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最終更新日 2010年1月18日
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第6回 これからの中野の教育検討会議 会議要旨

 開催日時   平成21年11月27日(火曜日)午後7時~午後8時47分
 開催場所   中野区役所 教育委員会室
出席者 委員 葉養正明、藤井穂高、伊藤亜矢子、西村彰史、長谷川嘉昭、桜井多加子、金沢美代子、髙木基行、野呂文広、牧井直文、竹内沖司、田辺裕子、寺嶋誠一郎、喜名朝博、合川昭、吉村恒治  (敬称略、順不同)
事務局 企画財政担当、学校再編担当、統括指導主事
傍聴者 3人
 会議次第

【議事】
1 中野区における連携教育について 

2 学校と地域の連携について

3 その他


 


1 議事

◆議事(1)中野区における連携教育について、(2)学校と地域の連携について

 資料1「これからの中野の教育検討会議の検討状況 」により説明。 

会長
 本日は、これまでの検討会議での議論をまとめた資料1に基づき、質問や意見、気づいた点を中心に議論を進めていきたい。
 まず1から2ページの最初で「1.区立小中学校の現状と課題」でご意見等をお願いしたい。

委員
 各自治体によって書き方が大分違うと思うが、資料1を見ていると課題が多い感じがする。一生懸命にやっている取り組みも多いと思うので、評価すべきところは評価した上で課題を書いた方がいい。中野区として特徴を書きにくいところもあるかもしれないが、頑張っている学校も多いと思う。そういう良いところも書いた上で、課題というか良いところを伸ばしていく方向で書くといいと思う。良いところを積極的に紹介するという意味もある。

委員
 項目ごとに良い点と課題点が未整理になっているので整理したい。

委員
 「区立小中学校の現状と課題」のところは、「地域連携」や「学校規模」という話と「教員の指導力」や「体力向上」の話がばらばらに出てくるので、整理すると特徴が見えてくるのかもしれない。中野区全域の全ての子どもに関わることと、不適応や特別支援ということとは、違うので、書き方の工夫は必要である。

会長
 中野の先生が励まされるような記述がない。
 国立教育政策研究所と文部科学省が教育改革国際シンポジウムを12月2日に行うが、私がそのコーディネーターを務める関係で、世界各国のデータをもらっている。その中で、例えば韓国では先生の誇りといった面がかなり強いということがデータで出てきている。私も実際にソウルに行ったが、お会いした先生が非常に知的で自尊心を持っているところを少し見ただけでも感じた。もう少し先生自身が教職に夢を持てるような要素というか、いい面をもう少し全体的に、抽象的でいいので書いた方がいいのではないか。もちろん、いろいろな課題はあると思うが、中野区は教師としても非常に魅力的だというメッセージを出した方が、区にとってもいいのではないか。
 細かい話になるが、1ページの「新学習指導要領への対応」の「新学習指導要領を踏まえ、学力向上のために教員の人材確保、研修体系の確立、教員の増配置などが必要な状況になっている。」とある「教員の人材確保」というところは、「教職員の人材確保」の方がいいと思う。今、スクールソーシャルワーカー等のサポートスタッフの問題がかなり大きくなっていて、国際比較のデータ等でも、日本の先生は授業に費やしている時間がアメリカやオーストラリアなどに比べて少ないが、授業以外の領域に費やす時間数が断然トップで多いというデータが出ている。
 現在行われている行政刷新会議の事業仕分けで文部科学省の関係もどうなるかわからないが、教職員の人材確保については、結局、教員の外側にいろいろな専門的なスタッフを入れ込まないと、日本の学校が抱えている負担感というのは軽減されていかないと言っている。事業仕分けでのデータでも、年を追うごとにいろいろな問題への学校の対処の厳しさが表れている。不登校児童生徒や学校内の暴力行為、日本語指導が必要な外国人児童生徒数、通級による指導を受けている児童生徒数、特別支援学級・特別支援学校に在籍する児童生徒数、要保護及び準要保護の児童生徒数などがあげられるが、例えば通級による指導を受けている児童生徒数は、平成5年度と20年度を対比すると中学校の場合は9.2倍になっている。こういう現状を踏まえて考えると、「教職員の人材確保」という書き方がいいのではないかと思う。

