中野区重度障害者等就労支援特別事業実施要綱
2023年2月15日
要綱第89号
(趣旨)
第1条 この要綱は、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号。以下「法」という。)第77条に規定する地域生活支援事業として実施する重度障害者等就労支援特別事業に関し必要な事項を定めるものとする。
(1) 重度障害者等 法第5条第3項に規定する重度訪問介護(以下「重度訪問介護」という。)、同条第4項に規定する同行援護(以下「同行援護」という。)又は同条第5項に規定する行動援護(以下「行動援護」という。)に関し法第29条第1項又は法第30条第1項に規定する支給に係る決定を中野区から受けている者をいう。
(2) 通勤支援 報酬告示(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第523号)をいう。以下同じ。)別表第2の1に定める通勤、営業活動等の経済活動に係る外出の支援をいう。
(3) 職場等における支援 喀痰吸引、姿勢の調整、安全確保のための見守りその他の支援で、障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和35年法律第123号)第49条第1項第2号から第7号までの助成金の支給の対象となる事業主(以下「民間企業」という。)に雇用される重度障害者等に対する当該雇用の継続に必要なもの又は自営業者等(民間企業に雇用されている者、国又は地方公共団体の公務に関し雇用等をされている者その他これらに準ずると認められる者以外の者をいう。以下同じ。)に対するその営む事業等に従事するに当たり必要なものをいう。
(4) 就労支援 通勤支援又は職場等における支援をいう。
(給付の対象者)
第4条 前条に規定する支給(以下「給付」という。)の対象者(以下「対象者」という。)は、重度障害者等で次に掲げる全ての要件を満たすものとする。
(1) 次のいずれかの者であること。
ア 民間企業に雇用されている者のうち、法第5条第14項に規定する就労継続支援に関し法第29条第1項又は法第30条第1項に規定する支給に係る決定を受けていない者で、次のいずれかの者であること。
(ア) 1週間の所定労働時間が10時間以上の者
(イ) 1週間の所定労働時間が10時間に満たない者でその者に係る支援計画書(第1号様式)により当該民間企業が当該所定労働時間を10時間以上に引き上げることが確認できるもの
イ 自営業者等で次に掲げる要件のいずれにも該当するもの
(ア) その営む事業等に従事する時間が1週間当たり10時間以上であること。
(イ) その営む事業等に従事することにより当該自営業者等の所得の向上が見込まれると中野区長(以下「区長」という。)が認めること。
(2) 重度訪問介護、同行援護又は行動援護を行う指定障害福祉サービス事業者との間で当該指定障害福祉サービス事業者から就労支援を受けることについて契約をしていること。
(3) 次に掲げる事項について、前号の契約において定めることその他の方法により指定障害福祉サービス事業者と合意をしていること。
ア 対象者が就労支援を受けようとするときは、あらかじめ、当該指定障害福祉サービス事業者に第10条第2項に規定する受給者証を提示すること。
ウ 指定障害福祉サービス事業者は、イの控除した額の支払を受けたときは、当該額に係る領収証を当該額を支払った者に対し交付しなければならないこと。
エ 就労支援の提供に当たる者に係る交通費の相当額について指定障害福祉サービス事業者が対象者から支払を受けるときは、当該交通費の相当額の支払に係る事項
2 自営業者等である対象者に係る給付の対象となる就労支援は、第10条第2項に規定する利用決定の日からその日の属する年度の末日までの期間に係る就労支援とする。
3 前2項の規定にかかわらず、職場等における支援の提供に当たる者が待機する時間が職場等における支援を提供する時間と比較して過大であると認められるときは、当該職場等における支援は、給付の対象とすることができない。
(1) 重度訪問介護 報酬告示別表第2の1イにより算定する単位数
(2) 同行援護 報酬告示別表第3の1により算定する単位数
(3) 行動援護 報酬告示別表第4の1により算定する単位数
(就労支援を受けることができる時間数)
第7条 給付の対象となる就労支援を受ける時間数は、対象者1人につき1月当たり200時間を限度として区長が決定する時間数とする。ただし、区長が特に必要があると認めるときは、この限りでない。
(就労支援を受けた者が負担する金額の管理等)
第8条 第4条第3号イの支払額の限度額の管理の方法等については、別に定める。
(申請)
第9条 給付を受けようとする対象者は、中野区重度障害者等就労支援特別事業利用申請書(第2号様式)に次に掲げる書類を添えて区長に申請しなければならない。
(1) 支援計画書
(2) 民間企業に雇用されていることを証する書類の写し(当該対象者が第4条第1号アに該当する者である場合に限る。)
(3) 当該民間企業がその負担において、可能な限り、当該対象者に対し支援を提供することが確認できる書類の写し(当該対象者が第4条第1号アに該当する者である場合に限り、当該民間企業が助成金の支給を受けている場合を除く。)
(4) 自営業者等であることを証する書類の写し(当該対象者が自営業者等である場合に限る。)
(給付の決定等)
第10条 区長は、前条の規定による申請を受けたときは、その内容を審査し、給付の可否を決定するものとする。
(受給者証の有効期限)
第11条 受給者証の有効期限は、利用決定の日からその日の属する年度の末日まで(利用決定を受けた者(以下「利用者」という。)が第4条第1号アに該当する者であるときは、利用決定の日の属する年度の末日又は当該民間企業との雇用関係が終了する日のいずれか早い日まで)とする。
(変更の届出等)
第12条 利用者は、次に掲げる事項に変更があったときは、速やかに区長に届け出るとともに、受給者証を提出しなければならない。
(1) 第4条第1号アに該当する者又は自営業者等の別
(2) 当該民間企業の業務に係る就業の場所又は自営業者等が営む事業等に従事する場所
2 利用者は、第7条の規定により区長が決定した時間数の変更を希望するときは、中野区重度障害者等就労支援特別事業利用申請書により区長に申請しなければならない。
(利用決定の取消し)
第13条 区長は、利用者が次の各号のいずれかに該当するときは、利用決定を取り消すものとする。
(1) 偽りその他不正な手段により利用決定を受けたとき。
(2) 対象者でなくなったとき。
(3) 前2号に掲げるもののほか、区長が不適当と認めるとき。
(4) 前条第1項の規定による届出をしたとき。
2 前項の規定により利用決定の取消しをした場合において、当該取消しに係る部分に関し、既に給付の支払がされているときは、区長は、期限を定めてその返還を命ずるものとする。この場合において、区長は、返還させる額に100分の40を乗じて得た額を支払わせることができる。
(請求)
第14条 利用者は、給付の支払の請求及び受領を第4条第2号の契約をしている指定障害福祉サービス事業者に委任することができる。
(1) 中野区重度障害者等就労支援特別事業請求書(第4号様式)
(2) 中野区重度障害者等就労支援特別事業明細書(第5号様式)
(3) 中野区重度障害者等就労支援特別事業サービス提供実績記録票(第6号様式)
(4) 中野区重度障害者等就労支援特別事業利用者負担上限額管理結果票(第7号様式。当該指定障害福祉サービス事業者が令第17条に規定する負担上限月額の管理を行う者である場合に限る。)
(2024要綱174・一部改正)
(報告等)
第15条 区長は、必要があると認めるときは、利用者又は指定障害福祉サービス事業者(指定障害福祉サービス事業者であった者を含む。)に対し、必要な報告をし、若しくは調査若しくは協議に応ずるよう求め、又は必要な指導をすることができる。
(2024要綱174・一部改正)
(補則)
第17条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、別に定める。
附則
この要綱は、2023年4月1日から施行する。
附則(2024年4月1日要綱第174号)
この要綱は、2024年4月1日から施行する。