令和7年度 中野区特別職報酬等審議会答申
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更新日:2026年1月7日
令和7年度開催状況
令和7年10月28日、中野区議会議員の議員報酬及び期末手当の額並びに区長、副区長、教育長及び常勤の監査委員の給料及び期末手当の額について、区長から中野区特別職報酬等審議会へ諮問。
第1回 令和7年10月28日
23区特別職給料月額等の比較、区議会、教育委員会及び監査委員の活動状況について情報共有を行った後、議員報酬及び期末手当の額並びに区長、副区長、教育長及び常勤の監査委員の給料及び期末手当の額の適否について審議。
第2回 令和7年11月17日
区議会議長及び副議長、副区長、教育長、常勤の監査委員を招いて、区議会、区長・副区長、教育委員会、監査委員の活動内容等について、説明を受け意見交換。
第3回 令和7年12月8日
議員報酬及び期末手当の額並びに区長、副区長、教育長及び常勤の監査委員の給料及び期末手当の額の適否について審議を行い、答申に向けての意見集約。
第4回 令和7年12月22日
答申案の審議を行い答申を決定。
答申文
はじめに
中野区特別職報酬等審議会は、令和7年10月28日に中野区長から「中野区議会議員の議員報酬及び期末手当の額並びに区長、副区長、教育長及び常勤の監査委員の給料及び期末手当の額について」の諮問を受けた。
審議にあたっては、議員報酬・特別職給料及び各職の期末手当の特別区比較、中野区の財政白書、主要施策の成果、特別区人事委員会勧告の概要などを基礎資料とした上で、今年度は区議会正副議長、副区長、教育長及び常勤の監査委員から各職の活動状況を直接聴取するとともに、区政運営や執務に関する資料の提出を求めるなど、広範な角度から検討を重ね、12月22日までの間に4回にわたり審議を行った。
検討の背景
社会経済状況について
政府発表の11月の月例経済報告は、現在の日本経済の情勢について「景気は、米国の通商政策による影響が自動車産業を中心にみられるものの、緩やかに回復している。」としさらに、「先行きについては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されるが、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクには留意が必要である。加えて、物価上昇の継続が個人消費に及ぼす影響なども、我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、金融資本市場の変動等の影響に引き続き注意する必要がある。」とも指摘している。
また、政策態度においては、10月の月例経済報告に引き続き、「政府は『経済あっての財政』を基本とし、『責任ある積極財政』の考えの下、戦略的に財政出動を行うことで『強い経済』を構築する。」としている。
中野区の財政状況について
中野区の財政白書による令和6年度の決算では、歳入総額から翌年度に繰り越す財源を差し引いた実質収支は31億円の黒字となった。
また、「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」に基づく4つの指標(実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率)については、政令で定められた早期健全化基準を全て下回っており、いずれも健全性を確保している。そのうえで、今後も区民満足度の高い行政を維持していくため、引き続き、計画的な財政運営を行っていく必要があるとしている。
特別区人事委員会勧告について
本年の特別区人事委員会勧告は、月例給・特別給ともに4年連続の引き上げとした。
月例給については、公民較差を解消するため給料表の改定が適当とし、改定にあたっては、若年層に重点を置きつつ、それ以外の職員も昨年を上回る大幅な引き上げを行うとしている。加えて、管理職も職務・職責をより重視した給料体系の実現と早期昇格者の処遇改善を図るため給料月額を見直すとしている。
また、特別給(期末手当、勤勉手当)については、民間における支給状況を勘案し年間の支給月額を0.05月引き上げることが適当としている。
中野区と他の特別区の報酬、給料等の比較について
議員報酬の額及び特別職の給料の額は、他の特別区と比較して下位に位置するものの、最近の改定の動向から、期末手当を含めた年間収入の比較においては、中位に位置する状況となってきている。
なお、常勤の監査委員の給与水準は、減額や据え置き、増加額の抑制を行ったことにより、他の特別区と比較して差は少なくなりつつあるものの、依然上位にある。