委員
 例えば、次世代育成などでは保護者向けのアンケートをやっていて、学校に対する評価のようなものも出てきているところもある。私が関わっている別の自治体では、学校に対する保護者の印象はそれほど悪くない。そういうデータのようなものがあった方がいいのではないか。

委員
 中野区でも学校評価で保護者アンケートをとっているので、その結果を載せたい。

委員
 学力調査結果のところになるが、5ページに「学力調査の結果から、教科によって違いはあるものの、小学校5・6年、中学1・2年で落ち込みが顕著に表れている。」と書かれていると、小学校5年からずっと落ち込んでいるという話になってしまい、これは余りに大胆な書き方なので、もう少し論点を絞った方がいいのではないか。実際そうかもしれなくても、これでは小学校高学年から中学にかけて中野の教育はだめなのかととられてしまうし、これは強烈過ぎると思う。
 また、同じ5ページの「学習意欲等」のところでも、「子どもたちの学習意欲や学習習慣は国際的に見ても低い。」とあり、これは中野区が低いわけではないと思うが、中野区には意欲のない子が相当多いのかなと思えてしまう。もう少し人間像や課題が見えるような形がいいと思う

委員
 1ページの「特別支援教育」の項目だが、内容的にはこういう連携で推進するということはわかるが、学校の実態は厳しい。特に通常学級の中の特別支援対象の児童生徒への対応は非常に厳しいものがある。中学校の場合は、進路と絡めて保護者の学校に対する要求度が高まってきていることもあって、例えば、特別に支援が必要な子どもたちがいるといろいろと影響のある場面が結構多い。その対応に難しい部分があり、人的配置をしていかないと解消しないところもある。今は、特別支援学級での指導が中心になっているが、そのはざまというか、通常の学級の中の特別支援対象児童生徒の対応についてもう少し考えていくべきだと思っている。

会長
 1ページの「教員の指導力」のところに、ICTを全校配置という内容が書いてあるが、どのくらい活用されているのか。

委員
 環境が整ったわけだが、今、小学校中心にモデル校での活用をしており、それを広げている状況だ。これからICT教育の支援員が入るので、活用しながら進めていく。結局、準備や配線をどうするかというところからやっていこうという状況で、まだ途上である。目標としては来年度中には皆が使えるようにということで考えている。

会長
 離島やへき地、過疎地では、学校統合にも限界があるので、ICTのような情報機器を使わないとやっていけない。遠隔教育とかディスタンスラーニングとかいう形式でもICTを活用し、実験等をしている。諸外国では、街中の学校でもICTを有効活用して、家庭と学校をオンライン化して、先生がすぐアクセスできるようなシステムにしている。危機管理の問題もあるが、インターネットに接続すれば、家庭と地域と学校がネットワークを組むこともできる。どのように将来像を策定していくかということだと思う。
 では、次に5ページの「社会規範」「学習意欲等」「人間関係」「生活習慣」があり、5ページの下に「3.異校種間の連携の現状」が書かれているが、この辺りはいかがか。

委員
 5ページの「人間関係」のところに「教育相談を必要とするケースが増加している。」と書かれていることについてである。意見ではなく、南部と北部の教育相談室を見学したときの感想になるが、特に北部の教育相談室の施設は、トイレが昔のままの保育園の小さいもので大きい中学生などが使うには非常に狭いと思った。

会長
 中野区では、日本語指導が必要な外国人児童生徒はそれほど多くないのか。

委員
 年々というわけではないが、社会情勢によって入ってくる方も違うので、今年はそうでもないが、去年までは多かった。全く日本語が話せなくて学校に入ってくる場合もある。

委員
 「学力」のところで「通塾率は高いものの、家庭における教育への取り組みが不足している。」と書いてあるが、どういうことかよくわからない。

委員
 家庭学習がどのように行われていて、中野区の子どもたちが他の地域と比べてどうかという、そういう統計的な調査結果ではないと思う。ただ、全体として学力向上を図る上では家庭でやる部分がないと難しいということだと思う。

委員
 家庭ではどのようにしたらいいのか、親がなかなかわかっていない部分がある。以前の会議資料にあったもので、他区ではあったが中野区にはないという「学習の手引」があるといい。1年生ではこういうことをやる、2年生ではここまではやってほしいという、家庭や親向けのしっかりした手引があれば、親も家庭での学習、教育に取り組むという部分で具体的にわかるのではないか。例えば、学力調査結果でも小学校2年生の国語では、目標値に到達した児童の割合が60%以下となっているが、それでも授業はどんどん進んでいってしまう。そのようなときに家庭で2年生ではこの辺までというはっきりしたものがあれば、小学校1・2年生なら親がまだ見てあげられる。そういうものが早くできるといいと思う。

