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最終更新日 2010年3月1日
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第8回 これからの中野の教育検討会議 会議要旨

開催日時   平成22年1月20日(水曜日)午後7時2分~午後9時
開催場所   中野区役所 教育委員会室
出席者 委員 葉養正明、藤井穂高、伊藤亜矢子、西村彰史、長谷川嘉昭、大野道高、桜井多加子、金沢美代子、髙木基行、野呂文広、牧井直文、竹内沖司、寺嶋誠一郎、喜名朝博、合川昭、吉村恒治 (敬称略、順不同)
事務局 企画財政担当、学校再編担当、統括指導主事
傍聴者 6人
 会議次第

【議事】
1 中野区における連携教育について 

2 学校と地域の連携について

3 特別支援教育の拡充について

4 その他

 


 


1 議事

◆議事(1)中野区における連携教育について、(2)学校と地域の連携について、(3)特別支援教育の拡充について
  
 資料1「これからの中野の教育検討会議の検討状況【修正版2】」、資料2「これからの中野の教育検討会議の検討状況説明会の実施結果」、資料3「これからの中野の教育検討会議の検討状況各団体等説明会の実施結果」 により説明。

会長
 事務局からの説明について、質問や意見等お願いしたい。いろいろな角度から意見はあるかと思う。
 資料1の第1章には、1ページに「1社会状況等の変化」が前半にあって、後半に「2中野区の状況」が書かれている。中野の状況のところが、区立小中学校の現状と課題という柱立てで、4ページの最初のところまでつながっているという構成になっている。区立小中学校の現状と課題の中身が、新学習指導要領への対応、学力向上、教員の指導力、体力向上、地域連携、特別支援教育、学校規模等、保護者による学校評価という項目で綴られている。この検討会議では連携が検討課題になっており、連携教育、学校と地域の連携、あるいは一貫教育といったところがポイントになる。
 4ページの最初のところまでで気づいた点等あればお願いしたい。

委員
 前回、4ページの学力調査の結果で使われていた「通過率」という言葉がわからなかったが、説明していただき、こういうものかということがわかった。
 それから、5ページには、同じ小学校6年間といっても、小学校5、6年生あたりで一つ発達段階が上がると、子どもたちにとってはなかなか困難になっているということが数字になって表れているし、算数では抽象的な思考を必要とする学習内容が多くなる学年が、発達段階の上がる時にあたり苦労していることがよくわかるので、こういう分析を丁寧にしていくと、どうして小学校と中学校が連携しなければいけないのかという一つの根拠になってくると思う。
 もう一つ、自己肯定感が小学校5、6年生から急に下がり、不登校の前兆が表れてくるようなこともよく一般的に言われており、だから連携しているというようなことも言われている。そういうデータがあるといいと思うが、そのような調査結果はあるか。

委員
 学力調査と合わせて意識調査はしているが、学年ごとの自己肯定感がどのようになっているかのデータはない。

委員
 その辺の子どもたちの気持ちの動きのようなものがわかると、小学校と中学校が連携しなければいけない根拠になるのではないだろうか。ここは知的面での一つの段差が表れているところだと思うので、連続性をという筋がよくわかるところだと思う。つまずきへの対応が、現状だと必ずしも十分ではないということと併せて、中野区の場合どの辺に問題があるのか、子どもたちの9年間の発達の中でどこにどういう課題があるのかが具体的にわかるといいと思う。

委員
 第3章で豊かな人間性、社会性の育成について出てくるのであれば、現状と課題の中で、今の子どもたちの人間性や精神的なものにどういう問題があるのか、不登校やいじめの問題も、中野区の中で現状どうなっているのかわかるといい。学校評価の委員をしていると、自分の学校でいじめがあるかないかというのはある程度は把握できる。しかし、区全体として子どもたちの人間性を豊かにするために現状がどうだからどう豊かにするのかということが、現状の中に出てきていない。

委員
 この検討会議で子どもたちの現状について報告してきたが、その辺りを十分に伝えられなかったように思う。報告書の中に不登校の児童生徒数の状況については加えることはできると思う。

会長
 現状と課題は、教育関係の問題で一番基盤になるところではあるが、どうしても項目が総価的になってしまう。本当は構造的に項目間をつなげて、整理していくということができるといい。そのためには、この原因や背景、要因を掘り下げていかないと整理がなかなかできにくいかもしれない。それぞれが一つずつ独立しているのではなく、実際は文脈をなしているので、文脈として表現できると非常にわかりやすい報告書になると思う。
 6ページから異校種間の連携の現状、地域との連携、家庭との連携が出てきている。連携が少し弱いという現状を踏まえ、これからの中野の教育ということで連携につながっていく構成になっているが、この辺についてはいかがか。

委員
 全国的な課題の中でも、「授業規律や校則を守れない児童・生徒がいる」というところ、そして、学習意欲等のところで「将来への目的をもたせるとともに、自ら学ぼうとする意欲を換気する」というようなところ、それから、「いじめや不登校、人間関係をうまく築くことができないなど、教育相談が必要」と、そういうところを読んでみても、連携のところへなかなか結びつかない。これはこれで課題として、今すぐ何かできるのではないかと思う。
 17ページに施設一体型小中一貫教育学校のメリットとデメリットが書かれているが、中野区の課題からそこにどのように結びついていくのかがわからない。長い目で見て、一貫教育ということを皆さんにわかってもらって、それがいいということになれば、そちらの方に向かっていくのかもしれないが、もっと先に手をつけられる部分がたくさんあるのではないか。一貫教育については、その良さをもう少しわかってもらえるようにしないと難しいと思う。

