
ナカノク(どうも、の意)。
先日、メジャーリーグ2009年ワールドシリーズ優勝チーム・ニューヨークヤンキースのホームグラウンドが哲学堂公園運動施設の野球場に移転する夢を見ました。選手達が「Yeah!ホームラン入りまくりだぜ!」と口々に言い合っていました。
さて、2月から3月に開催された起創展街発のビッグイベント『中野にぎわいフェスタ 2010』。中野における美味しさの体感、楽しさ・笑顔の体感をテーマにした、中野の個性と魅力を発信する体感イベントです。
グルメあり、演劇あり、スポーツあり、お笑いありと、まさに起す!創る!展る!街!起創展街イベントで、それはまあ、区民一丸となっての大盛り上がり。
しかし!
このおかゆ太郎だけは、口惜しやと一人唇を噛んでおります。
なぜなら、先にも書いた「グルメあり、演劇あり、スポーツあり、お笑いあり」のうちの「お笑い」関係の催しにお呼ばれできなかったからです。
このコラムも1年続け、中野区公式芸人を自負していたこの僕が『中野にぎわいフェスタ』に出演できなかったからです。
・・・なんで出れなかったの?
神:「それはね、おかゆ太郎の実力がまだ足りていないからだよ。」
お:「そうなの?僕はまだ『にぎフェス』に出演できる器じゃないの?」
神:「そうだよ。そう簡単に『にぎフェス』に出演できると思ったら大間違いだよ。」
お:「でも僕は中野区公式芸人だよ?そう自負しているよ?」
神:「それ、ただの自称だろ。勝手に自負してろダボ。」
そう。今回出演できなかったのは、完全なる当方の実力不足。
中野区公式芸人に値する芸を持っていなかったため。
ならば、来年の『にぎフェス』までに、実力をつけよう。
来年の『にぎフェス』こそは見事出演を果たし、中野区公式芸人の称号を獲得しよう。
そのためには、まずどうすべきか・・・。
そうだ!中野区の公式を得た人々のお話を聞かせていただこう!
『にぎフェス』の中でも注目度の高かった「中野の逸品グランプリ」の最優秀逸品賞受賞者さんたちに、おかゆ太郎のネタを観てもらいダメ出しをしてもらおう!
職種は違えど、中野区の公式を獲得した実力は本物。
本物の意見をうかがえば、自分も本物に近づけること間違いなし。
なんたる名案。
というわけで早速アポをとり、「中野の逸品」めぐり。
(さすがに店内でネタをやるのはご迷惑になるので、今回はネタVTRを持参しました。)
さて。一番目にうかがったのはこちら。
【世界のカリスマフルーツカッター賞】受賞!
「生フルーツゼリー」でおなじみ『フルーツパーラー サンフルール』さん!
お相手をしてくれたのがこの方!
サンフルール店主・平野泰三さん!
日本のフルーツカッティング界の第一人者としても知られる平野さんの作る「生フルーツゼリー」は絶品!
ぷるぷるのゼリーにたっぷり入れられた、生のフルーツのシャキシャキの食感は、いわずもがな逸品!
当日アポにも関わらず、こころよく店内に招き入れてくれた平野さん。
僕のたどたどしい説明になんの不快感も見せず、さらには笑顔をくれた平野さん。
なんていい人。
そんな平野さんに、さっそく僕の珠玉のネタを観てもらう。
そして感想を!
[感想]
・失敗してるじゃん。
・精度が足りないよ。
・体張るのもいいけど、もっと頭使ったほうがいいんじゃない?
・無理に笑わそうとしちゃだめ。欲しがっちゃだめ。
・観る人にこびすぎ。
・なんで裸?大丈夫?
さすが、中野区公式・・・。かなり厳しいご意見。そしてもっとも至極なご意見。
さらに平野さん、こんなご意見も。
「1年コラムやったからって公式?早いよ。キミは1年“も”と思っているかもしれないけれど、周りは1年“しか”としか思っていないかもしれないよ?」
なるほど。僕が甘かったです、平野さん。
厳しい現実を突きつけられ途方に暮れる僕に平野さん。
「でもね。なんでも、ずっと続けることが大事だよ。きっとネタだってそう。自信を持って続けることだよ。せっかく面白いんだから。」
え?なんすか?せっかく「面白い」んだから?「面白い」?
そうすか!面白かったっすか!
キラーン!
厨房で平野さんは「え!?いや・・・あの・・・!」的なことを言っていたが、おかまいなし。
「面白い」とさえ言ってもらえれば、芸人は喜ぶんです。
それが一番の栄養なんです。
ありがとうございました!お礼を言い、意気揚々とお店を出る。
そうそう。
ところでおかゆ太郎。お前一体どんなネタ観せたんだよ。
と、お思いの方も多いとは存じますが、そんな方はぜひ一度おかゆ太郎のライブにご来場ください。観せます。(宣伝)
さあ、次にうかがったのは
【50年愛されポークマン賞】受賞!
「豚まん」の『フジキン光来』さん!
ネタを見てくれたのはこの方!
