中野区基本構想の制定(平成17年3月25日)の経緯

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更新日:2023年8月3日

制定までの経過

 中野区は、「中野区基本構想」の改定に取り組みました。基本構想は、今後、中野区が進むべき道筋を示し、区民と区政が果たすべき役割を明らかにしたもので、総合的で計画的な区政運営を図るための指針です。全ての計画と施策は、この基本構想に基づいて策定され、実施されます。

 昭和56年(1981年)に現在の基本構想が策定されましたが、中野区政をとりまく状況は大きく変わりました。社会の大きな変化に対応した抜本的な行財政改革の取り組みが急務となっています。そこで平成17年度(2005年度)を初年度とし、10年後の平成27年度(2014年度)を目標年度とする新しい基本構想の策定をめざして、「基本構想を描く区民ワークショップ」や基本構想審議会などを中心に幅広い区民参加によって、基本構想に盛り込むべき内容について検討を進めてきました。

 平成16年(2004年)4月に基本構想審議会の答申を受けて、区は「基本構想・新しい中野をつくる10か年計画検討素材(NO.1)」として資料にまとめました。その後、区民のみなさんとの意見交換会や町会・自治会、青少年育成団体などとの意見交換を参考に検討を進め、資料を更新してきました。そして平成16年(2004年)12月に新しい基本構想の素案を作成し、この素案についてパブリック・コメント手続(意見募集期間:平成16年(2004年)12月24日~平成17年(2005年)1月31日)と意見交換会を行いました。寄せられたご意見を考慮して区案を作成し、開会中の中野区議会第1回定例会で提案し、平成17年(2005年)3月25日に議決されました。

パブリック・コメント手続の実施結果

意見交換会の概要

新しい中野区基本構想(素案)

 表紙を除き、資料1から資料4で構成されています。

新しい中野をつくる10か年計画検討案 資料2の訂正について

 2カ所誤りがあります。以下のとおり訂正させていただきます。

11頁下から6行目 誤「療育機能を・・・」 → 正「養育機能を・・・」
15頁説明図左側2行目 誤「療育機能を・・・」 → 正「養育機能を・・・」

検討素材NO.2

検討素材NO.1

策定方針

昭和56年(1981年)1月に制定した基本構想

平成17年(2005年)年1月に開催した新しい基本構想(素案)等意見交換会の内容

配付資料を読む参加者の写真

 新しい基本構想(素案)を主なテーマに、区民のみなさんとの意見交換会を平成17年(2005年)1月17日から1月31日の間、地域センターおよび商工会館で全17回開催しました(うち1回は前基本構想審議会委員および区民ワークショップ参加者を対象)。延べ163人の参加があり、検討段階にある10か年計画や次世代育成支援行動計画(案)なども含め、ご意見をいただきました。
 いただいたご意見などを参考に区案を作成し、中野区議会第1回定例会で提案しています。

 なお、新しい基本構想(素案)のパブリック・コメント手続に、お寄せいただいたご意見と区の考え方については、こちらをご覧ください。

  • パブリック・コメント手続の実施結果を見る

意見交換会で、みなさんからいただいたご意見の一部をご紹介します

 詳細は、ダウンロードのリンク 新規ウインドウで開きます。基本構想(素案)等区民意見交換会で出された主な質問・意見とその回答(PDF形式:65KB)をご覧ください。

