平成20年度 第2回中野区都市計画審議会会議録

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更新日:2023年8月3日

日時

平成20年7月23日(金曜日)午後1時半

場所

中野区役所 4階 区議会第1委員会室

次第

1.報告事項

(1)「東京都市計画都市再開発の方針」及び「東京都市計画住宅市街地の開発整備の方針」の変更に係る東京都素案について

(2)中野区都市計画マスタープラン改定の基本的考え方について

(3)西武新宿線の連続立体交差事業について

2.その他

出席委員

森委員、矢島委員、勝木委員、村木委員、峰岸委員、堀委員、樋口委員、五味委員、戸矢崎委員、赤星委員、下田委員、伊丹委員、鹿又委員、飯島委員、かせ委員

事務局

登都市整備部都市計画担当課長(都市整備部住宅担当課長兼務)

幹事

  • 石井都市整備部長
  • 田中都市整備部都市計画調整担当課長
  • 角都市整備部南部地域まちづくり担当課長
  • 上村都市整備部中部地域まちづくり担当課長
  • 萩原都市整備部北部地域まちづくり担当課長(都市整備部西部新宿線沿線まちづくり担当課長兼務)
  • 遠山都市整備部土木・交通担当課長
  • 石田都市整備部公園・道路担当課長
  • 豊川都市整備部建築担当課長
  • 佐藤拠点まちづくり推進室長
  • 松前拠点まちづくり推進室拠点まちづくり担当課長
  • 秋元拠点まちづくり推進室中野駅周辺整備担当課長

事務局

 それでは、定足数に達しておりますので、平成20年度第2回中野区都市計画審議会の開会をお願いいたします。

会長

 お暑い中お集まりいただきましてありがとうございます。
 ただいまから、平成20年度第2回中野区都市計画審議会を開会いたします。
 本日の会議でございますが、お手元の次第にございますとおり、報告事項が3件でございます。皆様方の御協力を得ながら円滑に進めたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 議事に入ります前に、委員の異動がございました。御紹介をさせていただきます。
 事務局からお願いいたします。

事務局

 東京都の人事異動に伴いまして、東京都第三建設事務所長様が変わりましたので、御紹介いたします。新しい所長になられました鹿又和夫所長でございます。

鹿又委員

 鹿又でございます。よろしくお願いいたします。

会長

 また、この7月の区の人事異動で幹事の変更もございました。紹介を兼ねて御報告させていただきます。
 事務局からお願いいたします。

事務局

 それでは、新幹事の紹介をさせていただきます。
 7月に新しく公園・道路担当課長となりました石田勝大でございます。

公園・道路担当課長

 公園・道路担当課長を命ぜられました石田でございます。よろしくお願いいたします。

事務局

 それから、新しく7月に再任用職員という形でございますけれども、中野駅周辺整備担当課長となりました秋元順一でございます。

中野駅周辺整備担当課長

 この7月1日付で中野駅周辺整備担当課長といたしまして再任用になりました秋元でございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。

会長

 それでは、早速ですが、式次第に従いまして報告を受けたいと思います。
 報告事項1の都市再開発の方針及び住宅市街地の開発整備の方針の変更に係る東京都の素案について、登幹事から説明をお願いいたします。

