平成22年度 第4回中野区都市計画審議会会議録

ページID:799478253

更新日:2023年8月3日

日時

 平成22年10月21日(木曜日)午後2時00分

場所

 中野区役所 4階区議会第1委員会室

次第

1 報告事項

(1)「(仮称)中野区地区まちづくり条例」制定に向けた考え方について

(2)西武新宿線沿線のまちづくりについて

2 その他

出席委員

 矢島委員、戸矢崎委員、宮村委員、峰岸委員、吉田委員、堀委員、五味委員、池田委員、吉本委員、老沼委員、島津委員、かせ委員、久保委員、伊東委員、ひぐち委員

事務局

 相澤都市整備部副参事(都市整備部経営担当)

幹事

  • 服部都市整備部長
  • 相澤都市整備部副参事(都市計画担当・住宅担当)
  • 滝瀬都市整備部副参事(交通・道路管理担当)
  • 石田都市整備部副参事(公園・道路整備担当)
  • 遠藤まちづくり推進室長
  • 松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
  • 秋元まちづくり推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
  • 上村まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
  • 田中まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
  • 萩原まちづくり推進室副参事(西武新宿線沿線まちづくり担当)

相澤副参事

 それでは、会長、定足数に達しておりますので、平成22年度第4回中野区都市計画審議会の開会をお願いいたします。

会長

 ただいまから平成22年度第4回中野区都市計画審議会を開会いたします。

 本日は、直前になって学識経験者の委員の方のご欠席が重なってしまったので、こちら側の席がやや寂しい状態ですが、本日の会議はお手元の次第のとおり進めていただきたいと思います。

 報告事項が2件でございますので、おおむね4時過ぎを目途に進めたいと思っております。皆様方のご協力をお願いいたします。

 早速ですが、次第に従いまして報告を受けたいと思います。

 報告事項1番の「(仮称)中野区地区まちづくり条例」制定に向けた考え方について、相澤幹事から説明をお願いいたします。

相澤副参事

 それでは、「(仮称)中野区地区まちづくり条例」制定に向けた考え方についてご説明させていただきます。

 条例事項ですので、最終的に区議会で審議されるものでございますが、中野区都市計画マスタープランの具体的な推進の手だてということもございますので、概要を説明させていただくものでございます。

 資料をごらんいただきたいと思います。

 まず、条例の趣旨でございますが、中野駅周辺まちづくり、西武新宿線沿線まちづくりなど、新たなまちづくり課題に対応するとともに、狭隘道路の拡幅、建て替え促進など、身近な地域で区民等によるまちづくりの取り組みが必要であり、このため、身近な地区を単位とした地区まちづくりを推進・支援するための枠組み、手続きなどを定め、中野のまちのあるべき姿の着実な実現を目指すということでございます。

 2番目、条例の目的でございますが、中野区都市計画マスタープランの実現に向けまして、区民参加による身近な地区のまちづくりと合意形成を促進するため、地域住民等によるまちづくり構想の策定や地区計画案の申し出などの必要な手続きや区の支援の仕組みを定め、もって安全で快適な活力あるまちの実現に寄与するということでございます。

 3番目の条例に盛り込むべき基本的内容でございます。(1)、目的、区の責務、区民及び事業者等の責務、(2)としまして、まちづくり活動への支援、(3)としまして、区民参加による身近な地区のまちづくりと合意形成に向けた取り組み、(4)としまして、都市計画法に定められた都市計画決定の提案、(5)としまして、地区計画等、以上の内容のものを定めていきたいと考えてございます。

 A3版の資料をごらんいただきたいと思います。「(仮称)中野区地区まちづくり条例に盛り込む事項の整理」で、それぞれの内容について説明させていただきます。

 まず、条例の全体の構成ですが、第1章「総則」、第2章「まちづくり活動への支援」、第3章「住民による身近な地区のまちづくりと合意形成に向けた取り組み」、第4章「都市計画決定の提案」、第5章「地区計画等」、第6章「委任事項」、内容を大きく6章に分けて考えてございます。

 まず、第1章「総則」でございます。「総則」の中では、目的、用語の定義、主体を定めていこうと考えてございます。

 まず、「目的」でございますが、区の基本構想の実現、都市計画マスタープランに沿ったまちづくりを図り、区及びまちづくりに参加する区民・事業者の権利と責任を定め、区民の提案制度を明確化するということでございます。

 2番目の「用語の定義」でございますが、条例の中で使用します区民、事業者、建築行為等の用語の定義を定めていきたいと考えてございます。

 3番の「主体」では、区・区民・事業者の責務を定めていきたいと考えてございます。

 次に、第2章「まちづくり活動への支援」でございますが、区による支援では、支援対象となる組織・活動の要件、地区まちづくり活動に対する支援などについて定めていこうと考えてございます。

 続きまして、第3章でございます。「住民による身近な地区のまちづくりと合意形成に向けた取り組み」では、1、「地区まちづくり構想」、2、「地区まちづくり団体」について定めていこうと考えてございます。

 まず、「地区まちづくり構想」でございますが、住民が主体となって作成する地区の将来像や具体的なまちづくりの進め方を示した内容と考えてございます。また、構想に当たっての留意点としては、対象地域を定めていること。また、要件としては3,000平方メートル以上ということも考えてございます。また、作成主体の住民組織(地区まちづくり団体)が設立されているということも要件になってございます。また、区は要件に沿ったものの内容を審査し、登録するということを考えてございます。登録の要件、手続きなどについては規則で定めていきたいと思ってございます。要件としましては、「参考」に記載のとおり考えてございます。都市計画マスタープランや既存の行政計画等に整合していること、安全で快適な活力あるまちづくりの推進に寄与するなど公共性が高いこと、3番目として、地区住民の大方の合意を得ていることなどを考えてございます。

 作成主体の住民組織(地区まちづくり団体)につきましては、2、「地区まちづくり団体」に記載のとおり、地区まちづくり構想を作成し、または作成しようとしている団体、活動の内容としまして、地区まちづくり構想の作成、維持・推進、そして、その団体につきましては要件に従って審査し、登録するということでございます。これにつきましても、具体的には条例施行規則で細かいことを定めていくことを考えてございます。その要件といたしましては、まちの目標や将来像について勉強会を開催するなど、地区住民で共有化が図られていること、地区住民の合意を目指す団体であること、地区住民を主体として活動する団体であること、地区住民に活動を周知し、多数の賛同を得ていること、地区住民に自発的参加の機会が保障されていることなどでございます。

 3の「地区まちづくり構想に対する区の支援等」でございますが、先ほどの一定の要件により登録し、区は地区まちづくり構想を広く区民に公表し、まちづくり構想の推進や構想を深化させ、地区計画導入などに向けた活動に対する支援を行っていきたいと考えてございます。

 第4章「都市計画決定の提案」でございます。これは、都市計画法に基づきまして都市計画決定の提案ができるもの、これは現在の法律では土地の所有者、地上権もしくは賃借権を有する者、NPO法人、まちづくりを推進することを目的とした法人などが定められておりますが、これらに準ずる者として、条例で定めた団体は同様に都市計画決定の提案ができるという規定が都市計画法で規定されてございます。条例で新たに提案できる団体を定めるものでございますが、第3章の「地区まちづくり団体」を都市計画提案できる団体として定めていきたいと考えてございます。また、政令で条例委任されている都市計画提案の土地の規模を定め、提案に必要な要件、さらに区が提案を受けた後の都市計画法の手続きなどについても必要な事項を定めていくということでございます。

 第5章、これは都市計画法によりまして条例で定めることができるとされた地区計画の申し出制度を定める内容でございます。例えば申し出に必要な関係者の同意率、地区計画の案の内容などについて、地区計画の申し出ができる者の規定やその手続き、また、提案を受けた後の手続きなどについて定めていくということでございます。

 第6章は、条例の施行に対し必要なことは規則で定めるというものでございます。

 恐れ入ります。資料の1枚目にお戻りいただきまして、裏面をごらんいただきたいと思います。

 10月下旬、具体的に言うと、来週から区内3カ所で区民意見交換会を開催していきたいと考えてございます。その後、11月下旬に条例の素案を作成いたしまして、区議会建設委員会、また都市計画審議会に報告をし、条例(案)を作成していきたいと考えてございます。その後、パブリックコメント手続きなどを経まして、来年の第1回区議会定例会に条例(案)を提案させていただくというスケジュールで進めたいと考えてございます。

 条例についての概要説明は以上のとおりでございます。

会長

 ご説明ありがとうございました。

 この条例につきましては、冒頭に幹事からの発言もございましたが、この都市計画審議会で都市計画マスタープランの議論をした折に、幾つか今後の課題であるというふうに各委員がおっしゃった中の一つが、この都市計画マスタープランをどのように実現していくのかということであったと思います。これだけで全部ができるわけではございませんが、相当大きな柱がきょうは提案されたというふうに私は思っております。

 まだ内容的に詰まっていない部分が多いように見受けますけれども、各委員の忌憚のないご意見をいただければと思います。どなたからでもよろしくどうぞ。

 かせ委員、どうぞ。

かせ委員

 それでは、最初のほうからちょっと、具体的な説明がなかったのでイメージがわかないものですから、質問させていただきます。

 まず最初に、(仮称)として「中野区地区まちづくり条例」とございますけれども、いわゆるこの条例というのは、それぞれの地域での地区計画を決定するに先立って、さまざまな区民の声を聞いたり、あるいは都市計画マスタープランといったものと整合性をとるためにやるということでこの「地区」というのがついているのかどうなのか、その「地区」というのがちょっとわからなかったんですが、どうですか。

会長

 相澤幹事、どうぞ。

相澤副参事

 これにつきましては、冒頭で説明させていただきましたとおり、都市計画マスタープランを策定する中で具体的な推進の手だてはどういうようなものがあるかというところで、その推進の手だてとして、中野区では身近な地区におけるまちづくりなどを区と区民と協働して進めていくことが必要なのではないかということがございました。委員のご質問でございますが、まちづくり条例は他区、また市でいろいろ作成されているものでございますが、その内容についてはさまざまな考え方があると考えてございます。

 中野区では、この都市計画マスタープランの具体的な手だてを推進していく、中野区都市計画マスタープランで定めたことを進めていくという意味で、区民の都市計画の提案の仕組みであるとか、具体的にはまちづくり団体を登録して、そこからの提案に対して広く区民に公表していくとか、活動への支援で書いてありますが、区としては情報提供や専門家の派遣などについて推進していくというような条例をつくっていきたいと考えてございます。

