意見交換会に寄せられたご意見と回答 (平成16(2004)年12月18日から平成17(2005)年2月6日まで)

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更新日:2023年8月3日

平成16(2004)年12月18日から平成17(2005)年2月6日までに開催した「中野区立小中学校再編計画(案)」に関する意見交換会の実施状況は、下記のとおりです。 

1.再編計画案全体に関するもの

区民等の意見・質問教育委員会の回答
今まで出された意見をまとめて回答が出てくるのは夏になるのか。また、その出されたものに対する意見交換会はあるのか。決定前には、案が取れた段階で説明会やパブリックコメントを行うことになると思う。
8月に案を取るということだが、なぜそんなに急ぐのか。来年の夏頃に区の10か年計画が固まる予定であり、それに合わせて財政や他の施設の調整ができて、お示しできるだろうと考えている。夏はよく年度の予算が決まる時期でもある。再編を行うとすれば、経過措置に対する手立てや施設の改修もあり、計画を夏くらいまでに決めて、18年度は実際に実施に移したい。
再編のスケジュールに変更はあるか。時期がずれる可能性がある。10か年計画の財政計画が固まっていない。再編には経費がかかるが、その財源が確保できるのかということがあり、再編の時期がずれることはあり得る。前倒しにして欲しいという意見もあり議論している。

2.中野区の目指す学校像に関するもの

理念を実現するための方策が、人数を40人にすることなのか。理念を実現するための手立ては、教育課程の内容の工夫、子どもの活動に対する学校内外での支援、体力向上などがあり、再編だけで実現できるものではない。再編は集団の規模や教職員の体制、将来の校舎の条件を良くすることだと思っている。
これからの子ども像として4点掲げられているが、社会全体の人材育成のためには、公共への意識、地域への愛着心、目上の人への敬愛、郷土への愛着心などがもう少し具体的に掲げられていないと、本当に社会全体の人材育成にならないのではないか。子どもたちは多様である。その中で中野区として特に力点をおきながら育てていきたい項目として4点を掲げた。再編計画にあわせ、すべての教育の課題に対する教育ビジョンを作っている。議論も煮詰まっており、間もなく案として区民に投げかけたいと思っている。そのときにも、皆さんからご意見をいただければと思っている。


 

3.区立小中学校再編計画の概要に関するもの

(1) 再編に関する考え方に関するもの

ア 1学級の規模に関するもの

審議会では、早稲田大学の下村先生が「学校は、200人から300人が適正」と言っていた。30人学級を行えば、学級の問題も解消する。都や国との関係もあると思うが努力してほしい。審議会の中では、「適正規模の決定的な理論はない」と言われている。学級数は教員の配当数の面からもある程度必要である。今回の案でもそれほど大規模の学校になる計画はしていない。教科によっては少人数指導が有効なものもあるので、少人数指導のための配置は今後も行う。人間関係づくりのためにも一定の集団規模が必要である。
OECDの学習到達度の調査結果を見ると、日本の子どもの学力には、危機感があると感じている。学力のことを考えた場合、1学級30人程度が良いのではないか。学力と1学級の人数との相関関係について、決定的な調査結果は出ていない。ただし、集団としての活性化を図るためには、ある程度の人数は必要だと思う。40人学級を前提に、必要な教科について少人数指導や習熟度別授業を進める、という方法を考えている。
30人学級はメリットもあるが、ある程度の人数が欲しい。学力、体力、情操面で集団の中で自分の位置を知ることも大切である。30人学級を言う人はまとまっているが、他の声を出さない人たちは、40人学級で良いと考えているのではないか。(意見) 
30人学級を実施しないかわりに、30人以上の学級に副担任制を導入するということについて検討しているか。副担任制の導入については、現在考えていない。
少人数学級を導入している自治体は多い。都が学級の人数の下限を設定したとしても、中野区の方針で、区の財政から担任を雇えばいいではないか。学級編制は都道府県の同意がないとできない。学級の人数も都道府県が決めることになっている。都がそういう結論を出せば、法的にはできないことになる。

