意見交換会に寄せられたご意見と回答 (平成16(2004)年11月18日~12月17日まで)

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更新日:2023年8月3日

平成16(2004)年11月18日~12月17日までに開催した「中野区立小中学校再編計画(案)」に関する意見交換会に寄せられた主な意見、質問とそれに対する回答は下記のとおりです。

<目 次>

1.再編計画案全体に関するもの

2.中野区の目指す学校像に関するもの

3.区立小中学校再編計画の概要に関するもの
 (1)再編に関する考え方に関するもの
 ア 1学級の規模に関するもの
 イ 望ましい規模に関するもの
 ウ 通学区域の調整に関するもの
 エ 統合の方法に関するもの
 オ 統合新校の位置に関するもの
 (2) 計画期間に関するもの
 (3)再編に伴う諸課題の取り扱いに関するもの
 ア 円滑な再編のための支援に関するもの
 イ 通学区域の弾力的運用に関する考え方に関するもの
 ウ 再編にあたっての手順に関するもの

4.中後期計画の具体的内容に関するもの
 (1) 新山小学校、多田小学校、中野神明小学校の統合に関するもの
 (2) 向台小学校、桃園小学校の統合に関するもの
 (3) 大和小学校、若宮小学校の統合に関するもの
 (4) 西中野小学校、鷺宮小学校の統合に関するもの
 (5) 第三中学校、第十中学校、第五中学校の統合に関するもの
 (6) 第四中学校、第八中学校の統合に関するもの

