平成16年度 第6回中野区都市計画審議会会議録
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更新日:2023年8月3日
日時
平成17年2月7日(月曜日)午前10時
場所
中野区役所 4階 区議会第2委員会室
次第
1.報告事項
(1)中野駅周辺まちづくりについて
出席委員
森委員、矢島委員、田代委員、村木委員、折原委員、堀委員、福島委員、西見委員、戸矢崎委員、大河内委員、吉村委員、貞弘委員、加藤(ま)委員、篠委員、佐伯委員、飯島委員、かせ委員、むとう委員、伊東委員、米田委員
事務局
服部都市整備部都市計画担当参事
幹事
- 田辺区長室長
- 那須井区長室まちづくり総合調整担当部長
- 石井都市整備部長
- 尾崎都市整備部土木担当課長
- 佐藤都市整備部建築・住宅担当参事
- 豊川都市整備部中野駅周辺整備担当課長
事務局
おはようございます。
平成16年度第六回の中野区都市計画審議会の開催をこれからお願い申し上げますけれども、冒頭に、事務局のほうから2点ばかり御説明申し上げます。
まず1点目は、時間の変更でございます。ちょうど第1回定例会の直前でございました。きょうの午後の予定でございましたけれども、他に常任委員会が3つ重なりました関係もありますので、きょうは午前中の10時から開会でございます。直前の変更でおわび申し上げます。
もう1点目は、前回の第五回中野区都市計画審議会、これは新しい期のメンバーによる初めての審議会でございました。その際、途中での御退席並びに御欠席の方がいらしてございました。きょう、そのうち御出席されている方につきまして、私のほうから御紹介申し上げます。
まず、学識経験者の項の村木美貴さんでいらっしゃいます。よろしくお願い申し上げます。
村木委員
よろしくお願いいたします。
事務局
続きまして、区民委員の項の貞弘優子さんでいらっしゃいます。
貞弘委員
貞弘です。よろしくお願いいたします。
事務局
なお、前回御欠席の方で後ほど見えた方は、その段階で御紹介させていただきたいと思ってございます。
それでは、会長、開会をよろしくお願い申し上げます。
会長
ただいまから平成16年度第六回中野区都市計画審議会を開催いたします。
本日は、報告事項1件でございます。
早速ですが、中野駅周辺まちづくりについて、事務局のほうから説明をお願いいたします。
中野駅周辺整備担当課長
それでは、お手元にお配りをいたしました中野駅周辺まちづくり計画素案、これに沿いまして説明をさせていただきます。
本日お配りいたしました資料は、2月4日、先週金曜日でございますが、午後、区議会の中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会で御説明をした資料を本日御報告をするというものでございます。よろしくお願いいたします。
それでは、まず早速内容に入らせていただきます。座って説明をさせていただきます。恐縮です。
この中野駅周辺まちづくりにつきましては、サブタイトルを「にぎわいと環境の調和するまち」というサブタイトルにいたしました。これは、前回お示しをいたしました「計画素案たたき台NO.2」、これと変更はございません。
それでは、1枚めくっていただきまして、目次をごらんください。全部で6章の章立て構成になってございます。第1章が「中野駅周辺まちづくりの基本的な考え方」、第2章が「中野駅周辺まちづくりのコンセプト」、第3章が「現状と課題」、第4章が「中野駅周辺まちづくりの基本方針」、第5章が「地区別まちづくり計画」、第6章が「まちづくりの推進」という構成でございます。
それで、以前お示しをいたしました「計画素案たたき台NO.2」、これにおきましては、第1章から第4章までお示しをしてございます。今回は、これに新たに第5章、第6章を追加をいたしまして、それに加えて第4章を内容を一定整理したということでございます。
それでは、次を開いていただきまして、第1章「中野駅周辺まちづくりの基本的な考え方」でございます。これも前回御説明をいたしましたので、概略を申し上げますが、そこに書いてありますのは、中野のまちは、都心部に近接する交通至便なまちとして宅地化が進みましたが、都市基盤施設が非常に不十分であるということから、人口密度が高くて、防災上の脆弱性があるということでございます。また、住宅主体のまちということもありまして、なかなか都市の活力というものがこれまで不足をしていたという指摘があります。
そういった中にあって、中野駅周辺、これは中野の顔となるべき地域であるというふうに考えられます。ところが、これまでは交通基盤施設の未整備、そういったものがありまして、必ずしも中野の顔として十分に機能はしてまいりませんでした。そこで、今後例えば少子高齢化や人口の減少、産業構造の大きな変化、都市間競争の激化、そういったものを考えますと、中野の活力を高めていくためには、中野の顔としての役割を果たすことが一層問われるということだと思います。
そういったことがありますが、平成13年に、警察大学校、これが府中市に移転をいたしました。この跡地の利用につきましては、これまで清掃工場を中心とした土地利用転換計画案が示されておりましたが、これも清掃工場は中止ということになりまして、土地利用転換計画案も見直しが必要ということになりました。
この見直しを契機にいたしまして、単に跡地の利用だけではなくて、中野駅周辺のまちづくり、これを新たな息吹をもたらす格好の機会ととらえる必要があろうかと思います。この機会に、この地域全体を都市計画等の総合的、計画的な手法によりまして、民間活力を活用しながら、中野の真の顔として再生し、中野が東京を代表するまちの1つとなるよう、新たなまちづくりに着手したいというふうな思いでございます。
それから、3ページをごらんください。ここでは、「中野駅周辺まちづくりのコンセプト」についてお示しをしてございます。3ページから4ページにわたりまして、4ページにコンセプトを3つお示しをしてございます。1つ目が〈多様な機能がつながり、個性を発揮するにぎわいの心〉、2つ目が〈新たな交流が生まれ創造性のふくらむまち〉、3つ目が〈安全で人に優しく地球に優しいまち〉という3つのコンセプトでございます。
その前提条件といたしまして、3ページに戻って恐縮ですが、中野のまちの広域的な位置づけ、それから、中野駅周辺のまちの位置づけについて若干お示しをしてございます。
まず、中野のまちの広域的な位置づけでございますが、これは、東京都が平成13年10月に策定いたしました「東京の新しい都市づくりビジョン」、これによりますと、東京都というエリアを超えまして、東京圏、これは、東京都、埼玉県、千葉県及び神奈川県の区域でございますが、人口が約3,300万人ございます。この東京圏につきましては、都市構造を集積のメリットを生かした多機能集約型の都市構造にしたいというふうなことが示されております。
この都市構造を実現いたしますためには、東京圏は大きく5つのゾーンに区分されますが、中野区はその中でも都心部に相当いたしますセンター・コア再生ゾーン、それから、その周辺を取り囲む都市環境再生ゾーンにまたがります。そういったことから、中野区の役割といたしましては、東京圏の中心に位置し、高度な都市機能を担うゾーン、それから、魅力的な住環境の形成とコミュニティの再生を図るゾーンというような2つの機能を持つということでございます。
そういった中にあって、今度は中野駅周辺まちづくりの位置づけでございますが、まず、中野駅が中央線の主要な駅であるということ、それから一定の商業、業務など集積があること、それから、広域避難場所に指定をされていること、それから、緑のネットワークなどがあること、それから、先ほどちょっと申し上げましたが、2つのゾーンにまたがっている。
それから、これは、同じく「都市づくりビジョン」に示してありますが、下北沢、三軒茶屋、自由が丘と同様に、ファッションや文化を発信する魅力と活気あふれるまちとして展開されるものとして位置づけられております。
あるいは東京構想2000におきましては、住とにぎわいの相乗効果による大人の文化香る成熟した空間と示されております。
このような状況を踏まえまして、中野駅周辺のまちを先ほど申しましたように3つのコンセプトでまちづくりを進めるというものでございます。1つ目は〈多様な機能がつながり、個性を発揮するにぎわいの心〉、2つ目が〈新たな交流が生まれ創造性のふくらむまち〉、3つ目が〈安全で人に優しく地球に優しいまち〉ということでございます。
それから、第3章、5ページでございます。これは、中野駅周辺のまちの現状と課題について整理をしてございます。これも前回お示しをしましたものと内容はほぼ同じですので、詳しい説明は省略をさせていただきますが、計画区域を5ページの地図にありますとおり大きく4つに分けてございます。中野駅地区、中野駅南口地区、サンモール・ブロードウェイ地区、それから警察大学校等移転跡地・その周辺地区という4つに分けております。こういった4つの地区ごとに課題を7ページ以降お示しをしてございます。
概略を申し上げますと、まず7ページの地区別課題の(2)の地区別課題の1の中野駅地区でございますが、これは、冒頭の考え方でもお示しをいたしましたが、中野駅地区は中野の顔として風格を備える必要がある。それから、交通基盤やネットワーク整備、そういったものが必要かと思います。
それから、南口地区は、そこにお示しをしていますとおり、調和と秩序のある土地利用に転換する。
それから、次のページでございますけれども、8ページの3サンモール・ブロードウェイ地区でございますけれども、これは、既存の商店街ではありますが、狭隘な道路、防災性が脆弱、そういったことが課題となっております。
それから、4の警察大学校等移転跡地・その周辺地区でございますが、これは、大規模な国有跡地の利用方法、そういったものが課題かと思います。
それから、9ページをごらんいただきたいと思います。ここでは、中野駅周辺まちづくりの基本方針について述べております。以前お示しをいたしました「たたき台NO.2」におきましては、この第4章に、地区別の基本方針を述べた後、内容別の基本方針を述べておりますが、今回、この地区別の基本方針は第5章のまちづくり計画に集約をいたしました。そういった関係で、今回お示しをいたしました第4章は、内容別の基本方針になっております。すなわち、9ページが「活力に満ちたまち」、11ページが「安全で安心なまちの形成」、13ページが「交通ネットワークと交通基盤施設」、15ページが「環境共生」、そういった項目別に基本方針をお示しをしております。
9ページに戻りまして、まず、「活力に満ちたまち」でございます。リード文におきましては、中野駅周辺のまちと現在の状況、中野駅の周辺のまちの可能性、そういったものをお示しをしてございます。
この内容といたしましては、(1)から(2)、(3)、(4)、(5)まで示してありまして、まず(1)といたしましては、「にぎわいの心」を育成するということでございます。
それから、(2)といたしましては、産業成長に貢献する大学等教育・研究機関の必要性を述べております。
それから、(3)におきましては、集客性を高める商業基盤施設や文化・娯楽施設等について述べております。
それから(4)は、規制・誘導施策。
それから(5)は、にぎわいのための具体的なまちのつくり方について述べております。
特にこの(2)の産業成長に貢献する大学等教育・研究機関の必要性につきましては、これは現在の産業の動向、状況、そういったことを踏まえながら、中野区が単に活力というだけではなくて、さまざまな情報発信をしたい。産業交流拠点としての地位を獲得したいというふうな思いから書いてあるものでございます。
それから、11ページをごらんいただきたいと思います。ここでは、「安全で安心なまちの形成」について述べております。
まず、11ページ(1)のまちの安全でございます。これは、中野駅周辺、特に警察大学校等跡地につきましては、広域避難場所、中野区役所一帯に指定をされております。現在は約9万7,000人が避難できる機能を有しておりますけれども、この区域は引き続き避難場所としての機能を確保するために、新たな開発による人口の増加を見込んだ必要な有効面積を確保したいというふうに示しております。
また、広域避難場所の中央付近には、新たに防災公園を整備したいというふうに考えております。
それから、こういった防災公園は、周辺のオープンスペース、そういったものと一体となりまして、一団の空間を構成できたらというふうに考えております。
それから、次のページでございます。12ページでは、2防災公園でございますけれども、防災公園について若干内容を詳しく述べております。この1でお示しをしました防災公園につきましては、おおむね1.5ha程度確保したいというふうに考えております。この1.5haの防災公園と隣接する約0.5haの公開空地、これと合わせましておよそ2haの防災空間を確保したい。
