平成16年度 第4回中野区都市計画審議会会議録

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更新日:2023年8月3日

日時

平成16年10月21日(木曜)午後1時30分

場所

中野区勤労福祉会館 3階 大会議室

次第

1.報告事項

(1)中野駅周辺まちづくりについて

出席委員

森委員、篠山委員、堀委員、佐々木委員、加藤(ま)委員、宮川委員、吉村委員、米田委員、佐伯委員、飯島委員、かせ委員、むとう委員、伊東委員

事務局

服部都市整備部都市計画担当参事

幹事

  • 那須井区長室まちづくり総合調整担当部長
  • 尾崎都市整備部土木担当課長
  • 上村都市整備部交通安全対策担当課長
  • 斎木都市整備部公園緑地担当課長
  • 佐藤都市整備部建築・住宅担当参事
  • 岩井都市整備部地区整備担当課長
  • 豊川都市整備部中野駅周辺整備担当課長

副会長

 副会長の森です。本日の会議の議長を務めます。よろしくお願いしたいと思います。
 ただいまから平成16年度第4回中野区都市計画審議会を開催いたします。
 本日は、お手元にございますように、報告事項1件でございます。
 それでは、早速中野駅周辺まちづくりについて、事務局のほうから御説明をお願いいたします。

中野駅周辺整備担当課長

 それでは、お手元にお配りをいたしました中野駅周辺まちづくり計画素案について御説明をしたいと思います。
 これは、以前当審議会で御説明をいたしました中野駅周辺まちづくりの考え方というものをもとにいたしまして、さらに区として内容の検討などを加えて、現在まちづくり計画の策定作業をしているところでございますが、そのいわば検討の途中経過といった位置づけのものをきょうお示しをしたものでございます。
 それで、以前お示ししましたまちづくりの考え方、これは、昨年度平成15年度ですが、中野駅周辺まちづくり調査検討委員会の検討内容、これを区として一定の整理をしたものでございます。今回はそれを区としてさらに内容を検討していくというものでございます。
 それでは、具体的な内容に移りたいと思います。表紙をお開きいただいて、目次が出てまいります。きょうお示しをしております内容は、第1章から第4章までの構成になっております。第1章が、中野駅周辺まちづくりの基本的な考え方、第2章が、中野駅周辺まちづくりのコンセプト、第3章が、現状と課題、第4章が、中野駅周辺まちづくりの基本方針ということでございます。したがいまして、きょうお示しをいたしました計画素案、たたき台No.2におきましては、このまちづくりの基本的な方針を御説明をしたいと考えております。
 それでは、まず、次のページをお開きをいただきまして、第1章、中野駅周辺まちづくりの基本的な考え方でございます。
 ここでは、長々と文章を書いておりますが、今なぜこの中野駅周辺まちづくり計画をつくることが必要なのかということにつきまして、区として一定の整理をいたしましてまとめたものでございます。
 概略かいつまんで申し上げます。まず、中野のまちの現状でございますが、そこにありますとおり、都心部に近接した交通至便なまちとして宅地化が進んだ。それが東京の人口集中の受け皿となったということでございます。しかしながら、道路や公園など都市基盤施設の整備が不十分なまま宅地化が進行して人口が増加したために、人口密度が高くて、防災上の問題もある。それから、住環境が必ずも高い水準ではないということでございます。また、関連いたしまして、産業という面から見ましても、そこにありますとおり、なかなか活発な状況とは言いがたいというふうな状況があります。
 こういった状況をもとに、中野のまち全体を見ますと、幾つかの問題点が浮かび上がります。まず1番目といたしましては、防災上の問題ということでございます。それから、2番目といたしましては、自然環境や緑、そういったものの不足ということでございます。さらに、3番目といたしましては、都市のさまざまな機能を高める取り組みが不十分であったということから、人々が楽しく暮らし、働き、学ぶ環境や、商業・業務の機能集積が不足をしたまちになっているということでございました。
 そういった中野のまちにありまして、特に中野駅周辺、これは現在交通結節点ということになっておりますが、これは、本来さまざまな機能が集積をいたしまして、中野の顔となるべき地域かと思います。しかしながら、そこにお示しをしておりますように、まず、交通基盤施設の整備のおくれ、それに伴う道路の混雑、それから次に、産業や商業の不十分な集積、さらには、駅直近にありながら、まちづくりとしてのかかわりが持てなかった大規模施設の存在、こういったことなどによりまして、必ずしも中野の顔として十分に機能していなかったという現状があります。
 そのような状況の中で、さらに今後一層の進行が予想されます少子高齢化や人口の減少、つまり、これは、これまでのような右肩上がりの社会が終焉したということでございます。それから、産業構造の大きな変化、都市間競争の激化、これは、例えば東京とどこかということではなくて、東京の中での競争ということもあろうかと思います。そういった都市間競争の激化、それから、交通基盤施設の不十分さ、そういったものも相まって、中野の顔としての役割が一層問われるということかと思います。
 中野駅周辺の中で、最も大きな敷地規模を持っておりました警察大学校ですが、これが現在府中市に移転をしております。この移転跡地の土地利用につきましては、そこにありますとおり、土地利用転換計画案というものが中野区、杉並区、東京都、3者で検討されまして、これは平成13年に、土地所有者の財務省に対しまして要望という形で提出をいたしました。これは、清掃工場をつくる、そういったことを中心とした内容でありましたが、しかし、そこにありますとおり、清掃工場の建設の中止ということが決定されまして、この土地利用転換計画案は見直しが必要ということになったわけでございます。
 この跡地の土地利用の見直しにつきまして、周辺の既成市街地や中野駅南北の市街地を合わせた中野駅周辺地域のまちづくりに新たな息吹をもたらす格好の機会、そういったふうにとらえる必要があると考えたわけでございます。こういった機会をとらえまして、中野の真の顔としてこの地域を再生いたしまして、中野のまち全体の新たなまちづくりの起点としていくべきであると考えるところでございます。
 それから、中野の顔づくりといいますのは、新たな創造の原動力となりまして、それから、産業の集積、それから、産学連携や情報受発信機能を発揮する大学などの立地、さらには、文化芸術と気軽に触れ合うことのできる機会の充実、それによりまして、中野駅周辺の求心力や集客力を高めるというようなことがございます。それから、土地の高度利用によりまして、自然環境と調和する新たな都市利用も創出ができます。さらには、これは最も大事なことでもありますが、防災拠点としての機能の確保、こういったことも必要かと思います。それから、交通結節点機能の強化、こういったことによりまして、中野区全体のまちの活力と競争力を向上させ、多彩なまちの魅力をつくり出す拠点とするというようなことでございます。
 このような考え方によりまして、中野駅周辺のまちづくりを進めるというふうなことで、現在中野駅周辺まちづくりに必要な状況を述べたわけでございます。
 次に、第2章に参ります。3ページでございます。ここにおきましては、今述べましたような基本的な考え方を受けまして、駅周辺まちづくりのコンセプトについて述べております。
 コンセプトの大きな流れといたしましては、そこの第2章の2行目にありますとおり、にぎわいと環境が調和したまちということが大きなコンセプトかと思います。そういったものをもとに、3つお示しをしてございます。まず1番目といたしましては、多様な機能がつながり、個性を発揮するにぎわいの心、2つ目が、新たな交流が生まれ創造性のふくらむまち、3つ目が、安全で人に優しく地球に優しいまちという3つの大きなコンセプトでございます。
 まず、最初のコンセプトから御説明をいたします。多様な機能がつながり、個性を発揮するにぎわいの心、これは、そこに3つお示しをしてございます。
 まず1番目といたしましては、中野駅周辺の文化の機能や緑は、区内の各地域にあるさまざまな文化の機能や緑と結びついて、中野区全体の魅力を高めています。すなわち、この駅周辺の区域とそれ以外の区域、それについてこういった結びつきができるということでございます。
 2番目といたしましては、これは中野駅周辺地区の区域の中でございますが、中野駅周辺のまちづくりは文化や広場の機能、区や都、国などの公共公益サービスの機能、活気ある商業・業務機能、こういったものと、点在する緑の空間が歩行者ネットワークでつながりまして、相互にその個性と機能を一層発揮するというものでございます。
 3番目といたしましては、駅前にふさわしい都市基盤の整備、そういったことが必要かと思います。
 コンセプトの大きな2番目でございます。新たな交流が生まれ創造性のふくらむまち、ここは、たくさん述べておりますが、こういった例示をお示しをしてございます。例えば、ソフトなものづくりやヒューマンサービスを中心とした都市型産業の集積、あるいは大学等の教育機関の誘致、それから、産業と大学、あるいは大学同士の連携、そういったことによる地域の活力の向上、さらには、アミューズメント施設の導入、それによります人々の多様な活動が展開される広場の確保、さらには、良質な住宅の導入、それから、こういったことをやる手法といたしましては、民間の活力の導入、そういったことがあろうかと思います。
 それから、大きなコンセプトの3番目といたしましては、安全で人に優しく地球に優しいまちということでございます。そこに4つほどお示しをしておりますが、まず、緑豊かな広場の整備、それから、地域に点在する緑の保全、育成、そういったことが必要かと思います。
 2番目といたしましては、十分なオープンスペースを確保し、災害時のまちの安全性を高めるということでございます。
 3つ目といたしましては、ユニバーサルデザインによるまちづくりということです。
 4番目といたしましては、省エネルギー、省資源、リサイクル、そういったものから来ます地球に優しいまちづくりということでございます。
 次のページをごらんください。第3章でございます。この第3章におきましては、中野駅周辺地域、その下に図でお示しをした地域、約50haございます。この地域におきます現状と課題について簡単にまとめております。
 この現状と課題を整理するに当たりましては、その図にお示しをいたしましたとおり、大きく4つの地区に区分をさせていただいております。まず、警察大学校等移転跡地・その周辺地区、それから、サンモール・ブロードウェイ地区、これは現在の駅の北口商店街のあたりでございます。それから、中野駅地区、これは、中野駅そのものと、それから周辺の駅前広場などの区域でございます。それから、中野駅南口地区の以上4つの地区に分けて、現状と課題について整理をしてございます。
 4ページの下のほうですね。3-(2)以降は、今述べました4つの地区、それぞれの地区を全部包括して、中野駅周辺全体としてどういった特徴があるかということをその3-(2)でお示しをしてございます。
 順に簡単に見てまいりますと、まず、中野駅周辺は、そこにありますとおり、さまざまな交通機関、そういったものが集結をいたしまして、大きな交通結節点を形成しているというふうな特徴でございます。
 2番目といたしましては、駅周辺の商店街、これが非常に商店などがにぎわいを呈しているということでございます。
