表紙 中野区バリアフリー基本構想、かっこ、改定素案 令和7年11月 目次 第1章、中野区バリアフリー基本構想の改定、1ページ 1の1、改定の背景・目的、1ページ 1の2、位置づけと計画期間、3ページ 第2章、バリアフリーに関する現状と課題、5ページ 2の1、中野区の人口等、5ページ 2の2、バリアフリーに関連する法令等の動向、8ページ 2の3、旧構想における特定事業の実施状況、11ページ 2の4、バリアフリーに関する区民意見、14ページ 第3章、バリアフリー化の方針(移動等円滑化促進方針)、17ページ 3の1、本構想で示すバリアフリー化の方針と施策、17ページ 3の2、区全体のバリアフリー化の基本方針、18ページ 3の3、移動等円滑化促進地区の選定、19ページ 3の4、移動等円滑化促進方針(分野別のバリアフリー化の方針)、36ページ 第4章、バリアフリー化の施策、42ページ 4の1、重点整備地区の選定、42ページ 4の2、特定事業の設定、51ページ 4の3、地区ごとの特定事業、60ページ 第5章、中野区バリアフリー基本構想の推進に向けた 今後の取組、83ページ 5の1、届出制度による計画の調整、83ページ 5の2、特定事業の推進と進捗管理、85ページ 5の3、中野区バリアフリー基本構想の評価・見直し、86ページ 資料編、87ページ 資料1、検討経緯、87ページ 資料2、中野区バリアフリー基本構想改定協議会委員名簿、88ページ 資料3、区民アンケート調査、90ページ 資料4、団体ヒアリング、100ページ 資料5、まち歩き点検、103ページ 資料6、用語解説、109ページ 用語の説明について 本構想の本文中で「*」印を右上に付した語句は、巻末の「用語解説」において説明をしています。テキスト版では省略しました。 「障害」の表記について 「障害」の表記については、「障害」のほか「障碍(いしへんのがい)」や「障がい(ひらがな)」等も使われていますが本構想では、「障害」が法律や制度等の名称において使われており、また、広く普及している現状を踏まえ、「障害」と表記します。 本構想に使用している地形図について 本構想に掲載している地図は、東京都知事の承認を受けて、東京都縮尺2,500分の1の地形図を使用して作成したものです。(承認番号:7都市基交測第130号) また、地図の背景の地形図は、東京都と株式会社ミッドマップ東京が著作権を有しています。(利用許諾番号:MMT利許第07号-114号) 1ページ 第1章 中野区バリアフリー基本構想の改定 1の1 改定の背景・目的 かっこ1、改定の背景 中野区では平成12年(2000年)に「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(以下「交通バリアフリー法」という)」の施行を受け、同法に基づく基本構想として、平成17年(2005年)8月に「中野区交通バリアフリー整備構想」(以下「整備構想」という)を策定しました。 平成18年(2006年)には、「交通バリアフリー法」と「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物*の建築の促進に関する法律(以下「ハートビル法」という)」を統合・拡充し、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(以下「バリアフリー法*」という)」が施行されました。中野区では平成27年(2015年)4月にバリアフリー法に基づく「中野区バリアフリー基本構想(以下「旧構想」)」を策定し、令和7年度(2025年度)を目標年次として区内のバリアフリー化に取り組んできました。 その間、バリアフリー法は、平成30年(2018年)及び令和2年(2020年)の法改正により、「移動等円滑化促進方針*」制度の創設や基本構想に記載する事業メニューの一つとして、「心のバリアフリー*」に関する事項(教育啓発特定事業)の追加などが行われました。これらの法改正を踏まえ、旧構想策定後の区民ニーズの変化や高齢化の進展など、社会状況の変化に対応した構想への改定が必要です。 図1の1 改定の背景 2ページ かっこ2、改定の目的 平成30年(2018年)のバリアフリー法*の改正では、区市町村が面的・一体的なバリアフリー化の方針である「移動等円滑化促進方針*」を定めることができる制度が創設されました。この方針に基づいて施設整備などを進めることで、より効果的なバリアフリー化が可能となります。 中野区では、引き続きバリアフリー化の取組を進めていくため、旧構想で位置づけた「重点整備地区*」内のバリアフリー化事業の評価や見直しを行うとともに、法改正により創設された「移動等円滑化促進方針」の策定並びに「移動等円滑化促進地区*」を位置づけ、これまでの「重点整備地区」以外にも誰もが利用しやすい道路・交通環境や公共施設の整備等の推進を目的に旧構想の改定を行います。 移動等円滑化促進方針とは 移動等円滑化促進方針は、面的・一体的なバリアフリー化の方針を区市町村が示すものです。バリアフリー化の方針に基づき、施設整備などを進めることで、地区内のバリアフリー化を推進することが可能です。また、不特定多数の区民、または、高齢者、障害者等が利用する施設(生活関連施設*)が集まり、移動等円滑化を促進することが必要である地区を移動等円滑化促進地区として指定します。 バリアフリー基本構想とは バリアフリー基本構想とは、バリアフリー化を重点的かつ一体的に推進する地区を「重点整備地区」に指定し、地区内の公共交通、建築物、道路等のバリアフリー化の施策を示すものです。バリアフリー基本構想で示された施策は「特定事業計画*」として事業者別に整理・作成され、事業者はその計画に基づく事業について、実施の義務が課されます。 図1の2 移動等円滑化促進地区と重点整備地区の配置関係のイメージ 3ページ 1の2 位置づけと計画期間 かっこ1、位置づけ 「中野区バリアフリー基本構想(以下「本構想」という)」は、バリアフリー法*及び国が定めた「移動等円滑化の促進に関する基本方針*」に基づき策定するものです。また、「中野区基本構想」及び「中野区基本計画」、「中野区都市計画マスタープラン」に即すとともに、「中野区ユニバーサルデザイン推進計画(第2次)」を始めとする関連計画等との整合に留意します。 図1の3 中野区バリアフリー基本構想の位置づけ かっこ2、計画期間 本構想の計画期間は、旧構想と同様の10年間とし、令和8年度(2026年度)から令和17年度(2035年度)までとします。   また、区全体に共通する基本的な施策の改定や法改正等を踏まえて本構想の調査、分析及び評価、見直しを行います。 図1の4 計画期間 4ページ かっこ3、ユニバーサルデザイン*とバリアフリー* 中野区では、全ての人が、それぞれの意欲や能力に応じて社会参加する「全員参加型社会」やまちの魅力向上による地域の活性化の実現に向け、「中野区ユニバーサルデザイン推進計画(第2次)」を令和6年(2024年)2月に策定し、ユニバーサルデザインの取組を進めています。 バリアフリー法*は、高齢者や障害者等が安全かつ快適に移動し、施設を利用できる環境の整備を目的としています。平成30年度(2018年度)の法改正により、バリアフリー法に基づく取組は、「社会的障壁の除去※1」及び「共生社会の実現※2」に資することが基本理念として新たに加えられ、ユニバーサルデザインとの関係についても明記されました。 ユニバーサルデザインとバリアフリーは、どちらも暮らしやすい社会の実現を目指す考え方です。バリアフリー法の目的に沿った取組を促進することが、より多くの人が安全で快適に暮らすことができる環境づくりにつながり、それがユニバーサルデザインの推進にもつながります。 図1の5 ユニバーサルデザインとバリアフリー ※1:社会的障壁の除去 日常生活または社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のものを除去すること ※2:共生社会の実現 障害の有無、年齢、性別、国籍などに関係なく、全ての人が互いに認め合い支え合いながら、安心して暮らせる社会をつくること 5ページ 第2章 バリアフリーに関する現状と課題 2の1 中野区の人口等 かっこ1、人口・世帯数 中野区の人口及び世帯数は、令和7年(2025年)1月1日現在で341,322人、217,716世帯です。 人口、世帯数ともに、令和3・4年(2021・2022年)に減少傾向にありましたが、令和5年(2023年)以降、再び増加傾向に転じています。 図2の1 人口と世帯数の推移 かっこ2、将来人口の推計 中野区基本計画の将来人口の推計では、老年人口は増加が続き、令和52年(2070年)には、総人口に対する割合が約30%に達する見込みです。 図2の2 将来人口の推計 6ページ かっこ3、障害者手帳所持者数 中野区の障害者手帳所持者は、令和5年度(2023年度)現在で身体障害者手帳が7,835人、愛の手帳(知的障害者)が1,650人、精神障害者保健福祉手帳が4,504人で、合計は13,989人です。障害者手帳所持者数は増加傾向にあります。 図2の3 障害者手帳所持者数の推移 かっこ4、要介護・要支援認定者数 中野区の令和5年度(2023年度)現在で要介護認定者数は、9,226人、要支援認定者数は4,781人であり、増加傾向にあります。 図2の4 要支援認定者数・要介護認定者数の推移 7ページ かっこ5、施設の配置状況 区内の鉄道は、東西方向に西武新宿線、東京メトロ東西線、JR中央・総武線、東京メトロ丸ノ内線が、南北方向には都営地下鉄大江戸線が通り、鉄道駅(旅客施設)圏域は区内の広範囲をカバーしています。 旅客施設以外の施設は、鉄道駅周辺以外にも区内各所に広く分散しています。 図2の5 施設の配置状況 8ページ 2の2 バリアフリーに関連する法令等の動向 かっこ1、バリアフリー法* 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を契機として、共生社会の実現*に向けた取組が加速し、バリアフリー法は平成30年(2018年)と令和2年(2020年)に改正されました。法改正では、市町村が地域の面的・一体的なバリアフリー化を進める「移動等円滑化促進方針*」の制度化や、公共交通事業者のソフト*対策の取組強化、心のバリアフリー*の推進などが図られました。 平成30年(2018年)の改正概要 まる1,理念規定/国及び国民の責務 ○理念規定を設け、「共生社会の実現」、「社会的障壁の除去*」を明確化 ○「心のバリアフリー」として、高齢者、障害者等に対する支援(鉄道利用者による声かけ等)を明記 まる2,公共交通事業者等によるハード*・ソフト一体的な取組の推進 ○駅員による介助や職員研修等のソフト対策のメニューを新たに提示 ○公共交通事業者等に対し、計画の作成、取組状況の報告及び公表を義務付ける まる3,バリアフリーのまちづくりに向けた地域における取組強化 ○市町村が、駅、道路、公共施設等の一体的・計画的なバリアフリー化を促進するためバリアフリーの方針を定める「移動等円滑化促進方針」を創設 まる4,更なる利用し易さ確保に向けた様々な施策の充実 ○公共交通機関に加え、道路、建築物等のバリアフリー情報の提供を努力義務化 ○バリアフリーの取組について、障害者等の参画の下、評価を行う会議を国が設置 令和2年(2020年)の改正概要 まる1,公共交通事業者など施設設置管理者におけるソフト対策の取組強化 ○公共交通事業者等に対して、ソフト基準の遵守を義務付け ○公共交通機関の乗継円滑化のため、移動等円滑化*の措置の協力に関する公共交通事業者等同士の協議への応諾義務を創設 まる2,国民に向けた広報啓発の取組推進 ○国・地方公共団体・国民・施設設置管理者の責務等として、「車両の優先席、車椅子用駐車施設、障害者用トイレ等の適正な利用の推進」を追加 ○バリアフリー基本構想*に記載する事業メニューの一つとして、「心のバリアフリー」に関する事項(教育啓発特定事業)を追加 まる3,バリアフリー基準適合義務の対象拡大 ○公立小中学校、バス等の旅客のための道路施設(旅客特定車両停留施設*)を追加 9ページ かっこ2、移動等円滑化*の促進に関する基本方針 高齢者や障害者など、移動に困難を抱える人々が安全・快適に移動できる社会の実現を目指し、バリアフリー法*第3条第1項に基づき国が定める公共交通機関や建築物、道路などのバリアフリー化を総合的かつ計画的に推進するための指針です。 基本方針での施設整備の方向性(概要) • 鉄道駅 (ホームドア*の整備、バリアフリールートの複数化の推進) • バス  (ノンステップバス*の導入の推進) • 建築物 (移動等円滑化基準*や条例等に基づくバリアフリー化の推進) • 公園 (園路及び広場のバリアフリー化の推進) • 道路 (移動等円滑化基準に基づく歩道等のバリアフリー化の推進) • 心のバリアフリー*(心のバリアフリーの理解促進) かっこ3、障害者差別解消法* 障害者差別解消法は、障害を理由とする不当な差別的取扱いの禁止と、合理的配慮*の提供を通じて、障害者の権利を守ることを目的とした法律です。令和6年(2024年)の改正では、民間事業者にも合理的配慮の提供が義務化され、障害のある人が社会のあらゆる場面で平等に参加できるようになり、共生社会の実現*が一層具体的に進められています。 かっこ4、ユニバーサルデザイン2020行動計画 ユニバーサルデザイン2020行動計画は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を契機に、障害の有無や年齢、性別にかかわらず、全ての人が安心して暮らせる「共生社会」の実現を目指して策定された政府の総合的な取組です。同計画の理念を踏まえ、バリアフリー法改正が行われました。 かっこ5、東京都福祉のまちづくり条例* 東京都福祉のまちづくり条例は、ユニバーサルデザイン*を基本理念とし、高齢者や障害者を含む全ての人が、安全・安心・快適に暮らし、訪れることができる都市環境の実現を目的とした条例です。 この条例では、国の「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)」に定められた移動等円滑化基準を踏まえ、東京都独自に施設区分ごとの整備基準を定め、建築物、道路、公園、公共交通施設などのバリアフリー化を推進しています。 10ページ かっこ6、持続可能な開発目標(SDGs*) 持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは、2015年(平成27年)9月の国連サミットで採択された、2030年(令和12年)までに達成すべき国際的な目標です。本構想に基づく、バリアフリーの取組により、誰もが利用しやすい道路・交通環境や公共施設の整備等を進め、歩きたくなるまちづくりを推進し、持続可能な開発目標の達成に貢献します。 本構想で貢献する持続可能な開発目標(SDGs) 9、産業と技術革新の基盤を作ろう 11、住み続けられるまちづくりを 17、パートナーシップで目標を達成しよう 11ページ 2の3 旧構想における特定事業の実施状況 かっこ1、旧構想で定める重点整備地区*と主な特定事業* 旧構想では、7地区を「重点整備地区」に指定し、施設等の具体的なバリアフリー化の取組となる「特定事業」を定め、地区内のバリアフリー化を進めてきました。 重点整備地区は、駅からの徒歩圏(駅から概ね500m圏内)にある生活関連施設と生活関連経路*を含む範囲でバリアフリー化の優先順位の高い地区を選定しています。 図2の6旧構想における重点整備地区 12ページ かっこ2、特定事業*の実施状況 7地区全体の特定事業は140事業であり、着手率は82.1%、完了率は57.9%です。 