それから、さらにその周辺のオープンスペースなどと合わせまして、一定のまとまった空間を確保したいというふうに考えております。
それから、これは防災公園でありますので、避難者の一時的な滞在に必要な仮設トイレ、防火水槽、情報伝達設備、防災井戸、そういった必要な設備が設けられるということでございます。
それから、3といたしましては、木造市街地の防災性向上でございます。こういった避難場所の周辺におきましては、このような木造市街地の防災性向上が必ず必要かと思います。そういったことから、建築物の耐震性の向上、不燃化の促進、狭隘道路の整備、そういった市街地整備を進めていきたいというふうに考えております。
それから、4といたしましては、災害時の医療拠点を確保するというものでございます。東京警察病院が平成20年3月開院する見込みでございます。この機会をとらえまして、災害対応医療機能、そういったものを災害時に自立可能な災害拠点病院としての役割を果たしたいというふうに考えております。
それから、5といたしまして、大学等との連携でございますけれども、跡地に立地想定する大学などとは、キャンパスや施設の運用、帰宅困難者の受け入れなどの面で区との協働関係を築きたいというふうに考えております。
それから、(2)まちの安心、これは、近年いろいろ言われております防犯に関することでございます。これは、当然こういった大きな建物や道路、公園、そういったことの設置に当たりましては、防犯に十分配慮するということが、簡単ですが、お示しをしてございます。
それから、13ページをごらんください。これは、交通ネットワークと交通基盤施設について述べてございます。これは、中野駅周辺を少し広い視野から交通ネットワークをとらえまして、道路を整備しようというものでございます。交通ネットワークの考え方は13ページの下にお示しをした図のとおりでございまして、周辺の道路もあわせて整備をしたいというふうに考えております。
14ページをごらんください。それから、こういった道路の整備だけではなくて、14ページ、上の2ですが、バス等の公共交通機関に関しましても一定の整備をしたいというふうに考えております。あるいは駐車場、駐輪場、そういったものが必要かと思います。
それから、14ページ、(2)の歩行者ネットワークでございます。これは、中野駅周辺のまち一帯を回遊性を持たせたいということから、歩行者空間の強化を図りたいというふうに考えております。特に中野駅南北を結ぶ歩行者の動線、そういったものの確保は必須かと思います。
それから、15ページでございます。これは、環境共生について述べております。
(1)といたしましては、環境保全型のまちづくりを進めること。これは、近年よくあります屋上緑化ですとか、雨水、太陽光利用、そういったことを中心に述べてございます。
それから、(2)といたしましては、景観のすぐれたまちづくりを進めるということでございます。さまざまな法制度の活用、あるいは電線の地中化、壁面線の指定、そういったことが中心になろうかと思います。
それから、(3)番目といたしましては、みどりのネットワークを形成するまちづくりということでございます。先ほど若干お示しをいたしましたが、16ページをごらんください。中野駅周辺のまちは周囲に既存のみどりのネットワークが既に形成をされております。例えば平和の森公園、新井薬師・哲学堂公園、もみじ山公園、そういった既存のみどり、そういったものをネットワークとしてつなげたいというふうな思いで書いております。
それから、16ページの下の5番目ですが、公共公益施設の整備、これは、警察大学校移転跡地のまちづくりにおきましては、公共公益施設を適切に配置するということがお示しをしてございます。
それから、17ページからは、地区別のまちづくり計画に入ります。
まず17ページの1といたしましては、中野駅周辺全体の土地利用について、概略お示しをしてございます。17ページの図でございますが、中野駅の周辺は、交通関係の土地利用、その北側は商業・業務あるいは住宅、それから、現在のサンプラザ、区役所のあたりは、商業・業務機能、それから、その北側は住宅・商業の複合機能、それから、その西側にあります警察大学校等移転跡地を中心とした地区は、公共・公園・文教・医療・住宅・商業・業務、そういった複合機能というふうに考えております。それから、南側の囲町は住宅機能、それから、中野駅の南側の機能につきましては、商業・業務が中心になりますが、一部住宅も入るというふうな機能を予定しております。
次のページをごらんください。まず、18ページは、警察大学校等移転跡地・その周辺地区のまちづくり計画について述べております。このリード文にありますとおり、この地区のまちづくりの目標といたしましては、防災空間の確保とにぎわいの創造、これを開発目標としております。
まず、(1)のまちづくり方針でございますけれども、この警察大学校等移転跡地、その周辺地区は、エリアが幾つかに分かれております。18ページの1は、警察大学校等移転跡地エリアでございます。それから、18ページの下のほうでございますが、区役所・サンプラザエリア、それから、19ページには囲町エリア、それから、中野四丁目西エリアでございます。
このエリアに関しましては、ちょっと戻って恐縮でございますけれども、7ページの図をごらんいただきたいと思います。7ページの図に、この地区内のエリアについてお示しをしてございます。こういったエリアに分けまして、まちづくり計画を考えるということでございます。
それでは、本文に戻りまして、18ページの警察大学校等移転跡地エリアでございますけれども、まず、このエリアの土地利用の目標といたしましては、中野駅に近接した好条件、そういったものを生かしまして、住宅、商業・業務施設、文教、官公庁、医療、公園、道路、そういったさまざまな機能を融合しました土地の合理的かつ健全な都市機能の形成を図りたいということでございます。
それから、これは広域避難場所に指定をされておりますので、地域の防災拠点などに供する良好なオープンスペースを公園に連続して確保しまして、また可能な限りみどりを保全、創出して、快適な環境を確保するというものでございます。
そういったことから、導入施設・機能は、そこにお示しをしたとおりでございます。さまざまな機能を導入したいというふうに考えております。
それから、これに対応します土地利用計画でございますけれども、現在は、警察大学校、そういったものを前提とした土地利用、用途指定になっておりますが、これも将来といたしましては、高度利用を図りたいというふうなことも考えております。こういった高度利用によりまして、ゆとりある公園及びオープンスペースを確保したいというふうに考えております。
それから次の区役所・サンプラザエリアでございます。19ページで恐縮ですが、この区役所・サンプラザエリアにつきましては、これは中野駅に最も近いということがあります。それから、新たに整備される北口広場の正面に位置をします。それから、今後もにぎわいをもたらす土地利用が図られる警察大学校等移転跡地への入り口ともなる地区でございます。要するに、この中野駅周辺のまちは、この区役所・サンプラザエリア、これを中心にして、人々が集まるということも言えます。
そういったことから、このエリアにつきましては、中野を代表する商業・業務施設の導入を図りまして、新たな中野の顔となる拠点としての再整備を目指したいというふうに考えております。
そういったことから、土地利用の計画といたしましては、一定の高度利用を図りながら、新たな都市機能を備えた交流とにぎわいの中心としたいというふうに考えているところでございます。
それから、次の囲町エリアでございますが、このエリアは、土地利用の目標といたしましては、住環境の向上を図りながら、立地を生かした都市機能を生み出す地区としてのまちづくりを進めたいということでございます。
この土地利用に関しましても、駅に近い立地を考慮して、しかも住宅地ということも考慮しまして、適切な土地利用を図りたいというものでございます。
それから、次の中野四丁目西エリアでございます。これは、現在中野四丁目東エリアが再開発を行っております。もう完成後10年近くたっておりますが、これと同様に、周囲の立地状況から考えまして、一定の高度利用を図りたいというふうに考えております。
それから、次は20ページでございます。20ページにおきましては、今度は具体的に入れ込む施設などについて、若干詳しくお示しをしてございます。20ページには、この警察大学校等跡地地区の概念図をお示しをしてございますが、まず、中央部に防災公園が横長の形であります。その南側には、民間利用、これは複合施設です。それから、その東側には商・業務利用、それから、この中央部の公園の西側には文教利用、それから、その北側は公共公益利用、これは、警察病院でございます。そのような構成になっております。
もう少し具体的に申し上げますと、21ページの表でございます。1番から5番までありますけれども、まず1番は、これは都市基盤について述べております。道路、公園、そういったものでございます。
それから、2番の民間利用、これは、中央部の公園の主に南側にあるところでございますけれども、住宅、商業・業務、それから公開空地・オープンスペース、そういったものかと思います。
それから、公共公益利用、これは、区庁舎、これは防災センター、清掃事務所、車庫などを含みます。それから、統合中学校の新校、それから、中野体育館、警視庁用地、警察病院、そういったものが想定をされます。
それから、文教利用といたしましては、大学など、それから、公開空地、オープンスペース、そういったものが想定されます。
それから、商・業務利用につきましては、これは民間がつくる商・業務施設ということでございます。
それから、21ページから22ページにかけましては、この地区に導入いたします道路などについて、若干のイメージをお示しをしてございます。まず、22ページでございますけれども、区画街路1号・2号のイメージとございます。区画街路1号・2号と申しますのは、20ページの図で恐縮でございますけれども、20ページの図のちょうどF字型になっている道路です。ちょうど公園の北側を東西に通っておりまして、あと北側に2本伸びています。これは区画街路1号・2号でございます。このイメージをそこにお示しをしてございます。
断面は約20mありますけれども、歩道を多くとりまして、みどり豊かな道路にしたいというふうに考えております。
それから、23ページ、これは区画道路2号、これは、ちょうど跡地の南側、現在囲町と接するあたりに設ける道路でございます。幅は、この場所ですと主に12mぐらいを予定しておりまして、こういったゆとりある道路にしたいというふうに考えております。
それから、23ページ下、歩行者回廊というのがございます。今お示しをした道路のほかに、跡地内には歩行者専用のみどりの回廊、そういったものをつくりたいというふうに考えております。
それから次、24ページでございます。ここでは、跡地中央に設けられます防災公園について述べてあります。先ほどもこの辺はお話をいたしましたが、これはこういった公園は民間施設の公開空地などと一体となりまして、非常に広いオープンスペースを構成するということでございます。こういったオープンスペースは、地区内の緑道や街路のみどりとつながりまして、跡地周辺の区域がみどりとネットワークを形成するというものでございまして、これは防災公園でございますので、必要な設備、すなわち仮設トイレ、防火水槽、情報伝達設備、防災井戸、そういったものを設けていくということでございます。
それから、こういった公園は、そういった災害時ではなくて、日常的には人々の憩いと交流の場ということもありますので、公園と一体になったオープンスペースをこういった機能で有効に活用したいというふうに考えております。
また、土に親しんで身近に自然と親しむ唯一の場所として、ビオトープや自然観察、こういったものができるみどり豊かな公園としたいというふうに考えております。
それから、24ページの下のほうからは、広域避難場所の機能について若干述べてございます。これは、先ほども申し上げましたけれども、これは、中野区役所一帯の広域避難場所機能を引き続き確保したいということで考えております。
25ページをごらんください。そこに避難圏域と避難人口とございます。この広域避難場所の指定は、東京都によって内容を見直されまして、おおむね5年ごとに更新をされますが、今回の計画におきましては、現在の避難想定人口約9.7万人ございます。これを基本にいたしまして、警大跡地の開発に伴う人口増加、それを見込んだ有効面積を確保したいという想定をしております。
それから、25ページの2の民間利用でございます。これは、公園の南側の利用でございますが、これにつきましては、そこにお示しをしていますとおり、住宅、商業・業務、公開空地・オープンスペース、そういったものを適切に配置いたしまして、駅に近い立地を利用しました適切な土地利用を図りたいというふうに考えております。
