平成18年度 第1回中野区都市計画審議会会議録

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更新日:2023年8月3日

日時

平成18年10月12日(木曜日)午後1時30分

場所

中野区勤労福祉会館 地下1階 多目的ホール

次第

1.報告事項

(1)警察大学校跡地等の都市計画について(警察大学校等跡地整備担当)

出席委員

森委員、矢島委員、田代委員、堀委員、福島委員、西見委員、戸矢崎委員、大河内委員、吉村委員、貞弘委員、加藤委員、伊東委員、かせ委員、小串委員、飯島委員、佐伯委員、大竹委員、藤江委員

事務局

尾﨑都市整備部都市計画担当参事

幹事

  • 寺部区長室長
  • 石井都市整備部長
  • 遠山都市整備部土木担当課長
  • 野村都市整備部公園・道路担当課長
  • 佐藤都市整備部建築担当参事
  • 石橋拠点まちづくり推進室長
  • 秋元拠点まちづくり推進室拠点まちづくり担当参事
  • 安部拠点まちづくり推進室中野駅北口整備担当課長
  • 上村拠点まちづくり推進室中野駅南口周辺整備担当課長

事務局

 定足数に達しましたので、平成18年度第一回中野区都市計画審議会の開催をお願いいたします。

会長

 皆さん、こんにちは。お忙しい中御出席いただきまして、まことにありがとうございます。ただいまから平成18年度第一回中野区都市計画審議会を開催いたします。
 議事に入ります前に、本日は平成18年度初めての都市計画審議会となりますので、委員並びに幹事の変更がございます。この件につきまして、事務局から紹介をお願いいたします。

事務局

 昨年度、最後の都市計画審議会を開催して以来、半年が過ぎてしまいましたが、その間の人事異動等によりまして委員並びに区の幹事に変更がございましたので、御紹介並びに御報告をいたします。
 まず最初に、委員の就任でございますが、8月1日付で就任されました東京都第三建設事務所長の藤江賢治委員でございます。

藤江委員

 藤江でございます。よろしくお願いいたします。

事務局

 次に、本日付で着任されました中野消防署長の大竹秀明委員でございます。

大竹委員

 大竹でございます。どうぞよろしくお願いします。

事務局

 次に、同じく本日付で就任されました中野警察署長の初瀬勇基委員でございますが、本日は所用のため、欠席されております。
 就任された皆様、よろしくお願いいたします。
 なお、区議会議員選出のむとう有子委員でございますが、9月14日付で委員を辞職されましたことを申し添えます。
 続きまして、本年4月1日付で区の幹事に人事異動がございましたので、御報告いたします。
 お手元の2006(平成18)年度中野区都市計画審議会幹事名簿をご覧いただきたいと思います。順次、新幹事を紹介いたします。
 最初に名簿の4人目でございますが、都市整備部土木担当課長に遠山が就任いたしてございます。

土木担当課長

 遠山でございます。よろしくお願いいたします。

事務局

 次に、名簿の下から3人目でございますけれども、拠点まちづくり推進室拠点まちづくり担当参事に秋元が就任いたしてございます。

拠点まちづくり担当参事

 秋元でございます。よろしくお願いいたします。

事務局

 最後に、その下の拠点まちづくり推進室中野駅北口周辺整備担当課長に安部が就任いたしてございます。

中野駅北口周辺整備担当課長

 安部でございます。よろしくお願いいたします。

事務局

 なお、私、都市計画担当参事でございますけれども、尾﨑でございますが、前年度は土木担当課長として幹事をいたしておりました。引き続きよろしくお願いいたします。
 以上でございます。

会長

 よろしくお願いいたします。
 それでは、ただいまから本日の議事を始めたいと思います。
 本日は、お手元にございますように、報告事項の1件でございます。警察大学校跡地等の都市計画についてでございます。
 事務局から、御説明をお願いいたします。