都市計画担当課長

 それでは、東京都市計画都市再開発の方針並びに住宅市街地の開発整備の方針の変更に係る東京都の素案につきまして御説明いたします。
 説明資料のページをめくっていただきまして、1ページ目をごらんいただきたいと思います。
 この都市再開発の方針及び住宅市街地の開発整備の方針でございますが、いずれも東京23区全体を一つの区域とするマスタープラン的性格を有する都市計画でありまして、東京都が決定する都市計画でございます。現行のものは平成16年に決定しておりますけれども、東京都は今年度中の改定を目指して、今取り組んでいるところであります。
 この二つの方針につきましては、既に本年2月7日の本審議会におきまして、その都市計画上の位置付けですとか改定へのスケジュール、またそれぞれの方針で定める地区指定の変更箇所などにつきまして、都の検討状況のアウトラインをお示しいたしました。
 今回は東京都の素案が作成されまして、6月2日から16日にかけて公告縦覧が行われまして、8月4日と8日に東京都庁で公聴会の実施が予定されております。ここではまず素案につきまして、その概略を御説明いたします。
 まず、都市再開発方針につきましては、この変更概要に書かれておりますように、方針全般についての大きな変更はございません。事業名などの名称変更に伴う文言修正が主なものでございます。ただ、再開発の促進地区ですとか、誘導地区の地区指定につきましては、事業の進捗にあわせて一定の変更がございます。
 また一方、住宅市街地の開発整備の方針につきましては、東京都住宅マスタープランの改定、これは平成19年3月でございます。それから、住生活基本法の制定等がございまして、それらを踏まえて方針等本文の記述が変更されております。
 では、別冊1というのがございます。横長になっておりますけれども、それをごらんいただきたいと思います。
 都市再開発方針(素案)の抜粋ということでございます。抜粋となっていますけれども、抜粋としたのは後半の区域の表とか地図の部分でございまして、本文そのものは全文を掲載しております。
 まず、1ページ目でございます。基本的事項ですけれども、ここでは1策定の目的で、この方針は、東京の新しい都市づくりビジョンや都市計画区域マスタープランを実効性のあるものとするため、再開発の適正な誘導と計画的な推進を目的として定めるとしております。
 また、2ページの策定の効果でございますけれども、特に2号地区に指定されますと、事業によっては税制の特別措置ですとか容積率の割り増し、あるいは国庫補助などが得られるものもあるということでございます。
 さらに、2ページの3の位置付けですけれども、この方針は、個別の都市計画の上に位置付けられるものと定めております。
 3ページでございます。大きい2の策定の考え方でございますけれども、ここでは区域や地区の指定の考え方を示しております。計画的な再開発が必要な市街地を1号市街地としております。これは23区のほぼ全域が指定されております。
 それから3ページの右下の2、都市再開発法第2条の3第1項第2号関連でございます。これは特に再開発を促進すべき地区ということでございますけれども、再開発の具体的な事業展開を集中的に行っていく地域という位置付けがなされている地区で、いわゆる2号地区と呼ばれております。この素案では、中野区内は9地区が2号地区に位置付けられています。
 次に、5ページになります。4で誘導地区というのがございます。これはまだ2号地区には至らないが、今後2号地区にすべく再開発の機運の醸成を図っていく地区というところでございます。俗に1.5号地区という言い方もされております。素案では中野区内で5地区がこれに位置付けられています。
 具体的な中野区内の地区指定でございますけれども、説明資料の3ページ、4ページをお開きいただきたいと思います。地図がございます。
 左側3ページ、これは現行のものでございます。右側4ページが素案の変更案です。前々回の当審議会で説明した地区指定と同じであります。地図で横線が入っている地区が再開発促進地区、いわゆる2号地区でございます。今回促進地区、2号地区に格上げをしようとしているのは、中野9と記載されたところでございます。右側のページになります。中野四丁目西地区、つまり、警察大学校等跡地でございます。これは具体的に動き出しているということから、現在は誘導地区、1.5号地区でございますけれども、これを2号地区にするということでございます。
 また、中野駅南口で中野8と書いたところがございます。これは中野二丁目地区でございます。これにつきましては、拡大図がございます。区域の一部が拡大されるということでございます。拡大図の中のやや太い横線が入っている部分でございます。これはかなり小さい区域でございますけれども、地元の要望等も踏まえて2号地区に格上げするということでございます。
 次に、誘導地区、1.5号地区の変更に関する部分でございます。
 まず、中野ア、中野駅周辺でございます。ここでは2カ所ございます。中野駅の南側、丸井百貨店ですとか旧桃が丘小学校の裏手の部分でございます。点々のところでございます。今後中野駅周辺まちづくりの機運を高めて進めていこうということから、誘導地区にするというところでございます。
 また、中野アの南東の角の部分になりますが、第九中学校周辺も誘導地区に変更します。ここには中野体育館の移転が予定されております。
 それから、警察大学校等跡地そのものは2号地区への変更を想定しておりますので、今回誘導地区からは削除するということになります。
 それからもう一つの地区がございます。中野オと書かれているところでございます。本町二、三丁目地区でございます。この地図でいきますと、右の下のほうになります。ここは具体的なまちづくりに向けた調査検討が現在進みつつあるということから、誘導地区とするものでございます。
 では次に、住宅市街地の開発整備の方針について御説明いたします。今度は別冊の2という資料をごらんください。
 本文の記述がかなり変更となっております。これは東京都住宅マスタープランが平成19年3月、昨年でございますけれども、改定されました。その記述内容や表現に合わせたということでございます。
 別冊2の15ページ、16ページをお開きいただきたいと思います。新旧対照表でございます。
 東京都の住宅マスタープランですとか住生活基本法、そういった考えに基づきまして方向性が示されるということでございます。特徴的なところは、16ページ左側の変更案の中段の部分でございます。
 ちょっと読み上げますと、「東京における住宅市街地の整備の方向は、かつては住宅・住宅地の大量供給を目的として、都市空間の高度利用や住宅の供給増を図ることに重点が置かれてきたが、成熟社会を迎えつつある中で、住宅市街地の持続可能性を重視する方向へと転換してきている」と記述されております。端的に言いますと、従来は住宅の量的な供給に重点があったが今後は質的な転換を図っていこうということでございます。住宅の質の重視への政策の転換ということでございます。
 次に、東京都内のゾーンの区分、区域分けですね。現行のものと改定案ではやや異なっております。本日お配りした資料でちょっと御説明いたしたいと思います。
 本日お配りした参考資料がございます。ちょっとわかりにくいところがございますので、参考と表になっている資料をごらんいただきたいと思います。よろしいでしょうか。A4の裏表1枚の資料でございます。
 まず、一番上の1、住宅市街地の開発整備の方針のゾーン区分の表をごらんいただきたいと思います。
 改定案では、東京全体を五つのゾーンに分けております。(1)のセンター・コア再生ゾーンから始まりまして、(5)が自然環境保全・活用ゾーンとなっております。これは東京の新しい都市づくりビジョン、平成13年に設定されましたけれども、そのゾーン分けを使っております。このうち上の三つのゾーンが23区内ということで太字になっております。
 (4)核都市広域連携ゾーン、(5)自然環境保全・活用ゾーン、これは多摩地区のほうでございます。
 中野区内は、ほとんどが(3)の都市環境再生ゾーンに入っております。環六の西側ということです。環六の東側がセンター・コア再生ゾーンというふうになっております。センター・コア再生ゾーンは、首都圏の中枢的機能を担う地域ということでございます。これに対して現行では9区分でなっております。
 都市環境再生ゾーンの三つ目のところにございますけれども、現行ですと区部西部・南部と東部・北部の二つに分かれております。中野は西部・南部という位置付けになっております。この辺に新旧の違いがあるということでございます。
 次に参考資料の2の目標に関する表でございます。この下の表でございます。
 これも改定案では、新しい東京都住宅マスタープランの内容に合わせております。特徴的なことは、例えば2で住宅市場の環境整備というところですが、住宅政策全般で民間の住宅市場、あるいはマーケットメカニズムが機能するようなものに整備していこうという観点が打ち出されているということでございます。
 次に、裏面に移っていただきます。3の土地利用の特性や整備の方向の類似性に着目した住宅市街地の類型というところでございます。
 改定案では、四つの類型を挙げております。先ほど東京全体のゾーン分けがございましたけれども、それぞれのゾーンの中にこうした市街地の類型があるということでございます。それが下の表4、地域別の住宅市街地の整備又は開発の方針となります。
 中野区ですと、下の4の表ですと、大半が(3)の都市環境再生ゾーンということになります。その中は、こういう住宅市街地があるということで、2木造住宅密集地域の改善を図る区域、それから3が比較的良好な住環境の地域でございます。それから4になりますけれども、都市基盤が未整備な地域ということでございます。そういった市街地の類型が混在している地区ということになるということでございます。
 次に、この住宅市街地の開発整備の方針で特に重点地区の指定というのがございます。もとの説明資料にまた戻っていただきます。
 5ページになります。表がございます。図-2で住宅市街地の開発整備の方針という地図がございます。
 重点地区と申しますのは、特に方針を定めて計画や事業の積極的な推進を図る地区ということでございます。今回の案では、中野区内では重点地区は2カ所削減、それから2カ所の新規追加ということでございます。ですから、プラスマイナスは同じ数で、15カ所ということになります。
 この横線の部分が重点地区ということでございます。主に住宅供給を含む面的な整備を行う地域ですとか都営住宅、住宅供給公社の公社住宅、また、UR都市再生機構の住宅、こういったところで建て替えが予定されている団地が指定されているということでございます。
 今回削除されるのは上のほうになりますけれども、9、15でございます。いずれも上鷺宮地区でございますけれども、これは住宅供給公社の住宅の建て替えが完了したという団地でございます。これに対しまして、新たに追加されるのは南台五丁目、16住宅供給公社の雑色住宅でございます。それから17、右上になりますけれども、江原一丁目にございます住宅供給公社の江古田住宅でございます。いずれも建て替えが日程にのぼってきたということから、今回追加をしたということでございます。具体的に何年ということではございませんけれども、建て替えが視野に入ってきたという団地でございます。
 それから、7ですね。中野二丁目でございますけれども、これにつきましては、先ほど再開発方針の中で説明しましたわずかな区域でございますけれども、区域拡大があるというところでございます。
 以上が二つの方針の大ざっぱな内容の説明でございます。
 それでは、説明資料の2ページに戻っていただきます。今後のスケジュールでございます。
 8月に入りまして、東京都庁のほうで公聴会が開催をされます。その後、10月ごろに東京都から各区に対しまして素案の意見照会が行われる予定になっております。そうしますと、11月ごろになろうと思いますけれども、本審議会に素案を諮問させていただくということになりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
 なお、各区からの回答が集まった後、来年2月に東京都のほうで都の都市計画審議会を開催いたしまして、3月ごろに決定の運びとなる予定ということでございます。
 以上で報告を終了いたします。

会長

 どうもありがとうございました。
 ただいま説明がございました件について、御質問等ございましたら発言をお願いしたいと思います。どなたからでも結構ですが。
 飯島委員、どうぞ。

飯島委員

 都市再開発の方針の変更の部分で、議会説明資料の4ページのことですけれども、区域の拡大の部分と新規の部分があります。それぞれ促進地区、誘導地区あります。誘導地区のほうについて、改めて中野駅周辺の区域の拡大及び削除ということと、それから中野オになるんでしょうか、本町二、三丁目の新規というのがありますが、これについてもう少し説明を丁寧にお願いしたいと思います。特に本町二、三丁目については、新規にここを指定する理由、二、三丁目にわたる理由をお願いしたいと思います。

