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最終更新日 2016年8月30日
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結核は日本の重大な感染症です

知ってますか?「結核」が現代の病気だってコト

9月24日から30日は「結核予防週間」です。

正しい結核の理解を

外国語版パンフレット(結核研究所のホームページ)

日本は結核「中進国」

平成27年に日本で結核を発病した方は18,280人で、2年続いて2万人を下回りました。しかし、結核で亡くなった方(1,955人)は、感染性胃腸炎(ノロウイルス症など)で亡くなった方(2,287人)、インフルエンザでなくなった方(2,261人)に次いで3番目です。結核は今でもなお最大級の感染症と言えます(人口動態統計 2015年12月 表番号12-7)。

平成26年の結核罹患率(人口10万人当たりの結核患者数)は、日本が18で、ベトナムの140、中国の68などアジア諸国より低いですが、ドイツの6、アメリカの3など先進諸国より高く、日本の結核罹患率が、先進諸国のレベルに達するには、まだ20年以上かかると言われています(WHO Tuberculosis country profiles(English))。
2014年国別結核罹患率

平成27年の結核罹患率を日本国内でみると、東京都は大阪府に次いで兵庫県と並んで全国で2番目に高く、東京都の結核罹患率は17.1でした(結核研究所疫学情報センター 結核の統計月報)。中野区で新たに結核を発病した方は69人(結核罹患率は21.3)で、結核が原因で亡くなった方は6人(40歳代1人、80歳代2人、90歳代2人、100歳代1人)でした。
全国、東京都、中野区の結核罹患率の年次推移
1人ひとりが結核についての正しい知識をもち、早期発見だけでなく、予防にも心がけることが、これからも大切です。

早期発見が大切

「まさか結核とは思わなかった」診断された患者さんからよく聞く言葉です。

 結核を発病したときの初期症状は、風邪に似たもので見過ごされがちです。知らぬ間に感染し、医療機関を受診しても診断されず、結核と気づかないまま放置していたことで重症化し人に感染させる状態になると、本人は結核患者として結核病棟へ入院して治療しなければなりません(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(以下「感染症法」) 第19、20、26条および第26条の2)。さらに、結核は潜伏期間が長いため、結核患者と接触した周囲の方も、発病の有無を確認するための健診(接触者健診)を、最長2年間続ける必要があります(感染症法 第15条)。
 平成27年に中野区で結核を発病した人のうちおよそ3人に1人の方が、人に感染させる状態だったために、入院して治療されました。入院した人は20人ですが、その16倍の320人の方が接触者健診を受けました。
中野区の発病者数と接触者健診数の推移

 結核は、早く発見すれば、他人に感染させる可能性もほとんどなく、薬も良く効き治りやすい病気です。年1回の健康診断や、早めに医療機関を受診することは、結核を早期発見するためにも、とても大切です。

高齢者の結核の特徴

 かつて結核がまん延していたときに生きていた65歳以上の方は、65歳未満の方に比べて5倍以上結核を発病しやすく、発病のしやすさは、年齢とともに高くなります。
 高齢者の結核は、呼吸器症状(咳・痰)がない場合が多い全身症状(微熱・体重減少・ADL低下など)がある場合が多い、のが特徴です。さらに、認知症などで症状を訴えない場合がある、ことも含めて、診断が遅れると死亡につながりやすいといわれています(3. 高齢者結核の問題点 - 結核予防会結核研究所)。

こんな時はすぐ病院へ

次の1から6のどれかの症状がありましたら、すぐに医療機関を受診しましょう。

  1. 2週間以上長引く咳(せき)
  2. 痰(たん)
  3. 長引く微熱
  4. 長引く倦怠感(体がだるく、活力が出ない)
  5. 胸痛
  6. 体重減少

長引く咳が症状の他の疾患

ぜん息アトピー性咳嗽副鼻腔気管支症候群胃食道逆流症感染後咳嗽COPD、肺腫瘍マイコプラズマ肺炎百日咳ACE阻害薬(血圧を下げる薬の1種)の副作用

病院の探し方

  1. 東京都医療機関案内サービス ひまわり に接続(ここをクリック)する(新しいウィンドウで開きます。)
  2. 「診療科目や診療の領域でさがす」をクリックする
  3. 「診療科目でさがす」をクリックする
  4. 呼吸器科」にチェックを入れて、「次へ」ボタンをクリックする
  5. 郵便番号を入力するか、地域を選んで、「次へ」ボタンをクリックする
  6. 医療機関の一覧が表示されるので、希望の医療機関に、電話で「呼吸器科の受診方法」を確認をして受診をする