分野質問・意見回答
基本構想全般基本構想・10か年計画ができれば、後は実行するだけとなり、区長は何をするのか。計画をきちんと実行するために、区長は総合調整を行う。また、計画は状況の変化に合わせて見直していく必要もあり、実行にあたっては条例や予算の審議という形で議会の判断も必要となる。
前文・基本理念区政はすべて区民の「自己決定・自己責任」に任せるというのではなく、区民がそうできるように指導・援助していくのが区の役割ではないか。区民のみなさんが自らのことは自ら決定し、責任をもって主体的に行動できるよう行政としても適切な支援をしていく。また、公的な援助が必要な方々への対応もしっかり行なっていく。
中野のまちの将来像仮設住宅の予測はしてあるのか。広域避難場所に指定されている中野駅周辺には、どれくらい建設するのか。仮設住宅は、災害のために住宅が全焼・全壊・流出し、自己の資金で建築できない被災者のために、一時収容を目的として建設するものであり、具体的な数の想定はしていないが、地域防災計画では建物の全壊が465棟、焼失が18,180棟と想定している。建設用地は公園等の19カ所を予定しているが、中野駅周辺地区は入っていない。
多様な家庭を認めているのに、家庭内で男女の性別役割分担を否定している。性別役割分担があっても良いのでは。固定的な役割分担で、人生の選択や生き方が狭まらないようにすること。ただし、夫婦でお互いの選択による役割分担は、自由であり、その結果までを否定するものではない。
公園内に介護予防や健康づくりのための器具を設置してはどうか。健康づくりの器具は、区内の8公園に設置しているが、充実させていきたい。また、器具を置くだけでなく、地域の人材を募って指導員が出向くなどの工夫もしていきたい。
附属機関が28もある。小さな区役所をめざし職員を減らしているが、附属機関がこれほど必要なのか。また、区議会議員も削減すべきではないか。附属機関は法律や条例により、区政の諸課題に関し設置されているものである。議員の定数については、地方自治法で上限を定め定数は自治体の条例で定めることになっている。中野区の場合は46人が上限で、条例で42人としている。
指標小さな公園が170ほどあるが、緑被率を上げるには公園は効果的だと思う。現実的な数値目標を立てたほうが良いのではないか。公園面積については計画で事業量を示していきたい。
10か年計画NO.5は外来語の表記が多すぎる。杉並区では広報誌で外来語をなくす取り組みをしたが評判が良かった。見直して欲しい。文字も大きくして欲しい。今後十分注意していきたい。どうしても使わなければならないものについては、注釈を付けるなど配慮していく。
学校の再編計画で、前期に廃止となる学校の跡地利用はどう考えているのか。学校の跡地利用については、これまでの検討素材で公園、(仮称)総合公共サービスセンター、民間の福祉施設などで活用するとしてきたが、10か年計画で示していきたい。
施設配置富士見中学校が統廃合により、廃校になった場合、避難所機能はどうなるのか。地域では心配している。学校統廃合により、廃校になる場合でも、その後の利用方法によっては、そのまま避難所として使える場合もある。避難所の割り振りは、町会を単位に組まれているのでそのことも勘案して検討している。
10年後の姿で、「地域の中で遊びや学習、世代間交流などを通じてさまざまな体験をする」とあるが、近くの児童館は、広場がない。近くの小学校の校庭を使えるようにしてほしい。まちの中に安心して遊べる場所があるとよい。区では、小学生の遊び場の機能を小学校に移して行くことを提案している。
区民ワークショップに参加したが、そこでは実現可能なことを議論してきた。10か年計画をみると、お金がないということで事業が削られる一方という印象を受ける。お金がないから何もしないということではない。子育てについても、子どもショートステイや産後支援ヘルパー派遣など新しい事業も入っている。これまでのサービスを同じように提供できないのはそのとおりだが、限られた財源をどのように配分するかが大事なことと考えている。
幼稚園と保育園の保育料の一元化等があげられているが、幼稚園はどうなるのか。幼稚園については教育委員会で検討している。幼稚園の数については、区の施設全体との調整もあるので、現段階では言えない。10か年計画の中で示していきたい。
高齢者会館の再編とあるが、高齢者にとっては今の場所だからいけるということがある。現在の高齢者会館には、狭いところやバリアフリー化ができていないところがある。地域的にも偏在している。そうした点を勘案して、配置や運営を見直していく。
(仮称)総合公共サービスセンターについては、早く作ってほしい、実際にできれば新たな取り組みも生まれてくるのではないか。学校施設を使うことなので、計画を前倒しするのは難しい。
その他意見交換会の参加人数が少ない。PRをどう行なったのか。ワークショップや審議会などで熱心に活動してくれた人に感謝するが、それをもっと区民が身近に感じられるようにしたかった。区報・ポスター・チラシ・ホームページで呼びかけてきた。今回で4回目になるが、そのほかにも町会連合会など個別の団体にもうかがってお話をしてきた。今回は、同時にパブリック・コメントによる意見も募集している。