都市計画担当課長

 まちづくりの進展にあわせた変更ということでございますので、担当課長のほうから説明させます。

南部地域まちづくり担当課長

 南部地域まちづくり担当課長の角と申します。ちょっとお聞き苦しい声で失礼します。
 御質問のありました中野オの地域でございますが、こちらのほう、上が北側になりますけれども、青梅街道、それから右側のところが山手通り、下の部分、南側になりますけれども本郷通り、それから左が西側になりますけれども、中野新橋通りというようなエリアで、これからまちづくりを進めていくということでございます。昨年の12月に中央のところの郵政宿舎跡地、約6,200平方メートルの土地を取得しまして、そういった大規模な敷地を起点とした地域まちづくりを進めていきます。区では昨年の11月から地域に出向きまして、住民の方々とまちづくりの現状と課題とか、そういった意見交換をしながら例えば跡地の活用だとか、エリアの将来像などを話し合いながらまちづくりを進めていくものです。そういった流れを受けまして、都市再開発方針の変更の時期にあわせて誘導地区のほうに新規で入れたということでございます。

会長

 よろしいでしょうか。

飯島委員

 そうすると、一つは主要な道路に囲まれたエリアということがこの二丁目、三丁目に関して言えるということになるんでしょうか。つまり、郵政宿舎は本町二丁目ですよね。本町二丁目のいわば用地取得と周辺のまちづくり、もちろん通りを隔てて三丁目になっているんでしょうけれども、そう広域的にかける理由というのは、単純に考えると、面積要件があるのか、あるいは街区として大きな道路、今四つの道路の名前挙げましたけれども、その囲まれているエリアだからなのか。つまり、かけるのにはかけるなりの理由があるんでしょうね。だけど、かけられた側について見れば、何でうちはかかっちゃうのという、そういう疑問も一部にはあると聞いている地域なので、改めてお尋ねをしたわけです。
 同時に、ここには一部、既に用途としては近隣商業のエリアがありましたよね。これは今までどうだったのかということも含めて、もうちょっと。
 要するに、ここがこれだけの場所として誘導地区にならないとうまくないなと、こういう理由というのは何かあるんですか。

南部地域まちづくり担当課長

 こちらのエリアは、御存じのとおり右上のところに中野坂上という区域がございます。地下鉄の大江戸線がこの間開通したということもございます。中野区内でもかなり利便性が高い区域ということで、区としてはこういった主要幹線道路の区域、エリア割りをしていますけれども、こちらのほう、そういった幹線道路に面している交通の利便性が高いというところです。しかし、現状は路地を1本入ると木造密集住宅なんかがあるというところですので、そういった防災性の向上と、あわせて快適性なども高めながら、こういったエリアで区としてはまちづくりを進めていきたいというふうに考えております。特に誘導地区のところで面積要件云々ということではなくて、跡地の利活用を想定したときに、こういった幹線道路になりますけれども、位置どりをしながらまちづくりを進めていきたいというふうに考えたということでございます。

飯島委員

 こちらのほうのオのほうは結構です。アのほうですけれども、よく見ると、警大跡地については促進地区に新規、四丁目西地区になっている。あわせて、この辺って、本来誘導地区になっていたエリア、例えば中野8の隣とか、いわゆる北口のところ、あるいは中央線沿線に都市計画道路が走っているところ等々は相変わらず誘導地区のままにしたというのは、どういうことなんでしょうか。

会長

 答弁をお願いいたします。

中野駅周辺整備担当課長

 それでは、お答えを申し上げます。
 ここのアの部分は特にJRのすぐ下の南側、これの左手、西側を区域拡大、それから、JRの東側、九中等が現在建っているところでございますが、そのエリアをそれぞれ拡大をしているということでございます。この拡大をした部分につきましては、今後九中の建て替え、ここには新しい体育館を建設するというようなことも考えてございまして、その際には当然周辺の民地を含めて計画を考えていかなければいけないということから、今回誘導地区にさせていただいたものでございます。
 それから、左側の三丁目地区でございます。こちらのほうは従来、住宅地を含まずに誘導地区を考えていたわけでございますが、今後やはり商店街とそれからその後背に位置する住宅地、これを含めてまちづくりを検討していかなければならないということから、誘導地区に変更させていただいたということでございます。
 それからもう1点、今回促進地区の指定をさせていただいた警察大学校跡地の南側に囲町という地区があるわけでございまして、ここに都市計画道路が東西に走っているという状況がございます。これは今委員の御指摘にもございましたが、そういったところを踏まえて現在まちづくりのお話し合いを進めている段階ではございますが、現在のところ誘導地区から促進地区に格上げをする段階ではないということから、今回は本地区はこのまま誘導地区にさせていただいております。次の見直しの機会をとらえて、何とか促進地区に格上げができるように取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。

飯島委員

 もうこれで終わりにしますが、そうすると、最後のほうにありましたけれども、いずれまちづくりの機運が高まってきたときには、誘導から促進地区に変えたいと。だけど、これは機会をとらえてということになりますよね。あるいは、中野区でそういう機運が盛り上がったから、じゃあここはそうしましょうといってもなかなかいかない可能性もある。いわゆる地区計画をかけた警大の跡地も、今ここで追認されて初めて整・開・保の中の位置付けがされますよね。そうすると、そういうことをおっしゃるとしても、いずれ東京都の全体計画の中に位置付けされないと、現実にはきちんとしたさまざまなことについての対応がない。ということになると、この警大の南側について、こういう見直しが何年に一度あるのかわかりませんけれども、これは随時行われるというふうに思っていいんですか。それともその間、現実に整・開・保の中に位置付けられることがなくて、変更はしないまでも、それぞれ都市計画的な手法、都市計画を変えることによって、現実にそうしたまちづくりに取り組むことは可能なんだと、そういうふうに受けとめておいてもいいですか。どっちなんですか。

中野駅周辺整備担当課長

 この都市再開発方針でございます。これはおおむね5年ごとに見直されるというふうに伺ってございます。したがいまして、次回の見直しの段階で格上げができるようにしていきたいというふうに思っているところでございます。
 なお、現地の区民の皆様、そこにお住まいの皆様方のまちづくりの機運がその間に高まってくるようなことがあれば、東京都とも十分調整をしながらそういったまちづくりに支障のないような運用の仕方、そういったものを考えていく必要があるのではないかというふうに思っております。

会長

 ほかにございますか。

(「なし」と呼ぶ者あり)

会長

 それでは、ほかに質問ございませんようですので、時間の関係もございます。このあたりでこの案件についての報告を終わらせていただきます。
 次に、(2)の中野区都市計画マスタープラン改定の基本的考え方について、田中幹事から説明をお願いいたします。