医師・病院の届出義務(感染症法第12条第53条の11

 結核を診断した医師の方は、下記このページについてのお問い合わせ先 中野区保健所 保健予防分野 結核予防担当まで、届出をお願いします(東京都感染症情報センター 届出基準・発生届(東京都独自様式))。届出をいただくことで、結核の発生や流行を探知することができ、まん延を防ぐための対策や、医療従事者や区民への情報提供をすることができます。
 先ごろ、解剖にて結核を発病していたことが判明したのに届出が行われず、対策に遅れが生じたことがありました(東京都 結核の集団感染の発生について)。亡くなった方の届出について疑義がある場合は、下記このページについてのお問い合わせ先 中野区保健所 保健予防分野 結核予防担当まで、お問い合わせください(厚生労働省通知感染症法12条6項の適切な運用について(PDF形式:90KB))。

 また、病院の管理者の方は、結核患者が入院したとき、結核患者が退院したときは、下記このページについてのお問い合わせ先 中野区保健所 保健予防分野 結核予防担当まで、届出をお願いします(入退院結核患者届出票(PDF形式:15KB))。

参考

若い世代もご用心

 結核は、排菌患者の出す咳(せき)のしぶきや、しぶきが乾燥して空気中に漂っている結核を、肺に吸い込むことによって起こる(=空気感染する)感染症です。結核というと、高齢者の病気と思われがちですが、40歳未満の発病者が多いのが、最近の都会の結核の特徴です(中野区では発病者のおよそ20パーセント(69人中15人)が40歳未満)。
中野区の発病者の年齢割合の推移

感染とは?

 結核菌が体に入っていても、結核菌が活動していない状態を「感染」といいます。人間の身体には、外部から体内に侵入した菌やウイルスに対する抵抗力が備わっており、抵抗力が強ければ、菌やウイルスは活動できません。
 感染しても発病するのは10人に1人以下と言われています。しかい、若い世代の大半は、結核に感染したことがないため、結核菌を吸い込むと感染しやすく、感染した10人に2人以上が発病した事例もあります(公益財団法人結核予防会 結核Q&A)。
 結核は空気感染するので、密室や換気の不十分な場所で感染しやすいと言われています。最近では、音楽スタジオ、ライブハウス、パチンコ店、マンガ喫茶、カラオケルーム、インターネットカフェなどで感染する例が出ています。
 なお、「感染した」だけの状態なら、周囲の人にうつす(感染させる)心配はありません。

空気感染する感染症

 感染源が、しぶきなら患者の周囲1~2メートル、しぶきが乾燥して空気中に漂う病原菌・ウイルスなら患者から遠く離れていても、感染が広がります。結核のように遠くまで感染する感染症には、麻しん(はしか)水痘(水ぼうそう)レジオネラ症などがあります。また、しぶきで感染する感染症には、インフルエンザ風しん百日せきなどがあります。

発病とは?

 菌が体内で活動を始めて病巣を作り、咳(せき)などの症状が出た状態を「発病」といいます。結核は、インフルエンザや肺炎とは違って、感染してもすぐには発病しません(=潜伏期間が長い)。多くの結核は、感染して半年から1年ぐらいたってから発病します。ただし、若い世代では数か月で発病することがあります。過労や睡眠不足、不規則な生活習慣、無理なダイエット、過度のストレスなどは、身体の抵抗力を弱めるので、発病のもとになります。
 昔の日本は結核まん延国であり、発病はしなかったものの、結核に感染した人は大勢います。発病しなかったのは、その人の抵抗力が強かったからですが、実は結核菌はその人の体内で休眠状態にあり、死滅したわけではありません。したがって、加齢により抵抗力が弱くなると、昔感染した結核菌により発病することがあります。
 なお、発病しても症状が軽く、排菌していない状態なら、周囲の人にうつす(感染させる)心配はありません。したがって、通院で治療できます。

感染させる心配のない人

紛らわしいですが、次の1~6の人たちは他人に感染させる心配はありません。

  1. 結核治療中だが、保健所から入院を勧告されていない人(=排菌していない)
  2. 潜在性結核感染症で服薬中の人(=発病していない)
  3. 肺結核後遺症と診断された人(=結核は治った。ただし、肺に後遺症がある)
  4. 陳旧性肺結核と診断された人(=結核は治った。ただし、肺に痕跡が残っている)
  5. 結核接触者健診の対象になっている人(=発病していない)
  6. 非結核性抗酸菌症と診断された人(=そもそも結核ではない)

排菌とは?