フジキン光来社長・佐藤光男さん!
あくまで本物にこだわる佐藤社長!本物を世に広めるため、実家を飛び出した佐藤社長!
そんな佐藤社長が作った「豚まん」は本物の中華料理を味わうことのできる本物の逸品!
事情を説明し、本物志向の佐藤社長にネタを観ていただく。
すると・・・。
「あれ!?知ってるよ!観たことあるよ!」
なんと僕を知っていた佐藤社長。
そして、ネタの序盤からワハハと笑っていただけた。
これはもらえる感想も期待大のはず。
「いや、面白いと思うよ?」
出た!はまった!いきなりのキラーンか!?
と思いきや、横で観ていた社長の奥さん!
「キモチワルイ!!」
え!?
[奥さんの感想]
・キモチワルイ。
・気分が悪い。
・いきなりこんなことやられてもひいちゃう。
・笑いはしたけど、気持ちは良くない。
・凄いとは思うけど、やっぱりキモチワルイ。
・女性の目から見ると、キモチワルイ。
・うーん・・・キモチ・・・ワルイ?
女性に好かれる芸ではないという自覚はあったが、まさかここまでとは・・・。
がっくりと肩を落とす僕。
そんな僕に佐藤社長。
「でもさ、珍しい芸だし。続けたほうがいいよ。なんでも続けることが肝心だから。俺は面白いと思うし。な?応援するから。」
社長・・・ありがとう・・・。キ・・キ・・・
どうだ!!!
キラーン!
僕を輝かせてくれたうえに、新ネタの提案と、そのネタで使う小道具「10mのうどん」を作ってくれると約束してくれた佐藤社長。なんていい人。
本当に作ってね。ありがとうございました!
いざ、三逸品目へ!
続いてはこちら。
【中野駅で売ってクンセ〜賞】受賞!
「うなぎ薫製」が美味しい『味治(みはる)』さん!
お相手はこの方!
味治のご主人・鈴木正治さん!
はじめは世間からそっぽを向かれていたうなぎの串焼き!しかし「味には自信あり」と続けた結果、ついには名店に!
積み上げて、磨き上げて、完成した「うなぎ薫製」は至高の逸品!
パッと見怖そうなご主人。
ドラマや漫画に出てくる、いわゆる「頑固オヤジ」っぽさ満点。
緊張感ただよう中、ネタ披露。
そして!
[感想]
・俺でもできるんじゃねえか?
・こんなもん、ちょっと練習すりゃ俺でもできるだろ。
・いや、俺もできるよ。
・まあ、面白いとこもあるけど、俺もできるな。
・俺がやろうか?
いや、そんな簡単にできませんから!ってか、勝手にやろうとしないでよ!
と、言うに言えず(怖くて)困っているところに店員さんの前川女史登場。
ご主人の勧めもあり、一応ネタを観てもらうことに。
[前川女史の感想]
・邪道!
ギャッ!!
一言でバッサリ斬ると、注文の電話を取る前川女史。
反論も許されない僕。
するとご主人。
「まあよ、バカバカしいし珍しい芸だから続けていけよ。馴染みがないから今はそっぽ向かれるけど、続けてればいつか浸透するよ。うなぎの串焼きもそうだよ。一回で認められるなんてそうそうないんだから。」
ご主人・・・。意外と優しいんじゃん・・・。
キラーン!
「ただ、俺でもできるけどな。」
できないって!
最後まで怖い人だなと思っていたが、よくよく聞いたら実はご主人、僕の取材のために歯医者の予約をキャンセルしてくれたのだとか。
突然にもほどがあるアポだし、「はじめまして。お笑い芸人やってます、おかゆ太郎と申します。僕のネタ観てもらえませんか?」とかいう電話どう考えてもうさんくさいのに、わざわざ予定を外してまで取材を受けてくれたご主人。
なんていい人。ありがとうございました!
そして、四逸品目。
【「これはおみ子と(お見事)=」で賞】受賞!
「お菓子な み子ちゃん」の『宮坂醸造』さん!
お相手はこちらの方々!
宮坂醸造マーケティング部長・杉浦孝則さんと女性社員のみなさん(松岡さん、中村さん、天川さん)!
近い将来日本に訪れる食料不足を危惧し立ち上がった宮坂醸造さん!国産大豆の自給率をアップさせるために、み子ちゃんが宇宙へ飛び立つ!頑張れみ子ちゃん!負けるな宮坂醸造!逸品だね「お菓子な み子ちゃん」!
こちらも急な当日アポにもかかわらず、取材を許可してくれました。
本当みなさんいい人たち。中野にはいい人しかいない。
例にならってネタを観ていただく。そして感想を・・・。
[杉浦部長の感想]
・すごい!
・えらい!
・お客さんは湧くはず!
・出ても良かったんじゃない?
・乱入しちゃったらよかったじゃない!
かなりの好感触!べた褒め!
