平成16年度決算

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更新日:2023年8月3日

 平成16年度決算では、厳しい財政状況の中、財政健全化を最優先課題として財政運営に取り組みました。また、事業部制を導入し、各部が予算や定数などの経営資源を効果的に活用して、部の目標を計画的に達成することとしました。予算執行にあたっては、最少の経費で最大限の効果が得られるように努めるとともに、歳入確保に最大限努力しました。

 区の財政規模は、一般会計の実質収支が29億円となり前年度(9億円)より増えました。しかし依然として、扶助費などの増加により義務的経費の割合が高く、また、将来の財政需要に備える基金も不十分な状況です。
 現在、区は10か年計画の策定に取り組んでいますが、今後とも身の丈にあった財政運営に心がけるとともに、更なる財政の健全化に取り組まなければならない状況にあります。

 金額は、表示単位未満で四捨五入しています。このため、収入率、執行率、構成比の数値は、表示されている数値から算出した値とは一致しないことがあります。

各会計歳入歳出決算額

  • 一般会計
    歳入決算額 929億円、歳出決算額 900億円(歳入歳出差引額29億円)
  • 用地特別会計
    歳入決算額 10億円、歳出決算額 10億円(歳入歳出差引額0億円)
  • 国民健康保険事業特別会計
    歳入決算額 274億円、歳出決算額 271億円(歳入歳出差引額3億円)
  • 老人保健医療特別会計
    歳入決算額 245億円、歳出決算額 244億円(歳入歳出差引額1億円)
  • 介護保険特別会計
    歳入決算額 143億円、歳出決算額 141億円(歳入歳出差引額2億円)

平成16年度一般会計決算の歳入、歳出(目的別と性質別)

一般会計歳入
歳入歳入額(億円)構成比(%)説明
特別区税26729特別区民税、特別区たばこ税、軽自動車税の3税
特別区交付金28831特別区の区域で都が課税している税のうち、本来市町村税である固定資産税など3税の一定割合を各区の財政力に応じて配分しているもの
地方消費税交付金・利子割交付金等849国・都税の中から一定割合で交付されるもの
負担金、使用料及び手数料283保育料や、区営住宅、体育館などの使用料、住民票や印鑑証明などの発行や許認可に係る手数料
国・都支出金14416区が国・都に代わって行う仕事に対する交付金と区の自主的事業に対する補助金など
諸収入182各種貸付金の返還金、介護サービスに対する収入など
特別区債829一度に多額の費用がかかり、その年の収入だけでは負担が重いとき、都の許可を得て区が国や銀行などから借りるもの
その他181区有財産の貸付・売払の収入、寄付金、基金からの繰入金、前年度からの繰越金など
合計929100 

歳入グラフ
一般会計歳入

一般会計歳出(目的別)
歳出(目的別)歳出額
(億円)
構成比
(%)
説明
議会費81議会の活動、議会中継などに
総務費8710行政評価、区庁舎の運営、統計調査、区報発行、コンピューターの管理、防災対策や徴税事務などに
区民生活費9110地域センターなど地域の区民施設の運営、戸籍事務、商工業の振興、清掃事業やリサイクルの推進などに
子ども家庭費13114子育て支援、乳幼児健診、保育園運営、児童館・学童クラブや男女平等推進などに
保健福祉費29433保健所の仕事、区民健診、環境衛生、高齢者や障害のある方への援助や生活保護などに
都市整備費536まちづくり、道路・河川、生活道路の整備、公園の整備や建築確認、審査などに
教育費859小・中学校、幼稚園、生涯学習、スポーツ施設の運営、図書館などに
公債費12814区債の返済に
諸支出金233財政調整基金、減債基金の積立のために
予備費00 
合計900100 

歳出目的別グラフ
一般会計歳出(目的別)

