認知症とは

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更新日:2023年8月3日

認知症は身近なものです

日本の認知症高齢者数は462万人、65歳以上の高齢者の約7人に1人が認知症(2012年時点)と言われていましたが、2025年には65歳以上の高齢者の5人に1人、75歳以上では4人に1人まで増加すると推計されています。認知症は加齢や生活習慣によって引き起こされる脳の病気であり、歳を重ねていけば誰もがかかる可能性のある脳の病気です。みなさん一人ひとりが、他人事ではなく自分事として考えていく必要があります。

認知症とは

認知症とは、様々な原因で脳の細胞が損傷を受けたり、働きが悪くなったりすることで、認知機能が低下し、日常生活上の支障がおよそ6か月以上継続している状態を指します。(認知機能とは、物事を記憶する、言葉を使う、計算する、問題を解決するために深く考えるなどの頭の働きを指します。)認知症の原因となる病気で最も多いのはアルツハイマー病で、認知症の全体の約60%を占めます。次いで、脳血管疾患が約20%、レビー小体病が約10%です。

認知症の主な症状

認知症の症状には、脳の細胞が壊れることによって直接起こる症状である「中核症状」と、本人の性格、環境、人間関係などの要因が絡み合って起きる「行動・心理症状(BPSD)」があります。

認知症の症状

中核症状

記憶障害

加齢によるもの忘れとは異なり、直近の出来事であっても忘れてしまったり、体験ごと忘れてしまったりするようなもの忘れです。何を食べたかを忘れてしまうことは誰でも経験があると思いますが、食事をしたこと自体忘れてしまうのは認知症の記憶障害にあたります。

見当識障害

見当識障害は記憶障害と並んで早くから現れる障害です。見当識とは、現在の年月や時刻、自分がどこにいるかなど基本的な状況を把握することです。まず、時間や季節の感覚が薄れ、進行すると場所が分からず迷子になったり、さらに進行すると人間関係も分からなくなったりする場合もあります。

理解・判断力の低下

ものごとを考えるスピードが遅くなったり、一度に二つ以上のことが重なるとうまく処理できなくなったりします。些細な変化やいつもと違う出来事にも対応できず混乱をきたしやすくなります。

また、目に見えないメカニズムが理解できなくなり、自動販売機や交通機関の自動改札、銀行のATMなどの前で戸惑ってしまうことがあります。

実行機能障害

健康な人は頭の中で計画を立て、予想外のできごとが起きても適切に対処することができます。認知症になると、計画を立て、段取りどおりにものごとを進めることが難しくなり、日常生活がうまく進めなくなります。

行動・心理症状(BPSD)

中核症状に対し、本人の性格、環境、人間関係などの要因が絡み合うことで、二次的に精神症状や日常生活における行動上の問題が起きることがあります。具体的には、不安・焦燥、うつ状態、幻覚・妄想、徘徊、興奮・暴力、不潔行為などがあります。

例えば、もの盗られ妄想は、大切な物の保管場所を忘れるという記憶障害が起こることに加え、本人の自立心が強い性格や、認知機能の変化に対する戸惑い、家族に迷惑をかけている状況から、「自分が忘れたわけではない。盗られた。」という表現に変化したものです。

行動・心理症状(BPSD)には本人の不安や想いが隠されています。こうした認知症の人の状態を理解し、安心できる環境を整備することで、行動・心理症状(BPSD)は和らぐこともあります。

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