中野区立学校医療的ケア支援事業実施要綱

2023年10月16日

教育委員会要綱第27号

(目的)

第1条 この要綱は、中野区立の幼稚園、小学校及び中学校(以下「学校」という。)において、日常的に医療的ケアを必要とする児童生徒に対し、看護師による医療的ケアを行う中野区立学校医療的ケア支援事業(以下「医療的ケア支援事業」という。)の実施に関し必要な事項を定め、もって当該児童生徒の自立の促進、健康の維持増進及び安全な学習環境の整備を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この要綱において「医療的ケア」とは、医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律(令和3年法律第81号)第2条第1項に規定する医療的ケアで次に掲げるものをいう。

(1) くう内、鼻腔内又は気管カニューレ内部の喀痰かくたん吸引及び排痰介助としての定時薬液の吸入

(2) 気管切開の管理

(3) 経管栄養(経鼻胃管、胃ろう、経鼻腸管又は腸瘻によるものに限る。)

(4) 皮下注射(インスリン注射に限る。)

(5) 血糖測定

(6) 導尿

(7) 前各号に掲げるもののほか、中野区教育委員会(以下「教育委員会」という。)が必要と認める医療行為

(実施校)

第3条 医療的ケア支援事業を実施する学校(以下「実施校」という。)は、教育委員会が別に定めるものとする。

(対象者)

第4条 医療的ケア支援事業の対象者は、次に掲げる要件を全て満たす者とする。

(1) 学校に通園又は通学(以下「通学等」という。)をしている児童生徒であること。

(2) 日常的に医療的ケアを必要とする児童生徒であること。

(3) 学校に通学等をし、又は通学等を予定している児童生徒等(以下「児童生徒等」という。)の保護者から医療的ケア支援事業の利用申請があり、教育委員会が当該事業の実施を決定した者であること。

(実施者)

第5条 医療的ケア支援事業を利用する児童生徒(以下「利用児童生徒」という。)に対する医療的ケアは、実施校に派遣される看護師その他の別に定める看護師が行うものとする。

(利用申請)

第6条 医療的ケア支援事業の利用を希望する児童生徒等の保護者は、医療的ケア申請書(第1号様式)に主治医意見書(第2号様式)その他教育委員会が必要と認める書類を添えて、教育委員会に申請しなければならない。

(面談)

第7条 教育委員会は、前条の保護者に対し面談を実施する。

2 教育委員会は、前条の児童生徒等に対し、教育委員会が指定する医師による健診を実施する。ただし、当該児童生徒等が就園時健康診断又は就学時健康診断を受診している場合は、この限りでない。

(利用決定)

第8条 教育委員会は、第6条の規定による申請を受けたときは、当該申請に係る医療的ケア支援事業の実施の可否について次条の医療的ケア児支援検討委員会においてその委員の意見を聴取する。

2 教育委員会は、前項の規定により聴取した意見を踏まえ、医療的ケア支援事業の実施の可否を決定する。

3 教育委員会は、前項の規定により医療的ケア支援事業の実施の可否を決定したときは、医療的ケア実施決定通知書(第3号様式)により当該申請をした保護者に通知する。

(医療的ケア児支援検討委員会)

第9条 教育委員会は、医療的ケア支援事業の実施の可否についての意見を聴取し、前条第2項に規定する決定に係る検討に資するため、医療的ケア児支援検討委員会(以下「検討委員会」という。)を置く。

2 検討委員会は、教育委員会事務局学務課長が主宰し、次に掲げる者をもって構成する。

(1) 教育委員会事務局次長

(2) 教育委員会事務局学務課長

(3) 教育委員会事務局指導室長

(4) 子ども教育部育成活動推進課長

(5) 健康福祉部障害福祉サービス担当課長

(6) 利用を希望する児童生徒が在籍する実施校の園長又は校長

(7) 教育委員会事務局学務課特別支援教育係長

(8) 子ども教育部保育園・幼稚園課運営支援係の職員である看護師

(9) 教育委員会が指定する医師

(10) 中野区すこやか福祉センターの職員である保健師で当該児童を担当すべきもの

(11) 前各号に掲げる者のほか、教育委員会事務局学務課長が必要と認める者

3 委員会は、教育委員会事務局学務課長が招集し、その会議を主宰する。

(実施決定後の手続)

第10条 第8条第3項の規定により実施決定を受けた児童生徒等の保護者は、教育委員会が別に定める期日までに、同意書(第4号様式)及び主治医指示書(第5号様式)を教育委員会に提出しなければならない。

2 実施校は、前項の規定により同意書の提出があったときは、当該児童生徒等に係る医療的ケアの実施計画書等を作成するものとする。

(医療的ケア支援事業の終了)

第11条 利用児童生徒の保護者は、医療的ケア支援事業の利用を終了しようとするときは、医療的ケア申請書に教育委員会が必要と認める書類を添えて、教育委員会に提出しなければならない。

(医療的ケアの実施状況及び内容変更の報告等)

第12条 利用児童生徒の保護者は、毎年度、教育委員会が指定する期日までに、主治医意見書、主治医指示書、同意書その他教育委員会が必要と認める書類を教育委員会に提出しなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、利用児童生徒の保護者は、当該利用児童生徒に必要な医療的ケアの内容に変更が生じたときは、主治医意見書、主治医指示書、同意書その他教育委員会が必要と認める書類を教育委員会に提出しなければならない。

3 教育委員会は、前2項の規定により書類が提出されたときは、検討委員会の意見聴取を経て、当該利用児童生徒の医療的ケア支援事業の実施の可否について決定する。

4 教育委員会は、前項の規定により医療的ケア支援事業の実施をしない決定をしたときは、当該利用児童生徒に対する医療的ケア支援事業の実施を終了する。

(情報の共有)

第13条 教育委員会事務局学務課長並びに実施校の園長及び校長は、利用児童生徒に係る医療的ケアの実施の状況等に係る情報を共有するとともに、その情報をそれぞれその所属職員に周知するものとする。

(様式の定め)

第14条 第1号様式から第5号様式までの様式は、別に定める。

(補則)

第15条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、別に定める。

この要綱は、2023年10月16日から施行する。

中野区立学校医療的ケア支援事業実施要綱

令和5年10月16日 教育委員会要綱第27号

(令和5年10月16日施行)