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最終更新日 2019年11月18日
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定期結核健康診断の実施と報告のお願い

結核の定期の健康診断を受けましょう

結核は今でも日本最大の感染症

 日本の結核罹患率(人口当たりの結核患者数)は、近隣アジア諸国と比べると低いですが、アメリカなど他の先進国より高い状態です。詳しくは、結核は日本の重大な感染症ですにお進みください。
 効率的・重点的な結核予防対策を推進するため、特定の施設には、年1回の定期結核健診の実施管轄保健所への定期結核健診実施状況の報告が、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(以下「感染症法」)で義務付けられています。

定期結核健診義務付け施設(感染症法施行令第12条)

中野区に所在する下記施設種別の管理者は、対象者に定期結核健診を実施した後、中野区保健所まで実施状況の報告をお願いします。

結核定期健診義務付け施設
施設種別 学校(注釈1参照) 社会福祉施設(注釈2参照)

医療機関(注釈3参照)および介護老人保健施設(注釈4参照)

実施者 管理者(学校長、理事長など) 管理者(施設長・理事長など) 管理者(院長・所長・施設長・理事長など)
対象者

職員(注釈5参照)および

新入生(注釈6参照)

職員(注釈5参照)および

65歳以上の入所者(注釈7参照)

職員(注釈5参照)のみ
報告数 (計2枚) (計2枚)

注釈1 学校
 学校教育法に基づく学校だけでなく、専修学校および東京都認可各種学校も対象。
 ただし、修業年限が1年未満のコースしかない各種学校および幼稚園は対象外。

注釈2 社会福祉施設(感染症法施行令第11条)
 第一種社会福祉施設のうち、生活保護法に基づく施設、老人福祉法に基づく養護老人ホーム・特別養護老人ホーム・軽費老人ホーム(ケアハウス)、障害者総合支援法に基づく障害者支援施設が対象。
 児童福祉法に基づく施設、授産施設、第二種社会福祉施設(老人デイサービス施設、老人短期入所(ショートステイ)施設、小規模多機能型居宅介護施設、認知症対応型老人共同生活援助施設(認知症高齢者グループホーム)、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス事業所)は対象外。 

注釈3 医療機関
 病院、診療所、助産所が対象。
 医師・歯科医師が管理者であっても、訪問看護ステーションなど介護を目的とする事業所や、病院・診療所として許可・届出のない事業所は対象外。

注釈4 介護老人保健施設
 介護保険法に基づく東京都認可施設が対象。

注釈5 職員
 施設で働くすべての人が対象。したがって、労働者だけでなく使用者(管理者)も対象。また、労働安全衛生法令に基づく健康診断(いわゆる職場健診)の対象でない非正規雇用労働者(非常勤職員・派遣職員・パート・アルバイトなど)も対象

健診対象者
種別 根拠法令 対象者
定期結核健診 感染症法第53条の2

施設において業務に従事する者(厚生労働省H25.3.29事務連絡(PDF形式:141KB)

職場健診 労働安全衛生法第66条

常時使用する者(労働者健康福祉機構青森産業保健推進センター 1-(1)健康診断対象・実施項目・実施機関-41 パートやアルバイトなどの短時間労働者で健康診断の対象としなくてもよい場合があると聞きましたが、どのように判断したらよいでしょうか?)

注釈6 新入生
 1年生のみ対象。また、新入生ではないが、中高一貫校の高校1年生も対象。
 2年生以上は(編入生・転入生も)対象外。また、新入生でも、小学校1年生および中学校1年生は対象外。さらに、各種学校の修業年限が1年未満のコースの新入生も対象外。

注釈7 65歳以上の入所者
 社会福祉施設を通所のみで利用する方は、65歳以上でも対象外。

感染症法上の定期結核健診(感染症法施行規則第27条の2)

参考:日本臨床検査薬協会 結核の検査はどのように行われるのでしょうか?

他の健診機会の例

下記1.から6.まですべての例の胸部エックス線検査は、各管理者が指定する日の前後3か月以内に実施されたものであれば、定期結核健診として有効です(感染症法第53条の4)。なお、管理者が指定する日について、特に法令に規定はありません。中野区保健所では、年度単位で統計をとっています。他のほとんどの対象者が受診する健診日にこだわる必要はなく、報告年度内であれば、どの日を指定してもかまいません。大切なのは、すべての対象者が、大体年に1回は健診を受けて、結核を発病していない(=他の人に感染させる心配はない)ことを確認することです。