表2の1 地区別の進捗状況(2024(令和6)年度末時点) ※着手率=(完了+一部完了・着手済+継続実施)÷事業数(140)×100 ※完了率=(完了+継続実施)÷事業数(140)×100 ※括弧( )内の数字は、内数で「機会を捉えて実施する特定事業」の数 地区、新中野 事業数 令和7年度まで、15 機会を捉えて、5 進捗状況 完了、7、かっこ2 一部完了・着手済、6、かっこ1 継続実施、5 未実施、2、かっこ2 進捗率 着手率、90% 完了率、60% 地区、中野 事業数 令和7年度まで、19 機会を捉えて、4 進捗状況 完了、7,かっこ1 一部完了・着手済、11、かっこ3 継続実施、5 未実施、0 進捗率 着手率、100% 完了率、52.2% 地区、東中野・落合 事業数 令和7年度まで、15 機会を捉えて、4 進捗状況 完了、9、かっこ2 一部完了・着手済、6、かっこ3 継続実施、5 未実施、4、かっこ4 進捗率 着手率、83.3% 完了率、58.3% 地区、新井薬師前 事業数 令和7年度まで、13 機会を捉えて、5 進捗状況 完了、5、かっこ1 一部完了・着手済、3、かっこ1 継続実施、5 未実施、5、かっこ3 進捗率 着手率、72.2% 完了率、55.6% 地区、沼袋 事業数 令和7年度まで、14 機会を捉えて、9 進捗状況 完了、7、かっこ3 一部完了・着手済、5、かっこ3 継続実施、5 未実施、6、かっこ3 進捗率 着手率、78.2% 完了率、52.2% 地区、野方 事業数 令和7年度まで、9 機会を捉えて、2 進捗状況 完了、3,かっこ1 一部完了・着手済、2、かっこ1 継続実施、5 未実施、1 進捗率 着手率、90.0% 完了率、72.7% 地区、鷺ノ宮 事業数 令和7年度まで、15 機会を捉えて、6 進捗状況 完了、8 一部完了・着手済、1、かっこ1 継続実施、5 未実施、7、かっこ5 進捗率 着手率、66.7% 完了率、61.9% 合計 事業数 令和7年度まで、100 機会を捉えて、40 進捗状況 完了、46、かっこ10 一部完了・着手済、34、かっこ13 継続実施、35 未実施、25、かっこ17 進捗率 着手率、82.1% 完了率、57.9% 公共交通特定事業では、内方線付き点状ブロック*の設置やエレベーターの整備が進みました。道路特定事業では、歩道のセミフラット化による段差の解消や視覚障害者誘導用ブロックの設置、都市公園特定事業では、多機能トイレ*の設置や出入口の幅員確保など、各分野においてバリアフリー化を進めてきました。 一方で、大規模改装時や都市計画事業の実施に併せた事業、現場の状況により整備が困難な事業は、未実施となりました。未実施の特定事業については、見直しを行い、バリアフリー化のさらなる推進に向けて取り組みます。 13ページ ひょう2の2 主な特定事業*の内容 対象施設、名称、事業の内容(例) 旅客施設(駅)、バス車両 公共交通特定事業 ・旅客施設におけるエレベーター、視覚障害者誘導用ブロック*、多機能トイレ*等の整備、ホーム上からの転落防止対策等 ・乗合バスについて低床型車両の導入等 道路 道路特定事業 ・歩道の段差・勾配の改善、歩道の平坦性の確保、視覚障害者誘導用ブロックの設置等 都市公園 都市公園特定事業 ・園路の幅員の確保、傾斜路の設置、多機能トイレの設置車いす使用者用駐車施設の整備等 建築物 建築物特定事業 ・特定の建築物における、出入口・廊下等の幅員の確保、傾斜路の設置、階段の手すりの設置、車いす使用者用トイレの設置、車いす使用者用駐車施設の整備等 交通安全施設 交通安全特定事業 ・音響機能、歩行者用青時間延長機能または経過時間表示機能を付加した信号機の整備 ・エスコートゾーン*の設置 ・道路標識・道路標示の高輝度化 ・違法駐車行為の防止のための取締りの強化、広報・啓発活動の実施等 14ページ 2の4 バリアフリーに関する区民意見 区内のバリアフリー化の課題を把握するため、区民を対象としたアンケート調査と、関係団体へのヒアリングを実施しました。 ここでは、これらの調査を通じて寄せられたバリアフリー化に関する区民意見の要旨とともに、これに対する必要な取組を示します。 かっこ1、鉄道駅 鉄道駅では、移動手段や安全性、支援体制に課題があります。エレベーターやエスカレーターが未整備の駅では、高齢者や障害者、子育て世帯の移動が困難です。 ホームドア*がない駅では転落の危険があり、安全面でも不安が残ります。駅員が少ない駅や無人改札では、支援を必要とする利用者がすぐに対応を受けられず、困難に直面する場面もあります。 また、案内表示や音声案内の不足、視覚障害者誘導用ブロック*の配置など、視覚・聴覚障害者への配慮が不十分であるとの指摘もありました。 意見に対する必要な取組 • 駅やホームへ移動するためのエレベーター、エスカレーターの整備 • ホームドアなど安全に車両を乗降できる設備の整備 • 駅員が少ない、いない駅の改善や支援を必要とする人への対応 • 視覚障害者誘導ブロックの適切な設置や音声案内機器の整備 かっこ2、路線バス バス利用には、乗降時の段差や情報提供、支援体制に課題があります。 段差により高齢者や障害者が乗降に不便を感じるほか、バス停や車内の案内表示がわかりにくく、運行情報も得にくい状況があることや、乗務員のバリアフリー対応が不十分な場合もあり、障害への理解と対応力の向上が求められています。 加えて、乗り継ぎや施設へのアクセスが不便な地域もあるため、路線バスネットワークの維持・拡充が求められています。 意見に対する必要な取組 • ノンステップバス*などバリアフリー化された車両の導入 • バスの運行状況などの情報提供 • 支援を必要とする人への周囲の配慮、理解促進 • 路線バスネットワークの拡充 15ページ かっこ3、道路 道路のバリアフリー化に関しては、歩道の幅が狭く通行しづらいことや、段差や凸凹によって歩行が困難な場面があることが課題とされています。 また、視覚障害者誘導用ブロック*の設置が少ないことや道路上の不法占用物や放置自転車によって通行が妨げられるなど、歩行者の安全性や利便性に配慮した整備や管理が求められています。 意見に対する必要な取組 • 歩道の改善(幅員の確保、傾斜、段差の改善等) • 視覚障害者誘導用ブロックの設置 • 無電柱化の推進、道路上の自転車、看板などの不法占用物の撤去 • 自転車利用者のマナー向上 かっこ4、公園 公園においては、出入口やトイレのバリアフリー化を求める声があります。 出入口の通路幅の確保やスロープの整備、バリアフリートイレ*の整備など、障害者や高齢者をはじめ、誰もが安心して利用できる環境づくりが求められています。 意見に対する必要な取組 • 誰もが快適に利用できるトイレの整備 • 出入口や園路における通路幅、段差の改善、スロープの確保 かっこ5、建築物 建築物では、公園と同様に、出入口やトイレのバリアフリー化に加え、エレベーターやエスカレーターの整備、案内サインの視認性や分かりやすさの向上などが必要とされています。高齢者や障害者が安心して施設を利用できる環境の実現に向けて、各施設の状況に応じた対応が求められています。 意見に対する必要な取組 • 誰もが円滑に利用、移動できるトイレや出入口の整備、改善 • 施設内を移動するためのエレベーター、エスカレーターの整備、改善 • 障害者に配慮した受付や窓口対応、コミュニケーションツール*の準備 • 誰もがわかりやすい施設の案内表示や音声案内の整備 16ページ かっこ6、心のバリアフリー* 区民の心のバリアフリーに関する認知は、十分とは言えない状況です。 乗り物での席の譲り合いや乳幼児連れへの理解など、日常生活の中で求められる思いやりや配慮が行き届いていない場面があることや、支援や手助けの意思があっても、障害等に対する適切な対応方法を知らないことが原因で、結果的に配慮が行き届かないケースもあるとの意見がありました。 こうした状況を踏まえ、障害への理解を深めるためには、区民や職員の意識向上と、継続的な啓発の取組が求められます。 意見に対する必要な取組 • 障害や多様性に対する理解を促進するための啓発活動の充実 • 障害のある方への適切な対応や手助けの方法の普及 • 公共施設や交通機関などの利用におけるマナー向上と周囲への配慮の促進 17ページ 第3章 バリアフリー化の方針(移動等円滑化促進方針) 3の1、本構想で示すバリアフリー化の方針と施策 本構想では、法改正により創設された「移動等円滑化促進方針*」制度を追加し、以下のとおりバリアフリー*化の方針と施策を作成しています。 図3の1 本構想で示すバリアフリー化の方針と施策 18ページ 3の2 区全体のバリアフリー化の基本方針 バリアフリー*に関する現状と課題を踏まえ、バリアフリーやユニバーサルデザイン*の考え方に基づいた誰もが利用しやすい道路・交通環境や公共施設の整備等を進めていくため、中野区内のバリアフリー化の基本方針を以下に示します。 図3の2 区全体のバリアフリー化の基本方針 基本方針1、誰もが移動しやすく、利用しやすいまちの実現 高齢者や障害者をはじめ、すべての人が安全・快適に移動でき、公共施設や交通機関を円滑に利用できる都市環境の整備を目指します。 基本方針2、ハード整備を支えるソフト面での取り組みの推進 施設整備だけでなく、利用者の視点に立った案内や支援、運用上の工夫を通じて、誰もが安心して施設を利用できる環境づくりを進めます。 基本方針3、心のバリアフリーの推進 高齢者や障害者への理解を促進し、誰もが互いに尊重し合い、支え合える地域社会の形成を目指します。 基本方針4、継続的なバリアフリーの取組の推進 バリアフリーの取組の進捗を適切に管理するとともに、段階的かつ継続的な見直しと改善を重ね、誰もが安心して暮らし、移動し、施設を利用できる環境の実現に向けて、持続可能な取り組みを計画的に推進します。 19ページ 3の3 移動等円滑化促進地区の選定 かっこ1、移動等円滑化促進地区* 中野区でバリアフリー*化を促進すべき地区として、「移動等円滑化促進地区」を選定します。移動等円滑化促進地区の要件は、バリアフリー法*で次のとおり定められています。 まる1、配置要件 生活関連施設※1(原則、3以上)があり、かつそれらの間の移動が通常徒歩で行われる地区 まる2、課題要件 生活関連施設及び生活関連経路※2についてバリアフリー化の促進が特に必要な地区 まる3、効果要件 バリアフリー化を促進することが、総合的な都市機能の増進を図る上で有効かつ適切な地区 ※1:生活関連施設 高齢者、障害者等が日常生活または社会生活において利用する旅客施設、公共・公益施設、福祉・医療施設、文化・教養施設、教育施設、スポーツ施設、商業施設、宿泊施設、子育て支援施設、公園等の施設のこと ※2:生活関連経路 生活関連施設相互間の経路(道路や通路など)のこと かっこ2、地区の設定 中野区では、鉄道駅や利用者の多い施設が区内全域に分散しており、区域の設定次第では、ほぼ全域が移動等円滑化促進地区の要件を満たす状況にありますが、効果要件を踏まえ、より高い効果が期待できる地区を選定することとし、多くの利用者が集中する鉄道駅を中心とした徒歩圏(概ね500m圏内)を移動等円滑化促進地区として選定します。 20ページ かっこ3、生活関連施設*の設定 中野区では、生活関連施設を下表に示す施設のうち、鉄道駅を中心に概ね半径500m内に立地する施設を、生活関連施設に設定します。 ひょう3の1 生活関連施設の候補施設 種別、施設内訳 旅客施設、鉄道駅 公共施設、区役所、地域事務所、警察署、税務署、都税事務所、法務局、年金事務所 文化・スポーツ施設、図書館、資料館、区民活動センター、区民ホール、勤労・商工関連施設、運動施設 保健・福祉施設 保健所、すこやか福祉センター、地域包括支援センター、高齢者会館、高齢者福祉センター、障害者支援施設 医療施設、病院 保育・教育施設、公立小中学校、特別支援学校、児童館、子育てひろば 金融機関、郵便局、都市銀行 商業施設、店舗面積500m2以上の店舗 公園、面積2,000m2以上の中規模公園 かっこ4、生活関連経路*の設定 生活関連経路は、生活関連施設相互間の経路となる道路、駅前広場、通路等であり、生活関連施設へのアクセス動線や地区内の回遊性などを考慮して設定することが必要となります。中野区においては、以下の考えで生活関連経路を設定します。 まる1、鉄道駅と生活関連施設を結ぶ動線を設定します。 まる2、生活関連施設間の移動に配慮した動線を設定します。 まる3、生活関連施設の出入口が生活関連経路と接道するように設定します。 かっこ5、区域の設定 移動等円滑化促進地区*の区域は、生活関連施設及び生活関連経路を含む範囲を設定し、総括図を図3の1に示すとともに、各地区を図3の2から図3の15に示します。 21ページ 図3の3 移動等円滑化促進地区* 総括図 22ページ 図3の4 移動等円滑化促進地区* 方南町地区 23ページ 図3の5 移動等円滑化促進地区* 中野富士見町地区 24ページ 図3の6 移動等円滑化促進地区* 中野新橋地区 25ページ 図3の7 移動等円滑化促進地区* 新中野地区 26ページ 図3の8 移動等円滑化促進地区* 中野坂上地区 27ページ 図3の9 移動等円滑化促進地区* 中野地区 28ページ 図3の10 移動等円滑化促進地区* 東中野・落合地区 29ページ 図3の11 移動等円滑化促進地区* 新井薬師前地区 30ページ 図3の12 移動等円滑化促進地区* 沼袋地区 31ページ 図3の13 移動等円滑化促進地区* 野方地区 32ページ 図3の14 移動等円滑化促進地区* 都立家政地区 33ページ 図3の15 移動等円滑化促進地区* 鷺ノ宮地区 34ページ 図3の16 移動等円滑化促進地区* 新江古田地区 35ページ 図3の17 移動等円滑化促進地区* 富士見台地区 36ページ 3の4、移動等円滑化促進方針(分野別のバリアフリー化の方針) 移動等円滑化促進方針*とは、移動等円滑化促進地区*で適用するバリアフリー*化の方針です。本方針については、「3-1 基本方針」を踏まえて、各施設管理者等が取組む分野別のバリアフリー化の方針を示します。なお、移動等円滑化促進地区外においても、各施設等の新設や改良を行う際は、本方針を準用するものとします。 かっこ1、鉄道駅 【安全・安心に利用しやすい駅の整備】 • 外部から駅のプラットホーム*まで誰もが円滑に移動できるバリアフリー化された経路を確保し、車両等へスムーズに乗降できるよう、連続性のある動線の整備を推進します。 • 階段での転倒防止対策やプラットホームでの転落防止対策など、誰もが安心、安全に利用できる施設、設備の整備、改善を行います。 ホームドア*が整備されたプラットホーム(東中野駅)の写真 【利用しやすい設備の整備】 • 誰もが利用できるように配慮したエレベーター、エスカレーター、トイレ、改札口、券売機等の設備を整備します。 【わかりやすい誘導案内設備の整備】 • 駅構内の案内は、情報の内容、表示の方法やデザイン、掲出の位置などを考慮し、誰にでもわかりやすいものとします。 • 鉄道駅の円滑な利用を支援するため、施設・設備の位置及び内容を知らせる視覚障害者誘導用ブロック*や音声案内設備などの設置に努めます。 トイレやベビー休憩室の案内表示(中野駅)の写真 視覚障害者誘導用ブロック*(落合駅)の写真 37ページ かっこ2、路線バス 【利用しやすい車両の導入・車内環境の整備】 • ノンステップバス*などバリアフリー*化された車両の導入やわかりやすく、見やすい車内行先表示機の設置など、誰もが利用しやすい車両の導入、車内環境の整備を促進します。 