都市計画調整担当課長

 それでは、報告事項2になります。都市計画マスタープラン改定の基本的な考え方について報告申し上げます。説明資料の6ページをお開きください。
 まず、1-1でございますけれども、都市計画法に根拠を持つ都市計画マスタープランの位置付け並びにその役割としまして、中野区の今後の都市づくりの基本的な指針になるということ、それからもう一つは、具体的な都市計画を決定する際の基本的な方針となるということ、それを説明してございます。
 次に、1-2(1)今回の改定の目的でございます。
 現行の都市計画マスタープランは、平成12年3月に策定いたしました。大きくそこに挙げております三つの理由から改定が必要となっておりまして、これに対応するため、改定を加えるものでございます。
 一つは、上位計画との整合性の確保でございます。現行の都市計画マスタープランを策定以降、その上位計画である中野区基本構想を平成17年に改正をいたしました。その際、従前は住宅地であることを基本とするという政策でございましたけれども、多彩なまちの魅力、あるいは持続可能な活力あるまちづくりへと軌道修正をしたところでございます。
 それから、東京都の都市計画区域の整備、開発及び保全の方針でございますけれども、これも平成16年に都によって改定をされました。これらの新しい上位計画に整合するように見直すということが1点でございます。
 二つ目は、現行のマスタープランでは想定していなかった新たな都市整備課題が出てきて、それに対応するということでございます。地球環境問題も数年前とは様変わりするほど深刻化してまいりましたし、また、区内でも中野駅周辺でのまちづくりの取り組みが始まってございます。
 さらに、西武新宿線の連続立体交差事業が本決まりになりましたので、併せて沿線まちづくりを推進していく必要がございます。
 それから、区内の国家公務員宿舎でございますとか、あるいは統廃合による小・中学校の跡地、そういったものを活用していくといったような課題も生じてきておりまして、それらに対応できるように見直す必要があるということでございます。
 三つ目は、中野区の活力と個性の強化でございます。将来にわたって持続可能な都市経営を中野区として続けていくためには、そのポテンシャルを十分に生かしていく。またその強みを生かしていく。それによって中野らしさ、あるいは個性を強化していく。そうしたことを通じまして活力を持った都市を実現していくという必要があるかと思います。
 7ページをごらんください。
 改定に当たっての基本的な視点でございます。現在のマスタープランは、区民の方々の話し合いの積み重ねを経て策定したものでございますので、今回の改定に当たりまして、現行のマスタープランを基本としてまいります。その上で先ほど申し上げた改定目的、あるいはまちづくりの進捗状況などを踏まえまして、三つの視点から必要な改定を加えるものといたします。
 第一は、良好な住環境の整備ですとか公共交通ネットワークの整備、あるいは文化芸術活動の活発化などの展開によりまして、中野らしい個性を強化する、まちの魅力を発信する都市をつくる、そういう視点でございます。
 第二は、住宅のほかに産業ですとか、あるいは教育文化ですとか、レジャーですとか、さまざまな都市機能が息づく活力に満ちた都市をつくる、そういった視点でございます。
 第三は、楽しさ、活気、にぎわいにあふれるとともに、うるおい、あるいは安らぎ、脱温暖化への取り組み、そういったものと調和させながら、持続可能な都市をつくる視点でございます。このような三つの視点に基づき、必要な改定を加えてまいります。
 計画の目標年次でございますけれども、改定時からおおむね20年後を目標として設定してまいります。
 次に、都市マスタープランの構成になりますけれども、構成は現行のマスタープランと基本的に同様に考えてまいります。都市マスタープランの位置付けを説明した上で区内全体の構想を述べ、三番目として地域別構想を描き、そしてそれを実現するための手だて、推進方策を述べる、そんな構成を考えてございます。
 なお、そこに書いておりますように、地域別構想を描く地域の区分につきましては、現在のマスタープランは、15の地域センターごとに区分をしておりました。今回は、新たな都市整備課題を踏まえまして、もう少し幾つか束ねる区分に見直しをしたいと考えてございます。例えば中野駅周辺でありますけれども、現行マスタープランではちょうど駅の真ん前で二つの区分に分断されておりました。中野駅周辺のまちづくりの推進という観点から、課題に的確に対応するためには、駅周辺を一体の地域としてとらえることが、そうして将来を描くことが適当と考えます。東中野駅周辺につきましても、JRを境として三つに分かれてございましたが、これも同様に考えます。そんなような形で、新たなまちづくりの課題に対応した地域区分としていきたいと考えております。
 改定の内容について説明をいたします。
 まず、具体的な方針の根底になる都市整備の基本理念でございますけれども、これからの都市整備を、そこに挙げたような三つの理念に基づいて進めていきます。
 一つは、「区民の安全・安心の実現」、二つ目は「持続可能な都市づくりの推進」、三つ目は「協働による都市づくりの推進」でございます。
 次に、8ページをごらんください。
 次に、4の都市整備の目標、その一つとして将来都市像をそこで挙げてございます。
 基本構想の実現に向けまして、持続可能な活力あふれる都市、並びに多彩なまちの魅力を発信する都市を目指していく。さらに安全、快適に暮らすことができる、住み続けたいと思われる都市を目指してまいります。そして、それらをまとめた中野区の将来都市像といたしまして、「活力と魅力に満ちた持続可能な都市」を案として設定してございます。
 その下に挙げてございますのは、将来の特徴的な中野区におけるライフスタイルの例を描いているものでございます。
 若い人が結婚して所帯を持ち、子供ができても住み続けることができるようなまちになる。ファミリー層もうるおいのある環境のもとで子育てすることができる。共働き世帯でありますとか子育て世帯、高齢者あるいはさまざまな仕事に従事される方など、多様な人々・世代が住まいを中野区に選んでいただいて、愛着を持って暮らすことができるまちとなっている。
 また、中野区に買い物に来られる、あるいは食事に来られる、あるいは文化を享受されるために来られる、レジャー目的として来られる方々、さらには働くために来る、通学しに来る、そういった多くの方々が中野区を訪れるようなまち、それによってにぎわいと活気のあるまちになっていく。そういったような状況をイメージしていきたいということであります。
 さらに、防災都市づくりを推進しまして、狭あい道路の拡幅でありますとか、無接道の住宅地の改善を進めていく。また、緑やオープンスペースなども豊かにしていき、生活する人も働く人も安全に過ごすことができるようにしていく。そんなライフスタイル、活動スタイルの例を描いているものでございます。
 次に二つ目で、将来都市構造を掲げてございます。
 現在のマスタープランと同様に、都市拠点と都市軸というものを都市の骨格として位置付けて、それを強化していきます。中野区は、区内ほぼ全域どこからでも10分以内で鉄道駅まで歩いていけるという大きな特色を持ってございます。これを生かして公共交通の利便性の高い駅前等にさまざまな機能の集積を図る、あるいはコンパクトな都市づくりを進めていく。そういう中で区民生活、ビジネス活動を支える拠点の形成を図っていきます。
 中野駅周辺につきましては、ファッション、文化を発信する緑豊かで魅力・にぎわいにあふれた中野の顔になる「広域中心拠点」と位置付けます。
 また、「中核拠点」として東中野駅周辺等々を育成をしてまいります。さらに、もう少し身近な地域の中心となる「地域拠点」を位置付けてまいります。
 そのほかに、「水と緑の拠点」として江古田の森や、あるいは新たに今後南部で計画する防災公園などを位置付けてまいります。
 次のページをごらんください。都市軸でございますけれども、「骨格交通軸」と「多様な都市活動の軸」、「みどりの環境軸」、「水とみどりの親水軸」の形成を位置付けていきます。
 人々の移動の中心的な手段になります鉄道ネットワークを「公共交通軸」に位置付けて活用するということでございます。
