平成22年度 第1回中野区都市計画審議会会議録

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更新日:2023年8月3日

日時

平成22年4月26日(月曜日) 午後2時30分

場所

中野区役所 4階 区議会第1会議室

次第

1 諮問事項

(1)東京都市計画生産緑地地区の変更について(中野区決定)

2 報告事項

(1)中野駅地区整備基本計画について

3 その他

出席委員

矢島委員、宮村委員、田代委員、松本委員、村木委員、福島委員、五味委員、戸矢崎委員、赤星委員、池田委員、武田委員、吉本委員、ひぐち委員、伊東委員、久保委員、かせ委員、のづ委員、島津委員、老沼委員

事務局

遠藤都市整備部参事(都市整備部経営担当)

幹事

  • 服部都市整備部長
  • 遠藤都市整備部参事(都市計画担当・住宅担当)
  • 滝瀬都市整備部副参事(交通・道路管理担当)
  • 石田都市整備部副参事(公園・道路整備担当)
  • 石井都市整備部副参事(中野駅地区基盤整備担当)
  • 豊川都市整備部副参事(建築担当)
  • 川崎まちづくり推進室長
  • 松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当)
  • 秋元まちづくり推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当)
  • 上村まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
  • 田中まちづくり推進室副参事(地域まちづくり担当)
  • 萩原まちづくり推進室副参事(西武新宿線沿線まちづくり担当)
  • 田中政策室参事(企画調整担当)
  • 相澤区民生活部副参事(産業振興担当)

遠藤参事

 それでは、会長、定足数に達しておりますので、平成22年度第1回中野区都市計画審議会の開会をお願いいたします。

会長

 ただいまから平成22年度第1回中野区都市計画審議会を開会いたします。

 本日の会議ですが、お手元の次第のとおり、諮問事項1件、報告事項1件でございます。おおむね4時ごろを目途に進めたいと思いますので、皆様方のご協力をお願いいたします。

 議事に入ります前に、委員の異動等がありましたのでご紹介させていただきます。事務局からお願いします。

遠藤参事

 平成22年4月1日付けで中野消防署長さん、第三建設事務所長さんが異動されましたのでご報告申し上げます。

 初めに中野消防署長さんですが、前任の安達佳男委員からかわられました島津幸廣委員でございます。よろしくお願いいたします。

島津委員

 島津でございます。どうぞよろしくお願いします。

遠藤参事

 次に第三建設事務所長さんですが、前任の鹿又和夫委員からかわられました老沼宏二委員です。よろしくお願いいたします。

老沼委員

 老沼です。よろしくお願いいたします。

遠藤参事

 お手元に委員名簿をお配りしていますので、ご確認をお願いします。

会長

 また、この4月に区の組織改正と人事異動がございました。審議会幹事の変更がありますので、ご報告させていただきたいと思います。事務局からお願いします。

遠藤参事

 幹事の変更です。まず都市整備部長ですけれども、石井前部長が定年で退職されましたので、後任としまして服部敏信都市整備部長です。

服部都市整備部長

 服部でございます。よろしくお願い申し上げます。

遠藤参事

 続きまして、都市整備部参事の都市計画担当、住宅担当の私、遠藤です。よろしくお願いいたします。

 新しい組織としまして、石井正行都市整備部副参事(中野駅地区基盤整備担当)です。

石井副参事

 石井でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

遠藤参事

 区民生活部副参事に異動がありましたのでご紹介します。相澤明郎産業振興担当副参事です。

相澤副参事

 相澤です。どうぞよろしくお願いします。

遠藤参事

 以上でございます。

会長

 では、早速、本日の諮問をお願いしたいと思います。

事務局

 本日、区長は急な予定が入りまして出席できません。石神副区長から諮問文を渡させていただきます。

副区長

 中野区都市計画審議会

 会長 矢島 隆 殿

中野区長 田中 大輔


中野区都市計画審議会への諮問について

 都市計画法(昭和43年法律100号)第21条第2項において準用する同法第19条第1項の規定により、下記の都市計画の案について諮問いたします。

1.東京都市計画生産緑地地区の変更について(中野区決定)

〔理由〕

 生産緑地法第14条の規定による行為制限の解除により、生産緑地の機能を維持することが困難となった生産緑地地区の一部を廃止する。

以上

(諮問書手交)

副区長

 よろしくお願いいたします。

会長

 ただいま諮問をお受けしました。早速、各委員に写しを配付したいと思います。よろしくお願いします。

(諮問書写し配付)

会長

 行き渡りましたでしょうか。

 それでは、早速、諮問のありました件につきまして、事務局から説明をお願いします。

遠藤参事

 申しわけございませんけれども、石神副区長は所用がございますので、ここで失礼させていただきます。

(石神副区長退室)

遠藤参事

 それでは、説明に入らせていただきます。お手元の資料に従いましてご説明します。資料の1ページ目ですけれども、「東京都市計画生産緑地地区の変更について」です。

 1の変更概要です。東京都市計画生産緑地地区のうち、生産緑地法第14条の規定によりまして、既に「行為の制限の解除」が行われました地区番号13の一部(鷺宮五丁目)、及び地区番号14の全部(鷺宮六丁目)を削除するものです。鷺宮五丁目の地区が約1,690平方メートル、鷺宮六丁目地区が約530平方メートル、合計しまして約2,220平方メートルを削除するものです。

 行為の制限の解除と申しますのは、生産緑地として建築物の建築等が制限されていたものが、その制限が解除されたということです。したがいまして建物が建てられる状態になったということで、そのため生産緑地地区としての指定を解除するものです。

 場所につきましては、3ページの次に地図をつけていますので、そちらをごらんいただきたいと思います。地図に色のついたページがありますけれども、鷺宮五丁目地区が13番、鷺宮六丁目地区が14番です。次のページが拡大した地図になっていますので、そちらもごらんいただきたいと思います。

 それでは、最初の1ページ目に戻っていただきまして、理由と経過についてご説明申し上げます。地区番号13につきましては、平成21年9月16日に主たる従事者の死亡による買取申出書が提出されました。中野区及び関係地方公共団体等へ買い取り希望について照会しましたが、いずれも買い取りは行わないとの回答でした。また、農業従事者への斡旋も行いましたが、取得を希望される方はいませんでした。このため、平成21年12月16日付けで行為の制限の解除が行われ、現在に至っています。

 地区番号14につきましても、平成21年9月18日に主たる従事者の死亡によりまして買取申出書が提出され、地区番号13と同じ手続を経まして平成21年12月18日付けで行為の制限の解除が行われ、現在に至っています。

 なお、本件の都市計画変更の公告縦覧につきましては3月15日から29日までの2週間行いましたが、意見の申し出はありませんでした。

 続きまして、3ページをごらんいただきたいと思います。中野区の生産緑地地区ですが、箇所数はこれまで13カ所、約2.59ヘクタールでした。今回、地区番号13の一部、約1,690平方メートルと地区番号14の全部、約530平方メートルの計2,220平方メートルが削除されますと、12地区、約2.37ヘクタールに変更になります。