委員
 課題を解消していくためのひとつの方策として一貫教育が考えられるとしたものである。また、一貫教育のひとつの施設形態である施設一体型小中一貫教育学校については、検討会議や説明会でも賛否があったため、課題等の整理のために現在考えられるメリット、デメリットを記載した。

会長
 既に地域と学校との連携、小学校と中学校の連携も課題はあるとしても、動いているのではないかと思う。そうすると、連携そのものについては今までやってきている取り組みをさらに強化しようというだけなので、それ程違和感はないのかもしれないが、これが一貫となってカリキュラムまでいじるということは、新しい教育のプログラムをつくるということになる。施設一体型となると建築費に約50億円かかり、また、今までの学校と形そのものが相当違ってくるので、教職員の組織体制や管理運営のあり方もかなり違い、新しい段階の教育の仕組みの導入になる。連携のところで、今までやっている取り組みをさらに充実させていくということから、施設一体型小中一貫教育学校にまでしていくには、その辺についてのさまざまな課題の整理や対応が必要ではないかと思う。

委員
 例えば、学習意欲については現状でも課題だし、将来の目的を持たせたり、学ぼうという意欲を喚起したりなど、今できていることもあるかもしれない。それが一貫にすることでどういうメリットがあるのかわからないという意見があった。確かに抽象的すぎてわかりにくい内容だと思う。
 例えば、アメリカなどのように小学校だったらどのような職業があるのかということについて学ぶ、そして、学年が上がるに従ってもっと具体的なことや複雑なことを学び、中学生になったらそのシリーズでどの教科とどの仕事が結びつくかということをもっと深く学んで、就きたい仕事ごとに履修する教科を増やしていく、そのように組み立てているところもある。
 そういうことで、例えば「小学校の時には職業について考えましょう。中学校では中学校で考えましょう」というのであれば現状でも出来るが、小学校1年ではこれ、2年でこれ、3年はこれ、中1がこれという連続したカリキュラムに落とすことは一貫でないとできなくて、そのカリキュラムに落とした時に、これまでにない新しい形の教育ができるかもしれないということであれば、そういう文言やステップをもう少しわかりやすく具体的に書くことも大事だと思う。
 課題が割と具体的なだけに、いい点悪い点が割と抽象的で、間を結ぶところに具体性がないため、イメージがしにくいのではないか。

委員
 6ページの全国的な課題の人間関係と生活習慣というところだが、これは小中学生ではなくて我々大人も一生涯ついて回ることだと思う。ここで「いじめや不登校、人間関係をうまく築くことができないなど、教育相談を必要とするケースが増加している」とあるが、中学校では心の相談員やスクールカウンセラーの方が週に1から3回程度来て、子どもや親の相談をしているので、これは教育相談ではないような気がする。また、いじめや不登校では、いじめがあるから不登校になるのかどうかわからないが、そういう相談があった時に相談を受けた人は、今までもこれからもどこまで介入するのか。周辺を調査して、徹底的にいじめをなくすように動くのか、それとも聞くだけなのか。

委員
 確かにここに書いてあることが、すべて教育相談で解決されるということではなく、教育相談もあるし、学校の指導としてやらなければいけないところもある。保護者と本人と学校が一体となってという広い意味で教育相談という言葉になっている。

会長
 この人間関係のところは、大人にもある大きな課題である。アメリカのポートランド・ステート大学の准教授が「日本の引きこもり」というタイトルの記者会見のなかで、日本は引きこもりが200万人に達していて、上の方の年齢はもう50歳を超え、日本では疫病のように引きこもりが広がっていると発表した。日本に帰り心理学の先生に「200万人もいるのか」と尋ねたら「そんなものだろう」と言われて驚いてしまった。
 引きこもりというのは、年齢がかなり小さいところから始まっており、不登校という問題と絡むところがあるのではないかと思う。

委員
 いじめや不登校についても、一貫校のメリット、デメリットはあると思う。いじめられそうになった時、いじめられて助けてほしい時、どういうふうに言ったらいいか、周りの子がどう助けたらいいか、自分の悩みをどう相談したらいいかなどを、より小さい時に教えてあげた方が、大きくなって反抗期に教えるよりはずっと有効である。それを段階的に、小学校でやっていく、そして中学校でまた同じカリキュラムで出来るというのが一貫校の一つのメリットになる。また、小学校2年生で10日間くらい休んだ子は、中学生になると不登校になるリスクが高いということは明らかになっているのだが、小学校と中学校が別の学校では、守秘義務や10日間くらい休んでも不登校の定義にはならないこともあって、情報がうまく伝わらないことがある。そうすると、中学校の先生はわからないので、休み始めても放置してしまう。ところが、一貫校になれば、小学校2年生の時に休んだことがあったと知っている先生が同じ学校の中にいるので、やはりこの子はもう少し手厚くみていって、何かあればすぐに連絡をしようということになる。
 しかし、逆にデメリットとしては、同じ人間関係が続くので、新しい人格で中学校デビューしてトライするというチャンスはなくなるかもしれないし、先生方のレッテル張りみたいなことで使われてしまうようなことがあれば、そういう情報が行き来することのメリットもなくなってしまう。
 この全国的な課題についても、一貫校にするメリット、デメリットはあると思う。そういう詳しいことが書かれてないから検討しようにも検討できないというところがあると思う。
 いじめや不登校については、ケース・バイ・ケースであるし、予防プログラムなどいろいろなことが日本には入っているので、それをどのくらい中野区が取り入れて、一貫校にした時にやっていくのかいかないのかという問題だと思う。その辺を含めて検討を始めるという宣言がこれなのかもしれないが、少しその辺をわかりやすくした方がいいと思う。