会長

 かせ委員、どうぞ。

かせ委員

 もうちょっと具体的にお聞きしますと、例えば練馬区などについてはかなり広範囲にわたった総合的なまちづくり条例ということですね。地区計画というのはその中のごく一部だと思うんです。他の地域でもいろいろまちづくり条例を持っておりますけれども、景観の問題であるとか、まち全体を見渡して、いわゆる都市計画マスタープランと競合するようなかなり大きな条例をつくっていますが、それを実施するための条例、都市計画マスタープランと整合性を持ったような条例をつくっているところが多いんです。これを見てみますと、その中のごく一部の地区のまちづくりを進めていく上での考え方というふうに受け取っているんですけれども、そういうことでよろしいんですか。

会長

 相澤幹事。

相澤副参事

 ここの条例の中に盛り込んでいく、例えば地区まちづくり構想の登録の要件につきましては、都市計画マスタープランに適合していることが要件になってございます。また、都市計画というのは基本方針に基づいて進めていく、都市計画マスタープランに基づいて進めていくということが都市計画法でも定められておりますので、そういうような中身にしていきたいと考えてございます。

 また、まちづくりに関しましては、例えば中野区でも中高層の紛争予防条例、あるいは特定小売り店舗の条例、安全・安心のまちづくり条例、建築協定に係る条例であるとか、開発行為による基準なども設けております。まちづくりというのは、こういったさまざまな条例や計画に基づいて、ソフト、ハードを入れて総合的に取り組むものと考えておりますので、そういう意味では中野の目指すものをはっきりさせる、条例の中身に盛り込むことをはっきりさせるということで、「地区まちづくり条例」という表題にしているということもございます。

会長

 かせ委員、どうぞ。

かせ委員

 説明は承りました。

 それで、ここで内容的に触れていきますけれども、「主体」のところで「区の責務」と「区民等の責務」「事業者の責務」とあります。「区の責務」というのは、区民等の主体的な地区まちづくりに関する支援をする、これが区の役割というのはそのとおりだと思うんですが、「区民等の責務」というところで気がかりなところがあります。

 「区が行う地区まちづくりに係る施策への協力」ということになっております。これはどういうことなんでしょうか。中野区が進めようとする計画に対して、必ずしも一致しない場面がしばしば出てくるわけですね。ただ、それについては住民の皆さんが時間をかけながらまちづくりの勉強会を開いたり、いろいろしているんだけれども、区の進めるものとは違うということがしばしば起こり得ると思うんです。そうしますと、こことの関係はどうなるかということになってくるんですが、いかがでしょうか。

会長

 相澤幹事。

相澤副参事

 確かに小さいところではそういうこともあるというふうには承知しているところでございますが、中野区の基本構想、また、都市計画マスタープランで示されたものというのは、区の示すまちづくりの大きな基本方針だと考えてございます。また、その基本的な考えの中で、まちづくりは行政主導で進めていく部分もございますが、例えば道路の拡幅であるとか、具体的なまちづくりの取り組みをするに当たっては、やはり区民のご理解、あるいはそれに対しての将来的な展望等がなければいけないと思っております。

 まちづくりに関しては区が主導的にするということではなくて、区民あるいは事業者と一体になってやっていくという視点から、また、この提案制度によりまして、地区計画などがもし仮に定められた場合には、提案した団体、あるいは住民と区が一緒になってやっていく必要があるというようなことを示したかったという意味で、こういう内容にしているものでございます。

会長

 かせ委員。

かせ委員

 私が言いたいところは、例えば具体的な話ですが、今、中野三丁目地域でさまざまな動きがありますけれども、既に丸井の裏側に大きな高い建物が建つということで、建設が進んでいるわけです。この間にいろいろな動きがあったわけですけれども、こういった動きは必ずしも中野区の意向とは一致しない面もありますよね。また、中野三丁目あたりでは独自の形の動きもありますし、今、よい住環境をというようなこともあります。本来のまちづくりということであるならば、そういった住民の皆さんの意向が反映される形で進まないと、もちろん強行できないわけですから、うまくいかない。そういう住民の皆さんの意向が生きる形で、中野区はそれを支援していくという形でなければならないと思うんですね。

 他の区について、私もこの前、総括質問を行いましたけれども、練馬の場合でも、新宿の場合でも、趣旨はそういった形で、まちづくりを進める上では白紙でいくんだというようなことを言っていますよね。そこへ行って住民の皆さんの意向を聞いて、それをいかに実現していくかということでいろいろ地区の開発計画を進めていくという、これが今東京都内で起こっているまちづくりの趣旨だと思うんですよ。

 そうしますと、これとの関係で言うと、協力をするということになっている。逆に、私は区が協力をする、支援をするという形であって、これは区が行う地区まちづくりに係る施策ですけれども、むしろ住民が行うまちづくり、まちづくりに参加する権利だと。「責務」ではなくて「権利」だというふうに私は考えているんですけれども、そういう考え方はないんですか。

会長

 相澤幹事。

相澤副参事

 さまざまな考え方があると思っております。きょうお示ししたのは、今のところうちのほうでこういうように盛り込みながら整理ということで、細かい部分についてはまだこれから区民意見交換会など、また、こういった審議会であるとか、区議会の常任委員会などの意見も踏まえながら、またさらに考えていく必要があると思っております。住民の意見といいましても、さまざまな立場があるわけで、まちづくりというのはそういったさまざまな意見を調整しながら、場合によっては双方に譲歩する妥協点を探っていくということもあると思っております。

 そういうことではございますが、中野区としては、何度も繰り返しますが、都市計画の基本方針に基づいてまちづくりを進めていきたいと考えてございます。この都市計画マスタープラン、基本構想についても、広範な区民参加でさまざまなところで意見を聞いて、区のトータルのものとして定めてきたものですから、これに基づいて行っていくものについては、やはり協働して一緒になってやっていくというような大きな理念として、考え方としてはあると考えてございます。

かせ委員

 いろいろ考え方があるし、これから議論もあるので、私だけというわけにはいかないので、お聞きはしましたけれども、さらに気がかりなところもあります。

 この3章の「住民による身近な地区のまちづくりと合意形成に向けた取り組み」ということなんですけれども、この中で登録というところがありますね。まちづくり団体の中での登録ということで、これはどういう手続きでどういう方がやられるのか。例えばこれらのことについては、他の事例ですと、非常にオープンな形でやられておりますし、学識経験者やさまざまな区民が参加する。場合によっては議員が参加するなんていうところもあるかもしれませんけれども、そういった審議会の中で、公正、公平を確保されるために審議がされるという手順をとるところが多いと思うんですね。中野区についてはどう考えていますか。

会長

 相澤幹事、どうぞ。

相澤副参事

 構想の登録の具体的な手法でございますが、これもほかの自治体等のものもいろいろ研究しているものでございますが、ご指摘のように、そういった審議会のようなものを設けているところもございます。しかし、そうではない事例も多くあるわけで、細かいところについてはまたこれから決めていく部分もありますが、基本的には審議会をつくってこういったものを審査して登録するというふうには考えてございません。一定の基準を示した上で、区のほうで判断していく方法もあるのではないかと考えております。

会長

 かせ委員、どうぞ。

かせ委員

 審議会を設けないということになりますと、公平性とか、公明性であるとか、そういったところに疑問を残すことになりますよね。それと、先ほどの質問ではないけれども、区の行う地区まちづくりに係る施策に協力をするというのが条件になりますから、適合されないということになるとどうなるのか、また、その透明性はどうなのかということになります。その決定等についての公平性であるとか、公明性であるとかということについての担保はどうされますか。

相澤副参事

 登録の要件であるとか、団体に対しては、一定の要件に従って審査し、登録するということでありますから、この審査の要件を規則あるいは基準などではっきり示していくことが必要であると考えてございます。

会長

 かせ委員、どうぞ。

かせ委員

 だから、その基準についてもどうなのかと。一番最初のところをどうつくるのかということが問題になってくるわけですよね。それらのことについて、他の自治体であれば、基本的な基準をつくることについては非常に慎重にやっていますよね。区だけでやるというのはほとんどないのではないかと思いますけれども、あったらお示しいただきたいと思います。

 さらにこの中で気になるのは、「おおかたの同意」ということも言われていますよね。本当にまちづくりというのは難しい問題を抱えていますし、一方の側でよしとする場合でも、他の場合では迷惑だということもある。まちづくりというのはそういう皆さんの意見が十分に出し尽くされて、ここでいこうよというところでおさまる以外ないわけですよ。だから、この辺の「おおかたの同意」ということでくくられてしまうと、これまた不安、これは何なのかということになるんですけれども、どうお考えですか。

会長

 相澤幹事。

相澤副参事

 ここで使っています「おおかた」という意味は、積極的な反対がなく、ほぼ全員が同意していると考えているということでございます。ただ、これにつきましてはさまざまな考え方があると思っております。まちづくり条例を定めている自治体でも、このような表現をしている条例と、具体的に3分の2以上とか、そういったことを決めているところもあると考えてございます。これにつきましては意見交換会などの意見も聞きながら、さらにうちのほうで精査をしていきたいと考えてございます。

会長

 かせ委員、どうぞ。

かせ委員

 もうそろそろ終わりにしますけれども、今言われたように「おおかたの同意」というのは非常に不安です。ほかの区民の皆さんが感じたときでも不安だと思います。今言われたように、大きな反対がない場合とおっしゃったけれども、それでは大きな反対があった場合、あるいは大きな反対の尺度もまた問題になってきますけれども、そのような運動があった場合には、その地域のまちづくりについては強引に進めることはできないわけですけれども、その辺の認識はいかがですか。

会長

 相澤幹事。

相澤副参事

 繰り返しますが、積極的な反対はなく、ほぼ全員が合意しているというようなイメージなんですけれども、これにつきましては先ほど言いましたように、意見なども聞きまして、もう少し考え方などを整理する必要があるかなと考えてございます。

会長

 かせ委員、どうぞ。

かせ委員

 申しわけありません。もうそろそろ終わります。

 それで、最後にしますけれども、今ずっと言ってきまして、さらにちょっと不安なところがあるわけですけれども、住民の皆さんの意向を聞くと。また、住民参加だというふうに言っておりますけれども、どういう形で住民参加を保障するのかということなんです。これはどうお考えでしょうか。