平成16年(2004年)10月・11月に開催した基本構想等意見交換会の内容

意見交換会の様子の写真

 「基本構想・新しい中野をつくる10か年計画検討素材(NO.4)」について、意見交換会を開催しました。開催回数は全16回。会場は全地域センターおよび区役所。参加人数は延べ303人でした。

検討素材(NO.4)について、みなさんからいただいたご意見の一部をご紹介します。

 詳細は、ダウンロードのリンク 新規ウインドウで開きます。検討素材N0.4に関する主な意見・質問(PDF形式:78KB)をご覧ください。

分野質問・意見回答
全般この基本構想が、いつからスタートしていつまでやるのかということが書かれていない。美辞麗句の集まりで言葉遊びの感がある。基本構想は議会の議決が必要であり、スタートは議決の日となる。基本構想の実現をめざす10か年計画は、来年度からスタートし、3年ぐらい経ったらローリングしていきたい。
前文・基本理念選挙で信託を受けるのであれば、選挙のたびに改定しなければならなくなるのではないか。基本構想は区長だけで決めるものではなく、同じく区民から信託を受けている区議会で議決されるものであるため、そういったことにはならない。
中野のまちの将来像10年後に残せるものは、豊かな緑と防災に強いまちだと思う。警大跡地には防災公園をつくって欲しい。警大跡地をはじめとした中野駅周辺まちづくりについては、3~4haの公園・オープンスペースを確保した上で、にぎわいのある場所とするとともに、広域避難場所としての機能を確保する。
自分の健康は自分で守るということで、前から区民健診の有料化などが言われているが、区民は区民のために仕事をしてもらうために税金を負担している。区民を大切にする行政をして欲しい。税収が減少している状況を考えれば、これまでのような区政運営はできなくなることは明らかである。どう変えていくことが大切であり、区民みんなの支えあいやサービスのあり方を変えていくことが必要である。
労働力など外国人に担ってもらわないと日本が成り立たなくなるという考えがある。中野に1万人いる外国人との付き合い方、共存共栄の方法など、外国人と仲良くするプランを作るべきではないか。外国人は労働力としても期待されており、区民として一緒に責任を持ってやろうという考えである。
指標一つの10年後の姿に対して一つの指標を設定することにこだわらない方がよい。長期展望のもと、意味のある指標に限って設定するべきだ。意味のある指標を設定していきたい。行政が何をするというものではなく、成果や満足度がどの程度あがったかをはかるものにする。
10か年計画10年の長期計画は、財政状況の変化などが見込めないので無理ではないか。3年か5年の計画にすべきである。17年度の国の予算編成の過程で三位一体改革が明らかになる。従って来年以降に計画をつくる。計画は前期5年と後期5年に分け、一定の期間経過後に見直したい。
10年後の中野区を考えるということは、財政の裏づけがなくてはならない。財政的な説明が不十分だ。財政の裏づけが当然必要だと認識している。現在、具体的な内容がお示しできないのは、三位一体改革の内容と影響がはっきりわからないためである。財調についても検討しなければならない。基本構想の議決後、10か年計画を策定していく中でお示ししたい。
施設配置学校再編計画案が示されたが、計画実施を前倒しすることはあるのか。今回お示ししたものは案であり、また、5年後に再編計画を見直しするという意味においては、前倒しはあり得る。意見交換会をはじめとした皆さんの意見を伺った上で決定していく。
学校図書館の中には、上級生が下級生に読み聞かせを行っているところがある。一人っ子が多い中で、いろいろな年代の子どもと遊べる環境が必要ではないか。小さい児童館で大勢が遊ぶことは困難である。学校や残る児童館では異年齢交流も必要と考えている。
区民活動センターの運営には個人でも参加できるのか。地域の話し合いの中で決めていただく。
高齢者会館の機能の見直しと再配置は、具体的にどういうことか。高齢者会館の現在の機能に加え、介護予防の機能を充実させていくことを考えている。それには手狭になるところも出てくるため、施設の場所や数を見直しするということである。再配置を検討するにあたっては、距離等に配慮したい。
公園の整備・再編というが、小さいがやすらぎを感じる場所もある。これをなくすのは住民との話し合いが必要である。学校や児童館の再編にあわせ再配置を考えており、その付近の狭小な公園を、地域のみなさんと話し合いのうえ、整理していくということ。小さい公園をむやみに廃止するのではない。
その他区と区民の意見交換会は対立の場となってしまう傾向がある。区が言うことが「決定」と受け止められてしまうので、はっきり言わないのではないか。区民の意見の中で、反映できるもの、できないものについて、その理由をはっきり説明していかなければならないと考えている。