一般会計歳出(性質別)
歳出(性質別)歳出額
(億円)
構成比
(%)
説明
人件費27230職員の給料や議員の報酬など
扶助費17119生活保護世帯の生活費や高齢者、障害者への助成費など
公債費12714区債を発行して借りたお金の返済金
投資的経費283福祉施設や学校等の大規模修繕など
物件費12914施設の運営委託や光熱水費、OA機器等の賃借料など
その他17320各種の補助金、貸付金や建物の修繕費
合計900100 

歳出性質別グラフ
一般会計歳出(性質別)

1万円の使いみち

歳出決算額900億円を目的別にし、1万円に換算するとこうなります。
高額順。その他を除く。

  • 保健福祉費 3,270円
    (保健所の仕事、区民健診、環境衛生、高齢者や障害のある方への援助や生活保護など)
  • 子ども家庭費 1,460円
    (子育て支援、乳幼児健診、保育園運営、児童館・学童クラブや男女平等推進など)
  • 公債費 1,420円
    (区債の返済)
  • 区民生活費 1,010円
    (地域センターなど地域の区民施設の運営、戸籍事務、商工業の振興、清掃事業やリサイクルの推進など)
  • 総務費 960円
    (行政評価、区庁舎の運営、統計調査、区報発行、コンピューターの管理、防災対策や徴税事務など)
  • 教育費 950円
    (小・中学校、生涯学習、スポーツ施設の運営、図書館など)
  • 都市整備費 590円
     (まちづくり、道路・河川、生活道路の整備、公園の整備や建築確認、審査など)
  • 議会費 80円
    (議会の活動、議会中継など)
  • その他 260円
    (財政調整基金、起債の償還のための積み立てなど)

平成16年度決算の特徴

  • 実質収支
     歳入、歳出の差し引きから翌年度に繰り越すべき財源を差し引いた実質収支は、29億円となり、平成15年度に比べ20億円増加しました。
  • 人件費
     職員の給与などの人件費は、計画的な人員削減などにより平成15年度に比べ17億円、5.9%減少しました。一般会計に占める人件費の割合も30.3%と、15年度に比べ4.2%の減となりました。
  • 公債費、起債残高
     起債の元利償還にあてる公債費は、平成7、8年度に借り入れた減税補てん債の借り換え等により70億円、123.1%増加しました。また、一般会計に占める公債費の割合は7.4%増となりました。一方、起債残高は540億円となり、15年度に比べ22億円減少しました。
  • 投資的経費
     土地の取得、施設の整備や改修などの投資的経費は、土地開発公社経営健全化による土地の買収がなかったことから21億円、43.2%減少しました。
  • 基金
     基金残高は、財政調整基金や減債基金への計画的な積立により、125億円で、平成15年度に比べ22億円増加しました。しかし、今後の財政需要への対応を考えるとこの程度では極めて不十分です。
  • 経常収支比率
     財政の弾力性を表す経常収支比率は、84.5%となり、平成15年度に比べ3.8ポイント減少しました。しかし適正とされる経常収支比率(70~80%)にはおよびませんでした。これまでより若干の改善傾向にあるのは、特別区交付金などの歳入増や、16年度の予算編成を14年度決算ベースで行うなど、歳出抑制の工夫をしたことによるもので、今後とも、財政運営の健全化に努めなければなりません。

平成16年度中野区土地開発公社の事業実績

  • 用地の取得
     平成16年度の用地の買取りは、面積548平方メートル、買取額は2億800万円で、すべて地域まちづくり事業に基づく地区施設道路用地の購入によるものです。
  • 用地の処分
     同16年度の用地の処分は、面積3,072平方メートル、処分額は16億2,000万円で、このほとんどは区の公社経営健全化計画に基づく中野区への売却によるものです。
  • 金融機関からの借入金残高
     同16年度末における金融機関からの借入金残高は78億5,200万円で、前年度と比べると12億4,700万円、14%の減、また、経営健全化計画策定時の同12年度末と比較すると96億8,600万円、55%の減となっています。同17年度も経営健全化計画に基づき、土地開発公社の金融機関からの借入金を償還し、経営の健全化を図っていきます。

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このページは企画部 財政課が担当しています。

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