加熱しても防げない ヒスタミン食中毒

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更新日:2023年8月3日

魚を食べて、顔が赤くなり、じんましんが出たことはありませんか?
食物アレルギーでなければ、それはヒスタミンという化学物質による食中毒かもしれません。

ヒスタミン食中毒とは?

ヒスタミン食中毒は、ヒスタミンが高濃度に蓄積された食品、特に魚類及びその加工品を食べることにより発症する、アレルギー様の食中毒です。

ヒスタミンは、食品中に含まれるアミノ酸の一種であるヒスチジンに、ヒスタミン産生菌の酵素が作用し、ヒスタミンに変換されることにより生成されます。
ヒスチジンが多く含まれる食品を常温に放置するなど、不適切な管理をすることで、食品に付いたヒスタミン産生菌が増殖し、ヒスタミンが生成されます。

ヒスタミンは加熱しても分解されず、また、調理で取り除くことができません

ヒスタミンが産生されるメカニズム

ヒスタミン食中毒の発生状況

ヒスタミン食中毒は全国で発生しています。
平成28年の全国におけるヒスタミン食中毒の発生件数は15件、患者数は283人でした。

全国におけるヒスタミン食中毒の発生状況

ヒスタミン食中毒の原因食品

ヒスチジンを多く含むマグロ、カツオ、イワシ、ブリ、サンマ、サバなどの赤身魚及びその加工品です。
海外では、鶏肉、ハム、チェダーチーズが原因となったこともあります。

ヒスタミン食中毒の症状

食べた直後から1時間以内で、顔面、特に口のまわりや耳たぶの紅潮、舌や口唇へのピリピリとした刺激、頭痛、じんましん、発熱などを起こします。
症状は、6時間から10時間で回復することがほとんどで、長くても一日で回復します。
抗ヒスタミン剤の投与により、速やかに回復します。

アレルギー体質だと、ヒスタミン食中毒になりやすい?

ヒスタミン食中毒は、アレルギーと同じような症状が出ますが、食品中にできたヒスタミンを食べたことが原因のため、アレルギー体質とは関係ありません
誰にでも起こる可能性があります。

ヒスタミン食中毒予防のポイント

  • 魚を購入した際は、常温に放置せず、速やかに冷蔵庫で保管するようにしましょう。
    赤身魚の干物など、加工品も低温保存してください。
  • ヒスタミン産生菌は、魚のエラや内臓に多く存在します。魚のエラや内臓は、購入後できるだけ早く除去しましょう。
  • 冷蔵でもヒスタミンが増えることがあります。長期間保存する場合は冷凍してください。
  • 冷凍した魚を解凍する時は、冷蔵庫内で解凍してください。また、冷凍、解凍の繰り返しは避けてください
  • 鮮度が低下した恐れのある魚は食べないようにしましょう。調理時に加熱しても、ヒスタミンは分解されません。
  • ヒスタミンを高濃度に含む食品を口に入れたときに、くちびるや舌先にピリピリとした刺激を感じることがあります。
    違和感を感じたら、食べずに処分してください

関連情報

お問い合わせ

このページは健康福祉部 生活衛生課(中野区保健所)が担当しています。

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