 3つ目といたしましては、警察大学校の移転によって、跡地というものが生じた。これが今後のまちづくりの資源となるということでございます。
 それから、4番目といたしましては、そこにいろいろ書いてありますが、要するに、50haという地域ではございますが、さまざまな問題を抱えている。そういったものをこれまでなかなか解決ができなかったということが書いてございます。
 次の3-(3)、ここからは、今申しました中野駅周辺地区全体の特徴、それを前提にいたしまして、各地区別の課題について簡単に整理をしてあります。
 まず、地区別エリアという図をごらんいただきたいのですけれども、冒頭申しました4つの地区をさらに幾つかのエリアに分けております。例えば、この警察大学校等移転跡地・その周辺地区につきましては、そこにありますとおり、警察大学校等移転跡地、それから、その下の囲町。それから、この移転跡地のこの図で言うと右側になりますが、中野四丁目西(東)エリア。それから、その下の区役所・サンプラザエリア、こういった4つのエリアがこの警察大学校等移転跡地・その周辺地区に含まれます。
 それから、サンモール・ブロードウェイ地区につきましては、サンモール・ブロードウェイエリア、それから、中野五丁目西エリアの2つに分かれます。
 それから、その下の中野駅地区、これは中野駅地区だけでございます。
 それから、その南側の中野駅南口地区、これにつきましては、中野二丁目地区、中野三丁目地区、それから五差路の3つのエリアに分かれます。
 以下、それぞれのエリアにつきまして、ごくごく簡単に課題をお示しをしてございます。
 まず、5ページの下、ここには警察大学校等移転跡地エリアのタイトルだけ入っておりますが、内容は6ページでございます。このエリアにおきましては、大規模な国有跡地の処分を機に、都市機能の向上を目指したまちづくりが必要。あるいはそれも中野の活力を高める目的とした土地利用の推進が必要。それから、可能な限り緑を保全する必要があります。それから、防災機能の確保。そういったことが課題として挙げられます。
 次に、区役所・サンプラザエリアでございます。ここにつきましては、駅に近接する立地を生かしまして、跡地の土地利用と連動した新たな土地利用を図る必要があろうかと思います。
 それから、中野四丁目西(東)エリア、ここは、東側エリアは、市街地再開発事業が完了しておりますが、西エリアはまだそういった事業は実施をされておりませんが、そういったところにつきましても、周辺の状況と整合しながら一定の高度利用の必要があるというように考えられます。
 それから、次に、囲町エリアでございます。これは、警大跡地エリアの南側に隣接するところでございますが、これは、跡地の土地利用と調和をしたまちづくりが必要であると思います。
 このエリアの南側には、都市計画道路補助221号線が計画されておりますので、この辺の整備も必要があると考えられます。
 次に、サンモール・ブロードウェイ地区でございます。ここは、先ほど申しましたが、中野五丁目西エリアとサンモール・ブロードウェイエリアの2つに分かれます。両方のエリアとも、防災の脆弱さ、そういったものが指摘されるところでございます。加えて、サンモール・ブロードウェイエリアにつきましては、商業施設としての基盤施設の不足、それから建物の老朽化、そういったものが課題かと思います。
 それから、次に中野駅南口地区でございます。まず、この中の中野二丁目エリア、これは、現在東京都住宅供給公社の団地があるところを中心としたエリアでございますが、これは、今申しましたが、大規模な公共住宅の老朽化や、雑多な駅前景観、そういったことから、調和と秩序のある土地利用に転換する必要があるということでございます。
 それから、次に中野三丁目エリア、これは、ちょうど今の中野二丁目エリアから中野通りを挟んで西側のエリアでございますが、ここは駅前という立地があるわけですが、商業地区としての魅力はいま一つ十分ではないということが挙げられます。
 次に、五差路エリアでございます。これは、大久保通りと中野通りが交わります五差路でございますが、交差点の形状がかなり変則的でございますので、かなり交通が渋滞するということを改善する必要があろうかと思います。
 それから、最後に中野駅地区でございます。これは、そこにありますとおり、新たな交通需要と負荷、そういったものに耐え得る交通基盤やネットワーク整備が必要かと思います。
 続きまして、第4章でございます。7ページでございます。今第3章で申しました現状と課題に従いまして、今度は各地区ごと、それから内容ごとの基本方針についてお示しをしてございます。
 4-(1)は7ページから始まりまして、12ページまでありますが、これは各地区ごとの基本方針について述べております。
 それから、13ページ以降、4-(2)交通ネットワークと交通基盤施設、それから、4-(3)環境共生、4-(4)安全で安心なまちの形成、それから、最後18ページです。4-(5)活力に満ちたまち、これにつきましては、地区別ではなくて、中野駅周辺地区全体を俯瞰いたしまして、内容別の方針を示したというところでございます。
 それでは、7ページに戻りまして、4-(1)まちづくりの基本方針から御説明をしたいと思います。エリア分け、地区分けは、今現状と課題で申しましたエリアと同じ分け方でございます。
 7ページの下のほうですが、まず4-(1)の<1>の警察大学校等移転跡地・その周辺地区でございます。この中のまず警察大学校等移転跡地エリアにつきましては、土地利用の目標といたしましては、そこにお示しをしましたとおり、中野駅に近接した好条件、そういったものを生かしまして、文教施設、官公庁施設、それから医療施設、公園、道路等の公共施設、そういった機能が融合した土地の合理的かつ健全な都市機能の形成を図りたいというふうに思われます。
 それから、地域の防災拠点等に供する良好なオープンスペースの確保、可能な限りの緑の保全、そういったことによる快適な環境の創出も必要かと思います。
 <2>の導入施設といたしましては、8ページでございますが、5つばかりお示しをしております。まず、商業、業務、住宅等の施設の導入、それから、産学連携の拠点となるような機能を持った大学などの誘致、それから、地域住民及び来外者の利用及び地域の防災機能を確保するような公園などの配置、それから、区役所など公共施設等の配置、それから、これは既に立地が決まっておりますが、防災機能の一端を担う警察病院の立地、そういったことが導入施設として考えられます。
 <3>といたしまして、土地利用計画でございます。これは、そこにお示しをしておりますとおり、現在は早稲田通り沿いが近隣商業地域、それ以外は第1種中高層住居専用地域という指定になっております。
 将来、今申しましたような方針に従いまして土地利用をする場合には、そこにありますとおり、高度利用を図りながら、周辺市街地と連携したにぎわいと活力のある市街地形成を図る。そういったことからも、用途地域等の変更が必要かなというふうに考えられます。
 それから、土地の高度利用によりまして、ゆとりある公園及びオープンスペースの確保、それから、先ほど申しました大学の立地に関しましては、適切な用途地域などへの見直し、さらには、中央中学校や体育館のありますブロックにつきましては、公共施設の配置にあわせて用途地域などの見直し、そういったものが必要かと考えられます。
 次に、区役所・サンプラザエリアでございます。このエリアの土地利用の目標といたしましては、そこにありますとおり、中野の顔となる拠点を目指して再整備を目指すべきであると考えております。
 <2>の導入施設といたしましては、商業、業務地区として適当な施設の導入を目指したいということでございます。
 <3>の土地利用計画といたしましては、現在は商業地域でございますが、これは、新たな都市機能を検討しつつ、引き続き高度利用を図りたいということでございます。
 それから、囲町エリアでございます。このエリアの土地利用の目標といたしましては、これは警大跡地の南側に隣接するエリアでございます。そういったことからも、周辺の土地利用と調和した新たな都市機能を生み出す地区としてまちづくりを目指すというふうなことが考えられます。
 導入施設といたしましては、9ページでございますが、これは、先ほど申しましたように、都市計画道路が計画をされております。そういった道路などの都市基盤整備、こういったこととあいまって、地区の環境改善が必要ではないかと考えられます。
 <3>の土地利用計画といたしまして、現在は第1種中高層住居専用地域に指定をされておりますが、住宅地でもあり、なおかつ中野駅にも近いという立地を考慮いたしまして、適切な土地利用が必要かなというふうに考えられます。
 それから、中野四丁目西(東)エリアでございます。これは、土地利用の目標といたしましては、現在、先ほど申しました再開発を行っている東地区、これと同様に、商業、業務、住宅地、そういったものとして高度利用を目指すべきであるということでございます。
 導入施設といたしましては、業務、住宅施設などでございます。
 それから、土地利用計画といたしましては、そこにありますとおり、現在は、早稲田通りに隣接するところが商業地域、それ以外は第1種住居地域となっておりますが、将来にわたりましては、この東地区と同様に用途地域等の見直し、こういったものを含めまして、環境の改善を図りつつ高度利用を図りたいと考えております。
 それから、次に4-(1)-<2>サンモール・ブロードウェイ地区でございます。ここは、先ほど申しましたとおり、エリアを2つに分けております。
 まず、サンモール・ブロードウェイエリアでございます。ここの土地利用の目標といたしましては、これはそこにありますとおり、中野駅北口における最大規模の商業地区でもありますので、個性と魅力を持った活力ある商業、業務地区として、また、都市型集合住宅としての再生を図りたいということでございます。
 導入施設といたしましては、業務、商業、住宅施設を土地の高度利用を図りながら再生したいということでございます。
 土地利用計画といたしましては、駅南北の回遊性、警大跡地との東西方向の回遊性を高める、そういったことから、土地の高度利用を図りたいというようなことは考えられます。
 それから、次の中野五丁目西エリア、これは、サンモール・ブロードウェイエリアの東側に隣接をするエリアでございますが、土地利用の目標といたしましては、これはサンモール・ブロードウェイ地区の東側に隣接した住居と商業が混在した地区でもありますので、住・商の調和のとれたまちづくりを目指したいということでございます。
 導入施設といたしましては、10ページでございますが、道路などの都市基盤整備と連携いたしまして、防災性に考慮した住・商地区として改善を図りたい。
 それから、土地利用計画といたしましては、現在は商業地域、それから、近隣商業地域、第1種住居地域などに指定をされておりますが、将来計画といたしましては、商業地区におきましては回遊性の確保、それから、駅前については高度利用、そういったことも視野に入れながら、土地利用を図りたいというふうなことをお示しをしております。
 それから、10ページの4-(1)-<3>中野駅地区でございます。これは、先ほど申しましたとおり、中野駅そのもの、それから、周辺の駅前広場などの一帯でございます。
 ここでは、まず土地利用の目標といたしましては、最初に、駅及び駅前広場の改善、これを掲げております。これは、公共交通機関の利便性の向上、あるいは歩行者の東西、南北交通の回遊性の確保、そういったことから、中野の顔としての魅力ある駅及び周辺空間の形成を図りたいということでございます。