会長

 相澤幹事。

相澤副参事

 これにつきましては、住民参加という1つの手だてとして、都市計画の決定に提案できる仕組みであるとか地区計画、具体的にまちづくりの構想や、そういった話をしていくのも大事ですけれども、やはり具体的にまちづくりを進めていくにはこういった地区計画などを導入していくことが必要なので、実際に形となってあらわれる区民参加、住民参加という手だてでこのような提案制度、また、そこに至るまでの区への支援策というようなものを盛り込んでいきたいと考えてございます。

会長

 かせ委員、どうぞ。

かせ委員

 提案制度をつくることについては必要なことだと思うんですけれども、今までやられてきた中でやっぱりいつも気がかりというか、住民の皆さんの中でも不満が残っているのが、中野区が行ってきたいわゆる住民参加の仕組みとして、法的には公告・縦覧があったりします。それから、地区の説明会とか、あとは大きな問題についてはパブリックコメントということなんですけれども、それはもう区民の実感として単なる手続き、セレモニーです。いろいろ意見は言っても、結局は区の進める方向でまとめられてしまうという、そんなことに対する不満がいつも残っているわけですよね。ですから、今後、身近なまちづくりということになれば、そういったものとは違って、本当に住民の意見、意向が反映されるということを考えないと、これはうまくいかないだろうと思うんです。今お考えのところではどのように考えていますか。

会長

 相澤幹事。

相澤副参事

 まちづくりに関しては構想や計画があっても、実際に地域に行ってそれをやるという段階で非常に難しい問題がございます。特にまた地区計画とか、都市計画という言葉自体も、なかなか一般の区民にとってはよくわからないということもございます。こういった勉強会であるとか、さまざまなチャンネルを通してまちづくりの推進に向けての理解を深めるとともに、この構想をつくるときにも意見交換会をしますけれども、そういうところでしっかりと区民の意見を聞いていきたいと考えております。

会長

 いろいろご意見がございましたが、私から1点申し上げますと、今ご指摘があったうち、地区の大きさというのが最初にご質問がありましたね。やっぱり地区まちづくりというふうにある意味で対象をはっきりさせているわけで、地区まちづくりという言葉は第1章の3以降、随所に出てくるんだけれども、第1章の「目的」のところにはそれがない。ご説明の中では「身近な地区」とおっしゃったんですね。これは非常にいい言葉だと私は思いながら聞いておりましたので、これは入るのかどうかわかりませんが、「目的」の2行目のところは、「都市計画マスタープランに沿った身近な地区のまちづくり」という感じなのかと思って聞いていました。違うのであればあれですが、そうであるならば、そう書いていただくと非常にわかりやすいと思いましたので、参考にご検討ください。

 ほかにご意見はいかがでしょうか。

 池田委員、どうぞ。

池田委員

 全体的に地区のまちづくりを住民と一緒にやっていこうという考え方は非常にいいと思うんですけれども、途中から、特に第3章なんですけれども、「地区まちづくり構想」と「地区まちづくり団体」のところが、特にその中でも「参考」に書いてある「登録要件の考え方」、両方ともなんですけれども、だんだん厳しくなってきて、何か審査する、審査するという感じになってくるんですよね。やっぱり住民と進めていきたいのであれば、一緒にやろうよという書き方があるのではないかと思うんですけれども、やたらチェックポイントが多すぎて、なかなか普通の住民とか団体が取っつきにくくなっているような気がするんですよ。ですから、この辺のところはちょっと直していただけたらなと思っています。

 もう一つ同じようなことで、第3章の3の「地区まちづくり構想に対する区の支援等」というところで、登録した地区まちづくりですとか、団体に対しては支援しますよということなんですけれども、そういう地区まちづくりを一生懸命進めていくためには、登録をするように持っていく、団体になるように持っていくことが大切なのではないかと思うんですよ。ですから、区がちゃんと登録団体になるようにですとか、登録構想になるようにですとか、そういう支援をしていただくという書き方をどこかに入れておいてもらったほうがいいのではないかと思うんですよね。

 そういうふうに全体的に、何か最初のほうの出だしはいいんですけれども、後ろへ行くほど、審査する、審査するとかなり厳しくなって、だんだん登録させないよという感じの書き方になっているような気がするんですよ。私の印象で申しわけないんですけれども、その辺のところを考えていただけたらなと思います。

 それと、多分これはプリントミスか何かだと思いますけれども、「目的」のところの3行目の「まちづくりに参加する区民・事業者の権利と責任」、ここに「区」が入っていないんですね。下のほうに「区」が入ってくるんですけれども、これは多分「区」が入っているのではないかと思うんです。区は関係ないというのだと、ちょっとおかしくなるかなと思うんですけれども、その辺のところをよろしくお願いしたいと思います。

会長

 1番目はご意見ということでいいですね。2番目の点はご質問だと思いますので、相澤幹事、どうぞ。

相澤副参事

 表現につきましてはどうしても条例ということでかたくなってしまうこともあるんですけれども、一定の要件を付すことは必要だと思うんです。表現などについては、今のご指摘のことも踏まえて、また今後考えていきたいと考えております。

 団体の支援の点でございます。委員が言われるように、最初はそんなにしっかりした団体とか構想を当然持っていないということも考えられますので、最初の段階から区としては左下のところの「支援」ということを考えてございます。ある一定の要件になりましたら、こういう地区まちづくり団体とか、あるいは構想というものができてくるのかなと思っております。こういった構想に対する支援は公表などの支援、あるいは区の支援ということもございますが、それに至るまでの段階での支援というものについても、区のほうからしっかりやっていきたいと考えてございます。

会長

 よろしゅうございますか。

 ほかにいかがでしょうか。五味委員、どうぞ。

五味委員

 このまちづくり条例は、私も設計をやっていまして、殊に中野の場合は都市の構成上、都市基盤の一番脆弱な部分が道路幅員ですね。それから、公園が少ない。これは都内でも一番指摘されている。それから、老朽家屋の密集地が多い。これも東京都の調査によると、地震発生時の危険度が多いというのは、都内で指折りに入るほうに属されているということもありまして、やっぱりこの際、中野は、例えば具体的にここで「地区計画」と書いてありますが、こういう制度をつくることによってもっと――今、暮らすために環境の悪いところに住んでいるということを、言葉には出さないけれども、日ごろ例えば車の交換、あるいは地震がきたらどこに逃げるかとか、いつも考えて悩んでいる区民が多いわけですから、そこにまちづくり条例にこういうものがあるということを示してやることによって、まちづくりに対して区民がなじむ一つの機会を与えることになって、ちょっと遅すぎたのではないかと思うんですけれども、そういう啓発を与えるということの一つの手段として考えることもいいのではなかろうかと思います。

 また、この中に出てくる「地区計画」という言葉ですね。これを皆さんがどこまで理解しているかわかりませんけれども、普通の住民の方に「地区計画」という言葉を言って幾ら説明してもよくわからない。僕らなんかは都市計画法がかかわって、戦後の基準法で矛盾が生じていたり、あるいは細かなまちづくりの際に、その地域によって扱い方が違うものを扱うことができるという一つの便法であるということを説明はしているんですけれども、一般の人はよくわからないということがあるものですから。

 具体的には、きょうも私がちょっとわからなかったことは、現在の中野区で地区計画的な手法で今まで都市計画を遂行している実例ですね。今、平和の森公園があったと思うんですが、あれはどういう手法で、あるいは防災公園のために周辺の道路を拡張したんだということがあるでしょうけれども、それから南台ですね。南台はどういう目的で、どういう手法であれがなされたのか。それから、一番卑近な例では警大跡地がありますけれども、警大跡地の場合はもともと原っぱみたいなところをああやって独自に、ある意味では非常に開発がしやすかったのですけれども、今申し上げた三つのうちの最初の二つですね。それについて具体的に皆さんに、私も認識が薄らいできましたものですから、ご説明をしていただきたいと思います。

会長

 どなたがお答えになりますか。平和の森公園と南台については地区計画手法を使ったかどうかということですね。

 上村幹事。

上村副参事

 ご質問の地区計画でございますけれども、南台四丁目地区が一番最初の地区計画でございまして、平成4年に地区計画を定めております。その後、平和の森公園周辺の地区計画が平成5年に定められました。三つ目に南台一、二丁目地区、これは東大附属中等教育学校周辺を含む地域で、南部防災公園を整備する予定でおりますけれども、この地区が平成12年に、地区計画の名称が「防災街区整備地区計画」ということで、現在3カ所の地区で事業が実施中でございます。

会長

 よろしゅうございますか。

五味委員

 平和の森はどうなのでしょうか。

会長

 平和の森は2番目ですね。

五味委員

 わかりました。

会長

 それでは、ほかにいかがでしょうか。

 吉本委員。

吉本委員

 先ほど対象地区のお話があったと思うんですけれども、3,000平米以上というくくりがありますけれども、例えば目標にしていく一つの形として地区計画を定めていくということになると、たしか地区計画の最小の地区面積は3,000平米ではなくて、もう少し小さい面積でもよかったのかなと思うんです。逆に、わざわざ条例を定めてまちづくりを促していくということであれば、少なくとも地区計画だとかの最小地区面積ぐらいまで落としてやらないと、先ほどから出ているように3,000平米というような規模になると、なかなか難しいのかなと思いますので、その辺の地区の設定の考え方を教えていただきたいと思います。

 あと、これは意見ですけれども、私も以前、住んでいるところで協議会とかをつくっていろいろ活動をしていたこともあったんです。そのときに、同意がとれればこれにこしたことはないんですけれども、同意がとれる前の段階、啓蒙の時期が一番苦しい部分なので、やはり同意がとれればそのままある程度流れがいくと思うんですけれども、同意がとれるまでの初期段階の区の協力だとか、そういった部分をもうちょっといろいろ盛り込んでいただいたほうが我々住民サイドの認識としては一番うれしいのかなと思いますので、その辺をぜひお願いしたい思っています。質問と意見ということで、二つです。