それから、25ページの3の公共公益利用でございます。これは、今のちょうど公園と区画街路1号を挟みまして、北側の街区でございますが、例えば区の庁舎、それから統合新中学校、それから、26ページでございますけれども、中野体育館、警視庁用地、東京警察病院、こういったものを立地をさせたい。東京警察病院はもう決定をしておりますが、その他を立地させたいというふうに考えております。
それから、26ページ、4の文教利用でございますが、これは跡地の西側、杉並区寄りあたりになりますけれども、これにつきましては、大学等教育研究機関を立地したらどうかというふうに考えております。そういったものを立地する利用といたしましては、これは中野のまちの活力を増すためには、将来、成長の可能性を見せる業種の育成、こういったものは不可欠かと思います。特にヒューマンサービス、それからIT、それからコンテンツ産業、このようなものを導入したいというふうに考えております。
特に中野区は、東京の人口重心、これがほぼ中野区にあります。そういったことからも、立地的には東京の中でもかなりいいということもあって、このような立地を図りたいというふうに考えております。
それから、26ページの下のほうですが、(3)まちづくりの手法とございます。こういったまちづくりの手法につきましては、再開発促進区という手法がございます。これをかけまして、高度利用と空地の確保、そういったものを図りたいというふうに考えております。
それから、27ページでございますけれども、今お話をした促進区などについて、若干詳しく述べております。低・未利用地、こういったものを有効に活用し、しかも、都市基盤を整備する。そういったものが趣旨かと思います。
それから、28ページをごらんください。まず、28ページの2でございますけれども、これは、地区計画の内容を建築条例に定めまして実効性を担保するというふうな趣旨でございます。
それから、3でございますが、これは警大跡地のまちづくりにつきましては、これは道路や公園、こういったものは原則として開発者が負担をするということを考えています。その事業手法といたしましては、土地区画整理事業あるいは開発許可制度、そういったものがあろうかと思います。
それから、4といたしましては、景観・環境共生・安心、そういったものを担保したいというふうに考えております。そこにお示しをしたような項目を行いまして、こういったものを担保するということでございます。
それから、5といたしましては、熱・資源のトータルリサイクルを図りたいということでございます。
それから、6といたしましては、防犯環境設計への取り組みをしたいというふうに考えております。
それから、29ページでございます。ここは、サンモール・ブロードウェイ地区のまちづくり計画でございます。エリアといたしましては2つに分かれます。サンモール・ブロードウェイエリア、それから、その東側にあります中野五丁目西エリアという2つのエリアでそれぞれ考えております。
まず、まちづくり方針のサンモール・ブロードウェイエリアといたしましては、これは中野区北口における最大規模の商業地区、そういったこともありますので、個性と魅力を持った活力ある商業、業務地区として再生を図りたい。あるいは集合住宅もありますので、それも含めて再生させたいということでございます。
それで、こういった土地利用といたしましては、引き続き高度利用を図りたいというふうに考えております。
それから次に、中野五丁目西エリアでございます。これは、サンモール・ブロードウェイ地区の東側に隣接をしておりまして、住居と商業が混在した地区でございますけれども、ここは防災というものが一つの課題かと思います。そういったことがありますので、一定の高度利用を図りながらも、こういった防災性の向上なども図りたいというふうに考えております。
そういうことで、29ページ下のまちづくり計画でございますけれども、これにつきましては、まだまだまちづくり、緒についたばかりですので、今後地元の方々とお話し合いをしながら具体的に進めたいというふうに考えております。
30ページは、今申し上げたことを簡単ですが、図にお示しをしてございます。
それから、31ページでございます。これは、中野駅地区のまちづくり計画について述べております。これは、中野駅の駅とその周りの区域でございます。これは、中野駅周辺地域を中心といたしまして、十分な交通キャパシティを備えまして、駅周辺の文化・商業施設等への集客の魅力を備えたいというふうに考えております。
まちづくりの方針といたしましては、目標が、現在の老朽化し飽和状態の駅及び駅前広場の改善を行いたい。それから、公共交通機関の利便性や歩行者の東西・南北交通の回遊性の確保を目指したい。そういったことをしながら、中野の顔としての魅力ある駅及びその周辺空間を形成したいというふうに考えております。
それから、北口に新たに整備する広場ですが、これはみどりのネットワークの中継点として整備をしたいというふうにも考えております。
導入施設・機能といたしましては、そこにありますとおり、駅舎の建て替え、それから、歩行者ネットワーク動線の確保、立体的な駅前広場の整備、それから、周辺駐車場の整備、そういったものを予定をしております。
土地利用でございますけれども、これは、まだまだ具体的な記述にはなっておりませんが、中野の顔となる集客機能の導入や交通結節点としての機能強化を図りたいというふうに考えております。
それから、31ページ、(2)まちづくり計画でございますけれども、これはもう少し具体的にお示しをしてございます。32ページをごらんください。32ページの図に、この中野駅地区のまちづくりの概念図がお示しをしてございます。点線の矢印がございますが、そのような歩行者動線を駅を中心に確保したいというふうに考えております。
それから、既存駅前広場の再整備、これは、現在の北口でございます。現在の北口は、これは再整備以後は歩行者優先の空間としたいというふうに考えております。
それから、その中野通りを挟んで西側ですが、新たな北口広場の整備を図りたいというふうに考えています。ここには、新たなバスターミナル、公共などは整備されるということでございます。
それから、中野駅舎の改良も含まれます。そのような計画をお示しをしたところでございます。
それから、33ページをごらんください。(3)まちづくりの手法でございますけれども、この地区は、現在既に公共交通に供している土地によって構成されていますが、今後、機能更新や拡充、そういったものに当たりましては、事業者や公共が連携してまちづくりを進める必要があります。そういったことから、関係者間で適切な制度の運用、具体的な事業手法などについて検討をしていく必要があろうかと思います。
それから、34ページ、これは、今度は駅の南側ですが、中野駅南口地区について述べております。エリアにつきましては、中野二丁目エリア、それから、中野三丁目エリア、五差路エリアの3つに分かれます。このエリアにつきましては、また前のエリア図をごらんいただきたいと思います。7ページのエリア図を参照していただきたいと思います。
まず、中野二丁目エリアでございます。これは、中野駅南口の駅前広場を中心にいたしまして広がる地域ですけれども、土地利用の目標といたしましては、適正かつ合理的な土地の高度利用、それから、公共施設の整備、こういったものを図りたいというふうに考えております。中野駅に直結した活力ある業務・商業地区の形成を目指したい。それから、ここにある住宅供給公社の住宅団地、そういったものの更新とあわせまして、居住機能の充実も図りたいというふうに考えております。
さらに、みどりのネットワークにおける拠点の一つといたしましての整備も図りたいというふうに考えております。
導入施設・機能といたしましては、公社中野住宅等の建て替え、新たな道路ネットワーク、みどりのネットワークの拠点の一つとしてのオープンスペースの確保、それから、住宅、商業業務機能を持った複合施設の導入、そういったことが想定をされます。それから、中野通り沿道地域は商業、業務機能の向上を図る、こういうことでございます。
土地利用といたしましては、2つお示しをしてございますが、まず、公社住宅周辺地域の将来計画ですが、これは駅前市街地として一定の高度利用を図りたいというふうに考えております。ただ、これは、隣接して住宅地がありますので、この辺のゾーニングは明確にいたしまして、適正な土地利用を図りたいというふうに考えております。
それから、中野通り沿道でございますが、これは回遊性を持ち、にぎわいのある軸として楽しい歩行者空間を演出し、まちの活力を高めたいというふうに考えております。
それから次は、中野三丁目エリアでございます。これは、中野通りを挟んで、今の二丁目の西側にあるエリアでございますけれども、これは目標といたしましては、中野通り沿道の活性化、駅付近の街区整備、それから、街区内部にあります個性ある店舗や住宅、こういったものが混在いたしまして、歩いて楽しい魅力あるまちの形成を図りたいというふうに考えております。
それから、土地利用につきましては、現在は商業地域でございますけれども、35ページですが、これは駅南北の回遊性というものが一つのポイントになろうかと思います。こういったものを踏まえながら、にぎわいのある軸として楽しい歩行者空間を演出いたしまして、まちの核となる商業業務地区としたいというふうに考えております。
それから、35ページ、3の五差路エリアでございます。これは、現在駅の南口にある通称五差路と言われております交差点を中心としたエリアでございますけれども、これは、変則交差点でもありますので、交通渋滞が非常に発生をいたします。また、その周辺の建物などもかなり建て替えが迫られているということもあります。そういったことから、ここでは交差点改良を中心とする商業、業務、住宅地区としての再生を目指したいというふうに考えております。
土地利用といたしましては、交差点の改良を機に、沿道建築物の共同化事業等を推進したいというふうに考えております。
36ページでございます。これは、中野駅南口地区のまちづくり計画について述べております。土地利用計画といたしまして、導入施設機能といたしましては、まず、中野二丁目エリアにおきましては、まとまった単位での街区整備の段階的な推進、老朽化した住宅団地の建て替え、新たな道路ネットワークの確保、それから、ファミリーロードを中心といたしました歩行者回遊動線の強化、そういったことを通じまして、中野二丁目エリアの一体的なまちづくりを進めたいというふうなことを考えております。これによりまして、千光前通りの沿道市街地の新たな整備の機運となったり、あるいは中野通り沿道市街地についても、来街者・居住者の増加による波及があるのではないかというふうに考えております。こういったことによりまして、中野駅南口地区は中野区南部の顔としての機能を十分に果たせるのではないかというふうに考えているところであります。
それから、37ページの2の中野三丁目エリアでございます。これは、先ほども若干申し上げましたが、街区内側の小粋な小路形成、特色のある店舗の配置、質の高い住宅の確保、こういったものを目指したいというふうに考えております。
それから、3ですが、五差路エリア、これは、先ほども申し上げましたが、五差路の線形の再検討、これをしまして、安全な道路交通環境の整備を考えます。それから、この整備に合わせまして、沿道建築物の共同化建て替えなどによりまして、街区整備、公共施設整備を促進したいというふうに考えております。
それから、こういった計画につきますまちづくりの手法でございますけれども、37ページ、(3)に若干述べております。まず、まちづくりの機運が高まっているエリアにつきましては、地区計画を定めまして、市街地再開発事業を推進したい。それから、五差路エリアなどにつきましては、道路基盤の改良、そういったものが中心になろうかと思います。
それから、38ページ、これは、これまで述べてきたことのまとめ的なことになりますけれども、では、こういったまちづくりをどのような基本的な方針で推進するかということを4つ述べてございます。
まず、区民参加のまちづくりということでございます。これは、当然ということでありますけれども、まず、こういったまちづくりを進めるには、区民と区の議論、検討の場の確保、それから、各地区におきますまちづくり勉強会などの実施、それから、区民や企業によりますまちづくり組織の設立を検討する。そういったことかと思います。
それから、2番目といたしましては、公開ということであります。情報や検討会などの公開、そういったものによりまして、議論や計画策定の公平性、透明性を確保したいというふうに考えております。
それから、3番目といたしましては、速やかな事業着手ということでございます。これは、できるところから速やかに事業着手を図りまして、区民のまちの利用を早期に実現するとともに、中野区全体への貢献を図りたいというものでございます。