5.前期計画に関するもの

6.その他
 (1) 意見交換会に関するもの
 (2) その他

この再編によって教育レベルは上がるのか。この計画ではわかりにくい。そもそも中野の教育レベルはどの程度なのか。東京都全体で学力調査をやったが、比較が目的ではないので、単純なものさしはない。再編を通して効果が高い学習が期待できる。
学校をこうしなければならないのは良くわかる。保護者は、経験をしたことのないことを経験する。保護者としても不安だ。本当に子ども、保護者、地域のことを考え計画を立てて、実行するに当たっては覚悟してやっていただきたい。(意見) 
基本構想の区民ワークショップの中の意見では、少人数学級の学校を作っても良いのではという意見があったが、そのような学校は作らないということで良いか。学校は、一定規模を確保する必要があると考えている。
魅力ある学校をつくるという計画にして欲しい。学校の魅力を高めるため、ハイレベルの教職員を配置して授業力を高める必要がある。都も授業力・指導力のある教員の養成に取り組んでいる。きちんと成果が出せるよう取り組んでいきたい。
学校の児童・生徒数が減ったのは子どもの数が減っているからであり、統合は仕方がないと思う。他区でも同じように書くと思う。問題は、中野が魅力ある区ではないということである。この計画を見て中野区に住もうと思う人はいないだろう。中野区は犯罪は少ない、教育環境も良いとなれば住みやすくなるのであって、先生の数を増やしても意味がない。(意見) 
この再編案は国の意向なのか。中野区独自のものなのか。中野区教育委員会としての取り組みである。
まだ案であるならば、区民の要望を取り入れても良いのではないか。教育委員に伝えるという姿勢であるべきだ。区民の考え方は聞かなければならない。(意見) 
先生の意見が反映されていないのではないか。先生の意見については、直接は聞いていない。だが審議会では校長、教頭、また教職員組合の代表に入ってもらって議論しており、そこで適正規模が示されている。先生の意見は学校を通じて聞いているところもあるし、直接意見交換をしたい場合、対応は考えたい。
統合の不都合な面ばかりが目立ち、親としては不安である。統合に出会った子どもたちのメリットをはっきり示してもらいたい。新校の魅力を出して欲しいというご意見はもっともである。魅力ある地元の学校となるよう、学校への適切な支援を考えていきたい。
学校を減らすことが良いとは思われない。再編をする意義と目的は何か。学校は集団教育を通して子どもたちを育てる場、色々な友と出会い、先生と交流し、学びあるいは傷つき成長する場であり、一定の規模が必要だと考えている。この計画は、子どもたちの生活の基盤である学校で教育をきちんと行うための計画であり、クラブ活動や音楽の演奏でも数が少ないゆえにやりたいことができないというのではなく、子どもたちに平等に経験してもらいたいというものである。
中野区の土地に建っている学校は売られることもあるが、それを一番恐れている。学校を財源の足しにしないで、地域の核となる使い方をしていただきたい。国有地の場合、学校だから借りられているのではないか。学校の跡地については、それぞれどう使うかということを、この計画に合わせて示せていない。検討の中で、総合公共サービスセンターという子どもの総合窓口を作ってはどうか、とか、地域スポーツクラブや公園にしてはどうか、という議論をしている。また、必要な場合には、売却も考えると言われている。これから具体的に10か年計画で示して、区民の意見を聞くことになる。国有地は、公共目的なら借りられると聞いている。公共目的でないと、使い方によっては国との相談となるようだ。
この統合は、財政面からではないと言っているが、関係しているのではないか。財政が足りないからというなら納得されるのではないか。財政面も重要だが、再編の論議をしたときには、財政面よりも教育の上でどういう規模がいいか、という議論をした。
再編案が示されたことで先生のモチベーションが下がっている。学校がなくなることを先生に教えられ、子どもがショックを受けている。再編後の跡地利用についてはっきり出せないのなら、計画を白紙撤回して欲しい。学校が統合されるまで、その学校できちんと教育を行うのが使命だと思う。過渡的問題への対応については、交流活動やコーディネータの配置など現場の声も聞いてサポート策を早急に出す。再編計画は、審議会を設けるなど教育委員会において長い間検討してきたものである。ご意見を伺い、修正すべきところは修正して、着実に取り組んでいきたい。跡地については区の10か年計画の中で明らかにしていく。
審議会などで学校の組み合わせを考え、それに地域も従ってくれ、ということがおかしい。地域の意見を盛り込まず、案を作ったことが問題である。持ち帰って検討し、修正した案をぜひ見せて欲しい。案はもちろんお示しする。パブリックコメントを行うことになる。区の10か年計画との整合を図った上で公表することになるので、明確な時期はお示しできない。
案を取る段階では、区議会の議決を経るのか。また、再編を進めるにあたり他の部署との連携は図らないのか。計画の決定にあたり議会の議決は要しないが、再編の実施に当たって必要となる予算等については審議されるし、議決していただく必要がある。再編を進めるに当たっては、区の他部と連携を図り実施していく。
5年後には、統合後の生徒数や、どんな校舎ができ、生徒1人あたりの占有面積がどうなるかなどの資料を示しながら説明して欲しい。(要望) 
出身校がなくなることを、親として子どもにどう話していいか困っている。(意見) 
中野の学校をどのように良くしていくか、考える必要がある。民間人校長の話もあるし地域が協議をして学校を運営していくというやり方も議論されている。また、先生の質的向上を図らなければならない、ということもある。そのためには、先生の評定をしっかりやる体制も整備する必要がある。このような意見があったことを伝えて欲しい。民間人校長や、地域が学校を運営していく地域運営学校など、これからの課題になってくると考えている。教員の資質向上についてはこれまでも取り組んできたが、来年は新しい取り組みとして、教育マイスター制度の導入も検討している。
子どもの将来像についての議論が不足している。中野区の教育がどうあるべきかを聞きたい。現在、教育の基本構想とも言える「教育ビジョン」を策定中であり、これからの中野の教育をどうしていくかの検討を行っている。ある程度まとまった段階で区民の意見を聞く機会を持ちたいと考えている。
学校の中に、お年寄りや乳幼児など異世代の人たちと交流できるような施設があれば、生命を尊重する、コミュニケーション能力を高めるという面で効果があると思う。考えてみる余地はあるのではないか。都心区では、効率的に土地を利用する必要もあることから、複合施設が結構あり、交流を図るように工夫をしている学校もある。中野区の場合は住宅地が多く、3~4階建ての校舎しか建てられないので、条件的に色々な施設を入れるのは厳しい面もある。ソフト面でいかに知恵を出していくかが大事である。
中野の教育に問題があるのではないか。最近地震関係の報道で新潟の子どもをテレビで見るが、はきはきとして姿勢も正しく、中野の小学生とは違う。これは学校や親の躾によるもので、中野区でも統合の前に考えるべきと思う。(意見) 
今までやってこなかったからできない、ではなく、今までやってこなかったことで何ができるか、という視点でアイデアを出して、そのアイデアに区民の賛同が得られれば、教育を変えていくことができるのではないか。たくさんのことを考えていただきたい。(意見) 

 

