中野のちから 第11回(2010年11月20日号掲載)

中野のデザインを支える「ちから」。
中野区町会連合会が公募したシンボルマークのデザインの最優秀作品賞を受賞した東京工芸大学(本町二丁目9番5号)の学生さんにお話を伺いました。

宇良貴志(うら・たかし)さん
東京工芸大学 芸術学部 デザイン学科
昭和62年生まれ
中野の好きなところ
商店街があるところかな。まちに古き良き雰囲気が残っていて魅力的です。
今回の受賞作品にはどのような思いを込めましたか

宇良さんがデザインしたシンボルマークが描かれた町会連合会旗
今回のシンボルマーク(右)では、いろいろな年代の方が見るものということもあって、どの年代の方にも分かりやすいデザインを心掛けました。
「人」という文字を組み合わせて中野の「N」を表現しています。人と人が支え合ってまちをつくっていくこともイメージしています。
デザインを学ぼうと思ったきっかけは
具体的なきっかけは特になかったのですが、伯母がデザイン関係の仕事をしており、身近にあったデザインの専門書や雑誌に影響を受けました。高校までの部活動では美術部に入らなかったのですが、小さい頃からデザインの本を無意識に読んでいたためか、進路を考えたときに「大学でデザインを学び、いずれはデザイン関係の仕事をしたい」と思うようになりました。
美術系の予備校でデザインの基礎を学び、東京工芸大学に入学しました。大学では広告表現を学んでいますが、アイデアの出し方などの点で、研究室の授業はとても役立っていますね。
デザインする上で大切なことは
自分のデザインしたものがテーマに合致しているか、イメージがぶれていないかを常に意識しています。
デザインは、情報をどう伝えるか、イメージやメッセージをいかに多くの人に理解してもらえるかが大切です。人に理解されるかどうかに関係なく自分の中にあるものを表現している「アート」との違いは、そこにあるのです。
作品の公募へは、授業の一環として応募することも、自分で応募することもあります。ロゴマークや広告の公募に応募することが多いのですが、抽象画を描くことも好きで、以前、福岡のギャラリーの公募展でグランプリを受賞し、そこで絵の個展を一週間開いたこともあります。
これからの目標はなんですか
見る人の心を豊かにすることができる作品をつくっていきたいです。
来年4月からは広告関係の企業で働くことが決まりました。大変だとは思いますが、やりたい方向の仕事に取り組んでいこうと思います。

研究室の課題作品
研究室の課題でつくった作品です。『新しい紙をつくる』というテーマでしたが、制作中にごみ問題についての問題提起もできるのではないかと思い、捨てられていたチラシやごみを紙すきの要領ですいています。
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