中野区障害者施設医療的ケア実施要綱

2011年4月1日

要綱第104号

(目的)

第1条 この要綱は、中野区障害者福祉会館又は中野区立かみさぎこぶし園(以下「施設」という。)の利用者のうち、医療的ケアを必要とする者に対してこれを行うことにより、障害者の地域における自立を促進させるとともに、介護者の負担の軽減を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この要綱において「医療的ケア」とは、医師以外の者が主治医の指示のもとに行うことができる日常生活に必要な次に掲げる処置をいう。

(1) たんの吸引

(2) 経管栄養

(3) 導尿

(4) 酸素管理

(5) 薬液の吸入

(実施方法)

第3条 医療的ケアは、施設の管理運営を行う指定管理者が行うものとする。

(対象者)

第4条 医療的ケアの実施の対象となる者(以下「対象者」という。)は、施設において次に掲げる事業を利用する者のうち、安定した身体状況を有する者とする。

(1) 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号。以下「法」という。)第5条第7項に規定する生活介護

(2) 法第5条第12項に規定する自立訓練

(医療的ケアの実施者)

第5条 医療的ケアは、対象者の主治医の指示を受けた看護師(以下「実施者」という。)が行う。

(研修)

第6条 医療的ケアの実施者は、対象者又はその保護者の同意を得て、対象者の主治医又は嘱託医から当該医療的ケアに係る研修を受けるものとする。

(申請)

第7条 医療的ケアを希望する者(その者が18歳未満の場合はその保護者。以下「申請者」という。)は、中野区障害者施設医療的ケア実施申請書(第1号様式)に、次の書類を添えて、施設の長に申請しなければならない。

(1) 医療的ケアの実施に関して主治医の所見の記載された意見書(以下「主治医意見書」という。)

(2) 主治医が医療的ケアの内容、期間及び実施上の留意点を記載した指示書(以下「指示書」という。)

2 施設の長は、前項の申請を受理するに当たり、申請者に医療的ケアの実施の内容について説明をしなければならない。

(実施の検討)

第8条 施設の長は、前条による申請があったときは、次条に定める医療的ケア実施検討委員会に付議し、当該申請者に対する医療的ケアの実施の可否及び内容について検討するものとする。

(検討委員会の設置等)

第9条 施設の長は、申請者に対する医療的ケアの実施について必要な検討を行うため、当該施設に医療的ケア実施検討委員会(以下「委員会」という。)を設置するものとする。

2 委員会は、委員長及び委員で構成する。

3 委員長は、施設の長をもって充てる。

4 委員は、委員長が認めた次の者とする。

(1) サービス管理責任者

(2) 主治医又は嘱託医

(3) 看護師

(4) その他施設の長が必要と認める者

(委員以外の者の出席)

第10条 委員長は、必要があると認めるときは、委員以外の者を委員会に出席させ、意見を聴取することができる。

(所掌事項)

第11条 委員会は、次に掲げる事項について所掌する。

(1) 申請の内容の確認

(2) 主治医意見書及び指示書の内容の確認

(3) 医療的ケアの実施の可否及び終了の判断並びに実施内容

(4) その他施設の長が必要と認める事項

(検討結果の報告)

第12条 施設の長は、第8条の規定による委員会における医療的ケアの実施の可否等についての検討結果を中野区障害者施設医療的ケア実施検討報告書(第2号様式)により、区長に報告するものとする。

(実施の決定)

第13条 施設の長は、医療的ケアの実施及びその内容について承認するときは中野区障害者施設医療的ケア実施承認通知書(第3号様式)により、不承認とするときは中野区障害者施設医療的ケア実施不承認通知書(第4号様式)により、申請者に通知する。

(遵守事項)

第14条 前条の規定により承認を受けた者は、次に掲げる事項を遵守しなければならない。

(1) 主治医から医療的ケアについての指示内容に変更があったときは、速やかに施設の長に報告すること。

(2) 医療的ケアの実施にあたり、主治医と連携を図り、緊急時の対応について調整を行うこと。

(3) あらかじめ緊急連絡先を施設の長に伝え、施設の利用時間において確実に連絡が取れる体制を確保すること。

(4) 医療的ケアに必要な健康診査、研修、マニュアルの作成等に協力すること。

(5) 医療的ケアを利用する者(以下「利用者」という。)が使用する医療物品及び消耗品を準備すること。

(6) 利用者の健康状態について、施設の長に知らせること。

(7) 利用者の健康状態が安定しない場合又は第16条第1項の場合において、医療的ケアを休止することについて応じること。

(緊急時の対応)

第15条 医療的ケアの実施者は、医療的ケアの実施中に利用者の病状の急変その他の緊急事態が生じたときは、速やかに当該利用者の主治医に連絡する等により利用者の安全を確保するとともに、その詳細を施設の長に報告しなければならない。

(医療的ケアの休止)

第16条 施設の長は、次のいずれかに該当するときは、医療的ケアの実施を休止することができる。ただし、施設の長は、速やかにその再開に向けて努力するものとする。

(1) 利用者の医療的ケアの実施者が不在のとき。

(2) その他利用者に対する医療的ケアの実施に必要な環境が整わないとき。

2 施設の長は、前項の規定による休止を行ったときは、速やかにその旨を、利用者又はその保護者に対して通知するとともに、区長に報告するものとする。

(医療的ケアの終了)

第17条 利用者又はその保護者は、医療的ケアの終了を希望するときは、中野区障害者施設医療的ケア終了申請書(第5号様式)に主治医意見書を添付して、施設の長に対し、当該終了を申請するものとする。

2 施設の長は、前項の規定による医療的ケアの終了の申請があったときは、委員会で検討した上で、当該医療的ケアの終了を決定し、利用者又はその保護者に対して、中野区障害者施設医療的ケア終了通知書(第6号様式)により通知する。

3 施設の長は、前項の規定による終了の決定を行ったときは、速やかにその旨を区長に報告するものとする。

(医療的ケアの実施期間)

第18条 医療的ケアを実施する期間は、医療的ケアを開始した日の属する年度の末日までとする。

2 前項の規定にかかわらず、施設の長は、必要があると認めるときは、年度を超えて医療的ケアを実施することができる。

3 前項の場合における医療的ケアの実施に係る申請等の手続きは、新たに申請があった場合に準じて行う。ただし、対象者が第4条第2号に掲げる事業を利用する者である場合は、この限りでない。

(実施の報告)

第19条 区長は、必要と認めた場合、施設の長に対して医療的ケアの実施に係る報告を求めることができる。

(補則)

第20条 この要綱に定めるほか必要な事項は、別に定める。

この要綱は、2011年4月1日から施行する。

(2013年4月1日要綱第82号)

この要綱は、2013年4月1日から施行する。

(2014年4月1日要綱第111号)

この要綱は、2014年4月1日から施行する。

様式 略

中野区障害者施設医療的ケア実施要綱

平成23年4月1日 要綱第104号

(平成26年4月1日施行)