しかし、僕は聞き逃さなかった・・・。
杉浦部長のべた褒めの影で、女性社員天川さんがポソリと言った一言。
「ひどい・・・。」
[女性社員のみなさんの感想]
・ひどい・・・。(天川さん)
・なんかかわいそう・・・。(天川さん)
・授賞式の並びでアレをやられてもねえ・・・。(松岡さん)
・中野区的にちょっとねえ・・・。(松岡さん)
やはり女性は厳しかった・・・。
うつむきかけた僕の横で、声も高らかに発言したもうひとりの女性社員中村さん。
「いえ!笑っちゃいますよ!面白いですって!」
まじっすか!?
キラーン!
はじめて女性に面白いって言われた!
笑ってもらえた!
すると、すかさず杉浦部長。
「あ、この子はなんでも笑うのよ。風が吹いても笑っちゃうの。」
ゲラ!
「でも、誰もやらないことやって凄いよ!ぜひ続けるべきだよ!自信持って続けてればいつか誰かに見つけてもらえるから。そしたら、その誰かが助けてくれるから。決して一人でやろうと思っちゃだめだよ。周りを引き込むんだよ。」
なるほど。ここまで四か所めぐってきたけれど、みなさん言うことは同じ。
ーーー続けなさい。
続けて研究して磨いて、ようやくなにかの形になって。さらに続けて。
結果はあくまで途中経過。続けることを終えてはいけない。
「ちなみに、おかゆさんさぁ。」
とは、杉浦部長。
「おかゆさんは、まだいいよ。出られなかったって言っても、最初から出られないんだもん。」
・・・はい?
「僕なんて出られるって決まってたのに、仕事の関係で泣く泣く出られなかったんだから。出られる状態なのに出られないんだよ?受賞したのに出られないんだよ?こっちのほうがかわいそうでしょ?」
よく分かんないから次いきます!ありがとうございました!
ラストはこちら。
【堂々中野生まれで賞】受賞!
「つけそば」の『麺彩房(めんさいぼう)』さん!
ご教示いただいたのはこの方!
麺彩房店長・加藤祐輔さん!
中野で生まれた麺と、その麺の味を最大限に生かす濃厚なスープ!
深いこだわりから生まれた深い味わいが楽しめる「つけそば」は自他ともに認める
逸品!
道に迷い、少し遅刻した僕を温かく迎えてくれた店長。
見るからにいい人そうな店長は、僕の顔を見るやいなや
「知ってますよ。よく観てます。」
と、笑顔で一言。これは、やりやすい。
それにしても、けっこう知ってる人いるんだな、と自分に感心しつつネタ披露。
そして、今回最後のダメ出し!
[感想]
・よくよく観たら大変そうな割に地味。
・地味ゆえに大きいイベントには不向き。
・食べ物屋さんにとって、あのネタは印象が良くない。
・それよりなにより、前に観ているので「またかよ」と思った。
・飽きた。
飽きられてる・・・。
まだたいして出てないのに・・・。
売れる前から飽きられてる・・・。
えぇ・・・。
「いや、でも一回目観た時は面白いと思いましたから!初めて見る人は面白いんじゃないですか!?ほら、僕は何回か観てますから!」
でも、女性は初めて観ても嫌いますよ・・・?
「いやいや、嫌いな人がいるってことは、逆に好きな人がいるってことですから!今はファミレスみたいななんでもあるお店より、対象をしぼって専門的なことをやるお店のほうが受け入れられる時代なんです!そういうとこのほうが行列できるでしょ?ね?だから気にしちゃいけません!」
ん・・・じゃあ・・・
キラーン!
店長、フォローありがとう!
ちなみに、これまでみなさん「続けたほうがいい」って言ってくれてたんですけど、やっぱり続けるのが大事ですか?
「はい。でも、ダメなことを続けても意味がないですからね?続ける中で変革なのか進歩なのか、何かないとダメです。こだわって続けることは大事ですけど、どこにこだわるのかが肝心です。」
確かに。だらだらと続けていても、ただ長いだけでなにも生まれない。
なにかを生み出そうと、精進しつつ続けなければならない。
ユニフォームの半袖Tシャツのまま窓際に座ってしまい、終止寒そうにしていたのに、長々とお相手してくれた店長はいい人!
ありがとうございました!
というわけで、逸品めぐり終了。
半ばこじつけっぽい感じもあったこの企画ですが、お話を聞いてまわると普通にお勉強になりました。
そして、みなさんのおっしゃることはどこか共通しており、目指すところは違っても、根本の意識は一緒なんだなと。
さすが、中野区の公式達と思いました。
というわけで、中野区さん!
腕つけときますんで、来年よろしくお願いします!
雑記。
かなり急な訪問依頼なのに、みなさんありがとうございました。
5分で終わると言いつつ1時間以上も入り浸ってしまい、ほんとすいませんでした。
サンフルールの平野さんに関しては、逸品メニューの生フルーツゼリーまで出していただいて。
平野さんいわく「チラチラ冷蔵庫見てたから、出してあげたくなって。」
急に行ったうえに、いやらしい目までしてたんですね。
最低ですね。
でも、みなさん本当いい人で・・・。おかゆ頑張ります!
(2010.3)
|