  1. 医療機関の職員が、労働安全衛生法に基づく労働者の健診(いわゆる職場健診)で胸部エックス線検査を受けた場合、医療機関の管理者は、定期結核健診としても計上できる(労働安全衛生法に基づく胸部エックス線検査の対象者(PDF形式:187KB))。
  2. 学校の生徒と職員が、学校保健安全法に基づく健診(いわゆる学校健診)で胸部エックス線検査を受けた場合、学校長は、定期結核健診としても計上できる。
  3. 学校長が、学校保健安全法に基づく健診を受けず、個人的に人間ドックで胸部エックス線検査を受けた場合、学校長は、定期結核健診に計上できる。
  4. 働きながら専修学校で学ぶ学生が、学校の健診を受けず、職場の健診で胸部エックス線検査を受けた場合、学校長は、定期結核健診に計上できる。
  5. A学校とB学校の2つの学校でアルバイトしている職員が、A学校で健診を受けた場合、B学校長も定期結核健診として計上できる。
  6. 特別養護老人ホームの入所者が、施設の健診は受けなかったが、肺炎になって医療機関で胸部エックス線検査を受けた場合、施設長は、定期結核健診に計上できる。

中野区で実施している胸部エックス線検査

妊娠中の女性の胸部エックス線検査について

 放射線は人に影響を与えるので、不要な医療被ばくは避けるべきです(医療被ばくを減らすには)。
 しかし、胸部エックス線検査は「結核の発病を診断するために必要である」と感染症法で定められた検査です。
 母親の1回の胸部エックス線検査で、胎児が浴びる放射線量はほとんどゼロなので、胎児に有害な組織反応が現れることはまずありません。胎児の被ばく線量を0.01ミリグレイと過大に見積もっても、出生後がんが発生するリスクは、推定でおよそ0.001パーセント(10万人に1人)です(胎児への影響)。対して、20歳代・30歳代の女性が結核に罹患するリスクは、減少傾向にあるとはいえ、2018(平成30)年の現実でおよそ7倍(10万人に7人)です(結核研究所 疫学情報センター 性・年齢、年次別結核罹患数・率)。もし、お母さんが結核だったら、赤ちゃんへ感染するかもしれません。赤ちゃんは結核に対する抵抗力が弱く、発病すると重症になることもあります。法令は、推定に基づくリスクより、現実の健康被害に基づくリスクを重要視するので、妊娠中を除外せず、健診を義務付けています。
 なお、リスクの受け止め方は人によって異なることも考慮して、感染症法上は健診受診義務を果たさなかったとしても、罰則はありません。

保健所への報告方法(感染症法第53条の7)

 報告していただく項目は、施設の名称・所在地、対象者数受診者数健診を受診した者がいない場合は、受診者数「0」として報告してください。)、健診結果などです。詳しくは、対象者別の報告様式

をご覧ください。なお、この報告は各施設の自主的なものとして取り扱われますので、各受診者の受診票や結果票などの添付は不要です。

 年度で統計をとりますので、平成31(令和元)年度(平成31年4月1日から令和2年3月31日まで)に実施した定期結核健診の実施状況は、令和2年4月10日(火曜日)までに、上記報告様式に記入して、下記情報発信元 中野区保健所 結核予防担当まで、持参、郵送又はファクスで、報告をお願いします。
 なお、他で受けた健診を定期結核健診とみなす場合、管理者が指定する日が年度内であれば、実際の健診日が年度外であっても構いません(他の健診機会の例)。

対象者数について

  • 対象者数は、結核予防対策の評価指標である受診率や結核発見率などを算出するために、必要不可欠です。しかし、法令に規定された報告項目ではないので、基準日の規定がありません(感染症法施行規則第27条の5)。
  • 現実には、年度途中で就職・入学・入所したり、退職・退学・退所したりする方がいらっしゃいます。さらに、法令に他の機会を合算できると規定されているので、未受診として報告したとしても、報告後の年度内に受診するかもしれません。しかし、変更がある度に報告をすると、対象者も受診者も同一施設で重複してしまいます。
  • 中野区保健所では、報告書の記入日を基準としています。記入日に在籍している方(管理者が職員または生徒・学生・入所者として把握している方)を対象者として、年度内に一回報告してください。 

受診者数について

対象者数を分母として受診率などを算出する都合上、たとえこの1年に健診を受診した方でも、記入日に在籍していない方は本報告の対象者としませんので、お手数ですが、受診者数から除いていただきますようお願いします。

実施数について

喀痰(かくたん)検査について

  • 結核の発病が疑われる場合、排菌の有無などを調べる喀痰細菌検査が必要になり、喀痰細菌塗抹培養遺伝子)検査は感染症法令上の定期健診に該当します。
  • 一方、がん細胞の有無を調べる喀痰細胞検査は、感染症法令上の定期健診には該当しません。通常「喀痰検査」という場合、喀痰細胞検査であることが多いので、喀痰検査を実施した場合は、細菌検査か細胞検査か確認をお願いします。

IGRA(結核菌感染マーカー)検査について

  • 血液検査(IGRA検査)によって結核に感染しているかどうかを調べることができます。ただし、現在の検査技術では「古い感染」か「最近の感染」かの区別はできません。
    なお、体に結核菌が入ってから、菌が体内に定着するまで(=感染が成立するまで)およそ2か月かかります。したがって、感染する機会があってから2か月以内に血液検査をしても、「感染してない」と診断できない場合があります。
  • IGRA(QFTまたはT-SPOT)検査は、結核を発病した方と接触した方の健診などに利用されます。ただし、結核を発病しているかどうかはわかりません。