(1)再編に関する考え方に関するもの

ア 1学級の規模に関するもの

区議会で30人学級の陳情が不採択になりがっかりしている。子どもが多様化し指導が難しくなっているので、40人に近い学級は特例を作って、少人数にできないか。40人学級を前提として計画を進めている。しかし現状では小学校の1学級平均は29人である。30人学級については将来的に議論の対象となるだろうが、学年31人で15人という学級も出てしまう。集団の良さを生かすためにも、最低20人程度は必要だと思う。
40人の学級になるよりは、15人の方が良いのではないか。指導の内容が大切である。OECDの学力の調査結果を見ても、体力調査のデータを見ても問題がある。特に中野区の50m走やソフトボール投げなどの記録は、全国平均はもちろん、都平均をも下回っている。体力向上は区として大きな課題だと思っている。
30人学級にはこだわらないが、子どもの数が1人違うだけで1学級が減り、場合によっては正規の教員数が2名も減ってしまうのは、子どもたちがかわいそうである。もう少し弾力的に考えて欲しい。(意見) 
障害学級の教員配置基準については、毎年東京都と話し合いの場を持っている。通常の学級についても、東京都に対して改正をするように要望する場はないのか。現在はない。都が配置基準を決めている。

イ 望ましい規模に関するもの
適正規模を小学校18学級、中学校15学級にまでしなければならないのか。それでは大きすぎるのではないか。現場の先生や子どもから小規模で困っているという声はあがっているのか。学校の先生、学識経験者、住民が委員となった審議会答申を受けている。その中で、小中学校の学級数についても示している。18や15になると先生も増え、中学では主要教科の先生が各学年に配置されるなどのメリットがある。しかしすべてを一律にすることは無理なので、少なくとも小学校12学級、中学校9学級を維持するという数を示した。
環境が第一なら、昔の学年4学級の学校が良かったのか。大規模になればコンピュータ室も音楽室も時間割を工夫しないといけないし、同じ校庭、体育館、プールを大人数で使うことになる。行き届いた学校とは高層化した学校なのか。適正な学校の議論は必要だ。学年15人だったりする学校もあり、そういうのが良いのかという議論がいる。決して学年4学級、全体で24学級の学校を作ろうという計画ではない。最低12学級で、望むらくは18学級くらいで、それを大きく超えるものは作らないという議論をしてきた。

ウ 通学区域の調整に関するもの
統合をすれば通学距離が遠くなる子は必ず出る。小学校低学年には影響が大きいし、安全面も心配である。安全対策を保護者だけに頼るのか。基本的な考え方の中で、通学距離にも触れているが、安全対策も真剣に考えていきたい。
悪天候時や剣道の防具など大きな荷物を持った場合など様々なシミュレーションをして、安全面について配慮して欲しい。悪天候や荷物などにより通学が大変なことは理解している。ただし、現実に長い距離を歩いて通学している子どももいることをご理解いただきたい。
重いランドセルを背負って長い距離を歩かせるのが発育にどう影響するか、専門家の意見を示して欲しい。必ずしも通うのが困難な距離とは考えていない。
前期計画の最長通学距離が1.4キロメートルであり、この距離だと防犯上心配である。登下校路に「お助けの家」や防犯灯などを設置する予定はあるのか。子どもの安全は再編が伴わなくても重要課題であり、今年度から全児童生徒に防犯ベルを持たせるとともに、次年度からは情報配信システム導入を考えている。保護者や地域と取り組まなければならない課題である。
幹線道路の定義を教えて欲しい。青梅街道、山手通り、環七通りといった道路を想定している。
踏切を横断させる場合は、人を配置する予定はあるのか。状況によって、検討することはあると思う。
中学生は安全確保もできるので、幹線道路の横断を考慮しなくても良いのではないか。 中学生は小学生に比べ、判断力や体力もあり、幹線道路の横断といっても同一には考えなくても良いかと思う。中学生は小学生に比べ、判断力や体力もあり、幹線道路の横断といっても同一には考えなくても良いかと思う。
統合対象校と通学区域を変更する学校との区分けはどうなっているのか。通学区域の主たる部分が一緒になるものを統合、統合にあわせて一部の区域を他校へ変更するものを通学区域変更としている。
現在の通学区域や小学校と中学校の通学区域の整合性にこだわっているように感じる。中野区全体で見直しを行うべきである。同じ小学校から皆同じ中学校へ行く必要はない。区内全域を全部シャッフルして考えてもらいたい。計画案では、現行の通学区域を基本として、統合により一部修正するという考え方である。これは前期計画についても同様である。通学区域は長い間固定して続いてきたもので、その中で子どもたちの活動もある。全域見直しとなると影響が大きい。
通学区域について幹線道路を横断しないなどの条件があるが、フラットな状態からの検討なのか疑問だ。計画案では、現行の通学区域を前提に基本的考え方をまとめた。小規模校とその近隣校の組み合わせを条件とし、その中で幹線道路や鉄道などを勘案して通学区域の変更を行うとしたものである。統合対象校の場合も、ベースは現在の通学区域である。
通学区域については地域コミュニティを考慮とあるが、通学区域の線引きには生活感覚が入っていないように思える。再編にあたり、偏った数合わせではない計画を進めて欲しい。学校を地域コミュニティの核として、地域と学校が一体となって様々な活動を展開していく必要がある。地域の実情をできるだけ把握、反映していくことが重要と考える。