 それから、幹線道路では、東京圏の広域的な放射・環状ネットワークを「主要幹線道路軸」として、また、中野区の骨格をなす南北、東西の格子状の骨格道路を「補助幹線道路軸」として位置付けます。
 また、それぞれの幹線道路の沿道につきましては、「多様な都市活動の軸」として諸機能の育成整備を行います。
 また、それらの主なものにつきましては、緑豊かなうるおいのある沿道空間、まち並みをつくっていこうということで、「みどりの環境軸」と位置付けてまいります。
 河川沿いにつきましては、水辺と緑が連続してうるおい、環境、防災、それぞれに寄与できる「水とみどりの親水軸」と位置付けていきます。
 次に、5の都市整備の基本的な考え方でございます。
 分野別の具体的なまちづくりの考え方を記述する部分でございますけれども、七つに整理をして示します。
 一つ目が、土地利用の基本的な考え方でございます。
 都市拠点などにおきまして、都市機能集積を図り、それが環境と調和した高度利用を進めていくと挙げております。
 それから、国家公務員宿舎等、あるいは小・中学校跡地など大規模な用地につきましては、その位置特性、あるいは周辺との調和に配慮しながら、都市再生に資する戦略的な有効利用を推進してまいります。
 その下に挙げていますように、例えば福祉、市民活動その他必要な都市機能の導入であったり、防災機能の向上であったり、地区まちづくりへの種地等による寄与であったり活力向上への寄与など、そういったところに活用を考えていくというものでございます。それから、快適な住環境を持つ住宅地の形成を図る。また、災害危険度の高い市街地の改善を図りながら、居住水準の改善を図ってまいります。
 二つ目が、活力を生み出すまちづくりの考え方でございます。
 中野駅周辺につきまして、業務、商業、文化交流、高等教育、居住、緑豊かな防災公園、オープンスペースなど、多様な魅力ある都市機能の集積を図ってまいりまして、中野の顔づくりを進めます。
 それから、中核拠点などにおきましては、まちに活力をもたらし、また区民生活を支える都市機能の形成を図ります。
 それから、まちの個性あるいは活気づくりのために都市文化の創造・発信を図ってまいりたいと思います。さらに商店街の活性化、新しい都市型産業・企業集積の促進、その中で産業支援機能の整備と創業の誘導も進めてまいります。
 10ページになりますけれども、三つ目が良好な住まいづくり、住環境整備の考え方を示してございます。
 現行のマスタープランをさらに一層発展させていきたいと考えてございます。狭小住宅の課題もまだまだ残っておりますので、良質な住宅の建築を誘導しながら居住水準を高めていくということ。さらに建物共同化、敷地細分化の抑制、狭あい道路整備、緑の保全整備などにより、住環境を改善していく。特に木造住宅密集地域については、防災性を改善してまいるということでございます。
 先ほども触れましたけれども、ファミリー世帯も住むことができる良質な住宅の供給も誘導していきたいということでございます。
 4点目は、安全・安心なまちづくりの考え方になります。
 ここでは火災・地震対策、風水害対策、人に優しいまちづくりなどを示してまいります。
 災害危険度が非常に高い市街地が中野区には存在しておりまして、国の防災会議、あるいは東京都の防災会議におきましても、仮に首都直下型地震が起きた場合に、区内の建物の3割が焼失するという予測も出されてございます。区民の安全が都市づくりの根本をなすと考えますので、災害危険度の高い地域において防災都市づくりを推進してまいります。
 建物の共同建て替え、あるいは街区再編まちづくりなども進めながら、緊急車が通りやすい、歩行者も避難が容易にできる、災害に強い市街地を形成します。あわせて不燃化、耐震性の向上も図っていくということでございます。
 それから、公園・オープンスペースの整備、農地の保全などを進め、また、緑の保全と緑化ということも推進してまいります。
 前回の都市計画審議会におきまして、生産緑地地区、あるいは農用地の保全について議論をいただいたところでございますけれども、こういった点につきましては、ここの部分で具体的にマスタープランの中に盛り込んでいきたいと考えております。
 それから、浸水危険性の高い地区もやはり区内には存在しておりますので、河川氾濫を防止し、雨水流出の抑制を図るといったようなことを進めます。
 それから、人に優しい、安心して暮らせるまちとするため、ユニバーサルデザインを進めていくということでございます。
 五つ目が環境と共生・創造するまちづくりの考え方でございます。
 地球環境に配慮して、環境負荷の少ないまちづくりを進めます。温暖化対策、ヒートアイランド対策、CO2 の排出抑制、省エネ、自然エネルギー活用などに取り組みます。
 また、緑豊かな潤いと安らぎのあるまち、これについても進めてまいります。
 こういった事柄を通じ、あるいは先程も御説明しました公共交通重視の交通体系によりまして、CO2 排出量の削減を進めていきたいということでございます。動植物の生息空間につきましても、区内でビオトープ、生息が可能なエリアをできるだけ増やしていきたいと考えております。
 六つ目の景観まちづくりにつきましては、現在のマスタープランではほとんど触れられておりませんでしたけれども、景観法が新しく立法化されたことも踏まえまして、中野区で景観まちづくりに取り組んでまいります。すぐれた都市景観をつくり出していこう、また、景観を阻害するような要素を排除していこうという考え方でございます。特に中野駅周辺におきましては、中野の顔となる魅力的な景観をつくり出してまいります。
 また、神田川景観基本軸では、これまでの誘導をさらに進めながら、水と緑の一体感が連続して感じられる河川景観の形成を誘導していくということでございます。そのほか緑の環境軸沿いの景観形成、あるいは歴史的・文化的な景観資源を生かした景観形成などを進めてまいります。
 11ページに進んでいただけますでしょうか。これまで述べた土地利用、あるいはまちづくりを支えるインフラ、都市基盤整備の考え方になります。
 交通ネットワークでは、人と環境に優しい交通体系を整備します。そのため、繰り返しになりますけれども、公共交通を重視して安全・快適に歩くこともでき、自転車も利用しやすい、それを通じて環境負荷の少ない交通体系の整備を進めてまいります。
 また、西武新宿線の連続立体交差化事業を実現し、開かずの踏切の解消を図る。また、これらとあわせながら、ターミナル駅の駅前広場などの交通結節機能を強化してまいります。
 道路につきましては、都市計画道路あるいは狭あい道路の拡幅、狭あい道路地区やそもそも道路のない無接道地区といったものの街区再編整備を進めてまいります。これらの改良につきまして、まちづくりと一体となって進めていくということが重要と考えております。
 公園につきまして、その整備を推進するとともに、既存緑地の積極的な保全を進めまして、環境に優しいまち、うるおいと安らぎのあるまちを実現してまいります。
 最後に、改定に向けてのスケジュールを載せてございますので、報告いたします。
 区民参加といたしましては、区の自治基本条例に基づきまして、意見交換会とパブリック・コメント手続を実施して区民の方々の意見の反映を図ってまいります。
 それから、現在のマスタープランの中でいろいろと御意見をいただいた積み重ねによってでき上がった都市マスタープランにおける区民の御意見、それは尊重し、踏襲をしてまいります。
 第1回意見交換会を7月末から8月の頭にかけて開催をしてまいります。そして、そこでいただいた意見を踏まえながら、秋に向けて改定の素案を検討してまいります。そして11月ごろに第2回の意見交換会を予定してございます。そして年明けにパブリック・コメント手続を進めた上で、年度末に改定マスタープランの決定をしていきたい、そういう予定で考えてございます。
 なお、専門的知見を有する学識経験者の方に専門協力員をお願いしておりまして、助言を受けながら策定を進めます。それから、本都市計画審議会に対しましては、今後適宜御報告を申し上げ、また御了解をいただくようにして進めてまいりたいと考えております。
 都市計画マスタープランの改定の基本的な考え方の報告は以上でございます。