大画面の車内案内表示器(西武バス)の写真 【待合環境の確保・整備】 • バス停留所は、道路や駅前広場等の整備状況を踏まえて、屋根・ベンチの設置を検討することや、音声案内設備の設置に努めるなど、利用者に優しい待合環境確保・整備を促進します。 バス停留所(中野四季の森公園)の写真 かっこ3、道路 【誰もが利用しやすい道路・交通環境の整備】 • 歩道の改善(勾配・段差の改善、幅員の確保等)や適切な位置、材質の視覚障害者誘導用ブロック*の設置、駅前広場の整備など、誰もが安全で快適に通行できる歩行者空間の整備を推進します。 歩道の段差改善や視覚障害者誘導用ブロックの整備(新井天神通り)の写真 • 無電柱化の推進や自転車の違法駐輪、不法占用物の是正や指導により、通行の支障となる障害物を排除することで、歩行者に優しい通行環境を確保します。 • 路線バスネットワークの維持・拡充や区内を円滑に移動できる公共交通サービスに関する検討を進め、区民の快適な移動と回遊の確保を図ります。 • 案内標識は、見やすさ、わかりやすさに配慮して整備を行います。 38ページ 【適切な交通安全施設の整備】 • 道路を横断する視覚障害者の安全を確保するため、音響式信号機の設置や、横断歩道のエスコートゾーン*の設置を推進します。 • 路面標示や道路標識は、利用者が視認できるよう適切な状態で維持管理を行います。 • 違法駐車対策を行い、歩行者の安全な移動を確保します。 エスコートゾーン*、音響式信号機、一時停止(止まれ)の路面標示の写真 かっこ4公園 【安全で快適に利用できる公園の整備】 • 主な出入口及び園路は、平坦で滑りにくい舗装とすることや基準に合った通路幅、勾配、段差に改善をするなど、誰もが安全に利用できるように配慮した構造とします。 • 誰もが利用しやすいように配慮した施設(遊具、トイレ、ベンチ、水飲み等)を整備します。 出入口の通路幅を改善(丸山塚公園)の写真 バリアフリートイレ*(新井薬師公園)の写真 39ページ かっこ5、建築物 【ユニバーサルデザイン*に配慮した建築物の整備】 • 中野区区有施設のユニバーサルデザイン導入ガイドラインを参考に、誰もが利用しやすい区有施設を整備します。 • 東京都福祉のまちづくり条例*や中野区福祉のまちづくりのための環境整備要綱*に基づく届出の対象となる建築行為において、建築物のバリアフリー*化が図られるよう適切な審査を行います。 中野区区有施設のユニバーサルデザイン導入ガイドラインとは 中野区ユニバーサルデザイン推進条例*において、基本理念の「支障なく円滑に利用できる都市基盤・施設の整備の推進」を位置づけており、この基本理念の実現に向けて「中野区区有施設のユニバーサルデザイン導入ガイドライン」を策定しました。本ガイドラインで区有施設整備時のユニバーサルデザイン導入基準を示すことにより、区有施設のユニバーサルデザインに関する水準の向上を目指します。 40ページ かっこ6、心のバリアフリー* 【障害への理解促進・啓発活動】 • 障害の理解促進のため、区民向け講演会の開催や小・中学生へのリーフレット配布、障害者との交流事業の実施など、障害のある人について知り、理解する機会を設けます。 • 支援を必要とする方に対して、適切な対応を行えるよう、区職員や事業者に対して研修の充実を図ります。 【施設利用者のマナー向上】 • 誰もが施設を円滑に利用できるよう、支援を必要とする人への適切な配慮の促進や施設利用におけるマナー向上のための広報・啓発活動を推進します。 車椅子利用者への接遇訓練(京王電鉄バス株式会社)の写真 バリアフリートイレの適正利用ポスター(国土交通省)の写真 エスカレーター「歩かず立ち止まろう」キャンペーン(一般社団法人日本民営鉄道協会)の写真 41ページ かっこ7、その他(ソフト面) 【適切なコミュニケーション】 • 手話による意思疎通の他に、コミュニケーションツール*等を活用するなど、支援や介助を必要とする方と円滑な意思疎通を図り、施設の利用や移動をサポートします。 筆談*ボード、透明ディスプレイ*の写真 【自転車利用者へのマナー啓発】 • 放置自転車対策を強化するとともに、自転車利用に関するルールの周知とマナーの向上を図ります。 【情報の提供】 • 施設の整備に伴い交通環境が変わる際は、地域への説明をはじめ、ホームページや広報などを通じて、適切に情報を発信します。 • 誰もが円滑に施設を利用できるよう区のバリアフリーマップや鉄道、バス事業者のウェブサイト・アプリにて、施設の設備や車両のバリアフリー*化の状況などを提供します。 施設情報を提供しているバリアフリーマップ(なかのデータマップ)の写真 42ページ 第4章 バリアフリー化の施策 4の1、重点整備地区の選定 かっこ1、重点整備地区* 重点整備地区は、施設等のバリアフリー*化のための事業を重点的かつ一体的に推進すべき地区として区市町村が定める地区です。バリアフリー法*で定められている地区の要件は、次のとおりです。 まる1、配置要件 生活関連施設*(原則、3以上)があり、かつそれらの間の移動が通常徒歩で行われる地区 まる2、課題要件 生活関連施設及び生活関連経路*についてバリアフリー化の事業実施が特に必要な地区 まる3、効果要件 バリアフリー化の事業を重点的・一体的に実施することが、総合的な都市機能の増進を図る上で有効かつ適切な地区 かっこ2、重点整備地区の選定の流れ 中野区における、重点整備地区は、上記の要件を踏まえ、移動等円滑化促進地区*から、評価指標を設定し、バリアフリー化の事業実施が特に必要であり、バリアフリー化の事業を重点的・一体的に実施する地区を選定します。 また、旧構想における重点整備地区は、バリアフリー化の事業である特定事業*が完了していないことから引き続き、重点整備地区に位置づけます。 図4の1 重点整備地区の選定の流れ 駅を中心とした徒歩圏 矢印 生活関連施設の配置状況からバリアフリー化の促進が必要な地区の位置を選定 移動等円滑化促進地区 矢印 評価指標を設定し、バリアフリー化の事業の実施が特に必要であり、バリアフリー化を重点的・一体的に実施する地区の位置を選定 重点整備地区 43ページ かっこ3、重点整備地区*の選定の考え方 重点整備地区は、移動等円滑化促進地区*の課題要件、効果要件の検証を行い、の選定をします。 【課題要件の検証】 バリアフリー*化の事業実施が特に必要な地区を選定するため、区民アンケートの結果から区民評価による地区のバリアフリー化の必要性を検証し、重点整備地区の対象となる地区を選定します。 ひょう4の1 課題要件による選定の考え方 検証項目 区民評価による地区のバリアフリー化の必要性 考え方 区民意見にてバリアフリー化の必要性の高い地区を選定 指標 アンケート調査によるバリアフリー化の評価 【効果要件の検証】 バリアフリー化の事業を重点的・一体的に実施することが、総合的な都市機能の増進を図る上で有効かつ適切な地区を選定するため、基礎評価指標、まちづくり等の動向を検証し、重点整備地区の選定判定をします。 ひょう4の2 効果要件による選定の考え方 検証項目 地区内の人口、基礎評価指標 考え方 地区内の人口が多い地区を優先 指標 駅を中心とする500m圏内の夜間人口、高齢者数、乳幼児数 検証項目 駅の利用者数、基礎評価指標 考え方 駅利用者数の多い地区を優先 指標 駅の乗降人員 検証項目 バスの運行本数、基礎評価指標 考え方 各駅からのバス発車数が多い地区を優先 指標 各駅の最寄りのバス停留所を発車しているバス本数 検証項目 地区内の施設数、基礎評価指標 考え方 施設が多く立地している地区を優先 指標 駅を中心とする500m圏内の施設数 検証項目 まちづくり等の動向 考え方 まちづくりや基盤施設*整備との連携が見込める地区を優先 指標 まちづくり計画や基盤施設整備等の有無 44ページ 【課題要件の検証】区民評価による地区のバリアフリー化の必要性 区民アンケート調査において、バリアフリー*化に対する区民の評価として、駅及び駅周辺の道路について、「バリアフリー化は十分だと思いますか」という設問を設けその結果を点数化し、評価しました。 点数は、回答について「そう思う」を3点、「ややそう思う」を2点、「あまりそう思わない」を1点、「そう思わない」を0点とし、各地区の回答の平均値の合計から評価しました。その結果は、下表に示すとおりです。 ひょう4の3 区民アンケート調査結果を踏まえた評価結果 ※バリアフリー化の必要性のランク :合計について、A=2.00未満 B=2.00以上 C=2.50以上 D=3.00以上 ※点数が低いほど、バリアフリー化は不十分と評価されている地区であり、バリアフリー化の必要性は高いです。(バリアフリー化の必要性 高 A>B>C>D 低 ) 地区、アンケート結果による点数化、駅、駅周辺の道路、合計、バリアフリー化の必要性のランク 方南町、0.94、1.18、2.12、B 中野富士見町、2.08、1.41、3.49、D 中野新橋、1.91、1.42、3.33、D 新中野、1.17、1.47、2.64、C 中野坂上、1.48、1.78、3.26、D 中野、0.91、1.23、2.14、B 東中野、1.46、1.39、2.85、C 落合、1.08、1.58、2.66、C 新井薬師前、1.08、0.93、2.01、B 沼袋、1.31、1.05、2.36、B 野方、1.90、1.27、3.17、D 都立家政、1.57、1.25、2.82、C 鷺ノ宮、0.91、0.84、1.75、A 新江古田、1.71、1.67、3.38、D 富士見台、1.76、1.15、2.91、C 45ページ 【課題要件による検証結果】 旧構想における重点整備地区*を除き、区民評価による地区のバリアフリー*化の必要性が低いDの地区は、重点整備地区の選定対象外とします。 ひょう4の4 課題要件による検証結果 地区、旧構想における重点整備地区、バリアフリー化の必要性のランク、検証結果 方南町、なし、B、なし 中野富士見町、なし、D、選定対象外 中野新橋、なし、D、選定対象外 新中野、旧構想における重点整備地区、 C、既存の重点整備地区 中野坂上、なし、D、選定対象外 中野、旧構想における重点整備地区、B、既存の重点整備地区 東中野、旧構想における重点整備地区、C、既存の重点整備地区 落合、旧構想における重点整備地区、C、既存の重点整備地区 新井薬師前、旧構想における重点整備地区、B、既存の重点整備地区 沼袋、旧構想における重点整備地区、B、既存の重点整備地区 野方、旧構想における重点整備地区、D、既存の重点整備地区 都立家政、なし、C、なし 鷺ノ宮、旧構想における重点整備地区、A、既存の重点整備地区 新江古田、なし、D、選定対象外 富士見台、なし、C、なし 46ページ 【効果要件の検証】地区内の人口集積による評価 地区内の人口の評価は以下のとおりです。それぞれの項目で最大値を100として点数化し、それぞれの地区を評価しました。 ひょう4の5、地区内の人口集積による評価 地区、夜間人口、点数、高齢者数、点数、乳幼児数、点数、合計点数、地区内人口の評価 方南町、4549、20、904、21、182、27、68、D 中野富士見町、12878、58、2563、60、392、58、176、B 中野新橋、21330、96、3968、93、667、99、288、A 新中野、22278、100、4255、100、673、100、300、A 中野坂上、17604、79、3167、74、611、91、244、A 中野、13707、62、2486、58、477、71、191、B 東中野、17212、77、3006、71、651、97、245、A 落合、10048、45、1752、41、413、61、147、C 新井薬師前、15457、69、3135、74、511、76、219、B 沼袋、15352、69、3409、80、489、73、222、B 野方、16250、73、3434、81、489、73、227、A 都立家政、13925、63、2953、69、415、62、194、B 鷺ノ宮、14115、63、306、72、555、82、217、B 新江古田、7402、33、1692、40、303、45、118、C 富士見台、4964、22、1075、25、276、41、88、C 夜間人口、高齢者数、乳幼児数の出典:住民基本台帳(令和6年1月1日現在) ※点数:各項目の最大値を100として点数化 ※合計点数:3項目の点数の合計 ※地区内人口の評価:合計点数について、A=225以上 B=150以上 C=75以上 D=75未満 47ページ 【効果要件の検証】基礎評価指標による評価 地区内の人口の評価に、駅の利用者数、バスの運行本数、地区内の施設数の評価を加え、基礎評価指標を整理しました。 ひょう4の6 基礎評価指標による総合評価結果 地区、基礎評価指標の地区内人口評価、駅の利用者数、乗降客数、人日と評価、バスの運行本数、人日と評価、地区内の施設数と評価、総合点数、総合評価 方南町、D、38148、B、634、A、6、D、5、C 中野富士見町、B、18372、D、603、A、14、C、6、B 中野新橋、A、19605、D、21、D、9、D、3、C 新中野、A、32950、B、725、A、19、C、9、A 中野坂上、A、89611、A、389、C、23、B、9、A 中野、B、386657、A、2567、A、42、A、11、A 東中野、A、83531、A、14、D、16、C、7、B 落合、C、25129、C、100、D、16、C、3、C 新井薬師前、B、18903、D、690、A、8、D、5、C 沼袋、B、17330、D、110、D、9、D、2、D 野方、A、22400、C、830、A、17、C、8、B 都立家政、B、17185、D、30、D、7、D、2、D 鷺ノ宮、B、29582、C、500、B、23、B、7、B 新江古田、C、13968、D、381、C、13、C、3、C 富士見台、C、26662、C、53、D、6、D、2、D 駅の利用者数(乗降客数)の出典:各鉄道事業者ホームページ(令和6年度の駅別乗降人員)なお、JRは乗車人員を2倍し乗降人員とした バスの運行本数(運行本数)の出典:公共交通オープンデータより、各事業者のGTFSデータ(令和5年度) 地区内の施設数(施設数)の出典:「図3の2から図3の15」における生活関連施設*に基づく(よって駅を除く) ※駅の利用者数の評価:A=乗り換えのある乗降客数の多い駅、B=30,000以上 C=20,000以上 D=20,000未満 ※バスの運行本数の評価:A=600以上 B=400以上 C=200以上 D=200未満 ※地区内の施設数の評価:A=30以上 B=20以上 C=10以上 D=10未満(東中野と落合は図3の8における生活関連施設数) ※基礎評価指標における総合点数:各評価A=3 B=2 C=1 D=0とした合計点数 ※基礎評価指標における総合評価:総合点数9以上:A 6以上:B 3以上:C 3未満:D 48ページ 【効果要件の検証】基礎評価指標による評価 各地区における、まちづくり計画や基盤整備等の有無による評価は以下のとおりです。 