会長

 相澤幹事。

 特に3,000平米という構想作成の面積と地区計画面積の差ですね。

相澤副参事

 都市計画法では提案できる面積の要件が5,000平方メートルということで、条例で別に定めれば、1,000平米からという規定もございます。その中で、うちのほうで今現在の考え方としては3,000平方メートルと考えているわけですけれども、おおむね50戸程度のようなものを想定しておりまして、一戸建てでいうと大体そのぐらいになるのではないかなと考えてございます。

 小さい単位でも少しずつ進めるという意味では意義があるかなと思っていますけれども、そうはいっても、ある程度地区計画というと、建築基準法に基づいて何かするときには一定の手続きも必要ですし、かなりそこに規制がかかってくるわけで、そういう意味からいうと、ある程度の大きさというものも一方で考えていく必要があるのではないかなと思っております。これにつきましても、意見交換会であるとか、さまざまなところからまた意見を聞いた上で考えていく部分もあるかなと考えてございます。

会長

 よろしゅうございましょうか。今の面積の問題は、やってみないとわからないところが実際はあるのだと思うんですね。だから、当面何ぼとしておいて、また運用してみて決めるというふうな柔軟性も必要かもしれない。これは参考意見として申し上げます。

 ほかにいかがでしょうか。久保委員、どうぞ。

久保委員

 先ほどから地区ということで、会長のほうからも身近な地区というお話がありました。そもそもなのですけれども、今回、「中野区地区まちづくり条例」となったのはなぜなのか。単なる「まちづくり条例」ではなく、「地区」をここに入れているのはどういったことでしょうか。

相澤副参事

 この条例による主な目的をはっきりさせたいということでございます。「まちづくり」というと、人によって非常にとらえ方が違う。場合によっては、自治基本条例のような中身も含めてまちづくり条例というふうな表現を使っている自治体もございます。ハードもソフトも合わせて、区でやっている行政そのものがまちづくりと言っても過言ではないと思います。その中で条例に盛り込む中身を、題名を見ておおむねお示ししたいという意図もございます。そういった面でこういう表現を使ったということでございます。

会長

 久保委員。

久保委員

 今、ユニバーサル条例等々をつくっている自治体もふえておりますけれども、そういった広い意味合いではなくて、あくまでこの地区におけるまちづくりを定めていくということなのかなと思いました。

 私もきょう都市計画マスタープランを持ってきていないので、ちょっとうろ覚えでございますけれども、マスタープランの実現に向けということでございますので、先ほども中野三丁目のお話もございましたが、中野三丁目のほうは今後中野区として地区計画をかけるエリアということでさまざまお示しいただいているところかなと思うんです。その地区計画をかけるということを区として今考えているエリアについては、これはやはり地区計画を定める上で、まちづくり条例にのっとった形で地域住民の方たちの団体、ここが事前に立ち上がるものなのか、もしくはこういった地区計画をかける状況に至っているので、皆さんのほうでこういったまちづくりの協議会をつくってくださいというような形で区のほうから呼びかける、そういったこともあるのか、その辺はいかがでしょうか。

会長

 相澤幹事。

相澤副参事

 さまざまな手法があると考えてございます。行政主導で地区計画をつくるということに関しては、これは都市計画法の手続きに基づいて進めていくということでございますが、都市計画マスタープラン、また、都市計画審議会で審議された中で、大きなエリアの再開発とか、そういうまちづくりの取り組みではなくて、住民主体で、街区単位で進めていくということも、中野の狭小道路、共同化への取り組みがなかなか進まない中で必要ではないかということで、ここにつきましては区民提案型のようなものを、また、それに至るまでの区の支援策を定めていくというようにご理解いただきたいと思います。

会長

 久保委員、どうぞ。

久保委員

 条件の趣旨のところに、最初に中野駅周辺まちづくりや西武新宿線沿線まちづくりということで、これは当然、新たなまちづくりの課題であることは確かでございますし、西武線沿線まちづくりにおいては、各駅において地域の方たちがまちづくりの勉強会を立ち上げていらっしゃるので、そういう方たちが当然核になっていただくようなことになるのかなと思うんです。

 どうしても開発のほうが重きが置かれて、今回のまちづくり条例の提案に至っているような錯覚を起こしてしまうかなという気がして、実際には狭隘道路の拡幅とか、建て替え促進というこの辺のことは、今まで行ってきた部分、南台であるとか、平和の森もそうでしょうし、これから大和町なども考えていかなければいけないのかもしれませんが、そうしたことの解消のためには、当然、地域の方たちのご協力なくしてはいけませんし、住んでいる方たちも当然まちの安全ということでお考えになっているわけですから、そういったことを進めていかなければいけないのだと思うんですね。どうしてもこの書き方だと、ちょっと誤解を招く部分があるのかなと思うんですが、区としてはそれはどちらに重きを置かれているんでしょうか。

会長

 どうぞ、相澤幹事。

相澤副参事

 これは提案型の地区計画によるまちづくりを推進していこうという目的でございます。両方あるというふうに考えてございます。これについては、地域の住民の方が将来を見据えたまちづくりをどういうふうに進めていくのかということで、両方の立場からの提案があるのかなと思ってございます。

 例えば西武線沿線のまちづくりなどでは、今、計画ができていますけれども、こういった動きの中で、例えばシャッター商店街になっている商店街もございます。この都市計画審議会の中でも意見が出されましたが、そういった場合には1階に必ず商店を入れて、2階以上は住宅にしていくというような計画をつくって、まち並みを保っていこうということも想定されるわけでございます。さまざまな立場からの提案が、一定の要件の中ですけれども、可能であると考えております。

会長

 ほかにいかがでしょうか。伊東委員、どうぞ。

伊東委員

 まずお伺いしたいのは、第4章、これは章立ての中身で大したことではないんですけれども、1、「提案できる団体」とあって、ただ、中段以降は提案できる団体要件を定めるものではなく、別の内容がつらつらと4行ぐらい示されているのではないかと思うんですが、まずその点について。

会長

 どうぞ。

相澤副参事

 ご指摘のとおりでございまして、項目立てにつきましてはまた整理していきたいと思ってございます。

会長

 伊東委員、続けてどうぞ。

伊東委員

 続いて、第3章にかかわる地区まちづくり構想についてなんですけれども、この「構想」という言葉がどこまでのものを示すのか。方針なのか。最初のほうによりますと、「将来像や具体的なまちづくりの進め方等を示したもの」とありますけれども、ちょっとこれですと、とらえどころがないのかなと。この後に「地区計画等」というものが出てきますけれども、その前段として緩やかなまちづくりの方針というようなものを指しているのかどうか、その辺をお伺いしたいんです。

会長

 相澤幹事。

相澤副参事

 現時点ではこのように地区の将来像とか進め方、方針、こういったものを盛り込んでいくということを考えてございますが、確かに構想がどのあたりのイメージなのかということが区民の方々に説明するときにはわかりづらい部分もあると思うので、構想というのはこんなものだよという一定のものも次の説明のときにはあわせてできるように考えていきたいと考えております。

会長

 伊東委員。

伊東委員

 その内容によっても随分違ってくるんですけれども、続いてお伺いしたいのは、このまちづくり構想は都市計画法上の位置づけにはないんですよね。

会長

 相澤幹事。

相澤副参事

 ご指摘のとおりでございます。

会長

 伊東委員。

伊東委員

 そうした場合に、こうした構想を地域の方々が合意を持って提案をされたということで、それを区のほうが受けとめて審査、登録するということなんですけれども、この構想がどれだけの効力を有するものになるのかということがこれだけではちょっと見えない。ご承知のように、中野区においては一つの大きい敷地が相続等によって分割されて、新たな居住者がそこに数軒入ってくるというようなことがございます。

 この構想を定めた当該地域がそうした第三者に対してどれだけ抗弁できるのかというようなことが、この登録をもってどれだけ対抗できるのか。対抗という言い方は大変いかめしい言い方なんですけれども、ただ、地区計画等では業者の取引上、重要事項ということでしっかり説明を義務づけられるわけですけれども、この構想についてはそうしたものはどう考えていらっしゃるのか。

会長

 相澤幹事。

相澤副参事

 この構想は地区まちづくり条例の条例に定めた構想で、これが根拠になっているものと考えてございます。具体的にいろんな規制をかけるような場合は、地区計画の導入に向けて次のステップに行くというようなことも考えられるかなと思っております。構想もその内容によってまた違ってくる部分もありますが、繰り返しになりますが、具体的にそういう規制を一定程度かけるということであれば、都市計画の手法に基づきましてさらに進めていく、地区計画などに結びつけていくことが必要であると考えてございます。

会長

 もう少し補足が要るんだけれども。結局、土地を売ってしまった人、買った人にもちゃんとこの構想は周知されるのかというところがご質問のポイントだと思うんですけれども。

 相澤幹事。

相澤副参事

 これにつきましては、まちづくり構想を一定の要件で審査して区が公表していくわけでございます。そういった中で、地区の住民等にも周知していきたいと考えてございます。

会長

 伊東委員。

伊東委員

 今のご説明で大体わかるようにはなったんですけれども、構想については私的な権利を阻害するようなものではない。区としてはまたそうした事情、何かの現状にかんがみて、積極的にこの構想の登録案件についてはアナウンスしていくということはわかるんです。ですから、その手法について、そういうことを考えていくと、逆に第1章の「主体」のほうで、「事業者の責務」の「まちづくりへの貢献」という部分をもうちょっと肉づけしたほうがいいのかなと。区の登録された構想案については、すべからくそういう不動産、建築を行うに当たっては、こちらの登録案件をよく見てくださいというようなアナウンス、それに対して積極的に協力をするというような肉づけがあってしかるべきではないかなと思うんですけれども。

会長

 相澤幹事。

相澤副参事

 すみません、説明が不十分で。この地区まちづくり構想につきましては緩やかなものと考えてございますので、土地の取引等やほかのいろいろな権利に関係するものについて規制をするものではないというふうに考えてございます。

会長

 ちょっと今、質問と答えが少しワンサイクルずつずれた感じなんだけれども、いかがですか、もう一回ご質問。

伊東委員

 緩やかなのはわかりました。ですから、先ほども細かな事例で説明したんですけれども、新しく転入されてきた方はそれまで住んでいらっしゃる方と軋轢が生じやすいんですよ。ましてこういうことが構想としてある程度その地域の合意形成ができている中に、後から来られる方が「私は知りませんよ。そんなのは関係ないですよ」ということがなるべくないように、まちづくりというのは合意形成によって成り立っているわけですから、積極的にその辺の理解を得るための仕組みがあったほうがいいですし、もちろん新しく入ってこられる方が別の発想を持って、こういうふうに変えたほうがいいんじゃないかというようなご提案だったら、どんどんその地域も受け入れて、いいまちづくりが進められるようにということを区の責務としてしっかり据えると同時に、やっぱり事業者にもそういう部分で積極的なアナウンスを手助けしてほしいというような位置づけもあったほうがいいのではないかなと思って、質問ないしはご提案を申し上げているんですが。