 それから、北口に新たに整備する広場、これは、現在あります北口広場と、中野通りを挟んで西側にあります現在駐輪場として使われている土地でございます。これは、新たに広場として整備をしたいというふうな構想を持っておりますが、この広場に関しましては、もみじ山文化の森からつながる緑のネットワークの中継点として整備をする。これが、警大跡地ですとか中野通り等の連続によって、平和の森公園や新井薬師、哲学堂公園などとネットワークの形成を図るということでございます。
 これにつきましては、この後、15ページの<3>の緑のネットワークを形成するまちづくり、ここで詳しく述べたいと思います。
 恐縮ですが、10ページに戻らせていただきます。中野駅地区の導入施設でございます。これは、そこにお示しをいたしましたが、駅舎の建て替えに合わせまして、魅力ある集客施設の導入を図りたいということでございます。
 また、あわせまして、立体的な駅前広場の整備により、公共交通や駐車、駐輪など、交通基盤施設を確保し、地上部には緑豊かな広場を導入したいということでございます。
 土地利用計画でございますが、現在は商業地域と近隣商業地域でございますが、将来計画といたしましては、中野の顔となる集客機能の導入や交通結節点としての機能強化を図りたいということでございます。
 次、10ページの4-(1)-<4>の中野駅南口地区でございます。これは、五差路エリア、それから、中野三丁目エリア、中野二丁目エリアの3つのエリアに分けてございます。
 まず、五差路エリアでございます。これは、先ほど課題のところで若干申し上げましたが、五差路が交通渋滞を引き起こすということから、土地利用の目標といたしましては、交差点の改良、これを中心といたしまして、商業、業務、住宅地区として再生を目指したいということでございます。
 導入施設でございますが、11ページです。都市計画道路における交差点の改良、沿道建築物の共同化などを導入するべきだと考えられます。
 それから、土地利用計画でございますが、現在は商業地域、近隣商業地域になっておりますが、将来計画といたしましては、交差点の改良を機に沿道建築物の共同化事業などを推進したいというふうにお示しをしております。
 それから、中野三丁目エリアでございます。このエリアにつきましては、土地利用の目標といたしましては、駅に直結したさらに活力のある魅力的な地区を目指したいということでございます。
 導入施設といたしましては、個性ある住宅や店舗が混在し、訪れたくなるような魅力を持った地域が形成されるよう、質の高い住宅、店舗を導入するということでございます。
 それから、土地利用計画でございますが、現在は商業地域に指定をされております。将来計画といたしましては、駅南北の回遊を考慮いたしまして、にぎわいのある軸として楽しい歩行者空間を演出し、まちの核となる商業業務地区としたいということでございます。
 それから、最後に中野二丁目エリアでございます。このエリアは、先ほど申し上げましたが、住宅供給公社中野住宅を中心とした駅南口のエリアでございますが、このエリアは、中野の南の玄関口にふさわしいにぎわいの心として改善を行う。あるいは老朽化した公社中野住宅の建て替え更新を含め、居住機能の充実や駅に直結した活力ある商業、業務地区を目指すということでございます。
 それから、後ほど申し上げますが、緑のネットワークを形成させる際の拠点の1つとして整備を図りたいということでございます。
 そこで2つ、a、bとお示しをしてございます。まず、公社住宅周辺につきましては、適正かつ合理的な土地の高度利用ということでございます。
 それから、中野通り沿道につきましては、個性と魅力を持つ活力のある商業、業務地区として再生を目指したいということでございます。
 それから、次、中野二丁目エリアの導入施設でございます。まず、公社住宅周辺地域におきましては、オープンスペースの確保、それから、住宅、商業、業務機能を持った複合施設の導入、そういったものでございます。
 それから、中野通り沿道地域でございますが、商業、業務機能の向上でございます。
 12ページでございますが、土地利用計画です。現在は中野通り沿道は商業地域、それから、公社住宅周辺地域は第1種中高層住居専用地域でございます。
 まず、公社住宅周辺地域の将来計画といたしましては、高度利用を図る。それから、隣接する住宅地とあわせて、良好な住環境としながらゾーニングを明確にし、それぞれに適正な土地利用を図りたいということでございます。
 それから、中野通り沿道は、回遊性を持って、にぎわいのある軸として楽しい歩行者空間を演出し、まちの活力を高めるというふうなことが土地利用計画でございます。
 次、13ページ、4-(2)交通ネットワークと交通基盤施設でございます。先ほど申しました、ここからは地区別ではなくて内容別の方針というふうになります。
 13ページ、4-(2)ですが、中野駅周辺におきます道路や駅前広場、駐車、駐輪等の交通基盤施設と、歩行者ネットワークによる回遊性の確保及び自動車交通の円滑な処理のため、ネットワークを地区全体の視点から構築していくというものでございます。
 交通ネットワーク図を下にお示しをしてございます。この中野駅周辺地区は、そこにお示しをしておりますとおり、中野駅周辺地区の真ん中には中央線が通っておりますが、周囲には環状7号線、青梅街道など、幹線道路も通っておりますが、こういった道路も、まだすべて整備済みというところではございません。そのような広域的な視点からも、交通ネットワークの整備を検討する必要があろうかと思います。
 まず、aの交通基盤整備でございます。そこに幾つかお示しをしてございます。まず、この警察大学校等跡地内にあります区画街路1号、2号、これを整備する。それから、その区画街路1号、2号に接続をしております早稲田通り、これも駅周辺まちづくりにあわせまして拡幅整備をする。あるいは五差路の整備、あるいは今申しました周辺都市計画道路の整備、そういったことが必要かと思います。
 14ページでございます。ここでは、そういった道路などの交通基盤整備を前提といたしまして、バスなど公共交通について若干述べております。これは、駅前広場の整備、それからバスルート、停留所などの検討、それから、新たな公共交通機関の導入、そういったことが挙げられようかと思います。
 「b」と「c」がずれております。大変失礼いたしました。
 自動車駐車場及び自転車駐車場、駅前というところもありますので、このような駐車場が必要ということを述べてございます。
 それから、14ページ、<2>の歩行者ネットワークでございます。これは、そこにごくごく簡単に歩行者ネットワークの概念図をお示しをしてございますが、まず、中野駅の南北空間を結ぶ歩行者動線の拡充、強化を図りたい。
 それから、次には警大跡地、それから、サンモール・ブロードウェイ、中野駅南口、そういったものを結ぶ回遊性のある歩行者ネットワークを構築したいということでございます。
 次に、15ページでございます。ここでは、環境共生について若干述べております。ここでは、リード文の4行目にありますエコシティの形成、このようなことが必要かと考えております。
 3つお示しをしております。まず、<1>といたしましては、環境保全型のまちづくり、ここでは、例示として幾つかの内容をお示しをしております。公園の整備、自然エネルギーの活用、そのようなことかと思います。
 それから、<2>といたしまして、景観のすぐれたまちづくりでございます。景観法など諸制度の活用による景観形成、それから、電線の地中化、そういったものをお示しをしてございます。
 <3>緑のネットワークを形成するまちづくり、これは、16ページに概念図をお示しをしてございます。現在、既に緑ということに関しましては、駅周辺、もみじ山公園ですとか、中野通り、それから、平和の森公園、それから、新井薬師など、いろいろな緑がございます。それを結ぶ中野通りなどの街路樹、そういったものもございます。そのようなものを有効に結びつけをいたしまして、中野駅を中心として公共施設、公園、道路などの緑が連続いたしまして、緑のネットワークができ上がることにより、良好な環境とすぐれた景観を確保したいということでございます。
 16ページでございます。4-(4)安全で安心なまちの形成でございます。ここは、ここにリード文にありますとおり、地震災害時の避難、誘導の安全性を向上させるとともに、安心して集い住むことができるまちを目指したいというものでございます。
 まず、<1>といたしまして、まちの安全についてでございます。災害時の安全の確保といたしましては、3つばかりお示しをしておりますが、まず最初の内容ですが、これは、中野区役所一帯が広域避難場所に指定をされておりまして、約9万7千人が避難をいたします。そのような機能は引き続き確保したい。そのために、オープンスペースや公園などを確保したいということでございます。
 それから、警察病院の立地、さらに公共施設等の適切かつ効果的な再編、再整備によりまして、避難に有効なオープンスペースを生み出しといったことをお示しをしております。
 それから、17ページでございます。<2>といたしまして、木造市街地の防災性向上でございます。ここでは、中野駅周辺地区の周辺の木造住宅市街地の整備、そういったことも必要であるということを述べてあります。
 <3>といたしまして、災害時の医療拠点でございます。これは、東京警察病院を中心といたしまして、災害時の医療機関としての機能を発揮すべきであるということを述べております。
 それから、<4>は、大学等の連携でございます。跡地に誘致予定の大学等とは、キャンパスや施設の運用、帰宅困難者の受け入れなどの面で、災害時には区との協働関係を築きたいということでございます。
 その下の4-(4)-<2>まちの安心でございます。これは、近年盛んに言われています防犯に対する考え方をごくごく簡単に述べてございます。
 最後18ページでございます。ここでは、活力に満ちたまち等をお示しをしてございます。
 まず<1>の「賑わいの心」でございます。ここでは、新たな産業集積が必要であるということを述べております。特に警察大学校跡地につきましては、さまざまな業種、業態の企業進出が行われ、情報と知識の共有、産学連携、そういったことによりまして、個別企業の力を伸ばして、中野区の産業の活性化を推進すべきであるということを述べております。
 <2>といたしましては、集客性を高める商業基盤施設や教育・文化・娯楽施設等が必要であるということでございます。そこに大学等教育機関の誘致、それから、核店舗、核事業所の誘致、それから、ヒューマンサービス等都市型新産業の育成といったことをお示しをしてございます。これは例示でございます。
 それから、<3>といたしまして、規制・誘導による振興策でございます。これも、例示として幾つかお示しをしてございますが、都市計画による規制・誘導、それから、事業手法による規制・誘導、産業振興施策による規制・誘導、それから、構造改革特区、そういった新たな施策の活用、そういったことが必要かと思います。
 それから、最後、4-(6)の公共公益施設の整備でございます。これは、ごくごく簡単に述べておりますが、郵便局、銀行、交番等の適切な配置を関係者の間で協議するということでございます。
 もう1度目次に戻っていただきまして、きょうお示しをいたしましたものは、第1章の考え方から始まりまして、第4章の基本方針まで述べております。今後、さらに検討などを加えまして、地区別のまちづくり計画、そういったものを付加いたしまして、このまちづくり計画の案をもう少し具体的なものにしたいと考えております。
 説明は以上でございます。ありがとうございました。

