まず、都市計画マスタープラン全般にかかわるような事柄の御意見を整理してございます。現在のマスタープランが作成された経緯等を踏まえて、それを尊重するようにという御意見でございます。その下ですけれども、中野がどういう区なのか性格づけがはっきりしていないところがあるので、それを明確にするようにという御意見でございます。
 2ページのほうにお進みいただきますでしょうか。同じく全般的事項についてでございます。子育てしやすいまちづくりを目指していくべきである。また、その次ですけれども、住環境を保全すべき地域、にぎわいを重視すべき地域を分けるべきである。あるいは、めり張りのあるプランであってほしい。さらにその次ですけれども、中野が中央線沿線の中でももっと特色ある魅力的なまちとなるように考える、そういう御指摘でございます。
 それから、盛り込んである内容はすばらしいけれども、これをどう実現していくか。そのためには財源のことも記載していく必要があるのではないか。また、次ですけれども、まちづくりの課題につきましては、広域的なまちづくりの中で解決できるものもあるといったことでございます。それから、計画に伴って発生する弊害のこともあわせて考慮していく必要があるという御意見でありました。
 説明について、実際にそれが実行できるのかどうか、実現方について十分な考慮が必要であるという御意見でありました。また、時代に合わせる、あるいは新しい課題に対応して改定するということは理解できるけれども、やはり住民合意といったことについては十分に考慮すべきであるという御意見でありました。また、自分たちのことだけではなくて、子どもたちのことも考えていく必要があるという御意見をいただきました。
 ライフスタイルに関する御意見でありますけれども、資料の中で「将来の特徴的なライフスタイル」というものを御説明申し上げたわけですけれども、これが実現されればすばらしい、実際に実現できる計画をつくっていくべきであると。また、高齢者の視点、あるいは障害者の視点も盛り込んでいく必要があるといった御意見をいただきました。
 次に、賑わいあるいは活力といった事柄についての御意見を幾つか整理しております。中野駅周辺のまちづくりの中で中野らしさを出していってほしい。また、西武新宿線沿線等の商店街の活性化についての御意見をいただいてございます。
 次のページになりますけれども、安全・安心につきましては、震災時の火災危険度が非常に高い。それを踏まえて防災機能を持った空間、あるいは皆が逃げられる身近な場所があるとよいという御意見であります。
 それから、環境・水・みどりについての御意見でありますけれども、種々の跡地利用検討に当たりまして、貴重なみどり、あるいは生態系についての考慮をしてほしいという御意見。それから、妙正寺川につきましては、親水性と防災性を考慮した河川としてほしいということ。校庭の芝生化に関連いたしまして、自由に運動できる場所をつくれるように配慮してほしい。それから、環境の概念についてより明確化をし、例えばCO2の排出量の数値化といったことも考えていくべきであるという御意見であります。
 次に、道路・交通に関しての御意見でありますけれども、狭あい道路についての拡幅をきちんと指導・誘導すべきであるという御意見です。それから、中野駅に向けてお年寄りも気軽に出られるようなまちづくりを考えてほしいといった御意見であります。
 それから、改定の進め方についてでございます。ホームページ等で意見募集、あるいは情報提供を積極的に行ってほしいということ。より区民の意見を吸い上げる工夫をしてほしいということ。それから、今のマスタープランと比べて、どこが踏襲され、どこが変わるのか、そのあたりをわかりやすくしたほうがよいという御意見。
 それから、意見交換会等についても、二重三重に情報を提供して、多くの方が参加できるようにしてほしいという御意見。また、開催につきましても、意見交換会を昼間ですとか土日にも行うべきであるといった御意見であります。
 一番最後のところに整理しておりますのは、個別の地域に関する御意見、御提案でございます。それが最後のページまで、括弧書きをしているところがその地域に関しての御意見ということでございます。ここの中身の説明は省かせていただきます。
 雑駁でございますけれども、報告は以上でございます。

会長

 どうもありがとうございました。ただいまの説明に関しまして何か御意見等ございましたら、お出しいただきたいと思います。

飯島委員

 前提になるようなことについて、何点かお伺いしておきます。
 都市計画審議会にこの第1回の意見交換会の概略がお示しをされたわけですけど、これはいかなる理由なのか。それから、この意見については、伺ったわけですけれども、どうするんですか。
 この2点です。

都市計画調整担当課長

 都市計画審議会に報告申し上げる理由ということですが、都市計画マスタープランの改定に当たりまして、前回委員会の冒頭でも報告をさせていただきましたけれども、改定に当たっての作業の都度その状況報告をさせていただき、その場で御意見をいただくという形で進めさせていただくということを申し上げました。そういう考え方に基づきまして本日、報告をさせていただきました。
 本日の報告は概要でございますけれども、いただいた意見をどういうふうに今後使っていくかということにつきましては、ここでいただきました御意見、また、ホームページ等で意見は常時募集をしているところではございますけれども、いただきました意見をもとに素案作成の作業に入ってございます。この御意見を踏まえながら作業を進めておりまして、10月の末から11月の半ばにかけまして、第2回の意見交換会を予定してございます。それに向けた素案づくりの作業に反映をしていくというものでございます。

飯島委員

 その都度都度、作業が都市計画審議会に報告をされる。都市計画審議会は、その都度都度の進行状況を伺うというだけの場なんですか。都市計画審議会にその進捗状況を報告するということは、素案づくりは素案づくりとして進行しているとすれば、素案に対してこの都市計画審議会はどんなかかわりを持つのか。そういうことを御報告して、作業は進んでいますよと、ああそうですかということなら、そういうことなんでしょうけれども、都市計画審議会は、この都市計画マスタープラン――改定ですから、第2次都市計画マスタープランと言ってもいいのかもしれませんね。どっちになるのか、比重によって違いますけれども、それにどうかかわっていくのか、もう一度整理してお示しをしていただく必要があるのだろうと思っています。
 具体的に入ってくると、では、都市計画審議会の皆さんの御意見や何かは、この区民の皆さんとの意見交換会を踏まえての話になるのでしょうけれども、それはどんなふうな格好になってくるのか。素案を作成する際にこの都市計画審議会はどうかかわるのか。この辺、進んでいますよというだけで果たしていいのかなということが1点です。
 それから、素案に反映をされるということなんですけども、中には見解の相違ということもありますよね。おっしゃっているけど、それはそういうことなんでしょうね、そうですかということで終わってしまうこともあるわけですけれども、原則的に区民の皆さんの意見は、もちろんそのままストレートに反映できるもの、できないものがあります。それは御本人の自己主張というか、そういう角度のものだってあるわけですから、都市計画マスタープランを作成する上からいってどうなんだという問題等々はあるのですけれども、そういうことについて一たん出されたものについては、かくかくしかじかでこうですよというフィードバックは、役所は、これまでもパブコメなどという格好でやったものについてはとりあえずお答えがあったり、あるいは計画の素案を見てくださいと。素案にはあなたの御意見のここが反映されているはずですよとか、反映されていませんよとかというやり方になるのか。その辺はどんなふうにお考えなんですか。