会長

 どうもありがとうございました。このマスタープランですけれども、只今説明がございましたように、中野区の都市計画の今後の方針を定めるということで、大変重要な内容になろうかと思います。
 前回は平成12年ですか、かなり年月がたっているということで、従来からもいろいろ委員さん方から改定の要望等も出ておりました。それを受けて、今回こういう考え方が示されたわけです。忌憚のない意見をお出しいただきたいと思います。
 かせ委員。

かせ委員

 前回の区民参加の積み上げを尊重して、基本的にそれに沿った改定だという説明なんですが、大きな違いがあるというのは、構想自身が全体構想と地域構想ということですけれども、地域のとらえ方だろうというふうに思うんですね。かつての地域というのは、15の地域センターのときに言われているんですけれども、地域の概念というのは、高齢者の方や障害者の方がだれでも歩いていける地域、これを地域として規定しようということだったと思うんです。今回の場合の地域というのはどういうことなんでしょうか。どのように変更されたのか、説明してください。

都市計画調整担当課長

 まず、先ほどの説明の中でも申し上げましたけれども、これからの中野区の都市計画、あるいは都市整備を進める上での課題に対応した地域区分に見直していきたいと考えてございます。
 そういう意味で、中野駅周辺、あるいは東中野駅周辺等、例示を先ほど申し上げましたけれども、やはりそこは別々の地域でそれぞれ別々に将来像を描くのではなくて、一体的にとらえて説明をしたほうが、今後の都市整備を進めていくという観点から適当であるというふうに考えてございます。そういう意味で、今、15地域に地域が分かれているんですけれども、これをもう少し束ねあわせた形の地域区分にしていきたいと思います。
 それから、コミュニティの育成計画ということと都市計画マスタープランで描くまちづくりの方針は少し性格を異にするものであると思いますので、都市整備にかかわる地形、地物といったようなところで、大きなところで区域を切るとか、あるいは北部におきましては、西武新宿線の連続立体交差事業が野方まで具体化してまいります。これらについては、それは大きな中野にとっての都市整備上の事業になりますので、それらの連続的な事業推進、あるいはその沿線のまちづくりの推進、そういったことに対応できるような区分にしたいと思います。
 今の15地域というのは、それぞれ町会をベースにした、ごく身近なコミュニティの単位ではあると思うんですけれども、都市整備の課題に対応していくためには、もう少しそれを束ねて描いたほうが適当だと考えております。

かせ委員

 そうしますとね、今まで中野区が考えていた地域と変わってきていると思うんですね。あくまでも中野区がとらえてきた地域というのは、区民生活を土台に据えた地域のとらえ方をしていたと。今の御説明ですと、開発のための地域じゃなくて区域、区域・区分というふうに別の考え方に立っていると思うんです。私も前回の都市計画マスタープランの論議には参加しておりますけれども、もともと都市計画マスタープランをつくっていくという上では、区民の皆さんの目線で、みずからのまちはみずからがつくっていくんだということで議論を積み重ねてきたというふうに思うんですね。それが見えてくるというのは、やはり歩いてくる地域、細かい、狭い地域での議論だということで、非常に生き生きとした計画ができたというのは、そこに原因があると思うんです。それがこれまで考えてきたその地域の考え方というのは変えるということなんですね。

都市計画調整担当課長

 町会、あるいは自治活動、そういったものの区域を変えるという考え方は全く持ってございません。あくまで、都市計画を考える上でもう少し大括りにすることが適当だと考えるものです。例えば先ほど例示で挙げました中野駅周辺、東中野駅周辺を見ましても、これまでの都市マスタープランの地域別方針では、同じことを2度、3度述べているんですね。それは、一つの地域を見たときに、駅周辺の片側半分だけしか描かれていなくて、全体がどういう形になるか、かなり全体像が見えにくいというんでしょうかね、そういったようなことがありますので、それは一つにくくって説明をしたほうが適切だと考えます。
 それから中野区のほうでも、保健福祉のすこやかサービスセンターでありますとか、総合公共サービスセンターでございますとか、もう少し広いエリアでの行政サービスといったようなことも進めつつございます。それから人の行動も、もちろん高齢者の方で移動距離の非常に少ない方はもちろんおられると思いますけれども、もう少し行動範囲も広くなって、もう少し広く地域をとらえたほうが好ましいというふうに考えているわけでございます。具体的な地域割りについては、今検討しているところでございます。

かせ委員

 相当前の、地域のとらえ方自身も変わっているというふうに認識できたと思います。
 それで、今言われた区域の問題ですけれども、この区域については、当然事業、計画によっては広範囲なものもありますから、それはそれで調整していくということは当然とられるべきだというふうに思うんです。それと地域とをごちゃごちゃにしてしまうと、とんでもないことになるのではないかというふうに思います。
 それと、やはり地域の皆さんが関心を示しているというのは、もちろん大規模な、全区域的な計画もそうですけれども、やはり身近な問題というのは一番わかりやすいし、そのことについていろいろ意見を持っている方がいらっしゃるわけですね。例えば五つぐらいに分けた場合に、青梅街道のあたりの人が、上高田の新宿区境のほうまでどれだけの要望ができるかということはちょっと難しい話になると思うんですよ。ですから、そういうような大がかりな区域というのは非常に無理がある話だと思うんです。ですから、地域ということのとらえ方というのは根本的な問題ですから、現実的に、具体的に、客観的にいろいろな資料をもとにして定めないと、生きた計画にはならないというふうに思いますが、いかがでしょうか。

都市計画調整担当課長

 委員御指摘のように、いろいろな観点から総合的に判断をして、地域区分を検討してまいりたいと思います。

かせ委員

 じゃあ、ほかの問題ですけれども、やはり先ほどからも言われておりますけれども、この都市計画マスタープランというのは、今後のまちづくりを進めていく上での基本的なものになるわけですから、多くの区民の皆さんの意見が反映されなければならないと思うんです。それで、その観点からしますと、今までも指摘をしてきておりますけれども、いよいよスケジュールを見てみますと、非常に第1回、第2回ですけれども、7、8月に意見交換会ですか。それから10月から11月にかけて第2回ということですけれども、これだけの期間でどれだけのことができるかというのは非常に疑問です。やはり前回は2年以上かけてやってきておりますけれども、それだけの時間はとれないとしても、じっくりと積み上げていけるような方法というのは考えなければいけないと思うんですけれども、その辺のお考えはどうですか。

都市計画調整担当課長

 昨年度から区の内部でいろいろ課題等検討してまいりました。二年間に比べると費やす時間というのは短いかもしれませんけれども、既にあるものの改定の作業でございますということと、その間、密に検討し、また密に御意見をいただくような機会を持ちながら進めてまいりたいと考えております。

会長

 かせ委員の今の意見、十分配慮してください。

都市計画調整担当課長

 はい。

かせ委員

 今の説明なんですけれども、今回の改定というのは、かなりの大改定だというふうに思うんですよね。状況が大きく変わっていますよね、ここで言われるように幾つもありますけれども。各地に公用地が放出されるとか、連続立体であるとか、それから学校の統廃合の問題であるとか、さまざまな問題が同時進行でやられているわけですよね。今後のまちづくりというのは、こういったこと等が、かなり厳しい問題が出てくるだろうと思うんですよ。そういった問題が出ているときに、わずか数カ月でこういったことが議論し尽くされるとは思わないんですよね。だから、そういう状況の中でどうやって住民の皆さんの意見を集約していくのか。非常に私はこいつは無理かなと思っているんですけれども、どうなんですか。

都市計画調整担当課長

 委員の御指摘、御心配の点、そういう点がなきように、最大限努力をしてまいりたいと思います。

会長

 ほかに。村木さん。

村木委員

 先ほどあった地域区分のことをまず最初に申し上げたいと思うんですけれども、私は比較的束ねることの妥当性というのはあるというふうに思っていて、区民の方から出ていた意見は、束ねた中でどうやって説明していくのかということで対応できるのではないかと思います。常にそれは今までの15で分けてきたとしても、端っこのところがあって、その端っこが隣の区域と合わさって将来的に地区計画の可能性があったというところも多分あったはずだと思いますので、その辺はどんな区分の仕方をしても、もしかして隣の区域に広げて、これから先の都市計画を立案していったほうがいいと思われるところは、あまり区域というのにこだわらないで、将来像というものを明確に地域別構想のほうで書かれていくべきではないかというふうに思います。
 それ以外に、せっかく前のときには非常に長い時間をかけてつくってきた市民の意見というのも出ていると思いますので、それは何らかの形で、別冊でもいいのかもしれませんが、市民の方の意見というのを残していくことを対応していかれれば、そこは何か対応の仕方としてできるのではないかというふうに思います。
 あともう一つ、私が非常に気になっているところがございます。地球環境のことで、このマスタープランの改定で、活力と魅力に満ちたサスティナブルな都市という、持続可能性というのを考えたときに、脱温暖化とか環境配慮といったことにどのように都市計画が対応していくのか、非常に難しいことだと思うんですけれども、特に中野の場合は住宅市街地なので、例えば東京都が対応しているような1万平米以上の大規模開発がない。その分、小規模な住宅開発が中心の中で、5-5に書かれているような省エネ、CO2 の排出なんかについて、どうやって都市計画が対応していくのか。ここのところを中野だからこそどうやって書いていくのかというのを配慮していただきたいなというふうに思います。
 これ、例えば横浜市なんかは、都市計画提案制度の中で再生可能エネルギーを入れなければいけないとか、千代田区は地区計画で考えていきましたよね。この辺を都市計画として中野はどうしていくのかということを少し考えていただきたいなというふうに思います。

