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最終更新日 2009年12月24日
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個人情報保護審査会答申(第18号)

答申第18号
2008年6月26日

中野区長 様

中野区個人情報保護審査会
会長  堀部 政男

中野区個人情報の保護に関する条例33条2項の規定に基づく諮問について(答申)

2005年8月22日付17中総総第1976号による下記の諮問について、別紙のとおり答申します。

中野区個人情報の保護に関する条例に係る異議申立てについて(諮問)

1 審査会の結論

本件の訂正請求に対して削除による訂正をした決定は、結局において妥当である。

2 不服申立ておよび審査の経緯

(1)  本件の異議申立人(以下「申立人」という。)は、2003(平成15)年11月にある区政情報の公開請求をし、一部公開の決定を受けて翌2004(平成16)年1月に異議申立てを行った案件が、中野区情報公開審査会(以下「公開審査会」という。)の審査に付された。そしてその過程において、同年2月24日付けで実施機関である中野区長(以下適宜「区長」または「実施機関」という。)から「一部公開理由説明書」が公開審査会に提出されたが、そこに公開請求者である申立人の個人行動に関する記述(以下「本件記述部分」という。)が一部含まれていた。

 申立人は、上記案件の2005(平成17)年2月10日付け公開審査会答申(以下「先行答申」という。)後の2005(平成17)年3月4日に、上記の一部公開理由説明書における自己に関する本件記述部分について、中野区個人情報の保護に関する条例(以下「条例」という。)23条に基づき、自己情報の「訂正」を求める請求を行った。そして実施機関・区長が本件記述部分を全部削除する決定をし、同年5月11日その一部是正決定を通知したのに対して、申立人が同年7月8日付けで異議申立てを行い、その審査が区長から同年8月22日付けで当審査会に諮問されたものが、本件である。

(2)  当審査会の本件審査において、実施機関・区長から2005(平成17)年11月17日付けの「開示等理由説明書」(以下「理由説明書」という。)が提出され、さらに2007(平成19)年2月14日付けで「補充開示等理由説明書」(以下「補充理由説明書」という。)が追加提出された。

 この間申立人からも、2006(平成18)年1月27日付けで「意見書」が出された。そして、実施機関意見聴取が2007(平成19)年1月15日になされたほか、申立人による口頭意見陳述が2008(平成20)年4月18日に行われている。

3 審査会の判断

(1)  実施機関の主張によると、本件決定により一部公開理由説明書における申立人の個人情報に関する記述部分を全部削除とした理由は、つぎのようである。

 ア) 申立人は訂正請求をしているが、訂正すべき箇所・内容を具体的に示していない。イ)条例23条に基づく「訂正」は、情報記述が「正確でないとき」にもなしうる文書修正であって、関係記述の全部削除によって「正確でない」文書の修正をなしうるときは、削除による訂正も認められる(理由説明書)。ウ)本件記述部分は「全体としてつながりのある文章」として「正確でないとき」に当るため、全部削除によってのみ「正確でない」文書を訂正できるものであり、かつ削除後に残る文面だけで支障がない(補充理由説明書)。

 これに対して申立人は、条例23条に基づく「訂正」には削除は含まれず、訂正は、墨ぬりではなく、二本線を引き、それ以前の記事をどう修正したかが判るようにすべきものであると主張している(異議申立書、意見書、口頭意見陳述書)。

 

(2)  条例23条に基づく「訂正」は、自己情報に「誤りがあるとき又は正確でないとき」の修正措置であると規定され、なるほどこれは、24条に基づく違法収集情報の「削除」とは異なっている(いずれも文書管理規程13条1項3号の「加除訂正」に条例上の授権が付加されている)。

 しかしながら、23条にいう「正確でない」情報記録の訂正の場合は、事実の「誤り」記録とはちがって、申立人が主張するような既存の文章表現の修正に限らず、当該記述部分の全部削除によって「正確でない」表現をなくし残存文面を「正確」なものとする、という“削除訂正”(部分削除による訂正)も、条例23条の「訂正」措置の一種たりうると解される。

 「正確でない」記録の訂正措置として、古い記録への「追記」訂正があることが『中野区個人情報保護制度の手引(改訂版)』49頁に記されているが、“削除訂正”のことはそこに記されてはいない。ちなみに削除訂正に類する参考例を示してみると、行政手続法2条6号による「行政指導」の定義において、行政機関が「一定の行為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為」と書かれた中の、「助言」には問題があるとされており(むしろ助言は情報提供・教示の適例)、立法論上この定義の定めは、「助言」を部分削除することによって「正確」なものに訂正されると考えられる。

 もっとも、“削除訂正”がいかなる場合に認められるかについては、各文書内容の「正確でない」ことに関する判断に俟つことになり、一概には言えない。

(3) 本件記述部分における「正確でない」部分の削除訂正に関しては、申立人が訂正請求において「誤り」記述の訂正箇所を特定しなかったので、実施機関の判断にゆだねられた面があり、ただ申立人は訂正方につき実施機関との話合いを望んでいる(口頭意見陳述)。

 そこで改めて、公開審査会にかつて提出された一部公開理由説明書における、本件決定による削除部分を精査してみると、つぎのとおり判断できる。

ア)まず、先行答申で指摘されたとおり、がんらい公開・非公開の審査にあって公開請求者の個人事情は重きをなしえないはずであり、本件記述部分は「理由説明書としての適切な表現の範囲を著しく逸脱したもの」なので、削除後の残存部分の文書で一部公開理由説明書として支障がなかったものと認められる。

イ) つぎに、削除(墨ぬり)と決定された本件記述部分の内容は、当該案件および他の案件をめぐる公開請求者・申立人の個人行動に関する文面(2か所)とそれに関連した一般情報(1か所)から成っているが、全体として一部公開理由説明としては「正確でない」記述部分と見て墨ぬりで削除訂正をすることが、保存・公開されうる「区政情報」文書の姿として適当である、と目されるのである。

 かくして、申立人が主張するような、原文をどう修正したかが判る訂正方式は、本件記述部分の内容に即応しないと考えられるのであるが、申立人が本件異議申立てによって本件記述部分の是正を強く求めたことには十分な理由があったことは明らかである。

 また、本件記述部分の“削除訂正”を墨ぬりの方法によったことはやむをえないが、文書管理規程13条1項3号に「加除訂正するときは、訂正箇所を……記録」するように起案しなければならないと定められていることに従い、削除前の箇所原文を訂正起案書類として残していくべきものと解される。

以上により、当審査会は標記のとおり結論する。

中野区個人情報保護審査会(五十音順)
委員 稲垣隆一    
委員 兼子 仁    
委員 堀部政男(会長)
委員 桝潟俊子

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