副会長

 説明をどうもありがとうございました。
 かなり詳細に説明いただきましたけれども、中野駅周辺まちづくり、これは中野のまちづくりにとって極めて重要な課題だと思います。そういう意味で、ただいまの説明に対して、御質問、御意見等ございましたら、どうぞひとつ出していただきたいと思います。どなたからでも結構です。

佐々木委員

 ただいま産業界のほうでも、都市計画のプロジェクト等をつくりまして、この中野駅の周辺まちづくり、警察大跡地、その他の地域、どうあるべきかといったことを話しておりますので、その観点で出ている議論等から御質問をさせていただきたいなと思っております。
 まず1点は、前要望で、ごみ処理場と公園、それを出したわけなんですけれども、ごみ処理場はつくらないでいいということになったんですが、防災公園、相当広くとっているという計画は区議会でもお通しになっていたから、私も、広聴会には参加して、真夜中の真夏でクーラーもない部屋で聞かされた覚えがあるんですけれども、そのときに申し上げたことでもあるんですが、まんどころ的な計画はできているんですか。つまり、収入と支出、取得と運営に対する経費見積もり、財源といったものができているんですかということに対しては、たしかごみ処理場は10何年かまでにつくることを決定すれば東京都が財源措置をしているとか、あるいは防災公園については全く説明はうまくされていなかったわけです。それでも、区の要望として区議会を通って上げてしまっていた。
 これがどうなっていたのかなというのが1点と、では、今回出てきたこのプランで、区の経済効果というようなことがよく話が出ておるんですが、数値化された形で単に都市の姿で要望だけ乗っけても、中野区の場合は、実現しないプランが物すごく多かったんです。そういった意味では、私の聞くところでは、2haか3haか、いろいろな意見があると聞いていますが、公園の取得費用はどうなのかな。あるいは道路の敷設費用はどうなるのかな。固定資産税は、中野区の場合は東京都に一応入ってしまいますが、今度民間開発型を御提案されているんですけれども、あそこを全部ごみ処理場と公園にしていたらば一銭も入らなかったと思うんです。
 固定資産税の増額というのは、あの土地に関してはなかったろう。今回、民間開発型にすれば、たしか私が関連したプロジェクトでは、サンプラザさんは1年に2億何千万円か固定資産税と都市計画税を払わなくて、これは払われていたんですけれども、今度、警察大学というのは、固定資産税を払っていなかったんだろうと。国とか都の機関ですから、今度の警察病院というのは、慈恵会というのがやるそうですけれども、これは税金来を払うのかなと。税金を払ったものは東京都が収入が多くなるんでしょうけれども、中野区にはちゃんと財源の都区財政調整基金の増額が見込まれるのかな。要は、まんどころのない計画で都市計画を立てられても、実現もしないし、また、区の財政にも問題になってくる。
 あと、逆に言うと、産業振興とか、役所とか、大学とか、いろいろ抱えていますけれども、それが中野区の経営、区長が一番言われている経営のところの部分が全く見えないじゃないか。それでいいですか、悪いですかと言っても、こういうものがあればいいねというのは、反対とか賛成とかいろいろあるんでしょうけれども、どうやって検討するんだろうなというのが、経済性についての説明が全くない。
 これは、区役所の各会派でも、あそこの土地とか、中野駅周辺をどうすべきだという案がしっかり出ているのか。随分昔から警大跡地委員会というのを区役所でも区議会でも委員会を持たれて、各会派も前回はあれを通したのか、反対のところもあったでしょうけれども、今後、我々の選良たる区議会さんは、各会派がこうあるべきだという姿を出して、具体的なところに向かって自主性を議論されていらっしゃるか。そのあたりもあって、それを我々は聞かせていただきながら、それぞれのセクターからお話をしていくような形が望ましいんではないかなといろいろ考える次第です。
 そういった意味で、これによる経済効果的なものについての説明がないと、またあれと同じになっちゃうのかなと。3階建てとか、いろいろな話を何回も聞きましたけれども、どうなるのかというあたりでございます。それが1点。
 それから、地区別に分かれましたけれども、これで周辺全体像がどうなっていくのかなという部分が、どこが最初に、どんなぐあいに影響を与えていくのかなというのが1点。
特に規制で開発されているところがどういうふうに年次を追って変わっていって、それが警大跡地のすばらしく整備される区分でちゃんと都市計画でもつくって整備されるところとどう連担しているのかなというあたりもわかりません。
 それから、防災機能というのを言われましたけれども、今駅のほうの線路を通り超えてここの防災公園に行くのは、中野二丁目、三丁目は、ほとんど駅の中野通りを通るか、1本2本細い道路が通っているんですけれども、それを超えていかないと避難もできないんです。だから、南側にとってこの警大跡地の防災性というのはどういうふうに考え、かえって高円寺北一丁目の人のほうが逃げやすいじゃないか。中野区民にとっての一番怖いと思われているような場所からの避難のための道路というあたりについても、中野駅ぐらいをちょっとどかして、どっちにも行けるよという形でいいんでしょうかとか、その辺が何となく組まれていないんじゃないかというあたりを考える次第です。
 あとは、産業振興とかにぎわいとか言ってくださるんですけれども、区はエンターテインメント施設だとかオフィスだとか、いろいろなことをおっしゃっているけれども、エンターテインメントなのか、物販なのか、そういうのをどういう形で持っていくのか。オフィス需要だと、住宅地域に用途指定してしまえばどの辺までで、とすると、一、二階までしかオフィスはつくれないという規制とかいろいろありますよね。そうすると、オフィスをどのぐらい創出するのがいいんだろうかという議論がなされているのかな。エンターテインメントはどのぐらいのポジションを持ってくるの、区外から人を引くようなエンターテインメントを考えているのか、区民用なのか。そういったものも含めて、何となく絵はかかれているんですけれども、何か魂が入っていないなという気がするんですけれども、担当の那須井部長を含めて、御答弁をいただきたいなと思います。

副会長

 どうもありがとうございました。ただいまいろいろな観点からの質問があったわけですが、大きく分けると、1つは、警察大学校等跡地の利用の関係ですね。それから、2番目としては、全体像がもう少しわからない、説明してほしい。それから、防災関係、特に避難等についてどう考えているか。それから、産業振興、大体大きく4つぐらい質問があったと思うんですが、全部答えられるかどうかわかりませんけれども、まず事務局。

中野駅周辺整備担当課長

 それでは、今の御質問について、完全に答え切れるかどうかわかりませんが、御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、跡地の利用に関しまして、今おっしゃいましたのは、恐らく以前の土地利用転換計画案のことかと思います。これは、冒頭に若干説明をしただけですが、これは、要するに、当時、中野区、それから杉並区、東京都、3者が協議いたしまして、警大跡地の土地利用に関しまして、財務省に案として要望するという形でございます。ですから、土地利用転換計画案となっているわけでございます。したがいまして、今後財務省とはこういった案をもとに、特に土地の取得ですとか、そういったことに関しまして、今後協議をしていくということかと思います。
 ですから、土地利用転換計画案をつくった時点では、確かに具体的なところがまだまだ今後の検討というところも多々あったろうかと思います。その後、御指摘のように、清掃工場の中止、そういったこともありまして、かなり土地利用転換計画案の内容自体、なかなか実現が難しくなったという状況もあります。そういったこともありまして、昨年度来、もう少し現状に合った、しかも、実現可能なまちづくりをしたい。それは、警察大学校跡地周辺だけではなくて、中野駅の南北まで含めた広いエリアについて検討をすべきだということから、現在このような検討を行っているところでございます。
 例えば経済効果として、こういった開発をした場合どれほど税収が上がるかですとか、そういったことであろうかと思いますが、その辺は定量的な分析はいろいろな条件がありますので困難かと思いますが、いずれにいたしましても、このような計画をつくってそれを実行するということが、長い目で見れば、必ずそういった区の財政あるいは区の産業界全体、そういったものにはプラスになるというふうなことで現在考えているところでございます。
 それから次に、なかなか全体像が見えないというふうなお話でございました。これも、逆に言えば、先ほど長々と御説明をした各地区ごとの現状と課題、それから、方針でございます。確かにこれは各地区によりまして、進捗状況といいますか、全く違います。ほとんど話し合いといいますか、将来像が見えてこないというところもあれば、例えば警大跡地ですとか、二丁目のように、ある程度一定の方向性が見えてきたというところもあります。
 ただ、そういったいろいろな進捗状況のある地区を総合して、駅周辺として1つのポリシーといいますか、そういったものをもとに、できるところからできるものをやるということも必要かと思います。そういったことから、コンセプトにおきまして、3つの大きなコンセプトをお示しをいたしまして、これをもとに、各地区のまちづくりにつきましては、それぞれの状況に応じまして、できるところから順次やるというところで考えております。
 それから、防災の件でございます。確かに中央線が真ん中に通っておりまして、その中央線の南側から警大跡地などに避難する場合には、JRのガードを通らなければいけないということは確かにあろうかと思います。しかし、現在広域避難場所の避難エリアの指定ですが、これは、きょうお配りの資料の17ページにお示しをしてございますが、現在17ページの薄く網かけをした部分、これは一部杉並区も含んでおりますが、この薄く網かけをした部分が広域避難場所であります中野区役所一帯に避難をするわけでございます。当然これは、JRの線路の横断ということを前提をしているわけでございます。これは、実はほかの場所におきましても、鉄道の横断というものは前提として避難場所の避難圏域の設定をしておりますので、特段問題はなかろうかというふうに考えております。
 それから、一番最後の活力に満ちたまちのところでお示しをしました例えばエンターテインメントですとか、あるいはオフィス、そういったものがどれぐらいの規模、どれぐらいの内容かというふうな御質問かと思います。これに関しましても、まだまだ具体的な詰めまでいっておりませんが、少なくともこのような方向性を出して、今後さらに具体的に検討するということが必要かと考えております。
 概略は以上でございます。

副会長

 今の答えでよろしいですか。 

佐々木委員

 那須井部長にお答えいただきたいんですけれども、経済規模を全く考えていないわけではないんでしょう。固定資産税収入の増とか、それがどのくらい増えるのが中野区にどのぐらい還元してもらえるとか、そのぐらいの考えはないんですか。

まちづくり総合調整担当部長

 それでは、私のほうからお答えをさせていただきますけれども、今課長のほうから、なかなか定性、定量的なものは難しいというお話も御答弁をさせていただきました。確かにそういう面もあろうかと思いますけれども、私ども、このまちづくり計画を作成し、現在たたき台No.2ということになっています。もう少しこのたたき台を詰めていきたい。地区別計画も加えたい。それから、事業手法なども今後お示しをしていくわけでございますけれども、そうした中で、今警大跡地を中心として、これは税金を極力使わない、開発者負担でまちづくりをと考えておりますけれども、ほかの手法もいろいろ検討をしているわけでございます。
 いずれにしても、その周辺、既成市街地には一定の税の負担もあろうかというふうに考えているわけです。そういった全体の事業手法をただ今検討しております。それからもう1つ、ここに定住人口がどのぐらいはりつくか等、だんだん具体的に皆さんにお示ししていきたいと思っております。それから、商業床、業務床とかがどれぐらいとれるかというようなことについて、きちんと方向性が示せるようになれば、おのずとそこから経済効果がどういうふうにあらわれてくるのかというようなこともお示しができると思っております。
 また、かつて、資金計画をきちんと立てたのかというご質問ですが、過去には基金を積むとか、いろいろなことを考えていたようでございます。今、ただ単に財政事情だけでものを判断しようとは思っておりませんけれども、現在基金が積み立てられている状況にはないわけです。一定の基金はありますけれども、ここに充てられる基金というのはなかなか制約がございます。
 そういった中で、このまちづくりを進めていくわけで、今後、具体性を持った計画をお示しする段階においては、一定の経済効果等についてもお示しをしていきたいと思っております。

佐々木委員

 基本的には、これで区立施設とかそういうものをこの中に確保していったり、道路を整備したり、維持費であるとか、区の費用になるものは、ここで逆に上がってくる税収以上に今の区財政を圧迫しないベースで考えてはいらっしゃるんでしょうね。

まちづくり総合調整担当部長

 まず、跡地については、極力税の負担をしない方法ということで先ほど申し上げましたけれども、道路が整備された後の管理費用というふうなことになりますと、これは未来永劫進出してくる開発者に道路をつくって、その後の管理も全部負担させるというわけには、これは多分いかないと思います。管理費用というのは未来永劫に続く一番費用負担が大きいものですから、そういったものが全体の中でどう収支バランスがとれるのかというようなことは、当然考えていきたいと思っております。