会長

 今のは大変基本的な課題ですので、もしできたら石井部長から1番については説明をお願いしたいと思うんです。2番は、その次に田中さんのほうからお願いします。

都市整備部長

 それでは、この都市計画審議会とのかかわりでございますが、基本的にたたき台といいますか、骨子を既にお示ししてございます。それをもとに住民、区民の方への説明を行ってきたと。そこでいただいた御意見を今回まとめて皆様方にお示しをしているというのが今日のところでございますが、当然区民の意見、それから都計審の皆様方の御意見も、逐次そういう機会をつくって今後も伺っていきたいということで、前回もたしか申し上げてきたところでございます。
 次にお示しをしていくものは、骨子から文章化したものが出されていくということでございまして、区民の皆様方も、今回この御意見はいただいていますが、個々具体的な内容についてはまだわからない中での御意見ということでございまして、第2回の説明会に当たって出していく内容については、かなり具体的な内容になってきます。その辺でマスタープランの姿が見えてくるということになりますので、より具体的な御意見がいただけるのかなと思っています。都計審におきましてもそういう形でお示しをし、御意見をいただいていきたいと基本的には考えてございます。

会長

 そうすると、最終的にこの決定は、区として、区長さんとして決めると。いわゆる審議会からの意見も取り入れながらつくっていくという、前回、一応説明はそういう説明を受けているんですけれども、そういうことでしょうか。

都市整備部長

 会長のほうからそういうお話がありましたが、基本的には逐次御意見をいただきながら、まとめていきたいと考えております。したがいまして、あえて諮問という形はとらずに進んでいきたいと、こういう考えでございます。

飯島委員

 十分わかった上でおっしゃっているんでしょうから、あまり言いたくないんですけども、そうすると、素案を今つくられていらっしゃる。素案ができた段階で、もちろん2回目の区民の皆さんで意見交換会がありますよ。都市計画審議会は、素案ができて、いつの段階で都市計画審議会としての委員の皆さんの意見をけみしていただくのか。これはどんなふうになるんですか。

都市計画調整担当課長

 素案をつくりまして、審議会の開催の日程との関係もございますけれども、その段階で審議会にも報告を申し上げて、意見をいただきたいということを予定しております。

会長

 その素案だけじゃなくて、その後の流れもちょっと説明したほうがわかりやすいと思います。

都市計画調整担当課長

 先ほどいただいた御質問のことでございますけれども、一つは、いろいろな御意見がある中で、それをどう受けとめて反映したかどうかということでございますけれども、まず今のマスタープランを基本にしながら、必要なところを改定したいという考え方で進めておりますので、現在のマスタープランを踏襲しているところと、それから新たに書き起こしたり、あるいは改めたところがわかりやすくなるように、素案の段階でも表示をしたいと思ってございます。
 それから、いただいたいろいろな御意見に対して、それをどう取り扱ったかということでございますけれども、前回のここでの意見交換会でいただいた御意見につきまして、既にその場で区として回答を申し上げたり、見解を述べさせていただいた部分がございます。ホームページの中には全御意見を提示しておりまして、それにあわせて、その場で区として申し上げた回答等についても併記をして示してございます。それ以外の部分、あるいは、今後の検討の中でいただいた意見を検討していくという部分につきましては、最終的にいただいた御意見と対比しながら、これがどんなふうに素案の中に盛り込んできたか、あるいはどんなふうに扱ったかといったところもお示しできるような形で臨んでいきたいというふうに思ってございます。

飯島委員

 すみませんね、しつこくて。だとすれば、資料にちゃんとこれはこういうふうに区側の見解を伝えていますよというのをやはり書いておいていただくべきだろうと思いますね。ホームページにあるんだから、それを見ろよというのはちょっとどうなのかな。そう思われます。だから、何が残っていて、どう見解を出していくのか。恐らくこの御意見は反映されるんだな、この御意見は反映されないのかな、検討状況になっているのはこういうものなのかなというのは、我々も素案に至る過程では承知をする必要があるだろうと思うんですね。素案ができて、御意見を伺うというのはもちろん当然の話ですけれども、それがどういうスケジュールでどうなっていくのか。
 都市計画審議会も、この都市マスを扱うとすれば、本来それなりの密度でやらなきゃならないことなんだろうとは思ったりします。そんな日程のことも重ね合わせて、区民の皆さんの御意見が先なのか、後なのかという問題もあったりするのでしょうけども、第2回の区民の皆さんの御意見も踏まえて、都市計画審議会としては議論をしたほうがいいのか、都市計画審議会としては独自にそういう議論をしたほうがいいのか。それは考え方の問題もあるかもしれませんし、日程設定があるかもしれません。
 いずれにしても、そういうことで、都市計画審議会の委員の皆さんが素案の段階でさらに御意見申し上げる。やりとりがあって、それがどういうふうになるのかという対処の仕方はもちろんあるのでしょうけれども、素案ができて、素案の「素」が取れて「案」になって、確定をする。そういうことになるのでしょうし、区長さんがお決めになるということだけれども、それはもちろんそうですよね。そういうふうになっているんだから。だけど、その決めるに当たって、都市計画審議会は最終段階でどういう役割を果たさなきゃならないのか。区長さんが決めましたよ、ああそうですかという話なんでしょうか、都市計画審議会というのは。
 策定に至る全体で、都市計画審議会がこの都市計画マスタープランの改定にどうかかわっていくのかという、その道筋はやはりどこかでちゃんとお示しをしていただいておかないと、我々は議会選出の委員ですけれども、議会は議会なりに建設委員会というのがあって、それなりの取り組みをしなきゃならない。都市計画審議会は都市計画審議会としてやらなければならないところがあるわけです。おのずから役割が。都市計画審議会としてどうするんだということは、この場の話なんですから、ぜひそういう工程表をお示ししていただかなきゃならない。
 あわせて、現行の都市計画マスタープランを基本にしながら、ある部分を書きかえるということになるのかもしれませんけれども、しかし、あくまでも都市計画審議会というのは、その法律が規定するところによれば、中野区の基本構想と――国土利用計画はないから、それは要らないのでしょうけれども、それを踏まえて策定することになっていますよね。
 だから、そういうことだとすると、果たして皆さんにとって、こことここだなというような選び方が成り立つのか。基本構想も変わった部分をよく照らし合わせて、面倒くさい二度三度みたいなことにならないように、改定の意味をちゃんとわかった上でおやりになる必要があるとなると、部分的手直しというような性格のものなのかどうなのかも、改めてまた素案の段階で確認をしないとまずいのかなと。それが都市計画審議会の役割だと思うんですよね。
 都市計画法で決まったこととしてお仕事をするわけですから、いわゆる都市マスの改定にかかわる工程表について、懇談会で都市計画審議会はこう関わっていって決定に至るんだという流れについては、事前によく承知を我々にさせていただければと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。私から指定していいのかどうかはあるけれども、しかるべき人からお答えをいただいておいたほうがいいかなと思うので、よろしくお願いします。