エ 統合の方法に関するもの
統合新校で校舎を建て替えたり、改修したりするとあるが、具体的にどの程度の予算を取って、どういう校舎にしたいのか。できるところはできるだけ直したいし、新しい取り組みもできればやるとか、そういうことが少しずつ中野の学校の新しい姿を見せることになるのではないかと思っている。
なくなる学校は、新入生の募集を停止したら良いのではないか。統合の前日までしっかりと維持する。指定校変更の理由になるとは思うが、教育委員会としては地元の学校を選んで欲しいと思っているので、そのための支援を行う。
学校の名称を変更することは財政負担もあると思う。これまでの名称のままでいいのではないか。新しい名称の統合新校とすることは、計画の最も基本的な考え方である。名前を変えず、ある学校が他の学校を吸収するという考え方は採っていない。
新校の名前を決める際、地域に愛着のある昔の名前を使うなど、遺恨を残さないようにして欲しい。校名を決めるのは大変で、他区では大きな問題になったこともある。2年間の統合委員会等で話し合いをし、コンセンサスを得て遺恨を残さないようにして欲しい。教育委員会で校名を押し付けることはしない。
学校名などについて、保護者や子どもたちからアンケートをとったのか。アンケートはとっていない。場所が残るところでは名前を残したいという思いがあるかもしれないが、あくまでも2校を統合し、新しい学校としてスタートするという計画である。
3校を2校にすると1校だけ分割することになる。仲の良い友だちを引き裂くことになる。「友だちと一緒でなくてはいやだ」ということで、移動先が1校に集中することが懸念されるが、子どものコミュニケーションを優先すべきではないのか。中後期計画では、どのような具体的再編をするかはまだ決まっていない。1校が2分割されると仮定すれば、「友人関係」を理由に指定校変更はあり得る。ただ、一律に一方の学校に子どもが動くという予想はしていない。
統合される学校は、一旦廃止して新たな学校をつくるというが、歴史のある学校もあり、その点を危惧している向きもある。全校を一旦廃止して全校新設という考えはないのか。全校廃止、全校新設は教育委員会としては難しいと考えている。

オ 統合新校の位置に関するもの
この計画案では、大きな校地を持つ学校が残るのか。広い校庭、校舎が建つことが基本だが、地域内のバランスも考慮していく。
前期計画で新校の場所として残る学校は敷地が小さいように思う。新校は、それぞれの学校の条件を比較して概ね敷地の広いところとしている。
児童生徒1人あたりの校庭の面積基準はあるのか。今想定している規模では、1校6,000平方メートル程度が望ましいとなっている。しかし現状はその半分を取るのがやっとで、3,000平方メートルを下回る学校もある。建て替えに際しては、3,000平方メートルは確保したいと考えている。
中野区の学校は敷地が狭く、周りが住宅地であり、部活などでも大きな声が出せないなど、生徒が伸び伸びとやれない環境にある。周辺の土地を買い取るなどして、敷地を広げることを検討して欲しい。財政が許す限り、面積を増やしていくことを考えていきたい。 

 

