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最終更新日 2019年1月15日
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情報公開・個人情報保護審査会答申(第11号)

 答申第11号 

平成30年10月29日 

中野区長 様

中野区情報公開・個人情報保護審査会  

会 長  佐藤 信行

中野区個人情報の保護に関する条例第33条第3項の規定に基づく諮問について(答申)

 平成30年3月14日付け、29中経行第1279号による下記の諮問について、別紙のとおり答申します。

 記

中野区個人情報の保護に関する条例に係る審査請求について(諮問)


(以下 、別紙の内容)

第1 審査会の結論

 審査請求人が行った「○○病院の全診療科の「レセプト全部」求める。(「皮フ科」「脳神経外科」の分除く)」との自己情報開示請求について、中野区長が弁明書(平成30年3月1日)記載の「本件請求対象文書1」を特定し、その全部を公開したことは相当である。

 審査請求人が行った「○○係長担当期間の「世帯台帳」全部求める。「一部開示」分除く。」との自己情報開示請求に対して、中野区長が弁明書(平成30年3月1日)記載の「本件請求対象文書2」を特定したことは相当である。ただし、同文書に含まれる医療機関職員を特定すると考えられる情報について、これを墨塗の方法で非開示にした6箇所のうち、次の4箇所(墨塗)については、これを開示すべきである。

 (1)平成 27年11月19日付けの「○○病院 医事課生活保護担当 (墨塗)より入電」

 (2)平成28年1月27日付けの「○○ 病院 医事課(墨塗)より入電」

 (3)平成28年2月12日付けの「○○ 病院医事課 (墨塗)に架電」

 (4)上記(3)見出し下3行目の「(墨塗)から……」

第2 審査請求及び審査の経緯

 1 自己情報の開示請求

 平成29年12月12日付けで、本件の審査請求人(○○○○さん、以下「審査請求人」という。)は、条例第22条の規定に基づき、実施機関である中野区長(以下適宜、「実施機関」又は「区長」という。)に対して、○○病院の全診療科の「レセプト全部」求める。(「皮フ科」「脳神経外科」の分除く)」「○○係長担当期間の「世帯台帳」全部求める。「一部開示」分除く。」との自己情報開示請求を行った。

 2 意見照会

 実施機関は、同年12月18日付けで、開示請求対象文書に名称、所在地及び電話番号が含まれる○○病院に対して、個人情報の開示に関する意見書の提出を求め、同病院は同年12月21日付けで開示決定に対する反対意見がない旨を実施機関に回答した。

 3 自己情報開示等決定通知期間延長通知

 実施機関は、審査請求人に対して、同年12月26日付けで、当初の決定通知期間同年12月27日を平成30年1月31日に延長したことを通知した。

 4 実施機関の決定

 実施機関は、平成30年1月30日付けで、開示請求対象文書を、本件請求対象文書1及び同2であると特定した上で、その一部を開示することを決定し、自己情報不開示決定通知書をもって、審査請求人に通知した。
 非開示と決定した部分は、本件請求対象文書2の6箇所であり、自己情報不開示決定通知書の「請求を認めることができない部分」欄には「世帯台帳のうち、実施機関と医療機関との電話での対応者名」と記載され、同「決定の理由」欄には「開示請求資料の一部に、中野区個人情報の保護に関する条例第26条第1項第4号に定める、開示することにより実施機関の公正又は適正な職務執行が著しく妨げられるおそれがあるものが、含まれているため」と記載されている。

 5 審査請求

 審査請求人は、本件自己情報不開示決定を不服として、条例に基づき、同年2月5日付けで、実施機関に対して審査請求を行った。

 6 当審査会への諮問

 区長は、当審査会に対し、条例第33条第3項に基づき、同年3月14日付けで上記審査請求の審査の諮問をした。

 7 口頭意見陳述及び資料の提出等

 当審査会は、実施機関に対して同年3月19日及び6月27日付けで資料の提出を求めたところ、同年3月28日及び7月10日に実施機関から求めた資料が提出された。
 また当審査会は、同年6月19日に審査請求人の口頭意見陳述を聴取した。また、審査請求人からは、複数回にわたって追加の資料提出を受けた。

第3 実施機関及び審査請求人の主張の整理

 1 実施機関の主張

 実施機関は、審査請求人からの複数の自己情報開示請求を受けており、当初は全面開示をしていた(平成29年12月4日付け開示)。その後、実施機関は、本件開示対象文書2に記載されている医療機関の職員名について、当該医療機関から非開示とするように求められたことを契機として、その部分を条例第26条第2号の「開示することにより、開示請求者以外の者である特定の個人が識別され、当該第三者に不利益を及ぼすおそれがある」と判断することとしたものである。本件開示対象文書2の6箇所は、いずれもこれに該当する。