委員
 連携教育から一貫教育へということで考えていく一つの大きな要因が、例えば学力向上のことや指導の一貫性にあるということで、文脈を作ってきたつもりだったが、今のお話のように、例えばキャリア教育や生き方教育、いじめの問題などということも考えていかなければいけないというのを今改めて認識したところである。
 それから、先ほど話にあった本区の自己肯定感という話については、平成17年まで調査をしており、自己有用感ということでは、特に全国と比べて低いとか高いということではなかった。

委員
 学年変動はどういう結果が出たか。

委員
 この調査は平成17年までで、現在は実施していないため比較できない。
 いじめについては、文部科学省の調査ではなく、本区はかなり丁寧に調査をし、その都度継続した対応により、解決に向けて取り組んでいる。

委員
 いじめの調査については、区の調査が非常に役立っていて、実際に調査をして、それを基に聞き取りをしたり、区と連携して対応している。その結果について区に報告するとともに学校もそれを継続して見ていくというようなことをやっている。

委員
 何か事件が起きたから、それを調査するというのではなく「いじめられる人を見たことありますか」のようなことを子どもたちに聞いて、いじめを洗い出すというものか。

委員
 人間関係で嫌な思いをしたことや人にさせたことがあるかといった調査である。

委員
 いじめや不登校も、教育委員会が施策として支援して、学校と教育委員会がどのようなことをするかによって、子どもや保護者、学校の意識も大分変わり、いじめや不登校を予防するということになるので、やり方も含めて大事なことだと思う。
 自己有用感の話が出て思ったのだが、今日も別な区の先生方の研究委員会で、例えば小学校低学年だったら褒められてできるという感覚を持つのが大事だし、高学年になってくると中学校1年、2年と割と似たような気持ちもあって、そう単純ではなくいろいろな悩みも出てくる。そうすると、小学校5~6年生を持つ先生が小学校1年生のクラスに行って、高学年向きの指導をしてもだめだし、小学校1~2年生のかわいいわねというのを小学校5~6年でやったら、何だよということになってしまう。
 小学校1年から3年、あるいは4年くらいまでは、褒めてあげるのが大事な時期で、5~6年生では、ほかの子と比べて私は算数ができない、足が遅いということがはっきりわかってくる。一般に自己有用感が低下する時期には、どう受けとめて援助していいか、その方面の専門家を教師集団につけるとか、そして、中学校3年生は高校への移行として、教科学習を中心にした教師集団をつけるとか、そういうことも一貫にすれば可能と言えば可能かもしれない。しかし、そういう視点を区が持っているかいないか、やるかやらないかによって、ただ一貫にするということだけではどうなるか見えてこないので、自己有用感など、学力、体力だけでない色々な側面において考えた方がいいのではないかと思う。

会長
 いずれにしても18、19ページの学校と地域の連携は色々な面でかなり重要かもしれない。連携の中身は具体論として考えなければいけないところがあるとしても、これをベースにしながら、縦の連携をどういうふうに評価し位置づけるかがポイントかなという感じがする。
 学校再編との関係もあるが、跡地利用との関係がかなりポイントだという調査データもある。東京学芸大学の先生がソーシャルキャピタル調査というのをやっている。2,500人ぐらいの中高校生たちに調査をしたのだが、富山県の氷見市、岩手県の宮古市、東京都の国分寺市、千葉県の市川市、福岡県の北九州市など国内でも地域性が違うところをピックアップして、またソウルや台北の生徒にも答えてもらっている。家庭環境をどう考えているかなどの家庭の中のことや、親同士の信頼関係、地域社会がどういうふうに観念化されているか、危険なところや怖いと思うところがあるかどうか、あるいは、地域の大人同士の関係がどうであるか、学校の先生の社会がどういうふうに評価されているかとか、ソーシャルキャピタルというのはそういう人間の信頼関係を示す概念になるもので、今流行ってきているものだが、それをいろいろな地域を対象にアンケート調査している。その調査データを私のいる研究所で、今度は長野県をベースにして、統合との関係を調査しようということで、飯山市と諏訪市にある4月から統合する中学に出向くことになっており、調査の段取りを話している。この先生の仮説の一つに、学校を統合すると、自分の母校が遠くなり、自分の学習拠点が心理的に非常に遠ざかってしまったという意識が強まり、学習意欲の低下に結びついているような印象があるという仮説がある。中野区のような都会でそれが言えるかどうかというのはあるが、廃校にすることは大人や地域にとっても悲しいことであるということと同時に、学校は子どものための施設なので、廃校になった施設の中に小さくてもいいから子どもの居場所のようなものを組み込んでいくと、自分たちの学習の拠点が遠くにいってしまったという感覚を生み出さないようなつくり方が出来るし、そういうのが学校と地域の連携という関係で学校再編との関係が出てくるので、こういうのを少し考えていった方がいいのかなと思う。地域に自分の学びの拠点というのが完全にゼロになってしまっていないんだという感覚を残すようなつくり方が大事ではないかと思う。
 13ページ以降がこれからの中野の教育ということで、この報告書のメインになる。この辺について引き続きご議論いただきたい。