会長
 来年度は小学校の教科書採択なので、4月には採択委員会を設置して、8月までに特定の教科書の採択をすると思う。今度は、教科書にコラムとして発展学習を入れていいということになっている。今までは、それを歯止めする規定があり、これ以上のことは教えてはいけないということで教科書の中に入れ込んではいけないという縛りがあったが、それはおかしいという議論が内閣府の教育再生懇談会の中で出てきた。その教育再生懇談会の報告を受けて今の教科書づくりのプロセスが進んできたことから、歯止めがかかっていないはずなので、おそらく、教科書は発展学習のコラムがいろいろなところに入り込んだ形のものになる。発展学習のコラムについては、学校の先生は授業の中で扱う必要がないとされているので、家庭学習に委ねられることになる。家庭によって、父親や母親がその部分を自分の子どもにどういう姿勢で学習させるか、無関心な家庭もあるかもしれないし、忙しくてできないという家庭もある。だから、その辺りの手引というものが必要なのかもしれない。早速、再来年度から、今の教科書と全く違う新しい教科書が出てくる。
 中学校は再来年度が教科書採択になる。中学校も同じで、教科書が厚くなり、学校の授業で全部扱わなくてもいいという教科書のつくり方になるので、今よりも親の姿勢によって、教科書だけで非常に難しいところまで勉強する子どもや、教科書を見ることもほとんどしないという子どもが出てくる可能性がある。そうなると、家庭向けの手引書を考えた方がいいのかもしれない。先生も指導しやすい。教科書の中にある以上は、先生は子どもに対して何かしらの助言をしないといけないので、先生方も課題になるかもしれない。

委員
 家庭によってとても差が出てくる。サポーターの話が出たが、授業の中でわからない子どもに対してサポートして、授業の中でわかるようにしていく方法をもっと考えてほしい。共働きとか教育に対する考え方とかで家庭によって差があるし、あまり家庭でと言われても困る感じもする。

委員
 文部科学省の調査結果の中で、経済力の高い家庭の子どもは学力が高いというものが出ているときに、家庭にお願いしますというわけにはいかないと思う。学校現場にいる者として、学力に関しては学校の方に期待が向けられるのはやむを得ない話だという認識を持っている。5ページまでを読むと、現場にいる者としては、そうだろうなという思いとしようがないなという思いになる。
 指摘についてはそのとおりだと思うが、これに対し学校も対策を講じている。前回の会議でも言ったが、教員の勤務時間が変わらない中で授業数が増えて、授業の準備時間が減っている。このような中で、新しいものをやれ、カリキュラムを9か年でつくれと言われても、厳しい状況にあるので、授業を進めるための補強をつくり、どういう補強の中でこれを進めていくかということを出していただかないと、現場にいる者としては後ろ向きな気持ちになってしまう。教員だけが頑張るのではなくて、例えばこの部分についてはボランティアに頼めるというようなことも必要だと思う。
 これまでも予算要望の中で人的な配置について出しているが、人的配置だけはできないとすぐに断られる。そうすると、やはり自分たちでやるしかないという、悪循環が続いている気がするので、この辺りで1本くさびを打っていただかないと、なかなか明るい気持ちで読めない。

委員
 前回、学習というのはやはり学校でしか教えられない部分で、その専門的な教科指導を家庭で対応することは難しいのではないかということ、また、地域の学校支援ももっと違ったところがあるのではないかという発言があったが、やはりそういうことも本当にあると思う。中学校での、家庭で定着した学習をしないと学力がつかないということは、また少し違った意味だと思う。5ページの「生活習慣」のところには、「学年が進行するにつれて、平均睡眠時間が急激に減少していることや、テレビの視聴時間が経年比較で増加していることなど、家庭での生活習慣に課題がある。」と書かれている。これについて、例えば、放課後の過ごし方でテレビを見ていて勉強しないということを解決するために、家庭での勉強の仕方を支援できるような大学生のボランティアを入れようとか、あるいは国際的に見ても意欲が低いのであれば、小学校の低中学年ぐらいで学習の面白さがわかるような地域の人材を活用した授業をしていこうとかいうことも考えられる。そういうストーリーが見える課題設定というか、まとめのようなものがあった方が、地域の方にも理解ができるし、夢もあると思う。アメリカのミズーリは、私の知る範囲では、社会に出てこういうことをして働いていくためには、何年生ではこういうことをしていこうというモデルがあり、そこに人を配置している。ただばらばらにいろいろな人を配置するのではなく、こういう問題があるからここを地域でお願いするというような骨組みがあった方がいい。