イ 望ましい規模に関するもの
小規模校をモデル校として残す考えはあるか。12クラスより小さい学校をつくる考えはない。
規模が大きな学校となったら、目が行き届かないことも想定される。目が行き届かないのは、規模の問題ではないと考える。
児童・生徒数が多いことによるメリットは何か。クラス替えができることが大きなメリットになる。いじめ等の問題にも対処しやすくなる。多様な人間関係が築けた方がよいと考えている。
1つのクラスの中だと濃い人間関係をつくることもできる。多くの人との人間関係をもつことも重要と考える。
小規模校が良くないからつぶす、ということが前提だが、具体的なデータを示してほしい。小規模校が他の規模の学校に比べて良くないということはない。伝統や地域の支え、教職員の努力もあって、良い教育をしている。だが、これからの教育をどうするか議論したとき、ある程度の規模が必要だ。

ウ 通学区域の調整に関するもの
安全対策はどう考えるのか。通学距離が遠くなればなるほど心配になる。目も届かなくなり、大きな問題である。これから作る(仮)統合委員会の中で検討していくことになる。地域でもいっしょに考えてもらいたい。交通や犯罪の問題は、距離だけの問題ではないと考えている。
通学距離が遠くなると、地域でのサポートも難しくなるのではないか。学区域が変わることによって、地域のつながりも変わっていくことになると考える。
再編により、通学時に線路を渡るようになる。こういった計画案を出す際には、通学路の基盤整備の提案がセットで出されるべきではないのか。(意見) 

エ 統合の方法に関するもの
中学校名のナンバー制は、印象に残らない。町名など印象に残る名称にできないか。今回統合してできる新校は、すべて新しい名称になる。
学校の統合に際して、統合新校となる学校の工事はどのように行うのか。工事については、夏休みなどの期間を利用して、できるだけ生徒の教育に支障がでないようにやっていきたい。

(2) 再編に伴う諸課題の取り扱いに関するもの

ア 円滑な再編のための支援に関するもの

再編の時期に高校受験にあたる生徒については、円滑に対応できるよう配慮願いたい。不利のないよう考えていきたい。
子どもたちは心の痛みを持ち始めている。保護者も不安がいっぱいで、ストレスを感じている。そういうことを考えて対策を講じてもらいたい。子どもたちへの心理的ケアをきちんと作ることが必要だ。不安やストレスの軽減を図りながら統合新校が新しい学校としてスタートできるように考えないといけない。具体的には、ご意見を参考にしつつ、考えていきたい。

イ 通学区域の弾力的運用に関する考え方に関するもの
指定校変更は、形式的に基準に合っていれば認められるのではないか。大した理由を出さなくても審査が通るのか。具体的にどういう理由で認めるのか。仕事の都合で勤務先の近くだったり、引越しの予定があるなどだ。ポイントは、交友関係で、交友関係が理由の申請は認めている。性格や交友関係を考慮して必要だというと認めている。小学校の場合、教育委員会で具体的にどこまで調査できるかが難しい。
指定校変更について、17年度は再編の理由は認めないが18年度以降は弾力的運用を考えている、ということは、再編を理由とする指定校変更を認めるのか。指定校変更については委員の間でも意見が割れたが、結論としては、計画が決まって、分かっているのに行きたい学校に行かれないのはおかしいということになった。今の段階では、それが強い意見だ。17年度は案の段階なのでやらないということだ。方向性としてはやむを得ないところもある。選択制導入を検討してきたこともあり、認めざるを得ないのではないか。子どもが少なくなる場合もあるだろうが、教育上問題のないよう考えていく。
選択制が導入されると、この計画案は前提が崩れないか。児童・生徒数が減って再編の対象となる学校も出てくるのではないのか。選択制を導入しても、学校毎に受け入れる限度があるので、クラス数が大幅に変わってしまうことはないのではと考えている。選んだ結果、地元の学校を選択されるようになってもらいたいと思っている。
選択制には悪い面もあるが、選択制にしようとした理由としての魅力ある学校づくりには良い。親としては実施した方が良いと思う。魅力のないところがなくなれば良いという考えもある。基本的にはやるべきだという結論は出ている。だが再編計画との関係で区民にマイナスにならないよう、時期を考える。