会長

 大変ありがとうございました。部長、答えがありますか。

都市整備部長

 今、いろいろと都市計画審議会とのかかわりについて御指摘がございました。私ども、きょうこの報告をし、今後、この都市計画審議会とのかかわりがいよいよ濃くなっていくだろうというふうには思っております。ただ、その道筋ということでございますが、前回ですか、逐一報告をしていきたいということでお示しをしてございますが、ただ、最終的な取りまとめまでの道筋、ステップ、この辺のところがまだ不明確ということでございまして、それをいつの段階で皆様方にお諮りをし、次の段階に進んでいくかというあたりをきちっと明確にお示ししていきたいと思います。

会長

 前回、一応スケジュールは出ていたんですね。ただ、今言われたようなことは非常に大事なので、ぜひお願いいたします。では、五味委員。

五味委員

 今の議論というか、話は非常に大切なことでありますけど、都市計画法によりますと、中野は東京都に属していますから、東京都全体のマスタープランというのは、東京都の都市計画審議会でいろいろの議を経て決めると。中野区というのは市区町村の部類だと思うんですが、その区分けが二つある。2番目が中野区の都市計画審議会。したがって、よく事務局のほうから皆さんにどちらの部類に属するかということは説明してもらわないと、委員の方もよくわからないところがあると思います。
 したがって、都市計画法によると、大体、都市計画というのは、だれかが発案をして、それをだれかが審議して、決めるという段階を踏むわけです。だれかがというのは、今言ったように理事側である中野区だと思うんですね。それが発案をする。では、発案をしたことについて、そこの都市に住んでいる地域の住民というのは大事ですから、その住民の意見を聞きなさいということがはっきり書いてあります。それが今言った、既に開かれた説明会の中でアンケートみたいのが出てきているわけですね。最後に、都市計画審議会の議を経てと確かに書いてあるはずなんです。それも事務局がしっかりこの委員会に説明していただきませんと、何のために審議会があるかということになってしまいますから、その辺からまず十分な説明をしていただきたいと思います。

会長

 前回基本的な考え方を示して、今言われたようなことはかなり説明されたと思うんだけど、もう一回ぴしっと説明してください。

都市計画調整担当課長

 市区町村の都市計画に関する基本的な方針、すなわち都市計画マスタープランでございますけれども、これは制度上は都市計画そのものではございませんので、都市計画のもとになる方針ということでございます。都市計画法上は、都市計画審議会の議決等を経るということ、あるいは答申を受けるといったようなことは規定をされておりません。それで、先ほど部長が申し上げたような形で今回は進めさせていただきたいと思ってございます。
 今後、どんなふうに御意見を都市計画審議会委員からいただくかということにつきましては、前回、基本的な考え方で御報告したときには、区は随時報告して御意見を伺うという形で報告いたしましたけれども、今後、具体的な日程が明らかになってまいりますのとあわせまして、具体的にいつの時期にどういう御意見をちょうだいするといったことを次回御報告させていただきたいと思ってございます。

五味委員

 法律は、都市計画を決める場合には、その決め方はやはり都市計画審議会だということがはっきり書いてあるわけなんですけれども、その中で、東京都で決める全体の話については、東京都の都市計画審議会であるけれども、市区町村で必要性がある場合には、そこで議を経なければならないというふうな決まりがあったと思いますけど、これはどちらの部類に属するんですか。

都市計画調整担当課長

 中野区の都市計画マスタープランにつきましては、今、委員が御説明された二つのいずれにも該当してございません。具体的な個々の都市計画とは別のものとしての位置付けが都市計画マスタープランにはされてございます。

五味委員

 どちらでもということになると、また飯島委員ではありませんけど、非常に説明が不足です。何のために審議会ということになるでしょうから、どちらでもということは言えないと思います。マスタープランという言葉ができ始めたのは今から約10年前でしょうけど、中野区全体を見た場合の総称した言葉がマスタープランという言葉にあらわれてきたわけなので、今のお答えだと、どっちとも属さないということは言えないと思います。ですから、私が最初に言った、東京都か、あるいは市区町村のどちらかということになると、中野区の場合は2番目の市区町村の審議会だということにならざるを得ないと思いますけど、それがどっちでもいいということになると、審議会そのものが要らないということになってしまうんじゃないですか。

会長

 今のをわかりやすくするためには、今回の問題は、中野区の考え方は今わかったわけですけど、五味委員が言われるように、ほかの区も含めてどういうふうにしているのか、その辺を本当はちょっと説明していただいたほうがいいんじゃないかな。それで、前回の資料を今回出しておいていただくと、今のような問題は基本的な考え方でみんな示されていたわけですよね。だから、五味委員も多分見ておられると思うんだけど、きょうは資料がないから繰り返しになっちゃっている。いずれにしても、東京都内のほかの区市町村ではどういうふうにやっているか。
 もう一つは、いずれにしてもきょうは報告で、先ほど言われたように、素案なり、改定案なりが出て、それを出してもらわないと、審議会で審議できないと思うんですね。きょうはたまたま通過点だけだと思うんですね。