委員
 家庭学習とは一体どういうものなのかというところで、いろいろなとらえ方がある。中学校では、今日授業でやったことを振り返ってみるという習慣が少しでもついていれば随分違うと思う。

委員
 そのためには、例えば小学校低中学年から予習をさせましょうというキャンペーンをやるとか。中学1年になると突然中間テストと期末テストがあり、その対策ができないので勉強ができなくなってしまう子どもがいっぱいいる。試験前だから勉強するというのもよくないが、例えば、その辺で小学校の頃から、どのように学習課題を自分で見つけて、学習のスケジュールを自分で作っていくのかという、学習者としての学び方というところを学べるような工夫をしていこうとか。それを先生の負担なく進めるためには、地域からどういう力を借りたらいいか、そのためには地域をどのぐらいの範囲にしたらいいか、そういうようになってくると希望が見えてくると思う。
 「家庭学習や家庭における教育の取り組み」と一言でくくっているが、生活習慣と大きく関わる部分もあるし、学力のある子の家庭は美術館・博物館に連れていくというようなこともいわれていたりして、もっと文化的な刺激をという意味もあるのか、すごく広いと思うので、1行で書いてしまうのは危険ではないかと思う。

委員
 特に教員の問題としては、主任教諭や主幹教諭といった階層別の組織ができている。そういう制度ができてくると、ある程度たたき上げてきたものについては一生懸命やるが、上から言われて行き詰まってしまうと後から後からいろいろなものが来るので非常に厳しい。結構今の先生方は大変だと思う。教員が本当に授業に力が入れられるものを意図的に作っていかないと厳しいのではないかと思っている。

委員
 この資料の中にPTAという言葉が一回も出てきていない。PTAは何と無力なのだろうと感じている。しかし、学校にいる子どもたちや保護者の声や考えは、地域を動かすこともできると思う。実際、中野区で26校の小学校があって、そこには全てPTAがあり、小学校PTA連合会という形で活動している。その中で、PTAとしてこういった問題に対してどのように取り組んでいくのかということを考えて私は出席している。
 前々から言っているように、今回も一貫教育構想というのがもう先にできていて、そのために課題を出し、その課題は一貫校をやれば全部よくなるよというように見えてしまう。多分そうではないのだろうが、もっとほかにいろいろ解決しなければならない地域の問題もある。
 もう少し話し合える時間が欲しい。おそらくこのまま進んでいくと、学校の統合の話も一貫教育の中で出てくると思う。そういったときに、PTAは矢面というか揺れ動く存在になる。それでも、各学校のPTAは自分たちの学校が少しでも子どもたちのためになればと思って活動をしている。特に中野区はそれが強いので、その辺りをもう少しうまく使っていくことができないのかと考えている。PTAでもいろいろな活動をしており、今年は中学校PTA連合会と一緒に特別支援学校との合同研修に行ったりしている。我々保護者の段階でも、そういう意味でいろいろな形の連携がとれないか、ずっと模索している現状なので、その辺りをもう少し入れられないのかと思った。

委員
 保護者との関係というのは、実際、学校にとってはとても活用できる部分だと思う。今、教員対保護者の対立の図式がとても強いところもある。その対立の図式は幾らやっても解消できないので、対立の図式を解くためには、間にやはり保護者が入るしかないと思う。
 今日も午前中にある小学校に行っていたが、新任の先生が入っている学級では、最初の保護者会で「私の手塩にかけて育てた子どもをこんな新人に見てもらうのは嫌だ」と言われたのだが、そこの校長先生は、そういうことになるかもしれないから、別の保護者に「助けてあげてね」と言ったそうだ。そうしたら保護者同士で言い合ってくれて、その先生がまだ救われたという話があった。私の経験でも、小学校1年生の保護者会へ出ると、保護者は小学校に対する不安をいっぱい持っていて、その保護者会で一人一人発言していく中で、子どもの自己肯定感が低いという保護者がいたが、それまで自分の子どもを褒めるということをその保護者は知らなくて、「ああ、子どもは褒めて育てるのか」ということを保護者同士の会話の中で知ったと言っていた。結局、そういうところが家庭教育の問題にも絡んでくるので、保護者やPTAの出番は実際にはあると思う。それをうまく位置づけていくと結構いいのではないかと感じた。その辺りが余りにも教員に偏っている感じなので、直した方がいいかもしれない。