 以上でございます。よろしくご審議をお願いします。

会長

 ただいまご説明のありました件で、ご質問、ご発言がありましたら、どなたからでもお願い申し上げます。

 かせ委員、どうぞ。

かせ委員

 生産緑地については毎度、毎度のことになりますけれども、わずかしか残されていない貴重な緑がどんどん減っていくことについて、この都市計画審議会の中でも再三にわたって非常に残念だということが議論されているわけです。

 確かに営農していくことが困難であるという状況はやむを得ない事情ですけれども、これを何とか維持するということで、区としてきちんと対応していくことが必要だろうと思います。その辺はどうなっているんでしょうか。

遠藤参事

 緑を保全していくことは非常に重要だと思っていますけれども、やはりこの生産緑地の区の買い取りにつきましては特に助成等の制度がないというようなことからなかなか難しいと。また、これを維持していくことについても所有者の方の農業継続の困難性、高齢化ということがありまして、今はなかなか難しいものがあると思っているところです。

 こういった中で、どのように維持していくかということにつきましてはこれまでも区として検討しているところですけれども、具体的にこれというような即効薬といいますか、手段がなかなかないということもあります。困難な問題ではありますけれども、そういった中で、国や都に対しまして農地保全のための制度改正や支援策を要望しているところです。また、他自治体と連携しまして、都市農地の保全等について連携を図っているところです。

 生産緑地につきまして、区としましては現在国・都の財政支援策がありませんので、そういった点から国から財政的支援が得られる方策を検討していく必要があると考えています。今後につきましても生産緑地を活用する事業手法を検討して、具体化を図っていきたいと考えているところです。

かせ委員

 これまでの議論の中でも、国や都の助成制度がなく、それについては他の自治体と協力して要請していくんだということはお答えになっているわけです。それはそれでやってもらわなければいけないということですけれども、一方で補助金がないという状況の中でも、例えば練馬区でいうと石神井公園の近所のところも空き地が出たときには関連する公園用地として、緑地として保全していきたいということで取得するということもあります。そういうような手を打っていかないと、一気になくなってしまうという状況ではないでしょうか。

 ですから、区として買い取りを含めて借り上げるとか、あるいはその他の手があるかもしれませんが、いろんなことを考えながら維持していくことを検討していかないと、手ができたときにはもう保存する場所がないということでは後の祭りになります。この辺について、やっぱり今すぐ検討すべきだと。特に買い取りも含めてということが大事だと思いますが、その辺をもう一度おっしゃってください。

遠藤参事

 先ほども申しましたように、生産緑地の買い取りについての助成制度等がないということがありますので、国や都の助成制度を活用するような形での事業手法を具体的に考えていきたいと思っているところです。そういった形での買い取り手法を検討して、追求していきたいと考えているところでございます。

かせ委員

 少し前進したと思います。買い取りについても検討していきたいということでしたけれども、今回の場合にそういう検討はされなかったのですか。

遠藤参事

 これにつきましてはこれまでも検討していたわけですけれども、所有者の方のご意向がありまして、今回につきましては買い取るところまでは至らなかったということです。

かせ委員

 ちょっとわからなかった、聞き取れなかったのですけれども、所有者の方が何とおっしゃいましたか。所有者の方は売る意思がなかったということですか。

遠藤参事

 所有者からは買い取りの請求は出されていました。それに対して区として具体的な形での買い取り手法を検討していましたが、そこまで至らなかったということで、結果として買い取りができなかったということです。

かせ委員

 所有者の方は売る意思があったわけです。そうしますと、やっぱり手はあったんです。意思はあったけれども、いわゆる資金面、補助金がないとか持ち出しになるとか、区の財政上の問題で買えなかったということでしょう。でも、本当に貴重な緑なんです。それについては他の自治体に学んで、これを残すということで決断するときではないかと思います。

 今回も意思がありながら買えなかったということについては非常に後ろ向きだと思いますが、いかがですか。

遠藤参事

 やはり財政的な面がありまして、国や都の補助制度の活用を図っていかなければ財政が厳しい状況の中ではなかなか難しいということがあります。そういった都や国の助成制度が活用できるような形での取り組みを検討していきたいと考えています。

会長

 ほかにいかがでしょうか。

 久保委員、どうぞ。

久保委員

 確認をさせていただきたいんですけれども、平成4年11月5日に生産緑地地区決定をしています。地区決定をした理由はどういうことでしたか。

遠藤参事

 生産緑地法が改正されまして、それに基づきまして良好な都市環境の形成に資するということでこの生産緑地地区の指定がされています。

久保委員

 生産緑地地区に関する都市計画ということで、生産緑地法の第3条に、今おっしゃったような「保全と良好な生活環境の確保に相当の効用があり、かつ公共施設等の敷地に供する土地として適しているものであること」というようなことがあると思います。

 ということは、この土地が公共施設に適しているということで生産緑地に指定されていたのではないですか。

遠藤参事

 生産緑地法第3条に規定する要件に合致するということで指定しているものです。

久保委員

 ということは、公共施設の敷地としては適しているのか、適していないのかというところのこの時点での判断はどうだったのでしょうか。また、適しているということでここを生産緑地に定めたのであれば、今回、買い取りの申し出があれば当然そういった検討もなされるべきではなかったと思いますが、その点はいかがですか。

遠藤参事

 公共施設等の敷地の用に供する土地と、良好な生活環境の確保に相当の効用があるというような要件は具備していたと考えています。

 しかしながら、現時点におきまして、具体的にこの土地について公共施設等の用地としての用途がまだ検討されていませんので、そういった点から今回は購入まで至らなかったということです。

久保委員

 今回についてはそういった具体的なことがなかったということですけれども、具体的なことが考えられるような敷地は現在の生産緑地の中であるんでしょうか。

石井副参事

 前任の部分になりますけれども、特に上鷺宮地域におきましては、土地区画整理事業を実施すべき区域となっています。この地域の緑といいますか、公園の面積が一定基準に達していないというところで、現在の都市計画の網を外していくとすれば、当然その緑の部分が必要になります。その辺の関係でいきますと、現在の生産緑地が当然そういう用途に使われるべきだと考えています。

 どこがどうだということは今の時点で特定できませんけれども、最後に残っています生産緑地についてはそういう方向で、特に計画という形ではまだ示していませんが、区もそういう思いの中で都市計画マスタープラン等も作成してきたという経緯です。

久保委員

 今のは上鷺宮の場合に限ってのお答えだったと思いますけれども、今回のこれは上鷺宮ではなくて鷺宮五丁目と六丁目です。今おっしゃられましたように、都市計画マスタープランにもこういった記述は当然あります。生産緑地についても幾つか記述があります。