それから、4番目といたしましては、住民、民間、行政の役割分担について、若干述べております。こういった大きなまちづくりを進めるに当たりましては、住民、民間、行政がそれぞれ役割に応じて主体的に関与することが重要であるというふうに思います。その辺のところを若干述べてございます。
それから、39ページでございますが、これは、各地区ごとの今後の進み方、あらあらなスケジュールでございますけれども、お示しをしてございます。
まず、警察大学校等移転跡地の周辺地区におきましては、おおむね5年後前後には、警大跡地の地区計画は決定をするのではないか。それから、その他囲町地区などでは、地域と行政とでまちづくりの検討が進むのではないかというふうに考えております。
それから、おおむね10年後内外ですが、跡地のまちづくりがほぼ完成をするのではないかというふうに考えております。それから、その他囲町などにつきましては、事業手法を決定して、順次事業化を図りたいというふうに考えております。
それから、サンプラザなどは、これは土地利用を検討する時期であると思います。
それから、おおむね20年後ぐらいには、そういったことを含めまして、まちづくりが完成するというふうな想定でおります。
同様に、サンモール・ブロードウェイ地区におきましても、5年後ぐらいにはまちづくりの検討、10年後ぐらいには事業着手、20年後ぐらいにはほぼ完成、これは、中野駅地区も同様かと思います。
南口地区も、同様のスケジュールでございます。これは一つの想定ということで御理解いただきたいと思います。
以上、長々と説明いたしましたが、以上の内容で現在検討しているところでございます。今後、この計画素案を案という形にいたしまして、また、例えば審議会での議論、それから御意見、そういったものを踏まえながら、計画としてまとめていきたいというふうに考えているところでございます。
説明は以上です。
会長
どうもありがとうございました。ただいまの説明について、御質問あるいは御意見等ありましたらお出しいただきたいと思います。
かせ委員
何点かあるんですけれども、まず1つ、防災公園についてなんです。先ほどの説明ですと、広域避難場所として9万7千人が避難できる、そんなことで書いてあります。11ページ。それで、避難場所の中央部付近には、新たに防災公園を整備するということですけれども、これについては1.5haと言われました。それで、1.5haなんですが、この根拠と、それから、これまで言われてきたのが3~4haの広場のような言い方をされていましたけれども、それがこれだけになってしまった理由。
それと、もう1つつけ加えれば、もともと01年計画では、4haというふうに言われていましたけれども、これを私たちはいろいろ都とか国とかに行ってきましたけれども、この計画は生きているという見解になっています。それから、杉並区のほうでも、この計画は生きているという見解が示されています。そうしますと、これとの整合性、この関係はどうなってしまったのか。まずその辺からお聞きします。
中野駅周辺整備担当課長
それでは、御質問にお答えをしたいと思います。まず、防災公園が1.5ha、なぜかというお話でございます。これは、公園だけということではなくて、その他跡地全体の土地利用の計画、そういった中、それからあと、当然有効避難面積の確保の仕方、これは公園だけではなくて、建築物の空地、そういったものも全部含まれます。あるいは道路なども一部含まれます。
そういったものを加味して、公園につきましては、先ほど本文でも申し上げましたが、開発者による負担、それを想定しております。そういった総合的な検討をした結果、おおむね公園としては1.5haぐらいは確保できるというふうに考えております。ただ、本文にもお示しをしましたが、この1.5haの公園にすぐ隣接いたしまして、0.5haぐらいの公開空地がとれますので、公園的な空間としては約2ha確保できるという想定であります。
さらに、本文に以前の3~4という数字の記述が落ちておりますが、これは考え方としては変わっておりませんで、そういった公園的な空間の周囲に公開空地などが連担いたしまして、おおむね3~4haのまとまった空間を構成するということは、これは以前から変わっていないところでございます。
それから、公園が4haではないかというお話です。土地利用転換計画案では、確かに4haという案を示してありますが、これは清掃工場、そういったものを前提とした計画案でございまして、この辺は現在見直しをすべく検討中ということでございます。
かせ委員
非常に説得力というか、まず、1.5haですけれども、これについても願望でしかないわけですし、それから、公開空地についても、どういう計画なのかということは全くわからないわけで、これは全く願望でしかない。しかも、避難面積については、これについても全く願望でしかないわけです。
前回の01年計画ですけれども、これについてはどういうふうに書かれているかというと、避難有効面積15.2haと言われています。これですと、1人1平方メートルだと15万人が避難できるものを想定している。現在の計画では、いつの間にか9万7千人ですか。これも小さくなっています。それから、この点で大幅に下がっている。そして、防災公園4haというのは、これは1つの広場としての4haということです。そのほかにも、この計画では、広場に対してそれぞれさまざまな施設が建つ場合には、広場に面した空地を確保するという計画です。ですから、今度の計画に同じように考えると、4haよりかなり大きな広場、公園が想定されていたはずです。これがそもそもの計画だった。これが、今回こんなに小さくなっているということについては、区民に対しての説明はできないのではないでしょうか。
それともう1つ、皆さん御承知だと思いますが、昨年末に、中央防災会議の中間報告というのが出されています。私たちも、この問題については、国の内閣府のほうに、担当者にレクチャーを受けてきたんですが、この想定によりましても、これまでの被害想定をはるかに超えるだろう。特に東京都で言えば1万1千とか1万2千という単位で死傷者が出るだろうと言われています。
その中で、特に都心西部地震が起こった場合には、杉並とか中野とか、環7沿線ですか、その木造密集地域が多いところ、人口密集地域が多いところは、かなりの範囲で焼失するだろう。私たちもいろいろ計算してみたり何かしているんですけれども、それによりましても、中野区は7割が焼失というような結果になります。
それから、それを読み取りますと、中野区に置き替えると、都心西部直下地震、マグニチュード6.9が発生した場合に、それによる全壊面積が最小で5千棟、最大では1万棟、都の想定では465棟ですけれども、こういうようなことが読み取れる。それから、焼失面積に至りましては、1万8千から5万棟、これが焼失するだろう、こういうようなことが読み取られます。
私たちは、このことについて、政府の方にいろいろ聞いたんですが、こういうようなことでさらに研究、検討がされて、3月ぐらいをめどにまとめが出る。しかし、今残されている問題として、避難場所の問題であるとか、それから、超高層ビルの震災に対する影響であるとか、経済的な効果であるとか、そういったものが今後検討されるというようなことを待ってまとめが出るというふうに聞いてきました。
そうしますと、どういうことになるのか、私たちは聞きましたけれども、国の根本的な防災計画の見直しがされる。そして、基本計画に基づいて、都道府県に防災計画の根本的な見直しが課せられるというようなスケジュールになるそうです。その検討の中に、避難場所についてもいろいろ聞いたんですけれども、これまでの避難場所でいいのか。特に首都圏は、避難面積、1人1平方メートルですけれども、それでいいのかどうなのか、こういったことも検討にある。特に中越地震のときには、一度逃げ込んだところが、単に避難というだけではなくて、それは生活の場になってしまう。予想以上に面積が必要だということを考えているそうです。
そうしますと、今ここでせっかくつくったこの計画も、1年後あるいは2年後には、根本的な見直しが図られるということになるのではないでしょうか。こういったことに対しての見解をお聞きしたいと思います。
まちづくり総合調整担当部長
まず1点目でございますけれども、この防災公園ですとか、広域避難場所はただの願望ではないかということで、恐らく御心配としては、民間に処分を要するということで御心配かと思いますけれども、私どもは、これまでも御説明してきましたように、都市計画的手法を使いまして、このまちの規制をしていくということでございます。具体的には、地区計画制度を活用したいと考えています。都市計画審議会で御審議をしていただくという機会もこれから出てこようかと思いますけれども、そういったことで、きちんと願望ではなく、確保できるようにしてまいりたいと考えているところでございます。
それからもう1つ、01年計画ということでしたけれども、これは、警大跡地の転換計画のことかと思いますけれども、その中で、1人1平方メートルだと15万人が避難できたはずだということでございますけれども、これは、平成9年の地域防災計画に基づいておりまして、その後平成13年には、これは9.7万人に変更されているところでございます。
それから、最後のところでございますけれども、私ども、まちづくりをするに当たっては、当然最新の知見を十分把握しながらまちづくりに努めていくというのは当然でございますけれども、まちづくりというのは非常に長いスパンでございまして、ここで防災性を向上させ、より快適なまちにするといったこの中野駅周辺のまちづくりを今ここでストップをさせてしまうというような立場には私どもは立っているわけではございません。
以上でございます。
加藤(ま)委員
まず最初に、これだけ膨大な資料ですから、できればきょうよりも前の段階でお送りいただいて、勉強する機会があれば、こういった会議ももっと有効になったのではないかと思います。次回から、資料の送付を早目にお願いしたいと思います。
それから、今の防災のこと、すごく気になっています。それで、今回の中央防災会議のまだ中間のまとめかもしれませんけれども、それを受けて、事務局のほうでは、この素案づくり、何か特に気をつけてつくり直したとかいうことはないんでしょうか。
それと、あと那須井部長がおっしゃっていたにぎわいの心となるようなまちづくりをストップするわけにはいかないということですけれども、このにぎわいの心をつくるというのは、中野の財政難を何とかしたいということであろうと思います。もちろん、それは大切なことですが、財政難よりも人の命のほうが大切だと思います。この順番にしても、最初に防災ですとか環境問題というのがあって、その次に来るのがまちづくりというのが筋ではないかと思います。
まだいっぱいあるんですけれども、とりあえずはそこのところにしておきます。防災会議の結果を受けて、どう考えていらっしゃるかということ。
中野駅周辺整備担当課長
まず、中央防災会議の結果でございます。これもまだ結果は十分把握しておりませんし、その他の結果もまた見据えながら、今後防災に関して検討する必要がありますが、少なくともこれまで中野区が進めてきたこういった防災というものに関しては、もちろんこういった避難場所を確保するということもさることながら、一番大きいのは、木造密集市街地の改善ということだと思います。そういったことが、これまで中野区としても、密集市街地の整備、それから最近では、耐震改修、そういったところに取り組んできました。そういったことを今後とも組み合わせながら防災性向上を図りたいというふうに考えております。
それから、にぎわいということですが、これは、単に区の財政難を解消するということだけではないんです。つまり、これも中野というまちが今後どういうまちになるかということを考える意味での一つのキーワードになろうかと思います。すなわち、まちのにぎわいをもたらすということは、まち全体の暮らしが向上するということかと思います。そういったことから、事務局のほうといたしましては、こういった内容を進めるということでございます。
まちづくり総合調整担当部長
私の名前が出ていましたので、にぎわいのために開発をストップさせるわけにはいかないんだと今御質問の中にありましたけれども、私が申し上げたのは、もちろん、にぎわいということも、ただいま課長が申し上げましたように、重要なことでございますけれども、防災性の向上、それから、環境共生ということも書いてあります。この素案の一番最初の表紙ですね。この素案の副題「にぎわいと環境の調和するまち」ということで、環境ということは防災性ということも含んだ内容となっているわけでございまして、にぎわいだけのためにストップさせてはいけないということではなくて、防災性の向上、環境のためにも、まちづくりというのは進めていかなければいけないと思っております。
加藤(ま)委員