佐々木委員

 徐々に示していただけること、今そうしていただけるという話なので、了解いたしました。

吉村委員

 まず、きょうのお話を聞かせていただいて、わかりやすさといいますか、ストーリーがなかなか通らないところといいますか、確認したいところなんですけれども、最初に、基本的な考え方とありますが、これは、結局背景とか今の現状、それから、これからどうかというところが語られているところなんです。それから次に、急にコンセプトが出てくるところが、どうしてそこなんですかというところがわからないんです。
 では、なぜここに都市型の産業を集積するとか、どうして3世代の住宅をつくるかというところの言ってみれば今の現状の課題と問題点というもののしっかりとした記述がない。だから、これはどこでもあってもいいような、東京の中のいろいろなところで開発なり再整備をしていく方針になってしまっているところだと思うんです。ですから、どうして中野でこういうことかということをあえて言うことの中での例えば社会性の問題とか中野の現状というのも、もう少ししっかりと問題と課題を出すべきだと思います。
 このコンセプトをつくったならば、では、全体はどうあるかということをここの中でコンセプトとともに、ゾーニングもそうでしょう、ネットワークもそうでしょう。このページですと、後ろへ行っちゃっているんですけれども、全体の話を前に出すべきです。全体にどういうような機能が関係して連担するのかということが見えないと、いつ、それがどうやって、だれが、どんな手法でやるかというところが見えてこないんです。急にそれぞれの地区がどうだ、こうだと言い始めると、なぜそれが地区に落とせるのかというのがわからない。
 ですから、今言いましたとおり、コンセプトというのがこれから先、3つか4つかわかりません。これが大切ならば、ここまでに行くまでに相当なる説得なり理論がなければおかしいと思います。ここまで来たら、今度はこれを具体にどうやって各地区で展開するかというのを全体増が見えて、そして、それぞれがどういうような役割を時間軸で、だれが、どういうような手法で、お金でやっていくかというアクションプランにいかなければ意味がないわけです。
 それは、確かにいろいろな規制があったり、いろいろな進まない状況があるから、無理かもしれませんけれども、でも、それは区として考えるということを言いたいわけですから、それを言ってほしいわけです。ところが、この中で、盛んに民間の活力だとかいろいろなことを言っているんですけれども、では、この計画は、だれがこれをイニシアチブをとるんですか。区ではないんですか。区はこういう考え方を持って、全体をコントロールしていくんだよということをどこかで証明しない限りは、これはだれもこれについて、この枠でいこうかなというのはいかないんではないでしょうか。
 その辺のイニシアチブ性といいますか、主体性みたいなところをしっかりと区が考えなきゃいけなくて、手綱をとらなきゃいかないということだと思います。ぜひともそれがわかるようなこのまとめ方をしていただくなり、そういった方針を出していただくという構成に変えていただきたいというふうに思います。これが全体のまとめの仕方です。
 次、内容のところなんですけれども、コンセプトのところで幾つかあります。例えばにぎわいと環境とあります。これは、相対するのか、逆にこれから先はこういったことが必要なのかということですが、にぎわいに関しては、幾つかこの中に出てくるんですけれども、あえてここで平仮名を使っていらっしゃるんです。それは、途中に行くところで変換されちゃうのか、漢字になっちゃうんですけれども、にぎわいとここで平仮名を使ったならば、コンセプトのすごい精神があると思うんです。これを絶対に説明していただくなり、どうなのかというところを言っていただきたい。
 それから、にぎわいと環境というのは、どんな環境との調和なんでしょうか。この環境についても、今環境は大切だとか、環境についていろいろ考えましょうと。いわゆるCSRの企業が、社会性の問題、環境の問題、そして経済性の問題という3つの柱になってくる。環境と言いますけれども、ここで言う環境は一体どういう環境なのか。それをお示しいただきたいと思います。
 それから次、2番目のところを新たな交流が生まれるとありますが、この交流も、ここに書いてある大学が入ってくることによると、これは文化だということになるんですが、新たな教育文化圏というのがありますが、これはどこまでが文化圏なんでしょうか。これが、今回の50haですか、この範囲が全部文化圏というふうになるのか。そこのところの言葉を使う以上、はっきりと言っていただきたいと思います。このコンセプトのところが揺らいでしまえば、後ろ側の各地区がどうのこうの言っているのがすべて揺らいじゃうんです。ここのところをしっかりと言っていただきたいというふうに思います。
 それから、その下のほうです。世代や家族構成に応じてというところがあるんですけれども、では、世代というのは、さまざまな世代なんでしょうか、それとも、高齢者の方々なのか、それとも若者世代なのか、この辺の世代というのは一体何を指しているんでしょうか。
 それから、家族構成に対して、良質な住宅とありますけれども、では、何をもって良質とするのか。高い建物なり高い金額のものが良質なのか、そうではないです。質というものをしっかりというならば、高質というもの、中野の住んでいるまちとしてのよさといったものをどうやって出すか、その住宅をどうつくるのかということが具体的に出てこないと、これは言っただけでおしまいですねというふうになります。
 それから、最後のところ、民間の活力の導入、先ほど申しました。これもいいと思うんですが、まちづくりの中心的な役割を期待するというんです。ですから、これは区はどうしちゃうんでしょうか。中心的にいかないんでしょうか。要するに先ほどのイニシアチブの話に戻ります。このあたりのところをしっかりとまずお答えいただきたいというふうに思います。

中野駅周辺整備担当課長

 今たくさん御意見をいただきました。私たちもすべてにお答えする準備をしておりませんので、かいつまんでお話をすることになろうかと思います。
 それでは、今の御質問を私なりに整理しましたが、まず、1番目といたしましては、構成ですね。第1章から第2章へがちょっと飛躍が多いんじゃないかということかと思います。それから、2つ目の御質問が、これはその後の質問とも関連するかと思うんですけれども、まちづくりのイニシアチブですね。だれがとるのかということかと思います。それから、3つ目といたしましては、用語の確認ですね。にぎわいあるいは環境、そういったところの本質的な意味とは何かということですね。それから、あとは教育、文化圏の範囲、また世代とは何か、あるいは良質の住宅とは何か、そういったことかと思います。
 それで、まず第1章から第2章への飛躍が大きいんじゃないかということですが、確かに今いろいろな自治体がいろいろな構想、計画を出しています。どこを見ても、環境ですとか、にぎわいですとか、出てきます。逆に言えば、それ以外のものが、今、これといった決め手がなかなかないという状況かもしれません。
 ただ、1つ言えることは、これは、考え方の第1章の中でも若干述べておりますけれども、これまでのまちづくりは、どちらかといえば、需要対応型だったんです。つまり、交通が混雑するから道路を広げる、あるいは住宅が足らないから郊外を開発してニュータウンをつくる。そういったことだったんです。それは、まとめて言えば、社会がどんどん膨張するということが前提だった。つまり、右肩上がり社会です。つまり、人口がどんどん増える。産業がどんどん活発になる。それから、当然交通量はどんどん増えるということが大前提だったと思うんです。
 ところが、バブルの崩壊があって、急激に経済環境が悪くなりました。これが崩壊当時は、ほんのいっときの現象だと思っていたが、実はそうではなくて、そもそも人口の減少ですとか、少子高齢化、そういったことが引き金になりまして、外の社会構造自体が大きく転換してきた。つまり、これまでのような右肩上がりの社会ではなくなってきていると……。

吉村委員

 これを否定しているんではなくて、どうしてこれになるかという課題なり問題意識を中野としてどう考えたんですかということをお聞きしているんです。ほかの区がやっているからとか、ほかの自治体がやっているから同じようにやったんですよというお答えならば、そうお答えいただいて構わないです。今の産業構造の話だとか、社会構造の話は十分わかっていますから、それはよろしいです。時間がむだですから。
 あと私がお聞きしたいのは、全体的なコンセプトのところをもっと文章だけではなくてわかりやすくするためには、後ろのほうに、例えば交通ネットワークの話があります。それから、次のところでは、環境の共生というところがあります。それから次に、安全な形成のところの話の緑のネットワークがあります。これが前に出てきてもいいと思うんです。これがあって、初めて中野としてこういうことをやっていこうということをコンセプトをこの中野の地形に合わせてこう考えていくんだよということが具体的にわかるからよろしいと思うんです。そういうことを組み立てて直していただいたほうがいいということなんです。そういうことを言っているんです。

中野駅周辺整備担当課長

 わかりました。御意見としてお伺いします。きょうは、これは御報告をして御質問を受けるということです。そういった御意見に対しては、そういった御意見を承るということにしたいと思います。
 ただ、第3章のこの3つのコンセプト、これは私たちなりに整理をしまして、こういったことが必要かなということでお示しをしているわけでございます。
 それから、あとはさまざまいただきました提案、この辺については、今後もう少し明確に説明できるようにしたいというふうに考えております。
 以上です。

副会長

 いかがでしょう。まだ素案の段階ですので……。

吉村委員

 中間ですからということですから、ありがとうございました。

加藤(ま)委員

 今吉村さんが随分説明してくださったというか、質問なさってくださったので、私も何が問題なのかが少し見えてきたように思います。まだすっきりはしていないのですけれども、このまちづくりの計画素案というものが、だれを見てまちづくりをしているのかなという気がします。にぎわいをもたらす新しい企業なり大学なりが中野に来やすくするためにこういう計画を立てられているのかもしれませんけれども、その前に、区民のほうを見て、ここで暮らしている人たちがどれだけ生活しやすくなるか、安全に過ごせるようになるかということをもう少し盛り込んでくれたらいいんじゃないかなと思います。
 この中にもっと生活感が欲しいなと思います。この間、中野まつりのティーチインの中で、まちづくりと、それから基本構想のことを話し合いました。そこで来てくださったスピーカーのおっしゃっていたのは、言葉から始めるのではなくて、現実を見て、それをどういうふうにしていきたいのかというところから始めるのだということをおっしゃっていました。そのときのたたき台にさせていただいたのが、基本構想のものだったのですけれども、ここでも、行政用語というか、ちっとも現実味が出てこない、そんな気がします。
 もう少しあるものをどうするかというところから始めていただけたらなと思います。例えば緑のことですけれども、警察大学の跡地の中には、200年を超すクスノキがあります。できる限り緑を残すという言い方をするのではなくて、そういった貴重なものを残す、そういったものを緑の核としていく。そこからまちづくり、中野のこの場所に合ったまちづくりというものが始まるのではないかと思います。
 そして、例えばいろいろなところで、今は容積率が400%ですとか、600%ですとかという、商業地区と、それから近隣商業の違いとかが出ていて、どちらかというと、このまま読んでいくと、全部が高度利用のほうに移っていくのかなという気がします。
 それと、あと警察大学の中にしても、大学が来ます、そのほかの施設も来ますということだったら、環境と共生というけれども、どこに環境の入り込むすきがあるのかなという気がします。いろいろ言ってわからなくなってしまって済みませんけれども、土地利用というのは、経済活動のためだけにあるわけではないと思うんです。私たちは消費活動をするためだけに生活しているわけではないと思うんです。まちのあり方というものも、すべてのお金で解決しない、その辺のところを何とか、大変なのはわかりますけれども、折り合いをつけて、そこに住む人のことを考えてくださるのが行政だと思うので、もうちょっと区民のほうを向いて計画をしていただけたらと思います。

宮川委員

 大学を誘致すると書いてありますけれども、確かに大学のほうが震災時に区民に校庭とかキャンパスを開放してくれるのであれば、防災上は商業施設とかマンションに比べたらずっと好ましいと思われるんですけれども、実際に具体的に中野区に移りたいと言っている大学があるのでしょうか。

中野駅周辺整備担当課長

 御意見ありがとうございました。まず、加藤(ま)さんから、いろいろ御意見をいただきましてありがとうございました。御意見は御意見として伺っております。それで、1つ、一体だれに対して計画をつくっているのかということですが、これは区民です。私どもはこういった計画をつくる一番の目的は、区民福祉の向上であると思います。つまり、こういった手段を使うことによって、そういった区民生活をより豊かに、快適にするということ、これは行政の目的かと思っております。
 それから、大学の件でございますけれども、これは、現在、どこそこ大学が何年ごろ、どういうふうにというのはまだ具体的にお示ししたりする段階ではございません。ただ、いずれにしましても、区がここに大学を持ってきたいという目的にかなうところに来ていただければと考えております。
 以上です。

副会長

 加藤(ま)さん、宮川さん、今の答えでよろしいですか。一応要望ということで、それは意見は意見としてお聞きした。それから、学校については、まだ具体的なものがないということです。