平成16年(2004年)7月に開催した区民と区長の対話集会・意見交換会の内容

 開催回数は全16回。会場は全地域センターおよび商工会館。参加人数は延べ317人でした。

 検討素材(NO.3)について、みなさんからいただいた主なご意見(一部抜粋)は次のとおりです。

 詳細についてはダウンロードのリンク 新規ウインドウで開きます。検討素材N0.3に関する主な意見・質問(PDF形式:28KB)をご覧ください。

【全般】

  • 今なぜ、このような基本構想が必要なのか
  • 区の財源の裏づけなど、計画の実現の可能性はどうなっているのか
  • 構成案で「中野」を「杉並」や「世田谷」と読み替えても、差し支えあるように思えない。中野区の特徴が見えない

【前文、中野のまちの基本理念について】

  • 区民が共有する理念の3番目で「平和な世界を築き」の前に「戦争のない」を入れてほしい

【中野のまちの将来像について】

  • 地球温暖化が住みにくくしているのではないか。区としては限界があるかもしれないが、何とかしなくてはいけないのではないか
  • 若い人が住み続けられるという見地から、何か取り組みを考えているか
  • 特色あるまちづくりで、芸術・文化振興についてもっと具体的にするべき。地域スポーツも大事だが、文化会館を地域に一つ作ってほしい
  • 多様なサービスといっても結局有料ではないか。公助はどうなるのか。切り捨てではないか
  • 小さな区役所というが、10年後の区役所はどうなるのか、職員、財政など数字で示してほしい

【おもな「ものさし」の候補について】

指標については、10年後をめざすのならば、今ある指標ばかりでなく新しい指標も入れるべきではないか

【新しい中野をつくる10か年計画検討案について】

10か年計画の優先順位を区民にわかりやすく提示してほしい
高齢者施設の充実というのは、どの程度のことを考えているのか

【施設配置の新しい展開について】

  • 小・中学校の統廃合にあたっては、避難所、防災の事も考えて進めてほしい
  • 小学校に学童クラブを入れるということだが、1つの小学校に1つの学童クラブか
  • 学校図書館と地域図書館が連携できるのかどうか疑問がある。蔵書にしても学校図書館は充実していない。機能もそれぞれ違うのではないか
  • 保育園のところでは、延長保育など親の利便性からサービスを考えているが、子どもの立場に立った視点がない。子どもの最良の環境があるべき。内容を検討してほしい
  • (仮)高齢者いきいき会館を見て、どこが新しくなっているのか分からない

【その他】

  • 資料を意見交換会の場でもらってすぐ意見をいうのは難しい。意見交換会の前に資料をもらいたい

平成16年(2004年)5月に開催した区民と区長の対話集会・意見交換会の内容

意見交換会の様子の写真

開催回数は6回(うち1回は区民ワークショップを対象)。参加人数は延173人でした。

  • 5月20日午後7時~9時/鷺宮地域センター
  • 5月21日午後2時~4時/新井地域センター
  • 5月22日午前10時~正午/区役所7階会議室
  • 5月23日午後2時~4時/区役所7階会議室(区民ワークショップ対象)
  • 5月24日午後7時~9時/南中野地域センター
  • 5月25日午後7時~9時/東部地域センター

このほか、町会、青少年育成団体等の各種団体とも意見交換を行っています。

検討素材NO.2についての主なご意見

検討素材NO.2についての主なご意見は次のとおりです。

【全般および全文】

  • 10年後の中野をイメージをどのように描くのか。
  • 物差し(指標)が入れられていないのはなぜか。
  • 区民が共有する理念がなぜ区民憲章なのかわからない。
  • 10年後の姿を実現したときの財政状況はどうなっているのか。