飯島委員

 ちょっといいですか。

会長

 関連ですか。

飯島委員

 関連です。今さら話を原点に戻すつもりはありませんので。たびたびすみません。要するに、中野区は、都市マスの改定に関しては今回、諮問答申方式はとりませんと、こういうことで臨んでいるわけですよね。とすると、都市計画審議会のかかわりはどうするんだと。単にその都度その都度御説明をして云々といって、その都度その都度なんか都市計画審議会は開かれていないじゃないですか。その折々に開くって、会議の場がどう保証されるのかという問題ももちろん一つありますし、もう一つは、素案が示されて、そこで意見を述べるということの意味が、諮問答申方式を前提としないなら、その意見をいただくという意味合いに都市計画審議会の意味があるんでしょう。では、今度の都市計画審議会は、素案に関する意見をいただいて、そこで都市計画審議会の一つの仕事をするんだと思ってこなかったら、その日素案が示されて、意見はありますかみたいな話でじゃらじゃらとやったって、それは何になるんですかということになりかねないんですよ。とすると、諮問答申にかわるものとして、その都度に、それぞれ案の段階で都市計画審議会がどうかかわっていくのかというかかわりを皆さんももちろんお持ちいただかなきゃならないし、参加する我々委員だって、この都市計画審議会はこういう意味を持ってやるんだなと。
 きょうは、報告の案件が二つですから午前中で結構な話だけど、もしそういう素案に対する意見の取りまとめというか、意見を聴取するのは最低でも2回ぐらい必要になるんでしょうね。意見を聞いて、意見を取りまとめるみたいな話になったりするとすれば、当然時間設定だって午前中でいいのかどうなのか。そういうことまで考えないと、実質的な議論、都市計画審議会の仕事を果たすというふうにはいかないんじゃないですか。まして、区長がみずから決めるについて都市計画審議会も当然無視はしていないでしょう。素通りできる話じゃない。それは五味先生御指摘のとおりですよ。
 都市計画審議会の果たす役割は、確かに都市計画法に関していえば、都市計画審議会で必ず議を経て、議決をするとかなんとか、決定をするとかということではない。やり方はそれぞれ任されてはいるけれども、関与の仕方については、従前に当然の関与を果たさなきゃならないものに決まっているじゃないですか。そういう都市計画法の改正の流れがあるわけでしょう。だとすると、では諮問答申をしないというなら、どう都市計画審議会はかかわっていくんですかということを示していただかないと、スケジュール的にこんなことを書いて出したって、それでは何にもならない。
 都市計画審議会は、いつの素案に対する意見なんだ。その都市計画審議会の個々の委員の皆さんの意見を聞くだけでいいのか。あるいは、さまざまに意見があるから、都市計画審議会としての意見の取りまとめはしないということになるのか。それは、これから会長さん、その他皆さんでお考えになるのかもしれませんけども、そういうことを示していただかないと、この日の都市計画審議会の意味がはっきりしない。そういうことになるので、どうかかわるんですか。私は、例えばこの報告だって、はいそうですかという話ではないのかもしれないですよねということを申し上げたし、五味先生がおっしゃっているのは、都市計画審議会とここにあるものの意味。都市マスを改定するときに、この都市計画審議会がかなえの軽重を問われるようなことにならないように、きちっと仕事ができるかということをおっしゃっているのだろうと僕は思うんですよ。
 ですから、そういう点について、単に法律上のくくりでどうだという話じゃなくて、中野区はそういう方式をとるんなら、そういう方式をとった上で、都市計画審議会のかかわりをどう位置付けるか。ほかのところと同じような意味合いでその位置を極めて大事にされる必要があるんじゃないかと思うので、しつこいようですけどあえて申し上げて、これはこの先のことにかかわるので、ぜひそういうことを改めてお考えいただいて、きちっとしたお示しをしていただく時期はきょうじゃないという話ですから、しかるべきときにちゃんとしてほしいなと思います。これは意見ですから、いいです。

かせ委員

 今までの議論というのは、都市計画審議会の役割について非常に大事な議論がされていると思うんですけれども、やはり都市計画審議会というのは、特にまちづくりにかかわる重要な決め事に対して、それなりの責任を持って皆さんは出席されているだろうと思っています。それで、実は今の議論の中で、今回は諮問答申を行わないということなんですけれども、これについても非常に私は納得していないんです。
 平成19年3月9日ですけれども、この時点では都市計画審議会に諮問答申すると言っているんですよね。それで1年ちょっとたちますけれども、これが諮問答申をしないとなってきているわけですけれども、どうしてこういうふうに変わってくるのか。このときには都市計画審議会の役割というのは非常に重視して、当然そういう道筋をとるだろうと思っていました。
 ちなみに、その部分を読んでみますけれども、「今後の都市計画マスタープランの改正でございますが、およそ2年をかけて、19年度、20年度と行いたいと思っております。19年度中につきましては、いわゆる改定方針、そういったものを区内部でいろいろと議論をし、関係各分野と調整を図りながら、まずまとめてまいりたいと。それと、専門家の御意見を聞く場面もつくってまいりたいということを考えております。その上で、地域に出ましていろいろと区民の皆さんと意見交換をさせていただきたいというのが19年度中の話です」。これはちょっと延びているようですけれども、それで、「20年度になりますと、改定案の作成というふうになってきます。そういった場面で、また御意見を伺い、パブリックコメント、それから議会の御意見、そういったものを反映させながら最終的な案をまとめ、都市計画審議会に諮問し、答申をいただく。そして改定を終了するというような流れを想定しておりまして、20年度中には改定作業をすべて終わるように考えてございます」と。これは、19年3月9日の建設委員会での区側の説明なんですよね。どうしてこの時点と現在の時点は考え方が変わっているのか、そのところをちょっと説明していただけますか。

都市計画担当課長

 平成19年の3月の議論で、それは議会のたしか建設委員会での答弁だったと思います。そのときは、まだ想定レベルの答弁だというふうに考えております。その後、実際に進めていく中で、自治基本条例といったものに依拠して、広く区民の意見を聞きながら、大きい将来のまちの方針を考えていこうというやり方ということで、現在のような結論に至ったというところでございます。もちろん都市計画審議会を軽視するということではございませんで、都市計画審議会を当然重視していることは間違いございません。ですから、いろいろ都市計画審議会においてもいろいろ議論をしていただき、御意見をいただきながら進めていこうということには全く変わりございません。よろしくお願いいたしたいと思います。

かせ委員

 御意見は聞くということですけれども、都市計画審議会皆さんからの意見といったものを当然反映させなきゃいけないですし、その反映させる形として、機関として権威を持った意見を示すというのは、答申という形だろうと思うんですよね。だから、一番大事な手続を省いてしまうということは、やはり軽視と言わざるを得ないのではないでしょうか。都市計画審議会の役割というものを形だけ、形さえもやらないということですから、これはやはり考えを改めるべきだと思うんですが。

会長

 どうですか。答弁できますか。手続論ですよね。

都市整備部長

 前回もスケジュール等でもお示ししておりますし、私どもは、諮問答申は行わないということで、ただ、先ほど来申し上げておりますように、都市計画審議会での議論は十分にしていただきたいと、こういうふうに思っております。

伊東委員

 申しわけございません。前回は所用で欠席させていただきましたけれど、今の議論、お話を承る中で、やはり都市計画審議会として闊達なこの場での議論を尊重したいというようなお話だと思うんです。私なんかも、さきの都市計画マスタープラン策定時にかかわっていましたので、その経緯ですとか、最終的にでき上がったものというのは持っているわけですけれど、この都市計画審議会の委員の皆さんは、現行の都市計画マスタープランというのは資料としてお持ちなのかということと、それから、これからこの都計審で出される意見というものを尊重したいというのであれば、上位計画――基本構想ですとか、それから下位計画、その辺の体系的な整理をした資料を提供していただいて、それに関連する計画も、本来であったらばこの場に配付されてしかるべきじゃないのかなと。
 要するに、この都市計画マスタープランを改定するのであれば、下位計画のほうを尊重して、ある程度その骨子を踏まえた上での都市計画マスタープランなのか。いや、下位計画のほうも時代にそぐわないというのであれば、改定される都市計画に合わせて部分改定をしていかなきゃならないのかどうなのか。闊達な議論をする上では、やはりそういう部分もしっかりと我々としては把握しておくべきじゃないかなと思うのですが、そういう意味での資料提供というのはいかが考えていらっしゃいますでしょうか。