ウ 再編にあたっての手順に関するもの
学校が統合された場合、統合新校には何人程度両校の先生が配属されるのか。両校の先生が一定程度統合新校に配属されるように配慮したい。また、統合前には、指導や評価の方法など、しっかりした形で引き継げるように、学校間での交流・調整を行うようにしたい。
校風が違う学校が集まるのは難しいのではないか。吸収合併ではない。各校を廃止し、新しい学校としてスタートする。廃止された各校の伝統は残る。(仮称)学校統合委員会で話し合っていただきたいと思っている。
警察大学校跡地に小中一貫校ができないか。小中一貫校の議論はしたが、警察大学校跡地に中学校と小学校の用地を両方取得することは難しいといわれている。

 

4.前期計画に関するもの

仲町小の区域については、小学校でも中学校でも再編を経験する子どもが出る。二度の再編が子どもの心にどう影響するのか、考えたのか。二度の統合については、できるだけないように考えたが、仲町小の区域については難しかった。このほかにどういう形があるのか、案があったら教えていただきたい。
一中は神田川沿いにあり、地盤が悪く、地震の時に心配だ。学校については、緊急の耐震補強工事等を行ってきた、震災の際、一中だけが甚大な被害を受けることはないと考えている。

5.中後期計画に関するもの

中期計画が出るまでに、12学級が確保できた学校は対象から外れるのか。教育委員会では学年2学級が良いとは思っていない。小学校なら学年3学級が理想だが、全校をそうしようとすると半分で良いことになり、通学距離等で問題が生じる。そこでやむを得ず最低12学級という数を出し、今後12学級前後で推移する学校もあるので、5年後に見直そうということになった。大きな変動がなければ、組み合わせは変わらない。
跡地の学校校舎については、取り壊す予定なのか。他の区では、校舎をNPOに貸し出しているところもあると聞いている。そのような検討はしているのか。校舎を取り壊すかどうかを含め、具体的な跡地利用の方法は決定していない。様々なご意見をいただきながら、今後検討していくことになる。
四中は、グラウンドが広く、土曜日や平日もスポーツや学習などで地域に開放している。四中がなくなって八中に行くようになると、地域の防災拠点もなくなってしまう。2校の間に新校をつくる可能性もあると聞いたが、四中の位置に残して欲しい。中後期計画については、どこの位置に統合新校をつくるか結論を出していない。位置や広さなどを考慮して決定することになるが、新たな場所ということも可能性としてはある。
文言についてだが、中後期の統合で「西中野小の小規模化を解消するため」という表現になっている。西中野小は将来小規模になり鷺宮小に戻る、と読める。どこを残すというのではなく、新しいものを作るという方針と、文章を読んだ印象にズレがある。表現の仕方を工夫できなかったか。小規模化させるためにこういう表現にしたのか。きめ細かな心理的配慮も必要ではないか。表現については、より良い表現があれば検討することはやぶさかではないが、鷺宮小に新校を作るというのは全く違う。前期計画でも、六中と十一中は十一中の小規模化を解消するめだが、新校の位置は十一中としている。小規模化を解消するところの学校がなくなるわけではない。表現の検討はするが、他意はない。

6.その他

(1) 意見交換会に関するもの

この再編計画案についての保護者の関心が低い。保護者等に十分に周知されていない状態で再編を実施するのか。また、案を出す前に学校等で意見を聞かなかったのか。計画を作成する際は、始めに意見を聞くという方法もあるが、この再編計画案の作成では、ある段階まで教育委員会が作成してから意見を聞くという方法をとった。名前の挙がった28校すべてで意見交換をし、地域や各種団体等、多くの人に説明する努力をしているが、保護者の中でも盛り上げて欲しい。

(2) その他

学校跡地は、教育施設として使用するという考えはあるか。跡地利用については、地域のスポーツクラブにする、子育てのための施設にするなど、いくつかの考え方はあるが、具体的にはまだ決定していない。具体的内容は、区の10か年計画の中で示す予定である。
統合の対象としない学校を明記するのは大きな差別だ。児童数を確保する努力に対する最大の妨げになっている。統合をしない学校を明記したことについては、引き算をすれば分かることを書いたものだが、意見としては分かる。


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