委員
 これからの中野の教育を考えた上での色々な面と、連携や一貫ということは必ずしも同じではないと思う。だから、連携や一貫に色々なものを盛り込んでいけばいくほど、何で一貫にしなければいけないのかということになるし、一貫でしかできないことを書こうとするとこれからの中野の教育としては不十分ということで、すっきりしない印象がある。
 もし一貫をこれから中野区の柱にしていくということであれば、先ほどの話のように、具体的に「これは9年間一貫にしないとできないことです」とすると非常にわかりやすくなる。しかし、これからの中野の教育というのは、9年間一貫だけでやっていくわけではもちろんないので、小学校も中学校もそれぞれでやっていくことは山ほどある。その辺をどのように書くのがいいのかというのがある。だから網羅的になってしまうのもわからなくもないが、網羅的になると、「何でこれが一貫なの」ということになり、その辺が堂々巡りをしているように感じてしまう。

委員
 今のところ中野区では連携教育はやっている。一貫教育の施設のイメージという中に施設分離型と施設一体型というのがあるが、どういうふうに考えていかなければいけないのか。施設分離型だとそれ程違和感もなく形としてはわかるような気がするが、施設一体型にすると、それは何をめざしているのかわからない。
 それから、最後の23ページに実現に向けたステップごとの取り組みが載っているが、こういうふうに書いてあるということは何年間か目途をつけているということなのか。

委員
 これまでさまざま現状や課題の中で、子どもたち一人ひとりの発達段階に応じて幼児教育から後期中等教育までの連携や一貫したものが必要だということで議論をしてきた。ここで小中一貫カリキュラムと書いているが、縦の流れの中で幅広く議論していただきたいということで書いている。特に施設一体型小中一貫教育学校の設置については、一貫教育のパターンの一つとしてそういうものも考えられるということである。

委員
 連携教育は今でもやっているが、それをもっとより効率的に、いろいろな側面も含めながら、一貫性を持たせていきたいというのが一貫教育の考え方で、その究極の姿が最終的には施設一体型なのだろうと思うが、それに今すぐどうこうということではない。それぞれの学校がやっていることを進めていくが、そこに小中9年間、幼児教育や後期中等教育も含めて一貫性を持たせ、教育効果を上げていきたいと考えている。

委員
 今、連携教育が行われているとのことだが、私たちには自覚できていない感じがある。アピールというか宣伝が足りないのかなと思う。連携というのを今までこういうふうにやって、今はこういう形でやっているということが、我々PTAを通じてでも発信させてもらえれば、皆具体的なこともわかって、もし一貫教育に移行するとしても、スムーズになるのかなと思う。今、連携が当たり前にできているからかもしれないが、一般の保護者の方にもっとわかりやすく発信したらどうかと思う。

委員
 自分のイメージでの話になるが、幼稚園、小学校、中学校というのが例えばお団子だとすると、串一本は通っているが少し離れている。それをくっつけていこうというのが連携教育の考え方で、そうすると、連携教育は年長さんと小1、小6と中1とか、部分でしかできてなかった。それをもっと一体的に考えると、つくね状態に一つにしてしまおうというふうに考えていくと、一本の通ったものができるのではないかというのが一貫教育のイメージではないかなと考えている。今のところ幼・小・中が、それぞれの部分をそれぞれの学校で一生懸命やっている。でも、そこに一貫性を持たせていけばよりよいことができるのではないかという思いがある。確かに一貫教育という言葉が持っているイメージは、品川区のような施設一体型のイメージがすごく強くて、それもあって、あえて今回図をお示しした。説明やPRが足りないというのはお話のとおりだと思う。

委員
 さまざまな課題が出てくるにはいろいろな背景があり、いろんな視点からやっていかないと解決するのはなかなか難しいと思う。それが連携教育や一貫教育によって全部解決するという問題ではないと思う。私のイメージであるが、一貫というと、学校としては指導の連続性というか、教育活動の連続性というか、そういう視点なのではないかと思う。それが切れてしまうところにいろいろな問題が発生しているということだと思う。連携というと、いろいろなところが協力しあって、手を結びあって育てていくことになるということで、連携教育と一貫教育のニュアンスは少し違うのではないかと感じている。
 新学習指導要領も出てきているが、小学校と中学校のいわゆる学びの連続性、言い換えると指導する側も連続的な指導をしていかなければいけないという視点だと思う。要するに連続して指導していく、さきほど一本通っているという話があったが、そういう視点でなければ対応できない課題というのが幾つかあると思う。その辺を明確にしていくとつながっていくのかなと思う。

会長
 連携教育と一貫教育と一貫校教育と3つぐらいにカテゴリーを分けて、それぞれの意味の説明をしているようなケースをよくみかける。そういうものを入れたほうがいいかもしれない。

委員
 連携教育でねらっていくものと、いわゆる一貫教育ということでねらっていくものとは違っている部分が多少あると思う。それから、施設一体型というとまた少し違ったものが入ってくると思うのでその辺をうまく分けられればと思う。そこが整理されていないので、色々な論議が出てくるのだと思う。

委員
 言葉はともかくとして、子どものことを考えれば、ここでずっと言っている一貫教育というのは、子どもの系統的な指導が個々にしても集団としてもきちんとできて、効果が上がるということが基本であって、それなくしてこの論議は成立しないと思っている。一貫教育が必要かどうかということになった時に、必要ではないのではと思ってしまうのは、一つは個々のデータをきちんと伝達していけばいいのではないかということと、それから、大きなギャップがないように段階でカリキュラムを連続させて組めばいいのではないかという考え方がなされてしまうからだ。
 また、特別支援を中心とした個別指導計画、個別指導カードをきちんと送ることによって、一人ひとりの子どもの特性はかなり伝えられると思う。例えば一個人のデータをきちんと受け継ぐ。そして、指導計画もきちっとした形で送り込む。さらにそれを受けながら何が必要かということを考えていくといった、段階的な進め方が必要なのではないかと思う。このような論議をしている中で、施設一体型と言われてもイメージが湧かないというのか正直な気持ちである。