会長

 今、質問と意見もありましたけど、どうぞお答えください。資料は、例えばマスタープランは皆さん方に渡しているかどうか。私どもは何回かやっていますので持っていますけども、新しい委員の方なんかには配っているのかな。いずれにしても、今のは非常に基本的なことで、やはり資料は資料として出すことは考えてください。

都市計画調整担当課長

 都市計画マスタープランの現行のものにつきましては、事務局としてはお手元にお渡ししているということで今承知しているんですけれども、もしお手元にないということでありましたら、直ちにまたお届けしたいと思います。
 それから、基本構想、10か年計画、あるいは関連する環境基本計画、そういった事柄につきましても、このマスタープランを改定していくという意味で大きく関係いたしますので、そういった資料もお示しさせていただきながら、御意見をいただくようにさせていただきたいと思います。

伊丹委員

 区民の意見を拝見しておりますと、日常の区民生活にかかわるいろいろな御意見が出ておるわけでございますけれども、その中で、やはり情報の提供というのを相当皆さんが欲しているということがよくわかります。今、御意見を伺っていますと、基本的なマスタープラン計画、あるいはもう既に決められたいろいろな資料のほかに、その後あらわれた新たないろいろな情報も適宜御提供いただく必要があろうかと思います。
 そのうちの一つとして、例えば前々回ぐらいでしたか、中野の警察大学校の跡地の中に大学が二つばかり進出することが決まったと。それから、1カ所はまだ未定で、これから入札をするというような御説明がございましたが、その後、新聞等では新たに1大学が決まったと。それも、大学の国際関係学部が来ることになって、外国人の学生の寮もその中に建設される予定だというようなマスコミの報道があったかと思います。
 そういうことも含めまして、区民は、そういう変化についても知りたいと思っておると思うんですが、それに応じて例えば人口が変わるわけですから、中野区の人の流れがどうなるか。かつては、そのときに中野区の改札口を一つ増設する計画があるというふうに伺ったわけですけれども、その後、二つの大学のどういうキャンパスが来るのか、学部はどういう学部が来るのか、そういうことがもしわかれば知りたいという区民がおります。そういう点について一つ今例を申し上げましたけれども、個々のいろいろな情報が提供されることも非常に大事だと思っておるんですが、その辺について何かございましたら、お教えいただきたいと思います。

会長

 きょうの議題とは違いますけど、どうですか。答弁できますか。ただ、今回は今言われたようなことではないので、どうかなという感じがあるけれども、また機会をとらえてそれは……。

拠点まちづくり担当課長

 先ほど、事例として警大跡地の開発に関する情報提供というお話がございました。この点につきましては、建設委員会の中でも警察大学校跡地の開発に関して、区が事業者と想定をするまちづくりについての報告等々を差し上げております。また、同じ内容についても、住民説明会をこの1カ月の中に2回ほど開催しております。また、この内容は、建築基本計画につきましても、次回のこの都市計画審議会の中で御報告を差し上げたいというふうに思ってございます。

会長

 次回に説明があるということですので、よろしいですか。
 きょうは、第1回の交換会の状況についての説明をいただいたわけですが、いろんな貴重な意見がございました。これを踏まえて、次回の審議会に報告されるときは、今回の意見を十分考慮して、資料等についても整備して出していただきたいと思います。それでは、この報告事項につきましては、このあたりで終わりにしたいと思います。
 次に、2番目の南部地域の防災まちづくり計画について、角幹事から説明をお願いいたします。