ありがとうございます。それでも気になっているんですけれども、なぜかといいますと、これは、別のところでも申し上げましたけれども、今年度の地域防災計画というものの見直しがあって、その中に、今まで警察大学校跡地は防災の拠点という形で明記されていましたけれども、今年度のものには、その言葉が抜けています。それから、あと基本構想も、今素案が出て、パブリックコメントが終わったところですけれども、その中にも、警察大学の跡地、これは、都市計画マスタープランの中では、みどりと防災の拠点という形ではっきりと明記されていたわけですが、それが今回の基本構想の中の10カ年計画では書かれている言葉は、警大跡地のまちづくりというふうになっています。まちづくりの部分ももちろん入ってくるかもしれませんけれども、ここはみどりと防災の拠点という言葉をしっかりと明記しておく必要があるのではないかと思います。
それと、あと、もしできることであれは、跡地周辺を避難場所とする地域がどのぐらい広いのかということを今ここで示していただけないかと思います。地図を見て、どのぐらい遠くから人が避難してこなければならないのかということを皆さんと一緒に確認してみたいと思うのですが、いかがでしょうか。
会長
最初のは意見ですよね。それから、後のほう、答えられますか。
中野駅周辺整備担当課長
まず、どの辺から逃げてこられるかということは、11ページの図をごらんください。そこにお示しをしてございます。薄くなっているのは、このうち杉並区の部分でございます。おおむねこのようなエリアから大災害時には警大跡地を含め区役所一帯に避難をしてくるというふうな想定をしてございます。
飯島委員
都市計画審議会の場所ですので、そういう角度から伺っていきますが、1つは、この素案、それぞれまちづくりの案が示されていますけれども、実際の手法については、多少書いてありますが、詳細化については今後どうされていくのか。実は、それほど詳細なものが述べられているわけではありません。計画としても非常に荒っぽいラフなものになっていると思いますので、特に道路の関係については、中野区に道路計画があるのかどうか。
かつて、道づくり100年構想をつくろうなんて思って挫折をしたことがあります。ここには交通のネットワークやみどりの回廊とか、いわゆるトラックローテーションというか、この往来をすることについての重要性が非常に指摘をされている計画になっているんですが、それを裏づけるものが現に中野区にはないだろうと私は思っていますので、そういうことの詳細か何かについてはどうお考えになっているのか。この点、地区計画は、実はそういうエリアの中のスペースあるいは建物、壁面の後退、こういうことは決められますけれども、しかし、ネットワークとしての道路というのは、これは地区計画で決められません。こういう計画の有効性を確保するというのは、そういう部分が都市計画的な問題としてどう認識されているのか。このことをお尋ねをしておきます。
それからもう1つ、ここで使われている図表に実は整合性がありません。区画道路について載っているものもあれば載っていない図表もあります。ですから、そういう点の整合性をきちっととられた資料とされるべきだということは、御理解をいただく上で一番大事なことなので申し上げておきます。
それから、誤解を生じるか、明らかに誤解をされていると思われる記述があります。それは、警大の跡地に商業その他、新しい産業の集積と書いてありますけれども、現に想定されているエリアはそこではないんではないか。ですから、この計画のそういういわば認識の誤りの部分をきちっと正されたほうが誤解を生まないと思っております。大きなエリアでとらえれば、もちろん、商業、業務機能の集積はありますけれども、それはこの区役所のあるところとサンプラザのこの周辺を想定しているのであって、警大跡地にという表現だとすると、これは誤解を生じる、こう思っております。
それからもう1つ、今土地利用転換計画案というものがあります。それから、この素案でつくっているまちづくり計画というものももう1つ出てきた。案としたら2つ存在して、ある手続を経ない限り、どちらかの案が生き残るということにはなりません。そういう意味では、両案並立をしているというか、しかも、一方の案に基づいて土地の処分が現に行われた、こういう事実であります。
ただし、その後、さまざまな事情の変化がある。案ということは、実現の可能性そのものですから、問題は、どちらの案に実現の可能性が強いのか。今一番関心を集めている防災公園、この防災公園も防災機能を持った公園とか何とかというのも、改めて防災公園と明確に言い切る形になったこと、このことは、私にとっては当たり前ですけれども、そういう前進はあったように一定の評価をする方もいますし、僕もそれは評価したいと思いますが、問題は、そのスペース確保という問題にどの程度の実現の可能性があるか。言葉や計画だけなら幾らでもつくれます。
そういう2つの案の実現の可能性、案としての優位性というか、こういうことを明確に意識されていらっしゃるのかどうか。そういうこともちゃんとしないと、両案が存在しているという混乱もあるのであって、これは、皆さんの理解を非常に妨げることになる、こう危惧をいたしておりまして、それぞれの案について、今事務局は当然こういうのをつくってきたんですから、かつてあったものについての実現可能性はこの案よりも低いという認識があるなら、そうおっしゃるべきです。そういうのが責任のとり方なんです。
だから、そういう点でお出しになるなら、それなりのきちっとした覚悟をお持ちになって出していただきたい。それから、いいかげんなものはお出しにならないでいただきたい。最後は苦言になりますが、意見と思ってください。幾つか申し上げましたけれども、お答えいただけるならばお願いしたいと思います。
会長
詳細計画は、この周辺のこれの詳細計画ですね。そこら辺も含めてお答えいただけますか。
中野駅周辺整備担当課長
まず、御質問、御意見の中の最後のほうから順番に行っていきたいと思います。
まず、今委員御指摘の警大跡地の土地利用転換計画案、これは、清掃工場などがありましたので、現在となっては、これはほぼ全体を通して実現することは不可能というふうなことだろうと思います。そういったことから、現在、私どもでは、これにかわる実現可能なまちづくりの計画、これは、策定検討するということになりますが、その流れとして、きょう、この計画素案をお示しをしたということになっております。実現可能なまちづくりを目指したいということでございます。
それから、その前の御意見、御質問でございますが、産業の立地が跡地ではないのではないかというふうな御指摘でございました。これも、産業がどういったものなのかということもあろうかと思うんですが、跡地の中であっても、一部そういった産業立地をできる可能性があるのではないかということで考えております。
それから、図表の整合性などについては、これは大変失礼いたしました。今後再検討したいと考えております。
それから、最初の計画が荒っぽいというふうなお話でした。今回中野駅周辺まちづくりを検討するに当たりまして、50haという非常に広大な地域でありますが、各エリアごとに熟度というものがかなり違っております。例えば警大跡地のように、かなり具体的になっているものもあれば、これからというところもあります。そういった中で、一定の案をお示しするにはなかなか苦慮したところでありますが、例えば警大跡地などにつきましては、このまちづくり計画を一定取りまとめをした後、地区計画などの具体的手続に入っていきたいというふうに考えております。
事務局
都市計画の担当の所管をしております服部のほうからお答え申し上げます。
都市計画道路と言っております一般的に主要幹線道路につきましては、東京都並びに特別区が共同で検討してまいりまして、この審議会で報告した経過がございますが、昨年3月に、第3次事業化計画を策定して、16年度から向こう12カ年間取り組むといいますか、そういう方向でまとめた経過がございます。
なお、確かに委員おっしゃるとおり、警大の跡地の中にも、都市計画道路が入ってございますが、その間に、都と協議した内容といたしましては、この警大跡地等のまちづくり計画の検討の中で、その都市計画道路の取り扱いを検討するという方向でまとめた経過がございますので、現段階では、ややこの地域は漠としているといいますか、そういうまとめた経過の中での判断でございますが、十分御理解が得られたかどうか我々も反省してございます。
道路整備につきましては、今後とも、別途まとめてございます中野区の基本構想、これを中野区政の基本的な方針を定める構想でございますが、そこの中でも都市基盤の極めて重要な位置づけを持ってございますので、その辺の整備のあり方につきましても、お示ししていきたいと考えてございます。
まちづくり総合調整担当部長
補足させていただきますけれども、先ほど委員のほうから、警大跡地の商業施設等ということで、正確性を欠くという御指摘がございました。この点について、課長のほうから明確にお答えをしなかったんですが、確かに区民にとってわかりやすいだろうかというと、非常にわかりづらい。むしろその商業業務を少しはみ出たということを御理解いただきたかったという点もあろうかと思いますので、この辺、今後、まちづくり計画に向けて、きちんと正確に区民が理解できるような表現にしていきたいと思っております。
飯島委員
9ページにはこう書いてあるんです。「警察大学校跡地に様々な業種・業態の企業進出が行なわれ、情報と知識の共有や産学官連携によって個別企業の力を伸ばし、中野区の産業の活性化を推進する」あたかも警大跡地というのが、企業団地か、要するにそういう開発のパークみたいな、そういうイメージで書いてある。これはおかしいです。警察大学校跡地と書いてある。そういう意味で正確性を欠くでしょうと申し上げたんです。課長は、議会答弁ではないんだから、正確でなかったら、ここは違う表現をされるべきなんです。
それから、僕は、加藤さんと立場は違いますけれども、安心とか安全というものの優先順位は高かろうと思います。それは価値づけの仕方だから、それは、そういう順番が変わったからといって、あえて問題が起きるわけではないだろうし、今当然そうであろうと思っています。その上に立って、広域避難場所は一体何なのか。直ちに避難するところではないでしょう。むしろ広域避難場所が有効に機能するためには、都市計画的にやらなければならないことは、そこに至る避難通路、避難道路、そうしたものをいかに確保していくか。火災延焼をどう防いでいくか。こういうことの重要性をきちっと踏まえた上で、広域避難場所の機能についても説明しなければ、あたかも一番最初に逃げてくるような、そういう認識や議論というのはちょっと違うのではないでしょうか。
だから、災害に強いまちづくりということになってくると、既存の建物についてや何かの改善がいかに重要か。燃えない、倒れない、そういうまちをつくっていくことがいかに重要かという視点が、どこかにこういうまちづくりをするときに、既存市街地の改良、改善の中に強く打ち出されてこない。そのためには、安心、安全ということがまず第一項目として取り上げられるべきではないか。これは意見ですから、申し上げておきます。
折原委員
私は、違う発言をさせてもらいます。きょうの表に書いてあります「中野駅周辺まちづくり計画素案」ということで、中野駅周辺ということですけれども、中野駅そのものは現状のままで計画を進めているんでしょうか。実は、去年、私は中野の駅長といろいろ話しまして、中野区が非常にいろいろな面でおくれているんですよという、経済的にも恵まれていないんだという話をしたときに、中野の地図を広げて、ちょうど真ん中に中野の北と南を分断しているので、このJRのここが一つのネックになっているんではないでしょうかというふうに私は申し上げたんです。
できれば線路そのものは交通ですから必要なわけだけれども、駅舎がもう少し何とか格好よくならないだろうか。例えば現状のガードのわきがずっと駅舎が使っているんですけれども、JRのほうで本当は中野区に協力をして、上に持っていってくれればいいと。そうすると、今駅舎がある部分は、南と北が広く使えますよという話をしましたら、駅長が、私も全く同じ考え方だ、何とかしたいと思うんだと。ついては、中野の駅舎も大分古くなって、50年経過しているので、もうそろそろ建て替えの時期に来ているんですよと。
そんなことも含めて、中野区では基本構想のこんな審議会を今進めている。あるいはこのまちづくりの話を進めているところなんだという話をしたところ、できれば私もそういう会議に呼んでくれれば、JRの立場からいろいろまた申し上げる機会があれば参加させてもらってもいいですよというような話をしていました。その後、駅長のところには区のほうからも相談はなかったそうですけれども、駅長はそんな形で、上のほうにその話を上げてもいいんだというような話を、駅長の立場ですから、JRの本社のほうは全く違う考え方かもしれませんけれども、駅長そのものは、そういう希望的な話を私と、雑談ですけれども、しておりました。
そういうことで、中野駅周辺ということでしたら、中野の駅舎を現状のままで計画を進めていかれるのか。そのときの話の1こまを申し上げますと、駅の今の出入り口を通りの反対側に持っていったほうが、より効果的ではないかなというふうにも思っているんですよというような話もしていました。