ひょう4の7 まちづくり計画や基盤整備等の有無による評価結果 地区、まちづくり計画や基盤整備等の有無、評価 方南町、・補助62号線(方南通り)の整備、C 中野富士見町、・補助62号線(方南通り)の整備、C 中野新橋、なし、D 新中野、・補助第26号(中野通り)の交差点改良、C 中野坂上、なし、D 中野 ・中野駅西側南北通路・橋上駅舎等の整備 ・新北口駅前広場・南口駅前広場の整備 ・中野駅周辺まちづくり事業(市街地再開発事業4件、土地区画整理事業3件) ・補助74号線(早稲田通り)の整備 A 東中野、なし、D 落合、なし、D 新井薬師前 ・西武新宿線連続立体交差事業* ・区画街路第3号線(交通広場)の整備 ・補助第220号線の整備 A 沼袋 ・西武新宿線連続立体交差事業 ・区画街路第4号線(交通広場)の整備 ・区画街路第4号線(道路拡幅)の整備 A 野方、なし、D 都立家政、・補助227号線の整備、C 鷺ノ宮、・補助133号線(中杉通り)の整備、C 新江古田、なし、D 富士見台、なし、D ※評価: A=まちづくり計画や基盤整備が3事業以上ある B=まちづくり計画や基盤整備が2事業ある C=まちづくり計画や基盤整備が1事業ある D=まちづくり計画や基盤整備がない 49ページ 効果要件による検証結果 課題要件の検証にて選定の対象とした地区の効果要件の検証結果は以下のとおりです。 ひょう4の8 効果要件による検証結果 地区、基礎評価指標、まちづくり等の動向、検証結果 方南町、C、C、2 都立家政、D、C、1 富士見台、D、D、0 ※総合評価:基礎評価指標とまちづくり等の動向について、A=3点 B=2点 C=1点 D=0点とした場合の合計点 かっこ4、重点整備地区*の選定から最終判定 課題要件の検証により選定対象とした各地区における、効果要件の検証結果は、総合評価が6点満点中の半分以下でした。この結果を踏まえて、新たに重点整備地区に指定する地区は設けず、旧構想にて位置づけた以下に示す7地区を引き続き設定します(次ページ図を参照)。 重点整備地区 新中野地区、沼袋地区 中野地区、野方地区 東中野・落合地区、鷺ノ宮地区 新井薬師前地区 50ページ 図4-2 重点整備地区* 総括図 51ページ 4の2 特定事業の設定 かっこ1、特定事業とは 特定事業とは、バリアフリー法*で定める事業とその他の事業からなり、重点整備地区*における生活関連施設*や生活関連経路*等を対象に、各事業者が取り組むバリアフリー*化に関する事業です。 かっこ2、特定事業の設定までの流れ 移動等円滑化促進方針*を踏まえつつ、旧構想における特定事業の実施状況や、重点整備地区を対象に実施したまち歩き点検*の結果を加味し、特定事業の取組候補を選定しました。これらの候補事業のうち、対応可能な事業を特定事業として設定しました。 図4の3 特定事業の設定までの流れ 52ページ かっこ3、特定事業*の内容 重点整備地区*で実施する各分野別の特定事業の内容を以下のとおり示します。 公共交通特定事業(鉄道) 事業名、事業内容 施設の設備等の適切な維持管理、更新 ・視覚障害者の方が駅内を円滑に移動できるよう視覚障害者誘導用ブロックの破損等を確認し、必要に応じて補修する。 ・ホームを安心して移動できるようにホームドア*の開閉機構の点検やセンサーの動作確認を行う。 ・エレベーター・エスカレーターを利用して駅内を円滑に移動できるよう動作確認や清掃・故障時の対応を行う。 ・案内表示が見やすく、わかりやすい状態を維持するために汚れや破損・誤表示等を確認し、清掃、修繕を行う。 ・券売機が利用しやすい状態となるよう画面の視認性の確認や、音声案内の動作確認を行う。 ・トイレの清掃・衛生管理・設備の動作確認を行う。 ・その他、施設の設備等の適切な維持管理、更新を行う。 駅員を呼ぶ改札口のインターフォンの改良 ・聴覚障害者の方や言語によるコミュニケーションが難しい利用者が駅員と視覚的に意思疎通できるようにするためにインターフォンにカメラ・モニター機能を追加するなどの改良を行う。 音声案内設備の整備 ・駅員を呼ぶインターフォン等の駅内設備の位置を案内するために音声案内設備を整備する。 橋上駅舎の整備 (エレベーター、エスカレーター、バリアフリートイレ*等の新設) ・中野駅西側南北通路・橋上駅舎等事業による、橋上駅舎及び橋上駅舎整備に伴う、バリアフリー設備(エレベーター、エスカレーター、バリアフリートイレ等)を新設する。 ホームドアの整備 ・ホームからの転落防止のためのホームドアを整備する。 東口駅舎のバリアフリー*化の検討 ・JR東中野駅の東口駅舎のバリアフリー化について、鉄道事業者を始めとした関係者と実現に向けた方策について検討する。 連続立体交差事業*に伴う駅舎改良 ・西武新宿線連続立体交差事業(地下化工事)に伴う、駅舎の改良を行う。 連続立体交差事業に合わせたホームドアの整備 ・西武新宿線連続立体交差事業(地下化工事)に伴う、ホームドアの整備を行う。 識別または認知しやすい表示の整備 ・出入口やトイレ、エレベーターなどを案内するわかりやすい表示を整備する。 次ページに続く 53ページ 事業名、事業内容 駅務室に繋がる視覚障害者誘導用ブロックの設置 ・駅舎内の視覚障害者誘導用ブロック*を駅務室に繋がるように設置する。 ボラードの視認性改善 ・駅敷地内にある、ボラードに着色等を施し、視認性を向上する。 【コラム】カメラ・モニター付きインターフォン カメラ・モニター付きインターフォンは、利用者がオペレーターを呼び出し、必要な案内のほか、精算やきっぷの購入のサポートを行うとともに、移動のサポートをする係員等を呼び出すことができます。また、カメラによる乗車券類の確認機能、ICカード処理機能、筆談*や資料案内ができる双方向の画像表示機能等の搭載も可能であり、画面の耳マーク等を押下することにより聴覚に障害があることの意思表示が可能です。 出典:駅の無人化に伴う安全・円滑な駅利用に関するガイドライン、モニター・カメラ付インターフォン(阪急電鉄)の写真 公共交通特定事業(路線バス) 事業名、事業内容 バス車内設備や乗降設備の定期的な点検 ・車椅子利用者が安全に乗降できるように乗降用スロープの滑り止めの状態や破損を確認する。 ・車椅子利用者やベビーカー使用者が安心して乗車していられるよう に固定具のベルトの劣化・不具合を確認する。 ・誰もが安全に乗降し、乗車していられるよう手すりの設置状況や車内音声設備、行先表示機が適切に動作するよう確認する。 ・その他、バス車内設備や乗降設備の定期的な点検を行う。 ノンステップバス*の導入推進 ・車両更新や新規導入の際は、乗降口に段差のないノンステップバスの導入を進める。 バスの情報提供設備の改良 ・視認性の向上のために行先表示機の表示画面の大型化やLED化等を行う。 54ページ 道路特定事業* 事業名、事業内容 道路の適切な維持管理 ・視覚障害者の方が安心して移動できるよう視覚障害者誘導用ブロックの破損等を確認し、必要に応じて補修する。 ・路面や街渠ブロック等のひび割れや欠損を補修する。 ・区画線やカラー舗装の劣化状況を確認し、補修する。 ・その他、道路の適切な維持管理を行う。 歩道の有効幅員の確保 ・安心して通行できる歩行者空間を確保するため、歩道の有効幅員(原則2.0m以上、沿道の利用状況や道路の交通量等により整備困難な場合は、1.5m以上)を確保する。 視覚障害者誘導用ブロック*の設置 ・歩道の切り開き部での視覚障害者誘導用ブロックの設置やバス停、駅、生活関連施設*の出入口に繋がる経路等に視覚障害者誘導用ブロックを連続設置する。 歩道の段差・勾配の改善 ・歩道のセミフラット化工事や切り開き部の部分的な段差、勾配の改良等を実施する。 路側帯*のカラー舗装 ・生活関連経路*の路側帯をカラー化し、安全な歩行者空間を確保する。 中野駅西側南北通路の整備、西口広場の整備、新北口駅前広場の整備、南口駅前広場の拡張整備 ・中野駅周辺の都市計画道路事業、市街地再開発事業、土地区画整理事業等に併せた交通広場などの都市基盤整備を実施する。 交通広場の整備 ・新井薬師前駅及び沼袋駅に交通広場の整備を実施する。 駅周辺の歩行経路のバリアフリー*化の検討 ・JR東中野駅東口周辺の地形上の段差解消や駅を挟んだ南北のバリアフリー経路の確保に向けた検討を行う。 55ページ 【コラム】板橋型BFブロック 板橋区が福祉団体、コンクリートブロック製造会社と協議を重ね製品化した、車いす利用者、視覚障害者、ベビーカー利用者などに配慮したユニバーサルデザイン*の街渠ブロックです。 縁端高さ0cmとしており、車椅子、ベビーカー等のスムーズな通行が可能であり、すべり止めと杖や足裏による認識効果が大きく、視覚障害者(白杖使用者)が通過する際に白杖が必ず特殊ゴムピースにあたり、歩道と車道の境界を認識しやすいという特徴があります。 出典:板橋区ホームページ、道路などに関する計画・事業、バリアフリーブロックの写真 交通安全特定事業 事業名 事業内容 信号機のバリアフリー*化(音響式信号機*の改良) ・信号機を目の不自由な方が安全に横断できるように、歩行者用信号が青のタイミングで音響を鳴動させ、誘導を行う音響式信号機へ改良する。 横断歩道を利用する視覚障害者の安全性向上(必要に応じてエスコートゾーン*を整備) ・視覚障害者の誘導を行うため横断歩道であることを表示する線状または点状の突起(エスコートゾーン)を整備する。 道路標識及び道路標示の適切な補修(必要に応じて実施) ・道路標識及び道路標示の視認性・安全性・情報の正確性を維持するために、定期的な点検と計画的な更新・修繕を行う。 違法駐車の防止のための事業実施 ・横断歩道及びバス停留所付近の違法駐車の指導取締りを実施する。 ・歩道及び視覚障害者誘導用ブロック*上の自動二輪車等の違法駐車の指導取締りを実施する。 ・違法駐車行為の防止のための広報活動及び啓発活動を実施する。 56ページ 都市公園特定事業 事業名、事業内容 出入口やスロープ等の園路の適切な維持管理 ・出入口の通路やスロープのガタツキや凹凸等の損傷、劣化を確認し必要に応じて補修を行う。 ・園内の視覚障害者誘導用ブロック*の破損等を確認し、必要に応じて補修する。 ・その他、園内通路の適切な維持管理を行う。 トイレや案内板等の園内設備の点検、補修 ・トイレを誰もが利用できるように清掃・衛生管理・設備の動作確認を行う。 ・案内表示が見やすく、わかりやすい状態を維持するために汚れや破損・誤表示等を確認し、清掃、修繕を行う。 ・その他、園内設備の点検、補修を適宜行う。 誰もが利用しやすい公園への再整備 ・誰もが利用しやすいように配慮した施設(遊具、トイレ、ベンチ、水飲み等)を整備する。 ・主な出入口及び園路は、平坦で滑りにくい舗装とすることや基準に合った通路幅、勾配、段差に改善をする。 主要な出入り口の段差の改善及び有効幅の確保 ・車椅子利用者やベビーカー使用者が円滑に通行できるように主要な出入口の段差及び有効幅について、基準を満たすよう改善する。 バリアフリートイレ*の整備 ・車椅子使用者や高齢者、介助が必要な方に配慮した広さの確保や手すりの設置や、ベビーベッドの設置など、誰もが安心して利用できるよう配慮したバリアフリートイレを整備する。 建築物特定事業 事業名、事業内容 施設内の設備等の適切な維持管理 ・視覚障害者の方が円滑に歩行できるよう視覚障害者誘導用ブロックの破損等を確認し、必要に応じて補修する。 ・エレベーター・エスカレーターを利用して駅内を円滑に移動できるように動作確認や清掃・故障時の対応を行う。 ・案内表示が見やすく、わかりやすい状態を維持するために汚れや破損・誤表示等を確認し、清掃、修繕を行う。 ・トイレを誰もが利用できるように清掃・衛生管理・動作確認等を行う。 ・その他、施設内の設備等の適切な維持管理を行う。 施設内の移動に支障となる通路上の障害物の撤去 ・施設内の円滑な移動環境を確保するため、施設内の移動動線上にある障害物を撤去し、通行空間を維持する。 57ページ 事業名、事業内容 窓口や受付での筆談具*などのコミュニケーションツール*の準備 ・窓口や受付において、聴覚障害者や言語によるコミュニケーションが困難な方々との円滑な意思疎通を図るため、筆談具やコミュニケーションボードなどの支援ツールを常備し、誰もが安心して利用できる窓口や受付の体制を整える。 利便性向上に向けたトイレの改修 ・トイレの洋式化やオストメイト*設備の追加など、様々な利用者に配慮したトイレ環境を整備する。 トイレを始めとした利用しやすい施設への改修 ・利便性向上に向けたトイレの改修を始め、誰もが安心して利用できる快適な施設へ改修する。 識別または認知しやすい表示の整備 ・出入口やトイレ、エレベーター、駐車場、駐輪場などの設備や経路を案内するわかりやすい表示を整備する。 視認性の向上のための階段の段鼻の改修 ・階段の段鼻に視認性の良いすべり止めシール等を設置する。 主要な出入口を自動ドアへ改良 ・引き戸等となっている施設の主要な出入口を自動ドアに改良する。 教育啓発特定事業 事業名、事業内容 ヘルプカード*とヘルプマーク*の配布 ・障害福祉課や各すこやか福祉センター窓口等でヘルプカード及びヘルプマークを区民に配布する。 啓発用リーフレット等の配布 ・小中学校及び行政窓口等で障害の理解啓発に向けた啓発用リーフレット等を配布する。 障害理解と合理的配慮*等に関する研修の実施 ・多様な障害の特性や合理的配慮についての理解促進を目的とした区民や民間事業者向けの研修を実施する。さらに、中野区職員の意識の醸成を図るため、職員向け研修も実施する。 障害の理解促進・ふれあい交流事業の実施 ・障害のある人とない人との交流を目的とした交流事業を実施する。 手話言語理解促進事業の実施 ・令和2年4月に施行した「中野区手話言語条例*」及び「中野区障害者の多様な意思疎通の促進に関する条例」に基づき、手話が言語であることに対する理解を促進するための事業を実施する。 接遇研修の実施や「サービス介助士」の資格の取得促進 ・鉄道事業者による利用者が安心して公共交通を利用できるよう職員の接遇力と介助技術の向上を図る研修の実施や資格取得を推進する。 次ページに続く 58ページ 事業名、事業内容 利用者のマナー向上や高齢者、障害者等への配慮に関する啓発ポスターの掲示 ・駅構内に、ポスター等を掲出し、高齢者、障害者等が施設を円滑に利用するために必要となる適正な配慮についての啓発活動を行う。 案内サインの掲示や車内放送、ホームページでの周知による利用者へのマナー啓発や広報活動 ・高齢者の方や障害のある利用者等への優先利用に関する案内サインを掲示する。 ・車内放送にて優先席や車椅子スペースが適切に利用できるよう優先利用の周知を行う。 ・ウェブサイトにて利用者へのマナーの周知を行う。 車いす・ベビーカー利用者等への接遇研修教育の実施 ・車いすやベビーカーを利用される方をはじめ、様々な利用者に対して適切な対応ができるよう、接遇に関する研修や教育を実施する。 出典:中野区ヘルプカードリーフレット(おもて面)の写真 【コラム】なかの手話言語まつり  中野区では、手話が『言語』であることへの理解とその普及を目的に令和2年(2020年)4月に『中野区手話言語条例*』を施行しました。本条例に基づく取組として令和7年(2025年)3月に中野区聴覚障害者福祉協会主催の「手話言語まつり」を区が共催し、小学生親子を対象に、手話の理解促進と啓発を図りました。 59ページ その他の事業 事業名、事業内容 通行の支障となる道路上の不法占用物の撤去 ・違反屋外広告物や商店の商品のはみだし等、不法占用に対して、商店街や地域、警察署等の関係機関と連携し、指導・取締を推進する。 放置自転車の撤去や自転車マナー啓発活動の推進 ・自転車利用のルールの周知やマナー向上の啓発をするとともに、各駅周辺を中心に、放置自転車の指導・警告、撤去を実施する。 区有施設のバリアフリー*化情報の提供 ・中野区のバリアフリーマップによる区有施設等のバリアフリー設備等の情報提供を行う。また、情報の定期更新を実施するとともに、施設からの情報提供により随時更新する。 ホームページやアプリ等による駅や車両のバリアフリー化の情報提供、車両の運行情報の提供 ・駅のトイレ、エレベーター、エスカレーター、車両内の車椅子スペース 等、施設のバリアフリー化に関する情報や鉄道やバスの到着時間などリアルタイム運行情報をホームページやアプリで提供する。 