 特に買い取り等も含めて生産緑地については考えていくということで、例えば緑豊かなまちづくりという点で、「生産緑地地区については、その継続が困難なときには立地条件を踏まえつつ、必要に応じて公園など公共施設用地としての取得に努めます」というふうに都市計画マスタープランにあります。

 今回の鷺宮五丁目、六丁目の場合はどうだったんでしょうか。「必要に応じて公園など」ということでしたから、「立地条件を踏まえつつ」というのは立地条件は当然整っていると思いますけれども、必要ではなかったので買い取りをしなかったということでしょうか。

遠藤参事

 区の買い取りもありますけれども、これにつきましては当該箇所の近くに区立鷺六公園が設置されており、公園の配置充足区域になっていることから買い取りの希望はしないという回答になっています。

久保委員

 ということは、近隣に公園があったので公園としての買い取りを考えることはなかったということだと思います。そう言ってしまいますと、そもそも生産緑地としてここを定めたのはどうだったのかということを感じてしまいます。

 また、緑の基本計画のほうにも当然同じ記述があります。生産緑地地区の用地取得ということが書かれています。こういうところを読みますと、全ての生産緑地地区がこちらにのっとって行われると思ってしまうわけですけれども、個別によって違うということだと思います。であるならば、どこの生産緑地がどうなのかと。

 先ほど石井副参事からお話がありまして、具体的にどこがどういった用途でということは今はないようなご答弁でしたが、実際にはそういったことは検討されているべきではないかと思います。そこはいかがでしょうか。

遠藤参事

 先ほど石井副参事のほうからご答弁申し上げましたけれども、個々の生産緑地について具体的にどうというようなところまでの計画はまだ持っていませんので、今後の課題というふうに考えています。

久保委員

 先ほど国や東京都の助成がないというようなことがありました。要は財源の確保が困難であるので、この土地については取得をすることが難しかったということなのかもしれませんけれども、生産緑地につきましては時価でということになっていると思います。参考のために教えていただきたいのですが、今回この生産緑地を時価で買い取るべき旨の申し出が当然あったと思いますので、時価でどうだったのかと。

 また、生産緑地の評価は時価といっても宅地とは当然違っていると思います。そういった点では宅地で買い取るとのとは全く違って、区として何らかのメリットがあったと思いますが、その辺はいかがでしょうか。

遠藤参事

 13番の土地の買い取りの申し出金額としましては6億3,000万円ほどです。また、14番の土地の買い取りの申し出金額は1億5,000万円ほどとなっています。

久保委員

 もう一点、参考のために教えていただきたいのですけれども、13番は地区の一部となっています。一番最後の5ページにありますように全部ではないと思いますが、残っている部分についてはどうなんでしょうか。

遠藤参事

 この土地につきましては所有者の方と小作人の方がいらっしゃいました。そういった中で、所有者から承継者の方に小作権として土地の等価交換をしたということになっています。したがいまして、残りの生産緑地地区については小作人だった方が後継者として営農を続ける形になっています。

会長

 ほかにいかがでしょうか。

田代委員

 今、個別のロットについての話がありましたが、今後こういったケースで生産緑地が維持できないという事態に発展することは確実に予想されます。また買い取り請求等が出てきた場合も買い取る財源がない、あるいは公共的な判断ができないということになってきたときに、生産緑地制度そのものの根幹にかなりかかわってくる例だと思います。

 中野のように高密なところで貴重な空間を維持していくために、今後、生産緑地地区に発生するであろう状況は十分おわかりだろうと思いますが、それに関してどのような具体的な計画をお持ちなのかをお伺いしたいと思います。

 もう一つは非常に単純な話ですけれども、こういった制度は世界じゅうどこを探してもないような非常に珍しい制度だと思います。これだけ価値のある空間を維持するために減免という制度を用いてやっているわけですが、こういったものを確保するために今までどのぐらいの対策を講じているのかをお聞きしたいと思います。いかがでしょうか。

会長

 金額については調べてください。最初のご質問はいかがでしょうか。

遠藤参事

 やはり区として生産緑地地区を残していくということであれば、公園・緑地として活用する方法があると思います。そういった中で、公園・緑地として区が獲得できる方策について検討を進めていきたいと考えています。

 金額につきましてはわかりませんので、よろしくお願いします。

会長

 ほかにいかがでしょうか。

 池田委員から先ほど手が挙がっていましたが、よろしいですか。

池田委員

 今ので大体話が出てしまったのですけれども、中野区の都市計画マスタープランの都市整備の基本方針の中で、地球環境と共存する都市づくりの基本方針の中のさらに施策の方針として、農地の保全、活用、農産物の供給地、都市の緑地としての保全、跡地の公共施設用地としての不足ということが書かれています。

 マスタープランにここまで書いてあるのに、今まで何も検討していなかったのはおかしいんじゃないかと思います。都市計画マスタープランの中にこれを書いたのは単にごろ合わせだけで、何もやる気がないのに書いたということになってしまうんじゃないかと思います。いかがでしょうか。

遠藤参事

 都市計画マスタープランに明記していますので、そういった形で区としては取り組んでいくという基本的な考えでございます。

会長

 ほかにご質問、ご意見はございませんでしょうか。もしなければ、この件についてお諮りしたいと思います。

かせ委員

 諮り方ですが、挙手でお願いできませんか。

会長

 ただいま、かせ委員から挙手というご提案がありましたが、これについてほかの委員から何かご意見はありますでしょうか。

 特段のご意見はないようですので、お諮りするに当たっては挙手ということにさせていただきたいと思います。

 それでは、お諮りいたします。東京都市計画生産緑地の変更について、案のとおり了承することでよろしい方の挙手を求めます。

(挙手多数)

会長

 挙手多数と認めます。それでは、本件につきましては案のとおり了承することに決したいと存じます。

 次に、報告事項に参りたいと思います。中野駅地区整備基本計画について、秋元幹事から説明をお願いします。

秋元副参事

 それでは、お手元の資料にあります中野駅地区整備基本計画につきましてご報告させていただきます。まず、A4の表紙です。この基本計画につきましては、2月の当審議会におきまして中野駅地区整備基本計画案としてご報告申し上げ、その後一部修正を加え、この3月に計画決定をしたものです。

 お手元の資料の1番の基本計画策定の経緯ですが、これにつきましては昨年10月に中野区自治基本条例の手続を踏みまして、区民説明会やパブリックコメントを行って中野駅地区整備構想を策定しました。この内容につきましては、同じく昨年11月に当審議会に報告させていただいています。

