3-2 地域活動を中心に、ともに支えあうまち
10年後のまちの姿
「地域活動を中心に、ともに支えあうまち」として基本構想で描く10年後のまちの姿は、次のとおりです。
3-2 地域活動を中心に、ともに支えあうまち
- 高齢者や障害者を含め、多くの人々が、ときには担い手として、ときには受け手として、相互に地域での支えあいの活動を実践しています。
- 就労形態などが多様化して、人々の働き方や暮らし方が変化し、勤労層が地域で過ごす時間も増えています。
- 仕事や子育てを終えた人々は、豊富な経験と能力を生かしながら、多様な地域活動や自治の場に参加しています。
- 青少年が地域活動の一翼を担っており、支えあいの活動に多数の若者が参加しています。
現状と課題
ひとり暮らしの高齢者は年々増加し、すでに8,000人を超えています。また、高齢者だけで構成されている世帯も約9,000世帯あります。施設や病院ではなく、在宅での生活支援を重視する流れの中にあって、地域で暮らす要介護高齢者や障害者も増加しています。こうした人々が地域で安心して生活するためには、福祉、保健、医療などの在宅生活を支えるサービスの充実はもちろんですが、町会・自治会など地縁団体の取り組み、地域ボランティアやNPOなどの活動、高齢者見守りネットワークなど、さまざまな担い手が互いに協力し、身近な地域での支えあいのしくみを構築していく必要があります。
退職後も元気に趣味のサークルや地域で活動する高齢者が多くいる一方で、地域活動のきっかけがつかめないなど、これまでの経験や能力を十分に発揮する機会のない人も多くいます。これから定年を迎える団塊の世代が、地域で力をいかに発揮してもらうかも課題です。自分の興味や関心にあわせて活動ができ、気軽に地域活動や自治活動に関われるようなしくみを多様に整備する必要があります。また、高齢者などが支援を受けるだけでなく、サービスの担い手として地域で活動できるしくみもつくる必要があります。
学校では、ボランティア活動を体験したり、地域での活動を紹介したりする機会を増やしていますが、継続的に活動の機会を持つ子どもは少ないのが現状です。青少年が気軽に地域活動に参加できるしくみを、学校や地域住民、NPO、行政等が協力し構築していく必要があります。
施策の方向 「地域活動を中心に、ともに支えあうまち」
支えあいの風土の醸成
目標とする姿
町会・自治会の取り組みに加え、地域ボランティアやNPOなどさまざまな担い手が互いに協力し、身近な地域で支えあうしくみが構築され、高齢者や障害者を含め、多くの人々がときには担い手として、ときには受け手として、相互に支えあいの活動を展開しています。
成果指標と目標値
成果指標 | 指標とする理由 | 実績 | 21年度目標値 | 26年度目標値 |
---|---|---|---|---|
相談や助け合いなど親しい付き合いをしている人がいる割合 | 支えあいの成果を示すため。 | 17.2% (17年度) |
18% | 19% |
保健福祉関係のNPO法人(主な事務所が区内)の新規立上げ件数 | サービスの担い手の状況を示すため。 | 10件 (16年度) |
15件 | 20件 |
おもな取り組み
地域見守り支援ネットワークの推進
(担当:保健福祉部 地域保健福祉分野)
ひとり暮らしの高齢者などが地域で孤立することなく安心して生活を続けることができるよう、見守りや声かけ等を行う「元気でねっと」事業(高齢者見守り支援ネットワーク)を充実していきます。さらに、認知症の人や障害者への見守りとも連携させ、包括的な地域の見守りネットワークを推進していきます。
地域団体を中心にした身近な支えあいの推進
(担当:保健福祉部 保健福祉分野、地域保健福祉分野ほか)
要介護者や障害者などが地域の中で支えられ普通に生活していくことができるよう、区民や民間団体活動への支援を行っていきます。また、認知症の勉強会など介護予防に関する自主活動への支援や、保健福祉関連のNPOの立ち上げやコミュニティビジネスへと発展させていく取り組みの支援などを行います。
地域の保健福祉活動の推進調整
(担当:保健福祉部 保健福祉分野、地域保健福祉分野ほか)
保健福祉活動の担い手として、また、ボランティア団体活動等への参加意欲をもつ人たちとサービスを必要としている人たちとの需給の結びつけや、他の関係機関等との連携などについて、地域包括支援センターを中心に調整を行い、地域の保健福祉ネットワークを構築していきます。