【持続可能な活力あるまちづくりの章】

  • 産業支援についてもう少し書き込んでほしい。
  • 中野区は都市計画上の地域格差がひどい。個別ではなく、全体としての計画を進めてほしい。
  • 環境について資源回収等に民間の力を生かすなど具体的な取り組みを。
  • 商店街振興について具体的に書いてほしい。
  • 狭あい道路の整備と電線の地中化を進めてほしい。
  • 区内の交通ネットワークにミニバスを活用してほしい。
  • 学校の統廃合にあたっては避難所のことも考えてほしい。
  • 警察大学校跡地をについては、自然保護を十分に考えた都市計画をしてほしい。
  • 温暖化対策に道路の木片利用を進めたらどうか。
  • 人の集まるところには駐輪場の設置を義務付けるべき。

【自立してともに成長する人づくりの章】

  • 児童館を学校に入れることで、子どもの居場所が学校しかなくなってしまうのはいかがなものか。学童クラブを学校に入れてしまうと、いろいろな制約が生まれるのではないか。障害児を地域の学校に入れていくという方向にあると思うが、統廃合するとできなくなるのではないか。
  • 子どもの居場所が乳幼児は総合公共サービスセンター、児童は学校、中高生は新しい児童館だとすると、世代間交流ができなくなってしまう。
  • 地域図書館は、今後も残してほしい。
  • 学校の再編で通学区域が広がることが子どもにとってどうなのか。
  • 図書館と学校図書館の連携は授業等に影響はないか。

【支えあい安心して暮らせるまちの章】

  • 特別養護老人ホームを整備してほしい。
  • 病院から出なければいけない高齢者を受け入れる施設やホスピス等を整備してほしい。
  • 元気高齢者を増やすことに力点をおいた取り組みを積極的に進めてほしい。
  • 高齢者の痴呆対策についても検討してほしい。

【区民が発想し区民が選択する自治の章】

  • 自己責任、自己決定は、誤解を受けやすい言葉なので、丁寧に説明したほうがいい。
  • 住区協議会についても触れてほしい。
  • 循環できる人口構成にするには、中野に長く住む人を中心としたコミュニティが必要である旨の記述を基本構想にいれてほしい。
  • 区の窓口業務を民間に委ねてみてはどうか。
  • 住基カードの今後のサービスメニューはどう拡大するのか。

【施設配置の基本方針案について】

  • 学校の再編について、伝統とか土地柄についても配慮してほしい。
  • 使わなくなった施設は売却するのではなく、地元のために使ってほしい。
  • ゼロベースで見直すのではなく、今ある施設を基礎にするべきではないか。
  • 学ぶ場と遊ぶ場がともに学校というのは馴染まないのではないか。
  • 総合公共サービスセンターは、区内にバランスよく配置されるべき。
  • 特徴ある児童館はどの程度つくるのか。
  • 学校再編後の校名はまったく新しいものにするのではなく、統合前の名前を生かしてほしい。

 平成16年(2004年)4月7日に田中区長は、中野区基本構想審議会から新しい「中野区基本構想」に盛り込むべき内容について答申を受けました。

 これは、平成15年(2003年)2月に同区長から諮問を受けた同審議会が、区民145人からなる「基本構想を描くワークショップ」の提案、「基本構想シンポジウム」における中野区民のみなさんの声および中野区職員によるプロジェクトチームによる提案書の三点を参考に審議を重ね、答申としてまとめたものです。

答申の特徴

  1. 「区民」を区内在住者だけでなく、区内在勤・在学者、区内で買い物をする消費者、中野区に愛着を持つ人や区内に活動の基盤を有する人を含めた広い概念としてとらえています。
  2. 方向性やイメージを文章で表現するだけでなく、めざす姿を具体的に示し、達成状況を評価・検証するための「ものさし」を設定しています。