会長

 今の点は服部部長からお答えいただきたいと思いますが。第1章の3の「主体」の事業者のところで、整備構想との関係でもうちょっと書いたほうがいいんじゃないかとか、そういうことですね。

服部都市整備部長

 そういったご意見を十分賜りたいと思ってございます。なお、今、伊東委員のほうから幾つかいただきましたけれども、この地区まちづくり構想、これは地区計画に至る前段階のやわらかい形の方針、まちづくりの考え方、つまり、自分たちのまちをこうしていこうというところで大方の合意を得て構想の登録に至るわけでございますから、まだかちっとかたまったものではございません。それを行政がご支援させていただく。

 そして、地区計画に至る過程になると思ってございます。ただ、第3章の中でも、2番のほうに地区まちづくり団体としての活動内容というのがありますけれども、そこに「地区まちづくり構想の維持・推進」ということで、行政がすべてアナウンスメント、公表することによって、例えば先ほど事例を出されましたけれども、新たに入ってくる区民の方への情報提供も大変大事でございますが、地区まちづくり団体のほうも一たん構想をつくった後で、そこでおしまいではございませんので、その後、日常的なところで維持・推進を図っていただく。そういったものを区と協力させていただきながら進めていく。こうした中でご理解いただき、ご賛同いただく方向での流れをつくっていきたいと考えてございます。

会長

 ありがとうございました。よろしゅうございましょうか。

 もう一つどうぞ、伊東委員。

伊東委員

 念押しになって申しわけございません。要するに、おっしゃられることはわかるんですけれども、新たに転居してくる方が果たしてこうしたものがあるということ自体を土地購入の前に十分知り得るかどうか。建築を行おうとする方が設計の前の段階で、こうした構想について十分に理解を示した上で、地区計画に至る前でも積極的に協力の姿勢を示していただけるのかどうか。これはある程度やっぱり専門家を通じて、こういうまちづくりを目指していますというのがアナウンスされないことには難しい。

 ですから、それを積極的に区がやるかどうかはまた別の問題としまして、ただ、こういう構想があって、この地域の目指す将来像がありますよと。詳しくは登録団体の代表の方に問い合わせてみてください、あるいは構想の概要は区のほうに届いているわけですから、こういうものですよとお示しできるような部分はしっかり用意しておかないと、口頭での支援はいたしますと言っても、本来、その部分も大切な支援だと思うんですよね。そういう意味でお尋ねしているんです。

会長

 これはよろしゅうございますか。お答えになりますか。

 相澤幹事。

相澤副参事

 ご指摘の点も踏まえまして、登録した地区まちづくり構想の公表のあり方などについて、さらにうちのほうで検討していきたいと考えてございます。

会長

 ほかにいかがでしょうか。よろしゅうございましょうか。

 それでは、またこれにつきましてはいろいろご報告等を伺う機会もあろうかと思いますので、きょうはこの程度にさせていただきたいと思います。

 次に、報告事項の2、西武新宿線沿線のまちづくりについて、萩原幹事から説明をお願いいたします。

萩原副参事

 それでは、西武新宿線沿線のまちづくりについて、2点ご報告を申し上げます。

 1点目、西武鉄道新宿線(中井駅~野方駅間)連続立体交差化計画についてでございます。

 きょうは説明の資料が別紙1から6ということでございますので、今資料をご確認いただいて、もしない方がいらっしゃいましたら、お申し出いただければと思います。大丈夫でしょうか。

 それでは、別紙1の資料に基づきまして説明をさせていただきます。別紙1をごらんください。

 この連続立体交差化計画につきましては、去る2月9日の本審議会で都市計画素案といたしまして、その内容についてご報告をさせていただいているところでございます。今回は、連続立体交差化計画の都市計画案及び環境影響評価書案が示されました。この都市計画案につきましては前回の素案と変更がないために、説明については時間の関係から省略をさせていただきたいと思います。その内容につきましては、お手元の別紙2の1ぺージから5ぺージのほうに記載されておりますので、そちらは後ほどごらんいただきたいと思います。

 それでは、別紙1の2ぺージ目をごらんください。

 環境影響評価書案についてご説明をいたします。本連続立体交差化計画につきましては、東京都環境影響評価条例の対象案件でございまして、事業の実施が環境に及ぼす影響について予測・評価を行いました。この予測・評価の項目につきましては、お手元の資料の真ん中に(3)とあるんですが、この表に示す騒音・振動、地盤、水循環、史跡・文化財、廃棄物の5項目でございます。

 予測・評価の結果の内容につきましては、先ほどのパンフレット、別紙2に記載されておりますので、そのパンフレットに沿ってご説明をしたいと思いますので、別紙2の7ぺージをお開きください。

 初めに、騒音・振動の項目についてでございます。工事施行中の予測・評価の結果、建設作業の騒音・振動の予測値につきましては、騒音規制法等で定める基準値と同等または下回るということでございます。

 次に、鉄道の騒音の予測値でございますが、これは現況値を下回る。鉄道の振動ですが、こちらの予測値については、一部の地点を除き、現況値と同等または下回るとしております。さらに、環境保全のための措置といたしまして、低騒音・低振動の建設機械などを積極的に採用する、仮囲いを設置するなど、騒音・振動の低減に努めるとしております。

 次に、8ぺージをごらんください。

 工事完了後の予測・評価の結果、鉄道の騒音、鉄道の振動ともに、予測値につきましては現況を下回るということでございます。環境保全のための措置といたしましてはロングレールの採用など、また、防音壁の設置、検査、保守作業を十分実施するということで、騒音・振動の低減に努めるとしております。

 次に、地盤の項目についてです。予測・評価の結果、開削工事区間では、剛性及び止水性の高い土どめ壁を用いる。必要に応じて地盤改良を実施し、さらに入念な施工管理を行います。シールド工事区間では、密閉式シールドを採用し、さらに入念な施工管理を行うことなどで地下水位の変動は年間の水位変動の範囲内におさまるために、地盤の変形は生じないことが予測されることから、周辺の建物などに影響を及ぼすことはないというふうに考えます。環境保全のための措置としましては、地下水位や地盤の変形を監視し、必要に応じ対策をとるとしております。

 9ぺージをごらんください。

 水循環の項目でございます。予測・評価の結果、開削工事区間では止水性の高い土どめ壁を用いて施行する。地盤改良の実施、さらに入念な施工管理を行う。シールド工事区間では密閉式シールドの採用、さらに入念な施工管理を行うことで、地下水の変動は年間の水位変動の範囲内におさまり、地下水の水位及び流れの影響は小さいものとしております。

 次に、史跡・文化財の項目です。文化財保護法などに基づきまして、あらかじめ関係機関と協議し、必要な措置を講ずることから、埋蔵文化財に及ぼす影響は小さいものと考えます。

 廃棄物の項目につきましては、可能な限り再利用し、再利用が困難なものにつきましては関係法令に基づき適正に処理をするという説明がありました。

 次に、10ぺージをごらんください。

 工事着手までの流れということですが、去る10月6日、7日に都市計画案の説明会、環境影響評価案の説明会が上高田小学校、沼袋小学校で行われました。こちらの赤いところがちょうどその手続きの時期に当たるわけですが、この赤い下のところに薄緑色の枠で「関係区市町村の住民及び利害関係人の意見書」、さらに環境影響評価の説明のほうには「都民等の意見書」と書かれております。

 今のパンフレットの中にこういう白い横書きの紙が挟んであると思うんですけれども、こちらのほうをごらんいただきたいと思います。都市計画案の縦覧及び時間につきましては、10月4日から10月18日、9時から17時ということで、こちらに記載の縦覧場所で縦覧され、意見書の提出期限につきましては10月18日となっております。こちらのほうは既に終了しております。

 それから、環境影響評価書案の縦覧期間、時間につきましては、10月4日から11月2日までとなっておりまして、縦覧場所につきましてはここに記載されている4カ所で縦覧をしております。意見書の提出期限は11月17日となっております。

 それでは、一番初めのかがみのペーパーのほうをごらんいただきたいと思います。

 この連続立体交差化及び関連計画の説明会でございますけれども、10月6日、上高田小学校では287名の参加があり、翌7日の沼袋小学校では249名の参加者がありました。当日の配布資料はお手元の別紙2、別紙3でございます。この別紙3をごらんいただきたいと思います。

 こちらの内容が本日の2点目の報告でございます。本ペーパーの2枚目をお開きください。それでは、2点目の報告といたしまして、西武新宿線沿線まちづくりにかかわる基盤施設の整備基本計画についてご説明をいたします。

 それでは、お手元の別紙4をごらんください。

 本計画は、西武新宿線の沿線まちづくりの実現に向けまして、新井薬師前及び沼袋駅周辺における駅前広場や関連街路及びこれら施設周辺のまちづくりについての具体的な検討を進めるための基本的な計画として示したものでございます。駅前広場や関連街路につきましては、本基本計画に基づきまして都市計画素案の作成に向け、関係機関と協議を進めてまいります。

 それでは、別紙5の冊子に基づきまして、基本計画の概要を、時間の関係もございますので、簡単にご説明をさせていただきたいと思います。

 まず、目次をお開きください。前半の部分では対象地区、関連計画、地域の交通状況のデータ等をまとめたものでございますので、説明は省略させていただきます。

 18ぺージからご説明をさせていただきますので、18ぺージをお開きください。

 それでは、駅周辺の交通環境の課題についてまとめたものでご説明します。

 18ぺージ、新井薬師前駅周辺でございますけれども、図6-1で交通環境における課題を示しております。新井薬師前におきましては、哲学堂通りへのバス路線の集中、また、バス停が4カ所に分散し、乗降するために、交通に支障となっているなど、交通環境の改善や交通結節機能の改善が課題となっております。