委員
 お話のとおり、PTAが学校と地域を結ぶ役割をかなり果たしている状況もある。

委員
 現状と課題という点で考えないといけないと思っているのは、新学習指導要領がひととおり落ち着いたら、今度は政権交代による教育内容の激変の可能性が出てくるということである。一昨日の事業仕分けでも、5年以上検討してようやく踏み切った「心のノート」や「英語ノート」をもうやめようかと言って、持ち返されている。また、3日前に都の地区の校長会長が集まる会があり、教員免許取得に必要な養成課程を6年制にする方針について話題になった。これも、6年間の学びを限定にするのか、それとも学びは4年間で2年間は見習い的にやるのかという問題も本格的議論に入っている。養成課程を6年間で入ってきた教員を使うのと4年間の教員を使うのとでは正直言って全然違う。
 この政権交代によって教育環境、実情が変わったときに、ものすごいことが起きるのではないかと思う。事業仕分けの前日、誰かが教員の意識改革が90%できていないというようなことを言っていたこともあるので、新学習指導要領のところだけで押さえておくと怖い気もする。

会長
 政権交代により教員免許更新講習が見直されると、教育振興基本計画を改定しないといけないだろうし、それに連動していろいろなものが動いていく可能性はないとは言えない。しかし、現段階では見通しはつかない。

委員
 6ページにある「教育マイスター」はもうやっているのか。

委員
 今年4年目で21人が認定されている。

委員
 この先生が教育マイスターに認定されたことを、親は知っているのか。

委員
 知らない方が多いと思う。

委員
 教員には言っている。

委員
 長期の授業公開をその学級で行うので、その先生の授業を見るチャンスは保護者にもある。

委員
 教育マイスターの先生と教育マイスターでない先生がいるということか。

委員
 教育マイスターでない先生の方が多い。

会長
 アメリカでは、メンター教員と言っている。メンターは最近のはやりの言葉で、マイスターはドイツ語だが、マイスターがいいのか、メンターの方が職位的な感じがないとか、その辺りはまた後で言葉遣いとして考えた方がいいかもしれない。マイスターというと身分のような職位的なニュアンスがある。

委員
 中野区は小学校でもまだ40人学級なのか。

委員
 中野区というより東京都がそうだ。

委員
 30人学級になるとかという議論は全然ないのか。

委員
 40人学級は国の基準で、それを東京都以外の道府県では緩和して、その分の教員を加配教員から充てているところがある。全部が30人というところはどこもない。

委員
 先ほどからの学習の話、教職員の仕事も非常に多いという話の中で、30人学級ならどうにかなるのではないかと思う部分も幾つか出てくると思う。今、日本全体で先生の数は少ないのか。

委員
 40人学級で教員定数を計算しているので、30人学級にすれば教員数をかなり増やさなければならないことになる。今、それ以外にも加配教員というのがあり、何人かの加配教員がいる学校もある。教員の5,000人増の話は毎年のように話しが出ているが、5,000人増やしても、5、6校に1人というレベルである。

会長
 教員定数については、事業仕分けを見ると非常に厳しい。事業仕分けで、日本の教員の授業時間数はG5平均より3割少ないのに、現状のままで教員数を増やすことは効率的な税金の使い道として妥当かという資料が出ている。教職員定数を5,500人改善増と言っても、児童生徒数の減少に伴う学校の統廃合等で3,900人ぐらい自然減するので、純増部分はあまり増えないことになる。
 30人学級という議論も文部科学省はかなりしているが、事実上、日本の全国平均はもう20人を切っている。児童生徒数の減少に伴って学級規模は小さくなっているが、小さくなることで日本の教育の質は良くなっているのか、という言い方を財務省はしてきている。それは学級規模の要因ではなく、要はマネジメントや質的な対応策の問題であって、量の問題でないと財務省が一貫して言っている。