ずっと古い話ですけれども、逆に今のZERO方向に出入り口を持っていこうという、そんな話もずっと前に出たことがあります。そういうことで、JRのあの駅舎がどういう形になるかによって、交通の面も、あるいはまちの形も変わってくるのではないでしょうか。とすれば、JRは別の会社だからどうにもならないよということでなくて、積極的にJRと話をしてみるのも一つの方法ではないのかなというふうに思います。
中野駅周辺ということですから、特に中野駅の形によってこの計画は随分左右されると思いますので、その辺、ひとつ御一考いただければありがたいと思います。よろしくお願いします。
会長
今駅舎のお話が出ていましたけれども、この本文の中でも、一応改良というのは前提でいろいろ考えられています。今非常に貴重な意見、ありがとうございました。
田代委員
発言する前にお伺いしたいんですけれども、ここの発言は起立をしないといけないんでしょうか。よろしいですか。
幾つかあるんですけれども、既に皆さん御発言あるいは御意見があったんですが、これは報告ということですので、質問等を幾つかさせていただきます。
1つは、全体として、これらの中野の駅周辺地区ということで、中野区全体の拠点的な地域の話であるということだろうと思うんですけれども、その拠点としての役割のことが実は余り書いていなくて、ここのエリアだけ切り取ったような議論が相当詳しいので、これは区の計画ですからしようがないだろうと思うんですけれども、関連性ということが非常に大きい問題だろうと思うんです。特に防災等のことについては非常に大きいと思いますので、そのことを最初に伺っておきたいと思います。
具体的な内容ですけれども、この計画のプロセスが一番最後の39ページになされているんですけれども、これを見ますと、大体20年の間にほぼ完成してしまうと書かれているんです。特に10年のところを見ると、大学等跡地等についてはまちづくりがほぼ完成とか、その後事業手法を決定して順次事業化とか、かなりこの辺のフィージビリティは一体どうなっているんだろうかということをお聞きしたいと思います。
というのは、今の開発とかいろいろな面での変化のスピードが速いといっても、10年というところから、これだけのことが本当に可能なんだろうかということについてちょっとお聞きしたいと思います。
それから、2番目は、先ほど来出ております防災の拠点性の問題だと思うんです。1.5haの面積云々ということもさることながら、本当にここの防災拠点としての機能をこれで十分果たせるかどうか、それから、周辺での特に木密地域の周辺は非常に気になっておりますので、そういったことを踏まえますと、ここでカバーし得る役割というのは本当に十分なのかどうかの検討がなされたかという点で、それで、そういったことを踏まえて、今回御提案になっているようなベース配分が出てきたのかどうかということと、その辺の関連性についてお聞きしたいと思います。
それから、3つ目は、ここで拝見していますと、非常にみどりが豊かなにぎわいのある絵がたくさんかかれているんですけれども、恐らくみどりの開発というのは時間がかかる問題でして、これだけ大きな緑地という言葉で説明されているんですけれども、みどりの持っている土地の本質にもう少し踏み込んで、大きな生態系とか、あるいは環境ということについて、もっと踏み込んだことがあってもいいのかと思って読ませていただいたんですが、メインテーマはにぎわいと環境と書いてありますけれども、どういう環境の問題をこの中で議論されているのかということについて、準備段階からのことについて、もしあれば、お話を伺いたいと思います。
それから、4つ目ですけれども、このプランを見ると、駅の周辺のところの道路が非常に明確になっていますし、オープンスペースは確かにできるような計画にもなっているんですけれども、それだけ高層化が対応していけるような計画になってきたときに、周辺との格差というんですか、都市的なイメージがどうもはっきりとイメージできないんですけれども、このエリアででき上がってくる都市像というのが一体どうなっているんだろうということについて、もう少しお示しいただける資料等がございましたらお願いしたいと思います。
以上でお願いします。
まちづくり総合調整担当部長
先ほど折原委員から、御意見ということで私どもは御説明いたしませんが、JR中野駅についてでございますが、JRとの関係につきましては、駅の整備に関する検討会を立ち上げようとしております。学識経験者、それから、国、JRの本社、東京支社も含めまして、駅長さんは参加を求めていませんけれども、駅長さんにもいろいろと情報提供をさせていただいております。そういったメンバーで検討を進めようと思っているところです。
なお、この警大跡地に係る開発者負担との関係ですけれども、開発者負担とJRに係わることとは切り離して、JR東日本と調整を図っていきたいというように考えているところでございます。その成果についてはいましばらくお待ちいただきたいと思います。
会長
折原委員に答えたことになりますけれども、あと田代委員の質問について。
中野駅周辺整備担当課長
それでは、4点ばかりいただいております。
まず、一番最後のページのプロセスといいますか、スケジュールですが、確かにこの辺は、先ほども本文の御説明の際申し上げましたが、駅周辺の50haのエリアといっても、場所によって、まちづくりの熟度といいますか、進捗状況が違います。ですから、特に既成市街地を含んでおります。そういったところを行政のほうで、例えば一方的に10年後には必ずやりますということはなかなか難しいかなという状況の中では、それぐらいをめどにお話し合いですとか、それから検討、そういったことをしたいというふうなことがあります。
一方では、例えば警大跡地などについては、これは土地所有者は財務省ですが、売却をしたいというふうな希望もあります。その売却が決まれば、それは順次土地利用をされるというふうなことも、これはかなり具体的なものかなというふうに、場所によって、熟度が違うということはあるということでの表現だということでございます。
それから、防災のことでございますけれども、果たして安全な有効面積、有効性を確保できるのかというふうなお話でございます。これも、私どもが検討する際、その辺は十分できるということを踏まえて検討しているところでございます。
それから、みどりのことでございます。この辺は、そもそもみどりの本質といいますか、その辺につきましては、もう少し勉強して、研究したいというふうに考えているところでございます。
それから、周辺の市街地との格差、これは、確かにこういった既成市街地の中で、例えば警大跡地のように、大きな開発をするときには、それは一つの共通する課題かと思います。そういったことに関しましては、例えば壁面線の後退ですとか、周囲の緑化、それから、周辺の市街地の状況に合わせた段階的な土地利用計画、そういったものを総合的に取り入れながら対処したいというふうに考えております。
田代委員
抽象的なお答えなので、何をどう理解していいのかさっぱりわからないんですけれども、後日もう少し具体的な御説明をいただければと思います。今気になったのは、防災拠点のことでございまして、みどりとワンセットになったということを考えていったときに、どうも面積議論が先に動いているような気がして、先ほども何人かの方から御指摘があったと思うんですけれども、私もそういったことは十分大事なことだろうと思っておりますし、要するに、ここでどのぐらいのことをカバーするのかということがきちんと表に出せないといけないのではないかなというふうなことと、同時に、どことどういうネットワークでリンクして考えていくんだと、1つで全部解決というのは恐らくできないだろうと思いますけれども、そういったことを考えると、このエリアだけのことではなくて、周辺との関係というのは非常に大きなことだろうと思いますので、その結びつきということをもう少しうまく説明、あるいはこの中に盛り込めるようなことができるといいと思いますが、これは、きょうは報告をお聞きしているわけで、提案ということではないので、一応希望としては、具体的に、次回でも結構ですので、その辺の検討結果を御報告いただければと思います。
伊東委員
4点ほど質問と申しますか、お願いも含めましてなんですけれども、1点は、ただいまの田代委員の御発言も相当絡んでくるんです。この広域避難場所に関しては、どうしても面積に話が集中してしまうんではないか。不幸にも、日本はここ10年ほどの間に、阪神・淡路大震災、そして、新潟県の中越地震というのを経験してきたわけですけれども、広域避難場所のあり方、要するに空間利用のあり方というのをもっと具体的に提示していただけたらと。
ただ、広場が何haあればよしということではなく、実際に報道なんかに接しましても、体育館に避難されたり、あるいはその建物の中に避難するのを嫌いまして、車の中で生活をされている人も多々いたわけですから、今回の広域避難場所、道路あるいは広場、周辺建物の活用のされ方、あるいは民間がどのように協力するべきなのか、そして、避難想定人口をどのようにそこに収容するのかということをもっと具体的に提示していただけたらと。これは、計画素案の範疇からはあふれるのかもしれませんけれども、防災上大変重要なことですので、その辺を具体的に区民の方に示していただけたらと思っております。
それから、サンプラザ、区役所エリアですか、中野区がせっかく運営に関与し始めました。不本意な形ですけれども、サンプラザホールのあり方なんですけれども、これは10年というスパンの区切りがあるわけです。今までサンプラザホールが果たしてきた役割というものは非常に大きなものがあると思います。これは、10年後どのような形になるのかというのは、ここには一言も示されていません。
確かに中野のネームバリューはある程度ありますけれども、これはサンプラザというものがあったから、地方でも中野という場所が周知されているということもあったのではないかな。今後、このホールがどういう役割を果たして、あるいは形を変えるのか、その辺も検討していただけたらと思います。
それと、39ページ、最後のところにありますように、今後のスケジュールですけれども、1つには、まずこれは払い下げの時期というのをどこにも書いていない気がするんです。その払い下げの時期というのをもっと明確に示されるべきではないのかな。
それから、まちづくりの進め方の一番上の段ですか、警察大学校等移転跡地の地区計画決定が5年もかかるのかな。このスパンが非常にかかり過ぎるような気がして、この辺が何か根拠があって5年というスパンを示されているのか、これは質問です。
それから、飯島委員の御発言の中にありましたように、全体的な道路計画も非常に重要だと思います。それと、それに関連する交通規制、動線処理を中野区としてどう考えているのか、その辺も十分に説明していただけたらと。これも、まだこの素案の中に盛り込むには広域な視点かもしれませんので、別途しっかりとした説明がいただけたらと思います。
以上です。
中野駅周辺整備担当課長
御意見ありがとうございました。例えば今御指摘の広域避難場所の面積あるいは言葉の使われ方、そういったものは今後も一定の御意見等々の中で、また案を取りまとめをする段階で一定のお示しをできればというふうに考えているところであります。
それから、サンプラザ・区役所の地区についても、確かに今の段階では、10年後、必ずこうなるという具体的な姿のお示しは今回はできておりません。ただ、思いとしては、そこにあるように、中野を代表する地区となるのではないか。そんなことから、今後もよりわかりやすくしたいというふうに考えております。
それから、警大跡地の払い下げの時期ですが、これは、当初この進め方の中に書いてもよかったわけなんですが、警大跡地だけ詳しく書きますと、ほかの地区との整合性などもありますので、ここはあえてはっきりとは書きませんでしたが、おおむね警大跡地につきましては、5年後を目途に、地区計画は、これは方針と地区整備計画、2段階にもし決定するとすれば、そういうことも恐らく完了して、その後払い下げなども終了しているのではないかというふうな思いで書いたところでございます。
それから、全体的な道路計画、これは、先ほど服部参事も申し上げましたが、今後の課題として受けとめたいというふうに考えております。
伊東委員
サンプラザのあり方なんですけれども、先ほども言いましたように、せっかく区が経営に参画しているんですから、その持っている機能、いろいろな機能がございますけれども、その辺を十分踏まえて、区としての方針というのをしっかりと打ち出すべきだと。これはもう一度申し上げておきます。
それと、跡地の地区計画、本当に5年もかかるんですか。それだけもう一度お聞かせ願います。
中野駅周辺整備担当課長