拠点まちづくり担当参事

 それでは、私、拠点まちづくり推進室拠点まちづくり担当参事、秋元の方から御説明をさせていただきたいと思います。
 本日は、お手元の方に警察大学校跡地等の都市計画につきまして、当日配付した資料、それからそのときのパワーポイントの画面を御用意させていただいてございます。ちょっと忙しい思いをさせてしまいますが、双方を見比べながら私の話を聞いていただければ幸いでございます。
 お手元に資料がございますが、青刷りで刷ってございます。したがいまして、カラー刷りも色が少し悪い色が入っているかと思いますが、その点につきましてはご容赦をお願いいたしたいと思います。
 本日の報告事項、警察大学校跡地等の都市計画についてということでございます。
 ただ、この本題に入る前に今回の都市計画を検討する上で、その考え方の基礎となっております中野駅周辺地区のまちづくり計画につきまして、若干お時間をいただき説明させていただきたいと思います。
 まず、本日説明する内容は、最初に昨年5月に策定をさせていただいた中野駅周辺まちづくり計画の策定経過、次に、この計画の概要、締めくくりとなりますが、警察大学校跡地等の都市計画案の概要(区の検討案)ということで御説明をさせていただく予定でございます。
 一番最後の区の検討案と申し上げておりますのは、本日御説明申し上げる都市計画につきましては、現在区で検討してございます都市計画の案を委員の皆様に御説明申し上げまして、本日出された委員の皆様の御意見等を踏まえまして、今後さらに区としての都市計画の素案を定めたいということから、区の検討案という形で御説明を申し上げさせていただきます。そういう趣旨でございますので、よろしくお願いを申し上げます。
 それでは、まず、中野駅周辺地区まちづくり計画等の策定経過について御説明申し上げます。
平成13年8月に警察大学校等が府中市に移転するのに先立ちまして、東京都、中野区及び杉並区で検討してまいりました清掃工場の立地を中心とする警察大学校等移転跡地土地利用転換計画案が7月に策定されまして、この案に基づいて財務省に対しまして土地の処分が行われるよう要望した経緯がございます。
 しかし、その後、この土地利用転換計画案につきましては、平成15年7月でございますが、23区内における新たな清掃工場建設中止という特別区区長会の決定を受けまして、抜本的な見直しを行う必要性が生じてまいりました。このことはさまざまな課題を抱えております中野駅周辺のまちづくりにとりましても、ある意味では絶好の好機が到来したということが言えると思います。
 そこで、区といたしましては、中野駅周辺のまちづくりの方向を調査検討するために、平成15年中野駅周辺まちづくり調査検討委員会を設置いたしまして、平成16年4月には中野駅周辺まちづくり計画検討素案をまとめたわけでございます。
 平成16年度からはこの検討素案をもとにいたしまして、具体的なまちづくり計画の作成を行うために、改めて中野駅周辺まちづくり区民検討会を立ち上げまして、具体的な検討を進めることといたしました。
 そして、平成17年3月に中野駅周辺まちづくり計画(案)をまとめまして、その後、順次、議会や区民の方々に説明申し上げ、パブリックコメント等の手続を経て、平成17年5月中野駅周辺まちづくり計画が決定したということでございます。
以上が、中野駅周辺まちづくり計画の策定までの経過でございます。
 その後、この計画を受けまして、東京都、中野区及び杉並区によります検討を行ってまいりました。これは平成13年に策定をいたしました警察大学校等移転跡地土地利用転換計画案の見直しということでございまして、それを平成17年8月に取りまとめを行いまして、この見直しに基づきまして土地の処分を行っていただきますよう改めて財務省に要請を行ってまいりました。
 財務省では、これを受けまして平成18年3月に国有財産関東地方審議会に対し、警察大学校跡地等の土地処分方針について諮問を行いまして、その答申の内容で土地処分方針を決定したと、こういう経過があるわけでございます。
 こうして発表されました中野駅周辺まちづくり計画の概要について御説明申し上げます。まず、中野駅周辺まちづくりの基本的な考え方について御説明申し上げます。
 中野駅周辺の中野の真の顔として再生するといたしまして、その基本的な方向を4点に集約しております。
 1点目は、まちの求心力を高めるといたしまして、中野の顔づくりは産業の集積、産学連携や情報発信機能を発揮する大学等教育・研究機関の立地を誘導いたしまして、文化・芸術と気軽に触れ合える機会や場の充実などを図り、中野駅周辺のまちの求心力や集客力を高めていく、こういうことでございます。
 2つ目が、交通結節点機能を強化するといたしまして、中野区全体のまちの活力と競争力を向上させ、多彩なまちの魅力をつくり出す拠点としていくということでございます。
 3点目が、防災拠点としての機能を確保するといたしまして、防災拠点としての機能確保を図り、安全・安心なまちを形成するとしております。
 4点目が、新たな都市環境を創出するといたしまして、土地の高度利用によるオープンスペースや緑地を生み出しまして、自然環境と調和する新たな都市環境を創出し、良好な住環境を確保いたします。
 続きまして、中野駅周辺まちづくりの基本方針でございます。活力に満ちたまちでございます。そのために「にぎわいの心」の育成をしよういうことでございます。中野駅周辺のまちにさまざまな業種業態の企業を進出させまして、それを中野区全体の産業の活性化につなげることが重要であるということでございます。
 2つ目は、産業成長に貢献する大学等教育・研究機関が必要であるということでございます。そのために中野のまちの活力の向上にはアニメ、ITなどの発展の見込まれる産業直結型の分野、あるいは福祉・保健・医療といった保健福祉型の分野、そしてこれらが融合した新たな融合分野、こういったものを産業振興につなげることが重要であるということでございます。2点目が成長産業との連携が不可欠といたしまして、ITやコンテンツなど現在成長途上にございます産業分野と連携し、中野のまちが東京におけるそれらの分野で主要な地位を占めることを目指します。3点目にヒューマンサービス機能の拡大を図るということでございます。これにつきましては、東京警察病院の立地を生かしまして、医療・保健衛生・福祉などの産業分野、NPOなどとも連携をいたしまして、中野のまちのヒューマンサービス機能の拡大を図ってまいります。
 次に、(3)でございます。集客性を高める商業基盤施設や文化・娯楽施設の誘致ということでございます。これにつきましては、各店舗、各事務所の誘致、核家族化、高齢化などに対応した民間福祉ビジネス、コミュニティビジネスなどの新たなビジネスの成長を図っていこうということでございます。
 (4)点目に、これらのことを実現させるには、規制・誘導方策が欠かせないということでございまして、都市計画手法による地区計画などを策定いたしまして、土地の有効利用を図り、住宅・商業業務などの機能を導入しながら良好な街並み、デザインなどを誘導させていきたいということでございます。また、区内の産業振興に資する規制・誘導策も展開しなければならない、さらには産学連携の仲介組織による産学連携の推進・誘導なども欠かせないということでございます。
 次に、2番でございますが、安全で安心なまちの形成でございます。地震などの災害時の避難の安全性を向上させるとともに、建築物の不燃化、耐震化促進などによる市街地全体の安全性の向上を図りまして、さらには、防犯に配慮したまちづくりを進めることによって、安心して集い暮らせるまちを目指すということでございます。
 そのためにまず第一に、災害時の安全性を確保してまいります。警察大学校等の跡地を中心とした区域につきましては、広域避難場所、中野区役所一体として東京都から指定されておりまして、引き続き広域避難場所としての機能を確保してまいります。
 2つ目が防災公園の整備ということで、広域避難場所のほぼ中央付近に新たに防災公園の整備をいたします。公開空地などのオープンスペースなどとこの防災公園とあわせまして約2haの防災空間を確保するということでございます。
 さらには、この防災空間と周辺のオープンスペースなどで3~4haの緑地空間を確保いたしまして、環境防災上の機能が発揮されるよう工夫していくということでございます。
 (4)点目は、木造建築物市街地等の防災性の向上ということでございます。広域避難場所周辺の木造建築物の多い市街地につきましては、建物の不燃化、耐震化を促進いたしまして、狭隘道路の整備などにより、広域避難場所の機能の向上に努めてまいります。
 次に、交通ネットワークと交通基盤施設の整備を図ります。まず、原則は中野駅周辺のまちづくりでは公共交通を主体としたシステムを基本としていきます。そのために幹線道路といたしまして区画道路の整備をいたします。早稲田通りにつきましては環状7号線交差点から中野通りまで、この部分につきましては、幅員15mから20mに拡幅整備されますよう東京都に要請してまいります。
 また、中野駅南口でございますが、五差路交差点付近の拡幅・整備と書いてございます。これにつきましても早期に行われるように要請をしていきたいというふうに考えてございます。
 また、早稲田通り新井交差点から山手通り、これは環状6号線でございますが、これまでの区間、あるいは警察大学校跡地のJR線沿いにございます補助221号線、それから中野通り五差路以南の部分につきましても拡幅整備、あるいは整備の早期実現を果たしてまいりたいというふうに考えてございます。
 次に、環境と共生したまちづくりを進めるということでございます。そのためには第1に、環境保全型のまちづくりを推進いたします。大規模公園や公共施設などの緑化を推進いたしまして、快適でよりよい豊かなまちを実現いたします。雨水、太陽光などの自然エネルギーの活用を図るとともに、自然リサイクルや建物の省エネルギーを推進し、環境に配慮した整備を誘導いたします。中野駅の改良や駅前広場の整備などによりまして公共交通機関の利便性を向上させまして、一般の自動車交通の抑制を図ってまいります。
 2つ目は、景観のすぐれたまちをつくることでございます。景観法等の諸制度を活用いたしまして、良好な景観形成に努め、調和のとれた都市景観を創出します。また、電線類の地中化や壁面線の指定、統一感のある色彩の誘導などによりまして街並みの美しさの創出をしてまいります。
 以上が、中野駅周辺まちづくり計画の概要でございます。
 続きまして、本日説明の最後の御報告になるわけでございますが、警察大学校跡地等の都市計画案の概要(区の検討案)について説明をさせていただきます。
 警察大学校跡地等の土地利用転換に当たりまして、都市計画の決定等を予定してございますのはこちらの4点の事項でございます。まず、再開発等促進区を定める地区計画、これは東京都決定のものでございます。2つ目が、都市計画公園の変更。それから3つ目が、高度地区の変更。4つ目が防火地域の変更というふうになってございまして、2番、3番、4番につきましては、中野区決定の都市計画ということになるわけでございます。
 警察大学校等跡地の整備につきましては、再開発等促進区を定める地区計画を導入するということでございます。この再開発等促進区と申しますのは、相当規模の低・未利用地の土地利用転換を円滑に推進するために、道路・公園等の都市基盤整備と建築物の一体的な計画に基づいて、土地の有効利用や都市機能の増進を段階的に誘導する、こういった制度でございます。
 この図にございますように、左側、ここでは工場跡地というふうになってございますが、このようなまとまった規模の低・未利用地を用途地域や容積率等の規制緩和を図りながら、建築物と公共施設を一体的・総合的に良好なプロジェクトとして開発を進めていく、いわば今回検討している警察大学校等跡地で進めようとしている開発整備に最も適した制度と言えるわけでございます。
 中野駅周辺では、中野の顔にふさわしい諸機能が融合した魅力ある市街地の形成が求められております。この実現を図るために、地区計画を導入し、複合的な土地利用を誘導いたします。そして、公共施設を適切に配置してまいります。
 地区計画では、第一段階で、都市計画の基本的な枠組みを定めたいというふうに考えてございます。土地所有者が決定し、開発計画が具体化してくる段階で改めて詳細な内容の都市計画を定めたい、こういった2段階での都市計画として定めていくことを考えているものでございます。
 警察大学校等跡地におけるこの地区計画の区域図でございますが、通常この都市計画で定める区域につきましては、将来も動くことのない地形・地物で定めるとされております。地区計画の区域はこの図にございますように、赤枠で囲まれた区域、これが約17.3haございますが、その区域で定めたいというふうに考えてございます。
 次に、再開発等促進区の区域でございますが、これにつきましては、この地区計画の区域の東北のエリア、民間の施設部分を除いた区域で設定をさせていただくということで、青の点線の区域で想定してございます。この区域面積といたしましては、約16.3haになるわけでございます。
 続きまして、地区計画の目標でございます。本地区につきまして、中野の新しい拠点といたしまして、21世紀を先導する魅力と個性あるまちづくりを実現するため、警察大学校等跡地の国有地を活かして、公共と民間のパートナーシップにより、地区で一体の開発整備を推進するとしてまいります。
 跡地の土地利用転換に当たっては、防災公園等の都市基盤施設の整備を進め、広域避難場所としての安全性の向上を図るとともに、商業・業務、教育・文化、医療、居住、公共公益等の機能を備えた複合市街地を形成する。また、緑の保全と緑化の推進、資源・エネルギーの有効活用など、地区全体で環境保全型の市街地形成を図るとしてございます。
 次に、区域の整備、開発及び保全に関する方針でございます。最初に、公共施設等の整備の方針でございます。これにつきましては、後ほど再開発等促進区の中で図をお示ししながら詳細に説明させていただきますので、簡単に御紹介だけさせていただきたいと思います。
 道路につきましては、都市計画道路と中野区画街路、地区の外周には区画道路。それから、公園・公共空地につきましては都市計画公園及び公共空地。歩行者ネットワークの整備方針では、今申し上げました道路を骨格軸といたしまして、歩行者通路を適切に配置するというものでございます。
 次に、建築物の整備の方針でございます。まず、再開発等促進区の区域外の日影時間について、都条例で定める時間以上にならないよう、壁面の位置の制限、建築物等の高さの最高限度などの必要な建築物等に関する事項を定めたいというふうに考えてございます。また、ゆとりある歩行者空間の確保や緑のネットワーク等の形成に向けて、道路沿いについても壁面後退を定めてまいります。道路、公園などの都市基盤施設の整備に伴いまして、区域内の容積率の緩和を図ってまいります。
 以上のことにつきましては、後ほど図面のところで改めて説明をさせていただきたいと思ってございます。ここでは概略だけを御報告させていただくことといたします。
 それでは、再開発等促進区について御説明申し上げます。
 最初に、土地利用に関する基本方針でございます。ここでは、都市基盤施設の整備とあわせまして、土地の合理的かつ健全な高度利用を図りまして、商業・業務、教育・文化、医療、居住、公共公益等の諸機能が融合した魅力的な複合市街地の形成を実現するとしてございます。
 ここで3の13ページの図の中で詳しく御説明させていただきたいと思います。
 区域が1~6までございますのがご覧になれますでしょうか。1番が下の左側のブロック、これは区域1になってございます。それから、ここが区域1のブロックです。それから、ここから区域2になります。それから、その右側が区域3です。それから、区域4、これが現在の囲町公園の部分が区域4になるわけでございます。それから、区域5がそこの部分になります。それから区域6、これが公園と、こういったようなブロックに分かれているということでございます。
 それで、この区域1と区域2でございますが、ここにつきましては、大学等教育機能、それから医療機能等を誘導するゾーンというふうにしてございます。それで、この部分につきましては、容積率を300%程度に考えているというものでございます。建物の高さでございますが、これは現在警察病院を建設中でございますけれども、将来、こちらの方の病院への緊急時のヘリコプターが進入してまいります。その進入区域に該当いたします。ちょうど区域1の部分がそのヘリコプターの進入経路に該当するということでございますので、この部分での建物の高さにつきましては、その進入の障害にならない高さということで想定をしてございます。具体的な数値で申し上げますと、約60m程度が限度かなという状況でございます。
 それから、区域3でございます。こちらの方は現在、公共公益機能、あるいは都市型居住機能、こういったものを主体とした複合機能ゾーンというふうに考えてございまして、区役所ですとか中学校、それから警視庁、国の宿舎等の用地がそこには入ってございます。ところが、ここの街区のところにつきましては、具体的な計画ができてございません。将来、建築計画等ができた段階で、先ほど申し上げた、除かれている東北の民有地、そこも含めまして改めて都市計画を変更したいということで考えてございます。そういったことから、現在の段階では容積率等を現行のままということで考えているということでございます。
 続きまして、区域4、それから区域5でございます。ここは中野駅至近の立地条件にあるということで、こういった状況を活かしまして、街なかに居住を推進する都市型居住機能、あるいは生活利便性の向上に寄与するサービス機能、そして地域活力とにぎわいの真の形成に資する商業・業務機能が複合する土地利用を実現させていきたいというふうに考えております。
 したがいまして、容積率等につきましても、できるだけ高度利用を図りたいということから、区域4につきましては現在のところ500%、それから区域5のところにつきましては400%で考えているところでございます。
 建物の高さにつきましては、中野駅周辺にございます超高層建築物等のスカイライン、こういったものをあわせる必要があるといった観点から、区域5のところでは、大体110mの高さを最高限度に定めたいというふうに考えてございます。
 また、区域4につきましては、再開発等促進区の区域外への日影規制、こういったものがそういう規制が働きまして、実際にはなかなか高さが稼げないというんでしょうか、現実的には60m程度の高さのものしかできないのかなというふうに想定しているところでございます。
 画面はちょっとこのままにしながら、説明の内容につきましては、3の11ページの方にいきたいと思います。3の11ページのところは、再開発等促進区で定める主要な公共施設の配置及び規模についてでございます。
 その前に、先ほど説明を省略させていただきました都市計画施設について御説明しておきます。
 都市計画道路、これは通称F字道路というふうに申し上げておりますが、中野区区画街路1号、2号でございます。これは幅員20mで既に都市計画決定をされている道路ということでございます。それから、もう一つの都市計画の決定をしていく施設といたしましては、この中央にございます公園、都市計画公園、これを都市計画決定をしていくということで考えてございます。広さといたしましては、約1.5haでございます。
 次に、主要な公共施設といたしまして、ちょうど都市計画で定める公園を取り囲むような形で公共空地がございます。ちょうど緑の波線になってございますが、これを都市計画で位置づけることによりまして民間の方々に整備をしていただく、そういったような公共空地を位置づけております。面積といたしましては、これにつきましても約1.5haで考えてございまして、先ほどお話し申し上げた都市計画公園とあわせて約3haとまとまった空間がこの都市計画によって確保することができるということになります。
 次に、道路でございます。都市計画道路のほかに区画道路1号、2号、これはちょうど計画土地の外周西側、そして南側、こちらの方にやはり都市計画で区画道路と位置づけを行いまして、この道路につきましても民間の方々に整備をしていただいた後に中野区の方で管理をしていく。道路の幅員といたしましては、12mを想定しているものでございます。
 これが主要な公共施設、それから都市計画施設ということでございます。
 続きまして、画面はそのままでございますが、説明の方は3-12ページに入ります。地区施設の配置及び規模でございます。これは地区レベルの小さいというんでしょうか、地区内で利用に供する施設という位置づけになってございます。
 まず、この街区の南側に三角形の緑地がございます。これが緑地として約1,000平方メートル。こちらの方にはお子さんの遊び場機能などもしつらえた、そういったような機能を持たせていきたいというふうに考えてございます。これにつきましても民間の方に整備をしていただいて、その後に区が管理をしていくというふうなことを考えているものでございます。
 次に、にぎわいゾーンへのアプローチといたしまして、規模としては小さいんでございますけれども、非常に重要な位置を占めております。実は、歩行者の方のにぎわい軸をそのままのラインで東西にとりたいということを考えてございまして、どうしてもその区域4の南側の小さな広場ですが、それが重要な広場になってくるというふうに考えてございます。規模といたしましては、500平方メートル程度のものでございますが、非常に重要な位置を占めるという広場でございます。
 それから、歩行者ネットワークを形成する歩行者通路、これにつきましては1号、それから2号、それから3号、こういった3号の歩行者通路を整備していきたい。これも民間の方に整備をお願いするということになります。これにつきましては、幅員は4mで考えているものでございます。
 なお、画面はそのままでございますが、説明の方は3-14ページになります。ゾーン別の用途規制でございます。区域1、2及び3でございますが、これにつきましては現在の用途地域、第一種中高層住居専用地域のままで考えております。
 区域4につきましては、先ほども申し上げましたように、にぎわいゾーンを形成していただくということから、商業・業務機能の立地を誘導していく。そのために商業地域程度を想定しているということでございます。
 区域5につきましても同様でございまして、にぎわいを主体とした複合機能を誘導するということから、用途地域としては近隣商業地域程度を想定していくというものでこざいます。
 これらの区域につきましては、にぎわいと環境の調和した中野の新しい顔をつくるといった位置づけがございますので、いずれの区域につきましても風俗系の建築物については禁止をしていくという考え方をとってまいります。
 それでは、画面、これを3-15に移してください。今申し上げた建築物に関する制限の事項とそれ以外の建築物等に関する事項について御説明を申し上げます。
 まず、壁面線の位置の制限をしていきたいというふうに考えてございまして、この壁面線の位置につきましては、道路の機能に応じまして2mから8mの範囲で定めていきたい。特に8mというような道路後退、壁面線の指定を考えているようなところは緑豊かな快適な歩行者空間、こういったものを確保していくということで考えているところでございます。
 また、建築物の色彩、あるいは形態等につきましても周辺の環境に配慮していただきながら良好な景観形成に資する、そういったような形で制限をしていきたいというふうに考えてございます。
 以上が、東京都が決定をいたします再開発等促進区を定める地区計画の検討案でございます。
 次に、都市計画の変更が伴うものといたしまして、都市計画公園の変更でございます。これは現在の囲町公園、約0.5haを廃止いたしまして、新たに1.5haの都市計画公園を決定していくということでございます。
 考え方といたしましては、ここに記載されておりますように、区域4にございました囲町公園、これを約3倍の大きさの公園にするという、そういった都市計画の変更を行っていきたいということであります。
 次に、高度地区というのがございます。これは現在警察大学校等跡地の中では第2種高度地区という指定がされているわけでございますが、これにつきましては、市街地環境の整備、あるいは改善に資する公共貢献、こういったような良好な建築物の建築を誘導していきたいと、そういった思いから、再開発等促進区をかける区域内につきましては、この高度地区の規制を廃止していく、そのかわりに、再開発等促進区の中では絶対高さ制限、そういったもので建物の高さを抑えながら整備を進めていくということになります。
 それから、もう一つが現在警大跡地は準防火地域の指定になってございます。ここにつきましては広域避難場所の一翼を担うということから、その機能を向上させるためにやはり燃えない建物をつくっていただく、そういった観点から防火地域を指定するというものでございます。
 今申し上げたような3点が、変更等を考えている中野区決定の都市計画の概要でございます。
 この図、囲町公園は先ほど申し上げましたように位置を変更する。それから防災公園にそれをつけかえる。それから高度地区、防火地域、これが現在の指定でございますが、これがそれぞれ高度地区を廃止し、準防火が防火地域になる。そういったようなことでございます。
 いよいよ本日の説明、最後になってまいりました。今後の予定でございます。この10月末には今、御説明をさせていただいた地区計画の内容等につきまして、これから委員の皆様からいただく御意見等を踏まえまして、さらに検討を加えながら、最終的な区の案としてまとめまして、東京都に送付していきたいというふうに考えております。
 その後、東京都では、この11月中旬から12月上旬にかけまして、区の素案、区の案を素案というふうに申しますが、区の素案を東京都の原案として公告・縦覧をいたします。この段階で区民の方々の説明会を実施したいというふうに考えてございます。
 次に、来年の1月下旬から2月上旬ごろでございますが、東京都の原案をさらに東京都の都市計画案として公告・縦覧の手続が行われる予定になってございます。この段階でも、また、区民の皆様の説明会を実施していきたいというふうに考えてございます。この来年の1月から2月にかけての手続に合わせまして、中野区で定めなければならない防火地域の指定、あるいは高度地区の廃止、こういったものについて中野区の都市計画審議会にお諮りをする予定でございます。
 そういった手続を経て、来年3月には再開発等促進区の地区計画、これを東京都の都市計画審議会に諮問をいたしまして決定をしていきたいと、そういったようなスケジュールになってございます。
 以上で、説明を終わらせていただきます。長い間お時間をいただきまして、まことにありがとうございました。
 この後、委員の皆様からちょうだいいたします御意見、御要望等はトップの方に上げまして、さらに検討を加えながら中野区の素案を作成していきたいというふうに思っております。忌憚のない御意見がいただければ幸いでございます。よろしくお願いをいたします。