支援や介助を必要とする方へ適切な配慮をした接遇の実施 ・聴覚障害者の方や言語によるコミュニケーションが難しい利用者への筆談具*の対応など、施設の利用者が支援や介助を必要とする際に、適切な配慮をした接遇を実施する。 かっこ4、特定事業の実施時期 特定事業の実施時期について、以下のとおりです。 前期 :令和12年度までの事業完了を目標に実施する事業 後期 :令和17年度までの事業完了を目標に実施する事業 継続実施 :継続的な取組 事業実施の検討 :現段階では実施時期が未確定であるが、事業実施の検討を行い、整備環境が整い次第、実施する事業 60ページ 4の3 地区ごとの特定事業 かっこ1、新中野地区 重点整備地区の図 61ページ まる1、公共交通特定事業 整備対象、事業主体、事業内容、実施予定時期 新中野駅、東京地下鉄株式会社 ・施設の設備等の適切な維持管理、更新、継続実施 ・駅員を呼ぶ改札口のインターフォンの改良、前期 ・音声案内設備の整備、前期 路線バス、関東バス株式会社、京王電鉄バス株式会社、東京都交通局 ・バス車内設備や乗降設備の定期的な点検、継続実施 ・ノンステップバス*の導入推進 、継続実施 ・バスの情報提供設備の改良、継続実施 まる2、道路特定事業 整備対象、事業主体、事業内容、実施予定時期 生活関連経路*全体、中野区 ・道路の適切な維持管理、継続実施 中野通り、東京都 ・歩道の有効幅員の確保、前期 ・歩道の段差・勾配の改善、前期 鍋屋横丁通り、中野区 ・視覚障害者誘導用ブロックの設置、後期 区道23の160、中野区 ・路側帯*のカラー舗装、前期 区道14の100、中野区 ・路側帯*のカラー舗装、前期 主幹4号、中野区 ・歩道の段差・勾配の改善、実施の検討 ・視覚障害者誘導用ブロックの設置、実施の検討 62ページ まる3、交通安全特定事業 整備対象、事業主体、事業内容、実施予定時期 生活関連経路*全体、公安委員会 ・信号機のバリアフリー*化(音響式信号機*の改良)、適宜実施※ ・横断歩道を利用する視覚障害者の安全性向上(必要に応じてエスコートゾーン*を整備)、適宜実施※ ・道路標識及び道路標示の適切な補修(必要に応じて実施)、適宜実施※ ・違法駐車の防止のための事業実施、適宜実施※ ※交通安全特定事業を実施する路線や実施時期等については、中野区バリアフリー基本構想の改定後に東京都公安委員会が作成する交通安全特定事業計画*で整理を行う予定です。 まる4、都市公園特定事業 整備対象、事業主体、事業内容、実施予定時期 生活関連施設*(公園)全体、中野区 ・出入口やスロープ等の園路の適切な維持管理、継続実施 ・トイレや案内板等の園内設備の点検、補修、継続実施 中央公園、中野区 ・誰もが利用しやすい公園へ再整備、前期 まる5、建築物特定事業 整備対象、事業主体、事業内容、実施予定時期 生活関連施設(建築物)全体、各施設管理者 ・施設内の設備等の適切な維持管理、継続実施 ・施設内の移動に支障となる通路上の障害物の撤去、継続実施 ・窓口や受付での筆談具*などのコミュニケーションツール*の準備、継続実施 中部すこやか福祉センター、中野区 ・利便性向上に向けたトイレ改修、前期   63ページ かっこ2、中野地区 重点整備地区の図 64ページ まる1、公共交通特定事業 整備対象、事業内容、事業主体、実施予定時期 中野駅 ・施設の設備等の適切な維持管理、更新、東日本旅客鉄道株式会社、東京地下鉄株式会社、継続実施 ・橋上駅舎の整備(エレベーター、エスカレーター、バリアフリートイレ*等の新設)、東日本旅客鉄道株式会社、前期 ・ホームドア*の整備、東日本旅客鉄道株式会社、前期 路線バス ・バス車内設備や乗降設備の定期的な点検、関東バス(株)国際興業(株)京王電鉄バス(株)、継続実施 ・ノンステップバス*の導入推進、関東バス(株)国際興業(株)京王電鉄バス(株)、継続実施 ・バスの情報提供設備の改良、関東バス(株)国際興業(株)京王電鉄バス(株)、継続実施 まる2、道路特定事業 整備対象、事業内容、事業主体、実施予定時期 生活関連経路*全体 ・道路の適切な維持管理、中野区、継続実施 早稲田通り ・視覚障害者誘導用ブロックの設置、東京都、後期 大久保通り ・歩道の有効幅員の確保、東京都、前期 中野駅西側南北通路 ・中野駅西側南北通路の整備、中野区、前期 西口広場 ・西口広場の整備、中野区、前期 南口駅前広場 ・南口駅前広場の拡張整備、中野区、前期 新北口駅前広場 ・新北口駅前広場の整備、中野区、前期 65ページ 整備対象、事業主体、事業内容、実施時期 区道22の70、中野区 ・歩道の段差・勾配の改善、後期 ・視覚障害者誘導用ブロック*の設置、後期 区道22の90、中野区 ・歩道の段差・勾配の改善、後期 ・視覚障害者誘導用ブロックの設置、後期 区道22の120、中野区 ・路側帯*のカラー舗装 、前期 区道22の130、中野区 ・路側帯のカラー舗装、前期 主幹4号、中野区 ・歩道の段差・勾配の改善、実施の検討 ・視覚障害者誘導用ブロックの設置、実施の検討 区道22の40、中野区 ・歩道の段差・勾配の改善、実施の検討 ・視覚障害者誘導用ブロックの設置、実施の検討 区道22の60、中野区 ・歩道の段差・勾配の改善、実施の検討 ・視覚障害者誘導用ブロックの設置、実施の検討 まる3、交通安全特定事業 整備対象、事業主体、事業内容、実施予定時期 生活関連経路*全体、公安委員会 ・信号機のバリアフリー*化(音響式信号機*の改良)、適宜実施※ ・横断歩道を利用する視覚障害者の安全性向上(必要に応じてエスコートゾーン*を整備)、適宜実施※ ・道路標識及び道路標示の適切な補修(必要に応じて実施)、適宜実施※ ・違法駐車の防止のための事業実施、適宜実施※ ※交通安全特定事業を実施する路線や実施時期等については、中野区バリアフリー基本構想の改定後に東京都公安委員会が作成する交通安全特定事業計画*で整理を行う予定です。 66ページ まる4、都市公園特定事業 整備対象、事業主体、事業内容、実施予定時期 生活関連施設*(公園)全体、中野区 ・出入口やスロープ等の園路の適切な維持管理、継続実施 ・トイレや案内板等の園内設備の点検、補修、継続実施 まる5、建築物特定事業 整備対象、事業主体、事業内容、実施予定時期 生活関連施設(建築物)全体、各施設管理者 ・施設内の設備等の適切な維持管理、継続実施 ・通行の支障となる通路上の障害物の撤去、継続実施 ・窓口や受付での筆談具*などのコミュニケーションツール*の準備、継続実施 中野区産業振興センター、中野区 ・トイレを始めとした利用しやすい施設への改修、前期 中央図書館、中野区 ・識別または認知しやすい表示の整備、前期 67ページ かっこ3、東中野・落合地区 重点整備地区の図 68ページ まる1、公共交通特定事業 整備対象、事業主体、事業内容、実施予定時期 東中野駅、落合駅 東日本旅客鉄道(株)、東京地下鉄(株)、東京都交通局 ・施設の設備等の適切な維持管理、更新、継続実施 東中野駅(JR)、東日本旅客鉄道(株)、中野区 ・東口駅舎のバリアフリー*化の検討、継続実施 路線バス、関東バス(株)、西武バス(株)、京王電鉄バス(株)、東京都交通局 ・バス車内設備や乗降設備の定期的な点検、継続実施 ・ノンステップバス*の導入推進 、継続実施 ・バスの情報提供設備の改良、継続実施 まる2、道路特定事業 事業主体、整備対象、事業内容、実施予定時期 中野区 生活関連経路*全体 ・道路の適切な維持管理、継続実施 東中野駅周辺 ・駅周辺の歩行経路のバリアフリー化の検討、継続実施 東中野駅西口駅前広場 ・視覚障害者誘導用ブロックの設置、前期 主幹3号 ・歩道の段差・勾配の改善、後期 ・視覚障害者誘導用ブロックの設置、後期 区道26の320 ・視覚障害者誘導用ブロックの設置、前期 区道26の220 ・路側帯*のカラー舗装、前期 区道26の400 ・路側帯のカラー舗装、前期   69ページ まる3、交通安全特定事業 事業主体、整備対象、事業内容、実施予定時期 公安委員会 生活関連経路*全体 ・信号機のバリアフリー*化(音響式信号機*の改良)、適宜実施※ ・横断歩道を利用する視覚障害者の安全性向上(必要に応じてエスコートゾーン*を整備)、適宜実施※ ・道路標識及び道路標示の適切な補修(必要に応じて実施)、適宜実施※ ・違法駐車の防止のための事業実施、適宜実施※ ※交通安全特定事業を実施する路線や実施時期等については、中野区バリアフリー基本構想の改定後に東京都公安委員会が作成する交通安全特定事業計画*で整理を行う予定です。 まる4、都市公園特定事業 整備対象、事業主体、事業内容、実施予定時期 生活関連施設*(公園)全体、中野区 ・出入口やスロープ等の園路の適切な維持管理、継続実施 ・トイレや案内板等の園内設備の点検、補修、継続実施 まる5、建築物特定事業 整備対象、事業主体、事業内容、実施予定時期 生活関連施設(建築物)全体、各施設管理者 ・施設内の設備等の適切な維持管理、継続実施 ・施設内の移動に支障となる通路上の障害物の撤去、継続実施 ・窓口や受付での筆談具*などのコミュニケーションツール*の準備、継続実施 70ページ かっこ4、新井薬師前地区 重点整備地区の図 71ページ まる1、公共交通特定事業 整備対象、事業主体、事業内容、実施予定時期 新井薬師前駅、西武鉄道(株) ・施設の設備等の適切な維持管理、更新、継続実施 ・連続立体交差事業*に伴う駅舎改良 前期 ・連続立体交差事業に合わせたホームドアの整備 前期 路線バス、関東バス(株)、国際興業(株)、京王電鉄バス(株) ・バス車内設備や乗降設備の定期的な点検、継続実施 ・ノンステップバス*の導入推進 、継続実施 ・バスの情報提供設備の改良、継続実施 まる2、道路特定事業 事業主体、整備対象、事業内容、実施予定時期 中野区 生活関連経路*全体 ・道路の適切な維持管理、継続実施 区画街路第3号線 ・交通広場の整備、前期 ・歩道の段差・勾配の改善、前期 ・視覚障害者誘導用ブロック*の設置、前期 主幹5号 ・歩道の段差・勾配の改善、後期 ・視覚障害者誘導用ブロックの設置、後期 区道32の160、・路側帯*のカラー舗装、前期 区道32の180、・路側帯*のカラー舗装、前期 区道32の700、・路側帯*のカラー舗装、前期 区道32の1160、・路側帯*のカラー舗装、前期   72ページ まる3、交通安全特定事業 事業主体、整備対象、事業内容、実施予定時期 公安委員会 生活関連経路*全体 ・信号機のバリアフリー*化(音響式信号機*の改良)、適宜実施※ ・横断歩道を利用する視覚障害者の安全性向上(必要に応じてエスコートゾーン*を整備)、適宜実施※ ・道路標識及び道路標示の適切な補修(必要に応じて実施)、適宜実施※ ・違法駐車の防止のための事業実施、適宜実施※ ※交通安全特定事業を実施する路線や実施時期等については、中野区バリアフリー基本構想の改定後に東京都公安委員会が作成する交通安全特定事業計画*で整理を行う予定です。 まる4、都市公園特定事業 事業主体、整備対象、事業内容、実施予定時期 中野区 生活関連施設*(公園)全体 ・出入口やスロープ等の園路の適切な維持管理、継続実施 ・トイレや案内板等の園内設備の点検、補修、継続実施 まる5、建築物特定事業 整備対象、事業主体、事業内容、実施予定時期 各施設管理者 生活関連施設(建築物)全体 ・施設内の設備等の適切な維持管理、継続実施 ・施設内の移動に支障となる通路上の障害物の撤去、継続実施 ・窓口や受付での筆談具*などのコミュニケーションツール*の準備、継続実施 中野区 上高田児童館、・主要な出入口を自動ドアへ改良、前期 73ページ かっこ5、沼袋地区 重点整備地区の図 74ページ まる1、公共交通特定事業 整備対象、事業主体、事業内容、実施予定時期 沼袋駅、西武鉄道(株) ・施設の設備等の適切な維持管理、更新、継続実施 ・識別または認知しやすい表示の整備、前期 ・連続立体交差事業*に伴う駅舎改良、前期 ・連続立体交差事業に合わせたホームドア*の整備、前期 路線バス、関東バス(株)、京王電鉄バス(株) ・バス車内設備や乗降設備の定期的な点検、継続実施 ・ノンステップバス*の導入推進、継続実施 ・バスの情報提供設備の改良、継続実施 まる2、道路特定事業 事業主体、整備対象、事業内容、実施予定時期 中野区 生活関連経路*全体 ・道路の適切な維持管理、継続実施 区画街路第4号線 ・交通広場の整備、前期 ・歩道の有効幅員の確保、前期 ・歩道の段差・勾配の改善、前期 ・視覚障害者誘導用ブロック*の設置、前期 主幹6号 ・歩道の段差・勾配の改善、後期 ・視覚障害者誘導用ブロックの設置、後期 主幹10号 ・視覚障害者誘導用ブロックの設置、前期   75ページ まる3、交通安全特定事業 事業主体、整備対象、事業内容、実施予定時期 公安委員会 生活関連経路*全体 ・信号機のバリアフリー*化(音響式信号機*の改良)、適宜実施※ ・横断歩道を利用する視覚障害者の安全性向上(必要に応じてエスコートゾーン*を整備)、適宜実施※ ・道路標識及び道路標示の適切な補修(必要に応じて実施)、適宜実施※ ・違法駐車の防止のための事業実施、適宜実施※ ※交通安全特定事業を実施する路線や実施時期等については、中野区バリアフリー基本構想の改定後に東京都公安委員会が作成する交通安全特定事業計画*で整理を行う予定です。 まる4、都市公園特定事業 事業主体、整備対象、事業内容、実施予定時期 中野区 生活関連施設*(公園)全体 ・出入口やスロープ等の園路の適切な維持管理、継続実施 ・トイレや案内板等の園内設備の点検、補修、継続実施 丸山塚公園 ・誰もが利用しやすい公園へ再整備、前期 まる5、建築物特定事業 事業主体、整備対象、事業内容、実施予定時期 各施設管理者 生活関連施設(建築物)全体 ・施設内の設備等の適切な維持管理、継続実施 ・施設内の移動に支障となる通路上の障害物の撤去、継続実施 ・窓口や受付での筆談具*などのコミュニケーションツール*の準備、継続実施   76ページ かっこ6、野方地区 重点整備地区の図 77ページ まる1、公共交通特定事業 整備対象、事業主体、事業内容、実施時期 野方駅、西武鉄道(株) ・設備等の適切な維持管理、更新、継続実施 路線バス、関東バス(株)、国際興業(株)、東京都交通局 ・バス車内設備や乗降設備の定期的な点検、継続実施 ・ノンステップバス*の導入推進 、継続実施 ・バスの情報提供設備の改良、継続実施 まる2、道路特定事業 整備対象、事業主体、事業内容、実施予定時期 生活関連経路*全体、中野区 ・道路の適切な維持管理、継続実施 環七通り、東京都 ・視覚障害者誘導用ブロック*の設置、前期 区道33の1200中野区 ・路側帯*のカラー舗装、前期 区道42の240、中野区 ・路側帯*のカラー舗装、前期 区道42の1310、中野区 ・路側帯*のカラー舗装、前期 主幹11号、中野区 ・路側帯*のカラー舗装、前期 78ページ まる3、交通安全特定事業 事業主体、整備対象、事業内容、実施予定時期 公安委員会 生活関連経路*全体 ・信号機のバリアフリー*化(音響式信号機*の改良)、適宜実施※ ・横断歩道を利用する視覚障害者の安全性向上(必要に応じてエスコートゾーン*を整備)、適宜実施※ ・道路標識及び道路標示の適切な補修(必要に応じて実施)、適宜実施※ ・違法駐車の防止のための事業実施、適宜実施※ ※交通安全特定事業を実施する路線や実施時期等については、中野区バリアフリー基本構想の改定後に東京都公安委員会が作成する交通安全特定事業計画*で整理を行う予定です。 