 その後、5ですが、本年2月4日に中野駅地区整備基本計画(案)を作成しまして、2月9日に当審議会に報告させていただいたという経緯です。さらにこの計画につきましては、2月22日から3月9日までの間、区民等への説明会を実施しまして、そこから出された意見等を踏まえまして3月18日に中野駅地区整備基本計画(修正案)を作成したわけです。議会報告を行った後、3月25日に中野区としての計画決定を行ったという経緯でございます。

 2番のこの案の区民等説明会の実施状況です。2月22日から3月9日に行い、都合6回で127名の方の参加がありました。

 3番ですが、説明会及び区議会等からいただきましたご意見を踏まえまして、大きく4点の修正を行っています。これにつきましては、別添の中野駅地区整備基本計画の概要に触れながら修正事項の説明をさせていただきたいと思います。

 まず、別添資料の表紙をお開きいただきたいと思います。左側の2ページは本計画の位置づけを説明しています。今もご説明申し上げましたが、昨年10月に策定しました整備構想の具体化を図るために、整備すべき各施設のおおむねの規模や形状、段階的な整備の進め方などを示したものになります。

 下のほうは平成22年3月に決定した内容です。中野駅地区整備基本計画と中野駅地区整備事業計画をあわせ持った内容になっているということです。このページについて修正事項はありません。

 右側の3ページは昨年10月にお示ししたグランドデザインver.2及び駅地区整備構想にかかれました中野二丁目から五丁目までの4つの町がそれぞれの個性を発揮しながら成長し、図に描かれた中央の赤い丸で囲んだ部分を中野駅地区としてございますが、この中野駅地区でつなぐことによって中野駅周辺全体の町が一体的に発展するというイメージをかいたものです。このページにつきましても修正事項はありません。

 次の4ページをお開きいただきたいと思います。こちらは具体的に整備を進めるための基本方針です。まず基本的な考え方としては「駅とまちが融合する魅力的なにぎわい拠点をつくる」としまして4つの視点、整備を進めるための前提として各駅前広場の将来合計利用者は各種の調査データ等から約40万人と想定していますが、それを前提として整備の基本方針の6項目を挙げています。

 この4項目めの「地球環境と景観形成に配慮した計画整備」を今回追加させていただいています。具体的な記述としては「低炭素化社会の実現に資する、地球環境にやさしい交通体系の拠点としての整備を計画」、「周辺地区とのみどりの連続性に配慮した計画」、「東京の新たな顔の形成に向けた一貫性のある景観計画」を進めるという内容を追記させていただいています。

 5ページは駅前広場整備の考え方を示しています。ここでは4つの地区にそれぞれ役割を持った4つの駅前広場を整備するというふうにしています。北西側の新北口駅前広場と南東側の南口駅前広場は交通ターミナル機能を有する広場としまして整備を進め、北東側の現北口駅前広場と南西側の中野三丁目駅前広場については歩行者主体の広場として整備をすることにしています。このページにつきましても修正事項はありません。

 続きまして、6ページは中野駅地区の主要動線の考え方を示しています。1では歩行者動線としまして地表面を基本とするわけですが、地形などによる町の分断についてはペデストリアンデッキなどで対応して良好な歩行者空間を整備することとしています。

 2つ目の自転車動線につきましては、自転車のアクセス動線に応じて適切な位置に駐輪場への出入り口を確保するという考え方です。

 下のほうの3と4の自動車・バス動線等については、中野通りの交通負荷を極力軽減するため、西側のけやき通りを主体とする動線処理を行うことにしています。6ページにつきましても修正事項はありません。

 7ページは駐車場等整備の考え方を示しています。まず、整備の前提となるものを示しています。四角の中の2つ目の駐車場の現状については、昨年調査をした結果、駐車場不足による大きな問題は生じていないという現状が把握されています。3つ目の丸ですが、新北口駅前広場の地下に180台ほどの駐車場が都市計画決定されているという前提があります。

 それらを踏まえまして、2の駐車場整備の考え方です。公民の適切な役割分担、開発者による駐車場整備のルール化及びニーズに応じた適切な駐車場の配置を掲げています。

 3では、四角の中ですが、自転車等駐車場についても、今後の周辺開発による増加に対応して、必要な台数の確保と利用者の利便性にも配慮した適切な位置に配置していくという考え方を示しています。このページにつきましても修正事項はありません。

 続きまして、8ページは駅前広場等の整備内容と、歩行者や車両等の動線を示しています。9ページの図も同様ですが、ちょうど中央に現北口駅前広場という記載があり、そこから中野通りへの車両動線は緑色の矢印で記載していますが、これにつきまして左折のみに修正しています。案の段階では右左折可能だったわけですが、今回の決定では左折のみに修正させていただいたということです。

 9ページにはその理由をお示ししています。右上の現北口駅前広場の四角で囲った中の下のアスタリスクの部分をごらんいただきたいと思います。「広場内の通過車両を抑制することで、快適な歩行者空間を形成する」としています。これを具体化するために駅前広場から中野通りへの車両動線を左折のみとしまして、通過車両をできるだけ抑制していきます。あわせまして、中野通りの交通負荷を軽減しようという考え方です。これにつきましては、区の考え方を実現するためにも、警視庁当局からもご示唆をいただいているわけです。

 続いて、10ページをお開きいただきたいと思います。整備の進め方ということで、第1期整備を平成24年春完了予定としています。警察大学校等跡地の先行事業者の整備が完了する時期ということで、中野駅の乗降客が増加する第1段階になるわけです。この1段階目で前回お示しした内容が変更されています。

 中央の黄色い部分の新北口駅前広場にバス回転広場を設けるというふうに記載していましたが、取りやめています。この黄色い部分にオレンジの歩行者動線を記載しているわけですが、歩行者動線と回転広場に入るバスとの動線が錯綜するという意見等を踏まえまして、案の段階でも安全な状況であることは検証してきたわけですが、より安全な動線の確保という観点からこれを取りやめたわけです。

 その関係で、2つ目になるわけですが、その上の部分の仮設バス停のエリアを案より拡大しています。もう一つは、中央の上のほうに中野通りという記載があり、その下の右折車線等という記載を今回の計画の中で記しています。これはここに右折車線等を整備するということです。

 4つ目ですが、緑色の現北口駅前広場整備済という記載があります。案の段階では一般車等暫定整備という書き方をしていたわけですが、それについては削除させていただいています。将来も同様の整備のままということで、整備済みという内容にさせていただいたわけです。

 この4つの内容につきましては、11ページの第2期以降の整備の模式図でも同様に修正させていただいています。

 11ページの第2期整備は平成27年ごろ完了予定ということで、中央付近に青色の中野駅舎、黄色の南北通路を完成させる予定になっています。この時点で西口の改札が完成するという内容です。

 その下の第3期整備は新北口駅前広場が整備される時期を指しています。ここの模式図ですが、案の段階ではまだ開発の熟度が達していないということがありまして、第3期目の、この図の右上の五丁目駅直近開発整備計画策定から二丁目の方向に向いている南北通路動線の書き込みをしていなかったわけですが、計画の段階、平成30年以降というスケジュール感から書き込むことが正しいということで書き込んだわけです。