会長

 説明、御苦労さまでした。それでは、ただいまの説明につきまして、御質問、あるいは御意見がございましたらお出しいただきたいと思います。
 どうぞ、加藤委員。

加藤委員

 初めにお伺いしたいのですけれども、きょう説明を受けて、きょうこの書類をいただいているわけですね、資料を。そして、私たちはこれをいつ検討して、いつまでにお返事をしたらよろしいんでしょうか。

会長

 お答えください。

拠点まちづくり担当参事

 御意見がございますれば、きょういただいても構わないわけでございますが。

加藤委員

 きょう、これを見せていただいて、今、説明を受けて、きょう十分なお返事ができるとお思いになりますか。

拠点まちづくり担当参事

 都市計画案、地区計画の都市計画につきましては、11月、今後のスケジュールのところで申し上げましたが、東京都の方から都市計画原案の公告・縦覧、こういったときに意見の提出ができます。

加藤委員

 その前に、この素案に対して意見を言うんでしょう。

拠点まちづくり担当参事

 本日は中野区の検討案を御説明申し上げておりまして、これにつきましては、きょう御意見を賜ればありがたいということでございます。

会長

 加藤委員、今ございましたように、きょう説明した内容でわからないところとか、あるいはそういうことをしてぜひほしいという意見があれば、この場で出せるんなら出してほしいと。あと、今事務局も言っていますように、素案に対する意見としては一応聞くということです。

加藤委員

 それでは、いつまでが期限であるか、後で教えてください。

飯島委員

 もっとちゃんと答えてよ。要するに、これが何なのか。

拠点まちづくり担当参事

 中野区の検討案を御説明申し上げてございます。そういったことから、これに対する御意見があれば可及的速やかにお出しいただければありがたい。この場で出していただければというふうに考えてございます。

会長

 ほかに、どうぞ。

貞弘委員

 そのような予定では十分に審議することができないんではないでしょうか。

会長

 きょうは、審議事項ではございません。先ほど申し上げましたように、報告事項ということですので、何かありましたら質問としてください。

貞弘委員

 よろしいですか。これまで、昨年の都市計画審議会で勉強会でありましたけれども、その勉強会のときに、審議するというふうな言い方をしているんですね、この計画素案について。そのことについてはどういうふうにお答えになりますでしょうか。

会長

 説明してください。

拠点まちづくり担当参事

 本日は、東京都で決定権限のある都市計画につきまして、中野区が東京都に上げる前の検討案を御説明申し上げているということでございまして、これにつきましては、御審議ということではないわけでございます。あくまでも御報告、説明についてでございまして、審議ではないということを御理解いただきたいと思います。

貞弘委員

 すみません。今まで言ってきたことを撤回する理由は何なんですか。

拠点まちづくり担当参事

 おそらく以前は1年ぐらい前ですかね、行われたのは。だとすると、おそらくこれはちょっと申しわけございませんが、その都市計画手法、そういったものが定かでないといったような段階でのお話ということも考えられますし、御審議ということを言った真義、それは定かではないわけでございますが、現在私どもが採用している再開発等促進区の地区計画、これにつきましては東京都の決定案件ということから、中野区の手続といたしましては、本来的にはこういった説明を事前に行うということも実は義務づけられてはおりませんが、やはり区の案を定めるという段階で委員の皆様には御説明をしておいた方がいいだろうということで御説明をさせていただいて、御意見をいただき、できるだけよい中野区の案にしていきたいということでございますので、よろしく御理解をお願いいたします。

貞弘委員

 一言、意見を言わせていただきます。区民説明会でも区議会でも区の都計審に諮問するということを明確に言っていました。にもかかわらず、今回報告事項になってしまうことは大変残念なことだと思います。都市計画審議会を軽視していることと私は思っておりますので、意見として受けとめてください。

会長

 かせ委員。

かせ委員

 今のことなんですけど、これまでの議会説明でも、あるいは今言われたように都計審、もう大分長い間、開かれていないわけですけれども、それまでの計画の中では、東京都に案を出す前に中野区の案をつくると。そのときにはこの都計審で十分審議していただくというのが公式見解ですよね。そういうふうに説明してきました。
 それから、これはちょっと古くなりますけれども、2005年6月8日、建設委員会資料というのがあるんですけれども、その資料によりますと、第1四半期としては地区計画、再開発等促進区の方針などに関する財務省、東京都との調整をすると。そして、第2四半期として地区計画、再開発等促進区の方針に関する中野区案の諮問・答申、括弧して、中野区都市計画審議会というふうにしてあります。だから、もう明らかにここで見るように、都計審に諮問し、答申を受けて中野区案をつくるんだということを言っているんですよね。それで、地区計画、再開発等促進区の方針の案を東京都に送付すると。その次にそういうふうに書かれていると。
 これがこれまでの説明だったんですよ。きょう招集を受けて、私もびっくりしたんですけど、単なる報告だということだったんで、びっくりしたわけですけれども、もうこれは明らかに今までの説明と違うことであって、方針転換と言わざるを得ないわけですけれども、どうしてこういうことが起こるんですか。