(2) 計画期間に関するもの

基本構想が10年間を基準に作られているのに、なぜ再編計画は15年間なのか。学校の小規模化がここまで進んでしまうほど再編計画案が出るのが遅れたのだから、もう少しスピードアップして再編を進めるべきではないか。再編については、校舎の建て替えや改修、話し合いに要する期間等を考えると、15年必要だと考えた。再編計画案については、10か年計画と整合性を図りながら、5年ごとに見直しをしていく。
中後期は決まったとしても流動的だ。来年夏の時点で具体的に発表するのか。案を取ったときにどれだけ詳しくなるのか、ということだが、中後期についてはこれ以上詳しくはならない。案なので色々な意見を聞いて、書き加えることはあると思う。
中後期の学校を前期と一緒に発表する必要はあったのか。中後期の学校を出すことについては、教育委員会でも議論があったが、将来の中野の学校がどうなるか、全体像を出した方が良いということになった。出せば色々な動きは出るだろうが、出さないと、小規模校があるのに何もしないのか、という批判も出るだろう。その議論の結果、組み合わせを示す方が教育委員会の責任を示すことになるということになった。
統合案に柔軟性があるのなら、中後期については「現在考えられている統合の組み合わせ」としなければおかしい。文章の修正が必要と思う。中後期の計画については5年後に見直しをすると言いながら、確定事項のように表記されている。意見交換会に出席できない人は確定事項と捉えてしまうと思う。ぜひ修正して欲しい。この内容がホームページに掲載されていては、子どもが集まらない。「案」とか「現状では」といった表現を入れるべきだ。表紙にあるように「案」として作成したものであり、また、1ページにも案であることを記載している。ご意見として承るが、この案をもとに意見交換会を行っているので、その途中で案そのものの文章修正は難しい。
前期計画のように、中後期計画についても突然案が出されることはないのか。平成21年度を目途に中期及び後期の学校を対象として計画の改定を行う予定であるが、それに先立って、区民論議の場を設ける。

(3)再編に伴う諸課題の取り扱いに関するもの

ア 円滑な再編のための支援に関するもの

学区域の子どもの人数からは2クラスになる学校が、1クラスになったら、再編計画案が出たための移動である。小さい規模となった学校への配慮をお願いしたい。小規模校の動きが出ないようにするための方策については検討している。地域の学校に安心して通ってください、といえるようなものが示せないか、準備している。
計画案が出たことにより、一層の小規模化が懸念されるが、そうなった場合教育上の問題が生じる。生徒が多くいる学校と同条件で過ごせるよう区で支援してくれるのか。再編を理由とする指定校変更は案が取れた段階で認める方向にある。また、教育委員会では、再編までの間、地元の学校に通っていただきたいと考えており、モチベーションを保てるような支援策を検討している。
円滑な統合を図るためには、該当校3校のうち2校を1校に統合し、他の1校は学区域変更のみで存続という方法でやる方が違和感が少ない。また、統合校は互いの学校公開等に行けるように行事日程を組んで欲しい。円滑な統合をすることは大切なので、教育委員会も学校と連携して支援をしていく。
慣れ親しんだ学校を変わり、少人数が大人数のところへ行くことになるが、思春期であり、どう対応するか問題がある。できるだけ子どもたちに負担のかからない方法を考える。学校に対しては、教育委員会としてもカウンセリングも含めて対応を考えていきたい。できれば人の配置をしたいと考えている。そのための具体策を今後詰めていきたい。

イ 通学区域の弾力的運用に関する考え方に関するもの
実際は行きたい学校を選んで通っている人がいるのだから、選択制を実施すべきである。他区の学校も選べるようにする方が良い。選択制は計画していたが、東京都の学級編制基準に下限を設定する動きがあり、延期している。選択制により学校の活性化を図ることが期待できるので、前向きに考えているが、いつから導入するかは決まっていない。他区については、それぞれの区が認める理由があれば可能だが、中野区とは許可基準が違うので、他区の教育委員会に申請していただくしかない。
杉並区の人が中野区の学校に通いたいという場合、通えるのか。区域外就学の基準があり、それに合致すれば他区からも受け入れている。

ウ 再編にあたっての手順に関するもの
なくなる学校や、その場所に学校が残っても名前の変わる学校については、在校生や卒業生が寂しい思いをするという話を聞いている。統合される学校については、思い出の品を移していくなどの配慮はできないのか。(仮称)学校統合委員会の中で、それぞれの学校が持っているものをどのように引き継いでいくかについて、真剣に議論していただければと思う。他市の統合校では、統合された学校から引き継がれた記念品を集めてオープンにしているという例を聞いている。

 