 12ページをお開きいただきたいと思います。第1期整備の内容です。第1期整備事業計画ですけれども、これにつきましても先ほどの模式図とほぼ同様の修正を行っています。ここでは新北口駅前広場前のバス回転広場を取りやめて、その部分の整備内容を仮設作業空間整備としています。第1期整備を行う段階では仮設自転車駐車場や安全な歩行者動線、関連工事のための作業空間を整備するとしまして、第3期整備までの駅地区整備の進捗状況に応じてこれらの位置や形状が変化することから、このような書き方に修正しているわけです。

 続きまして、13ページは第1期整備のスケジュールになります。ここでは2の中野通り右折車線等整備の記述ですが、案の段階では道路線形変更としていたわけですが、他の書き込みと整合させるために文言修正をさせていただいています。

 以上で、中野駅地区整備基本計画の概要と案からの修正事項につきましてご報告させていただきました。私の説明を終わります。

会長

 それでは、ただいまのご報告につきまして、ご質問、ご意見等がありましたらご発言をお願いします。いかがでしょうか。池田委員。

池田委員

 整備の基本方針の整備の前提の中で、大幅に増加する駅前広場の利用者ということで人が多分ふえると思います。第1期整備事業ではJR西側の改札ができていませんが、この時期には警察大学校等跡地の先行事業も終わって、人間がふえてくるのではないかと思います。鉄道利用者といいますか、駅前広場もそうなんですけれども、その辺が間に合ってくるのか心配です。その辺がどうなのか、どう考えられているのかを教えていただきたいと思います。

 もう一つは、西側の連絡通路ができたとして、多分三丁目の再開発が終わらないとおり口がないと思います。その場合でも、向こうにおり口がない状態で上の改札ができるというふうに考えられているのか、その辺を教えてもらいたいのです。

秋元副参事

 第1期整備の段階です。まず警察大学校等跡地の先行3事業者の開発が終わる段階で、昼間人口としまして1万数千人ほどの増加が見込まれています。そういったことからJRと協議を進めているわけですが、JRとしては現在のコンコース、改札についてはクリアできるというお話を聞いています。

 ただ私ども都市側としましては、それだけの増加がありますと、現在の北口改札は中野通り側に向いていましてお客様のたまり空間が少ないことから、今回の第1期整備の中では北側の広場に増加するお客様を一たん受けとめて、そこから東西デッキで中野通りを横断し、西側の歩行者空間を整備して警察大学校等跡地のほうに流すことを考えています。

 私どもが想定していますのは、区役所・サンプラザ地区の再整備も考えていますので、その整備が進みますと今の南北のコンコースだけでは当然足らないということから、その再整備の前には西口の改札を整備する必要があるということです。その整備については、十分それに間に合うように対応していくことを考えています。

 もう一点ですが、南北通路の三丁目の受け皿が今現在は全くありませんことから、桃丘小学校がちょうどあいている状況なので、そこの土地を活用したまちづくりを進めることによって、何とか駅前広場空間を確保していこうという考え方を持っています。ただ、スケジュール的に間に合わない場合については、別の形で南北通路の三丁目側の受け皿をつくっていく必要があるだろうと思っているところです。

会長

 ほかにいかがでしょうか。宮村委員、どうぞ。

宮村委員

 質問ですが、今ご説明いただいた資料の8ページで、北口駅前広場からの車は右折はなしで左折だけというご説明がありました。11ページのもう少し詳しい絵を見ますと、北口駅前広場の車道は一方通行ではなくて両方向を想定しているわけですね。この絵だとそういう感じです。そうすると、さっきの説明は北口駅前広場から出る車は左折オンリーだけれども、入ってくるのは別にあると。それもやはり左折オンリーになっていますが、そういう理解でよろしいでしょうか。

秋元副参事

 説明不足で恐縮ですが、中野通りを左折のみというのは東側からJR沿いに道路があり、そこからの交通車両について左折のみという規制をかけていこうということです。中野通りから現北口駅前広場に入る車については、当然それを想定しているというものです。

 これはなぜかと申しますと、実は五丁目地区の中に駐車場がありまして、そこに入るためにはどうしても中野通りから北口を通って五丁目に入っていくルートが必要であることから、それについては規制していないということです。

宮村委員

 わかりました。要するに、一方通行ということではないということですね。誤解されやすい絵になっていました。

 もう一つ教えてください。23年春までにつくるということになりますと、特に第1期の事業はかなり工期的に厳しいと思います。都市計画の手続について、10ページの右側に現況と今年の秋以降に整備するところがあります。

 1つの質問は、駅前広場の都市計画決定の主体は中野区なのか、東京都なのかということです。それから、ご説明の限り、事業については中野区が実施するという理解をしているのですが、そういうことでいいのかどうかと。

 あとは少なくともそこに乗っかっている第1期整備の内容については、基本的な関係者との調整がほぼ整っているというふうに理解していいのかと。その3つをお願いします。

秋元副参事

 駅前広場の変更はもともと東京都が決定していますので、そこの変更ということから都市計画の変更主体は東京都になるわけです。

 それから、事業主体は中野区が行っていくということで考えています。

 都市計画権限を持つ東京都との協議ですが、まだ完全には済んでいませんで、現在調整をさせていただいている最中です。何とかこのスケジュールで進めたいと思っているところです。

会長

 ほかにいかがでしょうか。村木先生、どうぞ。

村木委員

 最初に2つ質問があります。まず1つ目が4ページですが、地球環境と景観形成に配慮した計画整備とあります。そこにある最初のポツの「地球環境にやさしい交通体系の拠点」というのは一体何を指していらっしゃるのかというのがわかりません。公共交通が入りやすくするとか自転車の空間がたくさんあるということで低炭素で地球環境にやさしいというふうに言っていらっしゃるのか、プラスアルファがあるのであればそこのところを教えていただきたいと思います。

 もう一つは、自転車の駐輪設備の数です。10年後に全部の整備が終わると、南北で7,500台という数字が出ています。現況からすると今の違法駐輪なども含めて十分な数なのかというのと、でき上がったときに、整備が進むと周りからたくさんの人の自転車利用を促進することもあると思いますが、その辺の予測はどのようになっているのかを教えていただければと思います。

秋元副参事

 今回お示しした資料では8ページを開いていただきたいと思います。下のほうに北口断面が掲載されています。上の絵の新北口駅前広場と真ん中にある中野通り、右側にある現北口駅前広場を断面であらわしたものになります。新北口駅前広場を3層の交通機能の集積をした広場ということで、公共交通の充実を図っていくことによって低炭素化社会への貢献、今出ていました自転車の交通利用を充実させることからも低炭素化社会に十分配慮した交通体系の拠点としての整備が図れるということで、そういう内容を記載させていただいています。