 19ぺージ、沼袋駅周辺でございます。こちらは、沼袋商店街がバス路線が南向き一方通行で、北側は駅を通らないということで非常に利便性が低い。さらに、こちらの道路は幅員6メートルという商店街の特性を持った道路に、22時間で自動車約2,500台、歩行者、自転車合わせて2万2,200人の交通がありまして、これが錯綜し、危険な状態になっているということで、交通利便性の向上や交通環境の改善、さらにはバス、タクシーの空間が不足していることで、交通結節機能の改善等が大きな課題となっております。

 20ぺージをお開きください。

 関連街路の基本検討についてご報告いたします。まず、駅前広場と一体となって、周辺の幹線道路――都市計画道路に接続させる機能を持った代表的な道路を関連街路、以下アクセス道路と呼ばせていただきますけれども、それを新たに位置づけております。図7-1でございますけれども、こちらにアクセス道路のルート及び設定区間を示しております。

 まず、新井薬師前-1と書いてあるところは、現在の五中つつじ通りでございます。こちらは、中野通りから補助220号の計画線の区間までをアクセス道路というふうに位置づけております。なお、この赤い点々の線は既決定の補助220号線を示しております。

 次に、沼袋でございます。沼袋-1というのは、新青梅街道から沼袋駅までの商店街通りの区間でございます。沼袋-2は、沼袋の駅から平和の森公園前の交差点のところまででございます。沼袋-3は、新井天神通りでございます。

 それでは次に、23ぺージをお開きください。今お示しいたしました各区間の横断面構成の案についてご説明いたします。

 最初にお断りをさせていただきますけれども、現在、ここで示します横断面の幅員及び構成については中野区の案でございまして、今後、交通管理者の協議等によって変更となる場合があるので、あらかじめご承知おきいただきたいと思います。

 まず、新井薬師前-1、五中つつじ通りでございますけれども、こちらについては将来の交通量予測などから判断をいたしまして、現状幅員である11メートルの横断面構成を基本と考えたいと思っております。

 次に、既決定の補助220号線でございます。こちらも既決定の幅員が11メートルであり、横断面構成はそれを基本としたいと考えております。

 次、24ぺージをお開きください。沼袋-1、商店街通りでございます。こちらは、商店街での買い物空間、安全な歩行者空間を確保するために、歩道を片側3.5メートル、また、バスの相互通行を可能とするための車道幅員7メートルを基本としたいと考えております。また、商店街の沿道という土地利用の特性から、荷さばき等の沿道停車需要への対応が必要となると考えております。

 これについては、停車帯片側1.5メートル程度の確保が望ましいところでございますけれども、そうすると、どんどん道路の幅員が広くなるということもありまして、地域性も考えまして、地域にとって必要な機能の道路ということで、場所によって横断面構成を変えるなどの工夫を考えて、一定の交通機能は確保しつつも、荷さばきスペースなどの配置を検討することによって、道路全体の幅員を14メートルで抑えていきたいと考えております。

 次に、沼袋-2、沼袋駅から平和の森公園の幅員でございますけれども、車道幅員については先ほどと同じ7メートルを基本としますが、歩道については買い物空間などの必要性が低いために、片側2.5メートルということで、全体幅員は12メートルを基本としたいと思っております。

 次に、沼袋-3、新井天神通りでございます。こちらのほうは現状の車道幅員7メートル、歩道2.5メートルの総幅員12メートルの横断面構成を基本と考えております。

 それでは、26ぺージをお開きください。駅前広場の基本検討についてご説明をいたします。

 駅前広場の中で、特に交通空間が駅前広場の規模というものを検討していく上で大きな要素であるために、本計画の中ではこれについて検討を行っております。

 飛ぶのですけれども、29ぺージをごらんください。これまでの26ぺージから28ぺージの中でさまざまなデータ推移等を示しておりますけれども、この部分に基づきまして将来の乗降客数を検討しました。その結果、駅の将来乗降客数は平成20年とほぼ同等ということで設定をいたしました。

 次に、30ぺージをお開きください。

 駅前広場の交通施設の検討について、これまでの調査データや指針などに基づきまして試算した結果をこちらの表8-7であらわしております。これらの試算値と現状の交通機関の運行状況などを考慮いたしまして、各施設数を設定したものが隣の31ぺージの表8でございます。

 駅前広場の表8-8をごらんください。駅前広場の導入交通施設数といたしましては、まず、新井薬師前はバス乗降場――バスバースが4つ、タクシーの乗降場が2つ、タクシープールが3、一般車の乗降場が1としております。

 次に沼袋でございますが、こちらはバス乗降場2、タクシー乗降場を2、タクシープールを3、一般乗降場は1といたしました。

 それでは、32ぺージをお開きください。

 駅前広場の位置について検討したものをご報告します。アクセス道路との一体的な計画はもちろん、また、周辺の交差点、既存道路の関係、駅周辺の交通特性や安全性などに留意をしまして、必要十分な規模で計画を検討する必要がありまして、それらを考慮して駅前広場のおおむねの位置を検討いたしました。

 新井薬師前では図8-5をごらんいただきたいと思いますが、鉄道南側に駅前広場を計画します。これによりアクセス道路と一体となって計画ができる上に、歩行者交通の多い哲学堂通りを分断せずに、安全性が高いということから、この位置を基本といたしました。

 次に、沼袋駅でございます。図8-7をごらんください。鉄道の南側に駅前広場を計画し、周辺道路との支障が最小限となる上に、駅前の滞留空間を十分確保できることから、この位置を基本と考えました。

 それでは、次の34ぺージ、35ぺージをごらんください。

 こちらは先ほどご説明を差し上げましたアクセス道路、駅前広場の検討結果をまとめたものでございます。このイメージ図の中でピンク色の部分が一体的なまちづくりを検討する区域となっております。ちなみに、この34、35の見開きのぺージは、お手元の別紙3、説明会のときの配布資料の見開きと同じ内容になっております。

 それでは、36ぺージをお開きください。

 整備の進め方でございますけれども、基盤施設の基本的な考え方といたしまして、基盤施設の整備だけでは残った敷地で店を再建できない、または手狭になって生活がしづらいなど、この吹き出しにあるような問題が起こっています。そこで、基盤施設とあわせたまちづくりが必要と考えております。

 その基本的な考え方といたしまして、商店街の将来像、また、権利者の意向など、まちづくりのニーズに応じて基盤施設の整備と連携、あるいは一体となった市街地整備方策を提案、または情報提供を中野区が行いまして、そこについて地元が選択し、実施することを考えております。これによりまして、駅周辺にふさわしい空間整備ができるですとか、そこで商売をなされている方の生活再建が可能になる、また、魅力的な商店街の維持、充実が可能となると考えております。

 37ぺージをごらんください。

 基盤施設の整備にあわせたまちづくりの取り組み方といたしまして、商業者または居住者、権利者などから成る地元主体の協議組織を立ち上げて支援をいたします。協議組織では、地区全体のまちづくりの方向性について協議を行うほかに、関係権利者による部会の設置などを通じまして、街区単位ごとに市街地の整備手法について検討、協議を行い、その成果を地元提案として取りまとめていただきまして、区に提案するとともに、区といたしましては、まちづくりの促進に必要となる都市計画の手だて等の支援を行っていきたいと考えております。

 次の38ぺージをごらんください。

 38ぺージから48ぺージまで同じような形の「活用が想定される市街地整備手法のメニュー」というのがございますけれども、4例ほどイメージをまとめております。今後、協議会などでこうした整備イメージなどの提案を行う、または必要な情報を提供していきたいと考えております。

 次に、最後になります。42ぺージをごらんいただきたいと思います。

 こちらはスケジュールみたいなものが載っているんですけれども、別紙3の後ろのところと同じものになっております。こちらは周辺まちづくりと基盤整備を並べまして、その整備の時期、手続き、どんな進行になっていくのかというのをイメージでまとめております。

 まず、平成22年から23年にかけては、周辺まちづくりについては協議会の立ち上げ準備を行いまして、中野区の基盤整備といたしましては、駅前広場や関連街路の都市計画素案をまとめ、その説明、また、23年度に都市計画決定していきたいと考えております。周辺まちづくりのほうでは、23年度中に協議組織の設立を目指しておりまして、24年、25年ではその組織によるまちづくりの検討ということで、まちづくりのルールというものを全体で話し合い、または街区ごとで具体的な整備手法についての検討を中野区のほうに提案していくということでございます。

 その間に、並行して中野区としては、基盤施設整備については現地の調査や概略設計、また、関係機関との詳細な協議を進めていき、平成25年末ないしは平成26年には基盤施設の事業認可をとっていきたいと考えております。また、平成26年以降、まちづくりのほうでは、地元提案を踏まえた街区、市街地整備の方策ごとの事業化を検討しまして、地区計画、土地利用の見直しなど、必要な都市計画決定の変更を行っていきたいと考えております。基盤施設の整備の進捗と連携しながら、順次、例えば共同化などの個別事業を実施するということで、基盤施設のほうの用地取得や工事と連携しながら整備を進めていきたいと考えております。

 以上で本基本計画の説明を終わります。別紙4のペーパーのほうにお戻りください。

 別紙4の真ん中、意見交換会のところをごらんいただきたいと思います。これにつきましては、駅前広場となる場所、または関連街路の周辺の方々を対象に、9月7日から9日、ごらんの3地域センターで意見交換会を開催いたしました。主な意見につきましては別紙6にございますので、そちらのほうをごらんいただきたいと思います。

 意見交換会での主な意見をご紹介いたします。大きく分けますと、計画、道路、補償、その他と分けましたけれども、計画については、妙正寺川の潤いを活かしたまちづくりなども考えてほしい。または、駐輪場の整備や自転車の専用道路をつくってほしいですとか、鉄道の上部が有益になるような利用を期待したい。また、駅前広場の地下に防火水槽をつくるなどの有効活用をしたらどうかというご意見がありました。

 道路につきましては、これは沼袋の商店街がメインなんですが、道路を拡幅しても商店街が続けられるのか。また、道路を拡幅することによって車両優先の道路となってしまうのではないか。また、現在の危ない――という説明をさせていただいたのですが、危ないがゆえに気をつけて通る、または通りにくい道路があってもいいのではないかというご意見もありました。また、商店街の活性化という観点から、なぜ14メートルが必要なのかというご意見もありました。