南部地域まちづくり担当課長

 それでは、今、御案内いただきました南部地域の防災まちづくり計画について御報告申し上げます。
 まずその前に、南部地域の位置図ということで、ちょっと見にくくて申しわけございません、今お示ししていますのは中野区の地図となっております。真ん中のところにJRが通っていますが、そこの南側、さらに青梅街道、そのさらに南側に方南通りという道路がありますけれども、そこの方南通りのところと、あと真ん中に1本道路が通っています。ここは中野通りになります。その交差点のあたり、この辺が南台一・二丁目地域、それと北側のところが弥生町三丁目地域ということで、おおむね中野の南のほうの計画ということで御説明したいと思います。それでは、資料を見ながらということですので、座ったまま失礼させていただきます。
 お手元に配付してあります資料をごらんいただきたいと思います。まず1番、「計画の概要」についてですが、区では、広域避難場所に指定されております東京大学教育学部附属中等教育学校一帯を中心としました防災拠点の形成を目指しております。また、隣接します南台・弥生町地区というのは、東京都の「防災都市づくり推進計画」においても、重点整備地域に定められています。
 こういったことを受けまして、区では平成7年度より、東京都の補助事業になりますけども、防災生活圏促進事業を実施しまして、この避難場所周辺の不燃化に努めてきました。この事業は18年度に終了しております。ただ、不燃化率が50%に届かないなど、今後、避難場所の安全性を高める上でより一層の不燃化促進が必要となっているというものでございます。このために、今度は国の補助事業ですけれども、新たに都市防災不燃化促進事業というのを導入して、不燃化を促進していきたいという内容でございます。
 また、東京大学の海洋研究所の移転という計画がございまして、これを受けて、広域避難場所内に(仮称)南部防災公園を整備して、避難場所における活動スペースの確保や、例えば耐震性貯水槽の設置など、避難場所の防災機能の向上を図るものです。以上がこの計画の概要ということです。さらに説明を進めさせていただきたいと思います。
 2番目の「不燃化促進事業の導入について」というところでございます。平成10年に東京大学教育学部附属中等教育学校一帯、面積は約4.86ヘクタールありますが、東京都から広域避難場所に指定されております。平成19年度末現在で、この避難場所の有効面積というのが約1.25ヘクタールで、いざというときに逃げ込んでくると想定されている――避難計画人口と言っていますけれども、これが9,900人、1万人弱という想定がされております。
 この避難場所につきましては、過去の火災の状況だとか、避難圏域の避難される人口などから必要面積が設定されるというふうになっています。避難された方の生命や身体を火災から保護するためには、避難場所周辺の建物を燃えにくくする、不燃化することで、火災自体を避難場所から遠ざけていく必要があります。先ほども言いましたが、平成18年の避難場所周辺の不燃化率というのは48.5%という状況でございまして、こういった避難場所の安全性を高める上で、さらに周辺建物の一層の不燃化による防火性の向上を目指していく必要があるということです。
 国の研究報告によりますと、避難場所周辺のおおむね120メートルの区域を高さ7メートル以上の燃えにくい建物、「耐火建築物等」と言いますけども、こういった率が70%を超えれば、避難場所の安全性の確保と利用可能な有効面積の拡大が図れるとされております。また、こういった避難場所の周辺のエリア、120メートルの区域には、中野区以外にも渋谷区本町、区境がありますが、そういった渋谷区本町地区も含まれておりまして、今後も、中野区だけではなくて渋谷区とも連携を図りながら、避難場所の安全性を高めていきたいと考えております。
 それでは、ページをおめくりいただきまして、別図のほうを見ていただきたいと思います。まず、事業対象予定区域、都市計画などの変更エリアの想定図です。こちらの別図上側が北となっております。真ん中あたりが白くなっておりますけども、ここのところが東京大学教育学部附属中等教育学校ということで、広域避難場所に指定されているところです。
 そこの線をぐるっと取り巻くように太い点線がありますけども、上のほうは弥生町三丁目というエリアになります。川島通りの商店街がありますけども、そこの北側20メートルぐらいのエリアを北側に、あと南のほうは南台二丁目までのエリアで想定しているということでございます。
 なお、真ん中のところに斜線の部分があるんですけども、ここのところは吹き出しで説明があるように、方南通り沿道、既にこういった不燃化促進事業を実施しております。18年度現在、64%という実績になっておりますので、これはほぼ目的を達成しているということで、今回の不燃化事業のエリアからは除外するという考えでございます。今回の事業エリアを町丁目で言いますと、弥生町一丁目、三丁目、四丁目の一部、それから南台一・二丁目の一部という内容になってございます。
 ページをお戻りいただきまして、5ページでございます。都市計画等の変更内容についてというところでございます。こういった事業を進める上で、先ほども、高さ7メートルもしくは燃えにくい耐火の建物という御説明をしましたが、建物の最低高さを決めることと、準防火地域を防火地域に変更するという都市計画などの変更を予定しております。
 なお、準防火地域(新たな防火規制区域)と防火地域の建築上の制限の比較ということで、申しわけございません、7ページをおめくりいただきたいんですけれども、下のところに帯状の表を載せてございます。上のほうが現行の準防火地域(新たな防火規制区域)、下のほうが変更後の防火地域ということで、それぞれ白い部分が準耐火建築物、耐火建築物と書いてありますけども、今の準防火(新たな防火規制区域)になりますと、耐火建築物というのは500平方メートルを超えたり、もしくは4階建て以上のものが耐火建築物ということですから、それ以外のものは準耐火建築物でいい、準防火地域(新たな防火規制区域)としています。それを防火地域に変更して、100平方メートル以上、もしくは3階建て以上のものは耐火建築物にしなければならないということですので、建物自体の規制がより厳しくなるという内容に変更するものでございます。
 再び5ページにお戻りください。以上のような最低高度地区7メートルの指定と、それから、準防火地域(新たな防火規制区域)から防火地域の変更をしていく内容ということでございます。
 一番下の丸のところですけれども、「現在までの経過と今後の予定」です。ことしの3月下旬に、こういった周辺のエリアにつきまして「まちづくりニュース」というのを発行し、不燃化促進事業を区が進めていきたいという情報提供をさせていただいています。また、ことしの7月の中旬には、南中野の町会連合会への情報提供とあわせて地域での説明会、1回でございましたけれども、開催しているということでございます。
 次に、今後の予定ということでございますが、12月ごろ、この不燃化促進事業の詳細につきまして、再度この都市計画審議会へ御報告したいと思っております。そういった報告を経まして、来年2月ごろの都市計画審議会へ諮問しまして、都市計画の変更の手続の後、平成21年度から事業を開始させていただきたいということで予定しております。なお、事業期間は平成21年から平成30年の10カ年ということで想定をしております。このように避難場所の機能を向上させるために、新たに広域避難場所周辺の都市防災不燃化促進事業を導入していきながら、老朽木造家屋などの建て替えを促進していくというものでございます。
 続きまして、1ページおめくりいただきまして、6ページの3番、「(仮称)南部防災公園の整備について」御説明いたします。広域避難場所に指定されております東京大学教育学部附属中等教育学校一帯を中心としました防災活動拠点の形成、先ほども言いましたけども、そういった避難場所の防災機能の向上を図ることを目指しまして、広域避難場所内に約1ヘクタールの防災公園を整備するという内容でございます。
 なお、防災公園の位置につきましては、これまで平成11年に第三者的立場の専門家で構成します「東大附属学校西側道路とみどりに関する検討会議」が設置されました。この検討結果、「海洋研究所跡地ではなくて東京大学教育学部附属中等教育学校の西側とすることが望ましい」という旨の提案をいただいております。
 また、区では、南台一・二丁目地区に防災街区整備地区計画というのを定めております。地区計画では東京大学教育学部附属中等教育学校の西側道路の拡幅や昨年の10月に完了した、南台二丁目地区の避難路確保のために、例えば中野通りや方南通りまで地区施設道路網の整備を進めているところでございます。これらまちづくりとの整合性を図るためにも、西側道路に接する東京大学教育学部附属中等教育学校の南側部分に約1ヘクタールの防災公園を整備することとしております。
 参考図をごらんいただきたいと思います。図の左側の太い黒線が、東京大学教育学部附属中等教育学校の西側道路でございます。6.5メートルの道路を9.5メートルに拡幅整備し電線などの地中化も行い、これまで南から北、上から下のほうに一方通行だったのが今現在、1車線ずつですけども、相互通行になっております。完了しました西側道路沿いに丸い点線の部分がございますが、こういった位置に防災公園を整備したいということでお示ししているものでございます。
 この防災公園の整備というのは、避難場所の防災機能の向上だけではなくて、いつも言われていますけども、みどりの乏しい南部地域におきまして最大級となるみどりのオープンスペースを創出して、まちの安全・快適性の向上を図るとともに、人々が集い、活動する場づくりにも資することになるということで、整備を目指すものでございます。
 なお、今後の予定につきましては、先ほどの不燃化促進事業と同様に、12月ごろ、都市計画審議会のほうへ事業の詳細を再度報告した後に、2月ごろ開催予定の審議会のほうに諮問して、都市計画決定をいただくということで作業を進めております。なお、現在、この用地取得に向けまして、東京大学と(仮称)南部防災公園の整備に向けた協定を結ぶための事務的な交渉を継続中ということでございます。
 説明については以上です。