 自転車のほうですが、新北口駅前広場に約6,000台、南口に1,500台という想定をしています。今委員からお話のあった現在の利用者、放置自転車を勘案しながら、担当部署と協議をしてこういう計画台数にしているということです。

村木委員

 自転車の数のほうはわかったのですけれども、低炭素という言葉で駅前整備をされるのであれば、3層構造はわかりますが、人の行き来とか自転車、車の通る場所を断面で分けるということだけではなくて、ここで排出量が減るようなプラスアルファがないとこの言葉は苦しいという気がします。

 例えば自動車の駐車場の中でプラグインできるような設備をつくるとか、プラスアルファでこれからの利用のことも考えて将来的に整備も合わせていかれるといいと思います。これはコメントです。

会長

 貴重なご提言をありがとうございます。

 福島委員、どうぞ。

福島委員

 2点質問したいと思います。1つは、今ちょうど低炭素の話が出ていました新北口駅前広場の車、バス、タクシーのたまりがあるループ状の広場の3層構造の中の2層目のようになることが8ページの図で示されていますけれども、これについてお伺いしたいのは、同じところからの出入りになっているように思います。そうすると、この中にたまる車の数とか行き来する交通量を考えるとこの一方向の出口だけで大丈夫なものか、キャパシティーは満たされているのかどうかという心配があります。例えばサンプラザ方向か別の方向にもう一つ入り口と出口が分かれるほうがよろしいのかなという気がしましたのが1つ目です。

 2つ目も同じ8ページを見ていただきながらお聞きしたいのですが、新北口のほうの道路は今後左折しかできないことになりますし、南口の広場も車についてはやはり左折ということです。

 これとは関係ない計画ですが、たまたま中野五差路ということで、中野駅を南方向にずっと行きますと五差路がありまして、東京都で整備中だと思います。多分これがこの計画とリンクしてくると思います。ということは、この左方向だけに限っていくと五差路の交通の通過量が影響してきます。中野通りはこれでもスムーズじゃないかもしれませんけれども、渋滞する心配はないのかということです。ですので駅前周辺の動線計画をどのように考えているか、東京都の五差路の計画ですが、これをお聞きしたいと思います。

会長

 最初の質問は区のほうからでよろしいですね。秋元幹事。

秋元副参事

 新北口駅前広場の車の出入り、バスの出入りが集中して非常に危険ではないかというご指摘だったわけです。ここに書いてありますように、できるだけ中野通りへの交通負荷を避けるという観点からは、西側のけやき通りを今後大いに活用していくという考え方をとっているわけでございます。その中では、この断面図にありますように現在の北口広場のレベルは2階というふうに書いていますが、こちらのほうをバス、タクシー、一般車の駐車空間、乗降空間にしていくという考え方です。

 さらにこの下にあります駐車場についてはやはり別ルートを検討する必要があるだろうということで、これにつきましても警察当局と十分協議を進めて計画を深度化していくということで考えています。現在のところ、この内容についてはおおむね良というふうにされています。

 もう一つ、中野通りの利用ですが、現北口からの出口を左折のみという形です。ただ、南口のほうは緑色が一般車、車両関係でありまして右左折可能としている一方、バスは左折のみというような考え方を記載させていただいています。

 今おっしゃられたように、五差路については東京都さんのほうで整備を進めていますので東京都さんにご答弁をお任せしたいと考えていますが、今後、右折車両、要するに大久保通りから中野通りへの右折車両も想定されるのではないかと。そういったことから現北口広場の中で右折を可能とすることは中野通りに余計負荷をかけることになりますので、できるだけ負荷の少ない左折のみという形で交通体系を考えていきたいというものです。申しわけありませんが、五差路についてはご説明をよろしくお願いします。

会長

 東京都から関連してお答えをお願いします。

老沼委員

 第三建設事務所長の老沼でございます。今回初めて委員会に出させていただきましたが、委員としてのお答えでよろしいですか、それとも関連としてのお答えになるのでしょうか。

会長

 関連でよろしくお願いします。

老沼委員

 実は私どもは先ほど言われましたように五差路ということで、南北の補助26と横の大久保通りをやっています。ご承知のとおり五差路は変則的な交差点になっていますので、その辺も踏まえて拡幅すると。都市計画線が入っていますので、双方とも事業認可をとりまして事業中です。

 今現在、大体40%近くまで用地買収が進んでいますので、今後もう少し地元の方々のご理解、ご協力を得ながら用地取得をさせていただいて、その暁には工事に入って通りやすい五差路に全部直していこうと思います。

 それとこちらの関係になりますけれども、通りそのものの通行の仕方がよくなるというふうにまずご理解いただいて、それにこの駅広がどう絡んでくるのかということだと思います。現段階でお知らせできるのは今の状況でございます。

会長

 ありがとうございました。

 ほかにご発言はいかがでしょうか。五味委員、どうぞ。

五味委員

 8ページをもうちょっと説明していただきたいんですが、現状では駅前の北口を電車からおりますと非常に錯綜していまして、関東バスと歩行者のいざこざが絶えなくて、それを解消するために北口の広場は歩行者主体にするという絵だと思います。北口のバス停を新しい南北通路の北側の1階の自転車駐車場・自動車駐車場のところに持っていこうということになっています。

 現状は、今の駅舎から例のガードの下をくぐりまして高円寺北側へおりる乗客はかなりの数で、40%ぐらいの乗降客が利用してあの横断歩道を渡っているわけです。これを東西連絡道路で処理するのか、あるいは乗客にそのまま駅舎の南北通路のほうへ一たん出てもらって、いわゆる歩行者空間のほうに上がっていただいて高円寺北のほうに行くのか、この辺の予測が1つです。

 それから、新しい北口の2階部分にタクシー空間とか一般車等空間があって、歩行者空間が右側にあります。ですから、今広場の公園になっているあたりに歩行者空間があって、現状の北口の関東バスのほうへおりた乗降客が東西通路の階段を上がって中野通りをまたいで西側に行くということで、一緒になる絵だと思います。それが1つです。歩行者の動線が現状とは100%変わってしまうわけです。

 それから、1階の自転車駐車場と自動車駐車場は中野通りとの落差が約3メートルあると思いますが、ここからしか入れないんじゃないかと思います。ここが出入り口になった場合に、8ページにだいだい色の1センチぐらいの長さの自転車の動線だけが書いてあります。ここにはバスや乗用車の出入り口は設けないという考え方だと思いますが、果たしてこれでいいのかと。

 さっき福島さんからも質問がありましたが、この絵でいくと西側にNTTのビルがありますけれども、そっちに全部集中してしまって交通の処理がこれでできるのかと。大きく動線が変わってしまいますから、この辺は警視庁と絵をかいたプランナーがどういうふうな打ち合わせをしているのでしょうか。これで打ち合わせが完了しているのか、その辺がよくわかりませんからご説明をお願いしたいと思います。