会長

 幹事、お答えできますか。

拠点まちづくり推進室長

 今の御質問にお答えしたいと思います。きょうはこれまでの地区計画の区としての検討案について審議会の場で御説明をさせていただいて、いろんな意見をいただくと。そのいろんな意見をいただいた結果等を踏まえて、区としての案をつくっていくという位置づけで考えております。
 この審議会に対しては今後、先の話になりますけれども、来年の2月ぐらいには都の地区計画の案ができますので、その地区計画の案につきまして東京都の方から意見照会がございます。その意見照会に対して区として回答しなければいけませんので、そのときに来年の2月ぐらい、事務局として調整していきますけれども、この都市計画審議会を開かせていただきまして、この審議会の場の中で意見照会に対する回答ということで諮問・答申をいただくということで考えております。

会長

 いいですか。

かせ委員

 全然違う。

会長

 どうぞ、かせ委員。

かせ委員

 それは、この表を見れば第3四半期ですよ、あるいは第4四半期に当たるんですかね。第3四半期、さっきの第2四半期がそういうことだったでしょう。第3四半期に地区計画再開発等促進区の方針の諮問・答申、これは東京都です。その後の話ですよ、今の。それで、第4四半期に当たると思うんですけれども、ここでは地区計画再開発等促進区の答申の都市計画決定、東京都決定が、その後か、というふうになっていて、結局今問題なのは中野区案をどうするかということなんですよ。ここの説明によると、東京都に出す前の中野区案をどうするかということでは、これまでの説明ではあれなんですよ、都計審に諮問・答申を受けるというふうに説明してきたわけですよ。これ、どうしてかと。いわゆるこれはあれですか。間違っていたということですか、これまでのこの報告というのは。間違っていたら間違っていたというふうに言ってもらわないと困るわけで。それで、今までの説明と全然違うわけですから、進め方が。

会長

 どうぞ。

拠点まちづくり推進室長

 恐らく、以前これは平成17年6月ぐらいに出した資料だったと思います。その当時、恐らくある党から資料請求があって、スケジュールを出せということで、その当時想定をしていたスケジュールをお出ししたということだと思います。私が何回も言うようでございますけれども、あくまでも都市計画の原案をつくるのは東京都でございます、計画につきましては。ですから、区としてはあくまでもその東京都の原案をつくるもとになる素案を区がつくって東京都に出しているという立場にございますので、そういった関係から言って、あくまでもこの審議会では区が案をつくるに当たって審議会の御意見を聞かせていただいて、そういうものを踏まえて区としての素案をつくるという位置づけで考えております。この審議会に対しては、先ほど申し上げましたように来年の2月ぐらいに改めて開かせていただきまして、そこの中で東京都からの地区計画の案に対する意見照会に対する回答を御審議いただくわけですけれども、そのときに諮問・答申をいただくという形でやっていきたいというふうに考えております。

会長

 そういう手続きでよろしいですか。よろしいですか、かせ委員。
 飯島委員。

飯島委員

 まず、きちっとした御説明をお願いしなければならない。つまり、再開発等促進区という地区計画を原案作成する権限はどこにあるのか。それから、その再開発等促進区の地区計画の原案を仮に区の都市計画審議会に諮問して答申を受けるという行為が、この区の都市計画審議会の中にやり得ることなのかどうなのか。そのことをきちっと説明をしていただかなければならない。本来、この区の都市計画審議会の果たすべき役割は何なのか、この際の。これはやっぱり現在の法体系の中で何ができるのかということをやっぱりはっきりしていただくことが一つあると思います。
 それから、もう一つは、じゃあ、従前は何でそういう、あたかも原案の作成が区の都市計画審議会で諮問・答申をしてなされるかのような、そういう資料が出ていたのか。それについては間違っていたんなら間違っていたとはっきりして、現段階ではこういうことになっていて、できること、できないことがあるのなら、それはそれとして。しかし、この区の都市計画審議会は今後果たすことについては、先ほどちょっと室長がおっしゃっていましたけれども、そういう段階は段階としてあるだろう。
 しかし、もう一つは、区のいわゆる決定にかかわる地区計画というか、都市計画公園の位置の変更、あるいは高度地区の問題、さまざまあるいは防火地域の指定とか、そういうことはあるんでしょうから、それは立てわけて話していただくということと、少なくてもこういうふうなことの説明があったじゃないですかと。今違うじゃないですかということならば、どちらが正しいんだと。そのことはやっぱり明確にしていただかなきゃならないと思うんですよ。そうじゃなかったら前に進んでいかないわけなんです。その辺をもう1回明確に、正すべきところは正す。違っているのなら違っている。間違ったら間違ったと。できることはこれなんだと、こうおっしゃってください。

会長

 どうぞ、事務局の方、説明してください。

拠点まちづくり推進室長

 お答えしたいと思います。都市計画の決め方のルールとしては、先ほどご説明しました東京都決定の案件と、それから中野区決定の案件がございます。東京都決定の案件の原案については東京都がつくる。中野区決定の原案という言葉が適切かどうかわかりませんけど、都市計画を決めるためのもとの案は中野区がつくります。これが都市計画を決めるルールでございます。ですから、先ほどの飯島委員の御質問にお答えしますと、地区計画の原案をつくるのは東京都でございます。
 この都市計画審議会の位置づけはどうかという話でございますけれども、この都市計画審議会につきましては、区決定案件についての諮問・答申をしていただく。それから、東京都決定の案件の意見照会に対する回答について諮問・答申をいただくということで、この審議会はそういうことで運営をさせていただく。あるいはそういう位置づけがなされているというふうに考えております。
 それから、先ほどかせ委員から御質問があった資料についてでございますけれども、17年6月に出したものでございますけれども、もしそこに今回のその方針について区の審議会に諮問・答申をするという言葉が書いてあるとすれば、それは明らかに間違いでございますので、大変申しわけありません。おわびしたいと思います。

会長

 そのような事情ですので。
 ほかに何かございませんか。かせ委員。

かせ委員

 本当に重要なところなわけですよね。きょうの区計審にかかわる問題でもあるし、それから議会の説明の中でも明確にこの方針が変わったというような説明、僕はちょっと記憶がないわけですけど。ただそういうようなやり方でずっとやられてきたということに非常に不信感というか、そういったものがあるということで、そうしますと、きょう訂正されたということになりますと、議会との関係はどうなるんでしょうかね。議会の方でも訂正しなきゃいけないですね。

会長

 どうしますか、幹事。答えられますか。

拠点まちづくり推進室長

 私が今申し上げましたのは、それをつくったペーパーに誤りがあったということについては、おわびをしたいということを申し上げているところでございまして、言うなれば、そのペーパーそのものが間違っていたということだけを認めたということで御理解をいただきたいと思っています。

会長

 先ほど飯島委員からも言われたわけですが、きょうの審議会の意義は、私が最初に申しましたように報告事項として説明をいただいて、そして意見等をいただく。そういう趣旨の会でございますので、よろしく御理解、御協力をお願いしたいと思います。
 どうぞ、意見等がございましたら。
 吉村委員、どうぞ。

吉村委員

 質問と意見が一緒になるかもしれませんが、五、六点ございます。
 まず、地区計画の目標のところで、今回こういった大規模な地域を地区計画をまとめていくに当たって、2行目ですかね、公共と民間のパートナーシップというふうにありますが、当然こういった枠組みをつくって、それを民間がわかってやっていくんでしょうけど、改めてそのパートナーシップというぐらい上げていますから、こういったまちづくりをするに当たっての、例えば協議会みたいなものを設置されて、それぞれが締結をするというようなことまであるかどうかというのをちょっと聞きたいですね。それが1点です。
 それから、2点目。やはりさまざまな面で皆さん方、話題になると思いますが、ボリュームの件でございます。現状で大体200%であると。そこでこういった道路をつくる、公園をつくるといった公共整備をする。底地についての分を全部集めてきて上げていくと200から300、中には400から500ということで出ておりますが、それは机上の計算にはなるんですが、一つはやはりここにおいての商業なんかを含めたマーケティングがちゃんとされているのかどうかですね。いろんな用途が盛んに散りばめられているんだけれども、本来ここにそういったものをすべて入ってくる可能性があるのかどうかというそういった中野区としての調査なり、それからバックデータなりがあるかどうかというのをお聞きしたい。
 このボリュームを成り立たせるために高さが今110mだとか、60mという話がありますが、それをもう一つ成り立たせるためには中野区の都市計画として高度地区を撤廃をしてしまうという話にいくわけです。これは一つの都市計画の手法なのかもしれないんですけれども、あくまで今二種の高度地区であるわけです。この二種の高度地区の中におさまるのか、おさまらないのかというのがまず前提で、それを三種に上げた段階でどうなるか。それをおさまるくらいの位置まで下がって、初めて今度は壁面線の話までなると思うんです。なんか2~8mだけでどうも公共空間がどう、道路空間がよくなると言っているんですけど、とても8mぐらいでは無理で、例えばそれが30mぐらい下げなきゃだめよということが出てくると思います。この手法は横浜なんかはしています。環境設計では当然高度地区がかかったままで、どれだけ高いものがつくれるか。そこに壁面線の後退を先にもう組み込んでいます。そういうやり方を検証したか、しないか、何で2~8mという数字が出るかという、そのあたりをちょっとお聞きしたいです。
 それから、あと歩行者空間です。歩行者空間はやはり今回すごく大切なところとして位置づけられています。真ん中の公園、それから周りの公共空地、そして南側の空地ですか、そこまでを何か一つの軸としていくような形になっているんですけれども、もうちょっとその回りとのネットワークのつながりとか、それから4mプラス、やはりその敷地、それぞれ民間には割れるかもしれませんが、そことの関係性であり、プラスそこに何mかの緑地がくるよということを指定していかないと、そういう豊かなネットワークというのはなかなか生まれないんじゃないかと思います。そこまでの軸組みをつくっていかないと、結果的には事業者側でつくってしまった案に枠としておさまっているからOKを出さざるを得なくなるわけです。ですから、何が骨格なのかということをぜひ決めていただきたいというふうに思います。
 それから、同じように歩行者空間の場合のその色彩の話があると思いますが、原色を使わないとかというだけでいいのかどうかです。普通、やはり色素をどんな程度とか、それから明度がどのくらいで彩度どのぐらいでいきましょうねというような、できればビビットの面だとか台を使わないとかというようなところで決まってくる方向がないと、これは原色といっても本当に奇抜な色だけを使わないだけに終わってしまう。むしろ、誘導していくような話がないと難しいんじゃないかと思うんです。
 それから、エネルギーです。盛んに今原油が高騰になってきて、これから先どうなるかわかりません。ここでも太陽熱だ、それからさまざまな水だとか、それから風力もあるかもしれませんが、そういったものを誘導するといってもどこまで区として言っていけるのかどうかというところをお聞きしたい。
 そして、最後です。ここでの地域での車の入り方、パーキングというのはどう考えるんでしょうか。地上で考えるんでしょうか、地下で考えるんでしょうか。そのあたりの何か考え方を今中野区はお持ちなのかどうか。
 以上、6点ぐらいになりましたか、よろしくお願いします。

