建築職の仕事「ものづくりを通じて感じる建築職の魅力」

ページID:474913414

更新日:2023年8月3日

職員写真1

令和3年度入区(建築)
総務部 施設課 主事
(所属部署は取材当時のものです。)


インタビュー項目

1 現在の仕事内容を教えてください。

 私が所属する総務部施設課の主な業務は、区有施設や学校などの教育施設の新築、保全業務を行っています。建築、電気、機械などの技術職員が多数在籍している職場であり、私は「建築職」として採用されました。具体的な業務は、各部署からの要望や施設の点検結果に伴い、設計、積算、工事監理を行っています。
 設計、積算に関しては、現地の施設を調査し、様々な部署と詳細な打合せを行い、その内容を図面に起こしていきます。その図面を元に、工事費の積算を行い、入札を経て工事を行います。
 工事に関しては監督員として、工事の監理だけでなく、施設管理者、近隣住民の方々との打合せ、調整を行います。

 私は、公共建築物を区民の皆様に安全で使い易く、親しまれる建物とするとともに、耐用性があり、適切な品質が確保されることを基本理念とし、日々専門知識の勉強をしながら業務を行っています。区の職員はデスクワークの印象が強いと思いますが、施設課の仕事は特に庁舎外での現場対応が多いです。

 また、それだけではなく、他部署との打合せを行う等、各技術職の発信力、提案力を発揮出来る部署でもあります。建設現場のほかに、設計、積算にも携わることが出来るので、技術職として多岐にスキルを高めていきたい方にはおすすめです。

2 建築職を志望した理由を教えてください。

職場風景
(書類の確認中)

 私は学生時代、建築について学び、前職はハウスメーカーに勤め、経験者採用として、中野区に入区しました。
 元々、幼い頃から「ものづくり」に興味があり、気がついたら建築の世界に魅力を感じていました。自分で描いた図面が、実際に建物として出来上がることに夢を抱き、この業界を選びました。

 建築職は、現場監督のイメージが強いですが、実際は打合せ、図面作成、積算を行う等、業務は多岐にわたります。特に私は、打合せを経て、建築計画を行っていくことが好きで、その結果、最終的に建物が出来上がる喜びが大きな魅力だと思っています。

 ものづくりを行い、多くの人に利用してもらえ、喜んでいただける仕事はこの「建築職」しかないと思い、志望しました。


3 一日の仕事の流れを教えてください。

8時30分~9時00分

出勤、朝礼、メールの確認

9時00分~10時00分書類の確認
10時00分~12時00分現場で立会い及び確認作業
12時00分~13時00分昼休み
13時00分~14時00分打合せ
14時00分~17時15分

書類の確認、作成、問い合わせ対応

17時15分退庁

4 現在の仕事のやりがいや魅力について教えてください。

職場風景2
(図面の確認中)

 まず第一に、民間企業とちがい、公務員は営利目的ではなく、区民の方々や施設利用者の方々の満足度を追求する設計・工事を担当できることが大きな魅力と感じます。

 第二に、公共施設は小規模から大規模まで数多くの建物の工事に携わることができます。その他、規模だけでなく、様々な用途、構造についても、設計、工事監理を担当することも可能であり、建築職としてプロフェッショナルになれることも魅力的です。

 第三に、色々な分野の方々と打合せを行うことが多いため、建築職以外の人脈も構築できます。公務員として業務をしていく上で、多くの人脈を構築できることは、自分自身の強みにも繋がると思います。

 なお、業務を行うにあたり、当然のことながら、公共事業の財源は主に区民の皆様からの税収入により成り立っています。そのため、満足度を追求する設計の基本理念は「華美な設計」や、「高価な資材を使用すること」ではなく、「貴重な財源を無駄に使用せず、耐用性が高く、適切な品質を確保する」ことです。この理念に則った設計・工事ができ、尚且つ施設利用者の方々が快く利用していただく姿を見たときは、何にも代え難い「やりがい」を覚えます。


5 これまでの仕事で印象に残っていることを教えてください。

 一番印象深かった案件は、入区して2年目に担当した図書館の改修工事です。元々私は、ハウスメーカーで設計業務を行っており、お客様と打合せを行い、夢を形にしてきました。今回も、施設管理者の方々との打合せを経て間取りの打合せを行いましたが、前職の時とは色々な条件が違い苦労しました。