佐々木委員

 ほかの方から御意見がないようなので、1つだけ、これで区民のためとおっしゃったんで、大体都市開発をやるときに、大きく分けて、全体像が出ているところを見ていただいて、警察大学校跡地というのは、国が今度は民間売却なり区が区立公園として買ったりという、都が買ってくれていいものをつくってくれるという話は、各会派に頼んであるんですけれども、だれも引っ張ってきてくれないので、メトロポリタン劇場は東京都がつくって、維持費は都が持ってやってくれているんですけれども、中野区に歓迎施設を持ってきてくれる都議会議員さんはいないのかなというのが非常に悲しいんですけれども、少なくとも、区が買うか、あるいは民間に開発させるかで、お考えだと思うんです。そういった歓迎施設、都営、国営が全くない中野区、どうにか動きを起こしてくれないかなというのが1つあります。
 それから、だから、この辺は区が買うとか、民間が買って、新たな開発ですから、何か誘導するというのは考えやすいんですけれども、今、それからサンプラザ、中野区役所もそうでしょう。中野四丁目だ五丁目だ、あるいは中野駅だというのは、既に開発が1度されている。何らかの利用が民間でされている場所です。それで、ここはこういうふうに変わってほしいというのは、区民のためだという話と、これは、そこに財産を持っている地権者、借地権者といった地権者の方々がいらっしゃって、その方々だって、自分の財産ですから、将来のことを考えないはずないんです。
 正直言って、この案が大分いろいろ1年ぐらい議論されているんですけれども、この辺の大きな地権者さんが、区から説明を受けて、どういう御意向ですかと、これは、この次、また大きなビルに建て替えていってここで商売を継続したいというふうに、今の時点では思っているとか、もう古いんで、10年以内には建て直しをしたいと思っているとか、ここは売っちゃって、どこかに拠点移動したいんだとか、そういう意向の調査とあれは1回も受けていないよと、そんな話は区からないよというところで、民間が持っている地域について、随分でき上がってきているなと。
 サンモールとブロードウェイについて、1回か何か説明に都市計画課が来てこれを説明したというんですけれども、御意向を個別に地権者ごとに聞いたケースはないようで、どういう計画を持っているのかというのを聞いたことがないよと、区がきれいにつくった計画というのは、そういう形で今まで全部いろいろなところがぽしゃってきているんです。だから、もう少し民間地というのは、地権者の権利とか希望というのは、財産権利ですから、一応は聞いた上で、できる限り協力を得られるような方向に、区の希望としてはこうなんですということを地権者の人と話していかないとできないんじゃないかなと思うんです。
 だから、本当にこれは地権者の大きい者から、職業でも何でもいいんですけれども、意向を聞かれましたか。いつごろまでに建て直すとか、丸井のデパートをあそこにもう1度建て直すのかとか、西武信金があそこに本店を置きっ放しにするつもりなのかとか、ブロードウェイさんはあそこで建て直すのかとか、どういう予定なのかというのはどのぐらいヒアリングが進んで、ちゃんと地権者の意見を聞いていらっしゃるんでしょうか。

まちづくり総合調整担当部長

 地元の話だと思いますけれども、私どもは、既成市街地、今民間の方々が住まっているところですけれども、これについては、昨年度の検討委員会の中でも、皆さんのいろいろ意向を伺いながらまちをつくっていくということでまとめをさせていただいております。
 そういうことで、私どもの勉強会をそれぞれサンモール、ブロードウェイ、囲町地区で立ち上げております。地域の皆様にはいろいろな意見があるということで、私どもは、きょうお示ししたようなものは「考え方」でお示ししますけれども、細かいところについては、皆さんと一緒に考えていこうということでございます。このように勉強会を進めており、また、このまちづくり計画等を進行の過程において、勉強会の深度を深めていきたいと思っています。
 それから、今幾つかの大きな店舗なり商業関係のお名前も出ましたけれども、そういったところとは、昨年いろいろ御意見は伺っていますけれども、こちらが具体的な内容というところまでいっていないというのもあるかもわかりませんけれども、まだ具体的なお話までは至っておりません。大規模というと語弊もありますけれども、そういった関係の方にお話を伺った調査などはしたんですけれども、私どもとしては、大小にかかわらず、地域の皆さんの勉強会という形が一番いいのかなと思っております。
 それと、もう1つ、区民というお話が出ましたけれども、私どもは、課長もお答えいたしましたように、区民のためにまちづくりをやっていくんだということには変わりないわけですけれども、その区民のいろいろな活動、例えば区民がこのまちで生活していく、それから、都市活動をここで営んでいくというようないろいろな面にも視点を当てながらまちづくりを行っていく必要があります。このまちで都市活動をする来街者の方もいらっしゃるわけで、まちづくりはそういったことも含めて考えていかなければいけないと思っております。

佐々木委員

 はっきり言って、今お答えがありましたけれども、大手の地主の方々は知っていますから、昔から、おじさんと言っていた人とかを知っていますから、説明を受けたというか、確かに去年の会には、町会長にだれを推薦してくださいというのは来たというのは聞いているんですが、そこの地権者さんたち、その人が自分の地域の代表だといって選ばれたんだと知らない人たちが全然いるんです。
 ですから、本当に地権者の協力を得られないと、まちを簡単に変えていけるんですかという部分はあって、例えば丸井さんは物すごい坪数を三丁目で使っているので、その意向は本当にどのあたりまで聞かれているのか。私が聞いた人は、全然区の説明を受けていないとおっしゃっていたし、そのあたりが、聞くだけでいいんです。こういう意向を持っているなと、もしかしたら、お願いすることもあって、それはちょっととか、そのかわり、ここに建て直さなくてもいいですよというんだったら、駅の周辺の広場をつくると言っていますけれども、どこか今度は新たに開発するところに移行させてあげれば、その空地はできるわけです。
 そういう形の中で広場をつくるとか、それが都市計画らしく私は聞こえるんです。だから、地権者の意向をうまく聞き取りながら、その中でつくっていけるまちづくりは既成市街区にとってはとても大事だし、その材料が全く公有地をうまく使うという形で再編させるという考えはないのかなと。個別に全部やっちゃったら、全部既成で使ってしまった土地になっちゃいます。使えるものがなくなるんです。既成市街地の再開発というか、再整備は物すごく難しくなると思っていますので、聞いてもいないで無理だというので、ここはここ、ここはここの開発に向けちゃっていいのかなと、そんな話があったら言ってくれればよかったのにということになりはしないかなというのが、地権者と話している私としては非常に下手だなと思っている点なので、ぜひ意向調査は、私有財産ですから、それを区の方向に協力してもらうという、それがイニシアチブではないかなという部分もありますので、調査ぐらいしてほしいなというふうに思います。

かせ委員

 佐々木さんの発言を聞いていて、全くそのとおりだと思うところが多々ありました。特に私も駅周辺でいろいろな方とお話ししますけれども、こういう計画、関心のある人は別として、知らない、それでいて、こういうように大きく絵が描かれてしまうということになると、これが具体的になればなるほど、おかしいんじゃないかという話になるというふうに思うんです。これは私も全く同感です。
 それと、もともとこの地域の計画というのが、当初の計画では、駅周辺といっても、ほとんど警察大学校の跡地と駅前広場と、限られたところだったんです。一応このことについては、計画としては考えられるよということだけれども、これは将来にわたる計画ということで、そういう議論がされてきたわけです。それが、ここへ来て、これだけ細かくエリアを区切ったということになるから、ますます混乱してしまうんじゃないかというふうに私も感じます。
 それと、私もこれを見てみて、実現性はあるのか、こういう議論もありましたけれども、そのことについても、私も全くそのとおりだと思うんです。例えば私どももこれまで財務省であるとか、それから都市機構であるとか、再三再四にわたりまして、訪問したり、あるいはいろいろの自治体、目黒区でありますとか、杉並でありますとか、いろいろなところで調査はしているんですけれども、そういったところで聞いてきたお話によっても、中野区のやっている方向というのはちょっと違うんではないかなというふうに感じております。
 例えばこの警察大学校の跡地についてですけれども、これを開発するためには、まず財務省から買わなきゃいけないでしょう。それで、買うときには、関東地方審議会で諮られてゴーサインが出なければ買えないということになるんですが、そのときに必要なものとしては、いろいろな条件があるわけなんです。例えば地区計画を示してもらうとか、それから、地区の中の利用方法についても、非常に具体的なものが求められていく。
 例えば公園であれば、都立公園から国立公園から、さまざまな方法があるんだけれども、やり方によっては、国立であればほとんど区の持ち出しは少ないし、それから、区が実際やるということになれば、3分の1は国費でというような方法もあるし、さまざまな方法があります。防災街区整備公園という方法もあります。そういった具体的な手法とどういうふうに配置をするのかということがまず決まっていないと、審議のしようがないと言っていました。
 それから、大学については、これは国有地の払い下げについては、半分補助をするというような制度もあるようで、その方法を使うと、非常に安く上がるということですけれども、その場合でも、どこの大学が来て、どのような配置にするのかという具体的な方法がないと、審議の俎上に上がらないというふうに私たちが説明していました。ですから、そういったことになりますと、この計画でどうなるのかということが全く見えていません。
 それから、道路の問題についても聞いてきたんですけれども、いわゆる出口道路ですけれども、大体都市計画決定されているわけです。都市計画決定をして、それで、その決定されたものについて、後から民間主導で開発するときに、そこを払ってもらうというのは非常に難しいんではないかというのが財務省の方のお話でした。もしも、そういうことになれば、これは相当なボーナスをつけないと買わないんじゃないかというようなことも言っていました。一番安上がりなのは、区が直接やるのが一番安いんですよねなんてことを言っていました。このように具体的な話をしてくると、中野区の進めている方法というのが極めて具体的ではない。それから、実現性がますます困難であるというふうに私たちは感じざるを得ないんです。
 それで、このスケジュールの問題についてお聞きしたいんですが、前回は、11月中に都市計画審議会の手続に入りたいなんてことを言っていましたけれども、現在の状況では、実は議会では、9月の早々にたたき台というのが出て、それから、今回またNo.2というのが出て、委員会の審議では、No.3が出るようなこともちょっと言っていましたけれども、こういうようなことを言っていると、一体全体いつまとまるかというのがわからない。説明されていないという状況です。
 そうしますと、今後のスケジュールに対してどうなるのか。もし、私がこういうまとまった何も具体的なものがないという中では、相当時間をかけて、区民と議論して、納得がいくものにしていく。そういう意味からすれば、いい機会なのかなというふうに感じるわけですけれども、そういったスケジュールについてどうなっているのか教えてください。

まちづくり総合調整担当部長

 財務省等へ行かれてお調べということでございますけれども、私どもは、区として一番メリットのある望ましい整備手法をきちんと検証した上で採用していきたいと考えております。その中で、開発者負担というのはかなり有力な方法ではないかというふうに思っております。
 それからもう1つ、工期でございますけれども、今週の議会で、中野駅周辺警察大学校等跡地の特別委員会の中で、これは幾つか質問を受けた中で、中野駅というのは、この中野駅周辺のまちづくりにとって非常に重要な要素であるということで、この中野駅の整備について、きちんと検討するようにというようなお話がありました。私どもはこれから委託調査を出し検討をしたいと思っております。そうしたことも踏まえ、次回の特別委員会に今後のスケジュールをお示しする予定です。
 中野駅のことを検討するために、しばらく時間をいただきたいというような答弁をさせていただいたところでございまして、次回11月9日の特別委員会までにまとめたいと考えているところでございます。

かせ委員

 駅の問題等々、次回にということですけれども、そういうことではなくて、それは延びているということなんでしょうけれども、そもそもの今後のスケジュールはどうなるのかという大づかみのところで示せませんか。前のスケジュールというのは、ほぼ現実的ではなくなってきたわけでしょう。