委員
 例えばドイツとイタリアが、経済危機だから連携協力してどうにかしましょうというのは連携だと思うが、イタリアとドイツを同じ国にしましょうという話が一貫だと思う。だから、連携と一貫では多少目的が異なってくるし、戦略も異なってくるはずである。異なった戦略にすることでどういうメリットがあるのか、何のためにあえて同じ国にするのというところが明確でないと、賛成も反対もできないというのが委員の正直なところではないか。

委員
 校種によって学校文化や教員の意識が違っている部分がある。そういうのを埋める方法論として施設一体型というのが出てくるのではないか。施設一体型にしなくても、例えばある一定期間相互交流のようなことをしてみる。小学校で中学校の授業を教えられる先生もいると思うのでそういう先生が入れ替わって授業をする。そうすることで、中学校の学校文化のようなものが見えてくるし、共通理解も図られてくる。そういうことを現実として具体的にできるかどうかわかないが、一体型というのは、その部分をうまくやるために方法論として出てきたような感じがする。

会長
 施設が隣り合わせだったり積み重ね方式になっている併設型というのがあって、へき地では小学校と中学校が渡り廊下で隣り合っていたりする。高知県の土佐町など、そういう学校を新校としてつくっているところもあり、実際に何校か見に行ったりしている。ただ、併設型ではなくて、なぜ施設一体型の一貫校でないといけないのかと。併設型と一貫校というのは違う。併設は基本的に小学校と中学校が同じ建物内に同居したり、または渡り廊下一本で同居していて、校長はそれぞれいるというもの。高知県の土佐町に見に行ったときは、校長先生は中学校長一人で、小学校長のポストをほかのポストに変えてもらって教頭が3人ということであった。
 そうすると、併設型と一貫校とどこが違うかというと、一貫校はカリキュラムまでいじるところまでいくかいかないかというところになる。施設的に同居ということだと、併設型だって同居方式になっていることがあり、高知の併設校は職員室も一つで小学校と中学校の先生方が同じ職員室の中に入り込んでいるので、一貫校と全く同じである。

委員
 カリキュラムを一貫的に考えていく前段階として、校種間の交流というか、例えば、ずっとやらなくても、小学校の宿泊行事に中学校の教員も一緒に行くとか、そんなことは現実論としてできるので、そういう部分をもう少し増やしていくと相互理解も随分進んで、カリキュラムをつくる際、意見交換もうまくいくのではないかと思う。

会長
 併設方式を間に挟んで進化した形態が一貫校だという整理をした方が議論しやすいのかもしれない。これからの進め方を考える時にも考えやすいと思う。ただ、仮に品川区の伊藤学園や日野学園といった施設一体型を考えると、かなり建築経費がかかるので、簡単につくろうといってできる話ではない。日野学園では約50億円もかかっている。普通の学校であれば約30億円で済むのに20億円ぐらい上積みしなくてはならない。だから、本当に中野区で必要だということであれば、思い立った時につくらないとできないということはある。永久につくる必要はないということであれば、もしかしたら永久にできないかもしれない。ただ、機が熟した時に一つでもと考えたとしても一つだけの位置づけというのは難しい。しかし財政的に全部の学校をそのようにはできない。品川区でも小中学校合わせて60校ぐらいあっても、6校体制という話をしていて、6つのブロックにしかできない。だから、仮につくるとしても、全部そうなるわけではない。そうすると、一つだけできて、ほかの学校との関係をどう位置づけるかなど、課題が色々出てくる。踏み切るか踏み切れないのか、踏み切るならお金がすごくかかるのである種の政治決断になる。それと同時に拠点方式になっているので、拠点をつくるということをどう考えるか。それは不公平だということであれば、その前の段階でとめておきながら、同じ財政投資をしながら、平等な学校をつくっていき、その代り日野学園のようなものはできないという選択をするのか。その辺が教育委員会での検討すべきことなのかもしれない。

委員
 一貫教育から施設一体型であれ、カリキュラムの一貫でもいいが、もう既にそれが動いている地域もある。それで、どういう効果が出てきて、どういう課題が出てきているのかという検証がされていない。中野区で何年か前に、2学期制を導入したのだが、その検証がきちんとされていない。2学期制については今いろいろな論議が出ていて、やめている自治体も随分出てきている。これとはまた別の話だが、もうそういうことをやっているところがあるので、検証して何がよかったのかということがある程度見えてくるといいと思う。

委員
 小1プロブレムや中1ギャップは困ることだという論調で書かれているが、確かにそれらを感じて、抵抗をもっている子どもにとっては困ることとは思うが、逆に「今度中学生だからしっかりしなきゃ、頑張ろうね」という励みになって、ギャップを与えることによって個人的に大きく成長しているという部分も現実にはあると思う。だから、常にこの小1プロブレムや中1ギャップは悪いことだというのも少し言い過ぎではないかと思っている。
 それから、小学校5年生の算数で割合が出てくると、算数が急にできなくなる、完全についていけなくなる子がでてくるのは、私も現場で実感している。ただ、これは一時的な病みたいなもので、中学校に行くとまた7割まで理解度が戻るからいいじゃないかという見方もできる。決めつけた形でものを考えているから、かえって苦しめているのではないかという気もしないでもない。