審議
議員報酬・特別職給料及び各職の期末手当に対する基本認識について
区議会議員の議員報酬の額及び特別職の給料の額並びに各職の期末手当の額は、職務の内容、職責の重さに応じて定められ、民間企業の従業員の給与などを考慮して決定される一般職員の給与体系とは自ずと性格が異なる。
しかしながら、区議会議員及び特別職といえども、社会の経済情勢や民間の給与動向等と全く無関係・独立にその報酬や期末手当が決定されるべきものでもない。
特別職は一般職員の管理者として執行機関における区政の成果を共有するものであり、また、区議会議員はその特別職と車の両輪として区政運営の舵取りを共に担うものであることから、議員報酬・特別職給料及び各職の期末手当の額の適否を検討するにあたっては、公民較差を考慮した一般職員の給与勧告が参考となる。
区議会議員及び特別職の職責と実績について
区議会議員は区民の代表者として、法が定める事件について議会の議決を行うだけでなく、区の行財政運営や事業の実施が適正かつ効率的に行われているかどうかを監視する役割も担っている。加えて、地方分権の進展等に伴い、複雑多様化する区民要望の実現に向けた政策形成の過程に参画するなど、活動は広範囲にわたり、その職責は重大である。
区長及び副区長については、財務規律を遵守し、事務の効率的執行の確保に向けて事務改善を図りながら、着実に区政経営を推進すべき立場にある。また、区の行政のトップとして、複雑多様化する区民ニーズに対し的確に対応するため、より高度な判断力、実行力が求められ、その職責が益々重くなっていると理解することができる。
教育長については、区の教育行政の責任者として、教育委員会を代表する立場にあり、少子化による学校再編や施設改修、国際化の進展に伴う多文化共生社会への対応、教員のなり手不足による人員配置の困難さなど、多くの課題がある中で、子どもたち一人ひとりの個性や意見を尊重し、可能性を伸ばす教育環境を実現するため、その職務、職責は重大さを増している。
常勤の監査委員については、自治体の財務に関する事務や経営に係る事業について、経済性、効率性、有効性及び合規性の観点から、書面審査、現地調査、職員の事情聴取などを通じて、適正な執行を確認し、区政に対する区民の信頼を確保していく重い職責を担っている。
当審議会では審議の過程において、各職の活動状況について直接聞き取りを行い、それぞれの職責が果たされていたことを確認した。
議員報酬・特別職給料及び各職の期末手当の額について
当審議会は、審議にあたって、緩やかに景気が回復している社会経済活動の状況を考慮し、中野区の財政状況、他の特別区の議員及び特別職の報酬等の状況とともに、一般職の特別区人事委員会勧告の内容を判断の材料とした。
審議の過程では、区政の課題に対し、各職がそれぞれの職責における職務の適正な遂行について評価する意見があった。
なかでも区議会議員については、専業の議員が多いこと、特別職と比較して社会保障や退職金の制度が整えられていないことなどを考慮するとともに、将来にわたり優秀な人材を確保する必要があるとの意見があった。常勤の監査委員についてはその職責として、必要に応じ区政に対してより厳しく意見を述べる姿勢が求められるとの意見があった。また、民間給与実態調査結果には反映されていない小規模の民間事業者の給与実態を考えると、特別職は給料面でも社会保障や退職金の面でも、十分な保障がなされており、その分、更なる区政への貢献が求められるべきとの意見もあった。
こうした議論を重ねる中、議員の報酬並びに区長等の特別職の給料の額については、特別区人事委員会勧告を参考に増額するべきとの意見が多数を占めた。なお、同勧告が審議の判断材料として一定の影響を与えている以上、勧告の基礎データとなる民間給与実態調査について調査完了事業所数の割合をさらに高めることを要望すべきとの意見もあった。
以上の意見を踏まえ、社会経済情勢や中野区の財政状況並びに、他の特別区の状況を鑑み、全ての職の報酬・給料及び期末手当について増額すべきとの結論に達した。具体的な増額の率については、特別区人事委員会勧告における公民較差(3.8%)とするか、一般職の最上位号給の改定率(3.3%)とするか、または、その他の改定率を適用すべきかについて議論した。そして、それぞれの職が担う職務、職責の重大さや他の特別区との均衡を考慮し、議員の報酬については同勧告で示された一般職のうち上級職である給料表6級職の平均改定率(3.6%)と同率の増額が適当であると判断した。また、区長、副区長、教育長及び常勤の監査委員の給料の額については、同勧告による部長級(給料表6級)の最高号給の改定率(3.3%)と同率の増額が適当であると判断した。