会長

 どうもありがとうございました。ただいまの説明につきまして質問等ございましたら、お出しいただきたいと思います。

ひぐち委員

 東京大学海洋研究所の跡地の西側の道路というのが昨年度やっと開通しまして、その工事中の長さが非常に長かったという経緯があります。近隣の方もあの道路を使っておりまして、工事が長いという話を私のほうにも聞かされました。話の中では、区のほうでは、電柱、電線を地下に入れるということで、非常に時間がかかって工事が長引いたということです。この東京大学海洋研究所の跡地の問題に関しても、その工事はいつごろ着手して、どのぐらいの期間がかかるのかということを近隣の方は知りたがっているみたいなんですね。というのは、やはり自分の家族の病人や、そういう振動や騒音の問題とか、そういうものの年間計画というのでしょうか、家族ぐるみの生活というのをその工事に合わせていきたい。そういう希望があるようなんですけど、その辺の工事の着手というのはどんなふうに考えているのでしょうか。

南部地域まちづくり担当課長

 まだ東京大学教育学部附属中等教育学校のほうと基本的な協定を結んでいないので、確定の状況ではありませんが、区がおおむね想定しているスケジュールとしましては、まず公園を整備する前に、学校教育施設の移設があります。防災公園を整備するところに東京大学教育学部附属中等教育学校の教育施設であるグラウンドとかトラックがあります。そういった学校の施設を移設した後に、公園の本体工事を行うという予定でございます。おおむね平成22とか23年度ぐらいで教育施設の移設を完了し、その後、平成24年度ごろに公園の本体工事を行いたいということで、スケジュールの調整を図っていきたいと考えております。

ひぐち委員

 そうしますと、ことしは平成20年ということですから、2年後くらいに移転して解体の工事が始まるというふうに考えてよろしいんですか。

南部地域まちづくり担当課長

 先ほども言いましたけども、野球場とかトラックというのは、おおむね22年度から23年度ぐらいに順次動かしていくということです。なお、教育施設ですので、いきなり全部壊して動かすというよりは、体育の授業などに差し支えないように順次整備しながら、その後の施設を入れていくというような形になりますので、こういったことで2年程度かかってしまうという状況でございます。

飯島委員

 まず、広域避難場所周辺の都市計画等の変更を行うということですが、これはどういう手法でやるんですか。地区計画をかけるんですか。

南部地域まちづくり担当課長

 今回は地区計画の変更ではなくて、先ほど御案内しました最低高度を7メートルにするというところと、あと、準防火地域を防火地域(新たな防火規制区域)にするという内容の都市計画等の変更でございます。

会長

 それだけかな。公園も決めるわけですね。

飯島委員

 既に中野区はこういうことをやるときに経験がありますよね。沼袋三丁目というのは、方針を決めたけど、中は決められなかった。それはなぜかといったら、こういうことをやろうとしたときにさまざまな御議論があって、あそこは平和の森に至る避難路ですからエリアは決まっているけど、中身は空白のままですね。ここも、地区計画をかけないといったって、こういう都市計画の変更をするということで、7月に若干のお話をされたようですけども、そのときには自分のうちの建物が、今後3階建てを建てるときは耐火になりますよというようなことについては、周辺の皆さんは御理解していたんですか。その辺は大丈夫なんですか。

南部地域まちづくり担当課長

 7月の半ばに1回だけで御案内して終わるということではなくて、今後、こういった建て替え促進にあわせて当然規制の部分も強くなるということでございますので、そういったことをきちっと対象の方々に説明をしていきたいと思っております。具体的には、先ほどお示ししましたけども、エリア全体の方につきましてポスティングというか、各戸にまずチラシを配るとか、もしくは近くの地域センターを会場に、何度か分かれてそういった情報交換、相談等を行っていきたいと考えています。なお、区内の施工業者などについても情報提供を行いながら、広く不燃化促進事業の周知を図っていきたいと考えてございます。

会長

 地区計画を決めるか決めないかという質問があったんだけど、その話と事業の話が出ていたけど、それの答えはないですか。

飯島委員

 要するに、まだこの周辺の皆さんは、さっきこのラインがありましたよね。場所からいったら弥生町一、三、四、それから南台一、二――この丁目の一部といったってかなりの部分ですけども――は、今後、お建てになる場合、3階建て、100平方メートル以上、耐火ですよということについて周知をしないまま都市計画審議会に諮問しました。都市計画審議会ではいいですよと。もうそのときからどうなっちゃうのという話になりますよ。そういう経験は沼袋三丁目で痛い思いを皆さんだってしているんじゃないですか。大丈夫なんですか。

南部地域まちづくり担当課長

 こちらの地域につきましては、今、準耐火というところでございますが、過去の建築の実績等を見ましても、平均で2.5階ぐらいの建物になっておりますので、そういった意味では比較的3階の建物を建てる方も多いのかなという状況がございます。それとあわせまして、平成18年度までもこういった不燃化促進事業を行ってきましたけども、その後、今現在はそういった促進事業がないんですけども、建て替えの助成についてはないんですかとかいうお尋ねも受けているという状況がございます。そういった状況をとらまえまして、地域に事業の説明、それから変更する内容についてもきちっと説明しながら、進めていきたいというふうに考えております。

飯島委員

 それは当たり前なことなんだよ。そういうことを聞いているんじゃなくて、都市計画審議会に諮問するまでの間にそれなりの情報提供や御意見をいただいたり、それぞれやっておかなかったら混乱するんじゃないですか。

南部地域まちづくり担当課長

 説明が不足しまして、すみません。当然こういった事業を進める上では、10月とか11月、それから年内とか、何回か想定しておりますが、そういったところできちっと地元の方々の意見を伺う機会をとらえまして、事業の説明、周知をしていきたいと考えております。そういった地元の方々への周知説明を経た上で、都市計画審議会のほうにお諮りするという予定としておりますので、地元、地域に対しての説明をきちっとしていきたいと考えております。今後の審議会への報告をする際には、説明会でどういう反応があったかとかいうところもあわせて報告しながら、都市計画審議会のほうで承認をいただけるように進めていきたいと思っております。

樋口委員

 平和の森公園の周辺と、今の南台二丁目でしたか、まちづくり公社があったとき、助成金とか利子補給で耐火建築がかなり推進したと思うんですよ。その辺はどのようにお考えかなと思いました。それから、住民が今、説明会でどういう認識をされているか。耐火建築にするとかなり費用もかかるわけですね。敷地自体もすごい狭い地域で、木造でしか建て替えが不可能な地域のような気がするんですけど、その辺の御意見を伺いたいと思います。

南部地域まちづくり担当課長

 先ほど御案内しましたけども、不燃化率につきましては平成7年から18年度まで、ほかの補助事業ですが、進めてきた結果、実績は不燃化率70%目標のところがまだ48.5になっています。そういったことで新たに不燃化促進事業を進めていきたいと考えています。
 あと、実際敷地が狭くて3階建てが建たないんじゃないかとか、そういった御質問だったかと思います。それに対しても、敷地の形だとか大きさによっては、どうしても現在の建築基準法上クリアできないという土地が当然出てくると思います。そういったところについては、個別の判断をさせていただくようになります。なお、そういった個別の事情があるところについては、一戸一戸判断していくということになるかと思います。