これは、5年たたないとできないということではなくて、5年後ぐらいにはそういったことも全部終わっていると想定して、今の想定では、跡地に関しましては、2段階の決定を予定しております。すなわち、地区計画の方針をまず決めます。その後、地区整備計画という2段階の決定ができたというふうに考えております。
その場合、例えば来年度ぐらいには方針が決まるのではなかろうか。再来年度、その後ぐらいには、地区整備計画、おおむね決定できるのではないかというふうな想定でおります。ですから、そういったことを踏まえて、おおむね5年後ぐらいにはすべてそういったものが完了しているのではないか、そんなことから、5年の中に入ったというふうなことです。
村木委員
第1にお伺いしたいことが、都市マスとの関係なんですけれども、都市マスを策定したときに、この警大跡地の周囲のまちづくりというのがまだ余りはっきりしていなかったので、時代の変化とともに、計画との不整合というのが出てくるのは当然なんですけれども、その際に、都市マスは改定する準備があるのかというのが第1の質問です。
2つ目に、この計画は再開発計画でなく、まちづくり計画という名前になっております。最近の汐留とか六本木の開発なんかを見ておりましても、できた後のその後のまちづくりというのを踏まえて、初めから民間と公共が一緒にできるような整備の体制といいますか、管理の体制、エリアマネジメントといったものが取り入れられています。これは、38ページに、ある程度まちづくりの推進の方針というのが書かれているんですけれども、災害時の対処を皆さんがいろいろ気にされていることを考えましても、このあたりのエリアマネジメントなんかについて、もう少し踏み込んだ幅の広いフレームの都市計画というのを考えていく必要性というのが非常に大きいというふうに思います。
あと3つ目に、この続きまして39ページなんですが、まちづくりの進め方で、最後に、ほぼ20年後に、いろいろなところで「まちづくりの完成」とか「ほぼ完成」という書き方がされていますが、まちづくりが完成するということは絶対ないはずで、20年たったときに、また別の問題とか、もっと改良していくことが出てくるはずなので、この書き方というのは少し検討されたほうがいいと思います。
関連して、例えば19ページなんかに、囲町エリアの土地利用なんかにつきましても、「中野駅にも近い立地を考慮した適切な土地利用」、「適切な」というのは、だれにとっての適切なのかということも考えて、少し書き方を考慮される必要性があるのではないかと思います。
以上です。
事務局
都市計画マスタープランとの関係でございます。この委員会の中でも、何回かお答えした記憶がありますけれども、都市計画マスタープラン、2000年につくりまして、その際も、社会状況の変化とか、あるいは区民意識の変化、またまちづくりの進捗状況、警大跡地のこういった検討もそういった変化に当たると思ってございます。
そういう中で、時代の変化の中の対応として一定の見直しを図っていきたい。それからまた、区といたしましても、先ほど私は別な項でお答えしてございますが、中野区基本構想、今それを取りまとめをしている最終段階でございますが、それの整合といいますか、基本構想と照らし合わせながら、それを踏まえて一定の見直しを図っていきたいということで、これまでも御答弁していますけれども、その方向で都市計画マスタープランの見直しを図っていきたい。そういったスタンスで考えてございます。
中野駅周辺整備担当課長
それから、エリアマネジメントの御意見をいただきました。これは、御指摘のとおりでありまして、建物や道路をつくってそれで終わりということでは当然ありません。そのまちをどう運営するかということが大事であるということは認識をしておりまして、今回、不十分ですが、そのような表現を若干いたしました。今後もそういったことを踏まえながら検討していきたいというふうに考えています。
それから、まちづくりの完成というのはないというお話ですが、確かにそうではあるんですが、この完成と言っている意味は、現在想定している姿がほぼここにできるかなと。ただ、当然そのときにはそのときで、また新たな課題が発生しているわけですが、そういった意味では、また継続的にまちづくりは続くのかなというふうに考えています。
それから、表現ですね。だれにとって適切なのか、これは、客観的に見て適切ではないかということで理解をしています。
貞弘委員
加藤さんに重なりますが、この先週の金曜日の5時過ぎに、資料を取りに伺ったんです。都市計画審議会委員としていただきたいと都市整備部に行ったんですが、事前にいただけませんでした。今回、たくさんの膨大な資料がありますので、ぜひ事前にいただけるようお願い申し上げます。それが1点です。
この第2章のことなんですけれども、メガロポリス構造というのがあります。そして、ここの中野警大跡地、中野駅周辺は、決してセンター・コア再生ゾーンではなく、センター・コア再生ゾーンとは山手通りの内側でありまして、ここが環境再生ゾーンなので、その辺の認識というか、それはお間違いになってはいけないのではないかと思います。
あともう1つなんですが、20ページの図によりますと、囲町方面は民間による利用ゾーンになっていますが、これをなくすということは可能なんでしょうか。その辺、全くわからないので教えてください。
中野駅周辺整備担当課長
まず、センター・コア再生ゾーンなのか、都市環境再生ゾーンなのかということですが、この表現の中では、警察大学校跡地一帯がセンター・コア再生ゾーンに入っているということは決して申しているわけではありません。あくまでもこれは都市環境再生ゾーンであります。ただ、ゾーン分け自体が、例えば用途地域のように明確にある道路をもって区分けするというわけでは必ずしもなくて、概念なんです。ですから、そういった意味では、3ページの下から3番目ですが、「都市環境再生ゾーンに位置しながらも、センター・コア再生ゾーンに近接して」というふうな表現になっているところであります。
それから、20ページの囲町方面、これは一つの想定でありますけれども、現在の囲町公園が跡地中央部に移転をしまして、新たにつくる公園と一体的な公園にしたらどうかということで一つの想定をして、このような絵をかいたところでございます。そういった公園移転に関しましては、手続的には可能というふうに聞いております。
吉村委員
お聞きしたいところは、きょうは報告事項でございますから、基本的には、都市計画審議会にこのまちづくりの考え方について今後どのようにかかわってくるか、これは明確にしていただきたいと思います。それはなぜかというと、一番最後のスケジュールの中で、5年後という話がございますけれども、その前に、相当な地区計画の議論とか、それから、開発手法をどうするかによって、開発行為なのか、一団地なのか、それともまちなみを新しくつくる地区なのか、さまざまなんですけれども、それについての議論をしない限りは、単純に地区計画といっても決まらないと思うんです。
ですから、この都市計画審議会があるべきかかわり方を明確にしていただきたいと思います。コンセプト云々については、そちらも相当考えているでしょうけれども、都市計画審議会の立場として、中には用途変更並びに容積率の割り増し等が出るのかもしれません。その辺のあるべきものだとかお考えのところを押さえる必要があると思います。
それから、2段階の地区計画というお話がございますけれども、これもちょっとよくわからないんですが、地区計画を決めてから、最後は払い下げという話をされました。ということは、払い下げたところの民間は、その地区計画をうのみといいますか、そのまま受け入れるのか。通常は、土地所有者が地区計画に対しての責任があるわけですから、ここでこういうつくり方をしますよというのにおいて納得しなければいけないんです。当然地区計画はギブ・アンド・テイクですから、こちらでこういうものを出すから、逆にやらないといけないということなんです。それがないと地区計画は成り立たないわけです。
ところが、その前に、今の所有者が、財務省の方とこちらと決めた。それをそのまま今度払い下げるときに、その地区に行くのかどうかというのは、ちょっとわからないです。つまり、地区計画をかけるに当たって、財務省は土地を使わないです。そのときに、計画がどうであろうと、本気でやるかどうかわかりません。ところが、これから先民間が入ってくるときに、民間の方がどういうことをやるかということを考えていかないと、多分地区計画の網がかけられないのではないかと思います。
先ほどの最後、39ページが議論になるんですが、5年、10年、20年とあるんですけれども、その中でも、この警大の跡地のところが先行のところ、つまり、第1期のところであって、それはある程度決めていかないと進まないのではないかと思うんです。現に多くの警察病院はもう動き始めたんです。ということは、そこも含めた地区計画をやれば、現状建てようとするものと地区計画がないところが、どうやって整合するのかというのはちょっとわからないと思います。
ですから、お聞きしたいのは、都市計画審議会に対してどういうことを議論し、何を決めていく必要があるかということと、それから、スケジュールについても、もうちょっと明確に第1期のものについての再度議論をする。民間に払い下げと、それから、財務省との関係、このあたりで、地区計画がどこで決まってくるかということを教えていただきたいと思います。
特に2段階というのは、実は詳細を決めないと上に上げられないはずです。ですから、詳細の決定があって、初めて地区の方針、それから、詳細の整備方針が決まるはずですから、これは通常のやり方としても、大規模な開発をやろうとする場合は、当然そこの地区のマスタープランは決まっていて、それで網をかければ大丈夫という中での担保性ではないかなというふうに思っています。それについてお願いします。
事務局
それでは、都市計画審議会のかかわりといいますか、これも前回、昨年ですけれども、このメンバーによります初めての審議会の中で、私のほうから都市計画審議会の関係のかかわり方としてお話しさせてもらった経過がございます。その辺を繰り返して御説明させていただいて御理解いただこうと思っております。
一般的に区の都市計画の策定や実施に関しまして、当然ながら、区の決定以前に、この区におきます都市計画審議会の議を経まして区が決定するということでございます。したがって、きょうもこういった報告案件として、先週の金曜日に議会への報告をさせていただきました計画素案、それをきょう、こういった情報提供を含めて報告させていただいてございます。
したがって、今後、後ほど担当の課長のほうからあらあらな日程等が出ればお答えさせていただきますけれども、今後、先ほど申し上げた都市計画法にのっとり、この警大跡地を中心とした中野の駅周辺まちづくり計画にかかわります都市計画の決定についての審議をいただく、その前段として今あるということで御理解いただきたいと思ってございます。必要な情報提供をさせていただこうと今後とも思っております。
中野駅周辺整備担当課長
それから、先ほど吉村委員から御指摘がありましたように、2段階の地区計画ということでございます。ちょっと私どもは若干御説明をはしょったかもしれません。申しわけありません。
現在の想定といたしましては、まず、警大跡地を中心とした区域に地区計画の方針をかけるということで想定をしております。あらあらな土地利用ですとか、公共施設の位置、そいうったものをおおむね方針として決めるというふうなことであります。その後、現在の土地所有者は財務省ですが、地区計画の方針を売却条件といたしまして、財務省は民間に土地を売るという想定があります。
その後、民間が土地を取得した場合に、今度はその時点で地区整備計画を策定するというふうなことにすれば、計画時期は多分ずれるのではないかということで考えているところであります。
それから、5年10年20年というお話ですが、これは表現上の問題で、今回こういった表現になっておりますが、この辺も今後私たちで検討する中で、わかりやすい表現をするということで検討してみたいと考えております。
以上です。
吉村委員
スケジュールの話の中では、そう考えていると、実は、もう今から決めなきゃいけないことが出てくるわけです。5年後だというから、何となく考えて大丈夫かなと思っても、絶対にもうちょっと細かいスケジュールを持っていくと、実は、そんなに時間がないではないかという気がするんですけれども、その辺はどうなんでしょうか。
中野駅周辺整備担当課長
想定といたしましては、まちづくり計画をまとめた後、警大跡地に関しましては、地区計画の方針の都市計画決定に向けて作業を進めたいと考えております。これが約1年ぐらいだと思います。それから、その後、地区整備計画、これも約1年ぐらいというふうな想定をしております。
加藤(ま)委員
たびたびすみません。3点ほどありまして、まず、先ほどから防災のことと環境のことがこれからのまちづくり計画に大変重要であるということだったのですけれども、この審議会の席上に、防災の担当者、環境の担当者を加えていただくことはできないでしょうかということが1点あります。