会長

 幹事の方、お答え願います。

拠点まちづくり担当参事

 では、御質問が6点ばかりございました。御回答申し上げます。
 この目標の中で、特にこのパートナーシップをうたわせていただいたということは、まさしくこの開発に当たりましては中野区が提案し、民間の開発される方にその協力のもとに開発をしていただく。そのためのまちづくり協議会等は当然つくっていかなければいけないということを十分想定をしてございまして、開発者等が決まり次第、その作業に入っていく心づもりでいる。そういったことから、このパートナーシップを強調してございます。
 それから、ボリュームのお話がございました。ここのマーケティングのお話がございました。いわゆる商業、あるいは検証という想定の中で400から500というものの実現性、こういったことの御質問かと存じます。これにつきましては、十分民間等のお話をお聞きし、中野区の主要駅でございます駅至近にあるこの区域、これと同時に機能として十分そうしたものが考えられる、そういったことは調査をしてございまして、そういったことでボリュームというか用途地域。用途地域についてはそれを想定して十分可能である。さらに、ボリュームにつきましては、都市基盤施設の面積等を十分勘案をいたしまして、そこから割り出されてきた部分を現在の容積率に割り増しをしていった、そういった検証のもとに策定したボリュームであるということでございます。
 それから、高さでございますが、高度地区を廃止するということで、高度地区というのは過密市街地の中で小さな敷地が集まっているところでの北側について高さ制限をかけることによって日照を確保しようという制度でございます。したがいまして、ここの警大跡地につきましては、敷地規模が一般の市街地とは全く違っているということから、この北側の斜線については外すことといたしまして、逆に、絶対高さの制限をかけることによってこの中での良好な市街地、あるいは地域貢献を十分に果たしていただく、そういった計画の重要性を満たした方がいいということから、高度地区については廃止を考えております。
 それから、歩行者空間でございます。ここでの歩行者空間と申しますのは、先ほど都市計画道路、20mで整備をするというふうに申し上げました。この都市計画道路につきましては、現在考えておりますのは、道路からの壁面後退約8m、双方あわせますと16m、それに20m足されますので36mの幅員の空間ができる。そういったことから公園については十分緑を確保した歩行者空間、ゆとりある歩行者空間、こういったものをきちっと整備をしていきたい。要するに緑の軸という位置づけをしてございまして、そういった考えの中で壁面線の後退を考えています。
 それから、もう一つは区画道路、これは外周に設けた区画道路でございますが、ここにつきましては約4m程度の壁面後退を考えてございまして、こちらにつきましても道路の持つ機能、あの道路はどちらかというと地区内の交通を処理するという道路の位置づけにあるわけでございますが、その中でもやはり緑を持った、確保した歩行者空間を確保したい。そういったことから4m程度の壁面後退を考えているということでございます。
 その他、現実的にあの地区内には野方警察とか、そういった施設の建物があるわけでございまして、そういったところにつきましては現在もぎりぎりの2mというような壁面線の指定を考えている。現実性とそれから将来の魅力ある空間をつくっていくのに十分対応できる、そういった壁面線の指定というふうに私どもとしては考えております。
 それから、4点目でございます。色彩については、都市計画案の中ではさらりと1行程度で書かれているわけでございますが、それにつきましては、都市計画として定める事項となるとあの程度しか書き込めないというのが現実でございまして、これにつきましては今後まちづくりのガイドライン、計画等につきましてはそういう都市計画を補完するやはりルール、こういったものを定めたいというふうに考えてございまして、ガイドラインを別に定めていく。その中できちっとした色合い、そういったものについてもその中に書き込んでいく、そういう予定でございます。
 それから、エネルギー。これも現在非常に重要な施策の一つになってございますので、都市計画で書き切れない部分、これもあることは我々十分承知してございます。これにつきましてもガイドラインの中で位置づけをさせていただくということで考えております。
 それから、6点目のパーキングの話がございました。確かに駐車場というのは非常に少ないということから我々もあの区域につきましては駐車場の確保について民間の方々にお願いをしていきたい。しかも、地上はできるだけオープンスペース、広域避難場所に指定されているということもございますので、当然地上のパーキングではなく、地下のパーキングを指導していきたいと考えているものでございます。
 以上でございます。

会長

 吉村委員、どうぞ。

吉村委員

 では、ここからは意見ということで。今お話ししましたボリュームについては、そういったデータがあるということで、また今度そういったものを公開していただくことが必要だと思いますが、もう一点は、今都市計画でボリュームを決めてしまうのか、それとも現状ある200~300だと例えばしましょう。それを今度は建築上の手法として上げていくことができるのかという2段階の方ですね。そのあたりをどうとっていくかということを、また十分考えていく必要があると思うんです。そのときにどれだけ公開空地のようなものが担保できるかということですね。盛んにその空地、空地というんだけれども、結局は最終的な計画が出てこなきゃわからないということなんですが、全体はとにかく3割はとるんだというような枠組みを最初からつくるかどうかというところもやはり入っていっていただきたいと思うんです。
 それから、先ほどの壁面線の話ですけれども、実は何かのときにどこへまとめてくるかということですね。どこに軸を持ってくるかということで、すべてが同じではなくて、やはりF字型の道路なのか、それとも歩行者空間のところなのかということです。決して3階建てぐらいのものについてはそんなに大きな壁面線がなくてもいいと思うんです。人が歩いたときにそこに施設があるとか、店舗があるとか、それはすぐ入りやすい、構わないですよ。そのかわり110mぐらい建つのがすぐの8mにくるというのはあり得ないんじゃないかと思う。
 それはやっぱり普通の日影もそうでしょう。それから、斜線も考えた上で十分クリアできそうな壁面線なのだよねということがないと、単純に8m建設という話はならないと思うんですね。たかだか20mで16m、36たって大した道路じゃないですよ。広がりじゃないですよ。それよりももっとこの10ha以上あるところの空間としてどこでまとめてくるかということを考えていかないと、後々は何だこんなことで終わっちゃったのということになりかねないんじゃないかというふうに思います。
 そして最後、広域ですけれども、都市計画公園とそれから周りの空地というのが使われるんですが、これが当然一体的じゃないと意味がないわけですね。でも、やはり何かの形で境が出てくるとか、境界があるとかということになってしまうと、それはつまらなくなってしまうと。もう1点は、やはりこの全体がどういう形で緑の軸なのかわかりませんが、広がってくる空間がつながるかということを極力いろいろなところに所有が変わるかもしれないけど、させていって、この全体が一つやっぱり大きなオープンスペースのつながりだという考え方をしていくことだと思います。今だと全体で3haぐらいが固定されるけど、でもどこにもあるんだよというようなつながりをつくっていくということを今度はやはりパートナーシップと言わずに、中野区としてはイニシアティブをしっかりとっていただきたいというふうに思います。
 以上です。

会長

 ありがとうございました。ほかに、ありますか。佐伯委員。

佐伯委員

 今の吉村委員の意見に関連してなんですけど、この公園の周りの公共空地ですか、これはどのような形で払い下げを受けた相手に対して担保していくのか。都市計画の上で、ここを公共空地にしろという縛りはかけられないと思うんですけれども、払い下げの条件とするのか。もちろん、これはここに空地ができるということは公園、学校にとっては日照上も通風上もまた防災上も大変好ましいことだと思います。
 それともう一つ、今まさに言われました、所有が変わった場合、これだけの土地ですから簡単に所有者が変わるということは余りないと思いますけど、万が一所有者が変わった場合にでもこの公共空地を確保するということが担保できるのか。それについて教えてください。

会長

 幹事、説明してください。

拠点まちづくり担当参事

 そこが公園の周辺に予定している公共空地でございますが、これは御説明の中でも申し上げましたが、都市計画でこの空地を位置づけてまいります。ということは、いわゆる都市計画道路の都市計画線に、それに匹敵する位置づけになってございますので、これは所有権が変わりましてもその線は消えないということになります。したがいまして、1.5haのあの空地はこの都市計画がある限り、未来永劫そのままの状態で確保されるという性格のものでございます。
 払い下げの条件ということがちらっとお話にあったわけでございますが、これは国の方でそれをどう評価するか、そういうことになろうかと思います。ちょっとその点については我々はわからないわけですが、都市計画に位置づけてしまったと。したがって、未来永劫、都市計画が消滅しない限り残るということでございます。

会長

 よろしいですか。飯島委員。

飯島委員

 すみません。関連してということではないんですが、とりあえず、きょうのいわゆる再開発等促進区の地区計画については、方針、つまり2段階になっているという説明がありましたよね。とりあえずこの方針から東京都の決定として、所有者が決まって整備計画といいますか、その詳細の中に入っていくと。今おっしゃったことは、この位置に公開空地を指定して、位置の変更を行う都市計画公園と一体のものとしてオープンスペース、あるいは防災機能を持った防災公園に即したそういうエリア、そして緑のゾーン、こういう位置づけはどちらの計画で位置づけられるんですか。方針なんですか、それとも整備計画なんですか。

会長

 幹事、説明してください。

拠点まちづくり担当参事

 この再開発等促進区の中で位置づけられるわけでございますので、整備計画というものではないということでございます。

会長

 よろしいですか。

飯島委員

 だけど、土地所有者はそうすると、土地を所有する以前にそうした方針、方針だけというのは要するに、具体的なもの等がないわけでしょう。方針だけでその空地、公開空地としてTゾーンになっているじゃないですか、こっちの方で見ればね。それは方針でここに位置を指定しちゃうことが可能なんですか。

拠点まちづくり推進室長

 基本的には再開発等促進区の中では3点セットと言っておりますけど、方針と、再開発等促進区と、それから地区整備計画というものが3点セットになっています。これが一つのものになっております。今回御提案させていただいたのは一応3点セットで御提案させていただいておりますけれども、地区整備計画につきましては、次の段階、土地の処分がされた段階で具体的な計画が固まりますので、そこの段階でもう少し見直しをしていこうと考えております。ただ、きょう御提案させていただいたのは方針と促進区と地区整備計画と一体のものだという形で提案をさせていただいておりまして、先ほど申し上げました第2段階の段階でもう一度地区整備計画というものを見直していこうというふうに考えております。
 先ほどの公共空地につきましては、再開発等促進区の中で主要な公共施設を組み入れることになっておりまして、その主要な公共施設として公開空地1.5haを都市計画として配置しておきたいということでご提案をさせていただいております。