まる4、都市公園特定事業 事業主体、整備対象、事業内容、実施予定時期 中野区 生活関連施設*(公園)全体 ・出入口やスロープ等の園路の適切な維持管理、継続実施 ・トイレや案内板等の園内設備の点検、補修、継続実施 丸山公園 ・誰もが利用しやすい公園へ再整備、前期 まる5、建築物特定事業 事業主体、整備対象、事業内容、実施予定時期 各施設管理者 生活関連施設(建築物)全体 ・施設内の設備等の適切な維持管理、継続実施 ・施設内の移動に支障となる通路上の障害物の撤去、継続実施 ・窓口や受付での筆談具*などのコミュニケーションツール*の準備、継続実施 中野区 野方区民ホール ・視認性の向上のための階段の段鼻の改修、前期 ・識別または認知しやすい表示の整備、前期 野方図書館 ・識別または認知しやすい表示の整備、前期 79ページ かっこ7、鷺ノ宮地区 重点整備地区の図 80ページ まる1、公共交通特定事業 整備対象、事業主体、事業内容、実施予定時期 鷺ノ宮駅、西武鉄道(株) ・施設の設備等の適切な維持管理、更新、継続実施 ・駅務室に繋がる視覚障害者誘導用ブロック*の設置、前期 ・ボラードの視認性改善、前期 路線バス、関東バス(株) ・バス車内設備や乗降設備の定期的な点検、継続実施 ・ノンステップバス*の導入推進、継続実施 ・バスの情報提供設備の改良、継続実施 まる2、道路特定事業 事業主体、整備対象、事業内容、実施予定時期 中野区 生活関連経路*全体 ・道路の適切な維持管理、継続実施 区道42の210 ・路側帯*のカラー舗装、前期 区道42の1100 ・路側帯のカラー舗装、前期   81ページ まる3、交通安全特定事業 事業主体、整備対象、事業内容、実施予定時期 公安委員会 生活関連経路*全体 ・信号機のバリアフリー*化(音響式信号機*の改良)、適宜実施※ ・横断歩道を利用する視覚障害者の安全性向上(必要に応じてエスコートゾーン*を整備)、適宜実施※ ・道路標識及び道路標示の適切な補修(必要に応じて実施)、適宜実施※ ・違法駐車の防止のための事業実施、適宜実施※ ※交通安全特定事業を実施する路線や実施時期等については、中野区バリアフリー基本構想の改定後に東京都公安委員会が作成する交通安全特定事業計画*で整理を行う予定です。 まる4、都市公園特定事業 事業主体、整備対象、事業内容、実施予定時期 中野区 生活関連施設*(公園)全体 ・出入口やスロープ等の園路の適切な維持管理、継続実施 ・トイレや案内板等の園内設備の点検、補修、継続実施 若宮オリーブ公園 ・主要な出入口の段差改善及び有効幅の確保、前期 ・バリアフリートイレ*の整備、前期 まる5、建築物特定事業 事業主体、整備対象、事業内容、実施予定時期 各施設管理者 生活関連施設(建築物)全体 ・施設内の設備等の適切な維持管理、継続実施 ・施設内の移動に支障となる通路上の障害物の撤去、継続実施 ・窓口や受付での筆談具*などのコミュニケーションツール*の準備、継続実施 82ページ かっこ8、教育啓発特定事業・その他の事業 まる1、教育啓発特定事業 整備対象、事業主体、事業内容、実施予定時期 区内全域 中野区 ・ヘルプカード*とヘルプマーク*の配布、継続実施 ・啓発用リーフレット等の配布、継続実施 ・障害理解と合理的配慮*等に関する研修の実施、継続実施 ・障害の理解促進・ふれあい交流事業の実施、継続実施 ・手話言語理解促進事業の実施、継続実施 鉄道事業者 ・接遇研修の実施や「サービス介助士」資格の取得促進、継続実施 ・利用者のマナー向上や高齢者、障害者等への配慮に関する啓発ポスターの掲示、継続実施 バス事業者 ・案内サインの掲示や車内放送、ホームページでの周知による利用者へのマナー啓発や広報活動、継続実施 ・車いす・ベビーカー利用者等への接遇研修教育の実施、継続実施 まる2、その他の事業 整備対象、事業主体、事業内容、実施予定時期 区内全域 中野区 ・通行の支障となる道路上の不法占用物の撤去、継続実施 ・違法に駐輪されている放置自転車の撤去や自転車マナー啓発活動の推進、継続実施 ・区有施設のバリアフリー*化情報の提供、継続実施 鉄道事業者、バス事業者 ・ホームページやアプリ等による駅や車両のバリアフリー化の情報提供、車両の運行情報の提供、継続実施 各施設管理者 ・支援や介助を必要とする方へ適切な配慮をした接遇の実施、継続実施 83ページ 第5章 中野区バリアフリー基本構想の推進に向けた 今後の取組 5の1 届出制度による計画の調整 かっこ1、届出制度*の概要 駅や駅前広場等の交通結節点では、施設管理者が異なる施設間であっても、移動の連続性を確保することが重要です。 このため、バリアフリー法*では、施設間の移動の連続性を担保することを目的として、移動等円滑化促進地区*内の旅客施設と道路の境目等において改修等を行う場合、当該行為に着手する30日前までに区市町村に届け出ることを義務づけています。中野区は、届出のあった行為がバリアフリー*化を図る上で支障があると認めるときは、行為の変更等の必要な措置を要請することがあります。 図5の1 届出制度の流れ 84ページ かっこ2、届出制度*の対象の指定 バリアフリー法施行令にて定められている届出を要する対象範囲は、以下のとおりです。 ・他の生活関連旅客施設との間の出入口 ・生活関連経路を構成する道路法による道路または区市町村が指定する一般交通用施設との間の出入口 ・バリアフリールートの出入口 上記を基に届出制度の対象となる主な旅客施設及び道路は、下表に示すとおりです。 ひょう5の1 主な旅客施設及び道路 地区名、対象旅客施設、道路、届出の範囲 方南町地区、なし 中野富士見町地区、中野富士見町駅、区道主幹2号(本郷通り)、駅と道路との接続部分 中野新橋地区、中野新橋駅、区道主幹1号(新橋通り)、駅と道路との接続部分 中野新橋地区、中野新橋駅、区道14-260、駅と道路との接続部分 新中野地区、新中野駅、都道5号新宿青梅線(青梅街道)、駅と道路との接続部分 中野坂上地区、中野坂上駅、都道5号新宿青梅線(青梅街道)、駅と道路との接続部分 中野坂上地区、中野坂上駅、都道317号環状6号線(山手通り)、駅と道路との接続部分 中野地区、中野駅、〈都〉交通広場5(中野駅北口広場)、駅と交通広場との接続部分 中野地区、中野駅、〈都〉補233(付属広場)、駅と広場との接続部分 中野地区、中野駅、〈都〉中区街5(交通広場)、駅と交通広場との接続部分 中野地区、中野駅、〈都〉交通広場7(中野駅西口広場)、駅と広場との接続部分 東中野・落合地区、JR東中野駅、〈都〉駅付近広場、駅広場1(東中野駅付近)、駅と駅付近広場との接続部分 東中野・落合地区、JR東中野駅、区道26-240(西口、東口)、駅と道路との接続部分 東中野・落合地区、JR東中野駅、区道26-190(西口)、駅と道路との接続部分 東中野・落合地区、JR東中野駅、区道主幹3号(東口)、駅と道路との接続部分 東中野・落合地区、都営東中野駅、都道317号環状6号線(山手通り)、駅と道路との接続部分 東中野・落合地区、都営東中野駅、区道26-240、駅と道路との接続部分 東中野・落合地区、落合駅、都道317号環状6号線(山手通り)、駅と道路との接続部分 東中野・落合地区、落合駅、都道25号飯田橋石神井新座線(早稲田通り)、駅と道路との接続部分 85ページ 地区名、対象旅客施設、道路、届出の範囲 新井薬師前地区、新井薬師前駅、区道主幹5号〈都〉中区街3(付属広場)、駅と交通広場との接続部分 沼袋地区、沼袋駅、区道主幹10号〈都〉中区街4(付属広場)、駅と交通広場との接続部分 新江古田地区、新江古田駅、都道8号千代田練馬田無線(目白通り)、駅と道路との接続部分 野方地区、野方駅、区道42-90、駅と道路との接続部分 野方地区、野方駅、区道42-100、駅と道路との接続部分 都立家政地区、都立家政駅、区道42-580、駅と道路との接続部分 都立家政地区、都立家政駅、区道42-930、駅と道路との接続部分 鷺宮地区、鷺ノ宮駅、都道427号瀬田貫井線(中杉通り)、駅と道路との接続部分 鷺宮地区、鷺ノ宮駅、区道42-1000、駅と道路との接続部分 鷺宮地区、鷺ノ宮駅、都河川管理用通路(妙正寺川)、駅と通路との接続部分 富士見台地区、なし 5の2 特定事業の推進と進捗管理 かっこ1、特定事業*の推進 特定事業を実施していくため、各事業者は本構想に従って特定事業計画*を策定し、事業を実施します。 なお、特定事業計画の立案にあたっては、利用者にとって最も使いやすい整備を実現するため、高齢者や障害者等から具体的な整備内容や配慮すべき事項等についての意見を聞き、反映させるように努めます。 かっこ2、事業の進行管理 本構想の実効性を高め、効果的なバリアフリー*化を推進していくためには、事業の適切な進行管理を行う必要があります。 このため、事業内容や事業実施スケジュール等の連絡・調整を行う仕組みを整備します。 かっこ3、事業の進捗に関する情報提供の実施 事業の進捗状況や実施された事業等を広く区民へ伝えるため、区の広報やホームページ等を活用し、区民への積極的な情報提供を実施します。 86ページ 5の3、中野区バリアフリー基本構想の評価・見直し 中野区バリアフリー基本構想の改定後は、本構想の内容を踏まえた各種事業の実施を推進します。また、公共交通事業者や障害者団体、中野区ユニバーサルデザイン評価・アドバイザー会議との連携を見通して、本構想の取組を調査、分析及び評価を行い、課題や改善すべき点を明らかにし必要に応じて本構想を見直していきます。 図5の3 PDCA*サイクルによる移動等円滑化*の推進 中野区ユニバーサルデザイン評価・アドバイザー会議とは 中野区では、区有施設の整備にあたり、ユニバーサルデザイン*の視点を反映するため、「中野区ユニバーサルデザイン評価・アドバイザー会議」を設置しています。この会議では、施設整備の各段階(基本計画、設計前、竣工後)において、有識者から評価や改善提案を受け、施設整備や中野区区有施設のユニバーサルデザイン導入ガイドラインへの反映を検討します。 87ページ 資料編 資料1 検討経緯 88ページ 資料2 中野区バリアフリー基本構想改定協議会委員名簿 団体等、所属・役職等、備考 学識経験者 日本大学理工学部交通システム工学科 教授 江守ひさし、会長 帝京平成大学 人文社会学部 人間文化学科 教授 森川 洋、副会長 コ・ラボ 代表  西野 亜希子、副会長 高齢者障害者団体 中野区友愛クラブ連合会 中野区手をつなぐ親の会 中野区肢体不自由児者父母の会 NPO法人中野区視覚障害者福祉協会 中野区聴覚障害者福祉協会 中野区仲町就労支援事業所 鉄道事業者 東日本旅客鉄道株式会社 首都圏本部企画総務部 経営戦略ユニット チーフマネージャー 西武鉄道株式会社 鉄道本部 計画管理部 駅まち創造課長 東京都交通局 建設工務部 計画担当課長 東京地下鉄株式会社 鉄道本部鉄道統括部 移動円滑化設備整備促進担当課長 バス事業者 関東バス株式会社 運輸部 副部長 西武バス株式会社 事業部 営業課長 東京都交通局 自動車部 事業改善担当課長 京王電鉄バス株式会社 運輸営業部 乗合事業担当課長 国際興業株式会社 運輸事業部 運輸企画課 担当課長 交通管理者 警視庁中野警察署 交通課長 警視 警視庁野方警察署 交通課長 警視 行政機関 東京都 第三建設事務所 補修課長 東京都 都市整備局 都市基盤部 交通政策担当課長 国土交通省関東運輸局 交通政策部 共生社会推進課長 (次ページに続く) 89ページ 団体等、所属・役職等 中野区 企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長 健康福祉部福祉推進課長 健康福祉部障害福祉課長 都市基盤部長 都市基盤部道路建設課長 都市基盤部公園課長 都市基盤部交通政策課長 まちづくり推進部まちづくり計画課長 まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長 事務局、都市基盤部都市計画課長 90ページ 資料3 区民アンケート調査 かっこ1、実施概要 中野区のバリアフリー*の現状に対する区民の評価や意向等を把握するとともに、重点整備地区*の選定を行う上での指標を得るため、区内在住者等に対してアンケート調査を実施しました。 表 区民アンケート調査の概要 調査対象 ・区内在住者(無作為抽出した18歳以上) ・障害者団体の会員 ・子育て世代(児童館を利用している子どもの保護者) 配布・回収方法 ・郵送または団体、児童館を通じて配布 ・郵送回収またはWEB回答 調査期間 ・令和6年11月下旬から令和7年1月上旬 配布・回収状況 ・配布数:4,490票(区内在住者4,000票、障害者団体の会員110票、子育て世代380票) ・回収数:1,165票(区内在住者1,074票、障害者団体の会員37票、子育て世代54票) ・回収率:25.9% 主な調査項目 ・性別、年齢、住所 ・外出の際の移動手段、一人での外出の可能性、必要な補助具の種類 ・ベビーカーに子どもを乗せた外出の有無 ・最もよく利用する駅、その駅のバリアフリー化に関する満足度・評価 ・最もよく利用する駅周辺の道路のバリアフリー化に関する満足度・評価 ・よく利用する施設(公共施設、運動・文化施設、福祉施設、保育・教育施設、医療施設、商業施設)のバリアフリー化に関する評価 ・路線バスのバリアフリー化に関する満足度・評価 ・心のバリアフリー*の認知度、外出の際に手助け・理解してほしいこと、心のバリアフリーの推進のため必要なこと かっこ2、調査結果の概要 次ページ以降に調査結果の概要を示します。 91ページ まる1、あなたご自身について 性別 女性が約59%、男性が約40% 住所 町別の人口にほぼ比例 年齢 65歳以上は約38% 外出の際の移動手段 鉄道の75.6%が最も多く、徒歩の55.2%、路線バスの54.2%、自転車の42.7%が続く 92ページ 一人での外出の可能性 ○約95%が一人で外出可能 必要な補助具の種類 ○約61%が杖(白杖を除く)または歩行補助用手押し車を使用している方 ベビーカーに子どもを乗せた外出の有無(1つのみ) ○11.2%が「ある」と回答 まる2、最もよく利用する駅について 中野駅の25.7%で最も多く、東中野駅(JR+都営)の8.9%、鷺ノ宮駅の8.7%が続く 93ページ 最もよく利用する駅のバリアフリー化に関する満足度 ○「そう思う」と「ややそう思う」の合算でみると、都営大江戸線・東中野駅の83.3%が最も高く、中野新橋駅の68.1%、中野富士見町駅の63.4%が続く ○逆に「あまりそう思わない」と「そう思わない」の合算でみると、方南町駅の71.1%が最も高く、鷺ノ宮駅の70.4%、中野駅の65.4%が続く 最もよく利用する駅のバリアフリー化に関する評価 ○「エレベーターがない・使いにくい」の38.1%が最も高く、「エスカレーターがない・使いにくい」の30.0%、「ホームドア*がない」の25.2%が続く 94ページ まる2、最もよく利用する駅周辺の道路について 最もよく利用する駅周辺の道路のバリアフリー化に関する満足度 ○「そう思う」と「ややそう思う」の合算でみると、落合駅の61.5%が最も高く、中野坂上駅の55.7%、新江古田駅の46.9%が続く ○逆に「あまりそう思わない」と「そう思わない」の合算でみると、鷺ノ宮駅の71.5%が最も高く、新井薬師駅の71.4%、沼袋駅の65.3%が続く 最もよく利用する駅周辺の道路のバリアフリー化に関する評価 ○「歩道の幅が狭い」の41.8%が最も高く、「歩道に段差がある」の18.7%、「舗装が凸凹で歩きにくい」の15.6%%が続く 95ページ まる3、よく利用する施設について 最近1か月間でよく利用する施設 ○商業施設の70.2が最も多く、医療施設の43.7%、公共施設の40.5%が続く よく利用する施設別のバリアフリーに関する評価 96ページ まる4、路線バスのバリアフリー*化について 路線バスのバリアフリー化に関する満足度 ○「そう思う」と「ややそう思う」の合算は49.1%、「あまりそう思わない」と「そう思わない」の合算は22.8% 路線バスのバリアフリー化に関する評価 ○「バス停での乗降がしにくい」の15.0%が最も多く、「バス停の案内がわかりにくい」の13.5%、「バスの行き先表示がわかりにくい」の12.5%が続く まる5、心のバリアフリー*について 心のバリアフリーの認知度 ○「言葉も意味も知らなかった」の46.5%が最も多く、「言葉も意味も知っていた」の29.9%が続く 97ページ 外出の際に手助け・理解してほしいこと ○「乳幼児連れのときは配慮してほしい」の13.6%が最も多く、「乗り物などで席をゆずってほしい」の12.6%、「見た目でわからない障害を理解してほしい」の12.2%が続く 心のバリアフリー*の推進のため必要なこと ○「自転車利用者のモラル・マナー向上」の54.7%が最も多く、「小学校や中学校でのバリアフリー教育」の46.9%、「バリアフリーに関する情報提供」の29.3%が続く かっこ3、主な意見・要望(自由意見) ○自由意見は207人から頂きました。