まちづくり総合調整担当部長

 先ほどもお答えさせていただきましたように、特別委員会等で意見もございまして、しばらく時間が欲しいということで、現在どのぐらい時間がかかるのかというような検討をいたしておりますので、次の特別委員会までしばらく時間をいただきたいと思います。

副会長

 今回示されているのが素案ということで、周知徹底はこれからある意味では始まるのではないでしょうか。段階を置いてだんだん具体化していく。それから、財政的な裏づけもはっきりしていかないと、最後まで、最終的にはまちづくりに入れませんから、ですから、今そういう一番最初の段階、取っかかりのところだということで御理解いただきたいと思うんです。

むとう委員

 1点教えていただきたいんですけれども、これからの中野駅の周辺のまちづくりがこういう形で進行しているということで、きょうの都計審に報告があったということなんですけれども、今後こういったまちづくりの計画が進められていく中で、都計審としてのかかわりというのはどういう部分で具体的に出てくるのかというところを教えてください。

事務局

 それでは、事務局のほうからお答え申し上げます。 これまでの経過を御説明申し上げますと、以前のこの審議会の中で、情報提供をタイムリーに願いたいということがありまして、その時点ごとに一定のまとまり、あるいは議論が固まるごとに御説明をさせてもらっております。きょうは今期の最後の日程でございますが、現時点でのたたき台No.2を御説明した、そういうことでございます。
 委員へのお答えでございますけれども、今後、都市計画審議会としては、この基本計画がまとまり、都市計画の決定にかかわる前段階で、都市計画審議会に区長から諮問を申し上げて、それにかかわる審議をいただいて答申いただく。それが、いわば正式といいますか、都市計画審議会の都市計画にかかわります審議会の基本的な向き合い方でございます。あとは関連いたしまして、その時点ごと、開催するごと、あるいは私どものほうの計画の進捗状況について、タイムリーに報告させてもらうことがあろうかと思ってございます。
 そういう中で、各委員に適切に情報提供いたし、正式な都市計画審議会の諮問にかかわります御審議に、そういう意味では御判断いただくための材料を提供していくというものと考えてございます。

まちづくり総合調整担当部長

 都市計画審議会、いろいろこれから御審議をいただく案件というのは、今、まだはっきり決まっているわけではございませんけれども、例えば地区計画で規制誘導していきたいというようなことがありまして、地区計画、これは今のところ都決定だろうと思っておりますけれども、そういった都市計画案件を出す。それから、必要に応じて都市施設がございます。公園があるかどうかわかりませんけれども、そういった公園、道路とかいう施設、そういったものについて、都市計画案件として、当審議会に御審議をいただくということになろうかと思っております。
 中野駅周辺のまちづくりに関しては、委員の方々から短い時間では審議ができないということでいろいろな情報を知っておきたいということで、これまでもずっと関連の御報告をさせていただいております。このような御報告も踏まえていただきながら、関連案件の御審議をしていただく。その件を今、私どもの参事のほうから御説明をさせていただいたものと思っております。

むとう委員

 これからそういう重要なことを決定をしていかなければいけなくなってくるわけですから、その前段として、こういうことをきちんと知っておきたいということで、こういう報告は本当に歓迎すべきことだというふうに思っています。
 それで、こういうせっかく報告を受けて、きょうも本当にいろいろな御意見が出されました。課長のほうで、承りましたみたいな形でお返事されておりますけれども、こういった意見がいろいろな場面でこれからもさまざま区民からたたき台をもとに御意見を伺っていくことになるんだと思うんですけれども、その御意見が、区民の中でいつも不満に思うのは、どこにどう反映していってくださるのかなというところがなかなか見えてこないもどかしさはあるわけです。聞きおきましたということで聞き流されているんではないかという不安がすごくあるんですけれども、きょうの説明を受けて、委員の方からさまざまな御意見が出てきたことが聞き流されることなく、しっかりと受けとめて、次のたたき台のNo.3にしっかりと反映をぜひしていっていただきたいというのをお願いしたいと思います。

伊東委員

 ごく手短に、第1章は基本的な考え方ということで、先ほど吉村委員のほうもお話がありましたように、基本的な考え方がいきなりコンセプトに飛んでしまっているということで、確かにこの中野駅周辺というものがどういう位置づけにあるのか。それは、東京都内における中野駅周辺の位置づけ、もちろん、中央線沿線における中野駅周辺の位置づけ、そして、なおかつ中野区全体における駅周辺の位置づけというものが乏しい。アピールが足りないんじゃないか。
 と申しますのは、くしくも考え方の2行目、「東京への人口集中の受け皿となってきた」。これが本当に中野の現状ではないか。ずっと受け皿のままで来て、このまま先も受け皿でいいのか。この中野駅周辺が受け皿ということから脱却するためにどういう方針を打ち出すのか。その辺まで踏み込んだ議論、そして、ここから中野区全体に及ぼす影響、そして、中央線に及ぼす影響、東京都に及ぼす影響というものをもっと踏み込んだ考え方といいますのは、私もいろいろ調べてみましたけれども、確かに人口は多いです。人口密度も高いです。
 そのかわり、中野区の就労人口というのは、23区で一番低いと言ってもいいような、要するに、人は住んでいるんだけれども、働く場所はない。そして、それに伴い区税収入も上がっていないというようなこともあります。つまり、この基本的な考え方、そして、中野が抱える課題というものは、これはそのままどう駅周辺に課せられた課題なのかというのをはっきりと打ち出して、強い姿勢で望まなければいけないと思います。
 その一方で、これからの時代は環境にも配慮していかなければならない、そういう開発、まちづくりが望まれるんだということで、そこをしっかり踏まえて、強い姿勢をもっと示してほしい。ですから、にぎわいも、中野区全体のにぎわいをここでしょって立つんだと。例えばお隣の杉並区でしたらば、中央線沿線に4つの駅があるわけです。中野区は、東中野、中野駅、2つしかありません。これを1つとりましても、大きな差がある。特に東中野駅に関しましては、面的な広がりは確保しにくい。どうしても線的な広がりしか確保できない。
 今中野駅周辺にとっては、2つしかない駅の1つだけれども、面的な広がりを持つことが可能なんですか。それをどういうふうに中野の未来に資するかということ。そこまで考えて、強くアピールする。その辺の考え方をちゃんと示していただけたら……。いきなり各論に飛んでいるようで、その辺が足りないのかなと。そして、きょう都計審で諮る内容もその辺にもっと重点を置いたものがあってもいいのかな。余り各論に踏み込んでいきますと、ほかの審議会あるいは委員会の範疇に踏み込むことになりますので、都市計画を審議する場として考えて提案、説明をいただけたらと思っております。

副会長

 どうもありがとうございました。何か特に答えは……。

事務局

 特にございません。御意見として賜りました。ありがとうございました。

飯島委員

 内容については、我々は特別委員会のメンバーでもありますから、踏み込むのはやめますし、この前お話を申し上げたとおりです。ですから、時間をかけておやりなさいとしか言いようがありません。
 情報提供とか、あるいはそのときそのときのタイムリーな御報告というのは非常に大事なことだと思います。ただ、都市計画審議会の意見を加味する、あるいは御要望を聞く、そういう会ならそういう会にすべきです。一体どういうものなのかということをちゃんとはっきりさせていただかないと、議論の角度あるいは質問の角度、これはそれぞれの方がそれぞれの思いで発言をされることについては構わないんですけれども、しかし、一体事務局は那辺に意図してこういうことをされているのか。そのことをよくはっきりさせないといけないだろうと思います。
 都市計画審議会の委員の皆さんに、いずれ都市計画案件、事案がかかって、その判断を求める際に情報を提供するというならば、確定した正確な情報を提供すべきです。わからないようなこととか、検討経過の途中経過のようなことをその都度その都度入れられることについては、タイムリー性は認めたとしても、正確性を欠くんだとすれば、これはかえって判断に混乱を起こす可能性すらある。それだって、事務局は十分答弁もできれば説明もできる。そういうものとして一つ一つの報告を扱うことが必要ではないのかなと私はこう思っていますので、ぜひ周到な準備をされて、報告をされるなら、私はした方がいいと思います。そうではなくて、その辺はまだはっきりしていませんということを報告をされるような舞台として都市計画審議会が適当かどうかということについては疑問を申し上げておきたいと思います。
 それからもう1つ、このたたき台とか何とかというものの位置づけをちゃんとそれははっきりさせていないところに1つ問題があるんだろうと思うので、この前に、もう少し厚いものがありました。それは考え方というのを取りまとめたはずであって、その考え方の中には、多少課題の抽出、コンセプト云々なんてことも書いてあったわけでありまして、そういう一連の資料の上にものがあるんだというふうに事務局サイドは御理解をしないといけないと思うんです。
 ですから、ここでは、議会でこれを報告しているわけではないんです。都計審という極めてタイミングのあく、間のあいている中で、継続的に報告がされているわけではありませんから、必要ならば必要な資料をきちっと、ここからここという形でお出しをしていただかないと、これは皆さんは、間をつなぐことができない。我々しか知らないという、そういうギャップがあるようなことで、果たして都市計画審議会の委員の皆さんに対する説明でいいのかどうか。こういうことについては、きょう、ずっとお話を伺っていて、皆さんそれぞれお考えがあって話をしたい、また、意見も申し上げたい、そういうのはよくわかりますけれども、同時に、そういう都市計画審議会に出されている報告の性格ということについては、十分事務局としても吟味をされて対処をされるように、これは要望しておきます。

副会長

 どうもありがとうございました。事務局、何か答えることはありますか。

事務局

 特にございません。

加藤(ま)委員

 間、間に報告をお願いしますと言ったのは私だったと思うんですけれども、もっと踏み込んだ報告をできればしていただきたいと思うんです。例えば、警察大学跡地については、私は大変興味があるから、自分からいろいろなところに出向いていって、情報を集めたりしています。ただ、ここに集まられるほかの委員の方たちは、そこまでしていらっしゃらないかもしれない。でも、皆さんが最終的には諮られたものにこたえていく。大変責任のある仕事をしているんだと思います。
 例えばきのうは、区議会の特別委員会がありました。そこには11件の陳情がかかっていた。その陳情の内容はこうであった。それに対して、事務局はこう考える。また、それに参加していらっしゃる区民の皆さんはどう答えたか。また、それがこういう次のたたき台にどう生かされていくのか。そういったことをぜひこういう場でちゃんと示していただきたいと思います。
 もし、できるのであれば、昨日のことを少し皆さんにお話ししていただけたらと思います。

事務局

 今お2人の委員から、この審議会にかかわります情報提供のありようの御意見をいただきました。区といたしましては、当初、そういったタイムリーな情報提供をという御意見をいただきまして、何回か御説明してきた機会がございました。今回、たたき台のNo.2といいますか、途中経過のところで、多分にまだ確定しておらない話をさせていただく。あるいはきょうのこの場では御意見を賜りますということでお答えした経過がございますけれども、基本的には、先ほど飯島委員からの御説明がありましたように、この都市計画審議会の中で御説明できる形の整理をした上での情報提供として、そういうふうにさせていただきたいと考えてございます。
 したがって、後段加藤(ま)委員のほうで、とにかくタイムリーに情報提供を今後とも願いたいというところの御意見も確かにございますけれども、都市計画審議会のほうの事務局の立場といたしましては、タイムリーさも当然ありますけれども、その内容の性格づけ、あるいは計画全体のかかわり方を絶えず留意しながら、審議会の日程の中に入れ込み御説明をしていきたい、そう考えてございます。よろしく御理解のほどをお願い申し上げます。

