首都直下地震等による東京の被害想定報告書(平成24年4月)
東京都の被害想定が公表されました
都は、東日本大震災を踏まえ、平成18年5月に公表した「首都直下地震による東京の被害想定」を全面的に見直すこととし、東京都防災会議の地震部会において検討を進めてきました。このたび、その結果を「首都直下地震等による東京の被害想定報告書」として公表いたしました。
新たな被害想定の概要
▶ 現時点における最新の科学的知見を踏襲
東日本大震災を踏まえ、客観的なデータや科学的な裏付けに基づき、より実態に即した被害想定へと見直し、地震モデル、火災の想定手法等について改良が施されました。
▶ 地震モデル
想定される地震モデルとしては、既に想定されている首都直下地震(東京湾北部地震、多摩直下地震)について再検証をするとともに、海溝型地震(元禄型関東地震)、活断層で発生する地震(立川断層地震)について新たに地震モデルとして設定されました。
▶ 想定結果の主な特徴
想定結果の特徴としては、首都直下型地震において、フィリピン海プレートの深さが従来の想定より浅かったという新しい知見から、最大震度7の地域が出るとともに、震度6強の地域が広範囲に広がるという想定がなされ、死者は最大で約9,700人におよぶとされました。その他、津波による被害想定を実施し、海溝型地震(元禄型関東地震)における東京湾沿岸部の津波高は、満潮時最大で東京湾平均海面2.61mに達するという想定がされました。
中野区の被害
本報告書によると以下の被害が生ずるとされています。
中野区においては、東京湾北部地震(M7.3)による被害が最も大きくなると考えられており、これら被害想定を参考にしつつも、想定を上限ととらえるのではなく、想定外の事態への備えについても適切に対応策を講じていく必要があります。区における防災施策等はもちろんですが、地震直後に自身の命を守るためには、区民一人一人の日頃からの備えが非常に重要となってきます。他のページに、自宅でできる防災対策等を紹介しておりますので、そちらを参考に地震に対して今から備えましょう。(関連情報を参照)
東京湾北部地震(M7.3)中野区被害想定結果
冬の18時、風速8m/s
夜間人口(人) | 314,750 | |||
昼間人口(人) | 285,636 | |||
面積(キロ平方メートル) | 15.6 | |||
震度別面積率 | 震度5弱以下 | 0.0 | ||
5強 | 0.0 | |||
6弱 | 47.5 | |||
6強 | 52.5 | |||
建物棟数 | 計 | 72,285 | ||
木造 | 51,464 | |||
非木造 | 20,821 | |||
原因別建物全壊棟数 | 計 | 2,241 | ||
ゆれ | 2,215 | |||
液状化 | 3 | |||
急傾斜地崩壊 | 23 | |||
ゆれ 建物全壊棟数 | 木造 | 1,977 | ||
非木造 | 238 | |||
ゆれ 建物全壊率 | 木造 | 0.038 | ||
非木造 | 0.011 | |||
急傾斜地崩壊危険箇所 | 14 | |||
火災 | 出火件数 | 24 | ||
焼失棟数 | 倒壊建物を | 含む | 7,222 | |
含まない | 7,000 | |||
人的被害(人) | 死者 | 計 | 214 | |
ゆれ・液状化建物被害 | 78 | |||
火災 | 133 | |||
ブロック塀等 | 1 | |||
屋外落下物 | 0 | |||
屋内収容物(参考値) | 3 | |||
負傷者 | 計 | 2,415 | ||
ゆれ・液状化建物被害 | 1,786 | |||
急傾斜地崩壊 | 2 | |||
火災 | 576 | |||
ブロック塀等 | 48 | |||
屋外落下物 | 3 | |||
屋内収容物(参考値) | 64 | |||
うち重傷者 | 計 | 356 | ||
ゆれ・液状化建物被害 | 175 | |||
急傾斜地崩壊 | 1 | |||
火災 | 161 | |||
ブロック塀等 | 19 | |||
屋外落下物 | 0 | |||
屋内収容物(参考値) | 14 | |||
避難者 | 発生数 | 76,807 | ||
帰宅困難者(人) | 滞留者数 | 213,227 | ||
徒歩帰宅困難者 | 58,123 | |||
閉じ込めにつながり得るエレベーター停止台数 | 108 | |||
災害時要援護者(人) | 125 | |||
自力脱出困難者(人) | 633 | |||
震災廃棄物(万トン) | 90 |
※小数点以下の四捨五入により、合計は合わないことがある。
※焼失した建物と倒壊した建物の棟数は一部被害が重複するので、焼失した建物を含む場合と含まない場合を示す。
被害想定の詳細については、 東京都防災ホームページ「地震の被害想定」によりご覧になれます。
今後、中野区では本報告書を踏まえて中野区地域防災計画を修正し、必要な対策を推進することで、区の防災力の向上を図っていきます。
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