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お笑い・演劇・音楽・サブカルチャー…。 そんなエンターテインメントあふれる中野を、「エンタシティ中野」と命名!! このコーナーでは「エンタシティ中野」をリードするキーパーソン にお話をうかがいます。

エンタシティ中野 「にぎわいネットワーク」 の名誉会員に認定 させていただきます!
名誉会員証
【第0011号】
おかやまはじめ 殿
インタビューにご協力いただいたおかやまはじめさんには、「エンタシティ中野 にぎわいネットワーク」の名誉会員証を進呈いたしました!
歴代名誉会員リスト
中野エンタスポット
キャラメルレシピ
2010年2月から3月にかけてに区内の劇場で開催される「中野“元気”演劇祭」。 そのトップバッターとして登場する劇団HOBOは、人気劇団・ラッパ屋の役者でもあり、テレビドラマや映画でも活躍する俳優おかやまはじめさんの主宰する劇団です。
多彩な劇団員が作り上げる作品の魅力や、おかやまさんの舞台に対する想いを語っていただきました。

(2010年1月/ネビュラプロジェクトにてインタビュー)
おかやまはじめさん

おかやまはじめ

1964年4月22日宮城県生まれ。
中野区在住。
20代の頃より、脚本家鈴木聡氏主宰の劇団・ラッパ屋の舞台に立つ。 その後、テレビドラマ・映画などでも活躍するかたわら、自らも舞台公演を企画。
2008年には劇団HOBOを旗揚げし、その第2回公演「明日の幸福論」を中野“元気”演劇祭で上演予定。

劇団HOBO
飲み屋で、深く魅かれあったメンバーが集まった。
2008年に旗揚げした劇団HOBO(ほぼ)のメンバーは、それぞれが劇団に所属していたり、フリーの役者だったり、芸能界で活躍していたり、お笑いをやっていたりといった、それなりのキャリアのある人たちばかり。40歳過ぎて、あるいはそういった年齢が近づいてみんな「次は何をしたらいいんだろう」っていう想いを抱いていたんです。飲み屋で飲んでいた時にね、そんな話をしていたら「じゃあ劇団やってみようか?」ってことになってね。みんなそれぞれ劇団や事務所に所属しているけれど、「劇団」というスタイルにこだわりがあったので、だいたい劇団だろう、「ほぼ劇団」ってことで「劇団HOBO」という名前になりました。僕が所属している劇団「ラッパ屋」は、いわば“実家”のような存在で、劇団HOBOはふらっと出かけて落ち着ける“行きつけの飲み屋”のような存在かなあ(笑)。

「どうやってメンバー集めたの?」って聞かれて「飲み屋で」って答えると笑われちゃうんだけど、でも「飲み屋」っていうのが深いところでね。ぼくら役者は芝居の本番が終わったあとに飲みに行くでしょう。そこには芝居に出ていた人もいれば、見に来てくれた人もいて、色々な話をしていると相性というか、「この人とはウマがあうな」といったことを感じたりするんですよね。そうやって縁を強く感じた人たちが集まった劇団がHOBOなんです。
いいものを続けてやっていけばお客さんは来る
舞台の様子 旗あげ公演「喧嘩農家の舞台」
今回の作品「明日の幸福論」は太宰治の短編「貧の意地」をモチーフにした喜劇です。長屋住まいの貧乏な人間たちの話で、内容的には深刻なんですけど喜劇に仕立てています。喜劇って人間を美しく見せる要素がたくさんあるんじゃないかって思うんですよね。目を覆いたくなるような現実の中で、なんとかしようとする人間たちの行動におかしみがあったりして、喜劇性って人間の生活の中に根付いている気がして、そんな何気ない人間模様を描く喜劇が僕は好きなんです。

