中野区における平和行政の基本に関する条例

平成2年4月1日

条例第24号

注 令和5年3月から改正経過を注記した。

(目的)

第1条 この条例は、中野区の平和行政に係る基本原則並びに平和に関する事業の推進及びその財源の確保について定め、もって区民の平和で豊かな生活の維持向上に資することを目的とする。

(基本原則)

第2条 中野区は、世界の平和を求める区民の意志を表明した憲法擁護・非核都市の宣言(別記)の精神に基づき、日本国憲法の基本理念である恒久平和の実現に努めるとともに、区民が平和で安全な環境のもとに、人間としての基本的な権利と豊かな生活を追求できるよう、平和行政を推進するものとする。

(平和事業の推進)

第3条 中野区は、平和行政を推進するため、次の事業(以下「平和事業」という。)を実施するものとする。

(1) 日本国憲法に規定する平和の意義の普及

(2) 平和に関する情報の収集及び提供

(3) 国内及び国外の諸都市との平和に関する交流

(4) その他、この条例の趣旨に基づき区長が必要と認める事業

(基金の設置)

第4条 平和事業に要する財源を確保するため、中野区平和基金(以下「基金」という。)を設置する。

(積立額)

第5条 基金として積み立てる額は、中野区一般会計予算の定めるところによる。

(令5条例4・全改)

(基金の管理)

第6条 基金に属する現金は、金融機関への預金その他最も確実かつ有利な方法により保管しなければならない。

2 基金に属する現金は、必要に応じ、最も確実かつ有利な有価証券に代えることができる。

(運用益金の処理)

第7条 基金の運用から生ずる収益は、一般会計の歳入歳出予算に計上して、基金に繰り入れるものとする。

2 区長は、前項の規定により基金に繰り入れた額の全部又は一部を平和事業に要する経費の財源に充てるため、処分することができる。

(繰替運用)

第8条 区長は、財政上必要があると認めるときは、確実な繰戻しの方法、期間及び利率を定め、基金に属する現金を歳計現金に繰り替えて運用することができる。

(処分)

第9条 区長は、第7条第2項の規定によるほか、平和事業を実施するための財源に充てる場合に限り、基金の全部又は一部を処分することができる。

(平和事業の公表)

第10条 区長は、平和事業の内容及びそれに要した経費並びに基金の運用状況を、毎年、区民に公表しなければならない。

(委任)

第11条 この条例の施行に関し必要な事項は、別に区長が定める。

この条例は、公布の日から施行する。

(平成15年12月16日条例第46号)

この条例は、平成16年4月1日から施行する。

(令和5年3月20日条例第4号)

この条例は、令和5年4月1日から施行する。

別記

憲法擁護・非核都市の宣言

まちには こどもの笑顔がある

ひろばには 若者の歌がある

ここには 私たちのくらしがある

海を越えた かなたにも

同じ人間の くらしがある

いま 地球をおおう 核兵器は

あらゆる いのちの営みを

この しあわせを 奪い去る

私たちの憲法は

くらしを守り 自由を守り

恒久の平和を誓う

私たちは この憲法を大切にし

世界中の人びとと 手をつなぎ

核をもつ すべての国に

核兵器をすてよ と 訴える

この区民の声を

憲法擁護・非核都市 中野区の

宣言とする

昭和57年8月15日

中野区

中野区における平和行政の基本に関する条例

平成2年4月1日 条例第24号

(令和5年4月1日施行)