 補償につきましては、立ち退きや商売に不安にならないようにきちんと対応していただきたい。または、移転に当たっては他の店舗を探してもらえるのかという質問もありました。

 その他で、真ん中にありますけれども、まちづくりの相談ができる事務所を現地に開設してほしいというご意見もありました。

 別紙4のほうにお戻りください。今後の予定でございますけれども、今月中旬から、関係権利者となり得る人、その周辺にアンケート調査を実施いたします。その後、年が明けて1月には計画をさらに深度化したもの、素案に近いものと考えておりますけれども、それで地権者の意見交換を行って、3月下旬には基盤施設都市計画素案の説明会をしたいと考えております。この基盤施設については23年度に都市計画決定をしていきたいと考えております。

 大変長くなりましたけれども、以上で2点すべての説明を終わりにさせていただきます。

会長

 ご説明ご苦労さまでした。

 ただいまの報告についてご質問、ご意見をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。

 吉田委員、どうぞ。

吉田委員

 全体のスケジュールについてお尋ねしたいんです。先ほどの中野区地区まちづくり条例の話によりますと、いろいろと私たち住民が意見を言わせていただいて、その意見を反映させていただいて、その上で都市計画決定をするというようなご説明があったかと思うんですが、このスケジュール表によると、都市計画決定が随分前のほうにあって、その後、街区ごとの検討とか、いろんな検討をして、それからやっていくことになっているように見えますので、この辺は私の知識がないからわからないんですが、わかりやすく説明をしていただきたいのですが。

会長

 何ぺージですか。

吉田委員

 このスケジュール表、先ほどの最後の……。

萩原副参事

 これ(別紙3の裏面)でよろしいですか。

吉田委員

 そうです。

会長

 では、それについての追加説明をお願いします。

萩原副参事

 それでは、お手元の資料、別紙3の裏面をごらんいただきたいと思います。

 こちらの基盤施設整備、緑色の欄を見ますと、平成22年度、平成23年度のところに「都市計画素案説明」「都市計画決定」とあります。これにつきましては、先ほど基盤施設の基本計画でお話をさせていただきました道路と駅前広場について都市計画決定をしていきたいと考えております。この後、都市施設の整備にあわせまして周辺のまちづくりを行っていくということで、今度は紫色の平成26年度から「……」とある「まちづくりの実施」というところをごらんいただきたいと思います。これまで協議会等によってまちづくりの検討をしたものに基づきまして、この基盤施設にあわせたまちづくりをするのに必要な、例えば地区計画であるとか、または区画整理みたいなものだとか、再開発ということが必要であれば、そういうものも都市計画的な手当てをしていくということで考えております。

会長

 吉田委員、どうぞ。

吉田委員

 駅前とか道路については住民の意見を言うことではないから、先に決定してしまおうということですね。その後にまちづくりを考えていこうということですか。

会長

 萩原幹事。

萩原副参事

 この駅前広場、それから道路につきましては、中野区として行政側が責任を持って決めていくということではございますけれども、これまでに平成16年からまちづくり勉強会というものがありまして、それの中で将来のまちの骨格的な考え方、こちらについては整備基本計画の3ぺージから5ぺージのところにまちづくり方針とかありますけれども、こういう考え方、勉強会等で議論をして中野区として定めましたまちづくり計画の考え方に沿って、必要な施設を中野区としては定めていきたいと考えております。

会長

 吉田委員、どうぞ。

吉田委員

 わかりました。では、まちづくりのほうは別のところで都市計画決定とかをして行うわけですね。ありがとうございます。

会長

 久保委員、どうぞ。

久保委員

 環境影響評価のことで、8ぺージなんですけれども、鉄道振動のことでお伺いしたいんです。「環境保全のための措置」というのがありますね。これはいわゆる最低のルールということなんでしょうか。これは西武鉄道のほうでこういった案が示されて、もう決定しているんでしょうか。例えば東急電鉄などの場合は大岡山駅の上に病院をつくりましたよね。そういった場合に、振動の工夫がもっとこれ以上のことが、例えば鉄道のコンクリートが打ってありますけれども、こちらの下にコイルを入れるとかという工夫をして病院が建てられるような工夫をしていますよね。また、病院だけではなくて、住宅なども建てられるような対応をしていると思うんです。なので、今後の鉄道敷の跡地の利用方法にもよるかと思うんですが、ここに示された以上のことは西武鉄道としては今のところ考えていないということなんでしょうか。

会長

 萩原幹事。

萩原副参事

 こちらにつきましては環境影響評価書の説明ということでございますので、今後、具体的な設計だとか、工事の段階になればさらに詳しいことはわかると思うんですけれども、今、この時点では、委員のご質問についてはまだ把握しておりませんので、お答えはできません。

久保委員

 最低でもこれだけのことは、きちっと振動の対策は行うということをここでは示されていると思っていいんですね。もしその鉄道敷のあり方などを今後検討されるとしたならば、もっとそれ以上のことをされる場合もあるということなんですか。

萩原副参事

 そうではないかと考えますけれども、我々も今いただいている資料がここまでしかないものですから、これ以上厳しい環境対策をするかどうかということについては、この場ではお答えできません。

久保委員

 わかりました。

 それでは、資料4、整備基本計画の33ぺージのことでお伺いしたいのですが、広場についてです。駅広場の図8-7と8-8、沼袋のほうで2案が示されていますね。8-8のほうには、「駅出入口が駅前広場に支障するため、東側にずらす必要があり、利用者の多い商店街通りからの利便性が大きく低下する」と書いてあって、この「駅出入口」というのは「駅前広場の出入口」ということですよね。駅施設への出入口というのはこの時点ではまだ決定されていないと思うのですが、広場が決定されなければ当然それは決定されないのかと思うんですが、今の段階ではその辺は西武鉄道とはどういった調整になっているんでしょうか。

会長

 萩原幹事。

萩原副参事

 ここで言う駅出入口というのは、駅の改札を出て、道路まで公共空間に出ていく出口、いわゆる駅の出入口ということでございます。この駅の出入口は基本的には大きく変えないというのが、これは西武鉄道に限らず、他の鉄道会社も鉄道の整備をしていくときの基本と伺っておりますので、この8-8で言うように、ここに駅前広場――これは31ぺージをごらんいただくとわかると思うんですが、面積の試算結果で2,000~3,000平米のものができていきますので、それだけのものをつくると、駅の出入口が今よりも新井薬師側のほうに行くということで、商店街通りにせっかく近かったものが遠くなって、利便性が低下するということで検討をさせていただきました。

会長

 久保委員。

久保委員

 ちょっと手順がよくわからなくて、例えば鉄道が地下に入っていきますよね。地下に入っていくということは、業務をとめることはできないわけですから、ある日突然、地下を列車が走るようになるのだと思うんですね。その場合は、当然、駅舎自体は残っていますよね。地下が走る段階では。電車が地下に入って、それから駅舎等が当然なくなって、そこから駅前広場が整備をされていくのであろうと思うので、その辺の慣例というか、どういう形になっていくのかなと。

 それによっては、駅前広場の位置が必ずしも今の駅舎の位置を本当に意識する必要があるのだろうかということも疑問なんです。当然、改札口が今ある場所に、そこに全く同じ位置に地下から上がって出てこられることは理想かもしれませんが、そのように本当になるかどうか、全く一致をするかどうかということはまだこれからなのかと思うんですが、その辺はどのようにお考えですか。

会長

 萩原幹事。

萩原副参事

 駅の出入口は、さっき私がお話ししたのは、おおむね今と同じ位置ということで、ぴったりそこだということではございませんけれども、やはり駅の出入口の位置が大きく変わると、市街地側に与える影響が大きいということで、極力変えないのが一般的だというお話を先ほどさせていただきました。今後、詳細に検討する中でもいろいろ変わってくると思うんですけれども、今現在の区の考え方として、大きな基本的な考え方としてここに示しているということでご理解いただきたいと思います。

会長

 かせ委員、どうぞ。

かせ委員

 今のと関連するんですが、現在の駅施設は地下に行くと。上部ということですけれども、上部はいずれはなくなる。どういう活用をするかということになると思うんですけれども、それは当然、これからどうするかという話になりますね。それとの広場との関連性が実は大きくあるのではないかと思うんですけれども、その辺はどうなんでしょうか。

会長

 萩原幹事。

萩原副参事

 鉄道の上部利用につきましては、鉄道施設として必要なものを除いたうちのおおむね15%程度を地元が利用できるというルールになっております。これについては、さらに事業が始まって、どこにどういう駅施設として、鉄道事業者側が確保しなければいけない土地がどこかというものが明確に明らかになった時点で、その残された上部空間について東京都も含めて鉄道事業者と中野区のほうで協議をしていくということになっております。

会長

 かせ委員。

かせ委員

 例えば現在の新井薬師、あそこに店舗がありますよね。あれはどういうことになっていますか。商業施設がいろいろありますけれども。

会長

 もう少し詳しく。新井薬師のどちら側ですか。

かせ委員

 新井薬師の現在の何通りと言いましたっけ。南側、線路の向こう側ですね。哲学堂のほうとか、いろいろ施設がありますけれども、あの所有関係はどうなっていますか。そういった施設がどうなるのかということを考えてお聞きしたんですけれども。

萩原副参事

 すみません、今のお話ですと、どこの施設かというのが私はわかりませんので、お答えできません。

会長

 どこか図面をお示しいただいて、例えば20ぺージのようなところで、どの部分のことか教えていただいたほうがいいと思うんです。

萩原副参事

 18ぺージをお開きいただいて、そこで説明していただければと思うんですが。

かせ委員

 18ぺージにあるんですが、これも大ざっぱな地図でよくわからないんですが……。まず、新井薬師前駅がありますけれども、この駅前の店舗は民間ですね。駅前にビルがあるんですよ。それから、薬師の構内に店舗がありますよね。これは新井薬師前駅の西側になるんですか。それから、その向こう側の入り口のほうにもいろいろ店舗があるんですけれども、この辺の関係はどうなっているのか。新しくこれから駅広ということになってくると、この辺の関係が出てくると思うんですけれども、この辺の調整はどうなるのかということなんですが。