会長

 だから方針ではなくて、整備計画案として。

飯島委員

 ちょっと待ってください。先ほど来、御説明の、あるいは出された資料の変更云々なんてことがあったから、あえて聞いているんですよ。要するに、皆さん御説明されていることが次のときには違っていますよというんじゃ困ることになるわけですから。そうすると、今、室長がおっしゃったように、3点セットになっているのはわかります。だけど、段階論でいくというんでしょう。2段階方式でいくっていうんでしょう。3点セットがそのまま真っ直ぐつるっと出てくるわけじゃないわけでしょう。整備計画というのは後から出てくる。そういう意味じゃ時間のその差があるわけじゃないですか。そうすると、方針の中で主たる公共施設として位置づけられるのであれば、それは方針の中にある、いわゆる公共施設の配置の中の、それは決まりでしょう。
 問題は、吉村さんがおっしゃっているような、そのエリアがどう具体的に、どのような手法で、どういう目線で整備されるかと具体的なことになってくると整備計画を東京都から諮問された段階で我々としてはさまざまなことが、要するに区に意見照会があって、それが我々の区の都市計画審議会に投げかけられたときにまたその際さまざまな議論があるんだということであって、枠組みは基本的には方針の中で、この絵にあるものについて、3点セットのうちのある分はフィックスされるというか、ある意味そこは指定がきっちりして明快になるんですよと、そういうことで間違いないですね。

拠点まちづくり担当参事

 きょう、お配りをした資料の2ページをお開きいただきたいと思うんですが、再開発等促進区を定める内容になってございます。この中で、この2の主要な公共施設の配置及び規模、これにつきましては、この再開発等促進区の公共施設として位置づけられるものでございますので、これについては今後とも変えることができないという性格のものでございます。

拠点まちづくり推進室長

 今のお話の追加になりますけれども、位置等決めるかどうかという話だと思いますけれども、きょう図面もついてございまして、4ページの方に図面がついていますけれども、この中では再開発等促進区の主要な施設として防災公園の西側、それから南側の部分でございますけれども、破線で位置しております公共空地、この部分について、場所も含めて、それから面積も含めて促進区の中で決めていきたいと考えてございます。今、お示ししました破線の部分が公共空地1.5haの部分でございます。

会長

 ほかに。

田代委員

 今の事柄に関連することなんですけれども、この計画で非常に重要な役割りを果たす公園の位置づけが防災公園というふうにずっと規定されているわけですけれども、まだ国の方からきている防災公園の考え方もいろいろあります。それから、広域避難場所、こういった言葉も使われています。そうしますと、広域避難場所ということになってきますと、10haぐらいの規模が想定されているというのが今国が出している方針で、多少の幅もあるというふうなことなんですけれども、この計画の中でそのような事柄に関するキャパシティだとか、機能の検討が十分なされたかどうかということをお伺いしたい。要するに、安全・安心ということが至上命令としてうたわれていますので、そういったことが保障できる空間であるというのは真っ先に大事なことだと思うんですね。
 それから、もう一つは、その2つのことが満たされるとしても、都市計画公園と公共空地という2つの種類の土地でもって、それを担保しようとしたときに、今都市計画公園の方は明確に今後の中野区の都市計画でまた審議するということで、これはつけかえということで、いったん廃止したやつを新たにもう一度セットするという、先ほどの御説明ですから、それはそういう手続になるんだろうと思うんですけれども、この一体性の問題を今の図で示された、あの一体性がどのように担保されるかということ、先ほども質問がありましたね。それと同じようなことを私もお伺いしたいんです。というのは、これ、連続していないとほとんど防災機能が果たせるかという観点からすると憂慮せざるを得ないと思いますので、まず、そのことについてお聞きしたいと思います。

会長

 幹事、お願いします。

拠点まちづくり担当参事

 まず、1点目でございます。区の計画の中で防災公園というふうな名称をつけているわけでございますが、これは必ずしも国の補助基準に出てくる防災公園とはちょっと違う。あくまでも中野区の位置づけとして防災公園という名称で位置づけているということでございますので、それについては御理解をいただきたいと思います。
 それから、広域避難場所、約9万7千平方メートルというような位置づけで現在指定されているわけでございますが、これにつきましては当然今回の開発に当たりましても、この位置づけを変えるということはできないわけでございまして、当然、開発によって増加する人々も含めましてこの広域避難場所で確保できるということでの検証を絶えずしているところでございます。
 それから、3点目でございます。都市計画公園と公共空地の一体性のお話がございました。これにつきましては、確かにこのところで境ができたのでは一体性が確保できないということがございますので、この空地につきましては、一体性を確保するべき管理協定を締結していきたい。そういったことでこの連続性を確保する。そういったことを考えているわけでございます。

会長

 よろしいですか。

田代委員

 十分それが検討されているということですので、それを信頼したいと思いますが、もう一つは、この地区計画の案、方針と書かれたものが先ほど3点セットだということになりますと、これがいずれ事業計画段階でまた多少変わるのかということもあるんですが、現在示されている方針の中で、手前のところの区域5のところで、仮に高さ110mの建物が建てられるような事態が実現したときに、この公園に対する日影のようなことというのはどのように検討されたんでしょうか。これは非常に大きな問題でして、この防災公園というのは、ある意味では非常事態が発生したときには避難ということになりますけれども、基本的にはこれ、通常的な公園として利用されるわけです。したがって、そのときに十分な日照が確保される、緑が生育できる、あるいは人が楽しめる、そういったことも含めて、そういったことがきちんと確保できるかどうかということに関しての検証がなされたかどうか。それをお伺いしたいと思います。

会長

 幹事、説明をお願いします。

拠点まちづくり担当参事

 民間開発の北側に配置をした都市計画公園ということで、我々も一定の日照を確保するべくいろいろ検討してまいりました。当然、南側の開発によっては違ってくるわけでございますけれども、最悪の想定をした場合でございますが、冬至でございますけれども、その時点で最悪4時間程度の日影ということでございます。

会長

 ほかに。じゃあ、ちょっと待ってください。田代委員。

田代委員

 わかりました。そうすると、一応その辺も十分検討されているということですね。そうしますと、この都市計画公園の位置、そのものに対して北側に配置されるということは今後例えば検討の中でもうちょっと十分その公園としての位置を再検討するようなことのお考えはないんでしょうか。というのは、本当にこれがベストで、ここしかないということなのか、そういうオルターナティブの検討をされた上で出てきているのか。その辺はいかがでしょうか。

会長

 幹事、お答えください。

拠点まちづくり担当参事

 今の中野区の位置づけといたしましては、あくまでも広域避難場所の中の防災公園として位置づけているということから、できるだけそういった場所の中央付近がベストであるということからこの位置どりでございます。配置上の決定が、委員の御指摘がございましたように日影の問題があるわけでございますが、先ほど御答弁申し上げましたように、最悪の配置計画、それから冬至日において4時間程度の日影ということでございますので、十分ではないけれども、この都市整備の機能は役割を果たすのではないかというふうに思っております。

会長

 加藤委員、どうぞ。

加藤委員

 今、田代先生が質問してくださったことは、私もまさに質問したいと思っていたことなんですけれども、この公園の位置ですけれども、ただ単に南側に大きな建物がくる北側というだけではなくて、東側にも区域4がありますし、南側にも60mの建物が建つ可能性のある区域1というのがあります。ということは、東も南も西も全部ここに日影を落とすということになります。ですから、その最悪の場合というのが南側に建った1棟の建物で影響のある4時間の日照なのか、この複合的に考えた日影の影響なのか、その辺のことも考えていただきたいと思います。
 また、この公園はこの地域だけの、この警大跡地のこの中だけの防災公園ではありませんし、それよりももっと広い範囲の杉並、中野区民が望んでいる公園です。それはこの位置がベストというのはこの跡地の中だからベストであって、それよりはもっと広いものがあってよかったのではないかと思います。
 そして、これがその跡地だけの計画であれば箱庭のように大変よくできた計画であるかもしれませんけれども、この土地自体が本来機能分散、過密解消という目標があったわけですね。そのためにできた広い空間を確保するということが何よりも目的だったわけです。それがこの土地の公共の福祉の増進、向上という都市計画法の総論の理念に期する者であると私は思います。そのことをこの計画を立てるに当たってどこかで忘れているのではないでしょうか。その辺、いかがでしょうか。

拠点まちづくり担当参事

 最初にまた日影のお話がございました。確かに位置としてはちょうど我々が考えたのが広域避難場所として中心の位置を占めるということで考えたわけでございまして、その反面、今委員がおっしゃったようなことになるということでございます。ただ、日影につきましては、南、それから東、西、それぞれ建物が建つという想定での複合日影で検討して、先ほど申し上げた数値が確保できるというものでございます。
 それから、ほかの地域からのアクセスの問題、これにつきましても十分西側、それから北側、そういった方々の御利用に供することができるような歩行者用ネットワーク、こういったものに十分配慮しているということでございます。
 冒頭にも申し上げましたが、あの位置が防災公園の位置といたしましては、広域避難場所としての中央を占める。それから、大火災時におきましては当然燃えない建物によって周辺の大火の輻射熱、こういったものからあの広場を守っていく。そういった観点からやはり重要な位置に置くことが必要であるということであの場所に決まったわけでございます。そういったもろもろの観点から定めたわけでございますので、御理解をいただければありがたいと思っております。

加藤委員

 すみません。理解できないのは、この土地が過密解消のためにできたということですね。そのことについても御質問したと思うんですけれども、そこにこのような箱庭のように詰め込んだことに対してはどうお考えなんでしょうか。

会長

 幹事、お願いします。

拠点まちづくり担当参事

 失礼いたしました。学校の移転、これが当初一極集中の配慮ということでの配置転換といったようなことが考えられたわけでございます。それが功を奏しまして、一極集中の弊害がなくなったわけでございます。これが端的にあらわしておりますのは一極集中を抑制するためにこしらえた法律、工業等制限法というものがあったわけでございます。これは大規模工場、あるいは学校、こういったものは密集市街地につくってはいけないという法律があったわけでございますが、その法律につきましては、逆にそのことによる弊害が起きてしまって、都心に学校がなくなったり、働く場がなくなったりする逆の弊害が出てきた。そういったことから、工業等制限法が廃止されたということがございます。現在では、都心回帰という現象、逆にそういった政策によって都心にそういったものを呼び戻しているという状況がございますので、中野区としては非常に理にかなった政策であるというふうに考えているものでございます。

会長

 加藤委員。

加藤委員

 すみません、長くなって。ですけれども、中野区も杉並区も含めてですけれども、この土地の周りの過密は解消されているんですか。されていないんでしたらば、やはりここは広域避難場所としても期するべきであるということを通すべきじゃないんでしょうか。
 それでは、ほかの委員の皆さんはこれで本当に中野区が最善を尽くした計画と思っていらっしゃるんですか。