 以前は、更地から家を建てる計画が主でしたので、工事施工条件はあまり気にせずとも設計が出来たのですが、今回は違いました。公共施設は、いわゆる「居ながら工事」といって、基本的に運営、利用しながらの工事が主になってくるので、休館期間や休館中の代替運営の方法、工事期間の制約等、様々な諸条件が重なります。それに加え、一つの関係部署だけでは無く、複数の部署との調整、打合せを並行しなければならないため、難しい打合せが続きました。
 設計時に関しても、その施設で業務を行う方々の働きやすさ、利用する区民の方々の利用のしやすさなど、様々な方々の利用を想定して計画していかなければならない難しさもありました。しかし、打合せ、設計共に諸先輩方や他部署の方々が同行、サポートをしてくださり、無事に工事計画を作成することが出来ました。

 どのような案件も、一人で業務を行うのでは無く、様々な方が支援をしてくださり、この時ほど良い職場に恵まれたと思ったことはありません。施設管理者の方々とも、打合せを重ねることにより、関係性を構築でき、非常に良好な形で進めることが出来ました。設計が終わり、工事期間中も、利用者、働いている方々への十分な配慮が欠かせないので、工事完了まで気が抜けない状態でした。それでも、施設管理者の方々には色々とご不便をかけてしまったと思います。
 ですが、工事が完了し、出来上がった施設について、施設管理者の方々からお礼のお言葉を頂き、凄く達成感を得ることが出来ました。施設の利用開始後に、現地を見学に行った際に、区民の方々が利用されている姿を見て、この工事を担当できて良かったとつくづく感じました。

 設計、打合せ、工事等、様々な苦労がありましたが、それを乗り越え完成した時の建築職としての「やりがい」は、言葉に出来ないものだと思いました。

6 仕事を進めるうえで心がけていることを教えてください。

 業務全般において、「報告、連絡、相談」、「コミュニケーション」、「知識の向上」を大切にしています。

 どの仕事においても、一人で業務を完結することは出来ません。特に工事は、建築、電気、機械など複数の分野により構成されたチームで行います。チームメンバー及び上司に「報、連、相」を行い、連携を密に行い、着実に仕事を進めていくことが重要かと思います。そのためには、日頃の「コミュニケーション」が大切です。色々な方々と、関係性を構築しておくことで、自身の業務内容の伝達だけで無く、何か自分が悩んだときや困った際に相談出来る強みになります。

 また、建築職については、様々な分野について勉強していかなくてはならない職種だと思っています。日々の技術革新の波の中で常に新しい材料、工法、他業種の知識等、多岐にわたり理解していなくてはなりません。「知識の向上」に努力することにより、今までとは違った先進的な新築、改修工事を公共工事で実現できる可能性が見えてくると信じています。

 区民の皆様からの税収入を無駄にすること無く、工事でより良い施設を提供していくには、必要不可欠と考えています。「知識の向上」を意識することで、様々な事象について常にアンテナを張って業務を行うことも出来ると思います。それは、業務だけで無く、周りへの気配りや配慮、気づきにも繋がってくると思うので、常に意識して仕事を行うように努力しています。

7 受験者へメッセージ・エールをお願いします。

メッセージ
(受験生へメッセージ)

 現在、区役所への就職や転職について期待や不安があるかと思います。

 区役所の建築職には、工事監理だけでなく、まちづくり、都市計画、建築物の審査等、様々な業務があり、ジョブローテーションにより、多くの職場を経験することが出来ます。ワークライフバランスを充実させたい方、建築職だけでなく他業種にチャレンジしたい方等、色々な選択肢が区役所で働くことにより実現出来ると思います。

 また、私自身が公務員に転職した理由は、ワークライフバランスを充実させつつ、建築に関わる仕事を続けたい想いで転職を決断をしました。

 中野区役所の職員として、皆様とすばらしい中野のまちづくりのために、一緒に歩んでいけることを楽しみにしています。

お問い合わせ

このページは総務部 職員課が担当しています。

本文ここまで

サブナビゲーションここから