それから、先ほど事務局のほうから、都市マスとの整合性ということで御説明がありましたが、それは、都市計画マスタープランの4ページにあるところを読んでいただいたのだと思います。ただ、最後にもう1行ありまして、進捗状況を踏まえて変えていく必要があるとありますけれども、それに必要に応じ区民との協働により的確に見直しを行うという1行があります。
今回のまちづくりの検討に対しましても、余り区民の意見というものが取り入れられていないように思いますので、このマスタープランにある4ページ、1章の4というところです。そこのところの区民参加というのをどの程度考えているのか。私としては、この都市マスは延べ人数でいったら3,500人ぐらいの区民が参加してできた、ほかの区にも誇れるものだろうと思いますので、その辺のところをよく考えて、変更をするときにはしてください。
それから、あと先ほど田代委員のほうから、建物の大きさですとか、それに対する影響ですとかということが出ていました。また、それだけ大きなものを建てるということは、人口の増加が見込まれると思います。中野区は人口30万人いて、日本の中でも一、二の人口密度の高いところです。そこにこれ以上の人口を加えていくことの環境の負荷みたいなことはどう考えているのか。
人口が減少していくだろうということ、それから団塊の世代がこれから10年ぐらいの間にリタイヤして、都心部ですとか、この周辺部の土地利用のあり方、ビルの利用のあり方も変わってくると思いますので、この人口の増加が本当に中野区にとっていいのかどうかということをよく検討していただきたいと思います。
それで、これは補足なんですけれども、もう時間がないので無理かと思いますが、私は、警察大学校等跡地に夢を託す連絡会というものに入っていまして、この跡地の利用がどういう形で進められていくのがいいのかということをまちづくりの仲間と一緒に話しています。それで、区長が5,000人規模の住宅をつくりたいと前におっしゃっていたので、それが実際に形になったらどんなものになるのかというボリュームスタディをいたしました。ここに7部ほど持ってきております。できればこれを資料として皆さんに見ていただきたいですが、多分お時間がないですし、今は無理だと思いますので、御興味のある方は、審議会が終わった後、ぜひごらんください。
事務局
運営の関係の御質問が出ました。防災とか環境とかの職員の出席の件ですが、そういったところを含めて、必要と思われる行政職員が、幹事というかかわりで出席してございます。この辺、今後の検討の推移等を踏まえ、正副会長とも相談いたし、そういった体制が必要ならば検討していきたいと思ってございます。
また、2点目として、都市計画マスタープランの見直しでございますが、先ほど私がお答えしたとおり、基本構想あるいは必要な社会状況の変化の中で見直しをしていきたいと考えていますが、それにつきましては必要な体制により進めていきたい、そう思っております。
会長
私は進行をあれしまして、予定していた時間、12時ということを考えていたわけですが、オーバーしそうな感じがありますけれども、もうしばらくよろしいですね。
むとう委員
これを読んでいますと、さまざまの高度利用という言葉がかなりいろいろなところで出てきておりまして、高度利用という考え方について、この中ではなかなか見えてこないというか、先ほど田代委員がおっしゃったように、高度利用していったことによって、環境との調和をどうしていくのかというところが非常に気になります。今、東中野の日本閣の跡地の建設問題をめぐりましても、近隣住民の方と勉強する会がありまして、勉強させていただいたんですけれども、建築基準法がクリアされても、本当にそこにもともと住んでいらっしゃる方々の住環境の悪化、全く日が当たらなくなってしまうおうちとか、かなり影響があるわけです。
ですから、これから中野区は、新たに中野駅の周辺まちづくりをしていく中で、わざわざ「にぎわいと環境の調和するまち」というサブタイトルをつけているわけですから、建築基準法がクリアできても、環境の調和が乱されるとか、環境悪化が進むというようなことにならないように、この高度利用についてはしっかり影響というものを考えていただきたいというふうにお願いしたいというふうに思います。
そういう視点から、今回の計画を見て、すごく気になるのは、20ページのところの図を見て気づくんですけれども、これからどれぐらいのエリアになるのかわかりませんけれども、防災公園をつくろうとしているところのまさに南側が民間利用というエリアになります。この民間利用のエリアのところが、まさに高度利用ということが書かれている部分になるわけですから、せっかく区民のために防災機能を持った公園をつくっても、全く日が当たらないとか、ビル風がすごくなるとかということになってしまうと、本当に公園として区民が憩える場ではなくなってしまうわけですから、その辺のことも含めて、環境の調和というところをしっかり考えていっていただきたいということをお願いしたいというふうに思っているところですので、その辺について、単純に見て、防災公園が民間利用のエリアの北側になってしまうということについて、まず区はどういうふうに考えているのかということをお尋ねしたいということが1点。
中野駅周辺整備担当課長
防災公園が、民間で言えば北側というお話ですが、これは跡地全体が中野区役所一帯という広域避難場所に指定をされております。広域避難場所のほぼ中央部に防災公園をつくりたいというふうなことからしますと、この場所になるのかなというふうなことで想定をしております。
むとう委員
今言ったように、環境の調和という視点からすれば、今の答えだと、すごく納得できません。高度利用という中で、どうやって環境の調和を図っていくまちをつくるのかというところのきちんとしたコンセプトをしっかりと示していただきたいというふうに思います。
それで、先ほど来皆さんがおっしゃっているように、防災公園というところについて、区民の方の期待は本当に大きいものがあります。一番最初にかせ委員がおっしゃったように、国の中央防災会議のほうでさまざまな計画の見直しがあって、それを受けて東京都の計画も変わってくれば、中野区の考え方にも大きく影響があるわけです。その際に、本当に民間に全部渡してしまった後に、本当は防災機能をしっかりと持った防災公園がもっと必要なんだということになったときに取り返しのつかないことになってしまいますから、3月末に、そういった結果も示されてくるということであれば、ここで慌てて計画を進めるようなことはやめたほうがいいのではないかというところをすごく懸念しておりますので、もう一回今のお答えを2つ合わせて、きちんと答えてください。
中野駅周辺整備担当課長
そういった環境にも当然十分配慮しながら、今回の計画を進めたいというふうには考えていますが、その辺の思いをいろいろるる述べてきたところでございます。その辺の御意見は御意見として、今後参考にしたいと思っております。
戸矢崎委員
中野工業産業協会の戸矢崎でございます。先日来、中野商工会議所と中野工業産業協会で、このまちづくりについていろいろ議論もしてまいりました。ここにありますような計画素案は私どもも了解しております。ただ、今この会議に出席しまして、今のむとう委員ではないですけれども、これは公聴会をやっているのか、あるいはまちづくりの計画案を立てようとしているのか、その辺がはっきりしない。皆さん方が環境の問題とか何とか言っているのは、これは別個にどこかでやってもらいたいと思います。
私どもは、まちづくりの計画案について、きょう、出席してきたつもりでおります。もうちょっと詳細な、こんな素案ではなくて、個々についての具体的なものがもっと示されて、この会議で決定していくのがこの会議の目的だと思いますが、その辺はいかがでしょうか。
多分、警察大学の跡地の問題だけが今問題になっていて、中野のまちづくり云々というのは、これは附属的な問題だと思います。もし、やるのであれば、まちづくりをやるのか、それとも、警大跡地の問題をやるのか、あるいは中野区全体のことについてやるのか、この辺をもうちょっとはっきりしてやっていただかないと、私のほうも出席して、ここに2時間も3時間もいて、しゃべるのは5分かそこらで、これで終わってしまいます。環境の問題なんかも言ったりいろいろすれば、これは区議会でやっていくことでございまして、私どもは、この都市計画審議会委員が運営しているということではなかなか結論が出ないと思います。
今までまちづくりを何回もやっておりますけれども、決定的なものは何も出ないというのはそういうところにあるのではないかと思いまして、この会議の進め方について、目的と時期と、それからいつまでにどういう結論を出すということをはっきりさせていただきたいと思います。
事務局
先ほど別な委員の方の御質問にお答えしたつもりでしたけれども、基本的に、この審議会、法的に申し上げれば、区の決定にかかわります前段階で、区長のほうからの諮問、それにおこたえする形で答申をいただく、そういう方向でございますが、きょうのところは、今後、諮問をお願いする前段階といたしまして、今般中野駅周辺のまちづくり計画素案がまとまりました。その概要の報告をさせてもらおう、そういう方向で、きょう、この審議会を開いてございます。
今後、計画素案なり計画案、あるいはその後正式に諮問といいますか、その段階の議論の参考として、この段階で一番新しい情報提供ということでやらせていただきました。御理解のほどをお願い申し上げます。
大河内委員
もう時間も過ぎておりますので、簡単に申します。皆さんお触れにならなかったことだけを申し上げます。
1つは、美しいまちにしたいと思うんです。ですから、もちろん安心だとかいろいろなお話がありました。にぎわいも結構ですが、そのためには、汚いものを何とかする方法をまちづくりの素案には何かそれらしきものを埋め込んでもらいたい。この15ページにもいろいろ書いてありますが、景観もあえて立ち入りません。恐らく先進国の駅前がこういうぶざまな国は日本だけなんです。こういうことを許している国も恐らく日本だけだろうと思います。
ですから、中野区は、全国に先駆けて、例えば50haの中で広告規制をやる気があるのか。私はやるべきだと思っています。これは役所がやるというのではなくて、民間の力、住民の力を引っ張り出して、駅のホームから見て、あえて申しますけれども、貸金業者の看板をあんなにでかでかと乗せる必要があるんでしょうか。ああいうことを我々は許していいんでしょうか。これは、日本の都市のあり方の水準が問われると思います。
これ以上申しません。景観問題を踏み込んで、これは素案ですから、これはこれでいいと思うんですが、踏み込むぐらいの度量と勇気を持ちたいです。都市計画審議会そのものが、これはお願いというか、私の個人的な考えを披瀝させていただきました。
以上です。
田代委員
ごく簡単に質問したいと思うんですが、新しい手法を実際に動かす中で、幾つか提案されていて、21ページに、特に防災公園の想定主体が民間と公共で、備考のところに、整備後は区に帰属するという、こういう新しい整備手法がここで幾つか提案されているんですけれども、それから、先ほど公園を移転して一体化させるというふうなことがありましたけれども、こういった具体的な動かし方については、具体的なことがイメージされた上でここに出てきているんでしょうか。もしそうだとすると、かなり地区計画とかそういったプランそのものに影響を与えるという話だと思いますが、そこをぜひ英知を絞って考えまして、このあたりの内容をお聞きしたいです。簡単で結構です。もし、今わからなければ、後で結構です。
会長
わかりました。皆さん方に約束した時間、かなりオーバーしましたので、この辺で終わりたいと思うんですが、きょうは本当にいろいろな意見、それから質問等も忠告等もいただきました。きょうは、最初にも申し上げましたように、一応報告事項という形でまとめるというか、最終的にまとめるという形ではなくて、情報を皆さん方に受け取っていただいて、次の展開の中で、またいろいろ御審議いただくための説明の場でもあったわけです。
そういうことで、この辺で、きょうの審議会は終了いたしたいと思います。
なお、事務局のほうから若干連絡がございます。
事務局
今後の審議会の日程でございますが、諮問事項は当面ございませんので、まだ次回は未定でございますが、おおむね次回開催につきましては4月の中旬になろうかと考えてございます。正副会長とも相談させていただきながら、改めてまた御案内をしたいと考えてございます。
また、先ほど審議の中で資料の配付についての御要望、今後とも事務局としてもなるべく早く出していきたい、あるいは事前にお送りさせていただきたい、そういう取り組みをさせていただきたいと思ってございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
会長
どうもありがとうございました。
お問い合わせ
このページは都市基盤部 都市計画課が担当しています。