参考:日本結核病学会 インターフェロンγ遊離試験使用指針(PDF形式:369KB)

結果について

  • 各施設で実施する健診はいわゆる「一次健診」であり、健診結果は「異常なし」「要指導」「要精密検査」などと判定されますが、法令に規定された報告項目は、「結核」および「結核発病のおそれがある」と診断された者の数とされています(感染症法施行規則第27条の5)。「一次健診」で「要精密検査」と判定された受診者がいない場合、報告様式の「結核」「潜在性結核」および「要経過観察」欄は「0」人としてください。
  • 「潜在性結核」は、結核の発病を予防するために予防内服された方が対象となります。結核の感染があっても、治療しないで「要経過観察」と診断された方は、「潜在性結核」には含みません(潜在性結核感染症治療指針 - 日本結核病学会)。 
  • 国は各自治体に「健診受診率の低い施設に対して、未受診の理由を把握し、適切な指導をするように」求めています。そこで、中野区保健所では平成28年度より、法定項目ではありませんが「未受診の理由」も報告項目に加えました。各施設の担当の方には、大変お手数をおかけしますが、よろしくお願いします。

    よくある質問

    定期結核健診は強制ですか

     「強制」とは「義務付けを守らない人に、義務を果たさせるために行政などが実施する実力行使」です。法治国家である日本では、法律の根拠、または、裁判所からの命令がなければ「強制」はできません。例えば、労働安全衛生法は「事業者は、労働者に対し、健康診断を行わなければならない」と義務付け(同法第66条第1項)、その義務を守らない人に対して「50万円以下の罰金」が「強制」できます(同法第120条第1号)。この実力行使は、労働基準監督署に権限があります(労働基準法第102条)。
     定期結核健康診断は「義務付け」であり「強制」ではありません(感染症法第53条の2)。また定期結核健康診断には「強制」規定はなく、保健所に実力行使権限もありません。したがって、定期結核健康診断をしなかったとしても、行政上の責任(営業停止など)や刑事上の責任(罰金など)を問われることはありません。ただし、義務を守らないことで民事上の責任(損害賠償など)を問われる可能性はあります。定期結核健康診断の裁判例はありませんが、労働安全衛生法の胸部エックス線検査の受診義務を守らない労働者に対して、事業者が実施した懲戒処分(労使関係上の「強制」)を肯定した裁判例(名古屋高判平9.7.25愛知県教委検診受診義務事件)があります。また、感染症法で健診が義務付けられている施設は、感染するリスクが高い施設です。当該施設で働く職員は、一般の人から「周りの人に感染を広げないように注意して当然」とみられています。義務を守らないことで一般の人から社会的・道義的責任を問われて、イメージや信頼の低下などが起こる可能性はあります(参考:労働災害の発生と企業の責任について)。

    症状が特にないので、受診しなくてもかまいませんか

    感染」は「発病のおそれ」がある状態であり、ほとんどの人に「症状」はありません。では、「発病」した人は、必ず何らかの「症状」があるのでしょうか?

    平成21年から30年までに中野区で発見された結核患者709人の内訳は、下表のようになります。

    結核患者発見時の症状の有無(中野区:平成21年~30年)
    重症度 症状あり 症状なし
    排菌あり(感染させるおそれが高い) 244人 42人 286人
    排菌なし(感染させるおそれは低い) 279人 144人 423人
    523人 186人 709人
    参考:潜在性結核感染症(感染がわかって予防内服した) 18人 224人 242人

     表からもわかるように、結核患者のおよそ4人に1人は「症状」がありません。他人に感染させるおそれが高い排菌している患者に限っても、およそ6人に1人は「症状」がない状態で発見されています。
     したがって、「症状がない」ことは、定期結核健康診断を受診しない正当な理由にはなりません。

    健診費用は行政が出してくれないのですか

     感染症法は、行政の責任(同法第3条)、国民の責任(同法第4条)、医師などの責任(同法第5条)を定め、第12章でそれぞれの費用分担も定めています。そこでは、定期結核健康診断の費用は管理者の負担とされています(同法第58条の2)。
     大変お手数をおかけしますが、感染症の発生の予防及びそのまん延の防止という目的(同法第1条)へのご理解と、定期結核健康診断の実施についてのご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
     なお、私立学校・社会福祉施設介護老人保健施設が実施した定期結核健診については、東京都の費用助成制度があります。詳しくは、東京都福祉保健局 結核予防費都費補助金(新しいウィンドウで開きます。)をご覧ください。
     また、各種対象条件にあてはまる方は、中野区で実施している健診が受けられます。詳しくは、中野区で実施している胸部エックス線検査にお進みください。

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