中野区資産活用福祉資金貸付条例

平成3年3月20日

条例第9号

(目的)

第1条 この条例は、在宅福祉サービスを利用する高齢者又は障害者に対し、住宅及びその敷地を担保として、当該サービスの利用料、日常生活費等に充てるための福祉資金(以下「資金」という。)を貸し付けることにより、高齢者及び障害者の生活の安定を図ることを目的とする。

(貸付けの要件)

第2条 資金の貸付けを受けることができる者(以下「対象者」という。)は、65歳以上の者(60歳以上の者で区長が特に必要と認めるものを含む。)又は別表に定める障害者で、次の各号の要件を備えているものとする。

(1) 規則で定める在宅福祉サービス(以下「サービス」という。)の利用者であること。

(2) 中野区内に引き続き1年以上居住していること。

(3) 規則で定める基準を満たす住宅(対象者が現に居住するものに限る。以下同じ。)及びその敷地を資金借受けの担保として提供することができること。

(4) 世帯の収入及び世帯構成員の保有する資産(この条例の規定により担保に提供するものを除く。)の状況が、次条各号に掲げる経費を支払うためには十分でないと認められること。

(資金の使途)

第3条 資金は、対象者のために次に掲げる経費の支払を必要とする場合に貸し付けるものとする。

(1) サービスの利用料

(2) 日常生活諸費

(3) 医療費

(4) 住宅の改修費

(5) その他区長が適当と認める経費

(対象者の認定)

第4条 資金の貸付けを受けようとする者は、対象者であることの認定について、規則で定めるところにより、あらかじめ区長に申請しなければならない。

2 区長は、前項の規定により申請があったときは、第2条に規定する要件を審査し、認定の可否を決定する。

(契約の締結)

第5条 前条第2項の規定により認定を受けた者(以下「借受人」という。)は、規則で定めるところにより資金の貸付けに係る金銭消費貸借基本契約(根抵当権の設定に係る内容を含む。以下「基本契約」という。)を中野区との間で締結しなければならない。

2 前項の場合において、借受人以外の者が根抵当権を設定するときは、その者(以下「物上保証人」という。)を基本契約の締結者に加えなければならない。

(貸付けの申請及び決定)

第6条 借受人は、資金の貸付けを必要とするときは、そのつど規則で定めるところにより区長に申請しなければならない。

2 区長は、前項の規定により申請があったときは、資金を必要とする借受人の事情を審査し、規則で定める使途別の貸付限度額及び予算の範囲内において、貸付けの可否を決定する。

(貸付けの極度額)

第7条 資金の貸付けは、借受けの担保として提供される住宅及びその敷地(以下「担保物件」という。)について区長が決定する評価額に規則で定める割合を乗じて得た額(以下「極度額」という。)を超えない範囲で行う。

2 区長は、必要があると認めるときは、前項の評価額の見直しを行うものとする。

(貸付利率)

第8条 資金の貸付利率は、年3パーセントを限度として区長が別に定める。

(貸付期間)

第9条 資金の貸付けを受けることができる期間(以下「貸付期間」という。)は、基本契約を締結した日から3年を超えない範囲で規則で定める。ただし、区長は、必要があると認めるときは、これを延長することができる。

2 貸付期間は、前項の規定にかかわらず、次の各号の一に該当する事実が発生したときは、当該事実の発生した日をもって終了するものとする。

(1) 借受人が死亡したとき。

(2) 借受人が第2条に規定する要件を欠くに至ったとき。

(3) 資金の貸付額及び利息の合算額(以下「貸付元利金」という。)が極度額に達したとき。

(償還方法)

第10条 借受人は、貸付期間が満了し、又は終了したときは、その日から180日以内に、貸付元利金の全額を償還しなければならない。

2 借受人は、貸付元利金の全額をいつでも繰上償還することができる。

(償還猶予)

第11条 区長は、前条第1項の規定により貸付元利金を償還すべき借受人について特別の事情があると認めるときは、規則で定めるところによりその償還を猶予することができる。

(一時償還)

第12条 区長は、借受人(第3号については、物上保証人を含む。)次の各号の一に該当すると認めるときは、基本契約を解除し、借受人から貸付元利金の全額を直ちに償還させることができる。

(1) 偽りの申請その他不正の手段により貸付けを受けたとき。

(2) 資金を貸付けの目的以外に使用したとき。

(3) 第15条に規定する禁止行為に違反したとき。

(4) 前3号に掲げるもののほか、基本契約を継続しがたい事情が発生したとき。

(違約金)

第13条 区長は、借受人が貸付元利金を償還期限までに償還しなかったときは、その償還すべき金額に対し、年10.95パーセントの割合をもって、償還期限の翌日から償還当日までの日数により計算して得た違約金を徴収する。ただし、違約金の確定額に100円未満の端数があるときは、その端数金額を切り捨て、また違約金の確定額の全額が500円未満であるときは、これを徴収しない。

2 区長は、特別の理由があると認めるときは、前項に規定する違約金の全部又は一部を免除することができる。

(債務継承者)

第14条 第10条第1項第11条及び前条の規定は、借受人が死亡した場合において資金の貸付けに係る借受人の債務を相続する者(以下「債務継承者」という。)があるときは、債務継承者について適用する。

2 区長は、債務継承者が第2条に規定する要件を備えている場合は、第9条第2項の規定にかかわらず、規則で定めるところにより死亡した借受人が締結した基本契約に基づく権利義務を承継させることができる。

(譲渡等の禁止)

第15条 借受人又は物上保証人は、区長が特に必要と認める場合を除き、資金の貸付けを受ける権利又は担保物件を他に譲渡し、貸与し、又は担保に供してはならない。

(委任)

第16条 この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。

この条例は、平成3年7月1日から施行する。

(平成11年3月23日条例第18号)

1 この条例は、平成11年4月1日から施行する。

2 改正後の第8条の規定は、平成11年4月1日以後に貸し付けた資金の貸付利率及び同日前に貸し付けた資金の貸付利率(同日以後の貸付期間に係る貸付利率に限る。)について適用する。

(平成17年6月20日条例第27号)

1 この条例は、公布の日から施行し、改正後の第8条の規定は、平成17年4月1日から適用する。

2 改正後の第8条の規定は、平成17年4月1日以後に貸し付けた資金の貸付利率及び同日前に貸し付けた資金の貸付利率(同日以後の貸付期間に係る貸付利率に限る。)について適用する。

別表(第2条関係)

1 身体障害者であって、その障害の程度が身体障害者福祉法施行規則(昭和25年厚生省令第15号)別表第5号に掲げる1級から3級までの者

2 知的障害者であって、その障害の程度が重度である者

中野区資産活用福祉資金貸付条例

平成3年3月20日 条例第9号

(平成17年6月20日施行)