委員
 授業の中でついていけない子どもたちの学力を上げる方法としては、先生はすごく忙しいので、サポーターを増やすのは仕方ない部分がある。例えば、学力調査結果で小学校2年生の国語は、目標値に達した児童の割合が60%を切っている状況なのに、そのままどんどん進んでしまうと追いつかないことなり、置いていかれた子はどうなってしまうのかと思う。そういうときに、先生を増やせないのであれば、サポーターのところをもう少し力を入れるとか、いい方法はあるのかと思っている。

会長
 財務省は教員研修等を減らせば研修期間中の代替教員は要らないと言っている。文部科学省は研修期間中の代替として特別に増員が必要ということで5,100人増という要求をしているが、財務省は研修等を減らせば不必要となるといっている。つまり、研修は役に立たないという財務省の評価であるので、道は非常に厳しい。結局、財務省筋は学校を統合しろと言っているわけで、学校を統合すると先生の数は3分の1や2分の1減るので、その減った部分をむしろ原資にしていろいろなことができるように効率化しろというのが財務省の一貫しての要求だ。前の政権から統合路線になっている。児童生徒数がこんなに減っているのに何で学校数が減らないのかと言い続けている。最後の予算編成は財務省が握っているので、おそらく今の状況では、5,500人純増という話には非常になりにくい。そういう中で新学習指導要領の実施を迎えるので、どういう知恵を出したらいいかということになる。
 日本の先生は、OECDのデータでみると、授業に充てている時間数はアメリカやイギリスに比べると少ないが、授業以外に費やす時間は断然トップにはね上がっている。そうなると、文部科学省は、はね上がっている授業以外の部分はサポートスタッフで対応できるようにして、先生はむしろ授業のところに、アメリカやオーストラリアの先生と同じぐらいの時間数を注ぎ込めるようにしようと考えざるを得なくなる。その場合、サポートスタッフにもまたお金がかかる。こういうサポートスタッフは諸外国では入れていて、子どもの心の問題に非常に有効だというようなデータを出しているものの、なかなか財務省というのは難攻不落なので、先生本体を増やすというのは非常に難しいので統合しろという話にすぐになってしまう。

委員
 全くお話のとおりで、私が先ほど勤務時間の残りで教材準備をやっていると言ったが、現実として教員は諸事務をこなすのが一番先になっている。そこでは現金や個人データの山を扱うため、サポートスタッフを入れることは非常に難しい。地域のボランティアを入れれば解決するというレベルの問題ではない。そのため、結局、自分一人でこなして、6時、7時頃から教材準備というのが大体の学校の教員の動きになる。

委員
 中野方式でその事務はICT環境を生かして削減しているといった、夢のあるビジョンがあった方がいいと思う。

委員
 欧米型のような、授業の他の部分を他のところで扱うという形ではなく、子どもたちの生活や家庭で困ったことはすべて学校で引き受けるという学校システムになっている。保護者の対応や進路のこと、それから特別支援もあれば生活指導もあるので、おそらく中学校の教員でも、授業に3分の1や4分の1位のエネルギーしかかけられないと思う。

委員
 欧米のように、スクールカウンセラーなどが生徒指導上の問題について1年生のときから母親の相談に応じていくというように、小中一貫にするにしても、例えば子どものこともよく知っているスペシャリストを1人置いて先生方が授業に取り組めるようにするなど、やはりもう少し何かやり方があるのではないかと思う。

委員
 その場合、日本では学校イコール教員になっているが、学校の中の教員以外の分を増やすということが今の財政状況だと難しく、かつ学校の先生が授業しかしなかったら、学校の教員が今やっている生徒指導などは誰が面倒を見るのかということになる。誰も面倒を見られないため、一度部活も外に出そうということで総合型スポーツクラブが考えられたが、あれも中学生の相手を何で大人がしないといけないのか、自分たちは自分たちでスポーツを楽しみたいということで、結局、また中学校に戻ってきたりしている。だから先生を授業の専門家にするというのはとてもわかりやすい考え方で、私もそちらの方がいいのではないかと言っているが、先生方からするとあまり面白くないという方もいる。