劇団HOBOでは、普段やらない脚本や演出も担当しています。けっこう新鮮な感覚ですよ。いつもと風景が違うというか。演出家の気持ちもわかるようになったし、見えなかったものが見えてきたり、気になっていたものが気にならなくなったりね(笑)。
この劇団のルールは1つだけ。「いいものを続けてやっていけばお客さんは来る」ということ。お店の食事が美味しかったらお客さんが来るというのと同じですよね。作っている方だけが美味しいと思っているんじゃダメ。お客さんが美味しいと思うもの=本当にいいものを作ればお客さんは必ず来続けてくれるはずだから、メンバーたちは今、そこを整備するためにまじめに戦っていますよ。
「このあいだ中野で芝居みたよ」
っていうのが普通になってくるといいよね。
インタビューの様子・その1
中野区にはもう20年近く住んでいます。5回くらい引っ越しをて転々としていますけど。 中野区を離れなかったのは、やっぱり飲み屋の存在ですかね(笑)。以前はラッパ屋の稽古場が中野にあったこともあって、中野の飲み屋にはよく行きました。劇団を大切にしてくれるお店もたくさんあるし、狭い路地にこちゃこちゃ店があって、そういうところがあるだけで僕は安心できるんですよ。中野って決して華やかじゃないけど、みんな気負ってないし、生活感があるでしょう。そこがいいんだろうね。

演劇の街というと下北沢っていうイメージがあると思うけど、中野区は劇場の数でいうと実は下北沢とほとんど変わらないんです。昨年ポケットスクエアができたことで、もしかしたら2つめ、3つめの演劇の街として公認されるんじゃないかっていう可能性は感じますよね。小劇場って駅から遠かったり、乗換が面倒くさかったりといった不便さを感じるところがけっこうあるけど、中野は新宿からも近いし、アクセスはものすごくいいエリア。「このあいだ中野で芝居みたよ」っていうのが普通になってくるといいよね。
中野区ってブロードウェイもそうだけど、哲学堂とか新井薬師とかけっこう散策できるスポットがあるし、最近はおしゃれなカフェや雑貨屋なんかもあったりして、散歩するには面白い街なんですよ。だから区外の人が来ても十分楽しめると思うんです。狭い路地を曲がったところにカワイイ店があったり、住宅街の中に突然劇場が現れたりしてね。そんな風に中野の街を散歩がてら劇場にお芝居を見に来てもらうのも面白いかもしれませんね。
演劇の魅力ってなんだろう。
演劇の魅力って、人それぞれ感じ方は違うけど、一言でいうと「生の素晴らしさ」だと思うんです。
遊園地やディズニーランドって完成されたエンターテインメントですよね。絶対予想を裏切らないでしょう。でも僕ら生身の人間がやっている舞台は、アクシデントがあったり、台詞をとちったりするから予想外のことがたくさん起きるんです。これって「奇跡」だと思うんです。同じ作品の舞台でも毎回違う奇跡が起きる。役者が演じることでお客さんが笑ったり、固まったりといったリアクションが生まれて、“たまたま”そこに居合わせた人たちだけが、その一瞬の奇跡を共有する。そんなことを体感できるものって他にはないですよね。
面倒くさいことをやっておかないと駄目な気がするんですよ。
インタビューの様子・その2

僕らが劇団というスタイルにこだわったのは、誰もが面白いと思う作品を作る"場"を"継続的"に持ちたいという気持ちがあったから。プロデュース公演はスキルの高い役者が集まって効率よくいい芝居をつくるという手法ですよね。劇団というのは、固定されたメンバーがひとつひとつ方法論を編み出していくなかで継続して作品を作っていくところ。野球でいうとプロデュース公演はオールスターチームで、劇団は実業団みたいな感じかなあ。
僕ら役者の普段の仕事って、ひとつの現場が終わると、また新しい人たちと1から創っていくということの繰り返しでしょう。でもせっかく集まったメンバーが1回だけで終わるのがもったいなくてね。同じメンバーでやっていくことは、大変なことも多いですけどそういう場もあってもいいと思うんですよ。「この歳になってよく劇団なんてやろうと思ったね」って周りから言われるんだけど、僕は面倒くさいことをあえてやっておかないと駄目な気がするんですよ。僕くらいの年齢になってくると、面倒くさいことはやろうと思わなきゃ、やらなくてもよくなってくるんですよね。でも「もうやんなくていいや」って思うか、「もっとやっておこう」と思うかでずいぶん違ってくる。スマートな毎日なんてつまらないじゃないですか。生活の中に何かひっかかりがあったほうが絶対楽しいですよ。
あとはね、やっぱり好きなんでしょうね「演劇」が(笑)。

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