○中野区移動営業(引車)の営業許可等取扱要綱

2021年6月1日

要綱第112号

中野区移動営業(引車)の営業許可等取扱要綱(2000年中野区要綱第118号)の全部を改正する。

(目的)

第1条 この要綱は、移動営業(引車)による営業について、食品衛生法施行条例(平成12年東京都条例第40号。以下「条例」という。)第3条ただし書の規定により施設の基準及び営業許可の取扱い等を定めることにより、当該営業による食品の危害発生の防止を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 移動営業(引車) 引車に必要な設備を搭載し、人力により随時移動しながら、食品を調理し、これを客に飲食させる営業をいう。

(2) 仕込み 食品を移動営業(引車)における簡単な調理により提供することができる状態又は形状に加工することをいう。

(3) 仕込場所 仕込みを行い、器具等の洗浄若しくは消毒をし、給水タンクに給水し、又は食品若しくは容器包装等を保管するための施設をいう。

(対象)

第3条 この要綱に規定する取扱いの対象となる者は、食品衛生法(昭和22年法律第233号。以下「法」という。)第55条に規定する営業を営もうとする者のうち、条例第3条ただし書の規定により東京都知事が衛生上支障がないと認めた移動営業(引車)を行うものとする。

(公衆衛生上必要な措置の基準)

第4条 移動営業(引車)の営業者(以下「営業者」という。)は、法第51条第2項の規定により、食品衛生法施行規則(昭和23年厚生省令第23号。以下「規則」という。)別表第17及び別表第18に規定する基準に従い、公衆衛生上必要な措置を定め、これを遵守しなければならない。

2 保健所長は、移動営業(引車)の特殊性を踏まえ、営業者に対して次に掲げる事項を留意するよう指導するものとする。

(1) 施設の補修及び水の補充に努めること。

(2) 食器具類は、常に清潔に保つこと。

(3) 営業場所で使用する食器類は、1回限りの使用とし、食器類の洗浄を行う場合は、営業場所で行わず、仕込場所で衛生的に行うこと。

(4) 客が使用した食器等の処理は、営業者の責任で適切に行うこと。

(5) 給水タンクは、常に飲用に適する水が供給されるよう、定期的に清掃し、清潔に保つこと。

(6) 営業場所では、小分け、盛り付け、加熱処理等の簡易な調理加工に限ることとし、仕込みは営業場所で行わず、仕込場所で行うこと。

(施設基準)

第5条 移動営業(引車)の施設の基準については、条例別表第2の規定により飲食店営業に適用される基準のとおりとする。ただし、次の各号に掲げる事項については、当該各号の定めるところによる。

(1) 条例別表第2中第1の2の規定、第1の3のハ及びにおける床面に係る規定、第1の3のイ、及びの規定並びに第1の4のトの規定は適用しない。

(2) 条例別表第2中第1の1の規定並びに第1の3のヘ、及びの規定にかかわらず、次に掲げるとおりとする。

 施設 屋根、側壁及び人力により移動できる機能を有し、清掃しやすく、全ての設備を収容することができるものであって、使用しない場合には、衛生的に保管できる構造の施設であること。

 給水設備 飲用に適する水の供給が行われる、蛇口のついた容量18リットル以上の有蓋の設備を設けること。

 手指の消毒 手指を消毒するため、消毒用の薬品を入れた設備を設けること。

 排水設備 排水を衛生的に処理する機能を有する設備を設けること。

 洗浄設備 食器具類を洗浄するのに便利な洗浄設備及び手洗設備を設けること。(洗浄設備及び手洗設備は兼ねる場合を含む。)

(取扱食品)

第6条 取扱食品は、次に掲げる食品(営業場所で調理をする場合は、工程の簡易なものかつ提供直前に加熱処理が行われるものに限る。)に限るものとし、1施設につき1品目の取扱いとする。ただし、生もの(さしみ、すし等をいう。)、米飯類及び生クリームを取り扱ってはならない。

(1) おでん(みそおでんを含む。)

(2) 焼き鳥

(3) 焼き貝

(4) いか焼き

(5) たこ焼き

(6) お好み焼き

(7) ラーメン

(8) 焼きそば

(9) 今川焼き(たい焼き、大判焼き及び黄金焼きを含む。)

(10) 焼き餅(しょう油、のり及びきな粉等を付けたものを含む。)

(営業許可等)

第7条 移動営業(引車)を行おうとする者は、中野区保健所長に許可の申請をし、その許可を受けなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、移動営業(引車)を行う場合において、やむを得ないと認められるときは、申請者の住所地を所管する都内の保健所長に許可の申請をし、その許可を受けることにより、中野区保健所長の許可を受けたものとみなす。

3 移動営業(引車)の営業許可の申請をしようとする者は、中野区食品衛生法施行細則(昭和50年中野区規則第8号)第3号様式により申請し、主たる営業場所及び取扱食品を記入しなければならない。

4 中野区保健所長は、第1項の許可を行うに当たり、営業施設の検査を行うものとする。

5 移動営業(引車)の営業許可の有効期間は、5年間とする。

6 営業者は、営業中常に営業許可書を必ず掲示し、又は携帯しなければならない。

(監視指導等)

第8条 中野区保健所長は、次に掲げる事項について監視、指導等を行うものとする。

(1) 前条第1項の許可をした場合においても、固定店舗又は食品営業自動車による営業に業種変更をすること。

(2) 食中毒等の事故を未然に防止するため、必要があると認めるときは、一斉検査(公衆衛生上必要な措置の基準及び施設の基準に基づく点検並びに取扱食品、従事者の健康状態及び食器具類の検査をいう。)を実施すること。

(3) 移動営業(引車)の場所、時間等について、関係法令に違反しないようにすること。

(4) 営業者及び客が近隣に迷惑な行為をしないようにすること。

(その他)

第9条 本要綱の具体的運用については、移動営業(引車)取扱要綱に関する質疑応答集(平成6年11月2日衛生食第538号東京都衛生局生活環境部食品保健課長通知)によるものとする。

この要綱は、2021年6月1日から施行する。

中野区移動営業(引車)の営業許可等取扱要綱

令和3年6月1日 要綱第112号

(令和3年6月1日施行)