委員
 面白くないということではなく、それを良しとしてずっとやってきているので、そういう価値観から抜けられないのだろう。

委員
 今、先生方の本音やいろいろなことが出てきてすごくよかった。
 もっといろいろなアイデアが出てくるのではないかと思う。事務処理だけでなく、地域の人の使い方として、アメリカ等では、給食時間だけは地域の人が配膳も全て面倒を見て、そうすることで教員が昼休みをしっかりとれるようにしている。いろいろなことが考えられる。

会長
 私の個人的な意見だが、やはり日本の学校は複合型の構造をとっていかざるを得ないと思う。この問題は適正配置と無関係ということでスタートはしているが、やはり小規模化は進んでいるので、無関係になり切れないところがあるだろうと思う。学校づくりをどうするかという問題は根本的な問題で、学校は特に地域にとってはかけがえのない拠点だということでいうと、カナダやオーストラリアでは、それぞれの州に文部省があり、その資料を見ると「コミュニティー施設としての学校」というタイトルになっている。結局、こういうオーストラリアやカナダ等の先進国は少子高齢化のトレンドが共通にあるので、学校に空教室が出てきており、統合問題というのは出てきているが、日本と同じで、学校というのは地域社会の心だと書いてある。そこからスタートしている。
 ではどうしたらいいかというときに、福祉の領域も集会室も図書館も温水プールも抱き合わせにしてつくり、そこに学校を入れ込んでいる千代田区のパークサイドプラザのような構造だ。ああいう形で、オーストラリアのビクトリア州はコミュニティーと学校がパートナーシップを築く形で小規模化に対応しようとしていて、非常に評判がいいと書いてある。もしかしたら、そういう面だけではないかもしれないので、また聞いてこようとは思っている。
 トロント近辺でも同じで、北部のオンタリオ州の小規模化が特に厳しく、州の文部省がやはりこういう報告書をつくっているが、それもやはりネットワーク化のことが書かれている。コミュニティー施設として学校をなくすことは忍びないというのは共通の視点であるが、現実に子どもの数が減っていく。子どもの数がある水準まで減ったら、もしかしたら学校としては他のコミュニティー施設になっているところに移そうということになるかもしれないが、コミュニティー施設としては残っているという、そういう問題と絡めて考えていくことができるような構成になっている感じがして、横の連携ができている。横の連携というのは、施設配置面でいうと、複合の問題とも絡んでいる。千代田パークサイドプラザをモデルにして全国に飛び火している状況だが、中野区で、今すぐどうこうということではなく、将来的に学校を新築や改築するときには複合的に考えていくというスタンスもあると思う。品川区や中央区の中学校のように学校のキャンパスの中に特養ホームや温水プール、図書館や集会室等区民のたまり場機能を入れていくと、学校の方もすぐ近くにあるわけだから活用がしやすい。そういうビジョンを、区長部局との関係があって多分事務的な詰めが必要だろうが、書いてないだけでそういう構成になっているのではないか。その辺りも考えてどうするか、次回に意見を承ってもいい。また、区民に説明したときの反応も含めてやったほうがいいと思う。
 資料の後ろの方でかなり具体的な話が出てきている。12ページから一貫教育構想のイメージ図があって、それから13ページから保育園・幼稚園と小学校の連携、小学校と中学校の連携、それから14ページから学校と地域との連携、最後の16ページあたりまでが一番ポイントになる箇所だが、意見等ないか。
 12ページの「一貫教育構想のイメージ」に、何で大学との連携が入っていないのか。女子美術大学の短期大学は東高円寺にあって中野区の隣になる。私はそこで非常勤を20年位やっていたことがあり、中野区を通って行った。美術系は意外と頼みやすく、絵を書く作業だと学生はすぐ乗ってくるので人材として使いやすい。そういう大学との連携は考えられないのか。

委員
 区内に東京工芸大学があり、区として連携している。区外だが、すぐ隣に目白大学があってそことも連携がある。また、警察大学校等の跡地に今度明治大学と帝京平成大学が来ることになっており、連携を考えていくことになっている。そこに早稲田大学が留学生の寮を建てるということも言われているので、会長のお話のような素地は出てきている。