以下、鉄道、路線バス、タクシー、道路、公園、建築物、心のバリアフリー、自転車等、そのほかに分類して示します。総件数は291件です。 【鉄道に関すること(18件)】 • 中野駅をはじめ、エレベーター未設置駅は整備を望む • ホームへの昇降に駅員の介助が駅はバリアフリー化されていないと感じる • 幅広の改札でも譲り合いがされず、ベビーカー利用者が困っている • ホームドア*やフラットな通路の整備を望む • 階段利用の促進や譲り合いにポイント付与などの仕組みの提案や、他者への配慮を促すステッカーやポスターの提案 98ページ 【路線バスに関すること(8件)】 • 若者の中には席を譲る人と譲らない人がいる。譲る心を育ててほしい • 優先席を譲らない若者が目立つ。運転士の声かけが有効では • 混雑時に高齢者が乗車を控える場面も一部に見られる • 車椅子乗降時の介助対応に対し「素晴らしい」「感動した」と高評価 • 乗降の介助により運行遅延があっても見守る気持ちが大切との声がある • 障害特性への理解を深めるため、パンフレット等による啓発が重要 • 配慮を促すステッカーを作成したらどうか • 今は元気でも将来支援が必要になる可能性があるという自覚を促すことが重要 • 混雑時の乗車を避けるため、タクシー利用を選ぶ高齢者も 【道路に関すること(29件)】 • 道幅の狭さや段差・傾斜・凸凹により、車椅子・ベビーカー・高齢者の通行に支障がある • 地形上、坂が多く移動が困難な地域が存在する • 新築施設周辺では道路整備が進んでいるが、古いまま補修されない道路もある • 景観に配慮したタイル舗装等の道路でもフラット舗装等の安全性の向上も望む • 自転車専用道の整備や色分けによる視認性向上を希望 • 違法駐車・看板・植木などが歩行者の通行を妨げている • 信号機の増設や見通し改善を望む • 点字ブロックやタイル舗装の段差が障害者にとって危険になる場合もある • 視覚障害者向けの音響式信号機の整備を望む • 住宅街の小路もバリアフリー化を望む • 多目的トイレが不足している(特に駅から離れた場所) 【公園に関すること(3件)】 • 公園周辺や入口に自転車・バイクが放置され、通行の妨げになっている • 遊具の新設など、子育て支援の面では改善を実感している • 公園整備に併せて利用者のマナーの向上も必要 【建築物に関すること(9件)】 • 新築・改修施設ではバリアフリー化が進んでいるが、古い施設は不十分 • 階段には手すり設置を希望、段差のある入口は高齢者にとって困難 • 階段の端が分かりづらい段鼻の色を変える等、視認性改善を望む • 一部の施設では、バリアフリー動線が遠回りの経路になっており、利用者にとって実用性に課題がある • 小規模施設の入口は通路幅が狭く、段差もある 99ページ 【心のバリアフリー*に関すること(127件)】 • 「助け合い・譲り合い」が自然に根付く社会を望む • 優先席やエレベーターの譲り合いが不十分 • 障害者・高齢者・妊婦・乳幼児連れへの配慮が足りない場面が多い • 障害者への声かけや手助けの仕方が分からない人も多く、理解を促す啓発が必要 • 幼少期からの障害への理解を深めるための教育が重要 • 擬似体験イベントや接遇マニュアルの整備を提案する • 学校・企業・地域での研修や啓発活動の強化を望む • CMやポスター、アンバサダーによる広報がよい • 障害者・外国人・LGBTなど多様な立場への理解促進が必要 • 外見で分からない支援ニーズに対応する「サイン」や「マーク」があるとよい • 歩道での危険走行、スピード違反、「ながら運転」などに不安がある • モラル向上・ルール徹底・専用道整備を望む • 「心のバリアフリー」という言葉だけで終わらせないように • 「相手の立場に立つ」意識や、良識ある行動をしてほしい 【自転車等に関すること(37件)】 • 自転車の歩道での危険走行や、自転車利用者のマナーの悪さが目立つ • 電動自転車・キックボード*の高速走行に恐怖を感じる • 放置自転車・違法駐輪の取り締まり強化を求める • Uber Eats等の自転車配達員は、信号無視などの危険運転が多い • 「ながら運転」や横道からの飛び出しなど、モラル欠如が多い • 自転車の歩道走行禁止を求める • ヘルメット着用・左側通行など交通法規の徹底を望む • 自転車マナー向上のための啓発・研修機会を求める • 放置自転車が通行を妨げている場所が多数(バス停・歩道橋・公園周辺など) • 駐輪場の構造が使いづらく、特に高齢者や子育て世帯に負担 【そのほか(60件)】 • 健常者や若年層は「実感がない」「意識していない」との声が多いが、アンケートを通じて気づきが生まれている • 障害のある方、サポートしている方、ベビーカー利用の方など、当事者に聞くことが一番だと思う • 東京の中で一番住みやすいまちになるよう区政の目標にしてほしい • 防災・防犯も含め、安心・安全なまちづくりを進めてほしい • 子育て世帯からは「ベビーカーが使いづらい」「子連れに優しくない」 • エレベーターなど譲ってくれた方にナカペイのポイントを付与するような仕組みがあればよい • バリアフリーの費用と効果を見える化してほしい • アンケートを定期的に実施してほしい 100ページ 資料4 団体ヒアリング かっこ1、実施概要 区内の移動及び施設の利用における問題点や課題、バリアフリー*に対する意見等の把握を目的として、高齢者団体、障害者団体等を対象にヒアリング調査を実施しました。 表 ヒアリング先 協力団体、実施日、実施場所 中野区聴覚障害者福祉協会、中野区中途失聴・難聴者の会、令和6年12月7日、スマイルなかの 中野区肢体不自由児者父母の会、令和6年12月9日、中野区役所 中野区友愛クラブ連合会、令和6年12月9日、中野区役所 中野区手をつなぐ親の会、令和6年12月10日、中野区役所 リトミック、ぽこ・あ・ぽこ、令和6年12月23日、中野区役所 中野区視覚障害者福祉協会、令和6年12月25日、視覚障害者福祉協会事務所 中野区仲町就労支援事業所、令和7年3月6日、中野区仲町就労支援事業所 ひょう ヒアリング項目 項目、内容 これまでの中野区のバリアフリーの取組について ・10年前と比べての中野区のバリアフリーに対する評価 公共交通機関等を利用した移動について ・よく利用する交通手段、鉄道・路線バス・横断歩道等で不便に感じること・要望 施設等の利用について ・よく利用する施設、施設の利用で不便に感じること・要望 心のバリアフリー*について ・周囲の理解、手助けは進んでいるか、望む配慮、理解のために何が必要か、接遇について 101ページ かっこ2、ヒアリング結果の概要 まる1、駅に関する主な指摘 ハード*面 • 中野駅はホームドア*とエレベーターの未設置が大きな問題である。点字ブロックの上に柱があるなど、視覚障害者にとって危険な構造 • 東中野駅、沼袋駅、新中野駅、中野坂上駅などはバリアフリー*未整備部分がある。階段の利用を強いられることなどは、障害者や子育て世帯にとって大きな障壁 • 高田馬場駅では、明確な音声案内があり、点字ブロックとの連携で安心感が得られるため中野駅でも同様の音声案内の設備の導入が望まれる • JR東中野駅にホームドアが整備され、利便性と安全性が向上した ソフト*面 • 新中野駅、中野坂上駅などの無人改札では、駅員が不在のため不安を感じる • ヘルパーの支援によりスムーズな電車乗降が可能になっているケースもあり、人的支援の重要性が再認識されている • 東西線ホームの構造が複雑な中野駅は、単独での利用に危険を感じる声があり、駅員による支援が必要 まる2、路線バスに関する主な指摘 ハード面 • 中野駅でバス降車時に段差で骨折したことがあり、乗降時の安全性向上が必要 • バス停までの点字ブロック設置は地域差がある ソフト面 • バスの到着時間が読めず不安があり、リアルタイム運行情報の必要性が高まっている • 車いす利用者が乗車する際、周囲への気遣いから利用をためらう声がある • バス停の表示には点字やひらがな表記など、視覚・言語に配慮した案内が求められている まる3、道路に関する主な指摘 ハード面 • 歩道の狭い道路が多く、傾斜や植栽による凹凸もあると、通行が困難 • 点字ブロックは、雨天時の滑りやすさや凹凸の段差の衝撃に不安があり配慮が必要 • 電柱が通行の妨げになっている • 音響式信号機の設置が不足している交差点がある • 視覚障害者誘導用ブロック*が設置されていない箇所が多く見られる • 工事により視覚障害者誘導用ブロックが途中で途切れている箇所がある、工事中の歩行者配慮が不十分 • 信号の間隔が短く渡り切れない、駅間移動で道幅が狭いなど、妊婦・子育て世帯・高齢者への配慮が不足している ソフト面 • 自転車は、本来歩道走行が許されている子ども・高齢者以外にも利用され、通行者との接触リスクが高い • LUUPやキックボード*の運用ルールが曖昧だ。周知すべき • 自転車の無断駐輪で点字利用者の通行が妨げられることがある • 広町みらい公園整備では住民の声が反映され、バリアフリー改善につながった まる4、建築物・公園に関する主な指摘 ハード*面 • 手話・字幕対応の案内不足や文字情報の欠如で、施設の使い方がわかりづらい場面が多い • 建築物は、車いすが入りづらい狭い間口や通路、段差や傾斜が移動障壁になっている。老朽施設では床の絨毯や構造の不備が影響 • トイレは、大型ベッドやオストメイト*設備、非常時の音声・視覚案内の不足などがみられる • 公園は、道路との境目に凸凹のある公園がある。また子どもの安全性の点から扉を設置して欲しい ソフト*面 • 掲示物の位置や内容が目立たず、利用者が気づかないケースがあり、簡潔な情報提供が必要 • バリアフリー*整備は使い方や利用者ニーズの把握が前提であるべき 102ページ まる5、心のバリアフリー*に関する主な指摘 コミュニケーションと情報面のバリア • 聴覚障害者と非手話話者間の意思疎通が困難であり、音声認識やリレーサービス等の導入が進んでいるが、普及はまだ不十分 • マスク着用が原因で話が理解できなかいことがある • コミュニケーションが必要な窓口、役所、銀行、郵便局等の環境づくりを積極的に行ってほしい • 災害時に紙とペンなど文字情報が不可欠。表示物の工夫や「聞こえません」の意思表示の普及が必要 • 施設利用で電話予約しかできないなど、非音声コミュニケーションへの対応が不足 気づき・配慮・共感の不足と改善案 • エレベーターや公共空間での譲り合いが進んでいない。ベビーカーや車いすの利用に配慮されない例も多い • 対応の仕方や声のかけ方がわからない人が多く、親切がうまく伝わらない場合がある • ヘルプマーク*があっても意味を理解していない人が多いなど、見た目では障害がわからない人への理解が不足 • エスカレーターや歩道でのスマホ歩きによる危険が増加している。また白杖を見ても避けない人もいる • 心のバリアフリーは子どもの頃から教育が必要である。啓発は年1回の障害者週間では不十分 公共・商業施設やサービスの対応 • サイン表示の不明瞭やエレベーターの案内不足などの例がある • 電子決済端末や宅配ボックスがタッチパネル化されているが、使えない人がいることを理解してほしい。代替手段が必要 • コンビニや飲食店では、対応してくれる店員がいると安心できる。商品配置を変えないことが使いやすさにつながる • スーパーでの動線やサポートカウンターへのアクセスに配慮が足りない場合がある • 音声案内や誘導支援を提供するアイコサポートに助成や支援を希望 教育・啓発と地域のつながり • 障害のある人と子ども・高齢者の交流や、イベント時の体験企画は有効 • 学校の総合学習時間を活用したガイド体験や啓発活動が進めづらい現状がある • ドラマなどのメディアによって社会の理解が少しずつ広がっているという声がある • 正しい接し方や配慮の仕方を広報で繰り返し知らせることが重要 • 表現が苦手な人にはスマホやイラストでの支援、窓口に案内人の配置も提案されている 103ページ 資料5 まち歩き点検 かっこ1、実施概要 重点整備地区*7地区を対象に、利用者の視点で、バリアフリー*に関する問題点や課題を把握するため、高齢者、障害者等の区民や関係事業者からなるメンバーによる「まち歩き点検*」を実施しました。 9時集合で12時終了というスケジュールで11回を実施し、高齢者、障害者団体から延べ62名の参加をいただきました。 