大河内委員

 今のご意見に関連して、これはお願いでございますが、このような資料で具体的にまちがどういうようなイメージができるとか、ほとんどできない、わからないんですよね。これは極めて都市計画上の固い言葉になって、道路だとか公園があるとか都市計画の決定権とか話が飛び交いますけれども、普通の区民からすればどういうまちができるかですね。ここに書いてある文字、文字できら星のごとくいい文章、言葉が並んでおりますので、この間が全然埋められないと思うんですね。こういうプレゼンテーションでは、はっきりいって。都市計画審議会といっても都市計画のプロばっかりではありません。私は区民の代表で来ておりますので、これはうちの家内に向かってどんなまちができると、すぐには言えないと思うんですね。ですから、都市計画審議会というのは恐らく都市計画のまちづくりの中でほとんど骨格的な大きいお話を決めるためで、まちの中の細かいまちがどういうことができるのかということは恐らく皆さん方の仕事の範囲外だということの考えかもしれませんが、第2段階でもう少し地元と一体の整備計画をつくって、ガイドラインの話も出て大変すばらしいことだと思いますが、ここからは私の意見ですが、もうちょっと区民レベルで見えるプレゼンテーションを都市計画審議会だけじゃなくて、出せるようなお心がけを願いたい。そのためには多少費用がかかってもしっかりしたマスタープランだとか、案を、この土地との考え方について2案か3案つくってもらって、むしろ堂々と発表して、区民の意見をいただくということですね。それぐらいのレベルに来ている段階だと思うんです、今のスケジュールからいきますと。このままいきますと、この無機質な図面ときれいごとの文案だけで実態は何もわからないでしゃんしゃんしゃんとプロセスが進んでいくような気がいたします。これは区民を忘れた仕組みが進むことになりかねませんので、ぜひもうちょっとビジュアルに区民の賛同を得て、意見を誘発するように努力していただきたい。これはお願いです。都市計画審議会の審議事項から離れたことをあえて区民の立場から申し上げております。よろしくお願いいたします。

会長

 御意見ありがとうございました。ほかに。小串委員。

小串委員

 今、大河内さんがおっしゃられたことというのは非常によくわかるんですよね。非常に堅苦しい議論で、大変イメージを膨らませていかないとイメージが沸いてこないと。この図を見ながらそういう意味で若干掘り下げてちょっとお聞きをしたいんですけど、イメージを沸かせるためにです。
 今、区域5のところの高さが110mだと。区域4のところは60mぐらいという話がありましたけれども、イメージとして沸かすと、そのサンプラザが例えば何階で高さがどれくらいなのか、あるいはNTTがこの補助22というところにありますけれど、これが高さ何階で何mぐらいなのか。あるいは丸井本社が何階で高さがどれくらいなのか。そういうのは非常に参考、説明の中でこれはこの程度ですということであれば、少なくとも一つのイメージは沸くのかなということがまず1点ですね。その辺、おわかりなら説明していただきたいと思うんですが。
 それと、もう1点目は、教育機関ができる部分については3つのエリアに分かれているという御説明でございましたけれども、ここについては例えば公式、非公式を含めていろんなところから恐らく問い合わせがあると思うんです。そういうものが現時点で言える部分と言えない部分はもちろんあろうかと思いますし、ここは都市計画審議会ですから、どこまで踏み込めるのかということもあろうかと思いますけれども、その辺のことを含めて御説明いただかないとイメージが沸かないのかなというのが1点。
 それと関連をして、区域5のところのそのもの、ここにどのようなものができるのかというのも説明では非常に抽象的な説明であったわけですけれども、少なくともここは事業主体はこういうひとくくりだから、恐らく一つなのかなというイメージは持っておりますけれども、その辺も含めてどのようなものができるのか、もっとやっぱり踏み込んで御説明をいただきたいということ。それが大きな意味での2つ目です。
 3点目は、防災公園、防災公園という話で防災公園だなということはわかるのですが、じゃあ、具体的にと言ってもどこまでどう詰まっているかわかりませんけれども、現時点で少なくとも区民がどのような公園なのか。例えば平和の森のような、あの空間のようなイメージでとらえておればいいのか。公園たっていろんな形態があるわけじゃないですか。それについても例えば芝生でもうオープンスペースで普段は子どもたちががんじゃら、がんじゃら泥ん子になって遊ぶ、芝生で泥ん子になるかどうかわかりませんが、というような公園なのか。どういう公園なのかというイメージをやっぱりもうちょっと、先ほどの本当に大河内さんのお話じゃありませんけれども、わかりやすく説明を、我々もそうですけれども、区民に対して説明するときは特にそういう説明をしていただかないと、理解というのをしたくてもできないというふうになってきますので、ぜひ、今後はそういうことを含めて、きょうは説明をしていただきたいと思いますけれども、今後はそういう形でわかりやすく説明をしていただきたいと思いますので、お願いも含めて質問とさせていただきます。よろしくお願いします。

会長

 質問ということでありましたけれども、答えられる範囲でお願いします。

拠点まちづくり担当参事

 小串委員の方から我々にとってはちょっと耳の痛い御指摘があったわけでございますが、ただ、我々の一番気をつけなければいけないことは逆に誤解を招くような絵姿、イメージ、そういったものを出すことによって皆さんの誤解を伴うことは逆に大変なことになるというようなこともしばしばございますので、今回は都市計画という考え方の中でほんの入り口という状況でちょっとかた苦しい資料の提供になっているということでございます。
 まず言いわけをさせていただきましたが、一つ目の御質問でございます区域5についてでございますが、これにつきましては私どもがイメージしてございますのは、やはり御説明の中でも申し上げましたが、中野駅至近のにぎわいの形成の一翼を担っていただく区域5であるという位置づけがあるわけでございまして、やはり低層にはそういった商業、あるいは業務、そういったものが入っていただく。そういった上に居住機能がつくられるようなそういったイメージをしているわけでございます。建物の高さが一応110mというような規制をした理由も申し上げましたが、中野駅周辺の超高層の建物、こういったものを見比べながら、そのスカイラインをあわせていこうというところでの位置づけがあったわけでございます。
 例えばNTTの黒ビルが115mほどでございます。それからサンプラザ、これが100mちょっと105mぐらいあったかなと記憶しておりますが、サンクォーレも恐らく100m前後、そういったような高さの中でスカイラインをあわせる、110m。今私が申し上げた建物の構造、上層部が住宅が入ってくるということになってくると、大体30階から32、33階、そういったようなものが限度かなというような気がしております。
 それから、2つ目の教育機関の問い合わせでございます。これにつきましては私どもの方にはなかなか情報が入ってこないわけでございますけれども、今回お示しした土地処分の中では3つの学校法人が入ってくるということで3ブロックに分かれているわけでございます。一つは非常に狭いですが、あとはそれなりの規模にしているということです。この3つの学校法人に対して国の方では6つの大学から引き合いが来ているということでございます。いずれにいたしましてもその6つの大学の中から選定される、選定というか、価格によって決めるというふうに聞いておりますが、決定されるということを伺っております。
 それから、防災公園のイメージでございます。当然、こちらの方は中野区としては防災公園という位置づけでございますので、この中にはそういった機能、水槽ですとか、情報伝達設備、防災井戸、仮設トイレ設備、こういったものは当然配置を考えているわけでございますが、その他の芝生のイメージにするのか、あるいはまた別のもっと幾何学的な模様の公園にするのか、これについては残念ながらまだ今のところ検討してございません。今後皆様方の御意見を十分聞きながら貴重な広場でもございますので、皆さんのイメージをちょうだいしながら区としての考え方、こういったものをまとめていきたいというふうに考えてございます。よろしくお願いいたします。

会長

 ほかに。伊東委員。

伊東委員

 座ったままで申しわけございません。先に説明いただきましたこの最後のページ、16ページですか、今後の予定についてというところですけれど、今回御説明いただいた内容は中野区の原案と素案、あるいは原案というにしてはこの間の土地処分の方針決定から若干肉づけをした程度に過ぎないように感じられるんです。それで、実際に地区計画を策定していくに当たりましては、もうちょっと詳細な内容が盛り込まれてくると思うんですけれど、この最後のスケジュールの流れの中に見ていきますと、どのようにこの都計審にも情報が提供されるのか。例えば手元に大田区の地区計画内容があるんですけれども、もっと詳細になっていますよね。道路の長さ、幅員だけじゃなくて、壁面線の位置はこの道路に関してはこのように決めていくですとか、あるいは敷地境界に沿ってはこういうふうに決めていくというようなことが決まってくるはずなんですけれど、それはこのスケジュールでどこに、まず該当するかお聞きしたいんですが。

拠点まちづくり担当参事

 冒頭で申し上げましたように、今回は中野区の検討案ということで東京都との調整の終わったものではないということから、なかなか詳細をお出しするということにはなかなかできないということもございまして、今後十分中野区の案が定まりまして、東京都と調整が終わったその段階では十分な資料をお出しできる。その時期につきましては、先ほど室長からもお話し申し上げましたが、来年には東京都の方から意見照会がまいります。その回答の作成に当たりまして、中野区の都市計画審議会に諮問をさせていただくというふうに申し上げましたが、その段階では詳細なもの、それから、あるいは検討したようなイメージの図、こういったものもお出しできるのではないかというふうに思っております。

伊東委員

 本来でしたら、もうちょっと事前に決定権がなくても、これは協議中って、ここでもまあ既に協議中という言葉が、東京都と協議中とすべての資料について記されているわけですから、事前に情報をいただきたいなということが1点。
 それと、先ほどガイドラインをこれから作成していくというようなことなんですけど、これは大切なことだと思うので、この本日の資料の中で、せめてそれぐらいの文言は方針なりのところに盛り込んでいただけないかと思うんですが。結局、確かにガイドラインとそれから地区計画というものは両輪のような形で地区計画があってガイドラインにそれを肉づけしていくというような手法的な整備手法等あるんですけど、その部分で、じゃあ、実際にこの中野のまちづくりがスタートした時点でこの都計審がどのような考え方を持っているかお示しする一つのチャンスでもあるんじゃないかと思うので、まずこの中野区から東京都に上げるという部分の中にはガイドラインという言葉を織り込んでいただきたいと思っております。

会長

 意見ですね。

伊東委員

 それと、ぜひ、読ませていただいて都市計画公園と公共空地の連続性という言葉をうたわれているんですけれど、地区計画区域内の空間の連続性ですとか、先ほどの壁面線の指定という言葉もありましたけれど、視界あるいは天空率ですとか、空間的な連続性というものも文言として織り込んでいただけたらという気持ちが強うございます。いずれにしましても東京都と協議中とすべての資料に付すようでしたらば、もうちょっと細かに情報を、協議中ということでも結構ですから、いただく機会をつくっていただきたいと。それは会長の方にもお願いしたいと思っております。