会長
 今、大学も少子化の影響からいろいろあるので一生懸命やると思う。

委員
 区北部に哲学堂公園という、東洋大学を創設した井上円了氏が設計した公園があり、東洋大学もいろいろな形で協力していただいている。

会長
 13ページ「保育園・幼稚園と小学校の連携」のところで、保育園と幼稚園の表現で、見ていたら、学校というくくりの中で何か表現しているなと思ったところがあり、何か学校連携みたいな言い方になっているのは大丈夫なのか。

委員
 確認する。

委員
 資料に児童館やキッズ・プラザのことは書かれているが、U18プラザのことはふれていないのか。

委員
 その辺りが不十分で、資料に盛り込めていないが、中高生対応というところではU18プラザとも関わっていかなくてはいけない。

会長
 11ページの「子ども関連施設や保健・福祉などとの連携」のところで、医療は入れなくて大丈夫なのか。

委員
 もちろん、医療も視野に入れないといけないと思っている。区として病院を持っているわけではないが、具体的には学校の中で園医や校医にいろいろやっていただいているし、発達障害の関係でいえば医療機関とももちろん連携しないといけない。

委員
 児童相談所があるので、そういう福祉系のところが割と強い。
 先ほど複合施設の話があったが、千代田区だとプールもあって非常にすばらしい。お金がとてもないということを思ってしまうが、私の知る限りでも、自治体によっては図書館と小学校を一緒にする、公民館と小学校を一緒にするなどあまり工事費の要らない形もあるので、やはりニーズに合わせて、あるいは中野が蓄積してきた実績を発展させて、ポジティブな形で行われたらいいと思う。
 また、教育マイスターも、マイスターというすごい先生が特定のところにいるとなると「えーっ」という親はいるが、メンターという形でほかの先生を指導するような形で他の先生のスキルアップもしているということであれば、マイスターをもっとつくってくださいということになるのかもしれない。やはり位置づけや目的がもう少し見えてくるとわかりやすいと思う。

委員
 マイスターという言葉が出ているが、趣旨はそういうことなのでその辺はわかりやすくしたい。
 ただ、マイスターという言葉は、学校の中では定着している。

会長
 複合も歴史がある。明石市は、市長の公約なので当選後に公民館と学校施設を全部複合にした。いろいろなケースがあって、市川市は公共図書館との複合で有名なところだ。数十年前からそうなっていて、小学校も廊下の向こう側が公共図書館になっている。いろいろと今までの実績を踏まえて考えていけばいいのかなと思う。

委員
 中野の場合は公共施設や広い土地がないため、学校が目的外でスポーツ団体や地域の団体にすごく活用されている。子どもに関わるということではなく、自分たちの生涯学習的なことでも学校以外の大勢の方が使っているので、発想としては、結局、学校がなくなってもそこをどうするかという議論になってくる。
 また、今後は主に小学校の学校図書館を地域に開放していこうという動きがある。また、キッズ・プラザを全小学校に入れるということになっており、キッズ・プラザは子どもの施設ではあるが地域の方々も関わって利用できるので、そういう意味で言えば、今の施設を活用しながらもコミュニティーの機能を果たせる余地はあると思っている。

会長
 率直に言って、全部新しい事業を動かしていくとなるとかなり大変だ。副教材を作るだけでも時間や人が相当必要となる。ただ、手をこまねいてという時代ではないし、特に計画なので、すぐどうこうというよりも、5年向こうを見つめてという意味で、少しずつできるところからということだろうと思う。ビジョンを描くだけでもいいのかもしれない。
 では、今日出た意見をベースにして修正案はつくってもらうが、基本はこの資料なので次回までにもう一度お読みいただき、細かいところを含めてご意見を承りたい。表現も含めてお願いしたいと思う。


◆議事(3)その他 

会長
 次回の検討会議について事務局よりお願いしたい。

事務局
 次回と次々回の検討会議の開催の確認だが、次回が12月17日木曜日、次々回が1月20日水曜日になる。どちらも午後7時から当教育委員会室で行う。改めて開催通知をお送りするので、よろしくお願いしたい。

会長
 では、本日はこれをもって終了する。

 

このページについてのお問い合わせ先

教育委員会事務局 子ども教育経営分野(教) 学校・地域連携担当

区役所5階 3番窓口

電話番号 03-3228-5548
ファクス番号 03-3228-5679
メールフォーム
受付時間 月曜日から金曜日の午前8時半から午後5時まで(祝日を除く)

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