会長

 駅広との関係ですね。

 萩原幹事。

萩原副参事

 18ぺージの下に写真がございます。真ん中に「新井薬師前駅前(南側)」と書いてあるところに大きなビルがありますけれども、こちらのビルは民間の皆さんが複数で所有しているビルになってございます。その隣というか、電柱が立っているところにあるこれは西武の関係の売店だということでございます。この辺の調整というのは、今後、都市計画の決定をして事業をしていく中では、さまざまなまちづくりの協議会等を含めてやっていくのですが、今のところはまだ都市計画として決定しているものではございません。中野区としておおむねの位置を示している状況なので、個別についての調整はしてございません。

会長

 かせ委員、どうぞ。

かせ委員

 これからということですけれども、本当にまちの姿が一変するということですから、これは慎重にやってもらわなければ、当たり前ですよね。お願いしますね。

 あと、15%ということですけれども、それ以外のところについては鉄道のほうで独自に活用するということで、そちらのほうの……。

会長

 萩原幹事。

萩原副参事

 先ほど説明させていただきましたけれども、鉄道敷の15%を都市側が公租公課相当、つまり、おおむねただで使えると。簡単な言い方をさせていただくと、そういうことでございます。それ以外、15%を超える部分については、鉄道事業者の規定に基づきまして、必要であれば区側が借りることはできるというルールになっております。これについては、今後、先ほども話をしましたけれども、具体的な事業が実施されて、明確になってきた段階で、中野区としては区民の皆さんのご意見を聞きながら、それが反映できるような形で西武鉄道、東京都と協議をしてまいりたいと考えております。

会長

 ほかにいかがでしょうか。

 吉田委員、どうぞ。

吉田委員

 鉄道が地下に入ってしまうということになると、その上の今線路があるところが大分空地になるかと思うんですけれども、その辺の利用はどう考えていらっしゃるんでしょうか。

会長

 だれの持ち物なのかということをはっきりおっしゃってください。

萩原副参事

 鉄道敷につきましては鉄道事業者の敷地になっております。これにつきまして、立体交差のルールで、鉄道事業者と都市側の中でおおむね15%は都市側で利用できるということになっております。それを超える部分につきましては鉄道事業者と協議をして、鉄道事業者に借りる形で、有償でということが一般的だと思うんですが、借りることができることになっておりますので、中野区としてはいろいろ検討して、なるべく有効に使えるようにしたいと考えております。

吉田委員

 特に沼袋なんですけれども、今、立派と言えるかどうかわからないんですけれども、結構にぎやかな商店街がありまして、道路の拡幅によって大分商店街としては危惧があるのではないかと思うので、その辺を十分考慮してやっていただきたいと思うんです。

 鉄道のこの部分はかなりのスペースが、この図で見ますと、沼袋付近には線路が4本ありまして、駅舎よりもかなりスペースがあるようなので、何とかこれは利用させていただくように努力していただいて、何とか商店街の活性化の方向でお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

会長

 では、それは意見ということで伺っておくということでよろしいですか。

 ほかにいかがでしょうか。

 池田委員、どうぞ。

池田委員

 今まで聞いている話で、いわゆるアクセス道路と駅前広場、これは基盤整備で都市計画の中でやられるということだと思うんですけれども、多分そこだけじゃなくて、例えば沼袋の場合でいきますと、商店街の通りが何らかの形でこのように拡幅されて、商店街の両側がビルみたいなものになれば、その後ろといいますか、いわゆる我々が考えるアクセスは駅へ歩いていく道というふうに思うと、ほかにも駅へ歩いていく道がいっぱいあるんですよ。要するに、主要幹線から駅に至る道路がアクセス道路だということで定義されていますけれども、ここではなくて、駅に歩いて来られる方、自転車で来られる方はいろいろな道を通って来られるわけですよね。

 そうすると、例えば新井薬師の場合でも、五中つつじ通りが整備されてしまうと、今現在の新井薬師の商店街通りはどうなるんだというと、多分そこも再開発が進むと思うんですね。その辺について余りここに書かれていないんですけれども、先ほどの地区まちづくり条例との関連でいくと、そういうところもやはり何らかの形で整備していきたいというのが中野区の考え方であると思うんですね。ですから、その辺もこの辺に順次盛り込んでいけるように、なるべく早めに盛り込んでいけるようにすると、地区の方はそれなりの対応を考えるんじゃないかと思うんですよ。今は何か基盤整備だけで、そこの道路だけがここに1本ずつと駅前広場が整備されるというような感じの絵しかないのであれなんですけれども、その辺があると思うので、その辺もぜひ早めに区民に周知できるようにお願いしたいと思いますね。

会長

 ありがとうございました。

 特に何かご発言はありますか。

 萩原幹事。

萩原副参事

 それについてはご指摘はごもっともだと思います。整備基本計画の4ぺージをごらんいただくとわかるんですが、五中つつじ通りのところを「駅周辺魅力化」ということでまちづくり計画の中では考えております。具体的なところでまだわかりませんけれども、例えば41ぺージのところを見ていただくとわかるんですけれども、例えば五中つつじ通りについては現況11メートルで都市計画決定をするというふうに考えておりまして、仮に道路の拡幅等がなくても、地区計画みたいなものでまちづくりを誘導していきたいと考えております。どうもご意見ありがとうございました。

会長

 ほかにいかがでしょうか。

 ひぐち委員、どうぞ。

ひぐち委員

 最後の別紙6の「意見交換会での主な意見」で質問は書いてあるんですけれども、回答が全く書いていないんです。特に私が教えていただきたいなと思うところは、「計画等について」というところで、「妙正寺川のうるおいを活かしたまちづくりなども考えて欲しい」ということにどのようにご返答したのか。それから、一番下のほうの「その他について」、「まちづくりなどの相談ができる事務所を現地に開設して欲しい」ということ、それから、「政権交代などの際に、これらの事業や財源はどうなっていくのか心配である」というこの3つについて教えていただけませんでしょうか。

会長

 別紙6の一番上と下2つ。

萩原副参事

 まず、一番上の「うるおいを活かしたまちづくりを考えて欲しい」、これはご意見ということでございますが、回答といたしましては、駅周辺の安全で快適なまちづくりに合わせて、緑や河川を生かしたまちづくりも大切というふうに考えておりまして、今回はまちづくりの核となる基盤施設の考え方について示していますと。また、駅アクセス道路については、連続立体交差化事業を一体的に進める上で地域に必要な都市整備と考えておりますというふうに答えております。

 次に、まちづくりの相談ができる事務所ということにつきましては、今後、用地買収や生活再建の相談を進めていく段階で、これらの相談ができる場所を積極的に検討していきたいと考えております。

 それから、政権交代については、中野区では警察大学校跡地、中野駅周辺の整備、西武新宿線の連続立体交差化事業、それに伴う駅前広場や道路整備などを進めていく考えであります。そのためには多額の事業費を要するが、都や国の補助金などを活用して事業を進めていきたいと考えています。中野区の10か年計画ではこれらの時期を位置づけておりまして、中野区として財源を確保しながら着実に事業を進めていく考えであると答えております。

会長

 ひぐち委員、どうぞ。

ひぐち委員

 要望なんですけれども、ぜひ意見交換会の回答を載せていただきたいなと思います。よろしくお願いします。

会長

 萩原幹事。

萩原副参事

 こちらについては前回の中野駅周辺特別委員会のほうで報告をさせていただいておりまして、それについては議会のホームページ等でもごらんいただくことができます。

会長

 この都市計画審議会の場に出してほしいというご意見なんです。

萩原副参事

 わかりました。では、次回出させていただきたいと思います。

会長

 ほかにいかがでしょうか。

 宮村委員、どうぞ。

宮村委員

 この西武新宿線の連続立体交差化事業が具体的になったということで、今までの懸案でしたので、これが進んできたということは非常に喜ばしいことだなと思っております。ただ、当然、地下に潜るまでのいろんなプロセスがあって、さっきもご質問がありましたけれども、ある日から地下で使うことになるわけですので、それまでは地上を走っているということで、駅の周辺整備が、地下に潜った段階で駅前広場とか何かがある程度整備されていないと、せっかくの地下化の効果が出てこない。そういう意味で、きょうご説明があったように、駅周辺の基盤施設整備を優先して、その後、それをベースにまちづくりを考えていくという手順については、こういうある程度限られた時間の中でやっていくとすれば妥当なのかなと思います。

 ただ、やはり今もいろいろご質問が出ていましたけれども、地下化した後の地上の利用とか、そういうことについてはどうしても説明を求められると思いますので、わかる範囲でできるだけ鉄道事業者なり東京都の意向も聞きながら、親切に丁寧に説明していただければと思います。どうしても沼袋は今の商店街の通りしか南北でないものですから、今の6メートルぐらいの道路からすると、いろいろ抵抗もある方もいらっしゃると思うんですけれども、やはりないと、せっかく地下化して、地上に鉄道が走っていることでのバリアがなくなって、自由に行き来できるまちになるのにそこが生かされないということで、いろいろ地元の皆さんの意見もあるとは思いますが、できるだけ丁寧に説明して理解を得るように努力してほしいなと思います。

会長

 ありがとうございました。特にこの点についてご発言がなければ、ほかの委員、いかがでしょうか。

 よろしゅうございますか。ちょうど締めのようなご意見をいただいたということでございますので、これをもって本件の報告事項は終わりにさせていただきたいと思います。

 それでは、次回の予定等について、事務局からお願いします。

相澤副参事

 次回の審議会でございますが、(仮称)中野区地区まちづくり条例、また、(仮称)中野区集合住宅の建築及び管理に関する条例などについてご報告を予定してございます。

 開催日につきましては、12月16日あるいは21日で今調整してございます。日にちが調整でき次第、ご連絡していきたいと思います。よろしくお願いいたします。以上でございます。

宮村委員

 午前、午後というのは……。

会長

 午前、午後はどちらですか。

相澤副参事

 両日とも午後でございます。

会長

 先生方、大丈夫でしょうか。

伊東委員

 どっちも予定がありますよ、この2人は。

会長

 それでは、もう一度先生方の日程を伺って、もう一度戻して調整し直しますか。

相澤副参事

 では、再度調整させていただきます。

会長

 わかりました。それでは、日程につきましては今の16日の午後、21日の午後というのはちょっとなしということにして、もう一度そのあたりで決めるということで調整したいと思います。

 これをもちまして、本日の審議会は閉会したいと思います。

お問い合わせ

このページは都市基盤部 都市計画課が担当しています。

本文ここまで

サブナビゲーションここから
サブナビゲーションここまで