 結核を発病して症状が進むと、菌が増殖して病巣の外にあふれ出します。あふれ出した菌が、せきや痰(たん)と共に空気中に吐き出される状態を「排菌」といいます。排菌している状態では、周囲の人にうつす(感染させる)心配があります。したがって、排菌が収まるまで、入院して治療しなければなりません。
 なお、結核菌は紫外線に弱く、体外に排出された菌は日光に当たると数時間で死滅します。排菌していた患者がいた部屋は、室内の空気を1、2日入れ替えれば、使って構いません。また、室内の消毒や、患者が使った衣服や食器類の消毒も必要ありません。普段と同じ要領で掃除をすれば大丈夫です。

気になるときは保健所に相談を

  1. 保健所には、医師・保健師などの医療専門職もおり、結核のご相談、療養支援や、結核の正しい知識の普及啓発を行っています。1人ひとりが、結核について正しく知る、自分や周囲の健康を気遣う、それがまん延防止の第一歩です。
  2. 結核は治る病気ですが、決められた期間、中断なく薬を飲むことが大切なため、中野区薬剤師会の協力を得て、身近な薬局での服薬支援(病気や薬ついての相談など)を行なっています(感染症法 第53条の14)。
  3. 「職場で結核の人がでたが、自分は大丈夫だろうか?」などといった相談も寄せられます。最近は結核の感染の有無が血液でわかる新しい検査方法が普及してきており、結核を発病した方と接触した方の健診なども、必要に応じて行っています(感染症法 第17条)。
  4. 結核の治療が終わった方には、再発しやすい治療終了後の最低2年間、支援を継続しています(感染症法 第53条の13)。

相談先

参考

結核早期発見のための健康診断

受診義務(感染症法第53条の3

  1. 65歳以上の方は、毎年一度胸部エックス線検査を受けてください。
  2. 高等学校以上の学校(専門学校、各種学校をも含む)に入学する方は、入学年度に一度胸部エックス線検査を受けてください。
  3. 学校医療機関社会福祉施設介護老人保健施設で働く方は、毎年一度胸部エックス線検査を受けてください。

 なお、学校、医療機関、社会福祉施設、介護老人保健施設の管理者は、上記1~3の対象者への健診の実施と、健診実績の報告が義務付けられています。詳しくは、結核定期健康診断の実施と報告のお願いにお進みください。

参考 

エックス線検査のメリット・デメリット

結核の治療方法・医療費

結核は薬を飲めば治ります

  • 結核菌は、1日に1回活動する(=細胞分裂する)菌や、1か月に1回活動する菌、2か月に1回活動する菌など、さまざまな菌がありので、結核は、よくなったり悪くなったりを繰り返しながら、病気が進んでいきます。
  • 結核の薬は、結核菌が活動しているときしか効きません。また、特定の薬が効かない結核菌も、結核菌10万個から1千個に1個はあるといわれています。
  • そのため、結核の治療は3種から4種の薬(=抗結核薬)を併用し、半年から9ヶ月程度服用します。
    結核は、薬をきちんと服用すれば確実に治る病気です。しかし、中途半端な治療は、再発したり、薬に対する抵抗力のある結核菌(耐性菌)になってしまったり、本人ばかりではなく周囲の人にとっても非常に危険です(会社の健診にて結核の疑いと診断されました~患者さんの声~)。
     
  • 入院が必要な場合の入院期間は、おおむね1~3か月程度です。ただし、退院後も、結核菌が活動している間(半年程度)は通院での治療(薬の服用)が必要です。なお、耐性菌や、薬の副作用が強い場合などは、入院期間も治療期間も長くかかります。
  • 咳(せき)や痰(たん)に結核菌が出ていない人は、周囲に感染させる危険性がないので、職場や学校などに行きながら、通院で治療できます。
    服薬期間が長いので、症状がなくなったり、生活が不規則だったり、転居したりすると、服薬を忘れることもあると思います。全国の保健所は連携し、1人ひとりにさまざまな支援をしながら、結核療養のお手伝いをしていきます(気になるときは保健所に相談を)。

参考

結核の治療費は、国や自治体が負担します

感染症法令には、結核で治療を受ける方の医療費負担の軽減と、安心して適正な医療が受けられることを目的として、結核指定医療機関で医療を受けた場合、国や自治体が医療費を負担する制度があります。ただし、世帯の所得税額や、入院と外来通院の違いなどによって、自己負担がかかる場合があります。詳しくは、医療費の助成 結核を治療している方へお進みください。

結核を予防するために心がけること

このページについてのお問い合わせ先

健康福祉部 保健予防分野 結核予防担当

中野区保健所2階5番窓口

電話番号 03-3382-6577
ファクス番号 03-3382-7765
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受付時間 午前8時半~午後5時

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