会長

 ありがとうございました。ほかにございますか。

戸矢崎委員

 中野工業産業協会の戸矢崎です。この都市計画審議会を昨年から1、2年やっているわけですけれども、一向に話がまとまってきていない。今ごろになってまだ方針だとか、緑だとか言っているような状態では、これ、いつになって結論が出るのかちょっとわからないということで大変心配しております。話に聞きますと、ここで地区には何が建つ、どこには何が建つということはもう既にお決まりになっていらっしゃるんじゃないかと思いますけれども、それぞれの中学校にしましても警察病院にしましても、これはもう既に図面なんかもできているんじゃないかというふうに思うわけです。それぞれの地区のどこには学校が今何校あるというふうにおっしゃっていますけれども、その学校も既に御決定になっていらっしゃるのかどうか。そして、その学校が決まっておればその学校の中でどういうふうな建物を建てるかということは既に図面としてあるんじゃないかというふうに考えております。
 もう既にこれで1年も2年も私どもも仕事を持っていて、こういうところへ来ているわけで、時間を有効に使っていただかないと、この1年、2年の間に何が決められたのか、大変残念に思います。私どもの会社がこういうようなことをやるんであれば1カ月ぐらいで大体の方針は決めます。それから、建物の概要も大きさはこれくらいと、人数はこのくらいと、規模はこのくらいというふうに決めます。それが決まれば外見なり形なりというのができてくるわけで、それがいまだに1年も2年も経ってまだ東京都にも、それを出していないというふうな話で、こんな状態では中野区はいつになったってちっともよくならないと思います。私どもも何回も来て議論していらっしゃる内容の話を聞きながら、大変残念な気持ちでおります。何とかもうこれだけ煮詰めていらっしゃるんですから、各企業なり学校なり、区役所もここに区役所と書いてありますけれども、区役所の規模なり、建物の大きさなり、これはもう既にあるはずだと思います。公園もスペースがあるわけですから、じゃあ、それをどうするのか決めていただければ私どもはどういうふうに返事をしたらいいのかというのが決まるわけですけれども、いまだに何も決まらないと。この状態でまだあと何回やるのかわかりませんけれども、私どもが来て話を聞いているだけでは意味がないと思いますので、早急に各それぞれの学校なり、区役所なりから概要で結構ですから、建物の大きさ、それから建て方、スペース、そこで日影の問題から全部決まってくると思うんです。そういったものを出していただいて、早く決めていただきたいと思います。
 こういう中で既に、先ほど吉村さんからおっしゃったような事柄は、規定の事実として法律的にもう決まっていることですから、ある程度じゃあ、緑の部分をどういうふうにとるのかというふうなところも考えて決めていただければ済むことだと思います。先日、新聞で安藤さんという建築家ですけれども、東京のお台場の方から全部森をつくって明治神宮まで森をつなげてもらいたいというふうなことも言っているような状況の中で、今緑のスペースがどうこうというふうな細かいことを言っていたのではちょっと先行き心配でございます。早く決定するならばして、どういうふうな形になるということをお示しいただきたいと思います。私どもは商工会の人と中野工業産業協会の方でサンプラザの中に中野駅周辺の実際の立体模型をつくってお出ししました。これから一体どうなるのかということを現実に見てもらうために立体模型をつくったわけです。こういうふうなことも、もしここがやるんであれば、その立体模型をここに持ってきて、しかも各企業さんの図面もつけて、そして審議していただきたいと思います。よろしくお願いします。

会長

 意見はわかりました。ありがとうございました。ほかに。貞弘委員。

貞弘委員

 先ほど加藤さんが申し上げましたけれども、中野で最後に残された国有地を公共の福祉の向上に使うという、その理念に立って最善の方法であったかどうか、私はとてもこの計画がそうであったかどうか、大変疑問に感じております。それは意見として言わせていただきます。
 また、ここは広域避難場所になっています。工事中、今後工事は頻繁に行われるかと思いますが、広域避難場所としての面積を工事中も確保していただきたい。それは区民として要望していきたいと思っております。
 また、今回区域3にございます国有地、3月の審議会では説明があったかと思いますけれども、この国有地について中央中の南側に警察庁の建物が建つと区民説明会でも説明していただきました。この建物について子どもたちの教育に、子どもたちの成長にかかわる大切な区域でございます。中央中は九中と一緒になってモデル校としてこれからも存続していきます。ぜひ、最善の方法をとられることを切に願ってやみません。
 以上、意見と言わせていただきました。

会長

 どうもありがとうございました。そろそろ時間も経っていますので、きょうは報告ということでいろいろ皆さん、たくさん意見等もあると思うんですが、もうお一人ぐらい。では、かせ委員、最後に。

かせ委員

 いろいろ説明を伺ってきましたけれども、途中経過なんでしょうか、聞いていてもよくわからないというか、どうなるのか、書かれていることが本当にこのままいくのかどうなのかわからないんですけれども、それで、確認の意味もありますけれども、ここに書かれている、いわゆる高度制限でありますとか、それからセットバックでありますとか、いろいろ言われているんですけれども、これは地区計画が決定されて、それから持ち主が売却処分されて新たな持ち主が来たときに見直しがありますよね。そういう過程の中で本当にこれが生きるという担保はされるんですか。

会長

 どうぞ。

拠点まちづくり担当参事

 いろいろ今回大枠というんでしょうか、私ども行政が考えて、これだけは民間の開発の方に守っていただきたいという大枠を定めたわけでございます。したがいまして、きょう御説明申し上げた内容につきましては、開発者が決まった後も当然この概要に沿って開発計画をつくっていただくと、そういったことになるわけでございますので、御理解をいただきたいと思います。

会長

 かせ委員。

かせ委員

 先ほど、同僚の委員の方からもいろいろありましたけれども、調整中という、もうみんな調整中ですよね。ということで、本来であれば、こういう計画が出る前には地主である財務省と、それから計画の決定者である東京都と地元と相当すり合わせがやられているんでしょう。すり合わせがやられなければなかなかこういうところまでいかないわけですけれども、そうしますと、どうもよくわからないというか、本当にそうなのかと。例えばこれだけの条件をつければ、いわゆる国有地処分についての困難性といいますか、国損といいますか、財務省もよく言っていましたけれども、そういったものに結びつくわけで、これだけの条件をつけた計画に国がどういう態度をとっているのかとか、それから、東京都との関係で。

伊東委員

 それは都計審の質問じゃないんじゃないですか。

かせ委員

 いや、だから、そういうような調整なんていうのはどうなっていますか。

拠点まちづくり担当参事

 本日、お示ししている都市計画、中野区の検討案ということで書かれているわけでございます。これにつきましては当然今委員から御指摘もございましたように、国、あるいは東京都、これとの調整をしているということでの説明ということでございます。ただ、一部そういうこともございますので、一応調整中ということにしてございますけれども、ほぼ内容としては調整済みのものという認識であるというふうに思っております。

飯島委員

 調整中という言葉を付した意味について語るんなら、そういう形でなければ区の都市計画審議会にこういうことは示さないんだという、そういうハードルをクリアするために書いたんなら書いたと言った方がいいんですよ。そうじゃなかったら、東京都に決定権限があることについて区の都市計画審議会で詳細な説明は可能ですか。だから、わざわざ調整中という言葉をつけたんでしょう。違うの。あなたたちの説明が奥歯に物が挟まったような言い方をするから誤解を招くんですよ。そうじゃないんですか。調整が終わっているものなら調整とつける必要はないでしょう。だけど、これから東京都でこれは検討される、原案がつくられる、そういう段階をおもんぱかって、なおかつ情報提供をするためにこういう表現をとらざるを得なかったんでしょう。そうじゃないんですか。

会長

 今、飯島委員が言われたようなことについて。

拠点まちづくり担当参事

 大変失礼申し上げました。まさしく本件につきましては、当初から申し上げておりますように、東京都の決定する案件ということでございます。したがいまして、中野区の素案というものは位置づけとしてはこういう位置づけになるということで御理解をいただきたいと思います。

会長

 かせ委員。

かせ委員

 いわゆる今のやりとりも含めまして、この今議論されているんだけれども、結局はどうなってしまうかというのはわからないんですよね。東京都の決定でもあるし、それから持ち主が変わってしまったら新たな売却で持ち主が変わった場合には再度見直しをしなければいけないということで、ここに書かれていることというのは確かなものじゃない。そういうことなんですよね。だから、このような、やはり再開発等促進区というようなやり方自身がここにふさわしいかどうかというのを私は疑問を持っているんです。だから、そういう意味ではここに本当に長い間の願いだったのが緑と防災の広場ですか、そういうところからずっと脈々とした運動があったわけですから、そういうことからしますと、この再開発等促進区ということで超高層100mを超えるようなビルが何本か建つというようなお話がありましたし、それだってあれですよね、地主が変わればさらにそれだって変更が加えられる可能性があるわけだし、こういう計画にしたこと自身がどうだったのかということをやはり今だったらまだ間に合うと思うんですけれども、それも含めた検討というのがあってもいいんじゃないかと思いますが、どうですか。

拠点まちづくり推進室長

 今、かせ委員の方からご指摘をいただきました。先ほど申し上げましたように黒ビルが115m、私どもは一つのボーダーラインとしてはそれよりも低いということで、110mという部分を目安にして今後いろいろ対応していこうと思っておりまして、それ以上高いものを建てるということは区としても考えておりません。あくまでも110mの中で都市計画を考えていかなければという前提で区としても考えているところです。

かせ委員

 今のお話ですけれども、結局決定権者じゃないんですよ、中野区は。東京都の決定でしょう。だから、単に願望でしかないんですよ。だから、あたかもこうなりますよというような、そういう前提に立った説明をずっとやられてきたんだけれども、実はその中野区に権限がなかったというのをきょうわかりましたけれども、そういうことであれですよね、住民の何といいますか、それをもて遊ぶようなやり方って本当にどうかと思っちゃいますよ。やはりその辺も含めてちゃんとした今後の説明とか、区民の意見の聴取であるとか、しっかりやっていただきたいというふうに思います。

会長

 どうもありがとうございました。いろんな意見が出ましたけれども、きょうは一応、報告ということで、しかも大変皆様方忙しい中お集まりいただいているわけですので、このあたりできょうの会議は終わりにしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

(「はい」と呼ぶ者あり)

会長

 そういうことで、きょうの審議会はこれで閉めたいと思います。
 それでなお、事務局の方から今後の予定の報告がございますので、よろしくお願いいたします。

拠拠点まちづくり担当参事

 すみません。本日警察大学校跡地等の都市計画案、中野区の案について御説明申し上げましたが、実は都市計画マスタープランの件でございます。実は、都市計画マスタープラン、平成13年に策定されたわけでございますが、当時あそこに清掃工場というようなことも考えられていたわけでございます。失礼しました、中野区マスタープランは平成12年3月でございました。当時は清掃工場を中心とした土地利用ということで想定されておりましたマスタープランでございます。これにつきましては皆さんの区民参加等も得ながら策定をいたしましたが、中野駅周辺まちづくり計画との文言の整理、こういったものがついていないという状況がございます。都市計画マスタープランに記載されておりました清掃関連施設、こういったものについては文言の修正をさせていただくようなことを考えているわけでございます。
 以上でございます。

会長

 先ほど申し上げましたように、報告ということですので、この辺で終わりにしたいと思いますが。それでは、きょうの審議会はこれで終わらせていただきます。
 なお、事務局から連絡がございますので。

事務局

 皆さん、もう御承知かと思いますが、16期の委員の皆様、任期が来月11月17日で満了となります。現在17期の委員改選に向けて手続を進めているところでございます。それで、11月17日までの間で審議会の開催について、それは現在のところございません。ただ、開催の必要が生じた場合は正副会長と御相談の上、改めて御連絡させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 なお、新委員の委嘱式につきましては、年内12月中旬を予定しておりますので、申し添えます。
 以上でございます。

会長

 どうも御苦労さまでございました。

お問い合わせ

このページは都市基盤部 都市計画課が担当しています。

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