 2 審査請求人の主張

 審査請求人の主張は、審査請求書においても、また意見陳述の機会の主張の全趣旨に鑑みても、必ずしも明らかではなかったが、少なくとも、平成29年12月4日付け文書では開示されていた医療機関職員氏名等が後に非開示となったことに代表される実施機関職員対応の不誠実さを述べ、かつ、一度開示されたものと同趣旨の情報を事後的に非開示とすることの違法性ないし不当性を主張しているものと解される。

第4 審査会の判断

 1 論点

 審査請求人は、実施機関の職員の不誠実な職務執行一般について縷々述べるが、そのほとんどは、当審査会の所管外である。ただし、同人が口頭意見陳述で述べた点のうち、複数の自己情報開示請求において、同一の性質の情報(具体的には医療機関の職員名)が一方では開示され、他方では非開示とされることについては、条例上の権利保護の安定性の観点から、当審査会において審理すべき事項であると判断する。

 2 当審査会の判断

 本件開示対象文書2の6箇所は、いずれも医療機関の担当者名であり、条例第26条2号にいう第三者に関する情報であることは明らかである。しかし、同号は、特定の第三者が識別され、当該第三者に不利益を及ぼすおそれがある情報であっても、「法令の定めにより又は慣行として開示請求者が知ることができ、又は知ることが予定されている情報」については、開示すべきものとしているところ、本件非開示情報のうち、第1審査会の結論の(1)及び(2)に記載した2箇所は、同病院において当時審査請求人を担当していた職員の姓(又は当該職員を特定する他の呼称)であることは、文脈上明らかであり、かつ、同職員の姓は審査請求人にとっては周知の事実であり、さらに、中野区が別に審査請求人に開示した文書においては非開示とされていないことから、「当該第三者に不利益を及ぼすおそれがある」かの判断をするまでもなく、「慣行として開示請求者が知ることができるもの」といえるから、これを非開示としたことは適切とはいえない。
 また、第1審査会の結論の(3)及び(4)に記載した2箇所は、同病院の職員の姓(又は当該職員を特定する他の呼称)であることは文脈上明らかであり、かつ、(3)の3行上から2行上にかけて「○○に関しては、○○の、医事課 ○○課長に架電し、○○で対応いただくよう依頼する旨主に伝えた。」(○○課長部分は、審査請求人に開示された文書においては墨塗されておらず、顕名である。)との記述があることからすると、墨塗2箇所に記載されているのは「○○課長 」であることは、文脈上明らかである。また、前提事実として、区から審査請求者に対して当該職員名が伝えられていたのであるから、当該職員の姓は審査請求人にとっては周知の事実であって、ここにおける姓の記述は、「慣行として開示請求者が知ることができるもの」といえるから、これを非開示としたことは適切とはいえない。
 これに対して、墨塗の方法で非開示にした6箇所のうち、次の2箇所(墨塗)については、審査請求人を担当しない職員を特定する情報が含まれていることが文脈上明らかであるが、これについては、実施機関の主張のように「当該第三者に不利益を及ぼすおそれ」が認められ、かつ、「法令の定めにより又は慣行として開示請求者が知ることができ、又は知ることが予定されている情報」に当たると認める判断をするに足りる証拠はないから、これを非開示としたことは適切である。
 (5)(6)平成28年2月23日付けの「○○病院医療連携室へ架電」の項の「医療相談室 (墨塗)に、この間の経緯を伝え、何らかの援助をお願いできないか相談した。折り返し、(墨塗)から、回答あり。」

 第5 結論

 以上により、上記第1記載のとおり、判断する。
 なお、審査会として、念のため1点付言しておく。
 本件審査請求人の主張は、審査請求書、口頭での意見陳述、その他の提出資料を総合しても、なお明確なものとはいえず、上記の論点も、審査請求人の様々な主張を当審査会が条例に照らして評価する中で、職権的に顕出したものである。
 確かに当審査会の手続は、裁判所におけるものとは異なり、完全な当事者主義によるものとはされていないが、これが不服審査である以上、少なくとも、審査請求人において求めようとする救済とその理由が示されなければ、実質的な検討を行うことは不可能である。よって今後、これらが不明である審査請求がなされた場合、当審査会は、そのことをもって審査手続を終結させることもあり得るところである。
 本件審査請求人に限らず、中野区個人情報の保護に関する条例に基づく審査請求を行おうとする者は、自己の権利をよく保全するためにも、この点に十分に留意されたい。
 

中野区情報公開・個人情報保護審査会

委員 岸 本 有 巨
委員 熊 田 裕 之
委員 小 池 知 子
委員 幸 田 雅 治
委員 佐 藤 信 行(会長)

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