会長

 今の協議の段階かどうかという話の前に、このプランをかくに当たっていろんな代案を検討されたのかどうかという点も含めて丁寧に説明してください。秋元幹事。

秋元副参事

 要はこの形で区として計画を決定しているということで、本日説明を申し上げているわけです。当然、この計画決定に至るまでには、この経緯の中でもご説明を申し上げましたが、昨年に整備構想、基本計画素案、基本計画案といった各段階で関係機関と協議を進めているわけです。

 その中で、委員のご指摘のあった中野通りからの車の出入りとかバスの出入りも十分検討しているわけですが、先ほど来申し上げていますように、既に中野通りそのものが許容いっぱいでそういった利用についてはまず不可能であろうということから、今回の新北口駅前広場の整備に当たっての交通機能は中野通りを避けてけやき通りに集中させていったという経緯があります。そういったことから、中野通りとの落差部分から車やバスが入ったりという利用については一切考えていないと。自転車については、中野通りから入ることは当然考えているわけです。

 それから、西側からの中野通りの横断というご心配がありました。確かに西側の高円寺からもかなりの歩行者がいらっしゃるということで、現在の形の中では橋上の西口の駅舎ができるまでは中野通りの横断歩道は残したほうがいいのではないかということで警視庁とは協議を進めています。

 ただ、東西連絡路につきましては、8ページの絵にありますように、中野通り東側の現在のコンコースからすぐ北側の現北口駅前広場に出るというような改修を考えています。これは集中する乗降客を一たん現北口駅前広場で受けとめるという考え方です。そこから東西連絡路で西に危険の少ない形で横断していただくということで、西側から来られる方には横断歩道を利用する方もおられるだろうということは我々も十分想定しているので、そういう内容を含んで協議を進めています。ただ、基本計画としてのスタイルについてはこういう形で決定させていただいたということでございます。

会長

 先ほどの説明では、中野通りが大分へこんだような感じになっているのでちょっと難しいと私も受けとめました。橋上駅ですので、南北通路はそこから出てくる歩行者レベルともう一個の2つのレベルがあるという感じでしょうか。そんなふうに受けとめています。

 ほかにいかがでしょうか。伊東委員、どうぞ。

伊東委員

 資料の12ページの第1期整備事業計画に基づいて質問します。

 まず、4の現行の北口広場は第1期整備が行われるということですけれども、先日もサンモールで火災がありまして、消火活動等でこの広場が活用されたという経緯があったと思います。現状は、ブロードウェイ、サンモール地区は細街路のみによって構成されていると言っても過言じゃない地域で、火災等の災害時の対応についてはこの広場も十分な機能を担っていかなければいけないと思います。整備に際しまして、その点を所管の消防と協議されているんでしょうか。

秋元副参事

 現北口駅前広場の整備の具体的な内容につきましては、今後、関係機関と調整を進めるということです。今委員のご指摘のあった災害時における機能の活用については今後十分検討していきたいと思います。

 それから、サンモールかいわいの商店街は防災上非常に脆弱な構造になっています。今後、地域の方と防災の視点から十分お話し合いをして、まちづくりを進めていくことを考えています。

伊東委員

 ありがとうございます。

 続いて、3の仮設バス停についてお伺いします。新北口広場は仮設作業、空間整備の空間になるんですけれども、ここにあった回転広場がなくなったということで、自転車動線との錯綜は一部解消されたと考えています。それを補うために仮設バス停が広がったというご説明をいただきました。

 ただ、この絵の中ではどのようにバスがとまるのかというのが見えてこない部分があります。現行の北口広場は、災害時には5台ほどのバスが滞留しているような気がしますが、それを3のところにどのように振り分けていくのかというのが見えづらいということです。

 逆にここに5台分のバスがとまるようになると、サンプラザと庁舎南口のスペースの交通機能が一部阻害される要因ではないかと。それに対応して現行の3番の西側寄りの部分を拡幅するような、要するにバス停のために1車線ふやすような工夫は検討されているのかどうかという点についてお伺いしたいのですが。

秋元副参事

 3の仮設バス停留所、乗降所ということですが、こちらにつきましてはバスの回転広場の機能をなくした関係で降車場を少しふやしてほしいというバス事業者からの要請があって、その区域を拡大しているという状況です。今まさしくバス事業者、警視庁とバスのとめ方等について協議をしている最中です。これも決まり次第ご報告させていただきたいと思います。

 この道路につきましては、今の幅員でバスの乗降場を整備することは難しいというふうに考えています。少なくとも現状の車道の幅については、さらにバスが停車してもいいような幅員に変えていかなければいけないだろうと思います。委員ご指摘のように、車道の拡幅ということはやっていかなければいけないだろうと思います。

伊東委員

 ぜひその辺は対策を講じていただきたいということでお願いします。

 それから、やはり3番に関連してなんですけれども、いずれにしても工夫の上でも多少交通量がふえることが想定されますと、現在の区役所の庁有車あるいは来庁者のための車、区役所に納品のために訪れる商用車等も多々あると思います。来庁者のための駐車場の出入り口はけやき通りのほうになっていますけれども、その他の車についてはサンプラザと庁舎との間の道路に頼っているわけです。その辺を工夫して、交通負荷をより一層減じる対策を区として考えていらっしゃるのかどうかをお伺いしたいと思います。

秋元副参事

 現在の交通量調査の実態から申し上げますと、中野区(中野区役所)とサンプラザの間の道路については支障なしという判断をしているところです。ただ、今委員がおっしゃったように、バスの乗降場のスペース確保という観点から、より安全な交通計画のあり方について、区役所を含めて今後詳細に検討していきたいと思います。

会長 

 ほかにいかがでしょうか。ひぐち委員、どうぞ。

ひぐち委員

 先ほど委員のほうからも幾つか出ていたんですが、5ページのところで現北口広場のサンモールに行く歩行者は、横断歩道がありまして、ここの部分は信号がつけられないような状況でかなりの数の方が歩いていくということです。

 先ほども中野通りを出たところでは左折しかできないという交通規制をしていくようですが、ここに東西連絡通路が中野通りをまたいででき上がります。例えば南側では、将来的にペデストリアンデッキを2本つくって回遊性ができるような状況に見えます。北側の広場に関してはデッキが中野通りだけをまたいで、そのほかはできていないと。またサンモールに行く通路は、歩行者が道路を歩かなければならないという非常に危険度の高い場所になるのではないかと思います。この辺は回遊性のデッキができない理由があるのでしょうか。

秋元副参事

 今の委員のご質問の信号というのは、サンモールへ渡るところの信号ということでしょうか。こちらにつきましては、信号をつけるかどうかはまだ決定していません。先ほど申し上げましたように、現北口駅前広場につきましてはできるだけ通過交通を抑制していくという考え方をとっていますので、再度調査をしながら信号等については検討を進める必要があると考えています。