会長

 どうもありがとうございました。貴重な意見、ありがとうございます。何か特に答え、ありますか。
 では、ほかの方の意見、どうぞ、樋口さん。

樋口委員

 都市マスに新井地区から参加させていただいて、その後基本構想にも参加して、中野に30年ぐらいいるんですけれども、ずっと用途とか見ていますと、昔、40年代、学生時代はもっとにぎやかで楽しいまちだったのが、なぜかどんどん、工場地域だった神田川沿いも住居になり、商店街が80ぐらいあるのがどんどん減っていって近隣商業が住居になり、ダウンゾーニングの傾向になっているんですね。都市マスで私なんかは新井地区で、にぎわいの心と駅の南の五差路が、にぎわいの心と称して用途地域を少し近隣商業とか上げてもらって、活発な地域にしたいというふうに思っているんですけれども、一向にならない。新井一丁目地区、二丁目地区です。まだ住居系のままです。すぐに変えろと言ったって無理だと思うんですけれども、中野駅周辺を活発にするためには、やっぱりそのエリアを活発にしなければ、どうにもならないなという感じがするんですけれども、その辺の今後の変更に伴う容積率とか用途地域の変更についてはどのようにお考えでしょうか。

都市計画調整担当課長

 説明の中で、都市拠点、あるいは都市活動の軸というものを育成したいというふうに申し上げました。特にそういう後背の住宅地のゾーンというのは一方で住環境をより高めていく、あるいは防災性を高めていくというのは課題が非常に多いと思うんですけれども、安全、快適に暮らせるまちをつくるのと並行して、幹線道路沿いの軸線沿い、あるいは駅周辺の拠点のところについては、にぎわいをもたらすさまざまな都市活動ができるような、そういったことに向けた都市計画、あるいは計画誘導ということを進めていきたいと思ってございます。
 特に中野坂上の周辺、すぐ隣接する新宿区は、新宿西口の副都心のゾーンが迫ってきてございます。実際にさまざまな動きもそこでございますので、そういう民間活動の足かせにならない、またかつ一方で周辺の居住環境とも調和する、こういったことは今の都市計画マスタープランにも触れているところでございますけれども、そういったところをさらに進めていく必要があるというふうに思っております。

会長

 飯島委員。

飯島委員

 何点か伺います。改定ということですから、既にベースはある。したがって、その上に何をかぶせていくかというか、新しい要素を見つけていくか。そういう意味では、レイヤーをかけるといいますかね、一層あって、その上にさらに一層。その一層の一つの新しくかけるレイヤーの部分が将来都市構造として、ここにはいわゆる主拠点、今までまちづくりの心とかと言っていたところですけれども、これと、もう一つは都市軸、この二つのもので新しくレイヤーをかけて見ていこうと。
 そういう意味では、従来の地域まちづくりの考え方の上に、その近くに、例えば新しい交流の心ができれば、それはどういう影響をそのまちに与えていくのか。そういうことも踏まえた上での今度の都市計画マスタープランの改定なのかなと。そういう意味では、より重層的なマスタープランができるのかなと期待はしたいと思いますけれども、きょうはでき上がったというお話ということになろうと思います。
 それで、どちらかといえば、これまでそうしたにぎわいとか、あるいは再開発とか都市軸の整備とかということについては、やや中野区は恐る恐る手をつけてきたという経緯があります。大規模再開発だって、中野坂上のあの再開発だけであったことから、周辺、中野駅の四丁目の再開発があったというくらいで、そんな大きなものを経験したこともないし、商店街の皆さんもそういうキャリアを積んだわけではありません。ですけれども、そういう意味でいうと、どちらかと言うと、ややもすれば、そういうことに赴きがちなんでしょうけれども、しかしそれは幾つ心をつくってみたところで、全体のベースはやっぱり中野区の住宅都市という、この性格は変わらないんだろうと思うんです。この視点を除いて、あるいはその視点を欠落させて都市マスであるわけもないし、その良好な住宅地、住宅としての都市の環境の向上というか、質の向上というか、こういうことにどうこの開発的な行為がかかわってくるのか、当初の基盤整備がかかわってくるのか、こういう視点を特に間違いないようなところで出していただければ、大変ありがたいなと。ややもすると、そちらだけが賛成、反対みたいなことでぶつかり合うことではなくて、むしろ中野区全体の住宅都市としての中野の持続可能性を探っていただく、そういう都市マスであっていただきたい。これが希望であります。
 そういう意味では、住宅としての可能性、住宅としての将来性、こういうことも都市の今後の一つの将来像としてはっきり出していただく、こういうことを検討の過程でお願いしたいと思いますけれども、これについてお考えを伺いたいと思います。
 それから、大変に集中してこの改定に取り組まれるということですから、専門的な方についての関与もお願いしているということなんでしょうけれども、果たしてこのスケジュールで十分に仕事ができるというふうに踏んでいらっしゃるから出しているんでしょうけれども、なかなかこれだけのことをやっていこうと思えば、それなりの体制も必要ですし、御担当になってそのところに全体的な集約をしていく役所としての機能を発揮する必要がある。外の人は外の人ですから、あくまでもお願いしたって。あるいは参考の御意見を伺うったって。専門家の意見というのは、皆さんが責任を持って都市マスの改定を区民の皆さんと一緒にやっていくんだというなら、それなりの体制をつくっていかなければならない。
 そういう意味では、今担当がお答えになっていただいて大変御苦労だと思うんですが、全体的な都市整備にかかわる全体のバックアップの体制とか、そういうことについてはきちんとやっておられるとは思うんですけれども、改めてその辺の取り組みについては担当のといいますか、きょうは都市整備部長も御出席ですから、お伺いをしておこうと思っております。

会長

 どうぞ。

都市整備部長

 都市マスの改定、これについては担当課長、新たにその専門性に着目をし、任期つきの職ということで3年間、期限つきということで担当を置きました。この担当を中心にしながら部内の体制を整えてはおります。当然、御指摘のようにこれから進んでいく中で、実際に具体的にその物が動いていくというような段階、当然想定されるわけでございますけれども、それに伴った体制、布陣をきちんととっていかないと、それこそ絵にかいたもちということになりかねませんので、その辺は十分心しながら対応してまいりたいというふうに考えています。