町会・自治会活動の推進(再掲)
(担当:区民生活部 地域活動分野)
町会・自治会の行う地域における支えあい活動について、活動を一層推進するとともに、区との連携・協働を強化していきます。
公益活動支援のための助成と拠点整備(再掲)
(担当:区長室 政策計画分野ほか)
さまざまな区民団体の公益活動がさらに発展するよう、区民の寄付等を財源とする助成制度を創設するとともに、人材や団体の育成、関係情報の収集や発信などを行う(仮称)NPO活動センターを区立施設内に開設します。
地域通貨の導入支援(再掲)
(担当:区長室 政策計画分野ほか)
地域ボランティアをはじめとする地域の支えあいの輪を築き、参加の裾野を広げるために地域通貨の導入を進めます。地域通貨は、助けを必要とする人の手伝いや環境配慮行動をしたときなどに通貨を受け取り、自分が助けを受けたときにその通貨を支払うしくみを基本とします。地域通貨の利便性や有効性を確保するためには、流通のしくみを確立する必要があり、関係団体と連携し、その取り組みを支援していきます。
個店・商店街の新生(再掲)
(担当:区民生活部 産業振興分野ほか)
空き店舗の活用などによる保育や介護をはじめとしたコミュニティビジネスなどにも事業展開する、地域コミュニティの核として商店街を発展させていく取り組みを支援します。
ステップ1 | ステップ2 | ステップ3 | ステップ4 |
---|---|---|---|
保健福祉センター地域調整機能の充実 | |||
地域見守り支援ネットワークの拡充 | |||
公益活動を支援する助成制度の創設と(仮称)NPOセンターの開設 | 公益活動を行うさまざまな団体との連携強化 | ||
関係機関、団体、住民による地域ケアネットワークの構築 | 関係機関、団体、住民による地域ケアネットワークの活性化 | 包括的な地域見守りネットワークの発展 | |
町会・自治会と区の協働による支えあい活動の推進 | |||
コミュニティビジネスの支援 | |||
地域通貨の導入支援検討 | 地域通貨の導入支援 | ||
商店街の空き店舗等を活用した保育や介護事業の誘導・支援 | |||
地域包括支援センター設置(8か所) | (仮称)総合公共サービスセンターの設置(地域包括支援センター等を移転・設置)(仲町小跡) | (仮称)総合公共サービスセンターの設置(地域包括支援センター等を移転・設置)(沼袋小跡、中野富士見中跡ほか) |
仕事・家庭・地域のバランスのとれた暮らし方
目標とする姿
ライフステージに応じた柔軟で多様な働き方が普及し、区民は、子育てや介護など、家庭生活や地域活動などを両立させ、バランスのとれた暮らしを実現しています。
成果指標と目標値
成果指標 | 指標とする理由 | 実績 | 21年度目標値 | 26年度目標値 |
---|---|---|---|---|
ワークシェアリングを進める必要性を認める意見を持つ人の割合 | 個人のライフステージに応じた柔軟で多様な働き方を認める意見を持つ人が増えている証となるため。 | 49.5% (16年度) |
60% | 65% |
おもな取り組み
ワークシェアリングの普及・啓発
(担当:子ども家庭部 男女平等分野ほか)
ワークシェアリングの普及・啓発に取り組み、だれもが仕事時間と生活時間のバランスをとりながら、地域活動に参加し地域貢献できる時間をとれるようにしていきます。とくに、退職後の団塊の世代の人々が、培ってきた豊かな社会経験等を生かして、地域の中で働き、地域活動に参加できる環境づくりを推進します。
地域通貨の導入支援(再掲)
(担当:区長室 政策計画分野ほか)
地域ボランティアをはじめとする地域の支えあいの輪を築き、地域活動の参加の裾野を広げるために、地域通貨の導入を進め、流通のしくみの確立などその取り組みを支援します。
ステップ1 | ステップ2 | ステップ3 | ステップ4 |
---|---|---|---|
ワークシェアリングの普及・啓発の促進 | ワークシェアリングに関する施策の検討 | 推進 → | |
団塊世代の実態調査の実施 | 団塊世代が地域で活躍するための施策の定着化 | ||
女性の子育て支援や就労支援の推進 |
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