 それから回遊動線の考え方ですが、南側のほうにつきましては2カ所の東西連絡路の整備ということで、この中で絵柄としてはおさまっています。グランドデザインver.2のほうでは、この地区からさらにもう少し北側に出たところでやはり東西のにぎわい軸を整備する必要があるということで、この絵にはあらわれてこないわけですが、もう少し北に寄ったところに東西のにぎわい軸を整備するという考え方を打ち出しているところでございます。

ひぐち委員

 そうすると、将来的ににぎわい地区といいますか、そういうところの開発、動線をつくるというふうに解釈してよろしいですか。

秋元副参事

 そのとおりでございます。

ひぐち委員

 5ページですけれども、東側のほうに黄色い矢印のJRをまたぐデッキを考えているようです。中野通りからぐるっと円をかくような動線のペデストリアンデッキは考えているのでしょうか。

秋元副参事

 先ほども11ページの第3期整備のところでここに南北の連絡路をつくる、いわゆる二丁目と五丁目を結ぶ南北通路をつくるということで考え方をお示ししています。ただ、時期的にはすぐというわけにはいきませんので、第3期という位置づけになっています。

会長

 久保委員、どうぞ。

久保委員

 8ページの3階の歩行者空間についてですけれども、上の図ですと歩行者動線(将来構想線)というのが何本か引かれています。南北通路から真っすぐ北側のほうに引かれている線と、東西連絡路のほうから西側に向けて引かれている線、南北通路のほうから斜めにNTTドコモのほうに引かれている線があります。これは歩行者動線としては3階部分ということなんでしょうか。

 例えばデッキであるとか、もしくはこの上にふたがけなどをするとか、その辺はどういったお考えなんでしょうか。

秋元副参事

 赤い破線でお示ししたのは、将来の歩行者動線ということで記載しています。3階で歩行者空間、南北通路ができるというレベルでこういう動線を確保する、いわゆる橋上レベルということになるわけです。

久保委員

 レベルと3方向がここに示されていますけれども、それは3つのデッキということなのか、それともここにふたがけなどをしてしまうということでしょうか。

秋元副参事

 形状についてはまだ検討していません。ただ、歩行者動線としてはこういう方向に将来必要であろうということで記載しています。細いデッキでいくのか、あるいは面的に整備するのか、費用対効果の面もいろいろ検討しなければいけないということからまだ決定していないということです。

会長

 松本委員、どうぞ。

松本委員

 2点質問があります。交通の処理はおいおい技術的にやっていただくとして、「中野区の顔として」とどこかに書いてあったのですが、象徴としてつくられるという意味合いがやはりあるのではないかと思います。その辺で、広場の性格とかを今後どういうふうに考えていかれるのかというのが1点目です。

 2点目は、多分こういう大きな開発をすることによって周辺にさまざまな影響が出るわけですが、できればこういうものをきっかけに少し困っているところといいましょうか、例えば先ほど出ました五丁目あたりの問題とか、解決のためのきっかけになるのではないかと思います。

 先ほど三丁目についてはなかなか進んでいないというお話でしたが、三丁目、五丁目あるいは二丁目についても、今後の30年以降と書かれている部分についての進捗状況などがわかりましたら教えていただきたいと思います。

秋元副参事

 中野駅地区の整備ですが、区としましては昨年10月につくりました中野駅地区まちづくりグランドデザインver.2の中では、東京の新たな交流拠点をつくるという位置づけをしまして、それに向かって各施設を整備するということです。具体的な内容につきましては今後もきちんと検討しながら、絵にする段階でまとめていくという考え方でございます。

 それから、周辺のまちづくりです。まさしく警察大学校等跡地の約13ヘクタールの開発を今回の中野駅周辺整備の起爆剤としまして中野駅地区を整備し、さらには8ページの右下の絵の中にありますが、中野二丁目の再開発が次々と連鎖的に進んでいくということになっています。

 今私のほうでお話をした五丁目あるいは三丁目の整備計画を今後きちんとつくり、まちづくりを進めていかなければならないという位置づけをしています。早急に地元と協議・調整を進めまちづくり計画をつくっていくという中にありまして、もうしばらくお待ちいただきたいと思います。

会長

 よろしいでしょうか。

松本委員

 最初の話のグランドデザインはわかるのですが、やはり中野の中心となるところなので何か中野区の顔になることを意識していただいてと。このままだと交通結節点なりの処理は多分できると思いますが、中野らしいというか、そういう部分がちょっと心配な気もしましたので、意識していただけるといいと思います。

会長

 その点につきましては私も同感です。今後ここは顔づくりの景観を考えるとか、そういうあたりのお話が欲しいと思いますが、いかがでしょうか。

川崎まちづくり推進室長

 今委員また会長のほうからお話がありましたように、中野区としては中野駅周辺全体を中野の新しい顔づくりということで言い表しています。そこの象徴的なものがやはり中野駅地区になると思います。

 今回は整備基本計画ということで交通処理を中心に計画化していますけれども、街におり立った人あるいは中野に住んでいる人が、ここは中野を代表する場所だということを実感できるよう、景観についても今後十分検討を深めまして、名実ともに中野の顔、新たな東京の顔と言えるような場所にしていきたいと考えています。

会長

 よろしいでしょうか。ほかにご発言はありませんか。

 それでは、池田委員。手短にお願いします。

池田委員

 先ほどちょっと話が出たんですけれども、地区環境と景観形成に配慮した計画を整備するということで低炭素化社会の点です。先ほどご説明があったのは3層構造と自転車利用程度の件だったんですけれども、これをよく読むと中野駅へのアクセスについては自転車、歩行者を中心にした交通形態をメインに考えていきたい、なるべく自家用車の利用を絞っていくということで、そういう意味では環境負荷の低減にすごく貢献することだと思いますので、その辺をもっと意識して言われたほうがいいんじゃないかと。

 別に回答は要りませんが、その辺をおざなりに言わないで、書いてあることをしっかり言ってほしいという気がしました。

会長

 ご指摘をありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。ないようでしたら、予定の時間を若干過ぎていますので、本件の報告事項はこれにて終わりにしたいと思います。

 それでは、その他、次回の予定等について事務局からご発言をお願いします。

遠藤参事

 次回ですが、中野駅地区の整備計画や西武新宿線沿線のまちづくりに関する報告を予定しています。開催日時につきましては、7月30日(金曜)午後2時からを予定しています。別途開催通知をお送りさせていただきますので、よろしくお願いします。以上でございます。

会長

 それでは、次回の予定をよろしくお願いしたいと思います。

 これをもちまして本日の審議会は閉会とさせていただきます。どうもありがとうございました。

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