委員
 私も、前半部分については同感で、必要な段差と不必要な段差があって、必要な段差はどうしても残ってしまうと思う。教科担任制の中学校のカリキュラムの構成原理と小学校の構成原理とはどうしても違うし、それぞれ根拠があるので違いが出てくるのは当然であると思う。この文章には「連続性」という言葉しか出てこない。発達段階というのは連続性ではないと思う。ただ、不必要な段差と思われる、例えば中学校の先生は怖いということでも、小学生から見ると何でこんなに怒るんだというような感じだが、それも理由があって、50分の中で自分のやるべきことをきちんとやらなければいけないということがあるからだ。それぞれそれなりの理由があって違いがあるので、そこまで連続させるというイメージが私には浮かばない。
 不必要な段差はとった方がいいが、中学校に入るということはそれなりの喜びもあるので、その段差を越えられるように小学校が努力するというのが筋なのではないのかなという感じも受ける。連続性や連携のイメージが、連続性だけだと少し偏っているかなという印象を私も受けた。

会長
 やはり幾つかの攻め口から攻めていかないと、説得力ある形での議論ができない可能性がある。だから、学校・地域連携については、ソーシャルキャピタル論とか、または色々な省庁で、国際機関でも大きなテーマにしている。文部科学省の中にも関心を持つ官僚が徐々に出ている。なぜなら結局それが大事だと思っているからだ。大人の世界も含めて非常にギスギスした、先行きの見えないような状況になっている。子どもの世界はもっと暗くなっているので、大人の責任として、これからの社会を担う子どもたちが夢を持てるような築き方をしていかなければいけない。自己肯定感とか自己有用感を持てるような子どもを育てていくというのは大人の責任だ。そういう攻め口からいうと、学校と地域の連携というのは大事にしていかないといけないということになる。色々な課題はあるとしても、具体策をこれから検討していくにしても、そういう幾つかの攻め口で攻めていかないと、なかなか説得力を持たない。説得力を持たないというのは無理があるということになる。

委員
 この間、事務局で小学校PTA連合会の方に説明に来て、たくさん意見が出た。資料3にも掲載されているが、学校統合の件は別にするとして、先ほどから出ているいじめの問題にしても、例えば、小学校2~3年生で、ある女の子へのいじめが始まっていても、アンケートに正直に書かないだろう。それでも保護者が察知して学校に言ったとして、一旦は鎮静化するが、5~6年生になったときに非常に狡猾に、ばれないようないじめをずっと続けていたりする。それがその年代で全てそうなるのかというと、ならない学年はならない。5年だから6年だからなるというものでもない。だから、6年だからこうという決めつけ方、そういうものではないのだろうと思っている。
 カリキュラムをつくって一貫にして、子どもの学力が向上し、人間性が豊かになるのなら、やってもらってもいいが、そういうものができるというわけでもないだろう。もともとこれから中野の教育を検討する会議というのは、社会情勢と現状が変わったから見直しをして、中野区として特色のあるものをつくろうではないかというのが最初の話だったような気がする。では、中野区の特色って一体何なのかということで、この間ずっと会議の様子を見ていると、どこかがやってきた一貫教育を持ってきたり、どこかがやっていた施設一体型一貫教育学校を持ってきたりして、それを中野区にあてはめようとするから無理が出てくる。この間も小P連の会長から、例えば16ページに小学校から中学校へ円滑な接続ということが出ているが、小学校で教科担任制を導入するというので「本当にやるのか」という話になったら「いや、3クラスになったらやる」とのこと。では2クラスだったらやらないのか。そういったやりとりみたいなところが見えなくしている。
 先ほどから出ているように、より簡単に解決できることがあるのではないか。小P連からの意見でも、先生は大変なので中野区独自で先生を増やせばいいではないかという意見もある。他がやっていない方法で、例えば3か年計画で集中的に色々なことをやりたいが、とりあえず3年間は、先生を増やすため、先生の質を上げるため、先生をもっと休ませるために中野区独自のやり方でやっていく。その3年間の成果を踏まえて、うまくいったことの中から次に持っていく。テーマ自体も、これからの中野の教育に求められるものとか、一人一人の可能性を伸ばして未来を切り拓く力を育むとか、こういった堅苦しいものではなくて、例えば、区と区民が連携して子どもたちの笑顔が見える中野のまちをつくるみたいな、わかりやすい形で区民にアピールしていけば、もっと違ったものができると思う。
 子どもの人間性を豊かにするということに関しても、第4章の中で人間性を豊かにするということが取り上げられていないし、一貫教育、連携教育の中で子どもの人間性を豊かにするものが具体的に上がっていないような気がする。