ひょう 点検地区・実施日など 点検地区、実施日、参加者数※1/参加総数※2、かっこ1、集合場所(A、Bは2箇所の場合)、かっこ2、結果の整理・意見交換等の会場 新井薬師前地区 令和7年6月7日 8人/19人、かっこ1、令和小学校 ⑵令和小学校 東中野・落合地区、令和7年6月9日 4人/7人、かっこ1、東中野駅前広場 かっこ2、東中野区民活動センター 新中野地区、令和7年6月11日 6人/9人、かっこ1、杉山公園 、かっこ2、中部すこやか福祉センター 沼袋地区、令和7年6月18日 4人/7人、かっこ1、沼袋駅南口 かっこ2、新井区民活動センター 沼袋地区(2回目)、令和7年6月20日 6人/14人、かっこ1、沼袋高齢者会館前 かっこ2、沼袋区民活動センター 中野地区、令和7年6月23日 5人/10人、かっこ1、-A中野駅北口駅前広場 、かっこ1、-BなかのZERO出入口付近 かっこ2、中野区産業振興センター 新井薬師前地区(2回目)、令和7年6月27日 4人/6人、かっこ1、新井薬師公園 かっこ2、上高田区民活動センター 鷺ノ宮地区、令和7年6月30日 9人/17人、かっこ1、-A鷺ノ宮駅北口 、かっこ1、-B鷺宮区民活動センター分室前 かっこ2、鷺宮区民活動センター 野方地区、令和7年7月4日 3人/10人、かっこ1、-A野方駅南口 、かっこ1、-B野方区民活動センター分室前 かっこ2、野方区民活動センター 新中野地区(2回目)、令和7年7月7日 6人/11人、かっこ1、杉山公園 かっこ2、桃園区民活動センター 中野地区(2回目)、令和7年7月14日 7人/8人、かっこ1、-A中野駅北口駅前広場 、かっこ1、-B中野駅南口駅前広場 かっこ2、中野区役所 ※1:「中野区友愛クラブ連合会」「中野区手をつなぐ親の会」「中野区肢体不自由児者父母の会」「NPO法人中野区視覚障害者福祉協会」「中野区聴覚障害者福祉協会」「中野区仲町就労支援事業所」「ねこの手」の各団体からの参加者 ※2:※1の各団体に、学識経験者や交通管理者、学生、区職員を加えた総数 104ページ 図 各地区のまち歩き点検*ルートと点検施設の図 105ページ かっこ2、まち歩きでの主な意見 まる1、新中野地区 • 音響式信号機*の音量不足、設置箇所の不足 • 公園、建築物のトイレ設備の老朽化 • 施設(建築物)の案内表示の視認性不足、点字・音声案内の欠如 • 歩道の狭さ・段差・勾配・滑りやすさ、交通安全上の懸念 • 公園内の段差・照明不足 図 新中野地区のまち歩き点検*時の意見の例 サービスカウンターの呼び出しボタンの写真 呼び出しボタンに点字をつけて欲しい 施設内の古いトイレの写真 トイレが古いので改修をして欲しい まる2、中野地区 • 中野駅構内にエレベーターなし • 視覚障害者の通行に支障となる設置物 • 道路のカラー舗装の劣化 • 歩道の狭さ、誘導用ブロックの設置不足 • 自転車・路上駐車による妨げ 図 中野地区のまち歩き点検時の意見の例 誘導用ブロック脇のポールの写真 白杖をついた時の離隔も考慮してポールを設置して欲しい 路側帯のカラー舗装の写真 路側帯のカラー舗装が劣化している 106ページ まる3、東中野・落合地区 • JR東中野駅東口のエレベーターの未設置 • 音響式信号機*の不具合・音量不足 • 舗装の凸凹、誘導ブロックの設置不足・劣化 • 階段の手すりの点字の劣化 • 施設の案内表示の整備不十分 • 図 東中野・落合地区のまち歩き点検*時の意見の例 JR東中野駅東口の写真 改札階までのエレベーターがないので設置をして欲しい 誘導ブロックの設置不足の写真 案内板への経路に誘導ブロックを設置して欲しい まる4、新井薬師前地区 • 舗装の劣化、歩道の段差 • 誘導ブロックの色の視認性低下 • 案内表示の汚損 • 商店街の障害物(旗・商品)による通行困難 図 新井薬師前地区のまち歩き点検時の意見の例 歩道の段差の写真 歩道と車道の境の段差を改善して欲しい 誘導ブロックの色の視認性低下の写真 誘導用ブロックを黄色のブロックに改修してほしい 107ページ まる5、沼袋地区 • 沼袋駅・施設における案内表示不足 • 施設内通路に通行の支障となる設置物 • 舗装のひび割れや陥没等の劣化 • 誘導ブロックの摩耗、劣化 • 狭い道路に交通・駐輪・看板が集中し通行困難 • 図 沼袋地区のまち歩き点検*時の意見の例 案内表示の不足の写真 バリケードに囲われていて駅の入り口が分かりにくいので分かりやすい案内板を設置して欲しい 誘導用ブロックの摩耗、劣化の写真 誘導用ブロックを補修して欲しい まる6、野方地区 • 舗装の陥没やひび割れ等の劣化 • 施設における案内表示不足 • 階段の段差の視認性が悪い • 商店街の障害物(看板・商品・自転車)による通行障害 • エスコートゾーンの未整備、音響式信号機*の音量不足 図 野方地区のまち歩き点検時の意見の例 舗装の劣化の写真 舗装が劣化しているので補修して欲しい 丸山公園のトイレの写真 車椅子使用者対応トイレが未設置、男女共用で和式のみ 108ページ まる7、鷺ノ宮地区 • 鷺ノ宮駅南側のエレベーター・スロープ未設置 • 誘導用ブロックの設置不足 • トイレの段差・手すり形状不適切、案内表示不足 • 歩道の凸凹・段差・障害物多数 • エスコートゾーンの未整備、音響式信号機*の音量不足 図 鷺ノ宮地区のまち歩き点検*時の意見の例 横断歩道の写真 エスコートゾーンを設置して欲しい 出入口の写真 道路と入口の段差をなくすためのステップが滑りやすく傾斜が急 109ページ 資料6 用語解説 あ行 ■移動等円滑化 高齢者や障害者などが安全かつ快適に移動や施設を利用できるようにすること。 ■移動等円滑化基準 バリアフリー法施行に伴い主務政省令で定められた、旅客施設、車両、道路、信号機、路外駐車場、都市公園及び建築物等に関する基準。 ■移動等円滑化促進地区 移動等円滑化促進方針(マスタープラン)に定める地区。公共交通機関、建築物、道路等のバリアフリー化を促進すべき地区として区市町村が定めるもの。 ■移動等円滑化促進方針(マスタープラン) 区全体の移動等円滑化の方針を示すとともに、駅を中心とした地区や高齢者、障害者等が利用する施設が集まった地区を、移動等円滑化促進地区に指定し、面的・一体的なバリアフリー化の取組の基本方針を示すもの。 ■移動等円滑化の促進に関する基本方針 バリアフリー法第3条に基づき主務大臣が定める移動等円滑化を総合的かつ計画的に推進するための基本方針(平成31年国家公安委員会・総務省・国土交通省告示第1号)。 ■エスコートゾーン 視覚障害者用横断帯と言い、横断歩道の中央部に道路全幅にわたって触覚マーカ(突起帯)を敷設した設備で、視覚障害者の道路横断を支援するもの。 ■SDGs(エスディージーズ) 平成27年(2015年)に国連サミットにおいて全会一致で採択された持続可能な開発目標SDGsは、持続的な発展を目指し、令和12年(2030年)までに実現しようとする国際社会の目標。17のゴールが具体的な開発目標として挙げられ、様々な公共政策だけでなく、民間の活動においてもその開発目標に配慮することが求められており、世界でその取組が進んでいる。 ■オストメイト 直腸・膀胱などの機能障害により、お腹に排泄のための「ストーマー(人工肛門・人工膀胱)」を造設している人のこと。排泄物を溜めておく袋(パウチ)を装着している。 ■音響式信号機 歩行者用青信号の表示の開始または表示が継続していることを音響により伝達することができる装置を付加した信号機のこと。 110ページ か行 ■キックボード 特定小型原動機付自転車のことで、原動機付自転車のうち、電動機の定格出力が0.6kW以下であって長さ1.9m、幅0.6m以下かつ最高速度20km/h以下のもの。 ■共生社会の実現 障害の有無、年齢、性別、国籍などに関係なく、全ての人が互いに認め合い、支え合いながら、安心して暮らせる社会をつくること。 ■合理的配慮 障害のある人やその家族などから、何らかの配慮を求める意思表示があった場合において、その実施にあたり、過重な負担にならない範囲で、社会的なバリアを取り除くために、必要な工夫や対応を行うこと。 ■心のバリアフリー 様々な心身の特性や考え方を持つ全ての人々が、相互に理解を深めようとコミュニケーションをとり、支え合うこと。 ■コミュニケーションツール 意志や情報を伝達するための道具(例:筆談具など)。 さ行 ■視覚障害者誘導用ブロック 視覚障害者を誘導するために床面や路面等に敷設される、線状、点状の突起をもったブロックのこと。 ■社会的障壁の除去 日常生活または社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のものを除去すること。 ■重点整備地区 バリアフリー基本構想に定める地区。公共交通機関、建築物、道路等のバリアフリー化のための事業を重点的かつ一体的に推進すべき地区として区市町村が定めるもの。 ■障害者差別解消法 「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(平成28年4月1日施行)の略称。国連の「障害者の権利に関する条約」の締結に向けた国内法制度の整備の一環として、全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向け、障害を理由とする差別の解消を推進することを目的に制定された。 111ページ ■生活関連経路 生活関連施設相互間の経路(道路や通路など)のこと。 ■生活関連施設 高齢者、障害者等が日常生活または社会生活において利用する旅客施設、公共・公益施設、福祉・医療施設、文化・教養施設、教育施設、スポーツ施設、商業施設、宿泊施設、子育て支援施設、公園等の施設のこと。 ■ソフト ソフトとは、人の気持ち、社会における制度など、主に「施設」以外に関するものを指す。 た行 ■多機能トイレ 車いす使用者、高齢者、妊婦及び乳幼児を連れた人等、誰もが円滑に利用することを目的に整備したトイレ。近年は、これらの利用者が重なり、車いす使用者が利用できない事態が生じており、機能を分散させる整備が推奨されている。 ■東京都福祉のまちづくり条例 高齢者や障害者を含めた全ての人(高齢者、障害者、子ども、外国人、妊産婦、傷病者その他の年齢、個人の能力及び生活状況等の異なる全ての人をいう。)が安全・安心に快適に暮らし、訪れることができる社会の実現を図ることを目的として定められた条例。 ■透明ディスプレイ/透明翻訳ディスプレイ 透明なディスプレイ上に翻訳されたテキストをリアルタイムで表示することで、対面コミュニケーションを支援するツール。 ■特定建築物 学校、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、ホテル、事務所、共同住宅、老人ホームその他の多数の者が利用する政令で定める建築物またはその部分をいい、これらに附属する建築物特定施設を含むものとする。 ■特定事業 重点整備地区における生活関連施設や生活関連経路等を対象に、各事業者が取り組むバリアフリー化に関する事業。バリアフリー法第2条に定める、ハード整備に関する公共交通特定事業、道路特定事業、建築物特定事業、交通安全特定事業と、ソフト対策に関する教育啓発特定事業のことをいう。バリアフリー基本構想に定めた特定事業には、特定事業計画の作成とその計画に基づく事業の実施が義務付けられる。 112ページ ■特定事業計画 バリアフリー基本構想に記載された特定事業(バリアフリー化に関する事業)に関し、関係する事業者が作成する計画。公共交通特定事業計画、道路特定事業計画、建築物特定事業計画、交通安全特定事業計画等がある。 ■届出制度 公共交通事業者または道路管理者は、移動等円滑化促進地区内の旅客施設や道路(駅前広場等)の改良等であって、他の施設と接する部分の構造の変更等を行う場合は、当該行為に着手する30日前までに区市町村に届け出なければならない。これは、施設間の移動の連続性を担保することを目的としたものである。 な行 ■内方線付き点状ブロック 鉄道駅のホームの縁端を警告するためのブロックで、従来の点状ブロックに加えて、どちらがホームの内側か分かるように、点状ブロックの内側に線状突起を1本追加したブロックのこと。 ■中野区手話言語条例 手話が言語であることに対する理解を促進するための基本理念を定め、中野区、区民及び事業者の責務を明らかにすることにより、手話を使用する全ての人に対して社会的障壁がない地域社会を実現することを目的として、2020(令和2)年4月1日に施行された条例のこと。 ■中野区福祉のまちづくりのための環境整備要綱 中野区内の建築物その他の施設について、高齢者や障害者を含む全ての人が、容易に利用できるよう、建築主等施設の設置管理者の協力を得て、その整備または改善を進め、誰もが安全で安心して、かつ快適に暮らし、または訪れることができるまちづくりを目指すことを目的として定められた中野区独自の指導要綱のことであり、宿泊施設や運動施設、事務所などのような施設で一定の床面積の条件を満たすものを対象に、工事に着手する30日前かつ建築確認申請前に、整備基準について区との協議をお願いしている。 ■中野区ユニバーサルデザイン推進条例 全ての人が、それぞれの意欲や能力に応じて社会参加する「全員参加型社会」やまちの魅力向上による地域の活性化の実現に向けて、2018(平成30)年4月1日に施行された条例のこと。 ■ノンステップバス 低床型のバスの一種で、車両内で階段がなく、スムーズな乗降が可能なバス。 113ページ は行 ■ハード ハードとは、建物、道路、駅及び設備等、主に「施設」に関するものを指す。 ■バリアフリー 高齢者や障害者などが社会生活をしていく上で障壁(バリア)となるものを除去(フリー)すること。もともと住宅建築用語で、段差等の物理的障壁の除去をいうことが多いが、より広く障害者の社会参加を困難にしている社会的、制度的、心理的な全ての障壁の除去という意味でも用いられる。 ■バリアフリー基本構想 バリアフリー法第25条に基づき、区市町村が、鉄道駅を中心とした地区や、高齢者、障害者等が利用する施設が集まった地区(重点整備地区)について、移動等円滑化に係る事業の重点的かつ一体的な推進に関して定める構想。 ■バリアフリートイレ 車いす使用者が利用できる広さや手すりなどに加えて、おむつ替えシート、ベビーチェア、オストメイト用の汚物流しなどの設備を備えて、車いす使用者だけでなく、高齢者、障害者、子ども連れなど多様な人が利用可能としたトイレのこと。 ■バリアフリー法 「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(平成18年12月20日施行)の略称。従来の交通バリアフリー法では大規模な鉄道駅等の旅客施設を中心として、周辺道路や信号機等のバリアフリー化を図ることが目的とされていたが、より面的かつ一体的・連続的なバリアフリー化を促進していくための枠組みとして、建築物のバリアフリーに関する法律であるハートビル法と交通バリアフリー法が一体化した法制度となったもの。 ■PDCA(ピーディーシーエー)サイクル プロジェクトの実行に際し、計画をたて(Plan)、実行し(Do)、その評価(Check)に基づいて改善(Action)を行うという工程を継続的に繰り返す仕組み(考え方) ■筆談/筆談具・筆談器 聴覚に障害のある人とコミュニケーションをとる際、紙などに文字を書いてやりとりをすることを筆談という。また、その際の補助用具を筆談具や筆談器といい、ホワイトボードや磁気式の筆談ボード、感圧式の液晶パネルを用いた電子パッド、筆談が可能なタブレット端末等がある。 ■プラットホーム 鉄道駅において旅客の列車への乗降、または貨物の積み下ろしを行うために線路に接して設けられた台。略してホームと呼ばれることが多い。 114ページ ■ヘルプカード 障害のある方などが災害時や日常生活の中で困ったときに、周囲に自己の障害への理解や支援を求めるためのもの。緊急時の連絡先や配慮してほしいことなどが記載できるようになっており、支援を必要とする人が身につけておくことで、いざというときに必要な支援を受けるのに役立つ。 ■ヘルプマーク 義足や人工関節を使用している人、内部障害や難病の人、または妊娠初期の人等、何らかの配慮を必要としていることが外見からはわからない人々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで支援を得やすくなるよう、東京都が作成したもの。ストラップを使用して鞄等に身につけることができる。 ■ホームドア 駅のホームの縁端に設けられた、ホームと線路を仕切るドア。ホーム上の利用者が線路内に立ち入ったり、転落したりするのを防ぐなど安全を確保できる。 ま行 ■まち歩き点検 バリアフリーに関する具体的な問題点や課題を抽出するため行う現地点検。 や行 ■ユニバーサルデザイン あらかじめ、障害の有無、年齢、性別及び国籍等にかかわらず多様な人びとが利用しやすいように考えて、都市や生活環境をデザインすること。その対象は、都市施設や製品にとどまらず、教育、文化及び情報提供等に至るまで多岐にわたっての展開が考えられる。 ら行 ■旅客特定車両停留施設 交通の混雑緩和を図る目的のため、道路に接して道路管理者が設けるバス・タクシー・トラック等の事業者用の停留施設(特定車両停留施設)のうち、旅客用車両を同時に2台以上停留させる施設のこと。 ■連続立体交差事業 道路整備の一環として、数多くの踏切を同時に除却することで道路ネットワークの形成を促進するとともに、交通渋滞や地域分断を解消し、地域の活性化や都市の防災性の向上に寄与する極めて効果の高い事業。 ■路側帯 歩道がない道路で、歩行者の安全のため、路端寄りに道路標示(白い実線)によって区画された帯状の部分のこと。道路交通法により定められており、自動車等は路側帯に進入して通行してはならない。