佐々木委員

 今の関連なんですが、今の事務局の服部参事の御意見と、飯島さんの御意見は、今回は私はちょっと違うんではないか。今区が進めているのは、作案過程の情報公開を区長は明言されています。作案過程というのは、決定していることではないんです。こういう意見もある、こういう意見もあるということを区民に対して公表しつつ、作案をしていくべきだろうというので、はっきり言って、区議会の議事録とかを公開、CATVでの放映というのも、その方向で進まれて、あそこも決まったことではない部分がいっぱい出てくるわけです。それで混乱しちゃうような委員ではいけないだろうな。これは、あくまで意見形成過程で、ここにいずれかけられてくるわけです。
 先ほど私が申し上げた、ここではこういうぐあいになっていますというと、審議する立場からとしては、防災と言っていらっしゃるけれども、ないですねというのを先に言っておいて、それを吸収していただいて、作案のほうの委員会にフィードバックしていただいて、それは表現しないといけないなとかいうのであれば、案ももっといいものが出てきて、審議するときに、ある程度のことがわかっていたほうが現実にはいいんではないかな。
 私も責めているように聞こえるかもしれませんけれども、責めているのではなくて、あくまでさっき言った採算とか経済性というものも抑えた形のものにつくっていってくださいねということをここで言っておいていただいて、課長、部長にそれを頭に入れていただいて、作案過程に入れていっていただきたい。都市計画に出てくるときには、基本的なことでまたもとに戻せとか、できないと思うんです。ですから、ある意味では、審議を最終的にしてもらうところに対して、こうやって途中でも意見を聞いて、フィードバックしておいてもらうことは、審議会の内容的な深さとか短い期間でのオーケーということを考えると、ぜひこれはやっていただきたいなと。
 今言っていることは、不確かではないかと怒っているのではなくて、吉村委員もおっしゃっていましたけれども、文句ではないんです。こうなんではないですかと、これが上がってきたらば、ここは欠けているという議論になっちゃいますよということを事前に言っているので、それを計画自体にうまく生かしながらやっていって、これは絶対聞いておくべきだと思うんです。そういった意味では、不確かなものであっても、途中での情報を適宜にタイムリーに出していただいているということは、審議委員たちは審議する段階では必ず同じことを言うと思いますので、そういった意味での構成だとかチェックはできているんですかというのはぜひ聞くべきだというふうに考えております。それでお願いしたいと思います。

飯島委員

 会議の公開は否定をして申し上げたつもりではありません。ですから、私の発言に関しては、佐々木さんのおっしゃっていることは当たらないと思います。私が申し上げているのは、都市計画審議会に報告事項として上がっている件と、それから、御意見を伺いますということで情報を提供していることとは違うんだと。この会は一体どういう会なのかをはっきりさせなさい。委員の皆さんから、区が示した途中経過ですから、改めて審議会の委員の皆さんの御意見も伺いますという会ならば、そうすべきなんです。
 情報提供は、では、それは意見は申し上げたことは受けとめておきましょうといえば、どなたかも懸念を表明されたように、それは受けとめられただけであって、どの段階については、佐々木さんが考えているような、いわばプラン策定の中に都市計画審議会の皆さんの委員としての御意見として、これがどうなるかについては何の保障もなければ担保もない。そういう会議はやるべきではないだろう。
 どうせおやりになるなら、きちっと意見を示しますよ、皆さんからの意見を聞かせてください、今つくっているものについて、都市計画審議会の皆さんの御意見を伺いたいんだというふうにしてやるんならおやりになるべきであるし、単に報告事項として、今こういうふうになっていますということで、説明に関する質疑をするというだけなら、これはまた別の問題になってしまうでしょう。ですから、位置づけ、報告事項がどうされているのか。少なくとも都市計画審議会の皆さんの意見をきょうは伺いますというやり方をするなら、そういうやり方をされるべきだと。
 そして、それならば、多少ファジーな部分があるとしても、これはいいでしょう。しかし、報告事項というのは、一端の部分のあるところまでの結論が得られているからこそ、報告をするんであって、その辺の仕切りをきちっとされるべきではありませんか、こういう趣旨で申し上げたつもりです。ですから、都市計画審議会の皆さんの意見をまちづくり計画素案なのかたたき台なのか、いつの段階かわかりませんけれども、案をとって計画をする前には、1度御意見を伺いましょう、皆さん、おっしゃってくださいというなら、そういう会をきちっとして、セットされてやるべきでしょう。途中で皆さんの判断の御参考にというのは、その段階での極めて正確な情報を提供すべきだと。それは余りにもファジーであってはならないだろうというふうなことで申し上げたつもりです。

事務局

 私のほうの言葉が足らずに大変恐縮でございます。私も改めて都市計画審議会の取り扱いについて、つまり、報告案件か、あるいは他の案件か、そういう位置づけ、これを明確に今後もいたしまして取り扱わせていただきたいと、改めてそういう感じをいたしました。つまり、先ほども飯島委員のほうからも御指摘がありましたところでありますけれども、位置づけを明確にして扱っていきたい。これは、当然審議会の中でございますので、単に私たちのほうが事務局が報告案件として簡単に流さないで、例えば今回は、区のこういう考え方あるいは案についての御意見をいただく場面は明確に御案内を申し上げた上で、その場面を設ける、それからあるいは一般的に報告事案としてさせてもらう事案、そういったことで明確に今後させていただきながら扱っていきたいと考えてございます。ありがとうございました。

加藤(ま)委員

 少し具体的なことなんですけれども、私は警察大学の跡地と同様に、二丁目の開発というのが大変気になっています。ここは地権者の方が余りいらっしゃらないところで、高度化が図られるというような表現がされていますけれども、その土地の中だけで話し合いなり勉強会なりがされているとしたらば、その周辺にいる人たちに対する影響というものが余り考えられなくて終わってしまうのではないかと思うんです。
 今までも、土地のゾーニングされた中で、容積率が幾つとか、建ぺい率が幾つとかと決まってしまうと、そこの土地を持った人はそれをいっぱい使う可能性というのはすごく大きいわけです。それに対して、それが法律で合っていれば、隣の人は何も言えない。場合によっては、塀1つ隔てて、または30センチだけのところにどんと高いものが建ってしまうかもしれない。また、境界線ぎりぎりに地下も掘られてしまうかもしれない。それは周りの人にとってすごく脅威だと思うんです。
 あと、そこの二丁目の場合、大きなものができるということですけれども、そうした場合には、今あそこを見ていただければわかるけれども、中野は比較的高い建物が少ないですから、空が見える。この空が見えるということは、環境の中で大変重要な資質だと思います。そういったものがその土地に建てられることで奪われていってしまうとしたらば、その土地の地権者なり当事者だけではなくて、その周囲の人たちも含めた勉強会をぜひお願いしたいと思います。

副会長

 ほかに何かございますか。一応予定した時間、2時間ほどたちましたので、もし、何もなければ、きょうの報告会は……。

佐々木委員

 1つだけ、たしか、次回の都市計画審議会からメンバーがかわりますよね。私のほうの工産会代表という形で推薦委員という形は今度はかわる予定もあるんです。ということは、次回からは新しい人が来ればいいということになります。そうであれば、最後に2年間やらせていただいた、私はかわりますので、まずはお礼は本当にいろいろな方にお教えをいただく関係で、私は都市計画とか建築家ではないので、区議会議員でもないので、その辺を助けていただきながら議論をありがとうございました。
 ただ、感じたことは、ぜひ今後の審議会運営に生かしていただきたいというのは、都市計画が実現しない計画を幾ら出されても、時間と、それにかかわった役人さんたちの人件費も含めて、大きなむだだと思うんです。そういった意味では、実現する計画という部分をもっと掘り下げた都市計画審議会に、それも、どのくらいの期間でというようなことをこの中野区の1住民としても、事業者としても、ぜひそっちの方向にもっと引っ張っていって、そのための審議会になっているだろうか。
 私が一番申し上げたのは、民間の所有の土地利用を変えるということは、その地権者さんたちの意向をそちらのほうに誘導するためにはどうしたらいいだろうか。ただ規制するだけではなくて、まちづくりに協力させるには、どういうテクニックがあるんだろうかというあたりをぜひ事務局とは言わないで、実際に執行している部門のほうから出してもらうように審議会を今後やっていっていただきたい。
 私は随分、会長にまで、大先生にまでかみつかせていただいたんですが、議論が出るようにやっていくのは非常に勉強させていただいたんです。それぞれの立場で、意見の出ない委員さんは、これは特に公募の方はよろしいんですけれども、会派、区議会枠、あるいは何とか枠という形で出していただくところには、そこの分野の意見を言うために枠としてとられたんでしょうから、これの出席の悪いところには、次回委嘱する際に出ていただくようにお願いするような方をメンバーにする方向で考えていただきたい。そこの意見を聞きたいなと思うときに、いらっしゃらないというところは非常にまずいんではないか。
 もう1つは、専門委員の方々とか、学会枠の先生方を委員にされていらっしゃるんですけれども、まさにその分野で御意見を聞きたいというときに、いらっしゃらない方をなぜ委員に委嘱されていらっしゃるんですか。
 専門委員の方々がどう考えるかというのをいろいろな形で、こういうケースとこういうケースがありますよという形で、専門委員という方々をお願いしているんではないのか。その専門委員の方々は、この審議会の専門委員と聞いておるんですが、出席されて、私が直接聞いて御意見を言ってもらったことはあるんですけれども見えない。これでは、本当に内容のある審議会にしていけるんでしょうかということで、2年間本当に勉強させていただいて、疲れ切ったんですけれども、今後の審議会というものについて、ぜひお残りいただく委員の方々、あるいは区議会各会派の方々、それから、事務局、会長になられるような方々は、この審議会の本当にこれはすごい役割を持ったところで、私もすごく緊張したんですけれども、役割の重さを考えていただいて、いい内容に今後さらにしていっていただきたいと思います。
 いろいろな御意見を期間中申し上げさせていただきまして、聞いていただきまして本当にありがとうございました。
 次回から、うちの工産会の会長が出たいと言っておりますので、よろしくお願いいたします。

副会長

 それでは、非常に貴重な意見等をいただきました。これらにつきましては、事務当局のほうでは、先ほどいろいろありましたけれども、できるだけ生かすような形で、次のたたき台ができるものだというふうに期待しております。
 それでは、本日の審議会はこれで終了いたします。
 なお、事務局から連絡がありますか。

事務局

 佐々木委員が最後のほうに締めのような発言をされましたが、改めて事務局のほうから御案内申し上げます。
 先ほど冒頭に、第15期の最後ということで御案内いたしましたけれども、この第15期の中野区都市計画審議会は10月24日、今週末で任期が満了でございます。したがいまして、きょうの審議会をもちまして、15期の委員の皆様は最後でございます。この間、振り返りますと、ちょうど用途地域地区の見直しの原案作成を初めといたしまして、区長の諮問に対する答申や審議など、2年間本当にありがとうございました。次の16期におきましては、中野駅周辺のまちづくりとか、あるいは新しい形での中野のまちづくりにかかわります御審議をいただきたく思ってございます。
 なお、今後の日程、簡単に申し上げますと、第16期の日程につきましては、来月、11月18日に、新しいメンバーによります第1回目の都市計画審議会を予定しているところでございます。区民の公募の方、あるいは団体推薦の方、あるいは議員の各位の方々、また改めて別途御案内申し上げますので、その際、またよろしくお願い申し上げます。
 本当にありがとうございました。

お問い合わせ

このページは都市基盤部 都市計画課が担当しています。

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