会長

 助成金という質問があったけど。

南部地域まちづくり担当課長

 利子補給につきましては、先ほど樋口委員のほうから御案内がありました南台一・二丁目、四丁目、それから平和の森周辺地区で実施しております。利子補給は20年だったかと思うんですけども、主に共同化、大規模な建て替えに対しての利子の補給を行うという制度でございます。現在、新規募集は行っておりませんが、まだその制度は続いております。だんだんと償還が終わって、新規の方の募集がないので数は減っておりますけども、毎年そういった補助事業を続けている状況でございます。

伊東委員

 5ページの1番の計画の概要の中に防災生活圏促進事業、平成7年から平成18年までということで、これは補助金等が出ている事業ですよね。この間には、用途地域と防火地域等の網かけというのはしてこなかったんですか。

南部地域まちづくり担当課長

 先ほど御案内しました東京都の防災まちづくり推進計画で、ここの弥生町一丁目から四丁目、それから南台一丁目、二丁目というのは重点整備地域と位置付けられております。ここのエリアでは、東京都が条例で新たな防火規制区域と定めております。それは準防火地域という位置付けになっておりますので、例えば18年度までの事業の方でも準防火地域ですので、準耐火以上の建物を建てることになります。そこでこういった促進事業に賛同いただいて、耐火建築物にしていただくという方に対しての助成を進めてきたという内容になってございます。

伊東委員

 こうした補助金事業があるうちにどうしてやってこなかったのかなと。用途地域、それから防火地域、実績は12年間で90件というようなもの。今回、さらに安全性を高めるために踏み切りたいということなんですけれど、そういう疑問が生じてしまうなと思ったものですから、お聞きしたんですけれど。

南部地域まちづくり担当課長

 当然防災生活圏の促進事業は平成7年度から行いましたが、事業の終了までに目標値に達成すればよかったんですけども、個々の建て替え、建て主さんの都合とかというのもございまして、残念ながら目標に届かなかったものです。今後も、先ほど言いましたとおり新たな建替促進事業については、そういった建て替えを予定している方に特にこちらのほうから働きかけをしながら、事業を進めていきたいと思っています。予定している事業期間の平成21年度から30年度までの10年間でこの目標値を達成するように事業を進めていきたいと考えております。

伊東委員

 それともう一つお聞きしたいのは、これは中野区の単独事業ということで考えられているんですか。といいますのは、この広域避難場所、特に南部防災公園に対しては、渋谷区のほうからも避難が想定されると思うんですけれど、ここに書いてある避難場所から120メートルの範囲ということですと、南東のほうは渋谷区にかかっているわけですよね。この辺は、渋谷区のほうはどういうスタンスをとられているのか。その辺の情報の提供をお願いしたいんです。

南部地域まちづくり担当課長

 当然、広域避難場所を中心とした全周360度ということになります。渋谷区でも防災まちづくり課という渋谷区の防災向上性のための事業を行っているセクションがあります。そこのところとは定期的に意見交換する機会を設けまして、お互いに情報交換しながら事業を進めているということでございます。ちなみに、この渋谷区本町につきましても、防災街区整備地区計画の方針というのが定められておりまして、その中では広域避難場所周辺の不燃化を促進するというような方針が示されているという状況でございます。

伊東委員

 方針はわかるんですけれど、中野区のほうは21年から30年度までに期限を切っての具体的な事業ということで踏み出すわけですけれど、渋谷区との足並みのそろえ方という部分で、方針は既に決まっているというのはわかるんですけど、今後、その方針が事業化する方向性があるのかどうかということは情報をつかんでいらっしゃいますか。

南部地域まちづくり担当課長

 ほかの区の状況ですので、私のほうから言い切っていいかどうかというところが前置きとしてあるんですけども、担当課長とのやりとりでは、今、来年度の予算の話をしているんですけども、そういったところでは、こういった事業をやるための調査費を計上したいというようなことは、お話としてはお伺いしています。

会長

 ほかにございますか。この案件については、スケジュールでも示されていますように、次回にはまた具体的に報告があるようです。そういうことで、もし質問がなければ、この辺で報告事項を終わりにしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 かせ委員、どうぞ。

かせ委員

 次回の報告ですけれども、ぜひ説明してほしいことがあるんですね。この周辺の例えば南部防災公園の南側、東側ですか、このかいわいというのは非常に小さな敷地、それから道路も非常に狭い状況ですよね。そういうことで、これから進めていく上で、いろいろな方がいらっしゃると思うんですけれども、そういった住民の方がどういうふうに考えているのかということをちょっと報告いただければありがたいんですが。

南部地域まちづくり担当課長

 次回ということなので、そこに間に合うかどうか、ぎりぎりのところなんですけども、12月ごろに再度都市計画審議会に報告するというスケジュールでおります。それまでには、今、かせ委員のほうからお伺いしましたことについてもお答えしていきたいと考えております。

会長

 ほかに。それでは、この報告事項につきましてはこのあたりで終了したいと思います。
 どうぞ。

飯島委員

 18年の実績の報告じゃなくて、今は20年ですから、もうちょっと新しいデータはないのかなと思います。

会長

 では、それも含めて考えてください。

南部地域まちづくり担当課長

 すみません。18年の実績というのは、不燃化の実績ということですか。

会長

 そう。

南部地域まちづくり担当課長

 こちらの実績というのは、実は1棟1棟目視調査するといった細かい調査をかけないと正確なパーセントが出ていないので、例えば18年度の実績、プラス、その後の建築確認が出たということであれば、おおよそのパーセンテージは出せることができます。このような状況があり現在は最近のデータが2年前になっております。20年度時点の正確な数字というと、ちょっと調査等が間に合わないという状況がございます。

会長

 だけど、それは次回に出したらいいですね。

飯島委員

 これ以上は都市計画審議会の問題とはあれでしょうから、しかるべきところでそれは伺います。

会長

 今のは要望として受け取ってください。
 それでは、一応報告事項は(1)、(2)とも終了いたします。
 次に、次回の予定などについて事務局のほうから説明を願います。

事務局

 次回の審議会でございますけれども、次回は報告事項で、警察大学校等跡地の開発に係る建築基本計画についての御報告を予定しております。開催日時でございますけども、10月31日、午後1時半からでお願いしたいと思います。
 以上でございます。

会長

 よろしいでしょうか。
 それでは、これをもちまして本日の審議会は閉会いたしたいと思います。
 長時間いろいろ御意見等いただきまして、ありがとうございました。

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