(1) 新山小学校、多田小学校、中野神明小学校の統合に関するもの

統合の対象としない学校で、通学区域が変更される学校がある。中野神明小も新山小の通学区域の一部を編入し、通学区域の拡大という形にできないか。計画案では3校統合を考えており、どの場所に新校を設置するかは決まっていない。5年後の改定の中で、区民論議を経て決めていきたい
小学校の通学距離が長くなることを心配している。この地域の3校統合でもかなり距離があるところができる。その解消のためには、多田小と新山小を統合して、中野神明小に新山小と向台小の一部を編入することを考えても良いと思う。(意見) 

(2) 向台小学校、桃園小学校の統合に関するもの

神田川を隔てて学校のカラーが違う。向台小の子どもが溶け込めるか心配だ。向台小は地域との結びつきが強く、新しい学校を数合わせだけでなく理想的な学校にして欲しい。新しい学校が確かな学力や豊かな心、健康な体力をつけられるような学校になるよう、地域と協力して取り組む。
向台小と桃園小との統合と、十中の統合が重ならないようにして欲しい。できるだけ中学校を先に行って、同じ子どもが二度統合を経験しないように配慮したい。
向台小が桃園小に吸収されるように見えるが、歴史の古い方を残すということなのか。中後期については統合新校を置く位置については決めていないが、決めるにあたっては伝統校だから残すということは考慮しないという結論に達した。
ゴルフ場跡地に大型マンションが建設されるが、人口増をどう見ているのか。マンションは100戸という情報があるが、今までの経験値でいうと、1学年あたり0.6人の転入が見込まれる程度である。

(3) 大和小学校、若宮小学校の統合に関するもの

啓明小は校庭が狭く、住宅地の中にあり、近隣の道路も狭いのに対象としない学校になっているのはなぜか。啓明小は推計値で、再編対象の小規模校とならなかった。
啓明小が対象にならないのは環七通りを挟んだ通学区域のままだからであり、環七通り以東は野方小の場所に設置される新校に通学区域を変更すべきだ。抜本的改革ならば、啓明小はまず最初に対象となるべきだと思う。通学区域を変更しているのは、再編の対象校についてである。啓明小は、一定程度の期間で12学級を維持するので、対象校とはなっていない。全体の通学区域を幹線道路、日常の生活圏などをもとに見直すことになると、全部境界線を引きなおすことになると思うが、現在の教育委員会の考えは、既存の学校をベースとしたものである。
大和小の存続を願っており、啓明小は残ることは疑問である。啓明小の環七通りを挟んだ学区域の変更はこの機会しかできないと思う。(意見)啓明小との関わりの中で、この機に通学区域の見直しを行うべきとの意見は、教育委員会に伝えたい。
啓明小を残す、という表現が良くない。計画案の中から「統合の対象としない学校」の部分を削除すべきと思う。統合で一番トラブルになるのは学校名である。啓明小が残って大和小がなくなるのでは、感情論を抑えられない。統合の対象としない学校については、他の地域でもご指摘があった。教育委員会で論議していきたい。
児童数の推計はあくまでも推測であって確定ではない。大和小は今年たまたま1年生が単学級になっただけである。この11学級の事実だけで統合の対象となったことは遺憾である。今年度1年生が単学級になり、それが6年間影響するのはやむを得ない。ただし、推計は大和地域の0から5歳児の実数と転出入の一定の割合での増減率を加味しながら行ったものである。大和地域の場合、乳幼児数は減少傾向にある。仮に、今後児童数が急増するなど大きな変化があれば見直すケースもあると思う。