委員
 この資料を見ていると、幼児教育に関わるところが色々なところに散りばめられている。ただ、来年度から公立の幼稚園が4園から2園になる。現実の子どもたちは、保育園や私立幼稚園に行っている。例えば、小学校との連携でも、小学校によっては私立幼稚園と非常に熱心に連携する。保育園との連携の事例も色々ある。ただ、それが今のところ個々のところで終わっている。去年の12月、私の幼稚園で研究発表を行った時に区内の私立幼稚園や保育園にも案内状を送ったのだが、保育園からも結構来てくれた。こちらから発信していけば、それを一緒に考えていこうという姿勢はある。
 区全体として幼児教育をどうしていくかということになると、その軸になる私立幼稚園、保育園については子ども家庭部の所管になるので、この図で言う教育委員会と区関連施設の連携ということで形はあっても、実質的にどう動くかというのはとらえどころがない。例えば、保幼小の連絡会といって、幼稚園と保育園と小学校の連絡会が、1年ごとに小学校と保育園と幼稚園が順番に主催して、来年度は幼稚園が主催なので、今、私立の先生方と幼稚園の教育をアピールしていくような形で提案を考えようということで相談している。そういう形で具体的に我々のサイドではやっていくことはできるが、区全体として幼児教育と小学校教育を、それこそ連続性や段差の問題も含めて、どうしていくかというのがわかりにくい。これからの中野を考えた時に、教育委員会として保育園や私立幼稚園をどう巻き込んでいくか、すごく難しい問題だとは思うが、品川区のような形でカリキュラムを出していいのかという問題もあるが、何らかの形でそれを出していかないといけないのではないか。
 例えば、6ページにある全国的な課題というのは、学校の課題ではあるが、実は既に幼稚園あるいは幼稚園に入る前から家庭や子どもたちにある課題でもある。人間関係の問題、生活習慣の問題、規範意識の問題、そういうものが全てあって、その時期から全体的に考えていく軸をつくっていかないと、これからの中野を考えていく場合なかなか次に進みにくいのかなと思う。そういう意味で、中野区には平成19年度に「幼児研究センター」というのができた。当初は教育委員会と子ども家庭部が一緒にやっていくという話だったようだが、現在は子ども家庭部が主管でやっている。それに教育委員会がもう少し絡んだ形で、保育園や私立幼稚園も一緒に、学齢期前の子どもたちについて中野としてこう考えていくという一つの方針みたいなものを具体的に出していく、それを出していけるのは教育委員会だという気はしている。それを小学校以降の教育とどうつながりを持たせるか、その辺のところついての具体的な方策を出してもらえるといいと思う。個別の発信はもちろん大事だが、個別の発信ではどうしてもそこで終わっってしまう。ぜひお願いしたいと思う。
 また、特別支援教育で巡回相談というのがあって、区立幼稚園にも、小中学校より回数は少ないが、巡回相談に来てくれる。子どもたちが小学校に上がっていったときに、そのつながりの中で子どもたちの指導を考え得る可能性がある。ところが、例えば保育園や私立幼稚園に行っている場合に、子ども家庭支援センターでのつながりは可能性としてはあっても、実質的には恒常的な指導のつながりというのは結びつきにくい。そういうことから、小学校に上がる時に連絡会のようなものを子ども家庭支援センターで行っているが、これは1回限りで、個々の子どもについて情報を確認するという形で終わっている。その辺についても、特別支援教育全体を考えたときに、就学前の子どもたちの指導と、就学後の指導とのつながりをつけていく方策を考えていくといいのかなと思う。

会長
 少し整理した方がいいのかもしれない。連携教育と小中一貫教育と、一貫校という違う3つタイプが全国的にも連立しているので、その辺は整理したらどうか。それから、一貫についても、一貫か一貫でないかという微妙な段階で、併設型の一貫校、施設一体型の一貫校と現実には両方あるので、そういうのも整理した方がわかりやすいかもしれない。
 また、中野区はどういう方向を目指すのか。目指す場合に、なぜ併設ではだめで、一貫なのか、一貫になった場合には併設とどこが違ってくるのか、そういうことを少し整理したほうが報告書としてはわかりやすいと思う。報告書は区民の皆さんも読むので、区民の方が理解しやすいものにしなくてはならない。実際に実施計画をつくるまでに、報告書とあわせて議論があるのだろうから、そういうときのためにも整理しておいた方が、賛成論も反対論も言いやすい。合意形成もしやすいということがあるかもしれない。

委員
 わかりやすいものでないと判断ができないし、協力が得られない。万が一、一貫校にするのであればすごく変わるわけだから、そこの協力がないとやっていけないので、最低限わかりやすくしていただいた方がいいと思う。また、先ほど検証ということが出たが、全てが検証できるわけではないが、2学期制の話はそのとおりだと思った。学校選択制も同様で、一時期流行ったが、また戻っている。そういう例は幾らでもあるので、他地域のことに学ぶということはある程度必要だと思うが、それは検証ということがあって初めて意味があると思うので、もう少し検証というか、データというか、そういったものもあった方が判断の基準ができてくる。やはり中野区の特徴についても、もう少し考えた方がいいと思う。
 特に中1ギャップの問題にしても、田舎では全員が公立中学に進学するので、その場合に小6の学力と中1の学力が違うと中1ギャップと言えるが、中野区のように小6の7割程度しか区立中学に進学しない、3割程度の子どもは別のところに行くといった場合に、小6と中1で下がるというのは、これはもうギャップとは言えない。だから、本当にギャップが起きているのかということももう少し言った方がいいし、さきほどの算数の割合の問題も、これを言ったら実も蓋もないが、発達心理学的には、割合についてほぼ全員がわかるようになるのは15歳だと言われているので、中3になってわかるのが当たり前で、小6でわからないのも当たり前のこととも言える。発達の早い子はその位の割合しかいないので教師の教え方の問題ではない。検証ができることについては検証をする。皆で視察するのもいい。私立学校には小中一貫校があるわけだから、そのメリット・デメリットもある程度わかると思うし、もう少し材料を集めてわかりやすくすることは最低限大事なことだと思う。

委員
 最後のページに「実現に向けたステップごとの取り組み」が載っているが、このようにきちっとステップが出ているということは、何年か後を目指しているというようなとらえ方をしていいのか。それとも、何年後とかいうのではなくて、これからずっと一貫教育の話をしていって、その先にこういうことがあるというぐらいのとらえ方でいいのか。

