保健師の仕事「いつも目的や目標を意識して取り組むこと 」

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更新日:2023年8月3日

個人写真

平成30年度入区(保健師)
地域支えあい推進部
地域包括ケア推進課 主事
(所属部署は取材当時のものです。)


インタビュー項目

1 現在の仕事内容を教えてください。

 私は地域支えあい推進部地域包括ケア推進課に所属しています。地域包括ケア推進課は中野区での地域包括ケアシステム(誰もが尊厳をもって住み慣れたまちで最期まで暮らし続けることができるしくみ)をすすめていく部署です。その中でも、私は在宅療養や認知症に関する事業を担当しています。区民の方や医療介護関係者からご相談を受けたり、研修、講演会、普及啓発事業の企画などを行ったりしています。
 また、現在は健康福祉部保健予防課との兼務により、保健所での新型コロナウイルス感染症対応業務も行っています。例えば陽性者の方への疫学調査や健康観察、入院調整、クラスター対応などを行っています。陽性者の対応は電話での対応が主ですが、時には防護服を着て訪問したり、救急車に同乗することもありました。また、クラスターが発生した施設の調査では、感染経路や濃厚接触者を特定するため、担当者から聞き取りを行ったり、実際に現地へ行き、今後の感染拡大防止策について一緒に考えたりします。感染者数の状況や、担当の事業などに合わせて、区役所と保健所を行き来し、それぞれの業務を行っています。

2 今までで特に印象に残っているエピソードを教えてください。

職場写真
(事業の進捗状況の確認中)

 今は新型コロナウイルス感染症について、少しずつ分かってきたこともありますが、まだ「未知」のウイルスとして、情報があまり無い時期は、区民の方からの問い合わせに十分に答えることができませんでした。また、受診できる医療機関やPCR検査の体制が整わない中で、体調不良を訴える患者さんからの相談に対して、迅速に対応できず、お叱りを受けることもありました。
 新型コロナウイルス感染症に関して新たに出てくる情報をチェックしたり、常にアップデートされる情報にも乗り遅れないように情報収集し共有し合うことを心がけています。また、同僚や上司と積極的にコミュニケーションをとるようにし、疑問や不安なことをためないようにしています。感染者が急増した時は、夜遅くまで対応に追われ、心身ともに、疲弊してしまうこともあります。しかし、そのような中で、「遅くまでご苦労様、頑張ってね。」と励ましの言葉をいただいたり、退院された患者さんに連絡した際、明るい声で「元気になりました。ありがとうございました。」と報告をいただいたりすると、とても励みになり、やりがいを感じます。
 所属の地域包括ケア推進課では、感染症と在宅療養をテーマとした、医療介護関係者向けの研修を企画しました。保健所勤務で、介護現場での発生事例や課題を目の当たりにしていたので、介護従事者の方の不安を少しでも解消できるような研修にしたいと思いました。開催時期をいつにするか、そもそも開催できるのか、そしてどのような内容の研修にするかについて、担当間で何度も話し合いました。当日は、参加者の事前アンケートを元に、今困っていること、工夫してうまくいったことなどを共有しました。また、在宅診療を行っている医師会の先生や、在宅で陽性者の方の看とりを行った先生にご講演いただき、とても内容の濃い研修となりました。終了時のアンケートでは「コロナ禍での自分の仕事に対して前向きになれた。」「このような研修をまた開催してほしい。」との意見が聞かれ、本当に開催することができてよかったと思いました。また、参加者から医療介護現場の切実な声を聞くことができ、私自身、とても考えさせられたり、学ぶことも多くありました。


3 中野区に入ってよかったことを教えてください。

 尊敬できる先輩方がたくさんいることです。入区1年目は職場の先輩が「サポーター」となり、業務に関するさまざまなことを教えてくれます。パソコンの使い方も分からなかった私でしたが、一つ一つ本当に丁寧に教えてもらいました。分からないことを質問することができて、困ったことは一緒に考えてくれる先輩が身近にいたのでとても心強かったです。そして、私は先輩から、いつも目的や目標を意識して取り組むこと、より効果的に、より効率よくできる方法はないかを常に考え、新しい方法にも積極的に取り組むことが大切ということを学びました。すぐそばに尊敬できる先輩がいるということは、とても幸せなことです。
また、新型コロナウイルス感染症対応では、普段、別の部署にいる保健師が保健所に集まり、一緒に仕事をしています。これまで関わりの少なかった、または全く関わりのなかった保健師の先輩と仕事をする中で、多くの学びもありました。(何より、保健師の先輩方は優しくておもしろい方ばかりです!)
 私もいつかサポーターになったら、後輩から頼りになる!心強い!と思ってもらえるよう、今は一緒に働く先輩から多くのことを学び、いいところをたくさん盗みたいと思います。

係写真
(職場の仲良い先輩と※2019年9月撮影)

4 自分の成長を実感したこと。今後の目標は何ですか?

 正直、学生の頃は保健師ってどんな仕事をするんだろうとイメージがぼんやりしている部分もありました。しかし、入区から3年目を迎え、一つ一つできることが増えていき、少しずつ保健師としての自分の役割もわかってきました。1年目よりも2年目、2年目よりも3年目と、自分にできることが増えると、日々の仕事が充実し、楽しくなっていきます。今回の保健所での新型コロナウイルス対応を経験できたことも、今後、保健師として仕事をしていく中でとても貴重な経験になると思います。保健師業務は幅広く、母子保健や精神保健、感染症、健康づくりなどまだまだ勉強しなければいけないことがたくさんあります。
 これからも自分らしく、やりがいを持って様々なことにチャレンジしていきたいと思います。

5 受験者へメッセージ・エールをお願いします。

個人写真パネル
(受験生へメッセージ)

 このコロナ禍で、思うような就活ができなかった方や、プライベートでもこれまでと同じようにやりたいことができなかった方もいると思います。私自身もこのようなことになるとは、全く想像もしていませんでした。今回の新型コロナウイルス感染症対応を経験して、自分自身の健康についても考えるきっかけになりました。心身が健康であるからこそ、色々なことに取り組めます。就職活動や転職活動で、気づかないうちに疲労がたまっていることもあると思います。そんなときはしっかり食べて、しっかり休んでください。試験や面接で自分の力を十分に発揮できるよう、最後まで健康に気をつけて頑張ってください。

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