(4) 西中野小学校、鷺宮小学校の統合に関するもの

統合によって、必ずどちらかの子どもが踏切を渡ることになる。跨線橋を作る考えはあるか。西武鉄道と話し合う気はあるのか。新校を鷺宮小にするにしても西中野小にするにしても、西武線を跨ぐ通学区域を作らざるを得ない。西武線の踏切対策については色々考えられ、跨線橋を作ったり踏切に指導員を置くことも考えられるが、具体的な検討はこれから学区を決める中でやっていきたい。跨線橋を作ることについて具体的には論議しておらず、西武鉄道とは話はしていない。
西武新宿線の立体化計画があるのなら、立体化が終わってから統合する計画にできないのか。中後期計画は5年後に計画を作成するので、その時までに西武新宿線の立体化計画が決まっていれば考慮することも可能であるが、そうでなければやむを得ず、踏切を横断することもある。
西中野小は小規模だが、落ち着いた温かい雰囲気の中で子どもたちが育っている。大規模になってしまうと今の良さが失われる恐れがある。ぜひとも西中野小の位置に学校を存続して欲しい。小規模校にも良さはあるが、1学年1学級で6年間同じクラスで過ごすよりも、集団教育の良さを生かすために、1学年2学級の規模は必要だという結論になった。
鷺宮小と西中野小の校舎の改築期までそれほど時間がないが、新しい校舎が確保できるのか。50年経過すると建て替え時期となるが、60年以上使用しているところもあり、必ず51年目に建て替えるというわけではない。5年後に計画を出すときに建て替えについても明らかにする。
5西中野小が再編になると、障害学級は大和小まで戻るのか。障害学級は統合校に移す考えだ。住んでいるところによっては遠くなったり近くなったりする。前期計画ではどの位置に移すかを示しているが、中後期についても同じように示すことになる。
「西中野小の小規模化を解消するため」とあるが、これは誤解を生む。15年後ではないにしろ、来年度入学する保護者も遠慮してしまう。この一文はショックだった。決まっていないことに対してこういう書き方はどうか。鷺宮小は減らないが、西中野小は半減すると思われる。中後期計画については、実際の統合は早くて平成24年くらいになる。西中野小の小規模化、という表現は、小規模校の解消を出して周りの学校と統合することを考えているためだ。

(5) 第三中学校、第十中学校、第五中学校の統合に関するもの

十中の大気汚染、五中の電車騒音、三中の日照問題などの教育環境の改善について、どのような対処をしてきたのか。十中の大気汚染については、データ的には若干良くなっている。また、山手通りの完成後は、都の予測では改善されるとしており期待をしている。教育委員会単独で解決することは難しい。五中の騒音問題については、一部特別教室の冷暖房化などで対応しているが、全面的な対応はしていない。今後、学校に事情を聞いていきたい。三中の日照問題については、法律上の日影規制はクリアしていると聞いている。位置関係から、一日中日影になるとは思っていない。なお、環境問題については、区全体で取り組んでいきたい。
新校が五中、十中の位置になると、東中野は空白地域になる恐れがあり、学校と地域社会の密着を考えるならば、小中学校ともバランスの良い配置を考えるべきではないのか。中後期計画の統合新校の位置については、5年後の見直しの際、区民論議を経た上で決めていくことになる。

(6) 第四中学校、第八中学校の統合に関するもの

北中野中の通学区域の見直しを考えていないのか。そうすることによって、八中の生徒数は増えるのではないか。中後期については学校の組み合わせだけを決めており、統合新校の位置は決めていない。新校の位置を決定する時点で、学区域のことを含めて議論したい。北中野中と八中の学区域の見直しを行う可能性はある。

 

仲町小の1年生は、小学校でも中学校でも統合にあたる。この案では小学校でも中学校でも統合にあたることになり、非常に大きな課題と考えている。このあたりについては、教育委員会で議論していきたい。
仲町小の近くの子は谷戸小の方が近いが、指定校変更を希望したときに全家庭の申請が認められるのか。谷戸小に近い方の指定校変更については、多くの方が希望する可能性を否定できない。しかし、できるだけ指定校へ通学してもらえるように色々取り組みをし、できるだけ魅力ある学校づくりを進めることで、指定校へ行ってもらう環境づくりをする。
東中野5丁目に居住し、幼稚園に通う子どもがいるが、再編により中野昭和小に通うことになる。通学距離が遠いので、隣接する新宿区の小学校に通学できるようにできないか。新宿区の認める理由があれば可能であるが、中野と新宿の許可条件は違うので、新宿区の教育委員会に申請していただくしかない。
塔山小と谷戸小との統合は考えなかったのか。双方とも小規模なのに統合しないのか。再編対象となる基準までには両校とも至っていないため、対象としなかった。再編対象校については恣意的な判断はしていない。
中学校の統合に現在小学校3年生の子どもがあたる。二中に近い地域からも一中へ通学することになり、かなり遠い。子どもたちにとって過重にならないよう検討し、中学生には通えるものと判断している。
一中と中野富士見中との統合校が二中と再統合することはあるのか。二回も統合があるなら、統合対象校へは行かず、私立校への進学を考える保護者も多いと思う。二中との再統合は考えていない。
二中では1学年3学級以内にしたいと言っている。さらに通学区域の拡大や指定校変更の弾力的運用を行えば、二中に入りきらなくなるのではないか。現在の試算では大丈夫だが、通学区域の柔軟な変更を認めればそのような心配もあり、今後検討する必要がある。
五中の地域は、クラブ活動等の理由で中央中に指定校変更する保護者が多い。もともと中央中に憧れを持つ地域性がある。中央中付近にモデル校的な新しい校舎の学校ができて、指定校変更が簡単に認められるのであれば、他の学校は新入生を確保できるかどうか心配な状況に陥ってしまう。中央中の受け入れ生徒数の上限数を決める、五中の新入生の最低人数を確保するという努力を学校だけでなく教育行政としてできないか。中央中の位置には、まちづくり計画にあわせて新校を設置していきたいと考えている。再編の対象外の学校についても、必要な改修を行うし、年次がくれば随時建て替えをしていきたい。また、再編の対象となる学校については、教育委員会としても魅力ある学校としていくための取り組みをしていきたい。これから、学校の先生のご意見も聞き、より具体的な方策を探っていきたい。