委員
 何年までにということではなく、段階的に進める場合にはこのようなステップを踏んでいく必要があるだろうということで、ステップと言う表現をしたものである。

会長
 事務局は色々なセクションに分かれて、それぞれ所轄のところを一生懸命やっているので、どうしてもこういう形になってしまう。22ページに新たな取り組み提案ということで、幾つか絞り込まれている。このうちミニマムスタンダードの作成はかなり大きな取組みになる。授業力の向上というのは昔から課題としてはある。それから、家庭・地域の教育力の向上は、古くして新しい課題ではある。
 この新たな取り組みの提案の中には、連携は入っていない。まだそこまでいっていないということだと思うが、ここに入れる時期がいずれやってくるのかこないのか。そのためには前の章の連携から一貫教育へという箇所について、賛成・反対の議論をしやすいようにもう少し整理したほうがいいと思う。言葉使いについても整理した方がいい。こういうタイプとこういうタイプはどこが違うとか、メリットや課題もあるのかもしれないので、その辺を整理しながら論じた方が、将来に向けてはいいのかもしれない。

委員
 私も同じことを考えていて、連携というのは、例えば子どもたちの交流にしても、同じ授業を小中の先生方が見て、その後指導法について議論をするなど、具体的に見ていくとメリットがたくさんある。そのメリットがこの形式だと具体的に載らないと思う。連携すると子どもたちにとってこういうふうに具体的にいいことがある、先生方の意識がこういうふうに変わるというような具体例はあちらこちらにいっぱいあると思うので、特に子どもたちにとってどういうメリットがあるのかなど、具体的に示してわかりやすくするということが、一つのポイントになると思う。それは進めやすい交流ということもあるし、先ほどのお話のように夏休みの合同合宿のようなところで先生方が話し合うだけでもメリットはあるし、そういうことを具体的に挙げていくと、この形には入らないとしても、区民の理解は得やすいのではないのかなと思う。
 当然、負担もあると思うが、可能性がせっかくあることなので、こういうことが可能なのではないかということをもう少し具体的に示していくといいかなと思う。他区にも色々な取り組みがあるし、中野区のシステムはどこにあるのかという問題もあっても、他区でやっている実践など、そういうのを示していくといいと思った。

委員
 実際の事例になるが、私は美術が専門なのだが、小学校の図工の指導法と美術の指導法はものすごく違っていて、互いに水と油のような状況になっている。この間、研究会を区内の中学校を会場にしてやったのだが、小学校の教員の実践を中学校の教員が体験しようということで、都の図画工作研究会の中心になっている方々を呼んで、実際に小学校でやっている授業を中学校の教員が体験した。そうすると、論議ではなくて、実際にやっていると、小学校はこういう視点で、だからこれは必要だというのが実感としてわかってくる。
 だから、机の上で論議を交わしているだけではなくて、実践交流のようなものをやっていくと肌でわかってくるということがある。そういうのは連携などを考えていく上ですごく必要なのではないか。今の学習指導要領は、そういうことをやっていけば、自然とうまくいくのではないかと感じた。具体的な事例だが、そういう視点が大事だと思う。

会長
 施策体系のようなものは出さないのだろうか。多分事務局の頭の中にはあるだろうと思うが、それが出てないのでわかりにくいというところもあるのかもしれない。基本計画とは違って、これは検討会議なので、そこまで出すことはないかもしれない。実際は各所管が事業をやっているので、その事業として何か新しいものをつくっていくときに、具体的な取り組みが重要なポイントになってくる。その前の段階がどうなっているのかというところまで踏み込めないのでどうしても抽象論になってしまう。

委員
 この会議でも何度か報告しているが、体力向上の取り組みで中学校の副校長先生と中学校の教員3名、それから、小学校は私、それから、小学校の教員5名で、共同作業で小学校低・中・高、中学校の9年間のカリキュラムを8領域でつくっている。明後日の研究授業を通してそのカリキュラム完成の報告をする。これについては、共通認識の上で一緒にカリキュラムをつくってきて、非常に苦しかったが、とりあえず2年かけて完成した。具体例として、この資料にもあるように、体育だけはやっている。

会長
 全国的には、品川区を中心にして20自治体ぐらいが小中一貫校サミットという組織をつくっていて、学校教育法第一条の中に義務教育学校の新しいパターンを、つまり9年間の完全な新しい学校タイプをつくろうという運動をやっている。今の状況では法律の改正まではなかなかいかないとは思う。中高一貫校については学校教育法第一条の中に入ったが、思ったほど広がらなかった。今また中高一貫校は私学との競合関係の中で出てきているところがあるが、思ったほど広がらなかったということもあって、小中一貫という義務教育学校を法律化するところまではなかなかいかないようだ。でも、全国的に少しずつ増えつつあることは確かで、色々な自治体がそういう方向を模索している。ただ、公立学校というのは特に地域の教育施設なので、地域の理解や了解がないと、つくったはいいが魂を入れることができない。合意形成が進むように丁寧にやっていかないと、なかなか成果も上がらない。つくってもそういうことが起こってくるので、概念整理を進めていただきたいと思う。
 次回で最後になるが、この検討会議は必ずしも固まった結論を出すことを目的にスタートしているのではないので、一定の方向性を示して報告していけばいいと思う。各論についての検討は、教育委員会で考えていくことになる。


◆議事(4)その他 

会長
 今回は色々な角度から議論があった。それを踏まえ事務局で【修正版3】をつくり、それを基にして次回協議したい。次回は最終回になるが、2月9日火曜日、午後7時から開催するのでよろしくお願いしたい。

事務局
 配付してある前回の検討会議の会議要旨の内容について1月29日までにご確認いただき、事務局の方に修正等の連絡をいただきたい。

会長
 本日はこれをもって終了する。

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教育委員会事務局 子ども教育経営分野(教) 学校・地域連携担当

区役所5階 3番窓口

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