飯島委員

 住宅云々の質問がもう一つありましたよね。

都市計画調整担当課長

 中野区は8割ぐらいが住居系の用途地域でございます。土地利用からいいましても、住宅地が大半を占めておりますことは十分認識しています。しかしながら、住宅都市と呼ぶのは幾分、これは個人的な感想でありますけれども、はばかられると思います。もちろん住まいづくり、住環境の整備は非常に重要な、根幹をなすところではございますけれども、これまでそういうふうに標榜しつつ、住環境を改善するために、あるいは接道されずに、していないために建て替えができない、また、それによって防災性の危険性が全く改善できない、そういった部分で市街地の改善がなかなか進んでいないという状況があったかと思います。住宅都市ということで、今のままでいい、そのままでいいということでは決してないと思います。住宅の部分においても手をつけていくべき、あるいはこれまで以上にいろいろと整備を進めていく部分は多々残っているかと思います。
 先ほどレイヤーといういい表現をいただきましたけれども、そのようなベースのもとに少しにぎわいをもたらすような形、それから、まちに活気を進めていく。それによって中野の色合い、あるいは区民の持つ愛着、あるいは外に対する中野のまちの発信、そういったところに少し新たな一石を投じるといいましょうか、よい影響を生じさせることができればと思っております。
 そういう意味で、住宅系のこれまでのベースとする土地利用と、それから新たな都市活動をそこにいろいろ加えることによって双方が互いに利をなす、相乗効果を生むような、そんな姿のまちをつくっていければというふうに考えてございます。先ほど御指摘いただいた点についても非常に参考になりました。ありがとうございます。

会長

 どうぞ。

飯島委員

 エキサイティングなお答えをいただいてありがとうございます。とすると、いわゆる住宅ベースでありながら、こういうにぎわいもある生活都市中野を目指すと、こういうことで今度の改定の軸があったなと。つまり、活力と魅力に満ちた持続可能な都市と書いてあります。持続可能などういう都市かということがないと、これは非常に特徴がない、どこでも通用する、中野じゃなくたって言えることですよね。そこに中野区として見るならば、住宅がベースになっているとすれば、少なくとも生活都市と。これだってちょっと抽象的な次元が強いなと僕は思いますけれども、おっしゃっていただくように、住宅としてのシステム化、それから活力も、それがお互い相乗効果を持った新しい生活都市というか、そういうことがイメージされるなら、よりそういうことも明解に、言葉のイメージというのは大事ですから、表現をしていただくような努力をぜひお願いしたいと思います。これは要望です。

会長

 ほかに。
 一応これは今後もう少し具体的な形になって、さらにこの審議会にも報告等があると思います。またそういう機会があろうかと思いますので、きょうの報告は一応この程度で終わりにしたいと思います。
 次に、もう一つの3の西武新宿線の連続立体交差事業について、幹事のほうから説明をお願いいたします。

北部地域まちづくり担当課長

 北部地域まちづくり担当課長の萩原です。西武新宿線沿線まちづくり担当課長を兼務しております。
 それでは、西武新宿線の連続立体交差事業について、現在の状況について御報告をさせていただきます。
 東京都内における鉄道の立体交差化の検討対象区間というのは20カ所ございますけれども、中野区における鉄道の立体化対象区間というのは2カ所ございます。このうち1点目、西武新宿線中井~野方駅付近、これはページをおめくりいただいた別紙2のところに図が載ってございますけれども、こちらのほうは平成19年12月に国土交通省の新規着工準備箇所としてこの区間が採択をされました。その後、ことしの5月になりますけれども、国のほうから東京都のほうに国費の内示がございました。これを受けまして、東京都のほうでは鉄道の構造形式の検討や都市計画手続に必要な調査を行うなど、現在事業着手に向けた準備を進めているところでございます。
 それからもう1点、西武新宿線の野方~井荻駅付近、これはもう1ページおめくりいただいた別紙3という一番最後のページのところに図が載ってございます。こちらのほうは、ことしの6月に東京都のほうで今後の連続立体交差事業の進め方というものを示しまして、この中で鉄道の立体交差化の検討対象区間、1ページちょっとおめくりいただきたいと思いますけれども、先ほど申しました全部で都内において20カ所ございます。この中から丸で印をつけているところになりますけれども、3番、4番、12番、13番、15番、こちらが事業候補区間という位置付けにして、新たに5カ所を抽出いたしました。この中に野方~井荻駅付近が選定されたということで、従来は20カ所の区間の中から別紙1にございます二重丸のついている京王線の代田橋~八幡山駅付近と西武新宿線の中井~野方駅付近の2カ所がこの20カ所の中から2カ所という選び方をしていたんですけれども、新たにこの中間に事業候補区間という位置付けで5カ所選ばれたということになりまして、これは事業の実現に一歩近づいたというふうに感じております。
 中野区の取り組みといたしまして、東京都や西武鉄道などと調整を行いながら、また、地域の駅周辺のまちづくり勉強会や区民の皆様と意見交換等を行い、沿線まちづくり計画を策定してまいります。
 また、今後関係機関への要望活動やまちづくり勉強会の活動などを通じまして、連続立体交差事業の早期実現を目指しますとともに、連続立体交差事業と一体となった沿線周辺のまちづくりを推進してまいります。
 報告は以上でございます。

会長

 どうもありがとうございました。
 ただいまの萩原幹事の説明について、御質問等ございましたら御発言をいただきたいと思います。
 赤星委員。

赤星委員

 概略、内容はわかるんですけれども、大まかな事業スケジュールというのは、決まっているものがあるんでしょうか。

会長

 どうぞ。

北部地域まちづくり担当課長

 まず、中井~野方駅付近ですけれども、現在東京都のほうで都市計画手続に向けた調査を行っているので、何年後というのは明確には言えませんけれども、おおむね2年から5年ぐらいというふうに一般的には言われています。その間には都市計画決定をされて、具体的に事業化が進んでいくものと考えております。
 また、野方~井荻駅付近につきましては、この5カ所という新たに選ばれた区間ですね。地元自治体の財政力ですとか、鉄道事業者の財政力ですとか、鉄道事業者側のプライオリティーというものも東京都のほうで調整をしたり、要望に向けた課題を整理する。また、補助事業としての採択要件が充足をしているのかという点でも十分東京都のほうで吟味をして、それから要望箇所として挙げているということで、具体的に東京都のほうへお伺いしたんですが、来年になるのか、5年後になるのかというのは今の段階では言えないというふうにはお答えいただいております。

会長

 よろしいですか。

赤星委員

 はい。

会長

 どうぞ、樋口委員。

樋口委員

 中井から野方間の妙正寺川を超えてから地下に潜って、環七の手前で上に上がってくるというのを聞いたことがあるんですけれども、その辺、差し支えなければ教えていただければ。なぜ妙正寺川を渡ってからおりてくるのかという。

会長

 それはわかっていますか。

北部地域まちづくり担当課長

 鉄道構造形式については、まだ決まっておりません。私のほう、中野区側も具体的に地下とか高架というのは正式には聞いておりません。

会長

 そういうことです。

樋口委員

 地下になるか、上に行くかということもはっきりわからないんですか。

北部地域まちづくり担当課長

 はい。

会長

 ほかに。

(「なし」と呼ぶ者あり)

会長

 では、ほかにございませんようでしたら、このあたりで報告事項は終わりにしたいと思います。
 それでは、次回の予定などについて、事務局から説明をお願いいたします。

事務局

 次回ですけれども、南部地域のまちづくりの状況についての御報告を予定しています。
 また、都市計画マスタープランにつきましては、夏に意見交換会が開かれますので、その概要等につきましても報告をいたしたいと思います。その他も若干出てまいると思いますけれども、それらもあわせて報告させていただきたいと思っています。時期としましては、9月17日水曜日、午前10時を予定しております。
 事務局からは以上でございます。よろしくお願いします。

会長

 今の報告のとおりでございます。よろしくお願いをしたいと思います。
 それでは、これをもちまして本日の審議会は閉会といたします。長時間貴重な意見等をいただきましてまことにありがとうございました。これで閉会といたします。

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