(1) 意見交換会に関するもの

意見交換会のとき、子どもを預けられるようにする、休日や昼間に意見交換会を行うなどの工夫をして欲しい。1回目は夜に設定したが、今後は、休日や昼にも行い、多くの人の意見を聞けるようにする。
意見交換会で出された意見をどう区民に提示していくのか。パブリックコメントなど必要な段階を経ながら進めていく
前期対象校の意見交換会では、区民から見直しの声は上がっているのか。再編自体に対する反対は少なかったが、時期の問題や過渡期の小規模化に対する心配、幹線道路や踏切を渡る学区域に関する意見はあった。
これまでの意見交換会で、採用したいと思う意見はあったか。通学区域や指定校変更の運用方法、統合される学校への支援について、いくつかご意見をいただいている。いただいたご意見の内容については、教育委員会で議論していきたい。 

(2) その他

区長が変わればこの計画も変わるのか。区全体の調整はしていくが、計画は教育委員会で決定する。
基金を準備してこなかった行政の責任はどうなのか。基金ができなかったのは事実だが、50年を過ぎた校舎はすぐに改築しなければならないわけではない。また、再編については10年前から議論してきた。その間、区財政も切り詰めてきた。
中野で子育てをすればよいと思わせてこなかったのではないか。保育園数の密度は23区中上位であり、0歳児保育や延長保育も実施してきている。限られた財源の中で子育て支援をしてきた
子どもたち自身への説明はどのような形で行ってきたのか。親や先生が説明するのではなく、責任ある人、教育委員や教育長が話し掛ける形で説明して欲しい。子どもは学校でお便りをもらったりしていることもある。直接は話をしていないし、すぐに子どもたちに直接説明する予定はない。子どもたちの年齢、発達段階に応じてどう説明するかだが、学校で子どもたちを把握しており、学校にお任せするのが良いと思う。
富士高校は中高一貫になるが、直接区内の学校とは関係ないのか。富士高校内に中学部を増築して、平成22年度に開設、と聞いている。学区は中野区内に限らない。中野区からも入るが、この案を変えるような影響はないだろうと思っている。
練馬区では、部活動が学校の特色となっている。先生の異動により部活動ができなくなってしまうことも多いので考えて欲しい。学校の特色は、部活だけではなく、学校全体の取り組みを見てもらいたい。部活の活性化については教育委員会でも検討していきたい
学校と併設で保育所や高齢者施設を作れば、中野区に住みたいという人が多くなると思う。箱モノを作るなら、区民の希望するものを作って欲しい。区では、学童クラブや遊び場機能を学校の中に盛り込むことなども検討している。学校を核に地域の連携が生まれることも期待されているので、しっかりと対応していきたい。
10か年計画で、学童クラブを学校の中に入れるということが出ている。統合を進め、18クラスになったとき、その施設に本当に学童クラブは入れるのか。学校の校舎の配置は、現状でもかなり厳しいものがある。全部一律に入れるのは難しい。条件としてできるところで、どんな形で入れるのか、管理運営や時期、手順をどうするか協議している。全部一斉は無理だと思っている。
学校がなくなると避難場所が残るのかが心配だ。学校以外の施設については、区の10か年計画で明らかになる。避難所は区全体の中で再整理する。
計画を出した区の職員は異動せずに実施まで責任を持ってやって欲しい。区の職員なので人事異動もあるが、組織として記録などを取り、しっかり報告し引き継いでいく。

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