なお、各職の期末手当については、これまでの議論の経過を踏まえ、議員については一般職と同様に0.05月、区長、副区長、教育長及び常勤の監査委員については一般職と同程度の改定率(1.03%増)を各職の支給月数に適用した0.04月をそれぞれ引き上げることが望ましいとの意見でまとまった。
議員報酬・特別職給料及び各職の期末手当の額の適否
区議会議員の議員報酬及び期末手当の額について
区議会議員の議員報酬の額については、3.6%引き上げることが適当である。また、期末手当については、0.05月引き上げることが適当である。
区長、副区長、教育長及び常勤の監査委員の給料及び期末手当の額について
区長、副区長、教育長及び常勤の監査委員の給料の額については、3.3%引き上げることが適当である。また、期末手当については、0.04月引き上げることが適当である。
報酬・給料及び期末手当の具体的な額について
本答申における区議会議員の議員報酬及び期末手当の具体的な額並びに区長、副区長、教育長及び常勤の監査委員の給料及び期末手当の具体的な額は、別表「区議会議員の議員報酬及び期末手当の額並びに区長、副区長、教育長及び常勤の監査委員の給料及び期末手当の額」のとおりである。
おわりに
今回の答申は、議員報酬及び特別職給料である月例給並びに各職の期末手当について、昨年度に引き続き増額の内容となった。
審議の過程では、昨今の社会状況、区の財政状況、過去の報酬及び給料等の改定経緯を踏まえ、他の特別区との比較を行うなど様々な角度から検討した結果に加え、現在、大きな区政課題となっている中野駅新北口駅前エリアのまちづくりの的確な進捗に対する期待を加味し、上記の措置を講じることが妥当との結論に至ったものである。
区議会議員並びに区長、副区長、教育長及び常勤の監査委員に対しては、中野区発展への尽力について敬意を表するとともに、更なる区民サービスの充実に努めるなど、区民の信頼と負託に応える区政運営に努められ、以って、区民生活が一層向上することを切望し、答申の結びとする。
区議会議員の議員報酬及び期末手当の額並びに区長、副区長、教育長及び常勤の監査委員の給料及び期末手当の額
| 職名 | 月額 | 増減 |
|---|---|---|
| 区長 | 1,306,300円 | +41,700円 |
| 副区長 | 1,048,700円 | +33,500円 |
| 教育長 | 919,300円 | +29,400円 |
| 常勤の監査委員 | 835,200円 | +26,700円 |
| 議長 | 941,900円 | +32,700円 |
| 副議長 | 798,100円 | +27,700円 |
| 委員長 | 683,900円 | +23,800円 |
| 副委員長 | 653,000円 | +22,700円 |
| 議員 | 621,800円 | +21,600円 |
| 職名 | 支給月数 | 増減 | 年額 | 増減 |
|---|---|---|---|---|
| 区長 | 3.98月 | +0.04月 | 7,538,656円 | +313,998円 |
| 副区長 | 3.98月 | +0.04月 | 6,052,046円 | +252,210円 |
| 教育長 | 3.98月 | +0.04月 | 5,305,280円 | +221,282円 |
| 常勤の監査委員 | 3.51月 | +0.04月 | 4,250,750円 | +182,784円 |
| 議長 | 4.27月 | +0.05月 | 5,831,772円 | +268,378円 |
| 副議長 | 4.27月 | +0.05月 | 4,941,436円 | +227,360円 |
| 委員長 | 4.27月 | +0.05月 | 4,234,366円 | +195,216円 |
| 副委員長 | 4.27月 | +0.05月 | 4,043,048円 | +186,244円 |
| 議員 | 4.27月 | +0.05月 | 3,849,874円 | +177,252円 |
※議員報酬又は給料の月額及びこれらに100分の45を乗じて得た額の合計額に支給月数を乗じて得た額
中野区特別職報酬等審議会委員
会長 福原 紀彦
会長職務代理者 吉川 信將
委員 稲尾 公貴
委員 鈴木 真理
委員 谷 進二
委員 塚田 英貴
委員 笛木 進
委員 宮田 百枝
委員 保田 栞里
委員 山越 亘恵
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