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最終更新日 2013年6月18日
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中小製造業における「社内顧客調査による業務改善手法」

  利益を高めるために従業員が自発的に業務改善に取り組むことを望む経営者は多いですが、いくら号令をかけても従業員が動くとは限りません。従業員が業務改善に取り組む環境を作る手法の一つとして「社内顧客調査による改善」があります。板金・製缶メーカーのA社が取り組んだ事例からポイントをお伝えします。

A社は従業員20名ほどの板金・製缶メーカーです。お客様に満足していただける企業体質を構築するために「社内顧客調査による業務改善」を取り入れてみることにしました。

 

1.「社内顧客調査」とは

日本では昔から「後工程はお客様」という考え方があります。本手法はその考え方に基づいて、自分の後工程を担当する従業員を社内顧客と見立て、その人が仕事を行いやすくするために、どのような業務改善をしたらよいかを明確にするための調査です。

 

2.「社内顧客調査に基づく業務改善」の進め方

A社では、「社内顧客調査カード」(写真参照)を用いて、は以下のステップで進めていきました。

社内顧客調査カード

  1. 各従業員が自分の後工程の人を「社内顧客」と意識し、その社内顧客に満足をしてもらうために何をしなければならないかを記入します。
  2. 1を実現するために自分で改善できることを考えます。
  3. 同時に、改善案を実施すために必要とする会社への要望事項も書いてもらいます。
  4. 3で提出された要望事項について、経営者が、難易度と重要度の視点で分析を行い、優先度をつけていきます。その結果に色づけをして、従業員へフィードバックします。
  5. 摸造紙に企業の仕事の流れ(工程)のフローチャートを描きます。
  6. フローチャート上の該当する工程に各担当者が書いた「社内顧客調査カード」を貼ります。

 

3.「社内顧客調査に基づく業務改善」の効果

  1. 仕事の流れの全体像が可視化され、全従業員で共有することで、各従業員が自分の仕事の位置づけを知ることができます。
  2. 自分の前工程の人が、自分のためにどのような工夫をしてくれようとしているのかを読み取れるので、これまでよりも密なコミュニケーションを図れます。
  3. 改善実施案を掲示することで、自分の要望事項をどのように会社に受け入れられたか、どのように改善されるのかを知ることができます。
  4. 会社と従業員、および従業員間の信頼感が高まります。
  5. 仕事に対する責任感を醸成していくことが可能となります。

 

業務改善は、できることから確実に取り組むことが大切です。その際、「社内顧客の満足」という基準を設けて全従業員が考え易い統一性を持たせること、そして、ビジュアル化することで、取り組み内容が見える仕組みを作ることがポイントです。

(中野中小企業診断士会 鴨志田 栄子)

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