答申の概要

区民と区がめざすべき方向

 いつの時代にも変わらない基本的な姿勢を示すものとして「中野区区民憲章」を提案、基本理念を「地域社会の再生と共生を進めます」「暮らしやすく"生活の質"が高められる『生活都市』を築きます」としました。 この基本理念をもとに、(1)持続可能な活力あるまちづくり、(2)自立してともに成長する人づくり、(3)支えあい安心して暮らせるまち、(4)区民が発想し、区民が選択する新しい自治、の4つの柱(領域)ごとに、中野のまちの将来像を以下のように描いています。

基本構想審議会の様子の写真

(1) 持続可能な活力あるまちづくり

  1. 産・学・遊・住の職住接近のなかで調和され、人々の活力のもとでいきいきと暮らせるまち
  2. 一人ひとりが環境に配慮し、快適な暮らしの文化をともに育てる安全なまち

(2) 自立してともに成長する人づくり

  1. 家庭を基本に地域全体で子どもをはぐくみ、豊かな地域コミュニティが形成されているまち
  2. 子どもから大人まで能力をはぐくみ生かしながら地域のなかでのびやかに暮らせるまち

(3) 支えあい安心して暮らせるまち

  1. 人々の尊厳ある日常生活を維持し、支えあう地域社会
  2. すべての人が、健やかに、安心して日常生活を維持できるまち

(4) 区民が発想し、区民が選択する新しい自治

  1. 地域を基盤に、区民みずからまちづくりに取り組むまち
  2. 「小さな区役所」の実現を通じて、質の高い行政を実現するまち

10年後の中野の姿(抜粋)

(1) 持続可能な活力あるまちづくり

  1. 中野駅周辺には多機能複合施設が誘導され、新しい都市型産業の発展の中心になっている
  2. ごみゼロをめざし、循環型システムなど環境に配慮した区民の取り組みが実践されている

ものさし(10年後の目標)抜粋

  • 区内商店数と従業者数、区内事業所数・従業者数〔区内商店数:3,553(平成14年度)→4,800、従業者数23,918(平成14年度)→28,000、区内事業所数15,163(平成13年度)→20,000、従業者数122,057(平成13年度)→160,000〕
  • 資源化率※〔19.61%(平成10年度)→30%程度〕 ※資源化率=資源回収量/(ごみ量+資源回収量)

(2) 自立してともに成長する人づくり

  1. 子どもの最善の利益が確保され、すべての子どもが地域で健全に育っている
  2. 子どもたちは、発達段階に応じて安全で健康にのびのび育つ環境が整備されている

ものさし(10年後の目標)抜粋

  • 保育園待機児童数〔164人(平成16年1月)→0人〕
  • 不登校児等の割合〔児童0.49%・生徒3.19%(平成14年度)→児童0.2%程度・生徒1.5%程度〕

(3) 支えあい安心して暮らせるまち

  1. すべての偏見を払拭する努力が進んでいる
  2. すべての区民の健康が増進し、自立的な日常生活の維持への努力が進んでいる

ものさし(10年後の目標)抜粋

  • 地域活動やボランティア活動に参加した区民の割合〔成人区民の14.1%(平成15年度)→30%程度〕
  • 65歳区民の平均自立期間〔=健康余命:男性15.3年・女性17.2年(平成13年度)→男性16.3年、女性19.4年〕

(4) 区民が発想し、区民が選択する新しい自治

  1. 区民が地域で参加できるさまざまな活動や自治のしくみがあり、一人ひとりがいつでも気軽に社会参加できるようになっている
  2. 公共サービスの新たな担い手として位置づけた町会・自治会やNPOなど地域で活動するさまざまな団体が、さまざまな分野で区に代わって特色あるサービスを供給するようになっている

ものさし(10年後の目標)抜粋

  • 意見や要望などが区政に反映されていると思う区民の割合〔成人区民の20.4%(平成15年度)→50%程度〕
  • 職員の窓口、電話対応への区民の満足度〔30%(平成14年度)→50%程度〕

参考

審議会会議録(全21回)

 区では、新しい基本構想策定に向けての審議やお知らせなどについて、「基本構想メールマガジン」を毎月1回発行していました。
 配信は終了しましたが、バックナンバーをご覧いただけます。

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